JP2020121897A - 低反射部材 - Google Patents

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Shinichi Hayashi
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Abstract

【課題】光を反射しにくい面を有する低反射部材を提供する。【解決手段】本開示の低反射部材は、少なくとも一部の表面にセラミックスからなる第1面を備える。そして、この第1面は、粗さ曲線から求められる突出谷部深さRvkが、粗さ曲線から求められる突出山部高さRpkよりも大きい。このような構成を満足していることで、第1面に光を照射した際に、入射した光は第1面の突出した谷部に入り込み散乱するため、第1面からの反射光が生じにくい。【選択図】 なし

Description

本開示は、低反射部材に関する。
装飾部品、産業機械、分析機器、医療機器、画像検査装置、半導体製造装置等のあらゆる分野において機械的強度等に優れたセラミックスが構成部材として広く用いられている。そして、このような構成部材には、外観についても要求される。
例えば、装飾部品においては、艶消しの外観が要求される場合があり、その場合に低反射部材が用いられる。例えば、特許文献1には、不揃いな深さ又は高さの凹凸が存在し、不揃いな深さ又は高さの凹凸は、基準長さを10mmとして測定される面の算術平均粗さRa値を1と仮定した場合に、平均線からの高さが2を超える凸部が7個〜100個存在するという条件を満足する面を有する装飾部品が開示されている。
特開2012−40700号公報
近年では、特に産業機械、分析機器、医療機器、画像検査装置において、測定精度の向上のため、反射が少ないことが求められる所定面において、従来よりも光を反射しにくいことが望まれている。
本開示は、このような事情に鑑みて案出されたものであり、所定面において光を反射しにくい低反射部材を提供することを目的とする。
本開示の低反射部材は、少なくとも一部の表面にセラミックスからなる第1面を備える。そして、この第1面は、粗さ曲線から求められる突出谷部深さRvkが、粗さ曲線から求められる突出山部高さRpkよりも大きい。
本開示の低反射部材は、光を反射しにくい第1面を有する。
本開示の低反射部材は、少なくとも一部の表面にセラミックスからなる第1面を備える。なお、第1面とは、反射が少ないことが求められる面のことである。そして、セラミックスとしては、例えば、ジルコニア、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、またはこれらの複合物を用いることができる。
なお、第1面をセラミックスで構成する方法としては、金属または樹脂等で基体を製造し、その基体の一部の表面をセラミックスでコーティングして第1面としてもよい。または、第1面を備える部材をセラミックスで製造し、その部材を金属または樹脂等の基体に接合してもよい。もしくは、全てをセラミックスで製造してもよい。
そして、第1面を構成する材質は、X線回折装置(XRD:例えば、BrukerAX
社製のD8 ADVANCE)により測定し、得られた2θ(2θは、回折角度である。)の値よりJCPDSカードを用いて同定すればよい。なお、第1面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、SEM付設のエネルギー分散型X線分光器(EDS)を用いて、第1面を構成する材質を推定することもできる。
そして、本開示の低反射部材における第1面は、粗さ曲線から求められる突出谷部深さRvkが、粗さ曲線から求められる突出山部高さRpkよりも大きい。
ここで、突出谷部深さRvkおよび突出山部高さRpkは、JIS B 0671−2(2002)に規定されており、以下の定義による。まず、粗さ曲線の測定点の40%を含む負荷曲線の中央部分において、負荷長さ率の差を40%にして引いた負荷曲線の割線が、最も緩い傾斜となる直線を等価直線とする。次に、この等価直線が負荷長さ率0%と100%との位置で縦軸と交わる2つの高さ位置の間をコア部とする。そして、粗さ曲線において、コア部の下にある突出した谷部の平均深さが突出谷部深さRvkであり、コア部の上にある突出した山部の平均高さが突出山部高さRpkである。
このような構成を満足していることで、第1面に光を照射した際に、入射した光は第1面の突出した谷部に入り込み散乱するため、第1面から反射しにくい。このように、本開示の低反射部材は、光を反射しにくい第1面を有する。
また、本開示の低反射部材における第1面は、突出山部高さRpkに対する突出谷部深さRvkの比Rvk/Rpkが2以上であってもよい。このような構成を満足するならば、第1面に光を照射した際に、第1面の突出した谷部に入り込んだ光が、突出した谷部から抜け出しにくくなり、本開示の低反射部材の第1面は、光をより反射しにくくなる。
また、本開示の低反射部材における第1面は、突出谷部深さRvkが0.5μm以上1.3μm以下であってもよい。このような構成を満足するならば、突出した谷部が光を散乱させやすい適度な深さであるため、本開示の低反射部材の第1面は、光をより一層反射しにくくなる。
なお、本開示の低反射部材における第1面は、例えば、突出山部高さRpkが0.2μm以上0.6μm以下であってもよい。
また、本開示の低反射部材における第1面は、粗さ曲線から求められる山部頂点の平均間隔Sは4μm以上7μm以下であってもよい。ここで、山部頂点の平均間隔Sとは、JIS B 0601(1994)に規定されており、隣り合う山部の頂点同士の間隔の平均値を示す指標である。
そして、このような構成を満足するならば、第1面に光を照射した際に、入射した光が第1面の谷部に入り込みやすく、谷部に入り込んだ光が散乱しやすくなるため、本開示の低反射部材の第1面は、光をより一層反射しにくくなる。
また、本開示の低反射部材における第1面は、粗さ曲線から求められる算術平均粗さRaは、例えば、0.1μm以上0.5μm以下であってもよい。なお、算術平均粗さRaとは、JIS B 0601(2013)に規定された値のことを言う。
ここで、本開示の低反射部材の第1面における、算術平均粗さRaは、JIS B 0601(2013)に準拠し、突出谷部深さRvkおよび突出山部高さRpkは、JIS
B 0671−2(2002)に準拠し、山部頂点の平均間隔Sは、JIS B 0601(1994)に準拠して測定することにより求めることができる。なお、測定条件と
しては、例えば、測定長さを2mm、カットオフ値を0.25mmとし、触針半径が2μmの触針の走査速度を1.0mm/秒に設定すればよい。そして、低反射部材の第1面において、少なくとも3ヵ所以上測定し、その平均値を求めればよい。
なお、本開示の低反射部材は、装飾部品、産業機械、分析機器、医療機器、画像検査装置、半導体製造装置等に用いることができる。
以下、本開示の低反射部材の製造方法について説明する。なお、ここではジルコニアからなる低反射部材を例に挙げて説明する。
まず、ジルコニアからなる焼結体を準備する。次に、焼結体に対して、第1面とする面以外をマスキングした後、バレル研磨を行なう。このとき、番手が#80である第1砥粒と、番手が#120、150、180から選択される第2砥粒とを用い、第1砥粒と第2砥粒との質量比が1:1となるように秤量してコンパウンドとし、このコンパウンドを用いて10分以上2時間以下の処理時間でバレル研磨を行なう。ここで、第2砥粒の番手と処理時間とを適宜調整することで、第1面における突出谷部深さRvk、突出山部高さRpkおよび山部頂点の平均間隔Sの値を任意の値に調整することができ、本開示の低反射部材を得る。
第1面おける突出谷部深さRvk、突出山部高さRpkおよび山部頂点の平均間隔Sの値が異なる試料を作製し、反射率に関するモニター評価を行なった。
まず、安定化ジルコニア(ZrO)粉末に、安定化ジルコニア粉末100質量%に対して、顔料成分としての酸化鉄(Fe)粉末、酸化クロム(Cr)粉末および酸化チタン(TiO)粉末を合計で40質量%添加し、これらに水を加えてボールミルで粉砕・混合してスラリーを作製した。なお、酸化鉄粉末、酸化クロム粉末および酸化チタン粉末の質量比は、88:10:2とした。そして、スプレードライヤーを用いて、このスラリーを噴霧乾燥し、顆粒を作製した。
次に、顆粒を100質量%に対して、アクリル系樹脂、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ステアリン酸、およびフタル酸ジブチル(DBP)を合計で25質量%添加した後、これをニーダに投入し、150℃に加熱しながら混練することで杯土を得た。そして、この坏土をペレタイザーに投入することによって、インジェクション成形用の原料となるペレットを得た。そして、インジェクション成形により成形体を作製した。
次に、得られた成形体を脱脂した後、バッチ炉により大気雰囲気にて1400℃で2時間焼成し、焼結体を作製した。
次に、焼結体に対して、第1面とする面以外をマスキングした後、バレル研磨を行なった。このとき、番手が#80である第1砥粒と、番手が#120、150、180から選択される第2砥粒とを用い、第1砥粒と第2砥粒との質量比が1:1となるように秤量してコンパウンドとし、このコンパウンドを用いて10分以上2時間以下の処理時間でバレル研磨を行なった。ここで、第2砥粒の番手と処理時間とを適宜調整することで、第1面における突出谷部深さRvk、突出山部高さRpkおよび山部頂点の平均間隔Sの値を任意の値が表1に示す値になるように調整し、各試料を得た。
そして、得られた各試料の第1面において、突出谷部深さRvkおよび突出山部高さRpkは、JIS B 0671−2(2002)に準拠し、山部頂点の平均間隔Sは、JIS B 0601(1994)に準拠して測定することにより求めた。なお、測定条件
としては、測定長さを2mm、カットオフ値を0.25mmとし、触針半径が2μmの触針の走査速度を1.0mm/秒に設定した。そして、各試料の第1面において3ヵ所測定し、その平均値を求めた。
また、各試料を用いて、各試料の第1面の反射率に関するモニター評価を行なった。このモニター評価は、以下の方法で行なった。まず、20歳代〜60歳代の各世代の男女5名ずつ計50名のモニターに、室内蛍光灯(昼光色)の下で各試料の第1面を目視で確認し、各試料を、第1面の光の反射が抑えられていないと感じる試料と、第1面の光の反射が抑えられていると感じる試料とに分けてもらった。
そして、計50名のモニターのうち、第1面の光の反射が抑えられていると感じる試料であると回答した人の割合が41名以上であるものを「A」、31名以上40名以下であるものを「B」、21名以上30名以下であるものを「C」、11名以上20名以下であるものを「D」、10名以下であるものを「E」として評価した。
結果を表1に示す。なお、表1においては、「粗さ曲線から求められる突出谷部深さRvk」を「Rvk」、「粗さ曲線から求められる突出山部高さRpk」を「Rpk」、「粗さ曲線から求められる山部頂点の平均間隔S」を「S」として表記している。
Figure 2020121897
表1に示す結果から、試料No.3〜11は、モニター評価が「D」以上であった。このことから、第1面において、突出谷部深さRvkが、突出山部高さRpkよりも大きければ、光を反射しにくいことがわかった。
また、試料No.3〜11の中でも試料No.4〜11は、モニター評価が「C」以上であった。このことから、第1面において、突出山部高さRpkに対する突出谷部深さRvkの比Rvk/Rpkが2以上であれば、光をより反射しにくいことがわかった。
また、試料No.4〜11の中でも試料No.6〜10は、モニター評価が「B」以上であった。このことから、第1面において、突出谷部深さRvkが0.5μm以上1.3μm以下であれば、光をより反射しにくいことがわかった。
また、試料No.6〜10の中でも試料No.6〜8は、モニター評価が「A」であった。このことから、第1面において、山部頂点の平均間隔Sが4μm以上7μm以下であれば、光をより反射しにくいことがわかった。

Claims (4)

  1. 少なくとも一部の表面にセラミックスからなる第1面を備え、
    該第1面は、粗さ曲線から求められる突出谷部深さRvkが、粗さ曲線から求められる突出山部高さRpkよりも大きい、低反射部材。
  2. 前記第1面は、前記突出山部高さRpkに対する前記突出谷部深さRvkの比Rvk/Rpkが2以上である、請求項1に記載の低反射部材。
  3. 前記第1面は、前記突出谷部深さRvkが0.5μm以上1.3μm以下である、請求項2に記載の低反射部材。
  4. 前記第1面は、粗さ曲線から求められる山部頂点の平均間隔Sが4μm以上7μm以下である、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の低反射部材。
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