JP2020122053A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高粘度の成分を含む場合であっても、低粘度を維持しながら用途に応じた特性を発揮することができる硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】下記一般式(1)で表される架橋性化合物(A)、25℃での粘度が1000mPa・s以上であるか、又は60℃での粘度が400mPa・s以上であるオリゴマー(B)、及び、重合開始剤(C)を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。[化1](式中、Zは、n価の連結基を表す。nは、2以上の整数である。)【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物に関する。より詳しくは、低粘度を維持しながら所望の物性を付与した硬化物を得ることができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
熱や活性エネルギー線によって硬化し得る硬化性樹脂組成物は、その組成によって、様々な特性を発揮することができ、例えば、塗料、インク、接着剤、レジスト、各種成型材料等、様々な用途において広く用いられている。
上記硬化性樹脂組成物は、熱や活性エネルギー線によって硬化し得る重合性基を有する重合性化合物を含む。そのような重合性化合物の一つとして、(メタ)アクリルロイル基やアルキルアリルエーテル基等を重合性基や硬化性基として複数有する多官能の化合物である架橋性化合物が知られている。上記架橋性化合物は、それが有する官能基の種類によって様々な重合機構を有し、その特徴を生かして各種分野において用いられている。例えば、(メタ)アクリロイル基を重合性基として有する架橋性化合物は、硬化速度、内部硬化性、形成される化学結合の耐久性、経済性等の点で優れており、適用範囲が広く、コーティング材、接着剤、封止材、粘着剤、塗料、インク、レジスト、歯科材料、レンズ、成型材料等、種々の用途で用いられている。
上記架橋性化合物として、例えば、特許文献1には、α−アリルオキシメチルアクリロイル基を有する化合物が記載されている。特許文献1に記載の架橋性化合物は、酸素により硬化阻害を受けるラジカル重合機構と、酸素を必要とする酸化重合機構の両方を有しつつ、両方の硬化性を高度に発揮することができ、硬化速度、内部硬化性、表面硬化性、薄膜硬化性に優れるものである。
特許第5689628号公報
ところで、硬化性樹脂組成物は、硬化して得られる硬化物に様々な特性を付与するため、種々の重合性化合物を組み合わせて使用する。しかしながら、高粘度の成分を使用すると、硬化性樹脂組成物の粘度が高くなって、取り扱い性等が困難になるといった問題があった。そのため、使用可能な硬化性樹脂組成物の設計範囲が限られるといった問題があった。近年、様々な技術分野で応用される硬化性樹脂組成物やその硬化物は、より広範囲でより高度な性能が求められており、その要求に答えるには、粘度等によって制限されず、様々な硬化性樹脂組成物を自由に設計できることが望ましい。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高粘度の成分を含む場合であっても、低粘度を維持しながら、用途に応じた特性を発揮することができる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、硬化性樹脂組成物について種々検討したところ、特定の構造を有する架橋性化合物と、高粘度成分と、重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物とすることにより、低粘度を維持しながら、用途に応じて、耐熱分解性、硬度、密着性、又は耐候性等の特性を有する硬化物を与えることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される架橋性化合物(A)、25℃での粘度が1000mPa・s以上であるか、又は60℃での粘度が400mPa・s以上であるオリゴマー(B)、及び、重合開始剤(C)を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である。
Figure 2020122053
(式中、Zは、n価の連結基を表す。nは、2以上の整数である。)
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において、上記オリゴマー(B)は、25℃での粘度が1000mPa・s以上であり、かつ、60℃での粘度が400mPa・s以上であることが好ましい。
上記オリゴマー(B)は、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及びポリアクリル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、反応性希釈剤を更に含むことが好ましい。
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において、上記架橋性化合物(A)と上記オリゴマー(B)との含有割合[(A)/(B)]が、質量比で1/100〜100/1であることが好ましい。
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、下記一般式(3)で表される化合物を更に含むことが好ましい。
Figure 2020122053
本発明はまた、上述の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物でもある。
本発明によれば、トレードオフの関係になりやすい粘度と所望の特性を付与し、両立することができる、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することができる。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、用途に応じて、耐熱分解性、硬度、密着性、強靭性、又は耐候性等の必要とされる特性を有する硬化物を与えることができる。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、コーティング剤、インク、封止材、塗料、粘着剤、成型材料等の広範囲の分野にわたって工業用材料として好適に使用される。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
1.活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
本発明は、下記一般式(1)で表される架橋性化合物(A)、25℃での粘度が1000mPa・s以上であるか、又は60℃での粘度が400mPa・s以上であるオリゴマー(B)、及び、重合開始剤(C)を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である。
Figure 2020122053
(式中、Zは、n価の連結基を表す。nは、2以上の整数である。)
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、上記の構成により、低粘度を維持しながら必要とされる物性を付与することができるのは、上記架橋性化合物がエーテル構造を有することから比較的低粘度の成分であり、高粘度成分と混合しても硬化性樹脂組成物全体の粘度を低く抑えることができるためである。また、上記架橋性化合物が有する重合性基は、硬化することで環構造とエチレン鎖を構成するため、硬度、耐熱分解性、強靭性、密着性、耐候性等の特性を発現することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれる成分について、以下に説明する。
(A)架橋性化合物
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(以下、「本発明の硬化性樹脂組成物」とも称する。)は、下記一般式(1):
Figure 2020122053
(式中、Zは、n価の連結基を表す。nは、2以上の整数である。)で表される架橋性化合物を含む。
上記式(1)中、nは、2以上であれば特に制限されないが、合成の容易さや保存安定性の点で、2〜100であることが好ましく、より好ましくは2〜50である。本発明の硬化性樹脂組成物が、反応性希釈剤のような低粘度を要する用途に用いられる場合には、上記nは、更に好ましくは2〜10、最も好ましくは2〜6である。また、本発明の硬化性樹脂組成物が、塗料やインキのバインダー樹脂のような塗膜形成性を要する用途に用いられる場合には、上記nは、更に好ましくは5〜50、最も好ましくはl0〜50である。
上記式(1)中、Zは、α−アリルオキシメチルアクリロイル基(以下、「AMA基」とも称する。)のカルボニル基と共有結合を2個以上形成できる連結基、すなわち共有結合性の2価以上の連結基であれば特に限定されず、ただ1つの原子を介して結合する2価以上の連結基でもよく、2つ以上の原子を介して結合する2価以上の連結基でもよいが、合成の容易さ、化学的安定性の点で、2つ以上の原子を介して結合する2価以上の連結基であることが好ましい。
なお、上記AMA基とは、下記一般式(2)で表される基をいう。
Figure 2020122053
上記Zが、ただ1つの原子を介して結合する2価以上の連結基である場合、Zとしては、特に限定されないが、酸素原子、硫黄原子などの周期表16族の原子;窒素原子、リン原子などの周期表15族の原子;炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子などの周期表14族の原子;を含む連結基などが挙げられ、具体的には、例えば、下記の構造式群(3)に示すような構造が挙げられる。
Figure 2020122053
式中、RとR’は、水素原子又は有機基を表し、RとR’は同一でも異なっていてもよい。有機基は、上記原子に結合し得る1価の有機基であればよく、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基である。
上記Zが、2つ以上の原子を介して結合する2価以上の連結基である場合、Zとしては、低分子構造でもよく高分子構造でもよい。低分子構造や後述する低分子骨格との用語は、一般に単量体単位による繰り返し単位を有さない構造や骨格を意味し、その逆に高分子構造や後述する高分子骨格との用語は、一般に単量体単位による繰り返し単位を有する構造や骨格を意味する。
上記Zは、少なくとも骨格部分Qを含み、更にAMA基とQとを結合する2価の連結基X、2つ以上の骨格部分Qを結合する2価以上の連結基Y、骨格部分Qに直接結合する1価の置換基Wを含む場合もある。n価の連結基Zにおいて、骨格部分Qの中のn個の水素原子はAMA基又はXに置換され、残りの水素原子はY及び/又はWに置換される場合もある。
AMA基を2個有する架橋性化合物を例にとると、上記架橋性化合物は、例えば、下記構造式群(4)のように表すことができる。
なお、簡便のため、式中、AMA基はAで表しており、また、構造例は一部の例であり、これらに限定されるものではない。
Figure 2020122053
式中、Q、X、Y、W(nは、1以上の整数を表す。)は、Q、X、Y、Wがそれぞれn個ある場合のn個目のQ、X、Y、Wであることを表し、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。更に、AMA基を2個有する架橋性化合物において、Qがシクロヘキサン骨格、Xが酸素原子、Yがウレタン結合、Wがフッ素原子であるような場合を例にとると、下記構造式群(5)に示すような化合物が具体的に挙げられる。なお、構造式群(5)に示した化合物は、そのような化合物群の一部の例であり、全ての例を示したものではない。構造式群(5)に示されるように、シクロヘキサン骨格の水素原子のうち、2個がAMA基又はXに置換され、残りの水素原子は、Y及び/又はWに置換される場合もある。
Figure 2020122053
上述のように、Zは、骨格部分Qからなり、更にAMA基と結合する2価の連結基X、2つ以上の骨格部分Qを結合する2価以上の連結基Y、骨格部分Qに直接結合する1価の置換基Wを含む場合もある。Zが2つ以上の骨格部分Qからなる場合は、連結基Yを介さず、Qどうしが直接結合していてもよい。ZはQのみからなっていてもよい、すなわちAMA基が直接Qに結合していてもよいが、合成の容易さ、原料の入手性、化学的安定性などから、Zは少なくともQとXとからなること、すなわちAMA基はXを介してQに結合していることが好ましく、更にAMA基のカルボニル基とXとはヘテロ原子で結合していることが好ましい。すなわち、Zはヘテロ原子を介してAMA基と結合するn価の連結基であることが好ましい。Y及びWは、合成方法や用途における必要性能などに合わせて適宜選択すればよい。また、Zは、それぞれ2種以上のQ、X、Y、Wから構成されていてもよい。
以下にQ、X、Y、Wの具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。下記Qにおいては、その構造を化合物として例示しているが、これらがZの構成要素となっているときは、Qの構造を化合物として示した形態における2個以上の水素原子がQに結合する原子又は原子団(すなわち、AMA基や、Q、X、Y、W)によって置換された形態となっている。なお、Q、X、Y、WはZの構成要素となるものであるが、Q、X、Y、Wをそれぞれ構成し得る化合物からZが構成されるということに限られるものではない。ZをQ、X、Y、Wそれぞれに構造的に分解したとしたときに、それらの構造やそれらの構造を化合物として示した形態を下記に例示するものである。
上記骨格部分Qは、骨格を形成する原子が2個以上であり、その骨格にAMA基及び/又はXが結合し得るものであればよい。Qの構造を化合物として示せば、骨格を形成する原子が2個以上であり、その骨格を形成する原子に水素原子(すなわち、AMA基及び/又はXと置換され得る水素原子)が2個以上結合している化合物として示され、当該水素原子がAMA基及び/又はXと置換された形態においてZの骨格部分となり得るものであれば特に限定されるものではない。例えば、骨格部分Qの構造を化合物として示せば下記のようになる。
エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサンなどの飽和炭化水素構造;エチレン、プロペン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テトラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセン、ヘプタデセン、オクタデセン、ノナデセン、エイコセンなどの炭化水素系モノエン構造;アレン、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ノナジエン、デカジエン、ウンデカジエン、ドデカジエン、トリデカジエン、テトラデカジエン、ペンタデカジエン、ヘキサデカジエン、ヘプタデカジエン、オクタデカジエン、ノナデカジエン、エイコサジエンなどの炭化水素系ジエン構造;ヘプタデカトリエン、ヘプタデカテトラエン、オクタデカトリエン、オクタデカテトラエンなどの炭化水素系ポリエン構造;アセチレン、メチルアセチレン、ヘキサジインなどのアセチレン系構造;シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ノルボルナン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、シクロデカン、ジシクロペンタジエン、アダマンタン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、下記化学式群(6)に示される各種化合物などの脂環式構造;
Figure 2020122053
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、クリセン、トリフェニレン、ピレン、ペリレン、ビフェニル、下記化学式群(7)に示される各種化合物などの芳香族炭化水素構造;
Figure 2020122053
エチレンオキシド、エチレンイミン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロフラン、ジヒドロピラン、ピラン、ジオキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−カプロラクトン、γ−ラクタム、δ−ラクラム、ε−カプロラクタム、オキサゾリン、無水コハク酸、無水マレイン酸、コハクイミド、マレイミド、無水グルタル酸、グルタルイミド、下記化学式群(8)に示される各種化合物などの複素環式構造;
Figure 2020122053
ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ベンゾフラン、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、キノキサリン、アクリジン、ピリミジン、トリアジン、カルバゾール、フェノチアジン、キナクリドン、キサンテン、シアヌル酸、無水フタル酸、フタルイミド、下記化学式群(9)に示される各種化合物などの複素芳香族構造;
Figure 2020122053
などの低分子骨格が挙げられる。
また、エチレン、プロピレン、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、などの非環式エチレン性化合物の(共)重合により得られる下記式(10)で示されるポリエチレン骨格;
Figure 2020122053
ノルボルネンなどのシクロアルケン類、無水マレイン酸などの不飽和酸無水物、フェニルマレイミドなどマレイミド類に代表される不飽和環状化合物の(共)重合により得られる下記構造式群(11)に示される各種主鎖環構造骨格;
Figure 2020122053
上記非環式エチレン性化合物と不飽和環状化合物の共重合で得られるポリエチレン−主鎖環構造共重合骨格;ジオールの脱水縮合(共)重合やエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキシド類の開環(共)重合などにより得られる、主鎖にエーテル結合を有するポリエーテル骨格;ジカルボン酸とジオールとの脱水縮合(共)重合や環状ラクトンの開環(共)重合などで得られる、主鎖にエステル結合を有するポリエステル骨格;ジカルボン酸とジアミンとの脱水縮合(共)重合や環状ラクタムの開環(共)重合などで得られる、主鎖にアミド結合を有するポリアミド骨格;ジアルキルジアルコキシシランの脱アルコール縮合(共)重合や環状シロキサンの開環(共)重合などで得られる、主鎖にシロキサン結合を有するポリシロキサン骨格;ジイソシアネートとジオールとの反応などで得られる、主鎖にウレタン構造を有するポリウレタン骨格;等の高分子骨格等も挙げられる。
上記骨格部分Qとしては、架橋性化合物が用いられる用途などに応じて適宜設定することができるが、反応性希釈剤のような低粘度が必要な用途においては低分子骨格が好ましく、塗料やレジスト材料におけるバインダー樹脂のような塗膜形成性が必要な用途においては高分子骨格が好ましく、用途に応じて使い分ければよい。低分子骨格の中では、原料の入手性、化学的安定性などから、飽和炭化水素構造、脂環式構造、及び、芳香族炭化水素構造からなる群より選択される少なくとも1種の構造であることが好ましい。高分子骨格の中では、合成のし易さ、化学的安定性などから、ポリエチレン骨格、ポリエチレン−主鎖環構造共重合骨格、及び、ポリエーテル骨格からなる群より選択される少なくとも1種の骨格であることが好ましい。
上記Xは、2価の連結基であれば特に限定されないが、例えば、下記構造式群(12)に示される結合が挙げられる(一例として、A−X−Qとして表し、Xの原子又は原子団を示せば下記のようになる)。
Figure 2020122053
式中、RとR’は、同一若しくは異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアリール基を表す。
これらの中では、合成の容易さ、化学的安定性などから、Xは酸素原子、硫黄原子、1置換窒素原子、又は、2置換炭素原子が好ましく、酸素原子、又は、1置換窒素原子がより好ましい。すなわち、A−Xの結合が、エステル結合、又は、アミド結合となることがより好ましい。なお、XがZ中に2個以上存在する場合は、1種であっても2種以上であってもよい。
上記Yは、2価以上の連結基であれば特に限定されないが、例えば、下記構造式群(13)に示される結合が挙げられる。
Figure 2020122053
式中、RとR’は、同一若しくは異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアリール基を表す。
これらの中では、合成の容易さ、化学的安定性などから、エーテル結合、チオエーテル結合、2〜4価の炭素原子による結合、ケトン性の結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、又は、ケイ酸エステル結合が好ましく、特にエーテル結合、2〜4価の炭素原子による結合、エステル結合、アミド結合、又は、ウレタン結合がより好ましい。なお、YがZ中に2個以上存在する場合は、1種であっても2種以上であってもよい。
上記Wとしては、骨格部分Qに結合し得る1価の置換基であればよく、特に限定されるものではない。
上記Wを例示すれば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などの周期表17族の原子;メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−アミル、s−アミル、t−アミル、n−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、s−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、カプリル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セチル、ヘプタデシル、ステアリル、ノナデシル、エイコシル、セリル、メリシルなどの飽和炭化水素基;ビニル、アリル、メタリル、クロチル、プロパギルなどの不飽和炭化水素基;シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、ジシクロペンタジエニルなどの脂環式炭化水素基;フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどの芳香族炭化水素基;ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアルコキシ基;アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルフェニルアミノ基などのアミノ基;(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、チオアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、イソシアナト基、チオシアナト基、アミノ基の4級アンモニウム塩基、カルボキシル基或いはその塩、スルホン酸基或いはその塩、スルフィン酸基或いはその塩、リン酸基或いはその塩などが挙げられる。これらは、用途に応じて使い分ければよい。
上記架橋性化合物としては、例えば、下記一般式(z1)〜(z3)で表される化合物が好ましく挙げられる。
A−O−R−O−A (z1)
(式中、Rは、炭素数1〜30の2価の炭化水素基、−(R−O)−R−、又は、−(R−O)−R−(O−R−を表す。R及びRは、同一又は異なり、炭素数1〜10の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表す。Rは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表す。aは1〜20の整数である。bは1〜20の整数である。Aは、AMA基を表す。)
[A−(O−R−R−[(R−O)−A](z2)
(式中、R及びRは、同一又は異なり、炭素数1〜10の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表す。Rは、
Figure 2020122053
を表す。
及びRは、同一又は異なり、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表す。cは1〜20の整数を表す。dは1〜20の整数を表す。m及びnは、同一又は異なり、1〜3の整数を表す。Aは、AMA基を表す。)
10−[(R11−O)−A] (z3)
(式中、R10は、3価の複素環基又は環状炭化水素基を表す。R11は、炭素数1〜10の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表す。eは、1〜20の整数である。Aは、AMA基を表す。)
上記一般式(z1)において、Rは炭素数1〜20の2価の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であることがより好ましい。
は、炭素数1〜5の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜4の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることがより好ましい。
は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であることがより好ましい。
は、炭素数1〜5の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜4の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(z1)において、上記2価の炭化水素基としては、2価の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基が挙げられ、例えば、アルキレン基、アリーレン基、芳香環又は脂環構造を有する2価の炭化水素基等が挙げられる。上記脂環構造としては、シクロヘキサン骨格、アダマンタン骨格、ノルボルネン骨格等が挙げられる。
上記一般式(z1)において、上記2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基等の直鎖状アルキレン基、−C(CH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH)(CHCH)−、−CH−CH(CH)−等の分岐鎖状アルキレン基が挙げられる。
上記一般式(z1)において、aは、1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
bは、1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
上記一般式(z2)において、R及びRは、同一又は異なり、炭素数1〜5の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜4の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることがより好ましい。
上記2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、上述した一般式(z1)における2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
及びRは、同一又は異なり、置換基を有していてもよい炭素数1〜15の1価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜10の1価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(z2)において、上記1価の鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
上記置換基としては、水酸基、アルキル基、アルコキシル基等が挙げられる。
上記一般式(z2)において、cは1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
dは1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
m及びnは、同一又は異なり、1〜3の整数を表すが、m+n=3〜6の整数であることが好ましい。
上記一般式(z3)において、R10は、3価の複素環基又は環状炭化水素基を表す。R10の炭素数は、3〜15であることが好ましく、3〜10であることがより好ましい。
上記3価の複素環基又は環状炭化水素基としては、例えば、上述した脂環式構造、芳香族炭化水素構造、複素環式構造、複素芳香族構造を有する3価の基や、イソシアヌル酸骨格を有する基等が挙げられる。なかでも、イソシアヌル酸骨格を有する基が好ましい。
11は、炭素数1〜10の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜5の2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基であることがより好ましい。
上記2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、上述した一般式(z1)における2価の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
eは1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
上記架橋性化合物の具体例としては、例えば、下記が好ましく挙げられる。
Figure 2020122053
Figure 2020122053
上記架橋性化合物の製造方法としては、上記の架橋性化合物が得られるのであれば特に制限されず公知の方法を用いればよいが、例えば、特許第5689628号公報に記載される架橋性化合物の製造方法等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記架橋性化合物を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記架橋性化合物の含有量は、上記硬化性樹脂組成物の目的、用途に応じて適宜設計すればよいが、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0.05〜99質量%であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることが更に好ましい。また、上記架橋性化合物の含有量は、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して95質量%以下であることがより好ましく、90質量%以下であることが更に好ましい。
なお、固形分とは、上記硬化性樹脂組成物において、硬化物を形成する成分(硬化物の形成時に揮発する溶媒等を除く)の総量を意味する。
(B)オリゴマー
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物はまた、25℃での粘度が1000mPa・s以上であるか、又は、60℃での粘度が400mPa・s以上であるオリゴマーを含む。本発明の硬化性樹脂組成物は、上記のような比較的高粘度であるオリゴマーを更に含んでも、低粘度の樹脂組成物とすることができる。
上記オリゴマーは、25℃での粘度が1100mPa・s以上であることが好ましく、1200mmPa・s以上であることがより好ましい。上記オリゴマーの25℃での粘度の上限値は、特に限定されないが、取扱いの観点から、600万mPa・s以下であることが好ましい。
また、上記オリゴマーは、60℃での粘度が420mPa・s以上であることが好ましく、450mmPa・s以上であることがより好ましい。上記オリゴマーの60℃での粘度の上限値は、特に限定されないが、取扱いの観点から、20万mPa・s以下であることが好ましい。
上記オリゴマーは、25℃での粘度が上述した範囲を満たし、かつ、60℃での粘度が上述した範囲を満たすものであることがより好ましい。
すなわち、上記オリゴマーは、25℃での粘度が1000mPa・s以上であり、かつ、60℃での粘度が400mPa・s以上であることが更に好ましく、25℃での粘度が1100mPa・s以上であり、かつ、60℃での粘度が420mPa・s以上であることが特に好ましい。
本発明において、上記粘度は、コーンプレート型粘度計(TV−20L、東機産業社製)等の粘度計を使用して、所定の温度で測定した値である。
上記オリゴマーとしては、上述の粘度を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート、デンドリマー(ハイパーブランチポリマー)、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート、アミノ樹脂(メタ)アクリレート等を好ましく挙げることができる。これらは1種のみ使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。なかでも、上記オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及びポリアクリル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
上記ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、ポリオールと多塩基酸からなるポリエステルポリオールの(メタ)アクリレート化物が挙げられる。当該化合物は、例えば、主鎖骨格に多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中の水酸基と、(メタ)アクリル酸等の分子内に1以上のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートとのエステル化反応により得ることができる。
上記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等の脂肪族系多塩基酸;ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式系多塩基酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族系多塩基酸が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、グリコール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリオール等が挙げられる。
上記ポリエステル(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、アロニックスM−7100、アロニックスM−8560(以上、東亞合成株式会社製)、EBECRYL884(ダイセル・オルネクス株式会社製)等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、オキシラン環含有化合物とカルボキシル基含有(メタ)アクリレートの付加反応生成物が挙げられる。
上記オキシラン環含有化合物としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ等の芳香族エポキシ化合物、炭素数2〜20のジオールのジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。
上記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、(メタ)アクリル酸ダイマー、(メタ)アクリル酸カプロラクタム変性等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ビスフェノール型エポキシアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレート、脂肪族型エポキシアクリレート、グリシジルエステル型アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、有機イソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル及び多価アルコールとの付加反応生成物が挙げられる。
上記有機イソシアネートとしては、例えば、ブタンジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;シクロヘキシルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ブタンジオール等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、EBECRYL230(ダイセル・オルネクス(株)社製)、CN929、CN964(以上、サートマー社製)、紫光UV−1700B、紫光UV−3000B、紫光UV−7000B(以上、日本合成化学工業株式社製)等が挙げられる。
上記ポリアクリル(メタ)アクリレートとしては、アクリルモノマーやビニルモノマーを重合した共重合アクリルポリマーに、アクリロイル基をペンダントさせて得られる重合体等が挙げられる。
上記ポリアクリルアクリレートの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルとエポキシ基含有(メタ)アクリレートを重合して得た重合体に(メタ)アクリル酸を付加したものや、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸を重合して得た重合体にエポキシ基含有(メタ)アクリレートを付加したもの等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル等が挙げられる。
上記エポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられる。
上記デンドリマー(ハイパーブランチポリマー)としては、例えば、SIRIUS−501、SUBARU−501(以上、大阪有機化学工業株式社製)等が挙げられる。
上記オリゴマーの重量平均分子量は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の目的、用途によって適宜設計すればよいが、通常、400〜100000が好ましい。取扱い性と好適な硬化物特性を両立できる点から、上記重量平均分子量は、450以上であることがより好ましく、500以上であることが更に好ましく、70000以下であることがより好ましく、50000以下であることが更に好ましい。上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定して得られる値である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記オリゴマーを1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記オリゴマーの含有量は、上記硬化性樹脂組成物の目的、用途に応じて適宜設計すればよいが、通常、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0.05〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記架橋性化合物(A)と上記オリゴマー(B)との含有割合[(A)/(B)]は、質量比で1/100〜100/1であることが好ましい。上記含有割合が上記の範囲であると、硬化物の硬度、耐熱分解性、強靭性、密着性、耐候性等の各特性を両立することができる。
上記含有割合は、質量比で2/100以上であることがより好ましく、3/100以上であることが更に好ましく、50/1以下であることがより好ましく、20/1以下であることが更に好ましい。
(C)重合開始剤
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、更に、重合開始剤を含む。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、加熱及び/又は電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射によりラジカル重合を開始し、硬化させることができるが、ラジカル重合開始剤を含むことでより効果的に硬化させることができる。
上記ラジカル重合開始剤としては、加熱によりラジカルを発生する熱ラジカル開始剤と、活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生する光ラジカル開始剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
また、必要に応じて通常用いられるラジカル重合促進剤、光増感剤等を1種又は2種以上添加してもよい。
上記熱ラジカル開始剤としては、公知の有機過酸化物系開始剤やアゾ系開始剤が挙げられ、具体例としては、下記のもの等が挙げられる。
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセテートパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキサイド、m−トルオイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−m−トルイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等の有機過酸化物系開始剤。
2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−ヒドロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等のアゾ系開始剤。
上記熱ラジカル開始剤とともに使用できるラジカル重合促進剤としては、上記熱ラジカル開始剤の分解(開始ラジカルの発生)を促進するものであれば特に限定されず、通常用いられるものを使用できる。上記ラジカル重合促進剤としては、例えば、金属の有機塩、無機塩、酸化物、又は金属錯体や、アミン化合物、4級アンモニウム塩、チオ尿素化合物、ケトン化合物等の通常用いられるものを使用できる。上記ラジカル重合促進剤の具体例としては、例えば、特許第5689628号公報段落[0089]に記載のものが挙げられる。
上記光ラジカル開始剤としては、アルキルフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、チオキサントン系化合物、ハロメチル化トリアジン系化合物、ハロメチル化オキサジアゾール系化合物、ビイミダゾール系化合物、オキシムエステル系化合物、チタノセン系化合物、安息香酸エステル系化合物、アクリジン系化合物が好ましく挙げられ、具体例としては、下記のもの等が挙げられる。2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシー2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ等のベンゾイン系化合物;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボキニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン系化合物。
2−トリクロロメチル−5−(2’−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール系化合物;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン系化合物;p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸等の安息香酸エステル系化合物;9−フェニルアクリジン等のアクリジン系化合物。
上記光ラジカル開始剤とともに、光増感剤やラジカル重合促進剤を使用してもよい。このような光増感剤やラジカル重合促進剤としては、特に限定されず、通常用いられるものを使用することができる。上記光ラジカル開始剤とともに使用される光増感剤やラジカル重合促進剤の具体例としては、例えば、特許第5689628号公報段落[0092]に記載のものが挙げられる
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記重合開始剤を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
上記重合開始剤の含有量は、特に限定されず、目的、用途に応じて適宜設計することができるが、通常、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0.01〜8質量%であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが更に好ましく、7質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。
上記ラジカル重合促進剤、光増感剤の添加量総量としては、特に限定されず、目的、用途に応じて適宜結成することができるが、通常、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0〜8質量%であることが好ましく、0〜7質量%であることがより好ましく、0〜5質量%であることが更に好ましい。
(D)化合物D
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、更に、下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物D」と称する。)を含むことが好ましい。上記化合物を含むことにより、取扱い性と好適な硬化物特性をより一層良好に両立することができる。
Figure 2020122053
本発明の硬化性樹脂組成物が上記化合物Dを含む場合、上記化合物Dの含有量は、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、0.1〜40質量%であることがより好ましく、0.1〜30質量%であることが更に好ましい。
(E)他の添加剤
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記硬化性樹脂組成物の目的、用途に応じて更に他の添加剤を含んでもよい。上記他の添加剤としては、例えば、溶剤、反応性希釈剤、ドライヤー等の硬化促進剤、安定化剤、色材、分散剤、フィラー、密着性向上剤、離型剤、可塑剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、消泡剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、表面改質剤、カップリング剤、酸発生剤等が挙げられる。これらの添加剤は、特に限定されず、目的、用途に応じて公知のものから適宜選択して使用すればよいが、具体的には、特許第5689628号公報段落[0095]〜[0111]に記載されるものと同様のものを好適に使用することができる。これらの添加剤の含有量については、公知技術から適宜設定することができる。上記添加剤のなかでも、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、反応性希釈剤を含むことが好ましい。
(反応性希釈剤)
上記反応性希釈剤は、加熱、又は活性エネルギー線の照射等により重合しうる重合性基を有する低分子化合物であり、特に常温で液状・低粘度のものは粘度調整機能も有するため溶剤の代わりに用いることもでき、無溶剤用途に好ましく用いられる。このような反応性希釈剤としては、炭素−炭素不飽和結合のようなラジカル重合性基を有する化合物や、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基のようなカチオン重合性基を有する化合物、ラジカル重合性基とカチオン重合性基の両方を有するハイブリッド型化合物が、一般に用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物が反応性希釈剤を含む場合、通常用いられる反応性希釈剤を使用することができ、目的、用途に応じて1種又は2種以上を適宜選択すればよく特に限定はされないが、本発明の硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合性を有する架橋性化合物を含むため、反応性希釈剤としては、同じ機構で硬化することができるラジカル重合性基を有する反応性希釈剤が、相乗効果を得られやすく好ましい。このようなラジカル重合性の反応性希釈剤としては、ラジカル重合性不飽和基を同一分子内にひとつだけ有する単官能性のラジカル重合性単量体と、2個以上有する多官能性のラジカル重合性単量体が挙げられる。
上記単官能性のラジカル重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、不飽和多価モノカルボン酸類、不飽和モノカルボン酸類、不飽和酸無水物類、芳香族ビニル類、N置換マレイミド類、共役ジエン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、N−ビニル化合物類、不飽和イソシアネート類等が挙げられ、具体的には、特許第5689628号公報の段落[0104]〜[0105]に記載される単官能性ラジカル重合性単量体が挙げられる。
上記多官能性のラジカル重合性単量体としては、例えば、多官能(メタ)アクリレート類、多官能ビニルエーテル類、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、多官能アリルエーテル類、アリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類、多官能アリル基含有イソシアヌレート類、多官能アリル基含有イソシアヌレート類、多官能ウレタン(メタ)アクリレート類、多官能芳香族ビニル類等が挙げられ、より具体的には、特許第5689628号公報の段落[0106]〜[0108]に記載される単官能性ラジカル重合性単量体が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物が上記反応性希釈剤を含む場合、上記反応性希釈剤の含有量は、目的、用途に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、上記架橋性化合物100質量%に対して0〜1500質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜1000質量%、更に好ましくは0〜800質量%である。
(安定化剤)
また、上記安定化剤としては、光ラジカル重合開始剤等から発生するラジカルと反応して重合を防止する化合物であれば特に限定されるものではなく、例えばキノン系、ピペリジン系、フェノール系、リン系、ニトロソ系等を用いることができる。なかでも、上記安定化剤としては、ハイドロキノン系、セミヒンダードフェノール系、(チオ)ホスファイト系、ホスフィン系、チオエーテル系、ニトロソ系、ピペラジン系の安定化剤が好ましく、セミヒンダードフェノール系、(チオ)ホスファイト系、チオエーテル系がより好ましい。上記安定化剤として具体的には、特許第6125933号公報段落[0021]〜[0051]に記載されるものを好適に使用することができる。上記安定化剤は、1種のみで使用されてもよいし、2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
上記安定剤の含有量は、上記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%に対して0.0001〜5質量%であることが好ましく、0.001〜3質量%であることがより好ましく、0.01〜2質量%であることが更に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、高粘度のオリゴマーを含む場合であっても、上記架橋性化合物が比較的低粘度であるため、組成物の粘度を低く維持することができる。そのため、上記硬化性樹脂組成物の幅広い組成が可能になり、用途に応じて必要とされる様々な特性を有することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物の粘度は、特に限定されず、目的、用途に応じて適宜設定すればよいが、10〜10000mPa・sであることが好ましく、10〜5000mPa・sであることがより好ましい。
上記粘度は、コーンプレート型粘度計(TV−20L、東機産業社製)等の粘度計を使用して、25℃で測定した値である。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製方法)
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製する方法としては、特に限定されず、上述した(A)架橋性化合物、(B)オリゴマー、及び(C)重合開始剤と、必要に応じて上述した他の添加剤等とを、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー、ミキサー等の公知の装置を用いて混合することにより調製することができる。
(硬化性樹脂組成物の硬化方法)
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化する方法としては、特に限定されず、上記硬化性樹脂組成物の目的、用途に応じて、加熱、活性エネルギー線の照射、酸素を含む雰囲気下への暴露等の公知の方法から適宜選択すればよい。これらの方法は、1種のみ行なってもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記加熱硬化の温度条件としては、上記硬化性樹脂組成物の組成に応じて適宜設定すればよいが、例えば硬化促進剤を併用しない場合には、硬化促進と熱分解低減の観点から、30〜400℃が好ましく、70〜350℃がより好ましく、100〜350℃が更に好ましい。硬化促進剤を併用する場合には、併用しない場合よりも低い温度で硬化させることができ、0〜400℃が好ましく、10〜350℃がより好ましく、20〜350℃が更に好ましい。
加熱による硬化は、1段階で行ってもよく、2段階以上に分けて行ってもよく、また活性エネルギー線の照射及び/又は酸素を含む雰囲気下への曝露による硬化の前に行っても、後に行ってもよい。例えば、低温での加熱や、短時間の活性エネルギー線照射などにより、一旦ある程度架橋させてから現像などの処理を行った後に、好ましくは、150℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは200℃以上の高温で硬化させる工程は、ポストベーク、或いはポストキュアとも呼ばれ、より架橋反応を進行させることができ、好ましい。
上記活性エネルギー線の照射による硬化方法における活性エネルギー線としては、通常用いられるものを使用することができ、ガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線などの電磁波や、電子線、中性子線、陽子線などの粒子線などが挙げられる。これらの中では、エネルギーの強さ、エネルギー線の発生装置などの点から、ガンマ線、X線、極紫外線、紫外線、可視光線、電子線が好ましく、極紫外線、紫外線、可視光線、電子線がより好ましく、紫外線が最も好ましい。硬化促進剤を併用しない場合には、ガンマ線、X線、電子線などのエネルギーの強い活性エネルギー線を用いるのが好ましく、硬化促進剤を併用する場合には、紫外線、可視光線などの、エネルギーは比較的弱いが発生が容易で経済的な活性エネルギー線を好ましく用いることができる。
上記酸素を含む雰囲気下への曝露による硬化方法とは、酸素を含む雰囲気に、上記硬化性樹脂組成物を曝露することにより硬化させる方法であり、雰囲気中の酸素濃度としては、5容量%以上が好ましく、より好ましくは10容量%以上、最も好ましくは18容量%以上である。すなわち、空気中の酸素濃度と同等以上の濃度であることが最も好ましい。また、上記加熱による硬化方法及び/又は活性エネルギー線の照射による硬化方法と併用してもよい。特に、空気中で加熱、及び/又は活性エネルギー線の照射を行う硬化方法は、簡易に併用できる硬化方法として好ましい硬化方法である。
2.硬化物
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上述したように、高粘度の成分を配合しても比較的低粘度を維持することができる。そのため、従来よりも幅広い硬化性樹脂組成物の設計が可能となり、上記硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物に所望の特性を与えることができる。そのような上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物もまた、本発明の一つである。
上記硬化物が硬化膜である場合、その厚みは、目的、用途に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1〜5000μm、好ましくは0.5〜1000μm、更に好ましくは1〜300μmである。
上記硬化物は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の組成によってその特性を変化させることができるが、例えば、耐熱分解性、硬度、基材への密着性、強靭性、耐候性等の必要とされる物性に優れたものとすることができる。
3.用途
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記架橋性化合物を含むので硬化性に極めて優れる。また、高粘度のオリゴマーを配合しても比較的低粘度の硬化性樹脂組成物を調製することができ、耐熱分解性、基材への密着性、硬度、強靭性、又は耐候性等の、用途に応じて必要とされる特性を有する硬化物を与えることができる。
このような本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、例えば、接着剤、粘着剤、生体材料、歯科材料、光学部材、情報記録材料、光ファイバー用材料、カラーフィルターレジスト、ソルダーレジスト、めっきレジスト、ブラックレジスト、半導体フォトレジスト、TFT形成レジスト、EUV・KrF・ArF・g線・i線レジスト、3Dプリント樹脂、UV硬化型インクジェットインキ、フォトスペーサー/ブラックカラム、自動車用UV硬化型塗料・コーティング材、光ファイバー用コーティング材、フィルム用ハードコーティング材、電化製品用UV硬化型塗料・コーティング材、バッファーコート、再配線形成材料、バックグラインドテープ、ダイシングテープ、UV硬化型塗料、絶縁体、封止材、インクジェットインク、印刷インク、塗料、注型材料、化粧版、WPC、被覆材、感光性印刷版、タッチパネル用OCA・OCR、カバーレイフィルム、ドライフィルム、ドライフィルムレジスト、ライニング材、土木建築材料、パテ、補修材、床材、舗装材ゲルコート、オーバーコート、ハンドレイアップ・スプレーアップ・引抜成形・フィラメントワインディング・SMC・BMC等の成形材料、高分子固体電解質、レンズ成形用樹脂、マイクロレンズ成形用樹脂等の広範囲な種々の用途に好適に用いることができる。
以上のとおり、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、低粘度を維持しつつ所望の組成とすることができ、種々の技術分野・用途において必要とされる特性を好適に付与することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
本実施例において、各種物性の測定は以下の方法により行った。
<粘度>
硬化性樹脂組成物の粘度について、コーンプレート型粘度計(TV-20L、東機産業社製)を用いて25℃の温度条件下で測定した。
<熱分解温度>
硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解温度について、熱重量示唆熱分析装置(TG−DTA2010SA、ブルカー社製)を用いて下記条件で測定した。
測定温度範囲:室温〜500℃
昇温速度:10℃/min
雰囲気及び流量:窒素−50ml/min
<ガラス転移温度(Tg)>
JIS K7121に準拠し、下記の示差走査熱量計及び条件で測定し、中点法により、硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)を求めた。
装置:DSC3500(ネッチ・ジャパン社製)
昇温速度:10℃/min
雰囲気及び流量:窒素−50ml/min
(製造例1)架橋性化合物(TPG−AOMA)の製造
セパラブルフラスコにスターラーバー、チタンテトライソプロポキシド(TTIP)2.27g(8mmol)、トリプロピレングリコール38.5g(200mmol)、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(AOMA)124.9g(800mmol)、重合禁止剤(6−t−ブチル−2,4−キシレノール、東京化成工業株式社製)120mg(AOMAに対して1000ppmとなる量)、重合禁止剤(ポリストップ7300P、伯東株式社製)60mg(AOMAに対して500ppmとなる量)、共沸剤トルエン60.0gを秤量した。混合ガス(N/O=92/8(v/v))をバブリングさせつつ、系内を300Torrに減圧しながら、100℃まで昇温した。適宜留分を取り除き、それと同質量のトルエンを新たに系中に添加しながら反応させ、トリエチレングリコールの転化率が>99%になるまで加熱を続けた。
反応後、混合ガス(N/O=92/8(v/v))をバブリングさせながら系内を減圧して、トルエン・残存AOMAを留去後、中圧分取液体クロマトグラフ装置(YFLC AI−580、山善株式会社製)によって目的フラクションを分取し、分取したフラクションに、重合禁止剤(6−t−ブチル−2,4−キシレノール、東京化成工業株式社製)を目的サンプルに対して300ppm、重合禁止剤(亜リン酸トリフェニル、ADEKA社製)を目的サンプルに対して500ppmを添加して溶媒を留去し、目的サンプルTPG−AOMAを単離した。
(製造例2)架橋性化合物(DPG−AOMA)の製造
製造例1において、トリプロピレングリコールの代わりにジプロピレングリコールを使用した点以外は、製造例1と同様の方法により、架橋性化合物(DPG−AOMA)を得た。
(実施例1〜6、比較例1〜3)
表1に示される処方に従って、架橋性化合物、オリゴマー、及び重合開始剤を混合して、実施例1〜6の硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬化性樹脂組成物について、粘度を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020122053
表1中に記載のオリゴマーについては、下記のものを使用した。また、表1に記載の各成分の配合量は固形分換算量である。
ポリエステルアクリレート:EBECRYL884、粘度(25℃)25000mPa・s、ダイセル・オルネクス社製
ウレタンアクリレート:CN964、粘度(60℃)1770mPa・s、サートマー社製
エポキシアクリレート:エポキシエステル70PA、粘度(25℃)1174mPa・s、共栄社化学株式会社製
表1より、AMA基を有する架橋性化合物とオリゴマーと重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物は、高粘度成分のオリゴマー単独の場合と比較して、粘度が格段に低いことが確認された。
(比較例4〜9)
また、表2に示される処方に従って、オリゴマー、重合開始剤、及び反応性希釈剤を混合して、比較例4〜9の硬化性樹脂組成物を調製した。
上記で得られた実施例1〜6と比較例4〜9の各硬化性樹脂組成物をアルミパンに入れ、下記条件で紫外線を照射し、硬化物の評価サンプルを得て、当該評価サンプルの熱分解温度及びガラス転移温度(Tg)を測定した。結果を表2に示す。
UV照射装置:HCT400B−28HB(セン特殊光源株式社製)
積算光量:15J/cm
Figure 2020122053
表2中に記載のオリゴマー、重合開始剤、反応性希釈剤については、下記のものを使用した。また、表2に記載の各成分の配合量は固形分換算量である。
ポリエステルアクリレート:EBECRYL884、粘度(25℃)25000mPa・s、ダイセル・オルネクス社製
ウレタンアクリレート:CN964、粘度(60℃)1770mPa・s、サートマー社製
エポキシアクリレート:エポキシエステル70PA、粘度(25℃)1174mPa・s、共栄社化学株式会社製
重合開始剤:Omnirad184、IGM Resins社製
TPG−A:トリプロピレングリコールジアクリレート、APG−200、新中村化学工業株式会社製
PEA:フェノキシエチルアクリレート
表2より、AMA基を有する架橋性化合物とオリゴマーと重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物は、アクリロイル基を2個以上有する反応性希釈剤とオリゴマーと重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物や架橋性化合物を含まない硬化性樹脂組成物と比較して、耐熱分解性や耐熱性に優れた硬化物を与えることが確認された。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で表される架橋性化合物(A)、25℃での粘度が1000mPa・s以上であるか、又は60℃での粘度が400mPa・s以上であるオリゴマー(B)、及び、重合開始剤(C)を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
    Figure 2020122053
    (式中、Zは、n価の連結基を表す。nは、2以上の整数である。)
  2. 前記オリゴマー(B)は、25℃での粘度が1000mPa・s以上であり、かつ、60℃での粘度が400mPa・s以上であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 前記オリゴマー(B)は、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及びポリアクリル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. 反応性希釈剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  5. 前記架橋性化合物(A)と前記オリゴマー(B)との含有割合[(A)/(B)]が、質量比で1/100〜100/1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  6. 下記一般式(3)で表される化合物を更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
    Figure 2020122053
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物。
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