JP2020121693A - 空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気入りタイヤおよびその製造方法において、リボン工法を使用するとともに、ビード部からショルダー部までの導電経路を確保する。【解決手段】空気入りタイヤATは、トレッド部7と、トレッド部7に隣接してタイヤ幅方向TWの両外側に配置されたショルダー部8と、ショルダー部8に隣接し、リボン状の非導電性ゴムである芯材12aが膜状の導電性ゴムである被覆材12bによって部分的に被覆されたデュアルサイドゴム12によって形成されているサイドウォール部9と、サイドウォール部9に隣接して配置されたビード部10とを備える。また、空気入りタイヤATでは、導電性を有する部材がビード部10からショルダー部8まで連続して構成される導電経路が設けられている。サイドウォール部9では、デュアルサイドゴム12が螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面において隣接するデュアルサイドゴム12の被覆材12bが重複することにより導電経路を構成している。【選択図】図5

Description

本発明は、空気入りタイヤおよびその製造方法に関する。
車両に帯電した静電気は、空気入りタイヤを介して路面に逃がされる。これにより、帯電した静電気が電子回路部品の機能やラジオの受信感度に悪影響を及ぼすことが防止される。従って、空気入りタイヤには、一定程度の導電性が求められる。そのため、特にリムから接地面までの導電経路を構成する必要がある。
特許文献1では、リムクッションゴム層のリムと接触する部位にタイヤ周方向に延在する第1導電部と、サイドゴム層及びリムクッションゴム層のタイヤ周方向のスプライス部にタイヤ径方向に延在する第2導電部と、トレッドゴム層の内周面側にタイヤ周方向に延在する第3導電部と、トレッドゴム層に第3導電部から該トレッドゴム層の接地面まで延在する第4導電部とを備える空気入りタイヤが開示されている。当該空気入りタイヤでは、第1〜第4導電部によって、リムから接地面までの導電経路が構成されている。
特開2013−216115号公報
ところで、空気入りタイヤの製造方法として、ドラムにリボンゴムを螺旋状に巻回し、環状のゴム部材を形成するリボン工法が知られている。リボン工法は、様々な形状のタイヤを容易に形成できるため、汎用性が高く、他の様々な工法とも組み合わせて使用される。
特許文献1では、リボン工法での導電性確保については詳細に言及されていない。従って、リボン工法を使用する場合には、導電経路を確保するための工夫が必要となる。
本発明は、空気入りタイヤおよびその製造方法において、リボン工法を使用するとともに、ビード部からショルダー部までの導電経路を確保することを課題とする。
本発明の第1の態様は、トレッド部と、前記トレッド部に隣接してタイヤ幅方向の両外側に配置されたショルダー部と、前記ショルダー部に隣接し、リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルサイドゴムによって形成されているサイドウォール部と、前記サイドウォール部に隣接して配置されたビード部とを備え、導電性を有する部材が前記ビード部から前記ショルダー部まで連続して構成される導電経路が設けられており、前記サイドウォール部では、前記デュアルサイドゴムが螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が重複することにより前記導電経路を構成している、空気入りタイヤを提供する。
この構成によれば、リボン工法を使用した場合においてもビード部からサイドウォール部を介してショルダー部までの導電経路を確保できる。即ち、ビード部と接触するリムからショルダー部と接触する接地面までの導電経路を確保できる。特に、サイドウォール部において、デュアルサイドゴムの被覆材が重複している。そのため、導電性を有する部材が連続するため、導電経路を確保できる。ここで、導電性とは体積抵抗率が1.0×10(Ω・cm)未満の材料特性のことをいい、非導電性とは体積抵抗率が1.0×10(Ω・cm)以上の材料特性のことをいう。
前記被覆材は、貼付面側の面である前記芯材の底面部と、前記底面部と連続する2つの角部とを少なくとも被覆していてもよい。
この構成によれば、デュアルサイドゴムを螺旋状に巻回した際、隣接するデュアルサイドゴムにおいて、底面部を被覆する被覆材と、角部を被覆する被覆材とが接触するため、導電経路を確保できる。
前記ビード部は、導電性のビードコアと、前記ビードコアに隣接した導電性のビードフィラーとを備え、前記ビード部および前記サイドウォール部における前記導電経路は、少なくとも前記ビードコア、前記ビードフィラー、および前記デュアルサイドゴムを含んでいてもよい。
この構成によれば、ビードフィラーは一般に導電性を有するため、ビードフィラーを含めて導電経路を構成できる。
前記ビード部は、前記ビードフィラーと前記デュアルサイドゴムとの間に介在する導電性のラバーチェーハーを備え、前記ビード部における前記導電経路は、前記ビードコア、前記ビードフィラー、および前記ラバーチェーハーを含んでいてもよい。
この構成によれば、ラバーチェーハーは一般に導電性を有するため、ラバーチェーハーを含めて導電経路を構成できる。
前記ビード部は、前記ビードコアおよび前記ビードフィラーを挟み込むようにしてタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されたカーカスプライを備え、前記ビード部における前記導電経路は、前記ビードコア、前記ビードフィラー、前記ラバーチェーハー、および前記カーカスプライを含んでいてもよい。
この構成によれば、カーカスプライは一般に導電性を有するため、カーカスプライを含めて導電経路を構成できる。
前記ショルダー部の少なくとも一部は、リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルキャップゴムによって形成されており、前記ショルダー部では、前記デュアルキャップゴムが螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルキャップゴムの前記被覆材が重複するとともに前記ショルダー部の外表面に部分的に露出し、前記ショルダー部の前記デュアルキャップゴムの前記被覆材と、前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材とが当接しており、前記ショルダー部における前記導電経路は、前記デュアルキャップゴムを含んでいてもよい。
この構成によれば、デュアルキャップゴムによってショルダー部に導電性を付与できる。特に、デュアルキャップゴムの被覆材がショルダー部の外表面に露出しているため、接地面までの導電経路を確保できる。また、ショルダー部のデュアルキャップゴムの被覆材と、サイドウォール部のデュアルサイドゴムの被覆材とが当接しているため、サイドウォール部からショルダー部への導電経路を確保できる。
前記トレッド部および前記ショルダー部は、一体の板状ゴムからなり、前記ショルダー部の外表面に、導電性を有するゴムのりが塗布されたゴムのり部が設けられており、前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が前記ゴムのり部に当接し、前記ショルダー部における前記導電経路は、前記ゴムのり部を含んでいてもよい。
この構成によれば、ゴムのり部によってショルダー部に導電性を付与できる。また、ショルダー部のゴムのり部と、サイドウォール部のデュアルサイドゴムの被覆材とが当接しているため、サイドウォール部からショルダー部への導電経路を確保できる。
前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材の重複量は、1.0mm以上であってもよい。
この構成によれば、サイドウォール部の導電経路において十分な導電量を確保できる。
本発明の第2の態様は、リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルサイドゴムを準備し、タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が重複するように前記デュアルサイドゴムを螺旋状に巻回してサイドウォール部を形成することを含む空気入りタイヤの製造方法であって、前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムは、ビード部からショルダー部までの導電経路の一部を構成している、空気入りタイヤの製造方法を提供する。
この方法によれば、前述のようにして、リボン工法を使用した場合においてもビード部からショルダー部までの導電経路を確保できる。
本発明によれば、空気入りタイヤおよびその製造方法において、サイドウォール部にデュアルリボンゴムを採用しているため、リボン工法を使用した場合におけるリム(ビード部)から接地面(ショルダー部)までの導電経路を確保できる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの模式的な子午線半断面図。 サイドウォール部のストリップゴムの巻回状態を示す模式的な側面図。 図2のIII-III線に沿ったストリップゴムの模式的な断面図。 デュアルサイドゴムの巻回状態を示す模式的な断面図。 図1のショルダー部の拡大図。 図1の空気入りタイヤの変形例のショルダー部の拡大図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る製造方法によって製造される空気入りタイヤATの模式的な子午線半断面図を示す。なお、図示を明瞭にするため、断面であることを示すハッチングは省略されている。空気入りタイヤATは、タイヤ径方向の内径側に位置するインナーライナー1からタイヤ外径側に向かって、カーカスプライ2、ベルト層3、および補強層4が設けられている。カーカスプライ2は、その両端部がビードコア5へと延び、ビードコア5およびビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側へと折り返されている。
空気入りタイヤATは、表面において、踏面部となるトレッド部7、トレッド部7に隣接してタイヤ幅方向TWの両外側に配置されたショルダー部8、ショルダー部8に隣接したサイドウォール部9、およびサイドウォール部9に隣接したビード部10で構成されている。ビード部10には、カーカスプライ2のタイヤ幅方向TW外側にサイドウォール部9に隣接してラバーチェーハー11が配置されている。
トレッド部7およびショルダー部8では、ベルト層3は、タイヤ径方向TRの内側に配置される第1ベルト部3aと、外側に配置される第2ベルト部3bとで構成されている。第1ベルト部3aは、タイヤ幅方向TWにおいてショルダー部8まで延びている。補強層4は、樹脂材料(例えば、ナイロン66)の繊維コードを所定間隔で複数列に配置し、ゴム材料で被覆したものである。補強層4は、ベルト層3を覆うように螺旋状に巻回されている。また、トレッド部7の外表面には、複数のトレッド溝7aが形成されている。
サイドウォール部9は、後述する所定の形状および材質のデュアルサイドゴム12がショルダー部8の側面からビード部10のラバーチェーハー11まで螺旋状に巻回されることで形成されている。
上記構成の空気入りタイヤATは、リボン工法によって形成されるグリーンタイヤGTを加硫成形することにより得られる。即ち、グリーンタイヤGTは加硫成形前の生タイヤのことを示し、空気入りタイヤATは加硫成形後の製品としてのタイヤのことを示す。ここで、トレッド部7およびビード部10については、公知の工法(リボン工法など)で形成されるため、説明を省略する。以降、サイドウォール部9およびショルダー部8の形成工程について詳細に説明する。
図2は、サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の巻回状態を示す模式的な側面図である。巻回装置15は、回転駆動するドラム16と、このドラム16に対してデュアルサイドゴム12を供給する押出機17と、ドラム16に向かってデュアルサイドゴム12を押し付ける圧着ローラ19とを備える。
図3は、図2のIII-III線に沿ったデュアルサイドゴム12の断面図である。デュアルサイドゴム12は、非導電性のリボンゴムである芯材12aと、導電性のゴム膜である被覆材12bとからなり、リボン状に延びている。ここで、導電性とは体積抵抗率が1.0×10(Ω・cm)未満の材料特性のことをいい、非導電性とは体積抵抗率が1.0×10(Ω・cm)以上の材料特性のことをいう。
本実施形態の芯材12aの断面は、底面部12dの長さLに比べて厚みTが小さい扁平な二等辺三角形状である。例えば、本実施形態のデュアルサイドゴム12の断面形状の厚みTは2mm程度、幅Wは30mm程度である。ここで、デュアルサイドゴム12の幅とは、巻き付けの際のドラム16に対する貼付面の幅Wのことをいう。
本実施形態では、被覆材12bによる芯材12aの被覆範囲は、芯材12aの底面部12dの全体と、底面部12dと連続する2つの角部12cとを含む範囲である。
図4は、デュアルサイドゴム12の巻回状態を示す模式的な断面図である。図4では、説明のために、各デュアルサイドゴム12の二等辺三角形の形状を維持した状態で、即ち巻き付け前の状態で示されている。実際には、デュアルサイドゴム12は、巻き付けられることで、図1に示すように変形した状態となる。
デュアルサイドゴム12を巻き付けた際には、隣接するデュアルサイドゴム12の被覆材12b同士が接触する。図4では、被覆材12b同士が接触する部分を符号Sで表している。即ち、接触部Sは、デュアルサイドゴム12の導電性の被覆材12b同士の重複部分を表している。好ましくは、導電性の観点から、接触部Sの大きさ(被覆材12bの重複量)は、1.0mm以上である。これにより、サイドウォール部9の導電経路において十分な導電量を確保できる。
図2を再び参照して、ドラム16は、概ね円柱状であり、表面でのデュアルサイドゴム12の貼付速度が例えば40〜100(m/rpm)となるように回転駆動される。
押出機17は、口金18を通じて加熱したデュアルサイドゴム12を押し出すように構成されている。ここでは、加熱温度を、デュアルサイドゴム12が加硫されて物性が変化しないように120℃以下としている。口金18の押出口は、デュアルサイドゴム12の横断面形状(図3に示す二等辺三角形状)に合わせて二等辺三角形状に形成されている。ただし、デュアルサイドゴム12の横断面形状は、二等辺三角形状ないしその他の三角形状に限定されない。代替的には、例えば、デュアルサイドゴム12の断面形状は、台形状または蒲鉾形状(概ね半円形状)などであり得る。
圧着ローラ19は、シリンダ20から伸縮可能に突出するロッド21の先端部分に回転可能に取り付けられている。そのため、圧着ローラ19は、ドラム16またはグリーンタイヤGTに対して接離し、デュアルサイドゴム12を巻き付けると同時に圧着する。
巻回装置15自体は、ドラム16に対してその回転軸に沿って往復移動可能である。これにより、デュアルサイドゴム12をドラム16に螺旋状に巻き付けることができる。本実施形態では、巻回装置15の移動速度は、ドラム16に巻き付けるデュアルサイドゴム12の送りピッチが、その幅寸法W(図3参照)の例えば50%程度となるように設定されている。
上記構成の巻回装置15によるサイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の巻回方法は以下の通りである。
まず、図1,2を参照して、インナーライナー1およびカーカスプライ2など、一部が既に形成されたグリーンタイヤGTをドラム16に固定した状態で、押出機17から口金18を通じてデュアルサイドゴム12を押し出す。口金18を通じて押し出される際、被覆材12bは前述のように芯材12aの底面部12dおよび2つの角部12cを被覆する(図3参照)。このとき、デュアルサイドゴム12は押出機17内で加熱されて柔らかくなっている。但し、本実施形態では、厚みが2mm程度であるため、必ずしも加熱を要せず、また加熱した場合でも冷却後の熱収縮を抑制できる。
続いて、ドラム16を回転し、圧着ローラ19によってデュアルサイドゴム12をグリーンタイヤGTに押し付ける。巻回装置15は、ドラム16に沿って一定速度で移動される。デュアルサイドゴム12は、重複しながら、本実施形態ではその幅寸法の約半分の送りピッチ(半ピッチ)で送られながらドラム16に螺旋状に巻回される。本実施形態では、デュアルサイドゴム12が5回程度巻回されることによって、サイドウォール部9が形成されている。
図5を参照して、本実施形態では、ショルダー部8もリボン工法によって形成されている。ショルダー部8のデュアルキャップゴム13は、サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12と同様に、非導電性のリボンゴムである芯材13aと、導電性のゴム膜である被覆材13bとからなり、ともにリボン状に延びている。なお、図5では、図示を明瞭にするため被覆材12b,13bにそれぞれ斜線を付している。
ショルダー部8では、デュアルキャップゴム13が螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面図である図5において隣接するデュアルキャップゴム13の被覆材13bが重複している。なお、ショルダー部8のデュアルキャップゴム13の構成および巻き付け方は、サイドウォール部9と実質的に同じであるため、詳細な説明を省略する。この構成により、ショルダー部8は導電性を有している。
サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の導電性の被覆材12bと、ショルダー部8のデュアルキャップゴム13の導電性の被覆材13bとは、接触している。ショルダー部8のデュアルキャップゴム13の導電性の被覆材13bは、部分的にショルダー部8の外表面に露出されている。この構成により、サイドウォール部9からショルダー部8を介して接地面への導電経路を確保できる。
ビード部10では、ビードコア5、ビードフィラー6、カーカスプライ2、およびラバーチェーハー11は、導電性を有する。従って、これらは、ビード部10における導電経路を構成する。
以上のようにして形成したグリーンタイヤGTを例えば160℃で30分程度加硫成形することにより図1に示す空気入りタイヤATが完成される。空気入りタイヤATでは、図示しないリムと当接するビード部10からサイドウォール部9を介して図示しない接地面と当接するショルダー部8までの導電経路が構成される。即ち、本実施形態でのビード部10からショルダー部8の導電経路は、ビードコア5、ビードフィラー6、カーカスプライ2、ラバーチェーハー11、デュアルサイドゴム12、およびデュアルキャップゴム13によって、この順に構成されている。
本実施形態によれば、リボン工法を使用した場合においてもビード部10からサイドウォール部9を介してショルダー部8までの導電経路を確保できる。即ち、ビード部10と接触するリム(図示せず)からショルダー部8と接触する接地面(図示せず)までの導電経路を確保できる。特に、サイドウォール部9において、デュアルサイドゴム12の被覆材12bが重複している。そのため、導電性を有する部材が連続するため、導電経路を確保できる。
また、デュアルサイドゴム12を螺旋状に巻回した際、隣接するデュアルサイドゴム12において、底面部12dを被覆する被覆材12bと角部12cを被覆する被覆材12bとが接触するため、導電経路を確保できる。
また、ビードフィラー6は導電性を有するため、ビードフィラー6を含めて導電経路を構成できる。
また、ラバーチェーハー11は導電性を有するため、ラバーチェーハー11を含めて導電経路を構成できる。
また、カーカスプライ2は導電性を有するため、カーカスプライ2を含めて導電経路を構成できる。
また、本実施形態では、デュアルキャップゴム13によってショルダー部8に導電性を付与している。特に、デュアルキャップゴムの被覆材がショルダー部8の外表面に露出しているため、接地面までの導電経路を確保できる。また、ショルダー部8のデュアルキャップゴム13の被覆材13bと、サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の被覆材12bとが当接しているため、サイドウォール部9からショルダー部8への導電経路を確保できる。
図6を参照して、本実施形態の空気入りタイヤATの変形例として、ショルダー部8は、リボン工法によって形成されていなくてもよい。具体的には、トレッド部7およびショルダー部8は、一体の板状ゴムからなってもよい。このとき、ショルダー部8の外表面に、導電性を有するゴムのりが塗布されたゴムのり部8aが設けられる。ゴムのり部8aには、サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の被覆材12bが当接している。なお、図6では、図示を明瞭にするため被覆材12bおよびゴムのり部8aにそれぞれ斜線を付している。ただし、実際には、ゴムのり部8aは、ショルダー部8の外表面に薄く塗布された部分であり、図示の大きさとは異なり得る。
本変形例によれば、ゴムのり部8aによってショルダー部8aに導電性を付与できる。また、ショルダー部8のゴムのり部8aと、サイドウォール部9のデュアルサイドゴム12の被覆材12bとが当接しているため、サイドウォール部9からショルダー部8への導電経路を確保できる。
上記実施形態および変形例では、導電経路として、ビードコア5、ビードフィラー6、カーカスプライ2、ラバーチェーハー11、デュアルサイドゴム12、および、デュアルキャップゴム13またはゴムのり部8aを例示したが、導電経路の構成はこれに限定されない。例えば、ビードフィラー6、カーカスプライ2、またはラバーチェーハー11は、導電経路として必須ではなく空気入りタイヤATの構成に応じて省略されてもよい。
また、上記実施形態および変形例では、デュアルサイドゴム12の被覆材12bは、芯材12aの角部12cおよび底面部12dを被覆するものを例示したが、被覆材12bの態様は特に限定されず、導電経路を構成する限り任意に態様であり得る。
AT…空気入りタイヤ
GT…グリーンタイヤ
1…インナーライナー
2…カーカスプライ
3…ベルト層
3a…第1ベルト部
3b…第2ベルト部
4…補強層
5…ビードコア
6…ビードフィラー
7…トレッド部
8…ショルダー部
8a…ゴムのり部
9…サイドウォール部
10…ビード部
11…ラバーチェーハー
12…デュアルサイドゴム
12a…芯材
12b…被覆材
12c…角部
12d…底面部
13…デュアルキャップゴム
13a…芯材
13b…被覆材
15…巻回装置
16…ドラム
17…押出機
18…口金
19…圧着ローラ
20…シリンダ
21…ロッド

Claims (9)

  1. トレッド部と、
    前記トレッド部に隣接してタイヤ幅方向の両外側に配置されたショルダー部と、
    前記ショルダー部に隣接し、リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルサイドゴムによって形成されているサイドウォール部と、
    前記サイドウォール部に隣接して配置されたビード部と
    を備え、
    導電性を有する部材が前記ビード部から前記ショルダー部まで連続して構成される導電経路が設けられており、
    前記サイドウォール部では、前記デュアルサイドゴムが螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が重複することにより前記導電経路を構成している、空気入りタイヤ。
  2. 前記被覆材は、貼付面側の面である前記芯材の底面部と、前記底面部と連続する2つの角部とを少なくとも被覆している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ビード部は、導電性のビードコアと、前記ビードコアに隣接した導電性のビードフィラーとを備え、
    前記ビード部および前記サイドウォール部における前記導電経路は、少なくとも前記ビードコア、前記ビードフィラー、および前記デュアルサイドゴムを含んでいる、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビード部は、前記ビードフィラーと前記デュアルサイドゴムとの間に介在する導電性のラバーチェーハーを備え、
    前記ビード部における前記導電経路は、前記ビードコア、前記ビードフィラー、および前記ラバーチェーハーを含んでいる、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビード部は、前記ビードコアおよび前記ビードフィラーを挟み込むようにしてタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されたカーカスプライを備え、
    前記ビード部における前記導電経路は、前記ビードコア、前記ビードフィラー、前記ラバーチェーハー、および前記カーカスプライを含んでいる、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダー部の少なくとも一部は、リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルキャップゴムによって形成されており、
    前記ショルダー部では、前記デュアルキャップゴムが螺旋状に巻回され、タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルキャップゴムの前記被覆材が重複するとともに前記ショルダー部の外表面に部分的に露出し、
    前記ショルダー部の前記デュアルキャップゴムの前記被覆材と、前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材とが当接しており、
    前記ショルダー部における前記導電経路は、前記デュアルキャップゴムを含んでいる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記トレッド部および前記ショルダー部は、一体の板状ゴムからなり、
    前記ショルダー部の外表面に、導電性を有するゴムのりが塗布されたゴムのり部が設けられており、
    前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が前記ゴムのり部に当接し、
    前記ショルダー部における前記導電経路は、前記ゴムのり部を含んでいる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムの前記被覆材の重複量は、1.0mm以上である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. リボン状の非導電性ゴムである芯材が膜状の導電性ゴムである被覆材によって部分的に被覆されたデュアルサイドゴムを準備し、
    タイヤ子午線断面において隣接する前記デュアルサイドゴムの前記被覆材が重複するように前記デュアルサイドゴムを螺旋状に巻回してサイドウォール部を形成する
    ことを含む空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記サイドウォール部の前記デュアルサイドゴムは、ビード部からショルダー部までの導電経路の一部を構成している、空気入りタイヤの製造方法。
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