JP2020118285A - ウェーブ型板バネ - Google Patents

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信吾 酒井
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Abstract

【課題】荷重変化に対して板バネの変位量を大きくとることができると共に、応力を分散させてへたりにくい、ウェーブ型板バネを提供する。【解決手段】このウェーブ型板バネ10は、波板に湾曲したウェーブ型をなしており、中央に壁部15が設けられ、該壁部15の周縁部20に、複数の山部21及び谷部23が周方向に沿って交互に、かつ、山部21及び谷部23が一対ずつ径方向に対向するように形成されており、一対の山部21の頂部と谷部23の底部とを結ぶ各ラインL1が、板バネ10の平面視及び側面視において、同一点Cをそれぞれ通るように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、一対の部材間に配置される、ウェーブ型板バネに関する。
従来から、一対の部材の間には、板バネやワッシャが介装されて、一方の部材からの荷重を受けたり、一対の部材間のガタ付きを抑制したりしていた。
例えば、下記特許文献1には、複数の山部及び谷部を周方向に交互に有するリング状のワッシャ本体と、前記ワッシャ本体の外周端から径方向に突出する複数の突片とを有する、波板状のウェーブワッシャが記載されている。また、特許文献1の段落0014に記載されているように、ワッシャ本体は、3つの山部と、3つの谷部を周方向に交互に有する波板状をなしている。
そして、一対の部材間にウェーブワッシャが挟持された状態で、一方の部材により押されると、3つの山部に荷重が作用するが、ワッシャ本体はリング状をなしているので、各山部に作用した荷重は、その周方向両側に位置する谷部にそれぞれ伝わって、ウェーブワッシャ全体が押し潰されることとなる。
特開2014−101958号公報
上述したように、ウェーブワッシャは、一方の部材により押されると、ワッシャ本体の各山部に押圧力が作用し、その押圧力は山部両側の谷部にそれぞれ伝わるので、一方の部材から大きな荷重を受けると、各山部及び谷部に応力が集中してしまって、へたりやすい。また、山部の数を増やすと、一方の部材から受け止め可能な荷重を大きくすることができるが、ワッシャが変位しにくくなる。
したがって、本発明の目的は、荷重変化に対して板バネの変位量を大きくとることができると共に、応力を分散させてへたりにくい、ウェーブ型板バネを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、波板に湾曲したウェーブ型の板バネであって、中央に壁部が設けられ、該壁部の周縁部に、複数の山部及び谷部が周方向に沿って交互に、かつ、前記山部及び前記谷部が一対ずつ径方向に対向するように形成されており、前記一対の山部の頂部と谷部の底部とを結ぶ各ラインL1が、前記板バネの平面視及び側面視において、同一点をそれぞれ通るように構成されていることを特徴とする。
本発明のウェーブ型板バネは、板バネが一対の部材で挟まれたとき、板バネの径方向に対向する一対の山部及び谷部のうち、山部が一方の部材に当接し、谷部が他方の部材に当接して、片持ち梁状となるので、一対の部材から荷重を受けたときに、従来のウェーブワッシャに比べて、荷重変化に対して板バネの変位量を大きくとることができると共に、山部や谷部に作用する応力を分散させて低下させることができ、へたりにくい板バネを提供することができる。
本発明に係るウェーブ型板バネの、第1実施形態を示す斜視図である。 同ウェーブ型板バネの平面図である。 同ウェーブ型板バネの側面図である。 (a)は図2のA−A矢示線における断面図、(b)は図2のB−B矢示線における断面図である。 同ウェーブ型板バネを、一対の部材に挟持した状態を示す断面図である。 本発明に係るウェーブ型板バネの、第2実施形態を示す斜視図である。 同ウェーブ型板バネの平面図である。 同ウェーブ型板バネの側面図である。 (a)は図7のD−D矢示線における断面図、(b)は図7のE−E矢示線における断面図である。 本発明に係るウェーブ型板バネの、第3実施形態を示す斜視図である。 同ウェーブ型板バネの平面図である。 図11のH−H矢示線における断面図である。 実施例及び比較例の解析ソフトに用いられる比較例であって、(a)は比較例1のウェーブワッシャを示す斜視図、(b)は比較例2のウェーブ型板バネを示す斜視図である。 実施例及び比較例の解析ソフトによる解析結果であり、(a)は、同一変位量における、荷重とたわみとの関係を示すグラフ、(b)は、最大応力と変位量との関係を示すグラフである。
以下、図1〜5を参照して、本発明に係るウェーブ型板バネの、第1実施形態について説明する。
図1に示すように、この実施形態におけるウェーブ型板バネ10(以下、単に「板バネ10」ともいう)は、一対の部材1,3の間に介装される。一方の部材1は、他方の部材3に対して所定ストロークで近接離反可能となっている。また、一方の部材1は、雪の結晶のような形状をなしており、更に、他方の部材3に、一方の部材1に対応して、雪の結晶のような凹状をなした凹部5が形成されている。この凹部5には、板バネ10が挿入されて周り止めされるようになっている。
なお、一方の部材としては、例えば、所定方向に往復移動したり振動したりする軸やスライド部材、構造物等を挙げることができ、他方の部材としては、それらを受け止めて支持するハウジングやケース等を挙げることができる。ただし、本発明に係るウェーブ型板バネの適用箇所や設置箇所は、特に限定されるものではない。
そして、この実施形態の板バネ10は、その周縁部20が波板状に湾曲したウェーブ形状をなしている。具体的には、この板バネ10は、その中央に板状をなした壁部15が設けられており、該壁部15の周縁部20に、複数の山部21及び谷部23が周方向に沿って交互に、かつ、山部21及び谷部23が一対ずつ径方向に対向するように形成されている(すなわち、壁部15の後述する中心Cを挟んで、周縁部20の径方向に対向する位置に、山部21及び谷部23がそれぞれ形成されている)。
更に、周縁部20の径方向に対向配置された一対の山部21及び谷部23は、この実施形態の場合、板バネ10の周縁部20に、3対の山部21及び谷部23が設けられている。なお、山部21は、板バネ10の表面に対して凸状に出っ張ったものであり、一方、谷部23は、板バネ10の表面に対して、山部21の出っ張った方向とは反対方向に、凹んだものである。また、この実施形態における山部21及び谷部23は、それぞれ3個ずつ設けられているが、山部及び谷部としては、例えば、5個ずつ設けたりしてもよく、3個以上の奇数個であって、かつ、山部及び谷部が同一個数(山部が3個ならば谷部も3個)であればよい。なお、上記の「表面」とは、板バネ10の肉厚方向の一端であって、一方の部材1側に対向する面を意味する(以下の説明でも同様である)。
そして、図2や図3に示すように、一対の山部21の頂部21aと谷部23の底部23aとを結ぶ各ラインL1が、板バネ10の平面視(図2参照)及び側面視(図3参照)において、板バネ10の中央に位置する壁部15の同一点Cをそれぞれ通るように構成されている。すなわち、図2や図3に示すように、この実施形態では、山部21の頂部21aと谷部23の底部23aとを結ぶラインL1を3本有しており、これらの3本のラインL1,L1,L1が壁部15の中心の同一点Cを通るようになっている。図4(a)を併せて参照すると、この実施形態におけるラインL1は、山部21の頂部21aの表面側と、谷部23の底部23aの表面側と、壁部15の中心の表面側とを、結ぶ線分となっている。
なお、この実施形態では、同一点Cは、壁部15の表面側の中心を通るが(図3及び図4(a)参照)、本発明においては、板バネの平面視及び側面視で同一点を通ればよく、同一点は壁部上になくてもよい。また、周縁部20の径方向に対向する一対の山部21及び谷部23は、例えば、周縁部20に5対設けてもよく、3対以上の奇数対であればよい。なお、一対の山部や谷部が偶数対の場合には、本発明における板バネのように、山部及び谷部が周方向に沿って配置される構成とはならない。
また、図2に示すように、板バネ10の平面視において、周縁部20の周方向に隣接する山部21と谷部23との間に、境界部27がそれぞれ形成されており、周縁部20の径方向に対向する一対の境界部27,27には、それらの境界部27,27どうし(ここでは境界部27,27の表面側どうし)を結ぶラインL2に沿って、板バネ10を切断したときの断面が、図4(b)に示すように、直線状をなす部分29(以下、単に「境界ライン部分29」ともいう)を有している。すなわち、図4(b)に示すように、板バネ中央に設けた壁部15は、その表面側に平面を有しており、その径方向に対向する一対の境界部27,27どうしを結び、かつ、平面に含まれる直線が、境界ライン部分29をなしている。
なお、この実施形態における上記のラインL1やラインL2は、山部21の頂部21aや谷部23の底部23aの中でも、板バネ10の肉厚方向の表面側(一方の部材1側に対向する面側)の部分どうしを結ぶ線分となっており、また、前記同一点Cは、壁部15の中心であって、その表面側に位置するようになっている(図4(a)参照)。また、ラインL1やラインL2が、山部21の頂部21aや谷部23の底部23aの中でも、板バネ10の肉厚方向の中央どうしを結んだ線分とした場合には、前記同一点Cは、壁部15の中心であって、その肉厚方向の中央に位置することとなる。
また、図2に示すように、板バネ10の平面視において、板バネ10の、周方向に隣接する山部21と谷部23との間には、切欠き31がそれぞれ形成されている。この実施形態では、板バネ10の周縁部20の、周方向に沿って均等な間隔をあけて6個形成されている。その結果、板バネ10は、壁部15を中心として、その外周から放射状をなすように合計で6個の山部21及び谷部23が延出し、全体として雪の結晶のような形状を呈している。なお、図2に示すように、板バネ10の平面視において、切欠き31の、壁部15の中心に向かう部分31aは、円弧状に丸みを帯びた形状をなしており、応力集中が緩和されるようになっている。
図4(a)には、上述した複数のラインL1うち、所定の一本で切断した場合の断面が示されている(A−A矢示線における断面図)。この図4(a)に示すように、板バネ10を所定のラインL1で切断したときの断面において、各山部21及び各谷部23には、所定幅で直線状に延びる直線部21b,23bがそれぞれ設けられている。具体的には、各山部21及び各谷部23の、径方向外側の外周縁部が、それよりも径方向内側部分に対して水平方向(接地面方向)に延びるように屈曲して、直線状に延びる直線部21b,23bが設けられている。また、図2に示すように、各直線部21b,23bは、周縁部20の周方向に沿って所定幅で形成されており、各直線部21b,23bは同一幅となっている。なお、各山部21の頂部21aや、各谷部23の底部23aは、前記直線部21b,23bに位置するように設けられている。
更に図4(a)に示すような、板バネ10を所定のラインL1で切断したときの断面において、板バネ10の、谷部23の直線部23bと山部21の直線部21bとの間の部分は、次のような形状となっている。すなわち、谷部23の直線部23bの径方向内側部分から、壁部15の中心の同一点Cに至るまでは、板バネ10の表面側に向けてやや凸となるように緩やかに湾曲する凸状曲面をなしており、また、壁部15の中心の同一点Cから山部21の直線部21bの径方向内側部分に至るまでは、板バネ10の裏面側(他方の部材3に対向する面側)に向けてやや凹むように緩やかに湾曲する凹状曲面をなしている。
そして、上記のような形状をなした板バネ10は、図5に示すように、他方の部材3の凹部5に挿入して配置した状態で、複数の谷部23の直線部23bが、凹部5の底面に当接する。また、複数の山部21の直線部21bが、一方の部材3に押圧されて、その荷重が作用するようになっている。なお、図5には、図4(a)と同様に、板バネ10を所定のラインL1で切断したときの、板バネ10の断面が記載されているが、図5に示すように、周方向に対向する一対の山部21及び谷部23のうち、一方の谷部23が他方の部材3に当接して、他方の山部21が一方の部材1に押圧されるような、片持ち梁のようになる。
なお、上記実施形態の板バネ10は、その周縁部20が複数の切欠き31で切欠かれた形状をなしているが、周縁部20に切欠き31を形成しない形状としてもよい(これについては他の実施形態で説明する)。すなわち、壁部の周縁部に複数設けた、山部及び谷部が一対ずつ径方向に対向して形成され、一対の山部の頂部と谷部の底部とを結ぶ各ラインL1が、板バネの平面視及び側面視において、同一点をそれぞれ通るように構成されていればよい。
以上説明した、板バネ10は、例えば、ばね鋼やステンレス等の、金属材料からなる板材を、図1に示すような山部21及び谷部23を有する立体形状にプレス成形したり、或いは、板材を、所定形状に内抜き成形した後、山部21や谷部23を曲げ成形したりしてもよく、特に限定はされない。なお、板バネとしては、金属材料のみならず、合成樹脂材料等を用いて形成してもよい。
次に、上記構成からなる板バネ10の作用効果について説明する。
図1に示すように、この板バネ10は、他方の部材3の凹部5に位置合わせして挿入されて配置される。この状態では、各谷部23の直線部23bが、他方の部材3の凹部5の底面に当接して(線接触する)配置される(図5参照)。この状態で、一方の部材1が、他方の部材3に近接移動して凹部5内に入り込むと、同一方の部材1が、板バネ10の各山部21の直線部21bに当接して(線接触)、一方の部材1の荷重Gが付与される。
このとき、この実施形態の板バネ10においては、その中央に板状をなした壁部15が設けられており、該壁部15の周縁部20に、複数の山部21及び谷部23が周方向に沿って交互に、かつ、山部21及び谷部23が一対ずつ径方向に対向するように形成されており、一対の山部21の頂部21aと谷部23の底部23aとを結ぶ各ラインL1が、板バネ10の平面視(図2参照)及び側面視(図3参照)において、板バネ10の中央に位置する同一点Cをそれぞれ通るように構成されている。そのため、この板バネ10は、特許文献1に記載された、内側が肉抜きされた環状をなしたウェーブワッシャとは異なり、図1や図2に示すように、内側に中実の壁部15を有する形状となると共に、図4(a)で示すように所定のラインL1で切断した断面で見たときに、山部21が一方の部材1に当接し、谷部23が他方の部材3に当接して、片持ち梁のような形状となる。その結果、上記のように、板バネ10の各山部21が、一方の部材1から荷重Gを受けると、その荷重Gは、山部21の周方向両側に位置する谷部23,23にやや分散されるものの、主として図1や図5の符号G´に示すように、壁部15を伝って、山部21の周方向に対向する谷部23に伝達されることとなる。
したがって、一方の部材1から受ける荷重Gの変化に対して、特許文献1に記載のウェーブワッシャに比べて、その変位量を大きくとることができ、言い換えると、一方の部材1のストローク量を大きくとることができる。
後述する実施例で詳しく説明するが、図14(a)には、荷重とたわみとの関係を示すグラフが示されている。同図に示されるように、本発明に係るウェーブ型板バネは、荷重に対する応力を小さくすることができる。また、図14(b)には、最大応力と変位量との関係を示すグラフが示されている。同図に示されるように、本発明に係るウェーブ型板バネは、変位量に対する応力を小さくすることができる。
以上のように、この板バネ10においては、一方の部材1から受け止めることが可能な荷重を高めることができると共に、山部21や谷部23に作用する応力を低下させて、へたりにくい板バネを提供することができる。
更にこの実施形態においては、図2に示すように、板バネ10の平面視において、周縁部20の周方向に隣接する山部21と谷部23との間に、境界部27がそれぞれ形成されており、周縁部20の径方向に対向する一対の境界部27,27には、それらの境界部27,27どうしを結ぶラインL2に沿って、板バネ10を切断したときの断面が、図4(b)に示すように、直線状をなす境界ライン部分29を有している。そのため、板バネ10が一対の部材1,3で挟まれて押圧されたときに、各山部21に作用する応力と、各谷部23に作用する応力とを、板バネ10のラインL2上に沿った境界ライン部分29において均衡させて、山部21や谷部23に作用する応力を、より分散させることができる。
また、この実施形態においては、図2に示すように、板バネ10の平面視において、板バネ10の周縁部20の、周方向に隣接する山部21と谷部23との間には、切欠き31がそれぞれ形成されている。そのため、板バネ10が一対の部材1,3で挟まれて押圧されたときに、各山部21や各谷部23をより撓みやすくすることができ、板バネ10の変位量をより大きくすることができる。
更にこの実施形態においては、図4(a)に示すように、板バネ10を所定のラインL1で切断したときの断面において、各山部21及び各谷部23には、所定幅で直線状に延びる直線部21b,23bがそれぞれ設けられている。そのため、板バネ10の波板形状を維持しつつ、一方の部材1や他方の部材3に対して、山部21や谷部23を線接触させて、山部21や谷部23に作用する応力をより分散させることができる。
図6〜9には、本発明に係るウェーブ型板バネの、第2実施形態が示されている。なお、前記第1実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、この第2実施形態におけるウェーブ型板バネ10А(以下、単に「板バネ10A」ともいう)は、前記第1実施形態とは異なり、複数の切欠き31が形成されておらず、図7に示される平面視において略円板状をなしており、その周縁部20に、複数の山部21及び谷部23が、周方向に沿って交互に、かつ、山部21及び谷部23が一対ずつ周方向に対向するように形成されており、3対の山部21及び谷部23が設けられた形状となっている。
また、図7に示すように、板バネ10Aの平面視において、周縁部20の周方向に隣接する山部21と谷部23との間に、境界部27がそれぞれ形成されており、周縁部20の径方向に対向する一対の境界部27,27には、それらの境界部27,27どうしを結ぶラインL2に沿って、板バネ10を切断したときの断面が、図9(b)に示すように、直線状の境界ライン部分29をなしている。更に図9(a)に示すように、板バネ10Aを所定のラインL1で切断したときの断面において、各山部21及び各谷部23には、所定幅で直線状に延びる直線部21b,23bがそれぞれ設けられており、これらの直線部21b,23bは周縁部20の全周に亘って形成されている。
上記構成をなした板バネ10Aは、前記第1実施形態の板バネ10の、切欠き31に関する作用効果を除いて、同様の作用効果を奏する。
図10〜12には、本発明に係るウェーブ型板バネの、第3実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、この第3実施形態におけるウェーブ型板バネ10B(以下、単に「板バネ10B」ともいう)は、全体形状としては前記第3実施形態の板バネ10Aと同様の形状をなしており、更に位置決め孔33が形成された構造となっている。
具体的に説明すると、図11に示すように、板バネ10Bの平面視において、板バネ10Bの、周方向に隣接する山部21と谷部23との間の境界部27と、この境界部27に対して、板バネ10の周方向に対向する位置の他の境界部27と、壁部15の同一点Cとを結ぶラインL2に沿った境界ライン部分29は、図12に示すように、前記ラインL2で板バネ10Bを切断したときの断面において、直線状をなしている。そして、この板バネ10BのラインL2上に、一対の部材1,3の少なくとも一方の部材に対して位置決めする、位置決め孔33が形成されている。この実施形態では、図11や図12に示すように、板バネ10BのラインL2上の境界ライン部分29に、壁部15中心の同一点Cを挟んで、その両側に、長孔状をなした一対の位置決め孔33,33が形成されている。また、各位置決め孔33は、その長手方向が、前記ラインL2に沿うように形成されている。なお、他方の部材3の凹部5の底面からは、図示しない一対の突起が突設されており、これらの突起が、板バネ10Bの一対の位置決め孔33,33に挿入されるようになっている。
そして、この板バネ10Bは、前記第1実施形態の板バネ10の、切欠き31に関する作用効果を除いて、同様の作用効果を奏すると共に、前記ラインL2上に、一対の部材の少なくとも一方の部材に対して位置決めをする位置決め孔33,33が形成されているので、板バネ10Bを一方の部材(ここでは他方の部材3)に対して位置決めして配置することができる。また、応力が比較的作用しにくいラインL2に、位置決め孔33を設けたため、位置決め孔33によるバネ力(弾性反発力)の低下を抑制できる。
ウェーブ型板バネについて、同一変位量における、荷重とたわみとの関係、及び、最大応力と変位量との関係を、汎用の構造解析ソフトで測定した。
(実施例及び比較例のモデリング)
実施例は、図1〜4に示す形状のものとした。また、図13(a)に示すように、比較例1のウェーブワッシャ100は、複数の山部21及び谷部23が周方向に沿って交互に、かつ、山部21及び谷部23が一対ずつ径方向に対向して設けられた、中央に板状の壁部がない環状ワッシャ構造となっている。更に図13(b)に示すように、比較例2のウェーブ型板バネ200は、中央に壁部15が設けられており、該壁部15の周縁部20に、山部21及び谷部23が周方向に沿って交互に4個ずつ設けられ、山部21と山部21、谷部23と谷部23とが、周縁部20の径方向に対向して設けられた構造となっている。
(構造解析ソフトによる解析)
そして、構造解析ソフト上において、実施例及び比較例1,2のそれぞれを、一対の部材で挟み込んだ状態で、一方の部材を所定の押圧速度で他方の部材に近接させて荷重を付与し、実施例及び比較例1,2に作用する応力や変位量を測定した。その結果から、図14(a)に示すような、荷重とたわみとの関係を示すグラフ、及び、図14(b)に示すような、最大応力と変位量との関係を示すグラフを作成した。
(解析結果)
すなわち、図14(a)に示すように、実施例は、比較例1や比較例に比べて、同一の荷重であっても、応力を小さくすることができる。また、図14(b)に示すように、実施例は、比較例1や比較例2に比べて、同一の変位量であっても応力を小さくすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
10,10A,10B ウェーブ型板バネ(板バネ)
15 壁部
20 周縁部
21 山部
21a 頂部
21b 直線部
23 谷部
23a 底部
23b 直線部
25 壁部
27 境界部
31 切欠き
33 位置決め孔

Claims (5)

  1. 波板に湾曲したウェーブ型の板バネであって、
    中央に壁部が設けられ、該壁部の周縁部に、複数の山部及び谷部が周方向に沿って交互に、かつ、前記山部及び前記谷部が一対ずつ径方向に対向するように形成されており、
    前記一対の山部の頂部と谷部の底部とを結ぶ各ラインL1が、前記板バネの平面視及び側面視において、同一点をそれぞれ通るように構成されていることを特徴とするウェーブ型板バネ。
  2. 前記板バネの平面視において、前記周縁部の周方向に隣接する前記山部と前記谷部との間に、境界部がそれぞれ形成されており、前記板バネの径方向に対向する一対の境界部は、それらの境界部どうしを結ぶラインL2に沿って、前記板バネを切断したときの断面が、直線状をなす部分を有している請求項1記載のウェーブ型板バネ。
  3. 前記板バネの平面視において、前記周縁部の周方向に隣接する前記山部と前記谷部との間には、切欠きが形成されている請求項1又は2記載のウェーブ型板バネ。
  4. 前記板バネを前記ラインL1で切断したときの断面において、前記山部及び前記谷部には、所定幅で直線状に延びる直線部が設けられている請求項1〜3のいずれか1つに記載のウェーブ型板バネ。
  5. 前記板バネは一対の部材に挟持されるものであって、前記板バネの前記ラインL2上には、前記一対の部材の少なくとも一方の部材に対して位置決めをする、位置決め孔が形成されている請求項2記載のウェーブ型板バネ。
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