JP2020125162A - ロープ巻き取り判定装置、クレーン、ロープ巻き取り判定方法 - Google Patents

ロープ巻き取り判定装置、クレーン、ロープ巻き取り判定方法 Download PDF

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【課題】ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り不良を速やかに判定すること。【解決手段】画像処理部は、カメラ45により得られる撮影画像から、ロープ31の巻き取り状態を表す1つ以上の巻き取り指標値を導出する。不良判定部611は、前記巻き取り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、前記ロープの巻き取り不良が発生したか否かを判定する。前記巻き取り指標値は、前記ロープの巻き取り層ごとに前記軸方向に沿って並ぶ複数の稜線部の間隔と、前記巻き取り層ごとの前記複数の稜線部の相互の高さの差と、前記巻き取り層が増加する前後における前記稜線部の高さの差と、前記ドラムにおける前記軸方向の両端に形成された一対のフランジ部の一方と前記巻き取り層が増加したときに最上層に最初に形成される前記稜線部との前記軸方向の間隔と、のうちの1つ以上を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り状態を判定するロープ巻き取り判定装置、それを備えるクレーンおよびロープ巻き取り判定方法に関する。
クレーンは、各種のロープを備える。前記ロープは、ブームを支える起伏ロープまたは前記ブームから垂下された状態でフックを介して吊荷を支える吊りロープなどである。
さらに、前記クレーンは、前記ロープを巻き取る複数のウインチ装置を備える。前記ウインチ装置は、前記ロープを巻き取るドラムおよび前記ドラムを回転させるモーターを備える。
前記ドラムにおける前記ロープの巻き取り状態が乱れる場合がある。前記ロープの巻き取りが乱れた状態は、乱巻き状態と称される。前記乱巻き状態が発生すると、例えば前記吊荷が一時的に急降下するなど、危険な状況に繋がるおそれがある。
そこで、前記クレーンは、前記ウインチ装置を撮影するカメラと、前記カメラにより得られる映像をキャビン内において表示する表示装置とを備えることが多い(例えば、特許文献1参照)。
前記クレーンの操縦者は、前記乱巻き状態を確認した場合、前記ロープの巻き直しのための操作を行う。
特開2004−137035号公報
ところで、前記操縦者は、各種の操作を行う際に、前記表示装置の映像と前記吊荷または前記ブームの動きなどの他の状況とを並行して監視する必要がある。そのため、前記乱巻き状態の発見の遅れまたは見逃しが発生するおそれがある。
本発明の目的は、ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り不良を速やかに判定できるロープ巻き取り判定装置、それを備えるクレーンおよびロープ巻き取り判定方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係るロープ巻き取り判定装置は、ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り状態を判定する装置である。前記ロープ巻き取り判定装置は、カメラと、画像処理部と、不良判定部と、を備える。前記カメラは、前記ドラムの回転軸に沿う軸方向に交差する方向から前記ドラムに向けて配置されている。前記画像処理部は、前記カメラにより得られる撮影画像から、前記ロープの巻き取り状態を表す1つ以上の巻き取り指標値を導出する。前記不良判定部は、前記巻き取り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、前記ロープの巻き取り不良が発生したか否かを判定する。前記巻き取り指標値は、前記ロープの巻き取り層ごとに前記軸方向に沿って並ぶ複数の稜線部の間隔と、前記巻き取り層ごとの前記複数の稜線部の相互の高さの差と、前記巻き取り層が増加する前後における前記稜線部の高さの差と、前記ドラムにおける前記軸方向の両端に形成された一対のフランジ部の一方と前記巻き取り層が増加したときに最上層に最初に形成される前記稜線部との前記軸方向の間隔と、のうちの1つ以上を含む。
本発明の他の局面に係るクレーンは、ウインチ装置と、前記ロープ巻き取り判定装置と、を備える。前記ウインチ装置は、吊荷またはブームを支えるロープを巻き取るドラムおよび前記ドラムを回転させるモーターを備える。前記ロープ巻き取り判定装置は、前記ウインチ装置の前記ドラムにおける前記ロープの巻き取り状態を判定する。
本発明の他の局面に係るロープ巻き取り判定方法は、ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り状態を判定する方法である。前記ロープ巻き取り判定方法は、前記ドラムの回転軸に沿う軸方向に交差する方向から前記ドラムに向けて配置されたカメラにより得られる撮影画像から、前記ロープの巻き取り状態を表す1つ以上の前記巻き取り指標値を導出する工程と、前記巻き取り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、前記ロープの巻き取り不良が発生したか否かを判定する工程と、を含む。
本発明によれば、ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り不良を速やかに判定できるロープ巻き取り判定装置、それを備えるクレーンおよびロープ巻き取り判定方法を提供することが可能になる。
図1は、実施形態に係るクレーンの構成図である。 図2は、実施形態に係るクレーンにおける制御関連機器の構成を表すブロック図である。 図3は、実施形態に係るクレーンにおけるメインコントローラー、ECUおよび画像処理装置の構成を表すブロック図である。 図4は、実施形態に係るクレーンが備えるウインチ装置の斜視図である。 図5は、実施形態に係るクレーンにおけるロープ巻き取り判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、実施形態に係るクレーンが備えるカメラにより得られる撮影画像の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[クレーン10の概略構成]
実施形態に係るクレーン10は、吊り荷を吊り上げつつ移動させる作業機械である。
図1に示されるように、クレーン10は、下本体部11、上本体部12、キャブ13、ガントリ15、第1ウインチ装置16a、第2ウインチ装置16b、カウンターウェイト17、ブーム21、ブームポイントアイドラーシーブ22、起伏ロープ31a、カウンターウェイト17、フック30、ガントリシーブ23、起伏ロープ31aおよび吊りロープ31bなどを備える。
上本体部12は、キャブ13、ガントリ15、第1ウインチ装置16aおよび第2ウインチ装置16bと一体に構成されている。ガントリ15は、上本体部12から起立する状態で上本体部12に固定されている。さらに、上本体部12は、第1ウインチ装置16a、第2ウインチ装置16b、カウンターウェイト17およびブーム21を支持している。
下本体部11は、上本体部12を旋回可能に支持する台座部分である。上本体部12は、下本体部11に設けられた不図示の駆動源によって旋回駆動される旋回体である。
上本体部12が旋回する場合、キャブ13、ガントリ15、第1ウインチ装置16aおよび第2ウインチ装置16bも、上本体部12とともに旋回する。
図1に示されるクレーン10は移動式クレーンである。そのため、クレーン10は、走行装置14をさらに備える。走行装置14は、下本体部11を支持し、走行可能である。図1は、走行装置14がクローラー式の装置である例を示す。
操縦者は、キャブ13内でクレーン10を操縦する。ブーム21は、その根元部が上本体部12に連結されている。ブーム21は、上本体部12と連結された前記根元部を中心にして起伏可能である。
第1ウインチ装置16aおよびガントリ15は、起伏ロープ31aを介してブーム21を支える。即ち、起伏ロープ31aは、ブーム21を支える。起伏ロープ31aは、ブーム21の先端部から、ガントリ15に設けられたガントリシーブ23を経て、第1ウインチ装置16aへ張り渡されている。
また、第2ウインチ装置16bは、ブーム21の先端部のブームポイントアイドラーシーブ22に掛けられた吊りロープ31bを介してフック30およびフック30に吊される吊荷を支える。即ち、吊りロープ31bは、フック30を介して前記吊荷を支える。
第1ウインチ装置16aは、起伏ロープ31aの巻き取り、または、繰り出しを行うことにより、ブーム21を起伏させる。第2ウインチ装置16bは、吊りロープ31bの巻き取り、または、繰り出しを行うことにより、フック30を昇降させる。
以下の説明において、第1ウインチ装置16aおよび第2ウインチ装置16bそれぞれのことをウインチ装置16と称する。また、ウインチ装置16が巻き取る起伏ロープ31aまたは吊りロープ31bのことをロープ31と称する。
図4に示されるように、ウインチ装置16は、ドラム161および駆動装置162を備える。ドラム161は、ロープ31を巻き取る胴部161aと、胴部161aの両端に形成された一対のフランジ部161bと、回転軸161cとを含む。
ドラム161の回転軸161cが、軸受部163によって回転可能に支持されている。以下の説明において、ウインチ装置16におけるドラム161の回転軸161cに沿う方向のことを軸方向D1と称する。
駆動装置162は、ドラム161を回転駆動する。駆動装置162は、ドラム161を回転駆動させるモーター162aを備える。例えば、モーター162aは、油圧ポンプ42から供給される油によって作動する油圧モーターである。なお、駆動装置162は、モーター162aの回転力をドラム161へ伝達する不図示のギヤも備える。
カウンターウェイト17は、ブーム21、フック30および前記吊り荷の荷重とのバランスをとる。
図2に示されるように、クレーン10は、エンジン41、油圧ポンプ42および油圧制御弁43などの駆動系の機器を備える。さらに、クレーン10は、メインコントローラー61、補助記憶装置62およびECU(Engine Control Unit)63などの制御系の機器を備える。
さらに、クレーン10は、キャブ13内に設けられた操作装置51および表示装置52などのヒューマンインターフェースのための装置と、クレーン10の状態を検出する検出装置44とを備える。検出装置44は、各種のセンサーを含む。
操作装置51は、前記操縦者の操作を受け付ける装置である。表示装置52は情報を表示する装置である。操作装置51は、操作レバー511、操作ボタン512および入力装置513などを含む。
入力装置513は、前記操縦者による情報入力を受け付ける。例えば、入力装置513は、表示装置52と一体に構成されたタッチパネルなどである。また、入力装置513が、前記操縦者の音声操作による情報入力を受け付ける装置であってもよい。
検出装置44は、荷重センサー441および繰り出し長さ検出装置442などを含む。荷重センサー441は、前記吊荷の重さを検出する。繰り出し長さ検出装置442は、ウインチ装置16のドラム161から繰り出されているロープ31の長さを検出する。
以下の説明において、繰り出し長さ検出装置442により検出されるドラム161からのロープ31の繰り出し長さのことを検出繰り出し長さと称する。
例えば、繰り出し長さ検出装置442は、モーター162aの第1回転方向および第2回転方向それぞれへの回転回数を積算し、前記第1回転方向への回転回数の積算値から前記第2回転方向への回転回数の積算値を減算して得られる値を積算回転回数として導出する。
さらに、繰り出し長さ検出装置442は、前記積算回転回数をロープ31の繰り出し長さへ変換する変換情報を予め保有しており、前記積算回転回数および前記変換情報に基づいて前記検出繰り出し長さを導出する。
前記変換情報は、例えば変換式またはルックアップテーブルなどである。なお、前記変換情報は、ドラム161におけるロープ31の巻き取り層の数が増えるごとに、ドラム161の1回転当たりの巻き取り長さ、または、繰り出し長さが大きくなることが反映された情報である。
また、繰り出し長さ検出装置442が、ブームポイントアイドラーシーブ22またはガントリシーブ23の回転回数をカウントする回転センサーを備えることも考えられる。この場合、繰り出し長さ検出装置442は、前記回転センサーにより検出される回転回数の積算値を、前記検出繰り出し長さへ変換する。
前記第1回転方向は、ドラム161がロープ31を繰り出す方向の回転方向であり、前記第2回転方向は、ドラム161がロープ31を巻き取る方向の回転方向である。
本実施形態において、繰り出し長さ検出装置442は、第1ウインチ装置16aによる起伏ロープ31aの繰り出し長さを検出する装置と、第2ウインチ装置16bによる吊りロープ31bの繰り出し長さを検出する装置とを含む。
各種の検出装置44の検出結果は、メインコントローラー61およびECU63へ入力される。
メインコントローラー61、ECU63および表示装置52は、CAN(Controller Area Network)などの車内LAN(Local Area Network)を通じて相互に通信可能である。本実施形態において、前記車内LANの通信媒体は、CAN−BUSなどのバス9である。
エンジン41は、油圧ポンプ42を駆動するディーゼルエンジンである。油圧制御弁43が、ECU63またはメインコントローラー61からの制御信号に従って不図示の油圧モーターなどの目的の駆動部へ圧縮油を供給する。前記駆動部は、ウインチ装置16または上本体部12などの駆動対象を駆動する。ウインチ装置16のモーター162aは、前記駆動部の一例である。
メインコントローラー61は、操作装置51に対する操作または各種の検出装置44の検出結果に応じて、油圧制御弁43などの制御対象についての制御指令をECU63へ出力する。また、メインコントローラー61は、表示装置52を制御する。
ECU63は、各種の検出装置44の検出結果に応じて、または、メインコントローラー61からの前記制御指令に従って、エンジン41および油圧制御弁43の一部を制御する。メインコントローラー61およびECU63は、制御装置の一例である。
例えば、ECU63は、検出装置44により検出される操作レバー511に対する操作量に応じて、ウインチ装置16のモーター162aを制御する。
表示装置52は、メインコントローラー61の制御に従ってクレーン10の状態を表示する。例えば、表示装置52は、表示灯、表示計器およびパネルディスプレーのうちの1つまたは複数を含む。メインコントローラー61は、表示装置52などの各種の機器を制御する。
図1,2に示されるように、クレーン10は、第1カメラ45aおよび第2カメラ45bをさらに備える。さらに、クレーン10は、画像処理装置64も備える(図2参照)。
図1に示される例では、第1カメラ45aは、上本体部12に固定された支持台12aによって支持されている。第2カメラ45bは、ガントリ15によって支持されている。
第1カメラ45aは、第1ウインチ装置16aの軸方向D1に交差する方向から第1ウインチ装置16aのドラム161に向けて配置されている。同様に、第2カメラ45bは、第2ウインチ装置16bの軸方向D1に交差する方向から第2ウインチ装置16bのドラム161に向けて配置されている。
画像処理装置64は、第1カメラ45aにより得られる第1撮影映像の信号、および、第2カメラ45bにより得られる第2撮影映像の信号を入力する。そして、画像処理装置64は、前記第1撮影映像および前記第2撮影映像の一方または両方を表示装置52に表示させることができる。
以下の説明において、ウインチ装置16に対応する第1カメラ45aまたは第2カメラ45bのことをカメラ45と称する。カメラ45は、ウインチ装置16の軸方向D1に交差する方向からウインチ装置16のドラム161に向けて配置されている。
画像処理装置64は、カメラ45により得られる画像に対する画像処理も実行するが、その処理については後述する。なお、なお、メインコントローラー61のMPU601が所定のプログラムを実行することにより、メインコントローラー61が前記画像処理部として動作することも考えられる。
図3に示されるように、メインコントローラー61、ECU63および画像処理装置64は、それぞれMPU(Miro Processing Unit)601、RAM(Random Access Memory)602、不揮発性メモリー603、信号インターフェイス604およびバスインターフェイス605などを備える。なお、RAM602および不揮発性メモリー603は、コンピューター読み取り可能な記憶装置である。
MPU601は、予め不揮発性メモリー603に記憶されたプログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーの一例である。
RAM602は、MPU601によって実行される前記プログラムおよびMPU601が導出もしくは参照するデータを一時記憶する揮発性のメモリーである。
不揮発性メモリー603は、MPU601によって実行される前記プログラムおよびMPU601が参照するデータを予め記憶する。例えば、不揮発性メモリー603がEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリーなどであることが考えられる。
信号インターフェイス604は、検出装置44の検出信号をデジタルデータへ変換してMPU601へ伝送する。さらに、信号インターフェイス604は、MPU601が出力する制御指令を電流信号または電圧信号などの制御信号へ変換し、制御対象の機器へ出力する。
バスインターフェイス605は、自装置のMPU601と他装置のMPU601との間のバス9を通じたデータ通信を中継する。
ウインチ装置16において、ドラム161におけるロープ31の巻き取り状態が乱れる場合がある。ロープ31の巻き取りが乱れた状態は、乱巻き状態と称される。前記乱巻き状態が発生すると、例えば前記吊荷が一時的に急降下するなど、危険な状況に繋がるおそれがある。
そこで、クレーン10は、ウインチ装置16を撮影するカメラ45と、カメラ45により得られる映像をキャブ13内において表示する表示装置52とを備える。
前記操縦者は、表示装置52の映像を監視しながら各種の操作を行うことができる。そして、前記操縦者は、前記乱巻き状態を確認した場合、ロープ31の巻き直しのための操作を行う。
ところで、前記操縦者は、各種の操作を行う際に、表示装置52の映像と前記吊荷またはブーム21の動きなどの他の状況とを並行して監視する必要がある。そのため、前記乱巻き状態の発見の遅れまたは見逃しが発生するおそれがある。
一方、クレーン10において、カメラ45、メインコントローラー61および画像処理装置64は、ロープ巻き取り判定装置7を構成している。後述するように、ロープ巻き取り判定装置7は、ウインチ装置16のドラム161におけるロープ31の巻き取り不良を速やかに判定できる。
本実施形態において、メインコントローラー61のMPU601が所定のプログラムを実行することにより、メインコントローラー61は、不良判定部611、長さ導出部612、長さ判定部613、警報出力部614およびウインチ制御部615として動作する。
[ロープ巻き取り判定処理]
以下、図5に示されるフローチャートを参照しつつ、ロープ巻き取り判定装置7が実行するロープ巻き取り判定処理の手順の一例について説明する。
以下の説明では、前記ロープ巻き取り判定処理が、ウインチ装置16およびカメラ45について実行されることを示す。これは、前記ロープ巻き取り判定処理が、第1ウインチ装置16aおよび第1カメラ45aと、第2ウインチ装置16bおよび第2カメラ45bとのそれぞれについて実行されることを意味する。
不良判定部611は、エンジン41が始動したとき、または、入力装置に対して予め定められた開始操作が行われたときに、前記ロープ巻き取り判定処理を開始する。以下の説明において、S1,S2,…は、前記ロープ巻き取り判定処理における複数の工程の識別符号を表す。
<工程S1>
前記ロープ巻き取り判定処理において、まず、画像処理装置64が、カメラ45から撮影画像IM1を取得する。即ち、画像処理装置64が、カメラ45から撮影画像IM1の信号を入力する。
<工程S2>
続いて、画像処理装置64は、撮影画像IM1の全領域のうちの一部である対象領域A1を設定する。対象領域A1は、ドラム161の一対のフランジ部161bの間の領域に対応する画像領域である。
例えば、画像処理装置64は、撮影画像IM1における予め定められた基準領域A0から、予め定められた目標画像を抽出し、その目標画像の位置を基準位置P1として設定する。基準領域A0の左境界線LA2および右境界線LA3の位置は、一対のフランジ部161bの内面の位置に相当する
さらに、画像処理装置64は、基準位置P1に対して予め定められた相対的な位置関係にある予め定められた形状および大きさの領域を、基準領域A0として設定する。基準領域A0の形状および大きさは、カメラ45の特性と、カメラ45とドラム161との位置関係と、カメラ45の向きとによって定まる。
図6に示される例において、前記目標画像は、一対のフランジ部161bのうちの一方の端部の画像である。
例えば、前記目標画像の特徴量を表す特徴データが、予め画像処理装置64の不揮発性メモリー603に記憶されていることが考えられる。この場合、画像処理装置64は、撮影画像IM1の基準領域A0から前記特徴データが表す特徴量との間で予め定められた近似条件を満たす特徴量を有する部分画像を抽出することにより、前記目標画像を抽出する。
例えば、画像の色、HOG(Histograms of Oriented Gradients)、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)およびSURF(Speeded Up Robust Features)のうちの1つまたは複数が、前記特徴量として採用されることが考えられる。
基準領域A0が、撮影画像IM1から抽出される前記目標画像の位置に基づいて設定されることにより、ドラム161の振動幅が画像処理において無視できない大きさであっても、基準領域A0が適切に設定される。
<工程S3>
次に、画像処理装置64は、撮影画像IM1から延出位置P2,P3を検出する。延出位置P2,P3は、対象領域A1の内側と外側とに亘って軸方向D1に交差する方向に延びる延出ロープR1の画像の位置である。
例えば、画像処理装置64は、対象領域A1の上境界線LA1に交差するロープ31の画像を延出ロープR1の画像として検出する。延出ロープR1の画像は、周知のエッジ検出処理または色抽出処理などによって検出される。
延出位置P2,P3は、延出ロープR1の画像の左右の境界の位置を表す左延出位置P2および右延出位置P3を含む。以下の説明において、対象領域A1における、延出位置P2,P3に対し軸方向D1の両側の領域のことを左対象領域A11および右対象領域A12と称する。
左対象領域A11は、対象領域A1における左延出位置P2よりも左側の領域である。右対象領域A12は、対象領域A1における右延出位置P3よりも右側の領域である。
<工程S4>
さらに、画像処理装置64は、対象領域A1における、延出位置P2,P3に対し軸方向D1の両側の領域それぞれにおいて、ロープ31の巻き取り層ごとの複数の稜線部R2を検出する。
稜線部R2は、ロープ31のドラム161に螺旋状に巻かれた部分の輪郭において凸状に形成された部分である。
図6に示されるように、複数の稜線部R2が、前記巻き取り層ごとに軸方向D1に沿って並んで形成される。稜線部R2は、周知のエッジ検出処理または色抽出処理などによって検出される。
画像処理装置64は、左対象領域A11および右対象領域A12のそれぞれにおいて複数の稜線部R2を検出する。但し、延出位置P2,P3が対象領域A1の左境界線LA2に対して予め定められた第1近距離範囲内で検出される場合、画像処理装置64は、左対象領域A11から稜線部R2を検出できない。同様に、延出位置P2,P3が対象領域A1の右境界線LA3に対して前記第1近距離範囲内で検出される場合、画像処理装置64は、右対象領域A12から稜線部R2を検出できない。
また、延出位置P2,P3が対象領域A1の左境界線LA2に対して予め定められた第2近距離範囲内で検出される場合、画像処理装置64は、左対象領域A11から稜線部R2を1つしか検出できない。同様に、延出位置P2,P3が対象領域A1の右境界線LA3に対して前記第2近距離範囲内で検出される場合、画像処理装置64は、右対象領域A12から稜線部R2を1つしか検出できない。
前記第1近距離範囲は、ロープ31の直径に対応する距離の範囲である。前記第2近距離範囲は、ロープ31の直径の2倍に対応する距離の範囲内における前記第1近距離範囲の外側の範囲である。
<工程S5>
さらに、画像処理装置64は、工程S4で検出される複数の稜線部R2の高さである稜線高さH1,H2を導出する。稜線高さH1,H2は、軸方向D1に沿う予め定められた基準線から稜線部R2までの距離である。
図6に示される例では、前記基準線は、対象領域A1の上境界線LA1である。この場合、稜線高さH1,H2の値が小さいほど、稜線部R2の高さが高いことを意味する。
稜線高さH1,H2は、左対象領域A11で検出される稜線部R2の高さである第1稜線高さH1と、右対象領域A12で検出される稜線部R2の高さである第2稜線高さH2とを含む。
図6に示される第1稜線高さH1(1)、H1(2)、H1(3)および第2稜線高さH2(1)、H2(2)、H2(3)における括弧内の添字は、軸方向D1に並ぶ複数の稜線部R2の番号を表す。
<工程S6>
さらに、画像処理装置64は、工程S5で導出された第1稜線高さH1および第2稜線高さH2のうちの高い方である最上層高さHx0を導出する。例えば、画像処理装置64は、複数の第1稜線高さH1の代表高さおよび複数の第2稜線高さH2の代表高さのうちの高い方を、最上層高さHx0として導出する。前記代表高さは、平均高さまたは最大高さなどである。
なお、画像処理装置64が、左対象領域A11および右対象領域A12のうち最上層高さHx0に対応する領域を、モーター162aの回転方向および延出位置P2,P3の移動方向によって判定することも考えられる。
モーター162aがロープ31を巻き取る方向に回転している場合、最上層高さHx0に対応する領域は、左対象領域A11および右対象領域A12のうち延出位置P2,P3の移動方向の上流側の領域である。
一方、モーター162aがロープ31を繰り出す方向に回転している場合、最上層高さHx0に対応する領域は、左対象領域A11および右対象領域A12のうち延出位置P2,P3の移動方向の下流側の領域である。
<工程S7>
さらに、画像処理装置64は、前記巻き取り層ごとに軸方向D1に並ぶ複数の稜線部R2の間隔である稜線間隔G1を導出する(図6参照)。
例えば、画像処理装置64は、左対象領域A11および右対象領域A12のうち最上層高さHx0に対応する領域において延出位置P2,P3に最も近い稜線部R2および2番目に近い稜線部R2の軸方向D1の間隔を稜線間隔G1として導出する。
図6に示される例においては、左対象領域A11の2つの稜線部R2の間隔が、稜線間隔G1として導出される。
<工程S8>
さらに、画像処理装置64は、工程S5で導出された複数の第1稜線高さH1の相互の差、または、複数の第2稜線高さH2の相互の差である稜線高さ差Hd0を導出する。
例えば、画像処理装置64は、左対象領域A11および右対象領域A12のうち最上層高さHx0に対応する領域において延出位置P2,P3に最も近い稜線部R2の高さおよび2番目に近い稜線部R2の高さの差を稜線高さ差Hd0として導出する。
図6に示される例においては、左対象領域A11から導出される2つの第1稜線高さH1(1)およびH1(2)の差の絶対値が、稜線高さ差Hd0として導出される。
<工程S9>
さらに、画像処理装置64は、フランジギャップG2を導出する。フランジギャップG2は、ドラム161における一対のフランジ部161bの一方と、前記巻き取り層が増加したときに最上層に最初に形成される稜線部R2である端稜線部R21との軸方向D1の間隔である。
例えば、画像処理装置64は、モーター162aがロープ31を巻き取る方向に回転している場合に、延出位置P2,P3が左境界線LA2または右境界線LA3に対して前記第1近距離範囲から離れる方向へ移動するときに、左境界線LA2または右境界線LA3と延出位置P2,P3との間に最初に検出される稜線部R2の位置を、端稜線部R21の位置として導出する。
<工程S10>
さらに、画像処理装置64は、前記巻き取り層が増加する前後における稜線部R2の高さの差である層段差Hd1を導出する。
例えば、層段差Hd1は、複数の第1稜線高さH1の代表高さと複数の第2稜線高さH2の代表高さとの差の絶対値である。
撮影画像IM1から画像処理装置64によって導出される延出位置P2,P3、最上層高さHx0、稜線間隔G1、稜線高さ差Hd0、フランジギャップG2および層段差Hd1それぞれは、巻き取り指標値の一例である。前記巻き取り指標値は、ドラム161におけるロープ31の巻き取り状態を表す指標値である。
工程S3〜S10において、画像処理装置64は、カメラ45により得られる撮影画像IM1から、1つ以上の前記巻き取り指標値を導出する。例えば、画像処理装置64が、工程S3〜S6の処理を実行し、さらに、4つの工程S7〜S10ののうちの1つまたは複数を実行することが考えられる。さらに、画像処理装置64は、1つ以上の前記巻き取り指標値のデータをメインコントローラー61へ送信する。
<工程S11>
次に、メインコントローラー61の長さ導出部612が、最上層高さHx0と延出位置P2,P3とに応じて推定繰り出し長さを導出する。前記推定繰り出し長さは、ロープ31のドラム161からの繰り出し長さを表す。
例えば、最上層高さHx0および延出位置P2,P3の組合せと前記推定繰り出し長さとの対応関係を式または変換テーブルなどによって表す長さ変換データDT1が、予め補助記憶装置62に記憶されている(図2参照)。
上記の場合、長さ導出部612は、変換データDT1に従って、最上層高さHx0および延出位置P2,P3の組合せから前記推定繰り出し長さを導出する。
<工程S12>
続いて、長さ判定部613が、前記推定繰り出し長さが、繰り出し長さ検出装置442により検出される前記検出繰り出し長さに対して予め定められた長さ許容範囲内に収まっているか否かを判定する。
長さ判定部613は、前記推定繰り出し長さが前記検出繰り出し長さに対して前記長さ許容範囲内に収まっていると判定した場合に、処理を工程S12へ移行させ、そうでない場合に処理を工程S13へ移行させる。
<工程S13>
工程S12において、不良判定部611が、前記巻き散り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、ロープ31の巻き取り不良が発生したか否かを判定する。
そして、不良判定部611は、前記巻き取り不良が発生したと判定する場合に処理を工程S14へ移行させる。一方、不良判定部611は、前記巻き取り不良が発生していないと判定する場合、処理を工程S1へ移行させる。これにより、工程S1からの処理が繰り返される。
例えば、不良判定部611は、稜線間隔G1がロープ31の直径に対応する予め定められた許容間隔よりも大きいと判定する場合に、前記巻き取り不良が発生したと判定する。この場合の前記巻き取り不良は、隣り合う稜線部R2の間に隙間が生じる飛び跳ね状態である。
前記飛び跳ね状態が生じると、次の巻き取り層において、ロープ31の食い込みが生じやすい。稜線間隔G1が前記許容間隔よりも大きいことは、前記不良条件の一例である。
また、不良判定部611は、稜線高さ差Hd0がロープ31の半径よりも小さな予め定められた許容レベル差よりも大きいと判定する場合に、前記巻き取り不良が発生したと判定する。この場合の前記巻き取り不良は、ロープ31の食い込みまたは重ね巻きが生じた状態である。
前記食い込みが生じると、ロープ31に加わる荷重によって前記食い込みが解消したときに、ブーム21または前記吊荷が一時的に急降下するおそれがある。同様に、前記重ね巻きが生じると、ロープ31に加わる荷重によって前記重ね巻きが解消したときに、ブーム21または前記吊荷が一時的に急降下するおそれがある。
また、不良判定部611は、フランジギャップG2がロープ31の半径よりも大きく直径よりも小さな予め定められた許容ギャップよりも大きいと判定する場合に、前記巻き取り不良が発生したと判定する。この場合の前記巻き取り不良は、ロープ31とフランジ部161bとの間に隙間が生じた状態である。
ロープ31とフランジ部161bとの間に隙間が生じると、次の巻き取り層において、ロープ31の食い込みが生じやすい。稜線高さ差Hd0が前記許容レベル差よりも大きいこと、および、フランジギャップG2が前記許容ギャップよりも大きいことは、それぞれ前記不良条件の一例である。
また、不良判定部611は、層段差Hd1がロープ31の直径に対応する予め定められた許容段差範囲に収まらないと判定する場合に、前記巻き取り不良が発生したと判定する。この場合の前記巻き取り不良は、ロープ31の食い込みまたは重ね巻きが生じた状態である。
層段差Hd1が前記許容段差範囲に収まらないことは、前記不良条件の一例である。
<工程S14>
工程S14おいて、警報出力部614が、前記推定繰り出し長さの判定結果、または、前記巻き取り不良の判定結果に対応する警報を出力する処理を実行する。その後、警報出力部614は、処理を工程S5へ移行させる。
本実施形態において、工程S14の処理は、ロープ31の前記巻き取り不良が発生したと判定された場合、または、前記推定繰り出し長さが前記検出繰り出し長さに対して前記長さ許容範囲内に収まっていないと判定された場合に実行される。
例えば、長さ判定部613が、前記推定繰り出し長さが前記検出繰り出し長さに対して前記長さ許容範囲内に収まっていないと判定した場合、警報出力部614は、カメラ45または繰り出し長さ検出装置442のいずれかに異常が生じている可能性がある旨の警報情報を表示装置52に表示させる。
また、不良判定部611が、前記巻き取り不良が生じたと判定した場合、警報出力部614は、撮影画像IM1と、前記巻き取り不良の判定結果を表す警報情報とを表示装置52に表示させる。
なお、工程S14において、警報出力部614が、繰り出し長さ検出装置442により検出される前記検出繰り出し長さの情報を、不良部特定情報として補助記憶装置9に記録することも考えられる。
前記不良部特定情報は、前記推定繰り出し長さが前記検出繰り出し長さに対して前記長さ許容範囲内に収まっていないと判定されたときの前記検出繰り出し長さの情報、または、前記巻き取り不良が生じたと判定されたときの前記検出繰り出し長さの情報である。
<工程S15>
工程S15において、ウインチ制御部615が、ウインチ装置16のモーター162aの回転速度を減速させる。そして、ウインチ制御部615は、処理を工程S16へ移行させる。
工程S15において、ウインチ制御部615は、操作レバー511に対するモーター162aを加速させる操作およびモーター162aの回転速度を維持する操作に対応するモーター162aの制御よりも優先して、モーター162aを減速させる。
但し、ウインチ制御部615は、操作レバー511に対するモーター162aを減速させる操作を検出した場合、操作レバー511に対する操作に従ってモーター162aを制御する。
即ち、工程S15において、ウインチ制御部615は、操作レバー511に対するモーター162aの加速または回転速度維持の操作に対応するモーター162aの制御を制限する。工程S15の処理は、少なくともロープ巻き取り判定装置7によりロープ31の前記巻き取り不良が発生したと判定された場合に実行される。
なお、工程S15において、ウインチ制御部615が、モーター162aの回転を停止させることも考えられる。この場合、ウインチ制御部615は、モーター162aの回転速度を徐々に減速させた上で、モーター162aを停止させる。
<工程S16>
工程S16において、警報出力部614は、入力装置513に対して予め定められた確認操作が行われたか否かを判定する。警報出力部614は、前記確認操作が行われたと判定した場合に、処理を工程S17へ移行させる。
一方、警報出力部614は、前記確認操作が行われていないと判定した場合に、処理を工程S14へ移行させる。これにより、入力装置513に対する前記確認操作が行われない限り、ウインチ制御部615は、モーター162aが停止するまでモーター162aの回転速度を徐々に減速させる。
<工程S17>
工程S17において、ウインチ制御部615は、モーター162aに対する制御の制限を解除する。これにより、ウインチ制御部615は、通常通り、操作レバー511に対する操作に従ってモーター162aを制御する。
その後、ウインチ制御部615は、前記ロープ巻き取り判定処理を終了させる。
ロープ巻き取り判定装置7が採用されることにより、ウインチ装置16のドラム161における前記巻き取り不良を速やかに判定することができる。その結果、前記巻き取り不良に起因する危険の発生を回避することができ、さらに、前記操縦者の負担が軽減される。
また、前記不良部特定情報が補助記憶装置9に記録された後、モーター162aが停止することなく予め定められた時間を越えて継続して動作した場合に、警報出力部614が復帰案内処理を実行することが考えられる。
前記復帰案内処理は、繰り出し長さ検出装置442により検出される前記検出繰り出し長さが、前記不良部特定情報が表す長さに近づく方向へモーター162aを動作させることを促す通知を表示装置52に出力する処理である。
前記復帰案内処理が実行されることにより、前記操縦者は、ウインチ装置16におけるロープ31の繰り出し状態を、前記巻き取り不良が発生したときの状態へ容易に戻すことができる。
また、前記不良部特定情報が補助記憶装置9に記録された後、モーター162aが停止することなく予め定められた時間を越えて継続して動作した場合に、ウインチ制御部615が、操作装置51に対する自動戻し操作に応じて自動復帰処理を実行することが考えられる。
前記自動復帰処理は、繰り出し長さ検出装置442により検出される前記検出繰り出し長さが、前記不良部特定情報が表す長さに一致するようにモーター162aを動作させる処理である。
前記自動復帰処理が実行されることにより、ウインチ装置16におけるロープ31の繰り出し状態を、前記巻き取り不良が発生したときの状態へ自動的に戻すことができる。
[第1応用例]
以上に示された実施形態において、前記推定繰り出し長さを導出する処理(図5の工程S11)および前記推定繰り出し長さと前記検出繰り出し長さとを比較する処理(工程S12)が省略されることも考えられる。
[第2応用例]
また、長さ導出部612が、繰り出し長さ検出装置442の代わりに前記推定繰り出し長さを前記検出繰り出し長さとして導出することも考えられる。例えば、繰り出し長さ検出装置442が故障した場合に、前記推定繰り出し長さが、前記検出繰り出し長さに代替して利用されることが考えられる。
7 :ロープ巻き取り判定装置
9 :バス
10 :クレーン
11 :下本体部
12 :上本体部
12a :支持台
13 :キャブ
14 :走行装置
15 :ガントリ
16 :ウインチ装置
16a :第1ウインチ装置
16b :第2ウインチ装置
17 :カウンターウェイト
21 :ブーム
22 :ブームポイントアイドラーシーブ
23 :ガントリシーブ
30 :フック
31 :ロープ
31a :起伏ロープ
31b :吊りロープ
41 :エンジン
42 :油圧ポンプ
43 :油圧制御弁
44 :検出装置
45 :カメラ
45a :第1カメラ
45b :第2カメラ
51 :操作装置
52 :表示装置
61 :メインコントローラー
62 :補助記憶装置
63 :ECU
64 :画像処理装置
81 :センサー
161 :ドラム
161a :胴部
161b :フランジ部
161c :回転軸
162 :駆動装置
162a :モーター
163 :軸受部
441 :荷重センサー
442 :検出装置
511 :操作レバー
512 :操作ボタン
513 :入力装置
601 :MPU
602 :RAM
603 :不揮発性メモリー
604 :信号インターフェイス
605 :バスインターフェイス
611 :不良判定部
612 :長さ導出部
613 :長さ判定部
614 :警報出力部
615 :ウインチ制御部
A0 :基準領域
A1 :対象領域
A11 :左対象領域
A12 :右対象領域
D1 :軸方向
DT1 :変換データ
G1 :稜線間隔
G2 :フランジギャップ
H1 :第1稜線高さ
H2 :第2稜線高さ
Hd0 :稜線高さ差
Hd1 :層段差
Hx0 :最上層高さ
IM1 :撮影画像
LA1 :上境界線
LA2 :左境界線
LA3 :右境界線
P1 :基準位置
P2 :左延出位置(延出位置)
P3 :右延出位置(延出位置)
R1 :延出ロープ
R2 :稜線部
R21 :端稜線部

Claims (7)

  1. ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り状態を判定するロープ巻き取り判定装置であって、
    前記ドラムの回転軸に沿う軸方向に交差する方向から前記ドラムに向けて配置されたカメラと、
    前記カメラにより得られる撮影画像から、前記ロープの巻き取り状態を表す1つ以上の巻き取り指標値を導出する画像処理部と、
    前記巻き取り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、前記ロープの巻き取り不良が発生したか否かを判定する不良判定部と、を備え、
    前記巻き取り指標値は、
    前記ロープの巻き取り層ごとに前記軸方向に沿って並ぶ複数の稜線部の間隔と、
    前記巻き取り層ごとの前記複数の稜線部の相互の高さの差と、
    前記巻き取り層が増加する前後における前記稜線部の高さの差と、
    前記ドラムにおける前記軸方向の両端に形成された一対のフランジ部の一方と前記巻き取り層が増加したときに最上層に最初に形成される前記稜線部との前記軸方向の間隔と、のうちの1つ以上を含む、ロープ巻き取り判定装置。
  2. 前記画像処理部は、前記一対のフランジ部の間の領域に対応する画像領域として設定される対象領域の内側と外側とに亘って前記軸方向に交差する方向に延びる前記ロープの画像の位置である延出位置を前記撮影画像から検出し、さらに、前記対象領域における、前記延出位置に対し前記軸方向の両側の領域それぞれにおいて、前記巻き取り層ごとの前記稜線部を検出する、請求項1に記載のロープ巻き取り判定装置。
  3. 前記対象領域における、前記延出位置に対し前記軸方向の両側の領域で検出される前記稜線部の高さのうちの高い方である最上層高さと前記延出位置とに応じて、前記ロープの前記ドラムからの繰り出し長さを導出する長さ導出部をさらに備える、請求項2に記載のロープ巻き取り判定装置。
  4. 前記ロープの巻き取り不良が発生したと判定された場合に警報を出力する警報出力部をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のロープ巻き取り判定装置。
  5. 吊荷またはブームを支えるロープを巻き取るドラムおよび前記ドラムを回転させるモーターを備えるウインチ装置と、
    前記ウインチ装置の前記ドラムにおける前記ロープの巻き取り状態を判定する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロープ巻き取り判定装置と、を備えるクレーン。
  6. 前記ロープ巻き取り判定装置により前記ロープの巻き取り不良が発生したと判定された場合に前記モーターの回転を減速または停止させるウインチ制御部をさらに備える、請求項5に記載のクレーン。
  7. ウインチ装置のドラムにおけるロープの巻き取り状態を判定するロープ巻き取り判定方法であって、
    前記ドラムの回転軸に沿う軸方向に交差する方向から前記ドラムに向けて配置されたカメラにより得られる撮影画像から、前記ロープの巻き取り状態を表す1つ以上の巻き取り指標値を導出する工程と、
    前記巻き取り指標値が予め定められた不良条件を満たすか否かを判定することにより、前記ロープの巻き取り不良が発生したか否かを判定する工程と、を含み
    前記巻き取り指標値は、
    前記ロープの巻き取り層ごとに前記軸方向に沿って並ぶ複数の稜線部の間隔と、
    前記巻き取り層ごとの前記複数の稜線部の相互の高さの差と、
    前記巻き取り層が増加する前後における前記稜線部の高さの差と、
    前記ドラムにおける前記軸方向の両端に形成された一対のフランジ部の一方と前記巻き取り層が増加したときに最上層に最初に形成される前記稜線部との前記軸方向の間隔と、のうちの1つ以上を含む、ロープ巻き取り判定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022191005A1 (ja) * 2021-03-10 2022-09-15 コベルコ建機株式会社 ウインチ監視方法、ウインチ監視装置及びクレーン
WO2023157758A1 (ja) * 2022-02-15 2023-08-24 株式会社タダノ 乱巻検出装置及び乱巻検出方法

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