JP2020118319A - プラスチック含有廃棄物のガス化処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】除塵装置におけるセラミックフィルタのフィルタ差圧の上昇を抑制し、目詰まりを防止するプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法を提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を流動床式部分酸化炉1によりガス処理するプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法において、炉内の流動層温度を400℃〜600℃に、空気比を0.15〜0.3に制御した還元雰囲気で廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを生成し、該可燃ガスを除塵装置2のセラミックフィルタに導入して除塵し、除塵された可燃ガスを燃焼炉3にて燃焼させて燃焼排ガスをボイラに送り、ボイラで燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させる。【選択図】図1

Description

本発明は、流動床式部分酸化炉により、プラスチック含有廃棄物をガス化して発生ガスを燃焼し燃焼排ガスとの熱交換により蒸気を発生させるプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法に関する。
廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを発生(ガス化)せしめ、発生した可燃ガスを燃焼炉で燃焼してボイラで燃焼炉からの燃焼排ガスとの熱交換により蒸気を発生させ発電等に用いるようにして、廃棄物をガス化処理し電力を得る廃棄物ガス化処理が広く行われている。廃棄物を部分酸化炉で部分酸化させてガス化処理し得られた可燃ガスを燃焼炉で燃焼する際、燃焼炉からの燃焼排ガス中におけるダスト濃度を抑制しなければ、ボイラにおいてダスト中の塩などによるボイラチューブの腐食が発生し問題となる。
かかる問題への対策としては、特許文献1の廃棄物処理方法が開示されている。
特許文献1で用いられている部分酸化炉には酸化のための空気あるいは、蒸気や排ガスによって酸素濃度を調整された空気主体のガスが供給されるようになっており、廃棄物が炉内へ投入されて還元雰囲気下で部分酸化され可燃ガスを生成する。上記部分酸化炉には、該可燃ガスに含まれるダストの除塵を行う除塵装置、除塵後の可燃ガスを燃焼する燃焼炉、燃焼炉で燃焼した燃焼排ガスから熱回収し蒸気を発生させるボイラ、部分酸化炉の炉内ガスを誘引して除塵装置、燃焼炉、ボイラを経由して煙突から排出する誘引ファンが順次接続されている。
上記部分酸化炉では、炉内温度は廃棄物が自燃でき、かつ部分酸化する程度であれば良く、400〜800℃であることが望ましい。このときの炉内での空気比(廃棄物の酸化に必要な理論空気量に対する実際に供給する空気量の比率)はおよそ0.15〜0.9程度となる。廃棄物の部分酸化により発生した可燃ガスは部分酸化炉内での滞留時間によりその温度が調整され、250〜450℃で除塵装置へ送られる。
上記可燃ガスは除塵装置へもたらされ、除塵装置で0.1g/Nm以下のダスト濃度にまで除塵される。この濃度まで除塵すれば、燃焼炉からの燃焼排ガス中のダストによりボイラにもたらされる塩の量が低減されるため、ボイラチューブ等の腐食が低減される。除塵装置としてセラミックフィルタを用いることが好ましい。
可燃ガスは除塵装置にて除塵された後に燃焼炉に導入され ここで空気の供給を受け燃焼し燃焼排ガスは約1000℃程度まで温度上昇する。
この燃焼炉の後段にボイラ、例えば300℃以上、20ata以上の蒸気を発生させる高温高圧ボイラが設置されており、効率よく燃焼排ガスから熱回収し蒸気を得ることができる。燃焼炉での可燃ガスの燃焼前に予め除塵が行われているため、燃焼炉からの燃焼排ガスにはダストがほとんど含まれておらず、ダストに起因するボイラチューブの腐食を抑えることができる。ボイラで熱回収された排ガスは下流の排ガス処理設備を経て、誘引ファンで誘引されて煙突から排出される。
特開2000−161638
廃棄物にはプラスチックが含まれていることが多く、プラスチックが含まれる廃棄物を上述の特許文献1の部分酸化炉でガス化処理すると、部分酸化炉で生じた可燃ガス中のダスト等を除塵装置で除塵する際、除塵装置のセラミックフィルタのフィルタ差圧(フィルタ前後での圧力差)が次第に上昇し、フィルタに付着したダスト等を払い落とす逆洗のためにパルスジェット噴射を行ってもフィルタ差圧が十分に下がらず、フィルタ差圧すなわち除塵装置の圧力損失の上昇が続いて、誘引ファンで部分酸化炉の炉内ガスを誘引することに支障が生じるという問題が生じる。プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を部分酸化、ガス化処理する際に、このような問題が生じることが多い。
フィルタ差圧(除塵装置の圧力損失)が上昇し続けて、誘引ファンで部分酸化炉の炉内ガスを誘引できないレベルまでフィルタ差圧が上昇してしまう事態や、フィルタの閉塞が生じる事態となると、部分酸化炉の運転を停止する事態にまで至ってしまうことがある。
本発明は、かかる事情に鑑み、プラスチックを含む廃棄物を部分酸化させガス化して、発生した可燃ガスを燃焼しボイラにて燃焼排ガスとの熱回収により蒸気を得る際に、除塵装置におけるフィルタ差圧の上昇、フィルタの閉塞を防ぐことができるプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法を提供することを課題とする。
以下、上述の課題を解決するための本発明の構成、本発明に至った経緯について説明する。
[本発明の構成]
本発明に係るプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法は、プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を流動床式部分酸化炉によりガス化処理する。
かかるプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法において、本発明では、炉内の流動層温度を400℃〜600℃に、空気比を0.15〜0.3に制御した還元雰囲気で廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを生成し、該可燃ガスをセラミックフィルタに導入して除塵し、除塵された可燃ガスを燃焼炉にて燃焼させて燃焼排ガスをボイラに送り、ボイラで燃焼排ガスとの熱交換により蒸気を発生させることを特徴としている。
[本発明に至った経緯]
<フィルタ差圧上昇の原因解析>
プラスチックを含む廃棄物を部分酸化して発生した可燃ガスをセラミックフィルタに導入して除塵するときセラミックフィルタのフィルタ差圧が上昇する原因を解析した。除塵装置で除塵した可燃ガス中のダスト等の粒径分布を測定したところ、粒径分布は粒径が1μm以下のピークと10μm程度のピークとの2つのピークを有する分布を示した。種々の実験の結果、この粒径が1μm以下であるサブミクロンダストの多量発生が、フィルタ差圧の上昇をもたらす原因となること、発生したサブミクロンダストはプラスチックを部分酸化したときに生成される煤であることが判明した。すなわち、プラスチックを部分酸化した際に、粒径が1μm以下のサブミクロンダストである煤が発生し、これがフィルタ差圧を上昇させることが分かった。また、プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を部分酸化し可燃ガスを発生させるとき、このような現象が生じることが多いことも見出した。
サブミクロンダストである煤は微粒子であることと、カーボン質であることのために軽く浮遊しやすい。そのため、セラミックフィルタの逆洗の際ダストの払い落としのため、フィルタに対しパスルジェット噴射を行ってフィルタから煤や他のダストを剥離しても、煤は浮遊して、除塵装置底部へ落下する前にフィルタに再付着してしまい、結果として、フィルタ差圧を次第に上昇させることとなる。
<プラスチックの部分酸化プロセスの検討>
プラスチックを含む廃棄物を部分酸化して発生した可燃ガスを燃焼し燃焼排ガスとのボイラにおける熱交換により蒸気を得る際に、カーボン質のサブミクロンダストである煤によるフィルタ差圧の上昇、フィルタの閉塞を防ぐためには、部分酸化炉においてプラスチックを部分酸化するとき、煤の発生を抑制することが、根本的な解決対策である。煤の発生を抑制することができるプラスチックの部分酸化プロセスを導き出すため、プラスチックを流動床式部分酸化炉で部分酸化させるプロセスを検討し、煤発生が以下の1),2)のような現象に起因することを解明した。
1)流動層部でのガス化
プラスチックを流動床式部分酸化炉にて高温で部分酸化しガス化すると、炭素比率の低い炭化水素類である軽質ガスが多く発生し、可燃ガス組成中の軽質ガス組成比率が高くなり、部分酸化炉内で軽質ガスの炭化水素類の水素成分が消費されるので、炭化水素類から水素成分が消費された残分である炭素成分が炭素質微粒子である煤として発生しその発生量も増えることとなる。
2)フリーボード部での局部燃焼
部分酸化炉内の流動層部の上方空間に形成されるフリーボード部で炭化水素類の局部燃焼が起きる際も、炭化水素類の水素成分が消費されるため、炭化水素類から水素成分が消費された残分である煤の発生量も増えることとなる。これらの煤がサブミクロンダストとして部分酸化炉から多く排出されることとなる。
<煤の発生を抑制するプラスチックの部分酸化プロセス>
プラスチックを含む廃棄物を部分酸化させガス化して、発生した可燃ガスを燃焼しボイラにより蒸気を得る際に、カーボン質のサブミクロンダストである煤による除塵装置のフィルタ差圧の上昇、フィルタの閉塞を防ぐためには、部分酸化炉においてプラスチックを部分酸化するとき、煤の発生を抑制することが、根本的な解決対策である。
発明者は、煤の発生を抑制することができるプラスチックの部分酸化プロセスを検討し、以下のa),b)のような条件で部分酸化することが有効であることを見出した。プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を部分酸化、ガス化処理する際に、このような条件で行うことが有効である。
a)プラスチックを含む廃棄物を一般的な廃棄物の部分酸化の温度範囲である400〜800℃の範囲より低温で部分酸化することにより、炭素比率の低い炭化水素類である軽質ガスの発生を抑制し、炉内で軽質ガスの炭化水素類の水素成分が消費されて、炭化水素類から水素成分が消費された残分の炭素成分である煤の発生が増大することを抑制する。具体的には、流動床式部分酸化炉の炉内温度、流動層部温度を400〜600℃の範囲としてプラスチックを含む廃棄物を部分酸化することが好ましい。
b)プラスチックを含む廃棄物を一般的な廃棄物の部分酸化の空気比の範囲である0.15〜0.9の範囲より低い空気比で部分酸化することにより、フリーボード部での局部燃焼を抑制し、炭化水素類の水素成分が消費されて、炭化水素類から水素成分が消費された残分の煤の発生が増大することを抑制する。なお、ここで空気比は、廃棄物の酸化に必要な理論空気量に対する実際に供給する空気量の比率である。具体的には、流動床式部分酸化炉の炉内の空気比を0.15〜0.3の範囲としてプラスチックを含む廃棄物を部分酸化することが好ましい。
本発明は、以上のように、プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を流動床式部分酸化炉により部分酸化しガス化処理するプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法において、炉内での流動層温度を400℃〜600℃に、空気比を0.15〜0.3に制御した還元雰囲気で廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを生成し、該可燃ガスを除塵装置のセラミックフィルタに導入して除塵し、除塵された可燃ガスを燃焼炉にて燃焼させて燃焼排ガスをボイラに送り、ボイラで燃焼排ガスとの熱交換により蒸気を発生させることとしたので、廃棄物にプラスチックが10重量%以上含有されていても、部分酸化炉で発生し煤となる可燃ガス中のサブミクロンダストの量を抑制できる結果、セラミックフィルタでのフィルタ差圧の上昇を防止し、誘引ファンで部分酸化炉の炉内ガスを誘引できないレベルまでフィルタ差圧が上昇してしまう事態や、フィルタの閉塞が生じる事態となることを防止できるという効果を得る。
本発明の一実施形態に用いられるガス化処理装置の概要構成図である。 図1における流動床式の部分酸化炉の流動層温度600℃、空気比0.3の場合のフィルタ差圧の時間変化を一実施例として示す図である。 図2に示される実施例との比較のための比較例1として部分酸化炉の流動層温度750℃、空気比0.3の場合のフィルタ差圧の時間変化を示す図である。 図2に示される実施例との比較のための比較例2として部分酸化炉の流動層温度600℃、空気比が0.5の場合のフィルタ差圧の時間変化を示す図である。
以下、添付図面の図1にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に用いられるプラスチック含有廃棄物のガス化処理装置の概要構成を示す図である。図1において、符号1は部分酸化炉であり、部分酸化炉として砂を流動媒体に用いた流動床式部分酸化炉を採用している。該部分酸化炉1には部分酸化と流動砂の流動化により流動層を形成するための空気あるいは、蒸気や排ガスによって酸素濃度を制御された空気主体のガスが供給されるようになっており、プラスチックを10重量%以上含む廃棄物(以下、「プラスチック含有廃棄物」という)が炉内へ投入されて着火し部分酸化し可燃ガスを生成する。上記部分酸化炉1には、該可燃ガスの除塵を行う除塵装置2、可燃ガスを燃焼する燃焼炉3、燃焼した燃焼排ガスの熱回収を行うボイラ4が順次接続されている。
上記部分酸化炉1では、炉内温度(流動層温度)は400〜600℃であることが望ましい。炉内温度を400℃以上とすることにより、上記プラスチック含有廃棄物が自燃でき、かつ部分酸化を進行させることができる。一方、炉内温度を600℃以下とすることにより、炭素比率の低い炭化水素類である軽質ガスの発生を抑制し、炉内で軽質ガスの炭化水素類の水素成分が消費されて、煤の発生量が増大することを抑制することができる。また、プラスチック含有廃棄物の部分酸化炉1への供給量に対して、炉内の空気比を0.15〜0.3とするように、炉内へ供給するガス(空気)供給量を制御する。プラスチック含有廃棄物を空気比が0.15以上で部分酸化することにより、プラスチック含有廃棄物が自燃でき、かつ部分酸化を進行させることができる。一方、プラスチック含有廃棄物を空気比が0.3以下で部分酸化することによりフリーボード部での局部燃焼を抑制し、炭化水素類の水素成分が消費されて、煤の発生量が増大することを抑制することができる。
部分酸化炉1内で発生した可燃ガスは部分酸化炉1内での滞留時間の長さによりその温度が制御され、250〜450℃の温度範囲で除塵装置2へ送られる。この温度範囲とする理由は、250℃以下ではタール等が液状となりその付着物が問題となり、450℃以上ではダイオキシン類生成の問題及び燃焼排ガス中のNaClやKCl等の塩が溶融することによる目詰まりの問題があるからである。
次に、可燃ガスは除塵装置2へもたらされ、該除塵装置2では0.1g/Nm以下のダスト濃度まで除塵される。このダスト濃度まで除塵すれば、ダスト中の塩の量が低減されるため、後段のボイラのボイラチューブ等の腐食が低減される。すなわち、除塵後のダスト濃度を0.1g/Nm以下にすれば後流のボイラチューブの腐食を実用に耐え得る程度まで抑えることができる。
上記除塵装置2には可燃ガスの温度に適応できるセラミックフィルタを使うことが望ましく、キャンドル型セラミックフィルタを使うことが望ましいが、濾布や、目開き10mm以下のハニカム状セラミックフィルタの使用も考えられる。パルスジェット噴射による払い落としは、可燃ガスの酸化を抑制し、不要な爆発、燃焼の危険を低減させるために酸素濃度5%以下のガス、又は窒素で行うのが望ましい。また、ダスト等の付着物の剥離効果を考えると、払い落としのためのパルスジェット噴射の条件は、ガス圧力1kg/cm以上、払い落とし間隔は数秒〜数十分、払い落とし時間は0.02秒〜数十秒程度であることが望ましい。
プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を流動床式部分酸化炉により部分酸化しガス化処理するとき、炉内での流動層温度を400℃〜600℃に、空気比を0.15〜0.3に制御した還元雰囲気で廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを生成することにより、廃棄物にプラスチックが10重量%以上含有されていても、部分酸化炉で発生し煤となる可燃ガス中のサブミクロンダストの量を抑制できるため、セラミックフィルタでのフィルタ差圧の上昇を防止し、誘引ファンで部分酸化炉の炉内ガスを誘引できないレベルまでフィルタ差圧が上昇してしまう事態や、フィルタの閉塞が生じる事態となることを防止できる。
可燃ガスは除塵装置2にて除塵された後に燃焼炉3に導入され ここで空気を供給され燃焼し約1000℃程度まで温度上昇する。また、可燃ガスは、予め十分に除塵が行われているために、煤に起因する芳香族系有機化合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であるダイオキシン類物質濃度も低減される。
本実施形態では、好ましい例として、この燃焼炉3の後段にボイラ、例えば300℃以上、20ata以上の高温高圧ボイラ4の水管が設置されており、効率よく燃焼排ガスから熱回収をすることができる。可燃ガスは予め除塵が行われているため、燃焼排ガス中のダストに起因するボイラチューブの腐食を抑えることができる。塩化水素ガスによる腐食効果が増大する燃焼排ガスの温度が600℃以上の高温場から熱を回収する場合には、ボイラチューブの寿命を長くするため耐腐食性を有するセラミック材質を使ったボイラチューブを用いれば良い。熱回収が終わった排ガスは下流の排ガス処理設備(図示せず)を経て、煙突(図示せず)から排出される。
図1に示した、砂を流動媒体に用いた流動床式部分酸化炉を用いて、プラスチックを10重量%程度含有する廃棄物を部分酸化し可燃ガスをセラミックフィルタにより除塵する操業を行い、炉内温度、空気比とセラミックフィルタのフィルタ差圧挙動の関係を調べた。
まず流動層温度とフィルタ差圧挙動との関係を検討する。
図2は実施例として部分酸化炉の流動層温度600℃、空気比0.3の場合のフィルタ差圧の時間変化を示す図であり、図3は比較例1として部分酸化炉の流動層温度750℃、空気比0.3の場合のフィルタ差圧の時間変化を示す図である。図2そして図3において、矢印は逆洗のためのパルスジェット噴射を行ったタイミングを示している。
図2に示す実施例ではフィルタ差圧の上昇は小さく、パルスジェット噴射によりダスト等の払落しが行われた後には差圧は低下し長期的にも上昇は小さく安定している。これに対し、図3に示す比較例1ではフィルタ差圧の上昇は大きく、4.5hr経過後には逆洗のためのパルスジェット噴射を行ってもフィルタ差圧が上昇している。これは流動層温度が750℃と高く、プラスチックの部分酸化が過剰に進み、煤が多量に発生しフィルタの目詰まりが生じていることを示している。
次に空気比とフィルタ差圧挙動との関係を検討する。図4は比較例2として部分酸化炉の流動層温度600℃、空気比が0.5の場合のフィルタ差圧の時間変化を示す図である。図4に示す比較例2ではフィルタ差圧の上昇は大きく、逆洗のためのパルスジェット噴射を行ってもすぐにフィルタ差圧が上昇している。これは空気比が0.5と高く、プラスチックの部分酸化により発生した可燃ガスのフリーボード部での局部燃焼により煤が多量に発生しフィルタの目詰まりが生じていることを示している。これに対し、図2に示す実施例では空気比が0.3であり、フィルタ差圧の上昇は小さく、パルスジェット噴射によりダスト等の払落しが行われた後には差圧は低下し長期的にも上昇は小さく安定している。
1 部分酸化炉(流動床式部分酸化炉)
2 除塵装置
3 燃焼炉
4 ボイラ

Claims (1)

  1. プラスチックを10重量%以上含有する廃棄物を流動床式部分酸化炉によりガス化処理するプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法において、
    炉内の流動層温度を400℃〜600℃に、空気比を0.15〜0.3に制御した還元雰囲気で廃棄物を部分酸化させて可燃ガスを生成し、該可燃ガスをセラミックフィルタに導入して除塵し、除塵された可燃ガスを燃焼炉にて燃焼させて燃焼排ガスをボイラに送り、ボイラで燃焼排ガスとの熱交換により蒸気を発生させることを特徴とするプラスチック含有廃棄物のガス化処理方法。
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