JP2020119919A - コンデンサモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、2個のYコンデンサの直列接続が平滑コンデンサに並列に接続されているコンデンサモジュールにおいてノイズを低減する。【解決手段】本明細書が開示するコンデンサモジュール10は、平滑コンデンサ12とYコンデンサ13a、13bを備えている。平滑コンデンサ12とYコンデンサ13a、13bは、正極端子10aと負極端子10bの間に接続されている。正極端子から平滑コンデンサの正電極12aまでのインピーダンスZpcが、正極端子から2個のYコンデンサの直列接続の高電位端14aまでのインピーダンスZpyよりも小さく、負極端子から平滑コンデンサの負電極12bまでのインピーダンスZncが、負極端子から2個のYコンデンサの直列接続の低電位端14bまでのインピーダンスZnyよりも小さい。【選択図】図3

Description

本明細書が開示する技術は、インバータの直流正極端と直流負極端の間に接続されるコンデンサモジュールに関する。
インバータの直流正極端と直流負極端の間には、入力電流の脈動を抑える平滑コンデンサが接続される。特許文献1、2には、平滑コンデンサとともに、ノイズ低減用の2個のYコンデンサの直列接続が直流正極端と直流負極端に接続されるコンデンサモジュールが開示されている。Yコンデンサの直列接続の中点はグランドに接続される。2個のYコンデンサは、コモンモードノイズを抑える。
特開2013−126360号公報 特許第4425831号公報
インバータでは、スイッチング素子に逆並列に接続されている還流ダイオードのリカバリ電流がノイズとなって直流負極端から放出される。直流負極端から放出されたリカバリ電流は、平滑コンデンサの負電極から正電極へ流れ、インバータの直流正極端へ戻るノーマルモードノイズとなる。
平滑コンデンサに2個のYコンデンサの直列接続が付随していると、リカバリ電流の一部はYコンデンサの直列接続の低電位端からYコンデンサに流入する。Yコンデンサへ流入したリカバリ電流は、Yコンデンサの直列接続の中点を通じてグランドへ流れる。すなわち、ノーマルモードノイズの一部が、Yコンデンサの直列接続を通じてコモンモードノイズに変換され得る。本明細書は、Yコンデンサの直列接続が平滑コンデンサに並列に接続されているコンデンサモジュールにおいて、ノーマルモードノイズから変換されるコモンモードを低減する技術を提供する。本明細書はさらに、平滑コンデンサとYコンデンサの誘導結合によって発生するノイズを低減する技術を提供する。
本明細書が開示するコンデンサモジュールは、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列に接続されている還流ダイオードを備えているインバータに接続される。コンデンサモジュールは、正極導体と、負極導体と、平滑コンデンサと、2個のYコンデンサを備えている。正極導体は、インバータの直流正極端に接続される正極端子を備えている。負極導体は、インバータの直流負極端に接続される負極端子を備えている。平滑コンデンサは、正極導体と負極導体の間に接続されている。2個のYコンデンサは、正極導体と負極導体の間に直列に接続されているとともに、直列接続の中点がグランドに接続される。本明細書が開示するコンデンサモジュールでは、正極端子から平滑コンデンサの正電極(平滑コン正電極)までのインピーダンスZpcが、正極端子から2個のYコンデンサの直列接続の高電位端までのインピーダンスZpyよりも小さく(Zpc<Zpy)、負極端子から平滑コンデンサの負電極(平滑コン負電極)までのインピーダンスZncが、負極端子から2個のYコンデンサの直列接続の低電位端までのインピーダンスZnyよりも小さい(Znc<Zny)。そして、Yコンデンサは、平滑コンデンサに隣接配置されているとともに、当該Yコンデンサの正電極(Yコン正電極)と負電極(Yコン負電極)を結ぶ方向が、平滑コン正電極と平滑コン負電極を結ぶ方向に対して直交するように配置されている。
上記のコンデンサモジュールをインバータに接続すると、インバータの直流負極端から発生するリカバリ電流は、Zpc<Zpy、Znc<Znyのため、主に、負極導体/平滑コンデンサ/正極導体/直流正極端へと流れる。すなわち、リカバリ電流はYコンデンサには流れ難くなり、ノーマルモードノイズのコモンモードノイズへの変換が抑制される。一方、インバータの上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子の中点からインバータの寄生容量を通じてグランドに流れるコモンモードノイズは、2個のYコンデンサの中点を通じてYコンデンサに流れる。すなわち、インバータの上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子の中点からインバータの寄生容量を通じてグランドに流れるコモンモードノイズは、2個のYコンデンサにバイパスされ、他の機器への影響が抑制される。そして、平滑コンデンサの電極とYコンデンサの電極が上記の関係となるようにYコンデンサを配置することで、Yコンデンサと平滑コンデンサのそれぞれを流れる電流の誘導結合が抑制される。この誘導結合の抑制によって、誘導結合に起因してYコンデンサが発生するノイズが抑えられる。
なお、本明細書では、コンデンサの電極に正負の区別が無い場合でも、説明の便宜上、回路の高電位側に接続される電極を正電極と称し、回路の低電位側に接続される電極を負電極と称する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のコンデンサモジュールを搭載している電気自動車の電力系のブロック図である。 コンデンサモジュールの斜視図である。 インバータに接続されているコンデンサモジュールの回路図である。 比較例のコンデンサモジュールの回路図である。 実施例のコンデンサモジュールの効果を説明するグラフである(1)。 実施例のコンデンサモジュールの効果を説明するグラフである(2)。 実施例のコンデンサモジュールの効果を説明するグラフである(3)。 変形例のコンデンサモジュールの斜視図である。
図面を参照して実施例のコンデンサモジュール10を説明する。コンデンサモジュール10は、電気自動車100に搭載されている。図1に、電気自動車100の電力系のブロック図を示す。
電気自動車100は、メインバッテリ2、電圧コンバータ7、コンデンサモジュール10、インバータ8、走行用のモータ9を備えている。電気自動車100は、走行用のモータ9で走行する。電圧コンバータ7がメインバッテリ2の出力電力の電圧を昇圧し、インバータ8が昇圧後の直流電力をモータ9の駆動電力(三相交流)に変換する。コンデンサモジュール10は、電圧コンバータ7とインバータ8の間に接続されている。電圧コンバータ7の低電圧端にはフィルタコンデンサ6が接続されている。
電圧コンバータ7は、リアクトル5、スイッチング素子3g、3h、還流ダイオード4g、4hを備えている。スイッチング素子3g、3hは、電圧コンバータ7の高電圧端の正極と負極の間に直列に接続されている。還流ダイオード4gはスイッチング素子3gに逆並列に接続されている。還流ダイオード4hはスイッチング素子3hに逆並列に接続されている。リアクトル5は、電圧コンバータ7の低電圧端の正極と、2個のスイッチング素子3g、3hの直列接続の中点との間に接続されている。電圧コンバータ7は、低電圧端に印加された電圧(メインバッテリ2の出力電圧)を昇圧して高電圧端(インバータ側)に出力する昇圧機能と、高電圧端に印加された電圧(モータ9が発電し、インバータ8が交流から直流に変換した回生電力の電圧)を降圧して低電圧端に出力する降圧機能の双方を有している。すなわち、電圧コンバータ7は、双方向DC−DCコンバータである。電圧コンバータ7の動作はよく知られているので詳しい説明は省略する。
インバータ8は、2個のスイッチング素子の直列接続の組を3組備えており、その3組の直列接続が並列に接続された回路構成を有している。スイッチング素子3a、3bが直列に接続されており、スイッチング素子3c、3dが直列に接続されており、スイッチング素子3e、3fが直列に接続されている。スイッチング素子3a−3fのそれぞれに、還流ダイオード4a−4fのそれぞれが逆並列に接続されている。2個のスイッチング素子の直列接続は、インバータ8の直流正極端8aと直流負極端8bの間に並列に接続されている。インバータ8の構成もよく知られているので詳しい説明は省略する。
スイッチング素子3a−3hは、電力変換用のパワートランジスタである。スイッチング素子3a−3hは、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、あるいは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。インバータ8において、2個のスイッチング素子の直列接続の高電位側のスイッチング素子3a、3c、3eは、上アームスイッチング素子と呼ばれる。2個のスイッチング素子の直列接続の低電位側のスイッチング素子3b、3d、3fは、下アームスイッチング素子と呼ばれる。上アームスイッチング素子3aと下アームスイッチング素子3bが交互にスイッチングすることで、2個のスイッチング素子3a、3bの直列接続の中点から交流が出力される。上アームスイッチング素子3cと下アームスイッチング素子3d、上アームスイッチング素子3eと下アームスイッチング素子3fについても同様である。
コンデンサモジュール10は、正極端子10aと負極端子10bを備えている。正極端子10aはインバータ8の直流正極端8aに接続されており、負極端子10bはインバータ8の直流負極端8bに接続されている。コンデンサモジュール10のハードウエア構成は後に詳しく説明するが、正極端子10aは、板状の金属で作られている正極バスバ20の一端に設けられており、負極端子10bは、板状の金属で作られている負極バスバ30の一端に設けられている。図1では、正極バスバ20に相当する部分と負極バスバ30に相当する部分を点線矩形で囲んである。
コンデンサモジュール10は、平滑コンデンサ12と、2個のYコンデンサ13a、13bを備えている。平滑コンデンサ12は、上記した正極バスバ20と負極バスバ30の間に接続されている。2個のYコンデンサ13a、13bは、正極バスバ20と負極バスバ30の間で直列に接続されている。別言すれば、2個のYコンデンサ13a、13bの直列接続の高電位端14aが正極バスバ20に接続されており、低電位端14bが負極バスバ30に接続されている。2個のYコンデンサ13a、13bの直列接続の中点14cは、グランドGに接続される。
平滑コンデンサ12は、電圧コンバータ7とインバータ8の間を流れる電流の脈動を抑制するために備えられている。2個のYコンデンサ13a、13bは、スイッチング素子3a−3hのスイッチングに伴うノイズを抑えるために備えられている。正極と負極の間に直列に接続されるとともに直列接続の中点がグランドに接続される2個のYコンデンサは、ラインバイパスコンデンサとも呼ばれる。2個のYコンデンサ13a、13bのそれぞれの容量は、平滑コンデンサ12の容量よりも小さい。以下では、説明の便宜上、2個のYコンデンサ13a、13bの直列接続をYコン直列接続13と称する。
また、正極端子10aから平滑コンデンサ12の正電極(平滑コン正電極12a)までのインピーダンスZpcが、正極端子10aからYコン直列接続13の高電位端14aまでのインピーダンスZpyよりも小さい(Zpc<Zpy)。さらに、負極端子10bから平滑コンデンサ12の負電極(平滑コン負電極12b)までのインピーダンスZncが、負極端子10bからYコン直列接続13の低電位端14bまでのインピーダンスZnyよりも小さい(Znc<Zny)。
図2を参照してコンデンサモジュール10のハードウエア構成について説明する。図2は、コンデンサモジュール10の斜視図である。
コンデンサモジュール10は、3個の第1コンデンサ素子50a−50cと、第2コンデンサ素子60a、60bと、正極バスバ20と、負極バスバ30と、中間バスバ40と、ケースを備えている。図2では、ケースには、第1コンデンサ素子50a−50cと第2コンデンサ素子60a、60bが収容されるが、そのケースは図示を省略してある。なお、ケースとコンデンサ素子の間の隙間にはポッティング樹脂が充填される。
第1コンデンサ素子50a−50cと第2コンデンサ素子60a、60bは、ともに、金属フィルムを巻回した巻回型のコンデンサ素子である。第1コンデンサ素子50a−50cの容量は、第2コンデンサ素子60a、60bの容量よりもはるかに大きい。
3個の第1コンデンサ素子50a−50cは、正極バスバ20の本体21と負極バスバ30の本体31の間で並列に接続されている。3個の第1コンデンサ素子50a−50cの正電極51が正極バスバ20の本体21に溶接されており、負電極52が負極バスバ30の本体31に溶接されている。並列に接続されている第1コンデンサ素子50a−50cが、図1の平滑コンデンサ12に対応する。第1コンデンサ素子50a−50cの正電極51と負電極52は、それぞれ、図1の回路図の平滑コン正電極12aと平滑コン負電極12bに対応する。
第2コンデンサ素子60aの正電極61は、正極バスバ20の他端24に接続されており、第2コンデンサ素子60aの負電極62は、中間バスバ40に接続されている。第2コンデンサ素子60bの正電極61は中間バスバ40に接続されており、第2コンデンサ素子60bの負電極62は負極バスバ30の他端34に接続されている。すなわち、2個の第2コンデンサ素子60a、60bは、正極バスバ20と負極バスバ30の間で直列に接続されている。第2コンデンサ素子60aが高電位側のコンデンサとなる。第2コンデンサ素子60aが図1のYコンデンサ13aに対応する。第2コンデンサ素子60bが図1のYコンデンサ13bに対応する。中間バスバ40にはネジ孔が設けられているタブ44が設けられている。
正極バスバ20の一端22が図1のコンデンサモジュール10の正極端子10aに対応し、負極バスバ30の一端32が図1のコンデンサモジュール10の負極端子10bに対応する。第2コンデンサ素子60aの正電極61に接続している他端24がYコン直列接続13の高電位端14aに対応し、第2コンデンサ素子60bの負電極62に接続している他端34がYコン直列接続13の低電位端14bに対応する。第2コンデンサ素子60a、60bを直列に接続する中間バスバ40のタブ41が、Yコン直列接続13の中点14cに対応する。
図2における長さL1は、正極バスバ20の一端22から第1コンデンサ素子50a−50cの正電極51までの距離を示している。長さL2は、負極バスバ30の一端32から第1コンデンサ素子50a−50cの負電極52までの距離を示している。長さL3は、正極バスバ20の一端22から他端24までの距離を示している。長さL4は、負極バスバ30の一端32から他端34までの距離を示している。
正極バスバ20と負極バスバ30の単位長さあたりの寄生インダクタンスはほぼ一様であるから、バスバにおける一点から他点までの距離は、一点と他点の間の寄生インダクタンスの大きさに概ね比例する。さらに、インダクタンスに周波数(バスバを流れる電流の周波数)を乗じた値がバスバのインピーダンスに相当する。一方、正極バスバ20の一端22は正極端子10aに対応する。他端24はYコン直列接続13の高電位端14aに対応する。第1コンデンサ素子50a−50cの正電極51が平滑コン正電極12aに対応する。距離L1<距離L3であるから、正極端子10aと平滑コン正電極12aとの間のインピーダンスZpcは、正極端子10aとYコン直列接続13の高電位端14aとの間のインピーダンスZpyよりも小さい(Zpc<Zpy)。
負極バスバ30の一端32は負極端子10bに対応する。他端34はYコン直列接続13の低電位端14bに対応する。第1コンデンサ素子50a−50cの負電極52が平滑コン負電極12bに対応する。距離L2<距離L4であるから、負極端子10bと平滑コン負電極12bとの間のインピーダンスZncは、負極端子10bとYコン直列接続13の低電位端14bとの間のインピーダンスZnyよりも小さい(Znc<Zny)。
上記したインピーダンスの関係の利点を、図3を参照しつつ説明する。図3は、インバータ8に接続されているコンデンサモジュール10の回路図である。図3では、インバータ8は、上アームスイッチング素子3aと下アームスイッチング素子3bの一組のみ示してあり、他のスイッチング素子3c−3f(図1)の図示は省略してある。
図3では、図2で示した距離L1−L4の関係を、各要素間の寄生インダクタンスで表している。図3において、正極端子10aと平滑コン正電極12aの間の寄生インダクタンスを記号Lp1で示してあり、平滑コン正電極12aとYコン直列接続13の高電位端14aの間の寄生インダクタンスを記号Lp2で示してある。同様に、負極端子10bと平滑コン負電極12bの間の寄生インダクタンスを記号Ln1で示してあり、平滑コン負電極12bとYコン直列接続13の低電位端14bの間の寄生インダクタンスを記号Ln2で示してある。すべての導電経路の寄生インダクタンスは存在するが、ここでは上記した4個の寄生インダクタンスLp1、Lp2、Ln1、Ln2に着目する。
コンデンサモジュール10に流れる電流の周波数を記号wで表すと、正極端子10aと平滑コン正電極12aとの間のインピーダンスZpcは、Zpc=w・Lp1で表される。正極端子10aとYコン直列接続13の高電位端14aとの間のインピーダンスZpyは、Zpy=w・(Lp1+Lp2)で表される。従ってZpc<Zpyとなる。
同様に、負極端子10bと平滑コン負電極12bとの間のインピーダンスZncは、Znc=w・Ln1で表される。負極端子10bとYコン直列接続13の低電位端14bとの間のインピーダンスZnyは、Zny=w・(Ln1+Ln2)で表される。従ってZnc<Znyとなる。
インバータ8の還流ダイオード4a(あるいは4b)のリカバリ電流がノーマルモードノイズに相当する。Zpc<Zpy、かつ、Znc<Znyであるから、リカバリ電流は、主として、負極端子10bと平滑コンデンサ12と正極端子10aを通り、さらにインバータ8の直流正極端8aを通り、還流ダイオード4a(あるいは4b)に戻っていく。図3にて、グレーの太い矢印線がリカバリ電流の主要経路を示している。リカバリ電流は、上記経路を流れるので、Yコンデンサ13a、13bには流れ難い。リカバリ電流(ノーマルモードノイズ)の一部がYコン直列接続13の中点14cを通ってグランドGへ達するコモンモードノイズへの変換が抑制される。
また、還流ダイオード4aのリカバリ電流の一部は、インバータ8の筐体が有する寄生容量16を通じてグランドGへと流れる。この電流の流れが本来のコモンモードノイズに相当する。本来のコモンモードノイズは、2個のYコンデンサ13a、13bに吸収される。図3にてグレーの太い点線の矢印が本来のコモンモードノイズを表している。図1に示したダイオード4c−4fのリカバリ電流についても同様である。
図4に、比較例のコンデンサモジュール900の回路図を示す。比較例のコンデンサモジュール900では、実施例のコンデンサモジュール10に対して、平滑コンデンサ12と、Yコンデンサ13a、13bの直列接続の位置が逆転している。すなわち、図4では、Zpc>Zpy、かつ、Znc>Znyとなっている。この場合、リカバリ電流は平滑コンデンサ12よりもYコン直列接続13に流れ易くなる。リカバリ電流の一部は、Yコンデンサ13a、13bの直列接続の中点14cからグランドGへと流れ、ノーマルモードノイズからコモンモードノイズへと変換される。図4において、中点14cからグランドGへ向かうグレーの太い矢印線が変換されたコモンモードノイズを表している。一方、還流ダイオード4aのリカバリ電流の一部は、寄生容量16を通じてグランドGへと流れる。図4のグレーの点線矢印が本来のコモンモードノイズを表している。
比較例のコンデンサモジュール900の場合、ノーマルモードのノイズの一部がコモンモードノイズに変換されるため、インバータ8と2個のYコンデンサ13a、13bで構成する閉ループでノイズが大きくなる周波数帯域において、Yコンデンサ13a、13bを装備しない場合よりもノイズが大きくなる可能性がある。
図5−図7を使って実施例のコンデンサモジュール10の効果を説明する。図5は、横軸にノイズ電流(リカバリ電流)の周波数をとり、縦軸にノイズ電流の大きさを[dB]単位でとったグラフである。グラフG1は、実施例のコンデンサモジュール10を用いた回路のノイズ特性を示しており、グラフG2は、Yコンデンサ13a、13bを備えない回路のノイズ特性を示している。グラフG3は、比較例900を用いた回路のノイズ特性を示している。全周波数帯域で、ノイズ電流の大きさは、実施例のコンデンサモジュール10を用いた回路がYコンデンサ13a、13bを備えない回路を下回る。一方、比較例のコンデンサモジュール900を用いた場合、特定の周波数帯域dFにおいて、ノイズ電流の大きさがYコンデンサ13a、13bを備えない場合よりも上回った。
図6は、下アームスイッチング素子3bを流れる電流と、Yコンデンサを流れるノーマルモードノイズ電流の時間波形を示すグラフである。グラフG4が下アームスイッチング素子3bを流れる電流の波形を示している。グラフG5は実施例のコンデンサモジュール10を備えた回路においてYコンデンサ13a、13bを流れるノーマルモードノイズを示しており、グラフG6(点線)は比較例900を用いた場合のYコンデンサ13a、13bに流れるノーマルモードノイズを示している。右側の縦軸がグラフG4の大きさを示しており、左側の縦軸はグラフG5、G6の大きさを示している。比較例の場合、ノイズ電流の最値が約21[A]である。実施例のコンデンサモジュール10の場合はノイズの最大値はほぼゼロである。実施例の場合、Yコンデンサ13a、13bを流れるノーマルモードノイズを抑えられることがわかる。
図7は、図6の時間波形の周波数特性を示したグラフである。グラフG7は、実施例のコンデンサモジュール10の場合を示しており、グラフG8は、比較例のコンデンサモジュール900の場合を示している。全周波数帯域で実施例のコンデンサモジュール10の方が比較例のコンデンサモジュール900の場合よりもノイズ電流が下がっている。比較例の場合は、図5の周波数帯域dFにおいて、それよりも高周波帯域よりもノイズレベルが高くなっている。これは、先に述べたノーマルモードノイズから変換されたコモンモードノイズに起因する現象である。
図2に戻って、実施例のコンデンサモジュール10のもう一つの特徴と効果を説明する。Yコンデンサ13a、13bに対応する2個の第2コンデンサ素子60a、60bは、平滑コンデンサ12に対応する3個の第1コンデンサ素子50a−50cに隣接配置されている。3個の第1コンデンサ素子50a−50cはいずれも、正電極51と負電極52を結ぶ方向が図中の座標系のY方向を向いている。すなわち、第1コンデンサ50a−50c(平滑コンデンサ12)では、電流はY方向に流れる。
一方、第2コンデンサ素子60a、60bはいずれも、正電極61と負電極62を結ぶ方向が図中の座標系のX方向を向いている。すなわち、第2コンデンサ60a、60b(Yコンデンサ13a、13b)では、電流はX方向に流れる。
第1コンデンサ素子50a−50cにおける電流の流れ方向(Y方向)は、第2コンデンサ素子60a、60bにおける電流の流れ方向(X方向)に対して直交する。従って、第1コンデンサ素子50a−50cを流れる電流に起因して生じる誘導磁界と、第2コンデンサ素子60a、60bを流れる電流に起因して生じる誘導磁界も直交関係を保持する。誘導磁界同士が直交する関係を有しているので、それぞれの誘導磁界は互いに干渉しない。すなわち、第1コンデンサ素子50a−50c(平滑コンデンサ12)を流れる電流に起因する磁界と第2コンデンサ素子60a、60b(Yコンデンサ13a、13b)を流れる電流に起因する磁界の誘導結合が抑制される。誘導結合が生じると、第2コンデンサ素子60a、60b(Yコンデンサ13a、13b)からノイズが発生するが、実施例のコンデンサモジュール10では誘導結合が抑えられる。実施例のコンデンサモジュール10は、誘導結合に起因して第2コンデンサ素子60a、60b(Yコンデンサ13a、13b)が発するノイズが抑制される。
図2を参照して実施例のコンデンサモジュール10に関するその他の特徴を説明する。正極バスバ20(負極バスバ30)は、細長い金属板で作られており、長手方向の一端22(32)が、インバータ8と接続するための正極端子10a(負極端子10b)に相当し、他端24(34)が、Yコン直列接続13の高電位端14a(低電位端14b)に相当する。なお、正極端子10a、負極端子10b、高電位端14a、低電位端14bについては図3を参照されたい。
一方、平滑コンデンサ12は複数の第1コンデンサ素子50a−50cで構成されており、それらの第1コンデンサ素子50a−50cは、正極バスバ20(負極バスバ30)の長手方向に並んでいる。すなわち、コンデンサモジュール10では、正極バスバ20(負極バスバ30)の一端22(32)と他端24(34)の間をできるだけ長くしている。正極端子10a(負極端子10b)とYコン直列接続13の高電位端14a(低電位端14b)の間の寄生インダクタンスは、バスバの一端22(32)と他端24(34)の間の距離(図2に示した距離L3、L4)に比例する。先に述べたように、正極端子10a(負極端子10b)とYコン直列接続13の高電位端14a(低電位端14b)の間のインピーダンスZpy(Zny)は、それらの間の寄生インダクタンスに比例する。従って、一端22(32)と他端24(34)の間の距離(図2に示した距離L3、L4)をできるだけ長くすることで、インピーダンスZpy、Znyを大きくすることができる。その結果、正極端子10a(負極端子10b)と平滑コンデンサ12の平滑コン正電極12a(平滑コン負電極12b)の間のインピーダンスZpc(Znc)と、インピーダンスZpy(Zny)との差を大きくすることができる。このインピーダンスの差が大きいほど、Yコン直列接続13を通じてノーマルモードノイズから変換されるコモンモードノイズをより低減することができる。また、一端22(32)と他端24(34)の間の距離(図2に示した距離L3、L4)をできるだけ長くすると、それらの間のインダクタンスが大きくなるため、ノーマルモードノイズ抑制効果も向上する。
(変形例)図8に、変形例のコンデンサモジュール110の斜視図を示す。図8では、平滑コンデンサ12に対応する第1コンデンサ素子50a−50cを収容するケース70も描いてある。変形例のコンデンサモジュール110では、図1のYコンデンサ13a、13bに対応する第2コンデンサ素子60a、60bの配置が第1実施例のコンデンサモジュール10と異なる。
変形例のコンデンサモジュール110では、第1コンデンサ素子50a−50cは、ケース70の中で樹脂71(ポッティング樹脂)に埋設されている。正極バスバ120(負極バスバ130)は、一端22(32)と他端24(34)を除き、樹脂71に埋設されている。正極バスバ120(負極バスバ130)の他端24(34)をケース70の外まで延ばすことで、一端22(32)と他端24(34)の間の距離をさらに長くすることができる。その結果、一端22(32)と他端24(34)の間の寄生インダクタンスが大きくなり、ノーマルモードノイズと、ノーマルモードノイズから変換されるコモンモードノイズの抑制効果が一層向上する。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。正極バスバ20、120が正極導体の一例であり、負極バスバ30、130が負極導体の一例である。実施例で説明したように、平滑コンデンサ12は、複数のコンデンサ素子の並列接続で実現されてもよいし、1個のコンデンサ素子で実現されてもよい。同様に、Yコンデンサ13a、13bのそれぞれも、1個のコンデンサ素子で実現されてもよいし、複数のコンデンサ素子の並列接続で実現されてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:メインバッテリ
3a−3h:スイッチング素子
4a−4h:還流ダイオード
5:リアクトル
6:フィルタコンデンサ
7:電圧コンバータ
8:インバータ
9:モータ
10、110:コンデンサモジュール
12:平滑コンデンサ
13a、13b:Yコンデンサ
20、120:正極バスバ
30、130:負極バスバ
40:中間バスバ
50a−50c:第1コンデンサ素子
60a、60b:第2コンデンサ素子
70:ケース
100:電気自動車
900:コンデンサモジュール(比較例)

Claims (1)

  1. 上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列に接続されている還流ダイオードを備えているインバータに接続されるコンデンサモジュールであり、
    前記インバータの直流正極端に接続される正極端子を備えている正極導体と、
    前記インバータの直流負極端に接続される負極端子を備えている負極導体と、
    前記正極導体と前記負極導体の間に接続されている平滑コンデンサと、
    前記正極導体と前記負極導体の間に直列に接続されているとともに、直列接続の中点がグランドに接続される2個のYコンデンサと、
    を備えており、
    前記正極端子と前記平滑コンデンサの平滑コン正電極の間のインピーダンスZpcが、前記正極端子と前記直列接続の高電位端の間のインピーダンスZpyよりも小さく(Zpc<Zpy)、
    前記負極端子と前記平滑コンデンサの平滑コン負電極の間のインピーダンスZncが、前記負極端子と前記直列接続の低電位端の間のインピーダンスZnyよりも小さく(Znc<Zny)、
    前記Yコンデンサは、前記平滑コンデンサに隣接配置されているとともに、当該YコンデンサのYコン正電極とYコン負電極を結ぶ方向が、前記平滑コン正電極と前記平滑コン負電極を結ぶ方向に対して直交するように配置されている、コンデンサモジュール。
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