JP2020122175A - ナノ銀粒子を用いた接合材料及び接合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、金属表面からなる基板とは、セラミック等の成分を主成分とする基板の表面を銅やニッケル、銀等で表面処理して導電性を担保した基板や銅等の金属からなる基板のことを言う。
化学式:R-COO−(式中、Rは炭化水素を表す)
で表されるカルボキシラートイオンであり、より好ましい形態は、前記接合材に含まれる前記Agナノ粒子の量が前記金属粒子に対して重量比で50wt%以上である接合方法である。
本発明の他の形態は、前記接合方法によって被接合材料と被接合基板を接合した接合体である。
本発明の接合方法によれば、有機保護層が脱離して還元剤として機能し、加熱・焼成時に金属粒子及び被接合基板の表面を還元するから、表面酸化を抑制することができる。
<Agナノ粒子>
銀化合物を湿式で還元し、それぞれ異なる有機カルボン酸で保護したAgナノ粒子AとAgナノ粒子Bの2種類を作製した。作製したナノ粒子を粉末化し、Agナノ粒子Aは溶媒に再分散させTEMを測定した。図1に観察写真図を示す。Agナノ粒子Bは粉末のままFE−SEMで形態を観測した。図2に観察写真図を示す。粉末化されたAgナノ粒子Aは青色で、トルエンへ容易に再分散した。TEM(図1)で確認すると約5nmの均一なサイズの粒子であった。Agナノ粒子Bは緑色の粉末でFE−SEM(図2)で確認すると、約25nmの粒子であった。有機保護層は、主としてヘキサン酸やドデカン酸等の有機カルボン酸由来のカルボキシラートイオンから形成されている。
以下に接合材ペースト1の組成に関して説明する。Agナノ粒子BとCu粒子2um (日本アトマイズ加工,SPF−Cu)を使用し、金属含有率が約85%になるようにバインダーと溶媒を添加し複数の粒子を表1の組成(重量比)で配合し混錬することで接合材ペースト1のSample1〜5を作製した。表1では、Agナノ粒子BとCu粒子2umの全量を100%としている。ペーストのSample2〜4を用いた接合が本発明の実施例に対応している。
せん断試験には無酸素Cuを使用した。各ペーストを5mmφ50umtのメタルマスクを用いて 10 mmφ5mmtCu試験片に塗布し、130℃、2分間乾燥させたのち5 mmφ2mmtのCu試験片をマウントした。接合には加圧接合装置(日本アビオニクス,NA−155) を用いて大気雰囲気下300℃2.5分間保持し30MPaで加圧接合を行った。せん断強度試験は速度6 mm/minで接合試験片に対して行い3個の接合試験片の平均値からシェア強度を測定した。図3には比較例1、2及び実施例 1〜3の接合強度の結果を示す。実施例1〜3では、接合強度の平均値が20MPaを越え、接合材としての使用が可能になる。より好ましくは、接合強度が40MPaを越える配合で接合材を製造することが求められ、比較的大きな半導体チップ(10mm□程度)をCu基板に接合することができる。尚、Agナノ粒子B100%の場合にも接合強度が40MPa以上となるが、本発明はAgナノ粒子以外の金属粒子が含まれる接合材ペーストを対象としている。
上記2種類のAgナノ粒子とCu粒子は2um (日本アトマイズ加工,SPF−Cu)を使用し、同様に金属含有率が約85%になるようにバインダーと溶媒を添加し複数の粒子を表1の組成で配合し混錬することで接合材ペースト2のSample6〜10を作製した。
接合材ペースト2のせん断試験は、接合材ペースト1と同様に無酸素Cuを使用した。以下の同様に、各ペーストを5mmφ50umtのメタルマスクを用いて 10mmφ5mmtCu試験片に塗布し、130℃、2分間乾燥させたのち5mmφ2mmtのCu試験片をマウントした。接合には加圧接合装置(日本アビオニクス,NA−155) を用いて大気雰囲気下300℃2.5分間保持し30MPaで加圧接合を行った。せん断強度試験は速度6mm/minで接合試験片に対して行い3個の接合試験片の平均値からシェア強度を測定した。図5にはSample 6〜10の接合強度の結果を示す。焼結体フィルムは、前述のようにペーストをアルミホイルで挟み込み接合サンプルと同様に大気雰囲気下300℃2.5分間保持し30MPa加圧焼結することで作製した。焼結フィルムをX線回折(リガク,MiniFlex600)で測定することで結晶構造の解析を実施した。図6の(a)にはX線回折のスペククトルを示し、図6の(b)には、Cu2Oのピーク付近を拡大して掲載している。
Agナノ粒子Aが添加されていないSample6はSample2と同じ組成であり、せん断強度は22.4 MPaであった。Agナノ粒子Aを添加するに従い1%添加までは接合強度は向上し、Sample8では、せん断強度が約2倍の55.0 MPaまで向上した。2%以上添加すると低下する傾向があり、4%添加した場合、せん断強度は31.4 MPaとなった。いずれのSampleも本発明の実施例に対応し、実用可能な接合強度20MPa以上を有している。接合強度の観点から、Agナノ粒子Aの好ましい添加量は1〜2%であることが分かる。
(1)有機カルボン酸のカルボキシラートイオン[化学式:R-COO-(Rは炭化水素)]とCuは容易に錯体を形成する。
(2)Cuカルボン酸錯体は酸素によってCu第2カルボン酸錯体とCu2Oを生成する。
(3)Cu第2カルボン酸錯体は熱分解によってCuを生成するとともにCu2Oを還元する。
従って、Agナノ粒子の有機保護層が脱離・分解し、Cuの酸化と還元の繰り返しに作用することで焼結が促進されることがわかる。
Claims (5)
- 有機保護層で被覆されたAgナノ粒子と卑金属粒子含み、被接合部材と卑金属表面からなる被接合基板の間に保持した状態で加熱・焼成して前記被接合部材を前記被接合基板に接合する接合材であって、
前記有機保護層が加熱時に所定の脱離温度以上で前記Agナノ粒子から脱離して還元剤として機能するカルボン酸由来の有機化合物であり、前記卑金属粒子の酸化表面及び前記被接合基板の酸化表面を還元することを特徴とする還元性を有する接合材。 - 有機保護層で被覆されたAgナノ粒子と金属粒子を含む接合材を、被接合部材と金属表面からなる被接合基板の間に保持した状態で加熱・焼成することにより前記被接合部材を被接合基板に接合する接合方法であって、
加熱時に所定の脱離温度以上で前記有機保護層が前記Agナノ粒子から脱離して還元剤として機能し、前記金属粒子の表面及び前記被接合基板の表面を還元することを特徴とする接合方法。 - 前記還元剤が化学式:R-COO−(式中、Rは炭化水素を表す)で表されるカルボキシラートイオンである請求項2に記載の接合方法。
- 前記接合材に含まれる前記Agナノ粒子の量が前記金属粒子に対して重量比で50wt%以上である請求項2又は3に記載の接合方法。
- 請求項2、3又は4に記載の接合方法によって被接合材料と被接合基板を接合したことを特徴とする接合体。
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WO2013125604A1 (ja) * | 2012-02-20 | 2013-08-29 | 株式会社応用ナノ粒子研究所 | 酸素供給源含有複合ナノ金属ペースト及び接合方法 |
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