以下、本発明が適用されたランナ保持具およびカーテンレール装置について図面を参照して説明する。
図1および図2に示すように、カーテンレール装置1は、カーテンレール2と、カーテンレール2を取付面6に取り付けるブラケット3と、カーテンレール2の外周部に装着され、長手方向に沿って移動自在なカーテンランナとしてのC型ランナ4とを備えている。カーテンレール装置1は、ドレープカーテンなどのカーテン7をカーテンレール2の長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持する装置であり、例えば建物や車両等の窓部付近に取り付けられている。カーテンレール2の長手方向の端部は、ブラケット3よりも外側に突出しており、当該端部には、カーテンレール2の端部を装飾する装飾部材であるフィニアル5が装着されている。カーテンレール2は、ブラケット3によって、取付面6に固定されている。
また、カーテン7の上縁一端部は、カーテンレール2の一端部(図1中左側端部)に最も近くに位置するC型ランナ4aに吊り下げられており、ランナ保持具8によってカーテンレール2の長手方向である開閉方向に移動不能に固定されている。これに対して、カーテン7の上縁他端部は、カーテンレール2の他端部(図1中右側端部)側に位置する先頭のC型ランナ4bに吊り下げられている。したがって、カーテン7は、先頭のC型ランナ4bをカーテン7を閉める方向となる矢印D方向に移動させることで、カーテン7が引き出された状態に保持される。また、カーテン7は、カーテン7を開ける方向となる反矢印D方向に移動されることで畳み込まれる。
カーテンレール2は、C型ランナ4を介してカーテン7を吊り下げる長尺なレール本体11を備えている。レール本体11は、金属材料を押し出し成形して形成されており、長手方向に対して直交する方向から見た側面視(断面視)において、同一の形状を有している。このようなレール本体11は、側面視の基本形状を同一半径の円形形状としている。そして、レール本体11は、側面視において、半円形形状に一方向に膨らむ意匠面部12を備えている。すなわち、意匠面部12は、側面視において、レール本体11の中心を通りレール本体11の長手方向に延びる仮想平面に対して一方向に膨らむ曲面で構成されている。なお、ここでの一方向は、例えば、カーテンレール2がブラケット3によって取付面6に取り付けられたとき、室内側に臨む正面方向である。
レール本体11は、側面視において、意匠面部12の上端部となる位置に突出部13を備えている。すなわち、突出部13は、仮想平面が通るレール本体11の頂部となる位置に設けられており、意匠面部12を構成する曲面に対して突出している。そして、突出部13における意匠面部12側の一端部は、意匠面部12の一端部となる。なお、意匠面部12の他端部は、突出部13と反対側の位置であって、仮想平面が通る底部または固定部までである。突出部13は、周囲よりも突出することで、視覚的におよび触覚的に作業者が意匠面部12の一端部を特定できるようにしている。また、突出部13は、カーテン7が吊り下げられている状態において、C型ランナ4の内周面が当接し走行する位置でもある。レール本体11においてこのように特定される意匠面部12には、装飾テープが貼着される。
レール本体11は、側面視において、意匠面部12と反対の背面側において、ブラケット3取り付けられる取付凹部14を備えている。レール本体11は、外周部において、突出部13の背面側の他端部より背面側に突出した第1外周板部10を備えている。第1外周板部10は、頂部から背面側に湾曲して延びる湾曲片である。取付凹部14は、第1外周板部10に次いで背面側に設けられ、意匠面部12と対向している。第1外周板部10は、レール本体11の背面側にまで回り込むように延在されることで、その先端部が突出部13より低く位置する。これにより、第1外周板部10は、取付凹部14を正面側から見えにくくしている。
取付凹部14は、レール本体11の背面側において、内側に窪むV字型の凹部形状を有したカーテン7の開閉方向に延びる取付溝である。取付凹部14は、ブラケット3が支持される支持面15と、取付凹部14に挿入されるブラケット3を案内する案内面16とを備えている。そして、取付凹部14は、開口端17がレール本体11の背面側に位置されている。開口端17の上側の端部は、第1外周板部10の先端部である。なお、取付凹部14は、ブラケット3の取付の他に、ランナ保持具8の取付にも用いられる。
支持面15は、背面側から正面側に向かう水平面であって、中心より底部側に設けられている。支持面15は、中程に、位置決め凹部18を備えている。位置決め凹部18には、ブラケット3の位置決め突部33が係合される。また、支持面15の最奥端から延びる案内面16は、支持面15に対して斜め上方に向かって延びている。支持面15と案内面16とは、最奥部から開口端17に向かって拡幅するように設けられており、ブラケット3の挿入口が広くなるようにしている。
支持面15と案内面16とがなす最奥部は、案内面16が開口端17側の面に対して段差16aを介して内方に向かって突出し、ブラケット3の先端部が係合する係合凹部19aとなっている。係合凹部19aは、取付凹部14を構成する凹部のうちの最奥部に位置している。また、開口端17のうち上側の端部、すなわち第1外周板部10の先端部は、C型ランナ4の案内突起45が係合される案内部19となる。また、開口端17の下側の端部、すなわち支持面15の端部は、ブラケット3の支持部材34が係合される被係合部20となる。
これに対して、ブラケット3は、上面側に、先端部に係合突起31と、段差16aに係合する係合段部32とを備えている。また、ブラケット3は、下面側に、位置決め凹部18に係合される位置決め突部33を備えている。さらに、ブラケット3は、下面側であって取付面6への取付部に偏った位置に支持部材34を備えている。支持部材34は、支持面15の端部にある被係合部20と係合する支持突起35を備えている。支持部材34は、別部材としてのコイルバネなどの弾性部材や一体の弾性部によって、被係合部20と係合する方向、すなわち支持突起35の突出方向に突出されている。
次に、レール本体11のブラケット3への取付方法について説明する。ブラケット3にレール本体11を取り付けるにあたっては、レール本体11の開口端17の中にブラケット3の係合突起31を挿入する。この際、傾斜した案内面16に沿って、開口端17の内側に係合突起31を挿入することができる。そして、係合突起31が係合凹部19aに係合される。この後、この係合部分を支点にして、レール本体11は、支持面15がブラケット3の下面に近接する上方向に回動される。これにより、位置決め突部33は、位置決め凹部18に係合される。この際、支持部材34の支持突起35には、被係合部20が係合される。これにより、ブラケット3には、レール本体11が取り付けられることになる。
なお、ブラケット3からレール本体11を取り外すときには、支持部材34を反突出方向に押圧することで、被係合部20と支持突起35との係合状態が解除される。これにより、容易にブラケット3からレール本体11を取り外すことができる。
さらに、レール本体11は、その両端部に、フィニアル5が取り付けられる(図1参照)。レール本体11における意匠面部12の他端部(レール本体11の底部)に隣接する位置は、端部装飾部材としてのフィニアル5を固定する固定部となっている。すなわち、固定部は、意匠面部12の他端部と取付凹部14との間であって、仮想平面よりも背面側に偏倚して位置している。このように固定部は、正面側の居住者から視認されにくい位置に設けられている。固定部は、レール本体11の外周部を構成する第2外周板部22を貫通した固定溝23を備えている。
以上のようにブラケット3に対して取り付けられたカーテンレール2に対しては、開環状のC型ランナ4を取り付けることができる。図3(a)および(b)に示すように、基本形状を同一半径の円形形状の一部を切り欠いて全体がC型形状を有している。そして、C型ランナ4は、周回方向において、互いに離間した第1端部41と第2端部42とを備え、間に間隙を形成している。ここで、第1端部41は、カーテンレール2の外周に挿通されたとき、レール本体11の背面側において、上側に位置する端部であり、第2端部42は、下側に位置する端部である。C型ランナ4は、レール本体11の外径よりも大きい内径を有しており、内周面の上側がレール本体11の突出部13に接触しているとき、その他の領域には、C型ランナ4とレール本体11との間に間隙39が形成される(図2参照)。図4に示すように、内周部材43および外周部材44は、内周部材43の外周側に外周部材44が組み合わされることでランナ本体40を構成する。さらに、C型ランナ4は、ランナ本体40の外周側に取着される装飾部材51を備えている。
内周部材43は、C型形状を有しており、高密度ポリエチレン(HDPE:high-density polyethylene)などの耐摩耗性に優れた樹脂材料で形成されている。内周部材43は、C型の湾曲部46と、湾曲部46の一端部において第1端部41を構成する第1端片47aと、湾曲部46の他端部において第2端部42を構成する第2端片47bとを備えている。湾曲部46の内周面がC型ランナ4の内周面を構成し、レール本体11の外周面に接触する。特に、内周面のうちで上部に位置する箇所は、レール本体11の突出部13と接触する部分となる。第1端片47aは、露出し、外周部材44の一端部44aを覆い、第2端片47bは、露出し、外周部材44の他端部44bを覆う。
第1端片47aには、先端部に、装飾部材51の一端部の第1凹部52aに係合される第1係合片47cを備えている。第2端片47bには、先端部に、装飾部材51の他端部の第2凹部53aに係合される第2係合片47dを備えている。さらに、第1係合片47cの先端には、装飾部材51の一端部に形成された第1係合孔52bに係合される第1取付突起47eを備え、第2係合片47dの先端には、装飾部材51の他端部に形成された第2係合孔53bに係合される第2取付突起47fを備えている。
第1端片47aは、取付凹部14の開口端17において上側の端部となる案内部19に係合される案内突起45を備えている。案内突起45は、C型ランナ4のレール本体11に対する姿勢を維持する姿勢維持手段として機能するものであり、C型の湾曲部46の延長方向Eに対して逆方向であって湾曲部46とのなす角が鋭角となるように設けられている。これにより、案内突起45は、レール本体11に対して上方に向かう力が加わったとしても案内部19との係合が外れにくくなる。そして、案内突起45は、案内部19と係合することによって、カーテン7を吊り下げる吊下部としてのフック48がランナ本体40から鉛直方向に垂下した姿勢に維持する。
また、湾曲部46の外周面は、外周部材44を取り付けるための取付凸部47を備えている。外周部材44も、全体がC型形状を有しているが、内周部材43よりも一回り大きく形成されている。外周部材44は、鉄などの内周部材43より剛性を有する金属材料で形成されている。したがって、外周部材44は、金属部材であり、C型ランナ4における強度部材となっている。外周部材44の内周面には、内周部材43に対する取付溝50を備えている。外周部材44は、取付溝50に取付凸部47を係合させる。そして、外周部材44は、一端部を第1端片47aの内側に突き合わせ、他端部を第2端片47bの内側に突き合わせることによって、内周部材43に対して組み合わされる。これにより、ランナ本体40が構成される。
装飾部材51も、全体がC型形状を有しているが、外周部材44よりも一回り大きく形成されている。装飾部材51は、木製部材であってもよいし、木目調の樹脂製部材である。一例として、装飾部材51は、天然木で構成する。また、装飾部材51は、樹脂部材とし、表面に木質を連想する意匠(樹脂成型品の木目シボ加工や水圧転写加工など)としてもよい。装飾部材51は、樹脂部材であるときには、木目調以外のデザインであってもよい。樹脂部材の表面を塗装するための水圧転写加工では、水面に絵柄フィルムを浮かべ、絵柄を付ける装飾部材51を外周面を水面側にして上から沈めて装飾部材51の外周面に絵柄を転写させる。すなわち、装飾部材51の外周面には、フィルムに担持されているインクのみが転写される。なお、塗装後は、その表面をトップコート(クリア塗装)して塗装を保護するようにしてもよい。
また、装飾部材51は、発泡樹脂を用いた発泡状または多孔質の発泡射出成形品としたり、2種類以上の色や材質の異なるプラスチックを1つの金型内に同時に射出するマーブル成形による樹脂成型品としてもよい。さらに、装飾部材51は、成形樹脂に対して添加剤するようにしてもよい。添加剤としては、アルミ粉などを添加することで、金属調の模様とすることもできるし、パール顔料などを添加することで、パール調の模様とすることもできる。さらに、木粉を添加として添加することもできる。さらに、装飾部材51は、樹脂成型品に対してめっき処理を施すようにしてもよい。具体的に、装飾部材51は、表面を粗化し、触媒を付与してから無電解めっきを施すことによって表面に金属膜を形成することができる。
装飾部材51は、一端部に、内周部材43の第1係合片47cが係合される第1凹部52aと、第1係合片47cの第1取付突起47eが係合される第1係合孔52bを備えている。また、他端部に、内周部材43の第2係合片47dが係合される第2凹部53aと、第2係合片47dの第2取付突起47fが係合される第2係合孔53bとを備えている。そして、装飾部材51の内周面には、内周部材43および外周部材44で構成されたランナ本体40が外周部材44側から嵌合される嵌合溝54を備えている。
装飾部材51は、内周部材43および外周部材44を組み合わせてランナ本体40が構成されると、そのランナ本体40の外周側に組み合わされる。具体的に、装飾部材51は、内周部材43の第1係合片47cが第1凹部52aに係合され、第1取付突起47eが第2凹部53aに係合され、第2係合片47dが第2凹部53aに係合され、第2取付突起47fが第2係合孔53bに係合される。これにより、装飾部材51は、内周部材43および外周部材44と一体化される。
以上のように構成されたC型ランナ4は、内周部材43が外周部材44に対して軟質あることで、レール本体11との当たりを緩和し、これにより、レール本体11の表面を汚損しにくくしている。また、C型ランナ4は、外周部材44で強度を確保し、加えて装飾部材51でデザイン性を高めるようにしている。また、C型ランナ4は、第1端部41と第2端部42とが離間する方向に弾性変位するものではなく、カーテン7からの引張力が加わった際にもカーテンレール2から外れにくくなっている。
さらに、C型ランナ4には、カーテンの上端部が係合されるフック48が取り付けられる。フック48は、環状部48aと取付軸48bとを備えている。フック48は、取付軸48bが第2端部42の近傍に位置する内周部材43の取付孔49a、外周部材44の取付孔49bおよび装飾部材51の取付孔49cに挿通され先端部がかしめられることによってC型ランナ4に取り付けられる。フック48は、内周部材43に対して外周部材44が組み合わされたランナ本体40に対して回転自在であり、カーテン7からの引張力の方向に合わせて回転可能である。
図5に示すように、以上のように構成されたC型ランナ4は、その内径がレール本体11の外径よりも十分に大きく、レール本体11の外周に挿通されたときに、レール本体11に対して大きながたつきを有する。すなわち、C型ランナ4は、ランナ本体40の内周面と突出部13の頂面との接触部分を除いた領域に間隙39が設けられるようにして、レール本体11に取り付けられる。この間隙39は、レール本体11の頂部から底部の方向へ向かうほど大きくなる空間である。ただし、図3(a)および(c)に示すように、第1端部41と第2端部42との間隔Cは、レール本体11の直径Dより小さく、かつ、案内突起45を案内部19に係合したときに、レール本体11が通過可能な寸法に設定され、C型ランナ4がレール本体11から外れにくくなっている。図5に示すように、C型ランナ4をレール本体11に取り付けるときには、先ず、案内突起45を案内部19に係合させてから、ここを回動中心として、第1端部41と第2端部42の間の間隔にレール本体11をC型ランナ4の内側に挿通するように回動される。かくして取り付けられたC型ランナ4は、第1端部41と第2端部42とで構成された開口端がレール本体11の背面側を向き、正面からはリング形状のランナのように視認される。
また、図3(d)に示すように、第1端部41と第2端部42との間隔Cは、ブラケット3の高さHより大きい。これにより、C型ランナ4は、レール本体11に沿って突出部13に接触しながら移動する際に、第1端部41および第2端部42がブラケット3と衝突することがなくなり、ブラケット3の取付部分であっても、当該部分を通過することができる。
カーテンが吊り下げられた状態では、カーテンの重さに相当する荷重が加わった状態でC型ランナ4の内周面が突出部13と接触する。また、案内部19に対して案内突起45が係合する。C型ランナ4は、このような2カ所の接触位置のうち少なくとも一方の位置と接触した状態で、レール本体11に沿って移動される。カーテンの開閉時において、C型ランナ4は、第1端部41と第2端部42との間隔Cがブラケット3の高さHより大きいので、ブラケット3の部分を跨いで移動することができる。
図6に示すように、カーテンレール2の最も一端部側に位置するC型ランナ4aは、ブラケット3とフィニアル5との間にランナ保持具8によって固定される。図7(a)〜(c)に示すように、ランナ保持具8は、一対の相対する片61と、一対の相対する片61を連結する連結部62とを備え、平面視において、C字形状を有している。一対の相対する片61は、C型ランナ4aを挟み込む挟持片である。一対の相対する片61は、レール本体11に対して交差するように延在し、間に、C型ランナ4aを挟み込むための空間部を構成する。一対の相対する片61とC型ランナ4aの装飾部材51とは、接触していてもよいし、接触していなくてもよいが、接触している方が、ランナ保持具8が一対の相対する片61によって支持され姿勢が安定するので好ましい。一対の相対する片61において、連結部62とは反対側は、上側がC型ランナ4aのレール本体11の長手方向に沿った移動を規制する第1規制部64である。第1規制部64は、カーテン7の開閉方向から見て第1端部41を覆っている。そして、第1規制部64の下側は、レール本体11の取付凹部14と係合する係合部65となる。
第1規制部64は、C型ランナ4aがレール本体11の外周をカーテン7の開閉方向(矢印D方向および反矢印D方向)に移動する際に、レール本体11の背面側において、C型ランナ4aの上側に位置する第1端部41の移動経路上に重なるように位置する。すなわち、第1規制部64は、一対の相対する片61の連結部62が位置する背面側であって、連結部62よりも上方に向かって張り出すように設けられている。これにより、第1規制部64は、第1端部41に当接することによって、C型ランナ4aのレール本体11に沿ったカーテン7の開閉方向の移動を規制することができる。一対の片61の中におけるレール本体11の一端部側に位置する片61の第1規制部64は、先頭のC型ランナ4aがレール本体11の一端部から落下することを防ぐ。また、カーテン7を閉める方向に位置する片61(レール本体11の他端部側の片61)の第1規制部64は、カーテン7を閉める際に、他のC型ランナ4の移動につられてカーテン7を閉める方向に移動してしまうことを防ぐことができる。
係合部65は、第1挿入溝部66と、第1挿入溝部66の下側に設けられる挿入片部67と、挿入片部67の下側に設けられる第2挿入溝部68と、第2挿入溝部68の下側に設けられる支持片部69とを備えている。
第1挿入溝部66は、一対の相対する片61の上部に設けられたV字形状を有した溝であって、レール本体11における案内部19が挿入される部分となる。案内部19は、ブラケット3を取り付けるための取付凹部14の開口端17を構成する上側に位置する一端部である。第1挿入溝部66は、最奥部に、弾性片66aを備え、弾性片66aの上側に係止溝66bを備え、弾性片66aの下側に空隙部66cを備えている。第1挿入溝部66には、レール本体11の第1外周板部10の先端部に構成された案内部19を含む第1外周板部10が挿入される。係止溝66bは、弾性片66aが撓む前は案内部19よりも幅狭である。弾性片66aは、案内部19に押されて空隙部66cの方向に撓むことで、案内部19が係止溝66bに係止される。弾性片66aは、係止溝66b側の縁部が下方に下る傾斜面部66dで構成されている。傾斜面部66dは、案内部19が係止溝66bに進入し易くする案内面として機能する。また、傾斜面部66dは、案内部19が誤って弾性片66aに対して下側の空隙部66cに進入しにくくしている。
挿入片部67は、第1挿入溝部66の下側に連続して設けられ、レール本体11の取付凹部14を構成している取付溝に挿入される片である。挿入片部67は、上辺が先端に向かって下る傾斜辺であって、下辺が支持面15と突き当たる水平辺である。さらに、下辺の先端からは、垂下して係合突部67aが突出している。係合突部67aは、支持面15の中程に設けられた位置決め凹部18に係合される。係合突部67aは、位置決め凹部18に対しいて係合し易くなるように円弧面で構成されている。
第2挿入溝部68は、一対の相対する片61の下部であって挿入片部67の下側に連続して設けられた溝である。そして、第2挿入溝部68は、レール本体11における取付凹部14の被係合部20や取付凹部14と固定部との間の第2外周板部22が挿入される。被係合部20は、ブラケット3を取り付けるための取付凹部14の開口端17を構成する下側に位置する他端部である。第2挿入溝部68は、最奥部に、レール本体11の支持面15の端部に構成された被係合部20が係合される凹溝68aを備えている。
支持片部69は、凹溝68aの下側に設けられており、レール本体11における取付凹部14と固定部との間の第2外周板部22を下側から支持する。支持片部69の基端部は、変位部69aであり、変位部69aが弾性変位することで第2挿入溝部68が拡幅される。支持片部69の内面は、レール本体11において、第2外周板部22と同じ曲率で構成されている。
連結部62は、一対の相対する片61を連結する。連結部62は、一対の相対する片61に対して背低である。連結部62は、フック48が真下を向いた通常状態のとき、C型ランナ4aとは非接触の状態にある。そして、連結部62は、一対の相対する片61がレール本体11の外周を回るように移動した際に、装飾部材51の外面が当接する第2規制部62aである。すなわち、第2規制部62aは、C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしたときに、その移動経路上に位置する。C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしたときの姿勢や位置によっても異なるが、例えば、C型ランナ4aの第1端部41は、第2規制部62aとして機能する連結部62の上辺に突き当たったり、連結部62の内面に突き当たる。これにより、第2規制部62aは、レール本体11の外周を上方に向けて回ろうとするC型ランナ4aの移動を規制することができる。
一対の片61において、第1規制部64が構成される位置には、タブ60を備えている。タブ60は、第1挿入溝部66の開口端の位置において、外側に開くように張り出した片である。カーテンレール2に固定されているランナ保持具8は、レール本体11の背面側に移動させることによって、レール本体11から取り外される。タブ60は、レール本体11からランナ保持具8を取り外す際に作業者の指や工具などで背面側に押し易くするための操作部となる。
一対の片61のうちの一方の片61には、ランナ保持具8の上下を示す表示部60aが設けられている。ここでは、表示部60aは、上を示す三角印の凸面で構成されている。表示部60aとしては、三角印の他、漢字、アルファベット、記号などでランナ保持具8の上下を示すこともできる。また、片61の中で表示部60aの位置は特に限定されるものではないが、作業者が直感的にランナ保持具8の上下を把握できるように、片61の中で上方となるタブ60の近くに設けることが好ましい。
次に、以上のように構成されたランナ保持具8のカーテンレール2に対する取付方法を説明する。図8に示すように、先ず、ランナ保持具8は、レール本体11の取付凹部14に対して第1規制部64および係合部65側から取り付けられる。この際、一対の相対する片61の間には、C型ランナ4aが挿入される。
図9に示すように、係合部65の挿入片部67が取付凹部14内に挿入され、第1挿入溝部66にレール本体11の第1外周板部10の先端部に構成された案内部19が挿入される。ただし、この段階において、案内部19は、係止溝66bに対して進入しておらず、弾性片66aとの非係合状態である。また、第2挿入溝部68には、取付凹部14と固定溝23との間の第2外周板部22および被係合部20が挿入され、支持片部69は、レール本体11における取付凹部14の第2外周板部22を下側から支持する。そして、挿入片部67の係合突部67aが支持面15の位置決め凹部18に仮係合される。また、被係合部20が凹溝68aに対して非係合状態である。この状態は、ランナ保持具8がレール本体11に対して仮に保持された仮状態であって、レール本体11の長手方向に移動可能な状態である。これにより、C型ランナ4aを固定する位置を、例えば窓枠との関係で微調整することができる。
次いで、ランナ保持具8の位置の微調整が終了すると、次いで、ランナ保持具8を移動不能とする本状態とする。ランナ保持具8を本状態にするには、先ず、取付凹部14に対してランナ保持具8を押し込む。すると、図10に示すように、弾性片66aは、案内部19に押されて空隙部66cの方向に撓むことで、案内部19が係止溝66bに進入し弾性片66aと係合状態となる。これと共に、支持片部69は、変位部69aが変位することで支持面15の端部に構成された被係合部20が凹溝68aに係合された係合状態となる。これと同時に、係合突部67aが、支持面15の中程に設けられた位置決め凹部18に係合される。これにより、ランナ保持具8は、レール本体11の所定位置に移動不能な本状態にされる。
本状態では、相対する一対の片61に設けられた第1規制部64は、カーテン7の開閉方向におけるC型ランナ4aの第1端部41の移動経路上に重なって位置する。これにより、C型ランナ4aは、レール本体11のカーテン7の開閉方向の何れの方向にも移動不能な状態となる。
ところで、カーテン7を持ち上げたり、勢い良くカーテンの開閉がされると、ランナ保持具8によって固定されたC型ランナ4aも、レール本体11の外周に沿って回ろうとする。具体的には、正常な姿勢にあるC型ランナ4a(図11(a)参照)も、上方に持ち上がるような力が加わると、案内突起45と案内部19とが係合した位置を支点にして、レール本体11の外周を上方に向けて回り始める(図11(b)参照)。そして、C型ランナ4aがさらにレール本体11の外周を上方に向けて回ると、案内突起45が案内部19から外れてしまう(図11(c)参照)。C型ランナ4aがさらにレール本体11の外周を上方に向けて回ると、レール本体11がC型ランナ4aの第1端部41と第2端部42との間の間隙を通過してしまい、C型ランナ4aがレール本体11から脱落してしまう(図11(d)参照)。
また、場合によっては、上方に持ち上がるような力が加わると、最初に案内突起45と案内部19との係合が外れ、C型ランナ4aの内周面とレール本体11の外周面とが当接しながらレール本体11の外周を上方に向けて回ることもある。そして、このような場合にも、レール本体11がC型ランナ4aの第1端部41と第2端部42との間の間隙を通過してしまい、C型ランナ4aがレール本体11から脱落してしまう。
この点、C型ランナ4aは、ランナ保持具8によって固定されている。したがって、図12(a)に示すように、案内突起45が案内部19から外れてしまったり、C型ランナ4aがレール本体11から脱落してしまう前に、装飾部材51が連結部62の第2規制部62aに突き当たる。C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしたときの姿勢や位置によっても異なるが、例えば、C型ランナ4aの第1端部41が第2規制部62aとして機能する連結部62の上辺に当接する。また、C型ランナ4aの外周面が連結部62に当接する。これにより、C型ランナ4aの案内突起45が案内部19から外れたり、C型ランナ4aがレール本体11から脱落することを防ぐことができる。
なお、カーテンレール2に固定されているランナ保持具8は、作業者がタブ60を指や工具などで押すことによって、レール本体11の背面側に移動されて、レール本体11から取り外される。
なお、C型ランナ4aは、装飾部材51をランナ本体40に対して装着して使用されることもあれば、装飾部材51をランナ本体40から取り外した状態で使用されることもある(図4参照)。図12(b)に示すように、ランナ保持具8において、一対の相対する片61の内面間の空間の幅W1は、装飾部材51の幅W2にほぼ一致する寸法とされる。ここで、ほぼ一致する寸法とは、若干、幅W1よりもW2が大きい場合も、小さい場合も含む。若干大きい場合は、一対の片61を互いに外側に離間する方向に撓ませるようにして、装飾部材51が装着されているC型ランナ4aが空間に挿入され、C型ランナ4aの姿勢がしっかりと保持される。また、若干小さい場合は、一対の片61の空間に対して多少のがたつきを有した状態でC型ランナ4aが挿入される。
また、図12(c)に示すように、C型ランナ4aに装飾部材51を使用しない場合、ランナ本体40の幅W3は、一対の相対する片61の内面間の空間の幅W1よりも小さくなり、一対の片61の空間に対してがたつきを有した状態でC型ランナ4aが挿入される。
ランナ保持具8は、C型ランナ4aに装飾部材51を使用しても使用しなくても、第1規制部64で、C型ランナ4aのレール本体11の長手方向に沿った移動を規制するとともに、第2規制部62aで、C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしたときに、その移動を規制する。
ところで、図13に示すように、カーテンレール2には、C型ランナ4ではなく、リングランナ9を挿通することもできる。ランナ保持具8は、リングランナ9を一対の相対する片61で挟み込むことができる。この場合、図14に示すように、一対の相対する片61において、上側の第1規制部64から下側の支持片部69に亘る領域がカーテン7の開閉方向におけるリングランナ9と重なる領域となり、当該領域が規制部63となる。
なお、リングランナ9は、C型ランナ4のように相対する端部を有していない。したがって、リングランナ9がレール本体11の外周を回ることでレール本体11から外れることはない。したがって、連結部62は、レール本体11が挿通されているリングランナ9の姿勢を制御するように機能する。
以上のようなカーテンレール装置1は、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(1)ランナ保持具8は、C型ランナ4aを挟み込む一対の片61の第1規制部64がC型ランナ4aの第1端部41の移動経路上に重なって位置する。したがって、C型ランナ4aは、レール本体11の長手方向の何れの方向にも移動不能な状態とすることができる。
(2)ランナ保持具8において、第1規制部64は、レール本体11の背面上側に位置しているだけである。レール本体11の背面上側は、使用者から見て見えにくい場所である。したがって、ランナ保持具8は、外側に張り出す第1規制部64を使用者から見て目立たなくすることができる。
(3)ランナ保持具8は、レール本体11に対する保持の状態が仮状態を経て本状態にされる。仮状態では、ランナ保持具8の固定位置を、例えば窓枠との関係で微調整することができる。
(4)仮状態では、案内部19が第1挿入溝部66に挿入された状態で弾性片66aに対して非係合状態である。そして、係合突部67aが位置決め凹部18に対して仮係合状態である。これにより、ランナ保持具8がレール本体11に対して開閉方向に移動可能とすることができる。そして、ランナ保持具8のレール本体11における位置を微調整することができる。
これに対して、本状態では、案内部19が第1挿入溝部66に挿入された状態で弾性片66aに対して係合状態となる。そして、係合突部67aが位置決め凹部18に対して係合状態である。これにより、ランナ保持具8がレール本体11に対して移動不能となる。そして、ランナ保持具8のレール本体11における位置を決めることができる。
(5)仮状態では、さらに、被係合部20が第2挿入溝部68に挿入された状態で凹溝68aに対して非係合状態となる。これにより、ランナ保持具8がレール本体11に対して開閉方向に移動可能とすることができる。
これに対して、本状態では、被係合部20が前記第2挿入溝部68に挿入された状態で凹溝68aに対して係合状態となる。これにより、ランナ保持具8がレール本体11に対して移動不能となる。そして、ランナ保持具8のレール本体11における位置を決めることができる。
(6)C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしても、装飾部材51の外面が連結部62の第2規制部62aに突き当たる。これにより、案内突起45が案内部19から外れてしまったり、C型ランナ4aがレール本体11から脱落してしまうことを防ぐことができる。
(7)ランナ保持具8は、カーテンレール2にリングランナ9を使用したときにも、リングランナ9に対する規制部63を備えるので、リングランナ9のレール本体11の長手方向の移動を防ぐことができる。
(8)ランナ保持具8の連結部62は、通常状態ではC型ランナ4aと非接触である。したがって、通常のカーテン7の開閉に伴う程度のC型ランナ4aの図11に示すような姿勢の変動は、許容される。これにより、このようなC型ランナ4aの姿勢変動に伴って、ランナ保持具8やC型ランナ4aに対して繰り返し負荷が加わることを抑えることができる。
(9)一対の片61には、タブ60が設けられているので、レール本体11からランナ保持具8を外す作業を行い易くなる。
(10)弾性片66aは、係止溝66b側の縁部が傾斜面部66dで構成されているので、案内部19が係止溝66bに進入し易くなる。
なお、以上のようなカーテンレール装置1は、さらに、例えば以下のように適宜変更して実施することもできる。
・上述の実施形態において、ブラケット3には、カーテン7を吊り下げ支持するカーテンレール2が1本支持されるだけである。これに対して、図15に示す実施形態では、ブラケット70がカーテンレール2とレースカーテン72用のカーテンレール71とを支持している。この場合、ブラケット70は、室内側にカーテンレール2を支持し、室外側にレースカーテン用のカーテンレール71を支持する。
ブラケット70は、カーテンレール2を支持する第1支持部70aと、レースカーテン用のカーテンレール71を支持する第2支持部70bを備えている。第1支持部70aおよび第2支持部70bは、上述したブラケット3がカーテンレール2を支持する支持構造と同じである。レースカーテン72は、C型ランナ4に吊り下げられるのではなく、カーテンレール71内を走行する滑車73aを備えたランナ73に吊り下げられる。例えば、ランナ保持具8は、連結部62がカーテンレール71に当たらない大きさとされる。
・図16に示すように、C型ランナ4は、上述のように、内周部材43、外周部材44、および、装飾部材51の3部品で構成するのではなく、装飾部材51を省略し、内周部材43および外周部材44の2部品で構成するようにしてもよい。この場合、装飾部材51のための第1係合片47c、第2係合片47d、第1取付突起47eおよび第2取付突起47fを省略する構成とすればよい。そして、第1端片47aおよび第2端片47bは、外周部材44の端部だけ覆う大きさおよび形状とすればよい。この場合、装飾部材51を省略した分、細くなる。ランナ保持具8において、一対の相対する片61の間隔は、装飾部材51を省略したC型ランナ4aに合わせて狭くしてもよい。
・C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ることを規制する第2規制部62aは、例えば相対する一対の片61の各々または一方であって、連結部62の近傍から内側に向けて突出する突出片で構成してもよい。第2規制部を構成する突出片は、C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとしたときに、第1端部41や外周面などのC型ランナ4aの一部の移動経路上に位置される。このような構成によっても、C型ランナ4aが回転することによってレール本体11から脱落してしまうことを防ぐことができる。
・C型ランナ4aの端部41,42の少なくとも一方の端部から取付凹部14を構成する取付溝に係合する突片を設けるようにする。このような構成によっても、突片が取付凹部14に係合することで、C型ランナ4aがレール本体11の外周を上方に向けて回ることを規制することができる。突片の移動経路上に位置することになる取付凹部14は、第2規制部として機能することになる。
・第2規制部は、レール本体11に設ける場合に、レール本体11の取付凹部14または取付凹部14の近傍に外方に突出する突片を設け、この突片をC型ランナ4aの端部41などのC型ランナ4aの一部の移動経路上に位置させるようにしてもよい。このような構成によっても、レール本体11側の突片がレール本体11の外周を上方に向けて回ろうとするC型ランナ4aの端部41などのC型ランナ4aの一部に係合することになり、C型ランナ4aの回転を規制することができる。
・ランナ保持具8は、少なくとも第1規制部64を備えて、第2規制部62aは省略してもよい。
・ランナ保持具8は、仮状態の後に本状態にしてレール本体11に保持するようにしているが、仮保持の状態を省略する構成としてもよい。
・係合部65は、第1挿入溝部66、弾性片66a、係合突部67a、第2挿入溝部68、および、凹溝68aなどを備えた構成に限定されるものではない。また、係合部65は、第1挿入溝部66、弾性片66a、および、係合突部67aを設け、第2挿入溝部68、および、凹溝68aを省略する構成としてもよい。ランナ保持具8は、レール本体11との摩擦によって取り付けられることになるが、商品の使用目的や使用環境に応じて、ランナ保持具8とレール本体11との摩擦を小さくしてもよいときに、第2挿入溝部68、および、凹溝68aを省略することができる。
・ランナ保持具8におけるレール本体11に固定するための係合部65は、一対の片61の中の少なくとも何れか一方の片61に設けられていればよい。
・ランナ保持具8における第1規制部64は、一対の片61の中の少なくとも何れか一方の片に設けられていればよい。ランナ保持具8をレール本体11に固定した際に、レール本体11の一端部側に位置する片61(図10中左側の片61)に第1規制部64を設けたときには、先頭のC型ランナ4aがレール本体11の一端部から落下することを防ぐことができる。また、カーテン7を閉める方向に位置する片61(レール本体11の他端部側の片61、図10中右側の片61)に第1規制部64を設けたときには、カーテン7を閉める際に、先頭のC型ランナ4aが他のC型ランナ4の移動につられてカーテン7を閉める方向に移動してしまうことを防ぐことができる。
・一対の片61は、形状および大きさが同じであることが好ましいが、大きさや形状を異ならせ、少なくとも一方の片に係合部65および第1規制部64を設けるようにしてもよい。また、一対の片61は、形状および大きさ異ならせ、一方の片に第1規制部64を設け、他方の片に係合部65を設けるようにしてもよい。
・ランナ保持具8において、一対の片61に設けられるタブ60は省略してもよい。
・弾性片66aは、係止溝66b側の縁部が傾斜面部66dでなくてもよい。例えば、傾斜面部66dに代えて円弧面部で構成されていてもよい。
・ランナ保持具8は、レール本体11に対して固定されていてもよい。例えば、ランナ保持具8は、接着剤などでレール本体11に対して固定されていてもよい。
・ランナ保持具8は、カーテンレール2において、カーテン7を閉じる方向の他端部(図1中左側端部)に固定してもよい。これにより、先頭のC型ランナ4bがフィニアル5に突き当たったり、フィニアル5が細い場合にはカーテンレール2から落下することを防ぐことができる。
・カーテンレール2について、長手方向に直交する断面の基本形状が同一半径の円形形状以外の形状であってもよい。例えば、カーテンレール2は、長手方向に直交する断面の基本形状が四角形以上の多角形形状であってもよく、さらに多角形形状の各辺が外方に向かって膨らむ曲面であってもよい。
・C型ランナ4は、第1端部41と第2端部42を有していれば、基本形状を同一半径の円形形状としたC型形状に限定されるものではない。例えば、C型ランナ4は、四角形以上の多角形形状であってもよく、さらに多角形形状の各辺が外方に向かって膨らむ曲面であってもよい。また、カーテンレール2の断面形状とC型ランナ4の全体形状とが同じ形状の組み合わせでなくてもよい。例えば、カーテンレールの断面の基本形状を円形形状としているのに対して、C型ランナ4の全体形状が多角形形状を基本形状としたC型形状であってもよいし、カーテンレール2の断面の基本形状が多角形形状としているのに対して、C型ランナ4が円形形状を基本形状としたC型形状であってもよい。
上記実施形態、および、その変形例によれば、更に、以下の技術的思想が導き出される。
(付記1)
カーテンレールに保持された状態で、前記カーテンレールの外周をカーテンの開閉方向に移動する、周回方向に離間した2つの端部を有するランナの移動を規制するランナ保持具において、
前記カーテンレールに対して交差する方向に延在し前記開閉方向に並んだ相対する一対の片であって、間に前記ランナが配置される前記一対の片を備え、
前記一対の片のうち少なくとも一方の片は、前記カーテンレールの背面側において、少なくとも一方の前記端部の移動経路上において重なり、前記ランナの移動を規制する規制部を備える
ランナ保持具。
(付記2)
前記規制部は、前記開閉方向から見て前記端部を覆う形状を有している
付記1に記載のランナ保持具。
(付記3)
前記ランナ保持具は、前記カーテンレールの取付凹部に対して前記開閉方向に移動可能な仮状態で保持されてから移動不能な本状態で保持される
付記1または2に記載のランナ保持具。
(付記4)
前記カーテンレールは、前記開閉方向に沿って延在する開口端を備えた取付凹部を備え、
前記開口端のうちの一端部が挿入される第1挿入溝部であって、前記一端部が係合される弾性片を備えた前記第1挿入溝部と、
前記取付凹部内に挿入される支持片部であって、前記取付凹部が備えた位置決め凹部に係合される係合突部を備えた前記支持片部とを備え、
前記仮状態では、前記一端部が前記第1挿入溝部に挿入された状態で前記弾性片に対して非係合状態であり、かつ、前記係合突部が前記位置決め凹部に対して仮係合状態であり、
前記本状態では、前記一端部が前記第1挿入溝部に挿入された状態で前記弾性片に対して係合状態であり、かつ、前記係合突部が前記位置決め凹部に対して係合状態である
付記3に記載のランナ保持具。
(付記5)
さらに、前記開口端のうちの他端部が挿入される第2挿入溝部であって前記他端部が係合される凹溝を備えた第2挿入溝部とを備え、
前記仮状態では、前記他端部が前記第2挿入溝部に挿入された状態で前記凹溝に対して非係合状態であり、
前記本状態では、前記他端部が前記第2挿入溝部に挿入された状態で前記凹溝に対して係合状態である
付記4に記載のランナ保持具。
(付記6)
前記規制部は、第1規制部であって、
前記ランナ保持具は、前記ランナが前記カーテンレールの外周を回るように移動する際の前記ランナの移動軌跡上に前記ランナの前記カーテンレールに対する移動を規制する第2規制部をさらに備える
付記1ないし5のうち何れか1項に記載のランナ保持具。
(付記7)
前記ランナが前記カーテンレールの外周を回るように移動する方向は、前記ランナが前記端部の間の間隙から外れる方向である
付記6に記載のランナ保持具。
(付記8)
さらに前記一対の片を端部で連結する連結部を備え、
前記連結部は、前記第2規制部を備える
付記6または7に記載のランナ保持具。
(付記9)
前記第2規制部は、通常時、前記ランナと非接触である
付記6ないし8のうち何れか1項に記載のランナ保持具。