JP2020118179A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸に装着された歯車部品のガタツキを防ぎ、かつ、回転軸と歯車部品とを同心に配置可能なモータを提供する。【解決手段】回転軸と、回転軸に装着される歯車部材と、を備え、回転軸の周方向における一部には、直径が等しく、かつ直径が最大となる一対の曲面である軸体側大径部が設けられ、回転軸の軸線方向における一方側を上、他方側を下としたときに、軸体側大径部は、回転軸の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成され、歯車部材の軸穴には、該軸穴を深さ方向に見たときに点対称となる位置に、内面が内側に張り出した当接部と、内面が窪んだ逃げ溝と、が形成され、軸穴に挿入された回転軸は、各軸体側大径部の円弧の一端が当接部に接触し、他端は逃げ溝内に退避することを特徴とするモータにより解決する。【選択図】図5

Description

本発明はモータに関し、特に、歯車部品の位置決め技術に関する。
下記特許文献1には、出力軸12にギヤ20が装着されたモータ装置1が開示されている。
特開2018−33300号公報
回転軸に装着された歯車部品のガタツキはモータ駆動時の異音や出力誤差の原因となる。ガタツキを防ぐべく歯車部品の軸穴に回転軸を押し込んでこれらを密着させる場合、軸穴と回転軸とが接触する位置が偏ると、これら部品の軸心がずれ、振動を生じさせることとなる。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、回転軸に装着された歯車部品のガタツキを防ぎ、かつ、回転軸と歯車部品とを同心に配置可能なモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のモータは、歯車部材と、前記歯車部材が嵌合される軸部を有する回転軸と、を備え、前記軸部の周方向における一部には、直径が等しく、かつ直径が最大となる一対の曲面である軸体側大径部が設けられ、前記軸部の軸線方向における一方側を上、他方側を下としたときに、前記軸体側大径部は、前記軸部の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成され、前記歯車部材の軸穴には、該軸穴を深さ方向に見たときに点対称となる位置に、内面が内側に張り出した当接部と、内面が窪んだ逃げ溝と、が形成され、前記軸穴に挿入された前記軸部は、前記各軸体側大径部の円弧の一端が前記当接部に接触し、他端は前記逃げ溝内に退避することを要旨とする。
歯車部材の軸穴にその内面が内側に張り出した当接部を設け、軸部の軸体側大径部の円弧の一端を意図的にその当接部に接触させることにより、軸部と歯車部材とを確実に接触させ、さらに、これらが接触する位置をコントロールすることが可能となる。そして、軸穴をその深さ方向に見たときに点対称となる位置に当接部を設け、各軸体側大径部の円弧の一端をこれら当接部にそれぞれ接触させることにより、歯車部材を偏りなく均衡に支持することが可能となる。
また、本発明の軸体側大径部は、軸部の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成されている。軸体側大径部は、軸部の周面のうち直径が最大となる一対の曲面である。そのため、軸体側大径部の円弧の一端が当接部に接触し、軸体側大径部が当接部から逃げる方向に移動すると(または歯車部材が軸体側大径部の一端から逃げる方向に回転すると)、次は同円弧の他端が軸穴の内面に接触する。よって、例えば歯車部材を軸部に装着する時に歯車部材が上下に傾いていると、一方の軸体側大径部の円弧の両端が他方の軸体側大径部の両端よりも先に軸穴内で行き詰まることにより、歯車部材が上下に傾いた状態で固定されることがあり得る。そこで、軸穴内の点対称となる位置に軸穴の内面を窪ませた逃げ溝を別途設け、各軸体側大径部の円弧の他端を軸穴の内面に接触させず逃げ溝内に退避させることにより、このような組み立て不良を軽減することができる。
また、本発明のモータは、前記軸部の周面のうち前記軸体側大径部以外の部分は平面であることが好ましい。回転軸の周面の一部を平面に加工または成形することは容易であり、これにより、軸部の軸体側大径部以外の部分の直径を比較的高い精度で小さくすることができる。このとき、前記軸部の外形は、真円の略円錐台形状の軸体から前記軸体側大径部に相当する部分を残して他の周面を平面に切り欠いた形状とすることが好ましい。
また、前記軸穴の内面のうち前記軸体側大径部に対向する部分である軸穴側大径部は、前記軸穴の下から上に向かって穴径が次第に小さくなるように形成されていることが好ましい。このとき、本発明のモータは、前記軸穴は貫通穴であり、前記軸体側大径部の上端と下端との間の部分を該軸体側大径部の中間部としたときに、前記軸穴側大径部の上端の穴径は、前記軸体側大径部の上端の直径よりも大きく、かつ、前記中間部の何処かの直径と等しく、前記軸体側大径部の上下方向における単位長さあたりの直径の変化量は、同単位長さあたりの前記軸穴側大径部の穴径の変化量よりも小さいことが好ましい。
歯車部材の軸穴の下端が軸部に行き詰まることで歯車部材が固定されるのではなく、歯車部材の軸穴の上端で歯車部材を固定することにより、歯車部材のガタツキをより確実に抑えることが可能となる。
また、本発明のモータは、前記回転軸は内蔵された駆動源の出力軸であり、前記出力軸の先端を囲み該先端との間に隙間を有する軸受部をさらに備えることが好ましい。このとき、前記出力軸の外面と前記軸受部の内面との間の隙間は、前記出力軸と該出力軸を支持する他の軸受部との間の隙間よりも大きいことがより好ましい。
一般にモータの出力軸は、出力軸の回転が阻害されないよう出力軸の先端は軸受に支持されない。そのため、出力軸に対してラジアル方向に大きな力が加えられると、出力軸が軸倒れを起こしてその回転が妨げられる。そこで、歯車部材を貫通した回転軸の先端を囲むように軸受部を設けることにより、出力軸の通常時の回転を妨げることなく、出力軸に大きな側圧がかけられたときの影響を軽減することができる。
このように、本発明のモータによれば、回転軸に装着された歯車部品のガタツキを防ぎ、かつ、回転軸と歯車部品とを同心に配置することが可能となる。
実施形態にかかるギヤードモータの透視斜視図である。 ステッピングモータの内部構造を示す側面視断面図である。 ギヤードモータの減速歯車機構を示す透視平面図である。 第8歯車(過負荷保護機構)の内部構造を示す側面視断面図である。 ステッピングモータの出力歯車の平面図(a)、および出力軸の平面図(b)である。 ステッピングモータの出力歯車の側面視断面図(a)、および出力軸の側面図(b)である。 ステッピングモータの出力軸に出力歯車が装着された状態を示す平面図(a)および側面視断面図(b)である。
[構成概要]
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下に説明するギヤードモータGは、駆動源であるステッピングモータ1の回転を減速して出力するモータである。
図1はギヤードモータGの透視斜視図である。以下の説明において、「上」および「下」とは、図1等に描かれた座標軸表示のZ軸に平行な方向をいい、Z1側を「上」、Z2側を「下」とする。「前」および「後ろ」とは、同座標軸表示のX軸に平行な方向をいい、X1側を「前」、X2側を「後ろ」とする。同様に、「左右」とは同座標軸表示のY軸に平行な方向をいう。
本形態のギヤードモータGは、ケース90の前面に設けられた開口からステッピングモータ1のコネクタハウジング152が露出しており、ケース90の上面に設けられた開口から出力軸91の先端部912が突き出している。ステッピングモータ1と出力軸91との間には複数の減速歯車が配置されており、ステッピングモータ1の出力トルクは減速歯車により増幅されて出力軸91に伝達される。なお、図1ではケース90内の各部品を支持する支軸や軸受等の記載は省略されている。
[ステッピングモータ]
図2は、ステッピングモータ1の内部構造を示す側面視断面図である。ステッピングモータ1はステップ数を指定した回転角制御が可能であり、別途ロータリエンコーダなどによるフィードバック制御を行う必要がない。これにより、ギヤードモータG全体における部品点数の削減および小型化が図られている。
ステッピングモータ1の給電端子29は、その長手方向における両端が上下に折り曲げられたピン端子である。給電端子29の下方に折り曲げられた部分はコネクタハウジング152内に配置され、図示しないオスコネクタの端子が接続される外部接続部292を構成している。給電端子29の上方に折り曲げられた部分は、ステッピングモータ1のステータコイル22,27のコイル線が絡げられる絡げ部291を構成している。
本形態のステッピングモータ1は2相ステッピングモータであり、そのステータ20は、A相コイルボビン21に巻回されたA相ステータコイル22と、B相コイルボビン26に巻回されたB相ステータコイル27と、を有している。A相コイルボビン21の前縁には、給電端子29を保持する厚肉部である端子保持部21aが形成されている。A相ステータコイル22はクローポール形の突極である上側ヨーク23aおよび下側ヨーク23bを有している。B相ステータコイル27も同様に、上側ヨーク28aと下側ヨーク28bとを有している。なお、B相ステータコイル27の下側ヨーク28bはモータケース11の底面の一部がモータケース11内に切り起こされることで形成されている。
ステータコイル22,27の環内には所定のエアギャップを置いてロータ30が配置されている。ロータ30は、永久磁石であるロータマグネット32と、ロータマグネット32にインサート成形された樹脂製の軸体であるロータサポート31と、により構成されている。ロータサポート31の径方向中心には上下に貫通した軸穴が形成されており、その軸穴には固定軸であるロータ支軸39が挿通されている。ロータ支軸39はモータケース11の底面とカバープレート12に固定されている。ロータ30の下面は板ばねであるリーフスプリング35に支持されており、ロータ30はリーフスプリング35により上方に付勢されている。
ステータ20の上面には、平板部材であるギヤプレート13が配置されている。ロータサポート31の上端には歯車部であるピニオンギヤ31aが形成されており、ピニオンギヤ31aはギヤプレート13に設けられた貫通孔から上方に突出している。ステータ20の上面とカバープレート12には複数の支軸49が固定されており、支軸49には後述する第1歯車41、第2歯車42、および第3歯車43が回転可能に支持されている。また、出力軸50は第3歯車43が噛合する歯車部である大径歯車部59を有しており、出力軸50の基端部58は、ギヤプレート13に形成された軸受131に回転可能に支持されている。
出力軸50の先端部分である軸部51は、カバープレート12に設けられたバーリング部121から上方に突き出している。バーリング部121は、カバープレート12に形成された貫通口の縁から上方に立ち上げられたフランジ状部である。軸部51には大径歯車部59よりも小径の歯車部材である出力歯車60が装着されている。また、出力軸50の軸線方向における中ほどには、軸部51よりも大径の拡径部55が設けられている。拡径部55の位置はバーリング部121の位置に対応しており、拡径部55はベアリング122を介してバーリング部121に回転可能に支持されている。出力軸50の大径歯車部59と、軸部51に装着された出力歯車60とは、後述する第4歯車44を構成している。
また、軸部51の先端は、ケース90の内面に設けられた軸受部91に囲まれている。軸部51の外面と軸受部91の内面との間には意図的に隙間が設けられている。かかる隙間は、ギヤードモータGの正常動作時には軸部51と軸受部91とが接触しない程度の隙間であり、出力軸50の拡径部55とベアリング122との間のクリアランスや、出力軸50の基端部58と軸受131との間のクリアランスよりも大きく設けられている。
一般にモータの出力軸は、出力軸の回転が阻害されないよう、出力軸の先端は軸受に支持されない。そのため、出力軸に対してラジアル方向に大きな力が加えられると、出力軸が軸倒れを起こしてその回転が妨げられる。そこで本形態のギヤードモータGでは、軸部51の先端を所定の隙間をおいて囲む軸受部91を設けることで、出力軸50の通常時の回転を妨げることなく、出力軸50に大きな側圧がかけられたときの影響のみを軽減している。
[減速歯車機構]
図3はギヤードモータGの減速歯車機構を示す透視平面図である。以下、図3を参照してギヤードモータGの減速歯車機構について説明する。
本形態のステッピングモータ1は、ロータ30の回転を減速して出力軸50に伝達する第1歯車41、第2歯車42、および第3歯車43を有している。これら歯車はそれぞれ、ピッチ円径の異なる平歯車が軸線方向に一体化された複合歯車である。
ピニオンギヤ31aの回転は、第1歯車41、第2歯車42、および第3歯車43を経て減速され、出力軸50に伝達される。具体的には、ピニオンギヤ31aは第1歯車41の大径歯車部41aと噛合しており、第1歯車41の小径歯車部41bは第2歯車42の大径歯車部42aと噛合している。同様に、第2歯車42の小径歯車部42bは第3歯車43の大径歯車部43aと噛合している。そして、第3歯車43の小径歯車部43bは出力軸50の大径歯車部59に噛合している。出力軸50の大径歯車部59と、軸部51に装着された出力歯車60とは、ギヤードモータGの減速歯車列を構成する第4歯車44を構成している。
ステッピングモータ1の出力歯車60とギヤードモータGの出力軸91との間には、第5歯車45、第6歯車46、第7歯車47、および第8歯車48が配置されている。第5歯車45から第7歯車47までの歯車は減速歯車であり、それぞれ、ピッチ円径の異なる平歯車が軸線方向に一体化された複合歯車である。第8歯車48は、ピッチ円径の異なる平歯車を摩擦抵抗で一体的に回転させる過負荷保護機構を備える歯車部材である。
出力歯車60の回転は、第5歯車45、第6歯車46、および第7歯車47を経て減速され、その後、第8歯車48で加速されて出力軸91に伝達される。具体的には、出力歯車60は第5歯車45の大径歯車部45aと噛合しており、第5歯車45の小径歯車部45bは第6歯車46の大径歯車部46aと噛合している。同様に、第6歯車46の小径歯車部46bは第7歯車47の大径歯車部47aと噛合しており、第7歯車47の小径歯車部47bは第8歯車48の小径歯車部48bと噛合している。これにより出力歯車60の回転は減速されて第8歯車48に伝達される。そして、第8歯車48の大径歯車部48aは出力軸91の歯車部911に噛合している。これにより第7歯車47の回転は第8歯車48により加速されて出力軸91に伝達される。ただし、第5歯車45から第8歯車48までの歯車列は、全体としては出力歯車60の回転を減速して出力軸91に伝達する。
[過負荷保護機構]
図4は第8歯車48の内部構造を示す側面視断面図である。本形態の第8歯車48は、大径歯車部48aと小径歯車部48bとを摩擦抵抗で一体的に回転させ、大径歯車部48aに所定の閾値を超える負荷が加えられたときには大径歯車部48aを空転させて負荷を受け流す過負荷保護機構である。
第8歯車48は、回転軸である軸芯部71、大径歯車部48a、大径歯車部48aの上下面を挟むように配置された第1環状板72および第2環状板73、並びに、小径歯車部48bにより構成されている。
軸芯部71は略円柱形状の回転軸である。軸芯部71には、その軸線L方向における中ほどに、直径寸法が部分的に大きく形成された拡径部71bが設けられている。軸芯部71の上端部71eおよびその近傍部は、段状に先細るように形成されている。
軸芯部71の下端付近には、小径歯車部48bが装着される接続部71aが設けられている。接続部71aはその周方向における対称位置が平面状に切り欠かれており、小径歯車部48bの軸穴も同形状に形成されている。軸芯部71における拡径部71bと上端部71eとの間には、大径歯車部48aが装着される車軸部71cが設けられている。車軸部71cも接続部71aと同様に、その周方向における対称位置が平面状に切り欠かれている。
大径歯車部48aの下面74および上面75は、歯部およびその近傍部よりも内側の部分が一段低く形成されており、その低く形成された部分には環状に延びる凸部74a,75aが形成されている。
第1環状板72および第2環状板73は円環形状の金属板であり、その穴は軸芯部71の車軸部71cと同形状に形成されている。第1環状板72および第2環状板73は車軸部71cに嵌合され、車軸部71cと一体的に回転する。
第1環状板72および第2環状板73は大径歯車部48aの上下面74,75の一段低く形成された部分に嵌められるように配置されている。第1環状板72は、軸芯部71の拡径部71bと、大径歯車部48aの下面74(凸部74a)との間に挟まれている。第2環状板73は、大径歯車部48aの上面75(凸部75a)と、後述する変形部71dとの間に挟まれている
第2環状板73の上面の内側の周縁は、軸芯部71の一部がプレス加工により第2環状板73に対して下方に押し潰されて塑性変形した変形部54に接している。このとき、大径歯車部48aの上面75の軸穴周辺部は、第2環状板73に接する凸部75aよりも窪んだ位置にあり、変形部54に押し下げられた第2環状板73は、その内周縁が下方に反るように弾性変形している。これにより第2環状板73は皿ばねとして作用し、大径歯車部48aを下方に付勢する。付勢された大径歯車部48aは第1環状板72に押し付けられ、これにより大径歯車部48aは、第1環状板72および第2環状板73との間に生じる摩擦抵抗で軸芯部71と一体に回転する。そして、その摩擦抵抗を超える外力が大径歯車部48aに加えられたときには、第1環状板72および第2環状板73と大径歯車部48aとが滑り、大径歯車部48aが空転する。
また、本形態では、過負荷保護機構を備える第8歯車48を出力軸91に直接噛合させ、第8歯車48側の歯車部の径を出力軸91側の歯車部の径よりも大径にすることにより、外部から加えられた力で出力軸91が回転したときに、その回転を減速して第8歯車48に伝えることが可能とされている。つまり、第8歯車48に対して、出力軸91に加えられたトルクよりも大きなトルクを加えることができる。これにより第8歯車48の過負荷保護機構を作動させるトルクを大きく設定することが可能とされており、作動トルクの誤差による影響が抑えられている。
[歯車部品のガタツキ防止構造]
図5は、ステッピングモータ1の出力歯車60の平面図(図5(a))、および出力軸50の平面図(図5(b))。図5(b)では出力軸50の大径歯車部59は省略されている。図6は、出力歯車60の側面視断面図(図6(a))、および出力軸50の側面図(図6(b))である。図7は、出力軸50に出力歯車60が装着された状態を示す平面図(図7(a))および側面視断面図(図7(b))である。以下、図5から図7を参照して、出力歯車60のガタツキ防止構造について説明する。
(出力軸・歯車部材の形状)
ステッピングモータ1の出力軸50は金属製の回転軸である。出力軸50は、その先端側の部分である軸部51がステッピングモータ1のカバープレート12からギヤードモータGのケース90内に延出している。
図5(b)に示されるように、軸部51は、直径Dが等しく、かつ直径Dが最大となる一対の曲面である軸体側大径部52を有している。そして、軸部51の軸体側大径部52以外の周面は平面により構成されている。また、図6(b)に示されるように、軸体側大径部52は、軸部51の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成されている。本形態の軸部51は、切削加工によりまず真円の略円錐台形状の軸体が作られ、同軸体の軸体側大径部52に相当する部分を残して他の周面が平面に切り欠かれることで形成されている。
出力歯車60は軸穴62を有する金属製の平歯車である。出力歯車60の軸穴62は出力軸50の軸部51と略同形状に形成されている。軸穴62の周面のうち軸体側大径部52に対向する部分には、後述する当接部63と逃げ溝64を除き、穴径Wが最大となる一対の曲面である軸穴側大径部65が設けられている。
(歯車部品の周方向位置の固定構造)
また、図5(a)に示されるように、本形態の出力歯車60の軸穴62には、出力歯車60の回転中心を対称の中心として点対称となる位置に、当接部63および逃げ溝64がそれぞれ一対形成されている。当接部63は軸穴62の内面が内側に張り出した部分であり、逃げ溝64は軸穴62の内面が窪んだ部分である。本形態の当接部63および逃げ溝64は、軸穴62の四隅に相当する位置に設けられている。なお、図5(a)の破線Rで囲んだ部分の拡大図に示されるように、本形態の当接部63は、軸穴62の角に設けられたアールである。
上でも述べたように、軸部51の軸体側大径部52は、下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成されている。また、図5(b)の破線Eで囲んだ部分の拡大図に示されるように、軸体側大径部52の円弧の一端521(および他端522)はその角が丸められていない。そのため、出力歯車60が軸部51に装着されるときには、軸体側大径部52の一端521がまず軸穴62の当接部63に接触する。そして、他端552は軸穴62の内面には接触せず逃げ溝64内に退避する(図7(a)参照)。
ここで、軸部51に装着された出力歯車60にガタツキがあると、そのガタツキはモータ駆動時の異音や出力誤差の原因となる。また、出力歯車60の軸穴62と軸部51とが接触する位置が偏っていると、これら部品の軸心がずれ、駆動時に振動が生じるおそれがある。本形態のステッピングモータ1では、出力歯車60の軸穴62にその内面が内側に張り出した当接部63を設け、軸部51の軸体側大径部52の一端521を意図的に当接部63に接触させることにより、軸部51と出力歯車60とを確実に接触させ、さらに、これらが接触する位置をコントロールすることが可能とされている。そして、軸穴62を平面視したときに点対称となる位置に当接部63を設け、各軸体側大径部52の円弧の一端521をこれら当接部63にそれぞれ接触させることにより、出力歯車60を偏りなく均衡に支持することが可能とされている。
また、本形態の軸体側大径部52は、軸部51の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成されている。そして、軸体側大径部52は、軸部51の周面のうち直径Dが最大となる一対の曲面である。そのため、軸体側大径部52の円弧の一端521が当接部63に接触し、軸体側大径部52が当接部63から逃げる方向に回転すると(または出力歯車60が軸体側大径部52の一端521から逃げる方向に回転すると)、次は同円弧の他端522が軸穴62の内面に接触する。よって、例えば出力歯車60を軸部51に装着する時に出力歯車60が上下に傾いていると、一方の軸体側大径部52の端部521,522が他方の軸体側大径部52の端部521,522よりも先に軸穴62内で行き詰まり、出力歯車60が上下に傾いた状態で固定されることがあり得る。そこで、本形態のステッピングモータ1では、軸穴62を平面視したときに点対称となる位置に逃げ溝64を別途設け、各軸体側大径部52の他端522を逃げ溝64内に退避させることにより、このような組み立て不良を軽減している。
このように、本形態のステッピングモータ1では、軸部51の軸体側大径部52の一端521を出力歯車60の軸穴62に積極的に接触させ、かつ、軸体側大径部52の他端522をあえて軸穴62に接触させない構成とすることにより、軸部51と出力歯車60とをガタツキや傾きなく同心に配置することが可能とされている。
なお、本形態のステッピングモータ1では、軸部51の軸体側大径部52以外の周面を平面部53で構成することにより、軸体側大径部52以外の部分の直径Dを小さくしているが、軸部51の周面のうち軸体側大径部52の直径Dが最大であれば、それ以外の周面の形状は特に平面には限定されない。
(歯車部材の上下位置の固定構造)
図6(a)に示されるように、出力歯車60の軸穴62の軸穴側大径部65は、軸穴62の下から上に向かって穴径Wが次第に小さくなるように形成されている。以下、図6を参照して、出力歯車60の上下方向位置の固定構造について説明する。
本形態の出力歯車60の軸穴62は貫通穴である。軸穴62の軸穴側大径部65は、その上端の穴径φAがφ3.98(4.00−0.02)、下端の穴径φEがφ4.06(4.00+0.06)である。また、出力歯車60の上下方向の厚みTは3.5mmである。
本形態の軸部51は、その先端に、出力歯車60の装着位置を誘導するテーパが設けられている。軸部51のテーパ直下(以下、同部位を「軸部51の上端」という。)における軸体側大径部52の直径φBはφ3.96(4.00−0.04)である。軸部51下端の軸体側大径部52の直径φDはφ4.05(4.00+0.05)である。軸部51の上端と下端との間である中間部の中心よりもやや上端寄りの部位の直径φCはφ3.98±0.02である。そして、中間部の直径φCとなる部位の高さHは、軸部51の下端から4.2mmの高さにある。また、本形態の軸体51は、上下方向における単位長さあたりの直径Dの変化量が、同単位長さあたりの出力歯車60の穴径Wの変化量よりも小さい。
整理すると、軸部51の直径Dと、出力歯車60の軸穴62の穴径Wとは以下のような関係にある。
T:出力歯車の厚み < H:軸体側大径部の直径φCとなる部位の高さ
φA:軸穴側大径部上端の穴径 > φB:軸体側大径部上端の直径
φA:軸穴側大径部上端の穴径 ≒ φC:軸体側大径部中間部の直径
φE:軸穴側大径部下端の穴径 > φD:軸体側大径部下端の直径
このように、本形態のステッピングモータ1では、軸穴側大径部62の上端の穴径φAは軸体側大径部52の上端の直径φBよりも大きく、中間部の中ほどの直径φCとほぼ等しい。そのため、本形態の出力歯車60は、その上端が軸体側大径部52の中間部で行き詰まることにより軸部51に固定される(図7(b)参照)。また、出力歯車60の厚みTは軸体側大径部52の直径φCとなる部位の高さHよりも小さいため、出力歯車60は軸部51の下端には至らず、確実に中間部で固定される。これにより、出力歯車60の下端が軸部51に固定される場合に比べ、出力歯車60のガタツキがより強力に抑えられている。この効果は、本形態のように軸部51と出力歯車60とが金属製のときに特に顕著に現れる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、本形態ではステッピングモータ1を採用することでギヤードモータG全体における部品点数の削減および小型化を図っているが、特にそのような要求や制約がなければ他のモータを採用することも考えられる。
G:ギヤードモータ,90:ケース,901:軸受部,91:出力軸,911:歯車部,912:先端部,1:ステッピングモータ(モータ,駆動源),11:モータケース,12:カバープレート,121:バーリング部,122:ベアリング,13:ギヤプレート,131:軸受,20:ステータ,30:ロータ,31a:ピニオンギヤ,41−47:第1歯車−第7歯車(減速歯車列),48:第8歯車(過負荷保護機構),48a:大径歯車部,48b:小径歯車部,50:出力軸(回転軸),51:軸部,52:軸体側大径部,521:軸体側大径部の円弧の一端,522:軸体側大径部の円弧の他端,53:切欠き部,55:拡径部,59:大径歯車部,60:出力歯車(歯車部材),61:歯部,62:軸穴,63:当接部,64:逃げ溝,65:軸穴側大径部

Claims (7)

  1. 歯車部材と、
    前記歯車部材が嵌合される軸部を有する回転軸と、を備え、
    前記軸部の周方向における一部には、直径が等しく、かつ直径が最大となる一対の曲面である軸体側大径部が設けられ、
    前記軸部の軸線方向における一方側を上、他方側を下としたときに、前記軸体側大径部は、前記軸部の下から上に向かって直径が次第に小さくなるように形成され、
    前記歯車部材の軸穴には、該軸穴を深さ方向に見たときに点対称となる位置に、内面が内側に張り出した当接部と、内面が窪んだ逃げ溝と、が形成され、
    前記軸穴に挿入された前記軸部は、前記各軸体側大径部の円弧の一端が前記当接部に接触し、他端は前記逃げ溝内に退避することを特徴とするモータ。
  2. 前記軸部の周面のうち前記軸体側大径部以外の部分は平面であることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記軸部の外形は、真円の略円錐台形状の軸体から前記軸体側大径部に相当する部分を残して他の周面を平面に切り欠いた形状であることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記軸穴の内面のうち前記軸体側大径部に対向する部分である軸穴側大径部は、前記軸穴の下から上に向かって穴径が次第に小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモータ。
  5. 前記軸穴は貫通穴であり、
    前記軸体側大径部の上端と下端との間の部分を該軸体側大径部の中間部としたときに、
    前記軸穴側大径部の上端の穴径は、前記軸体側大径部の上端の直径よりも大きく、かつ、前記中間部の何処かの直径と等しく、
    前記軸体側大径部の上下方向における単位長さあたりの直径の変化量は、同単位長さあたりの前記軸穴側大径部の穴径の変化量よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 前記回転軸は内蔵された駆動源の出力軸であり、
    前記出力軸の先端を囲み該先端との間に隙間を有する軸受部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のモータ。
  7. 前記出力軸の外面と前記軸受部の内面との間の隙間は、前記出力軸と該出力軸を支持する他の軸受部との間の隙間よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載のモータ。
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