JP2020122210A - 焼鈍分離剤および方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有するとともに、
Bi、P、Pb、Tl、W、およびVからなる群から選ばれる1種または2種以上を、合計で0.6質量%以上8質量%以下含有する、方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤。
(2)前記ヨウ素化合物は、アルカリ金属のヨウ化物、アルカリ土類金属のヨウ化物、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、およびヨウ化亜鉛からなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記(1)に記載の方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤。
(3)質量%で、
C:0.01〜0.10%、
Si:2.0〜5.0%および
Mn:0.01〜1.0%
を含有するとともに、
Bi:0.002〜0.08%、
P:0.005〜0.08%、
Pb:0.001〜0.050%、
Tl:0.001〜0.05%、
W:0.001〜0.05%および
V:0.001〜0.05%
からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを1300℃以下にて加熱し、
前記加熱後の鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、
前記熱延鋼板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、
前記冷延鋼板に一次再結晶焼鈍を施し、
前記一次再結晶焼鈍後の前記冷延鋼板の表面に焼鈍分離剤を塗布してから二次再結晶焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記焼鈍分離剤は、マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有する、方向性電磁鋼板の製造方法。
(4)質量%で、
C:0.01〜0.10%、
Si:2.0〜5.0%および
Mn:0.01〜1.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを1300℃以下にて加熱し、
前記加熱後の鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、
前記熱延鋼板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、
該冷延鋼板に一次再結晶焼鈍を施し、
前記一次再結晶焼鈍後の前記冷延鋼板の表面に焼鈍分離剤を塗布してから二次再結晶焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記焼鈍分離剤は、マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有するとともに、
Bi、P、Pb、Tl、W、およびVからなる群から選ばれる1種または2種以上を、それぞれ0.6質量%以上8質量%以下含有する、方向性電磁鋼板の製造方法。
(5)前記ヨウ素化合物は、アルカリ金属のヨウ化物、アルカリ土類金属のヨウ化物、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、およびヨウ化亜鉛からなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記(3)または(4)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(6)前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Al:0.010〜0.040%および
N:0.003〜0.012%を含有する、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(7)前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
SおよびSeからなる群から選ばれる1種または2種を、合計で0.01〜0.03%含有し、
前記Mnの含有量が0.03%以上である、上記(3)〜(6)のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(8)前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Al:0.010%未満、
N:0.005%未満、
S:0.005%未満および
Se:0.005%未満
を含有する、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(9)前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Ni:0.010〜1.50%、
Cr:0.01〜0.50%、
Cu:0.01〜0.50%、
Sb:0.005〜0.50%、
Sn;0.005〜0.50%、
Mo:0.005〜0.100%、
B:0.0002〜0.0025%、
Te:0.0005〜0.0100%、
Ti:0.001〜0.010%、
Nb:0.002〜0.08%および
Ta:0.002〜0.08%
からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有する、上記(3)〜(8)のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
以下、本発明の実施形態1に係る方向性電磁鋼板の製造方法について具体的に説明する。なお、本明細書中において、各成分元素の含有量を示す「%」、および「ppm」は、特に断らない限り、それぞれ「質量%」、および「質量ppm」を意味する。
C:0.01〜0.10%
Cは、熱延板の組織を改善するのに有用な元素であるだけでなく、ゴス方位結晶粒の発生に有用な元素であり、かかる目的を達成するためには少なくとも0.01%の含有を必要とするが、0.10%を超えると脱炭焼鈍において脱炭不良を起こすので、0.01%以上0.10%以下とする。
Siは、鋼板の比抵抗を高め、鉄損を低減するために必須の成分である。含有量が2.0%未満では鉄損の低減効果が弱まり、また5.0%を超えると冷延性が損なわれるため、2.0〜5.0%の範囲とする。
Mnは、鋼の熱間加工性を改善するために必要な元素である。熱間加工性の改善のためには、0.01%未満では十分ではなく、一方、1.0%を超えると、製品板の磁束密度が低下するようになる。よって、Mnは0.01〜1.0%の範囲とする。
上述した成分の他に、磁化容易軸に沿って高度に揃った二次再結晶粒を形成させるため、Bi、P、Pb、Tl、W、およびV等の副インヒビター成分を鋼板に含有させることが有効である。本実施形態においては、これら副インヒビター成分のうちのいずれか1種もしくは2種以上を必須成分とする。各成分を添加する場合の含有量は、Bi:0.002〜0.08%、P:0.005〜0.08%、Pb:0.001〜0.050%、Tl:0.001〜0.05%、W:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.05%とする。それぞれ、下限値を下回ると副インヒビターとしての効果がなく、上限値を超えると、抑制力が強くなりすぎて磁気特性が劣化するため、上記の範囲とする。
SおよびSeからなる群から選ばれる1種または2種:合計で0.01〜0.03%
一般的なインヒビター(主インヒビター)としては、AlN,MnSe,MnS等がよく知られており、これらインヒビターを単独にてまたは複数組み合わせて鋼中に含有させることができる。AlNをインヒビターとして用いる場合は、Alを、0.01〜0.04%の範囲で含有させる。Nについては、製造工程途中に窒化処理を施すことで含有させることもできるが、製鋼時にあらかじめNを含有させる場合には、0.003〜0.012%の含有量とする。AlおよびNの少なくとも一方の含有量が、上述した下限よりも低い場合には、インヒビターとしての効果が発揮できず、逆にAl及びNの含有量が両方とも上述した上限よりも高い場合には、二次再結晶が不安定になる虞がある。インヒビターとして、MnSおよびMnSeの少なくとも一方を用いる場合には、SおよびSeからなる群から選ばれる1種または2種の含有量を合計で0.01〜0.03%とし、かつ上述したMnの含有量を0.03%以上とする。なお、鋼中に添加されたMnのうち、0.03%以上0.10%以下の量がインヒビターとしての効果に寄与する。(i)Mn、並びに(ii)SおよびSeからなる群から選ばれる1種もしくは2種の含有量のうち、少なくとも一方が、上述した下限よりも低い場合には、インヒビターとしての効果が発揮できず、逆に、(i)Mn、並びに(ii)SおよびSeからなる群から選ばれる1種または2種の含有量が、両方とも上述した上限よりも高い場合には、二次再結晶が不安定になる虞がある。
次に、本実施形態に係る焼鈍分離剤について説明する。
焼鈍分離剤は、マグネシアを主剤とする。なお、本明細書中において、「マグネシアを主剤とする」とは、焼鈍分離剤中のマグネシアの含有量が50%以上であることを意味する。このとき、マグネシア中のClの含有量を減らすことにより焼鈍分離剤中のClの含有量を低減し、かつ焼鈍分離剤中のIの含有量を増やすことが、本発明の重要な構成要件の一つである。
Clの含有量は、焼鈍分離剤全体に対して0.035%以下に抑制する。Clの含有量が0.035%より多いと、鉄を腐食させて被膜−地鉄界面の凹凸を減らし、地鉄と被膜との密着性を劣化させる虞があるためである。Clの含有量は、好ましくは、0.025%以下であり、最も好ましくは、0%である。
ヨウ素化合物の含有量は焼鈍分離剤全体に対してI換算で0.002%以上0.03%以下とする。ヨウ素化合物の含有量がI換算で0.002%を下回ると、上述した被膜形成促進効果が十分に発揮されず、0.03%を超えると、IがFeを腐食させて被膜密着性を劣化させる。好ましくは、ヨウ素化合物の含有量は焼鈍分離剤全体に対してI換算で0.005%以上であり;0.025%以下である。ヨウ素化合物としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Mg、アンモニウム、および亜鉛等のヨウ化物を焼鈍分離剤中に添加することが好ましい。これらのヨウ化物は、単独で、または複数組み合わせて焼鈍分離剤中に添加することができる。
次に、本実施形態に係る方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。
まず、一般的な製造方法に従って、上記成分組成を有する鋼スラブを製造する。
以下、本発明の実施形態2に係る焼鈍分離剤、および方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。本実施形態においては、(i)副インヒビター成分であるBi,P,Pb,Tl,W,およびVを鋼中添加せずに、焼鈍分離剤中に添加する点、および(ii)これらの副インヒビター成分の添加量が、実施形態1とは相違する。その余の点については実施形態1と同様である。
本実施形態においては、これらの副インヒビター成分を、鋼中添加せずに、焼鈍分離剤中に添加する。これらの副インヒビター成分元素は、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、および硝酸塩等の化合物として、焼鈍分離剤中に添加することができる。副インヒビター成分は、単独で、または複数組み合わせて焼鈍分離剤中に添加することができる。これらの成分元素の含有量は、好ましくは、各金属換算で、合計で0.6〜8%とする。これらの成分元素の含有量が合計で0.6%より低いと添加の効果がなく、8%より高いとインヒビション効果が高まりすぎて、かえって磁気特性が劣化する虞があるためである。なお、実施形態1のように、副インヒビター成分を鋼中添加する場合、添加した量が全量地鉄中に均一に分散するのに対し、本実施形態のように、副インヒビター成分を焼鈍分離剤中に添加する場合、添加量の一部のみが仕上焼鈍中に鋼板表面近傍に浸入する。従って、本実施形態においては、実施形態1に比べて副インヒビター成分元素の添加量を多く規定している。
不純物としてのCl濃度を0.003%に低減したマグネシアを主剤として、酸化チタンを2%、硫酸マグネシウムを1%、及び各種ヨウ素化合物および必要に応じて塩素化合物を添加して焼鈍分離剤を作製した。各種ヨウ素化合物および塩素化合物は、焼鈍分離剤中のClおよびIが表2に示す含有量となるように添加した。該焼鈍分離剤を、水と懸濁して、水和温度20℃、水和時間40分にて水和し、焼鈍分離剤スラリーとした。
C:0.07%、Si:3.4%、Mn:0.07%、(不可避的不純物として)Al:0.006%、Sb:0.026%、Tl:0.01%、(不可避的不純物として)N:0.003%およびCr:0.031%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを、1250℃にて40分間スラブ加熱した後、熱間圧延して板厚2.0mmの熱延板を得た。該熱延板に対し、1000℃にて60秒間の熱延板焼鈍を行った。その後、タンデム圧延機による冷間圧延により、最終板厚0.23mmの冷延板とした。この鋼板に一次再結晶焼鈍を施した後、焼鈍分離剤スラリーを塗布し、乾燥させ、コイル状に巻き取った。焼鈍分離剤の塗布量は、鋼板両面に対し、乾燥後の重量で13g/m2とした。その後、二次再結晶焼鈍として、800℃から1100℃まで10℃/hにて昇温し、続いて1200℃にて10時間の純化焼鈍を施した。続いて、鋼板表面に絶縁コーティングを塗布し、ヒートフラットニングを兼ねて900℃にて60秒間焼付けた後、電子ビーム照射により磁区細分化処理を施した。
不純物としてのCl濃度を0.003%に低減したマグネシアを主剤として、酸化チタンを1%、硫酸マグネシウムを1%、およびヨウ化アンモニウムをI換算で焼鈍分離剤全体に対して0.02%となるように添加した。さらに、各種副インヒビター成分の化合物を、添加剤として表3に示す量添加して、焼鈍分離剤を作製した。該焼鈍分離剤を、水と懸濁して、水和温度20℃、水和時間40分にて水和し、焼鈍分離剤スラリーとした。
C:0.06%、Si:3.3%、Mn:0.07%、(不可避的不純物として)Al:0.006%、Sb:0.05%、(不可避的不純物として)N:0.003%、Sn:0.05%、および表3に示す各種副インヒビター成分を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、1250℃にて40分間スラブ加熱した後、熱間圧延して板厚2.0mmに圧延した。その後、1000℃×60sの熱延板焼鈍行い、タンデム圧延機による冷間圧延により、最終板厚0.23mmの冷延板とした。この鋼板に脱炭焼鈍を兼ねる一次再結晶焼鈍を施した後、焼鈍分離剤スラリーを塗布し、乾燥させ、コイル状に巻き取った。焼鈍分離剤の塗布量は、鋼板両面に対し、乾燥重量で13g/m2とした。その後、二次再結晶焼鈍として、800℃から1100℃まで10℃/hにて昇温し、続いて1200℃にて10時間の純化焼鈍を行った。続いて、絶縁コーティングを塗布し、ヒートフラットニングを兼ねて900℃において60秒間焼付けた後、電子ビーム照射により磁区細分化処理を行った。
不純物としてのCl濃度が0.01%のマグネシアを主剤とし、ヨウ化カリウムを焼鈍分離剤全体に対してI換算で0.03%の含有量となるように添加して、焼鈍分離剤を作製した。該焼鈍分離剤を、水と懸濁して、水和温度20℃、水和時間40分にて水和し、焼鈍分離剤スラリーとした。
表4に示す各種成分を有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを、1400℃にて60分間スラブ加熱した後、熱間圧延により板厚2.0mmの熱延板を得た。該熱延板に対し、200℃の温間圧延により最終板厚0.30mmに仕上げた。この冷延板に対して、焼鈍分離剤スラリーを、鋼板両面に対し、乾燥後の重量で13g/m2塗布し、乾燥させた。その後、コイル状に巻き取り、二次再結晶焼鈍として、800℃から1100℃まで10℃/hで昇温した後、引き続き1200℃にて10時間の純化焼鈍を施した。続いて、鋼板表面に絶縁コーティングを塗布し、ヒートフラットニングを兼ねて900℃にて60秒間焼付けた。さらに、電子ビーム照射により磁区細分化処理を施した。
Claims (9)
- マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有するとともに、
Bi、P、Pb、Tl、W、およびVからなる群から選ばれる1種または2種以上を、合計で0.6質量%以上8質量%以下含有する、方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤。 - 前記ヨウ素化合物は、アルカリ金属のヨウ化物、アルカリ土類金属のヨウ化物、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、およびヨウ化亜鉛からなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項1に記載の方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤。
- 質量%で、
C:0.01〜0.10%、
Si:2.0〜5.0%および
Mn:0.01〜1.0%
を含有するとともに、
Bi:0.002〜0.08%、
P:0.005〜0.08%、
Pb:0.001〜0.050%、
Tl:0.001〜0.05%、
W:0.001〜0.05%および
V:0.001〜0.05%
からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを1300℃以下にて加熱し、
前記加熱後の鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、
前記熱延鋼板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、
前記冷延鋼板に一次再結晶焼鈍を施し、
前記一次再結晶焼鈍後の前記冷延鋼板の表面に焼鈍分離剤を塗布してから二次再結晶焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記焼鈍分離剤は、マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有する、方向性電磁鋼板の製造方法。 - 質量%で、
C:0.01〜0.10%、
Si:2.0〜5.0%および
Mn:0.01〜1.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを1300℃以下にて加熱し、
前記加熱後の鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、
前記熱延鋼板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、
該冷延鋼板に一次再結晶焼鈍を施し、
前記一次再結晶焼鈍後の前記冷延鋼板の表面に焼鈍分離剤を塗布してから二次再結晶焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記焼鈍分離剤は、マグネシアを主剤とし、Clを0.035質量%以下に抑制し、ヨウ素化合物をI換算で0.002質量%以上0.03質量%以下含有するとともに、
Bi、P、Pb、Tl、W、およびVからなる群から選ばれる1種または2種以上を、それぞれ0.6質量%以上8質量%以下含有する、方向性電磁鋼板の製造方法。 - 前記ヨウ素化合物は、アルカリ金属のヨウ化物、アルカリ土類金属のヨウ化物、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、およびヨウ化亜鉛からなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項3または4に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
- 前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Al:0.010〜0.040%および
N:0.003〜0.012%を含有する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。 - 前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
SおよびSeからなる群から選ばれる1種または2種を、合計で0.01〜0.03%含有し、
前記Mnの含有量が0.03%以上である、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。 - 前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Al:0.010%未満、
N:0.005%未満、
S:0.005%未満および
Se:0.005%未満
を含有する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。 - 前記鋼スラブの成分組成は、さらに、
質量%で、
Ni:0.010〜1.50%、
Cr:0.01〜0.50%、
Cu:0.01〜0.50%、
Sb:0.005〜0.50%、
Sn;0.005〜0.50%、
Mo:0.005〜0.100%、
B:0.0002〜0.0025%、
Te:0.0005〜0.0100%、
Ti:0.001〜0.010%、
Nb:0.002〜0.08%および
Ta:0.002〜0.08%
からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有する、請求項3〜8のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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