JP2020113387A - 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源の表面に追従し、高強度で、形態復元性が高く、かつ放熱構造体の軽量化を図ることのできる放熱構造体、および当該放熱構造体を備えるバッテリー提供する。【解決手段】本発明は、熱源(例えば、バッテリーセル10)と冷却部材25との間にあって熱源から冷却部材25に熱を伝導させて熱源からの放熱を可能とする放熱構造体1であって、弾性部材8と、金属、炭素若しくはセラミックスの少なくとも1つを含み、熱源と冷却部材25との間に配置され、所定方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有するシート2と、を備え、シート2は、冷却部材25と凹凸との間に形成される複数の第1溝部4と、熱源と凹凸との間に形成される複数の第2溝部5と、を備え、弾性部材8は、第1溝部4と第2溝部5の少なくとも一方の溝部に備えられている放熱構造体1およびそれを備えるバッテリー20に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、放熱構造体およびそれを備えるバッテリーに関する。
自動車、航空機、船舶あるいは家庭用若しくは業務用電子機器の制御システムは、より高精度かつ複雑化してきており、それに伴って、回路基板上の小型電子部品の集積密度が増加の一途を辿っている。この結果、回路基板周辺の発熱による電子部品の故障や短寿命化を解決することが強く望まれている。
回路基板からの速やかな放熱を実現するには、従来から、回路基板自体を放熱性に優れた材料で構成し、ヒートシンクを取り付け、あるいは冷却ファンを駆動するといった手段を単一で若しくは複数組み合わせて行われている。これらの内、回路基板自体を放熱性に優れた材料、例えばダイヤモンド、窒化アルミニウム(AlN)、立方晶窒化ホウ素(cBN)等から構成する方法は、回路基板のコストを極めて高くしてしまう。また、冷却ファンの配置は、ファンという回転機器の故障、故障防止のためのメンテナンスの必要性や設置スペースの確保が難しいという問題を生じる。これに対して、放熱フィンは、熱伝導性の高い金属(例えば、アルミニウム)を用いた柱状あるいは平板状の突出部位を数多く形成することによって表面積を大きくして放熱性をより高めることのできる簡易な部材であるため、放熱部品として汎用的に用いられている(特許文献1を参照)。
ところで、現在、世界中で、地球環境への負荷軽減を目的として、従来からのガソリン車あるいはディーゼル車を徐々に電気自動車に転換しようとする動きが活発化している。特に、フランス、オランダ、ドイツをはじめとする欧州諸国の他、中国でも、2040年までにガソリン車とディーゼル車から完全に電気自動車に切り替えることを宣言している。電気自動車の普及には、高性能バッテリーの開発の他、多数の充電スタンドの設置等の課題がある。特に、リチウム系の自動車用バッテリーの充放電機能を高めるための技術開発が必要とされている。上記自動車バッテリーは、摂氏60度以上の高温下では充放電の機能を十分に発揮できないことが良く知られている。このため、先に説明した回路基板と同様、バッテリーにおいても、放熱性を高めることが重要視されている。
特開2008−243999
熱源からの放熱効率をより高めるには、熱源の表面に追従し、高強度かつ形態復元性の高い放熱構造体が求められている。また、放熱構造体の軽量化も重要なファクタとなる。
本発明は、上記課題を解決するべく、熱源の表面に追従し、高強度で、形態復元性が高く、かつ放熱構造体の軽量化を図ることのできる放熱構造体、および当該放熱構造体を備えるバッテリー提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る放熱構造体は、熱源と冷却部材との間にあって前記熱源から前記冷却部材に熱を伝導させて前記熱源からの放熱を可能とする放熱構造体であって、弾性部材と、金属、炭素若しくはセラミックスの少なくとも1つを含み、前記熱源と前記冷却部材との間に配置され、所定方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有するシートと、を備え、前記シートは、前記冷却部材と前記凹凸との間に形成される複数の第1溝部と、前記熱源と前記凹凸との間に形成される複数の第2溝部と、
を備え、前記弾性部材は、前記第1溝部と前記第2溝部の少なくとも一方の溝部に備えられている。
(2)別の実施形態に係る放熱構造体において、好ましくは、前記弾性部材は、記第1溝部と前記第2溝部の両方に備えられている。
(3)別の実施形態に係る放熱構造体において、好ましくは、前記弾性部材は、前記溝部の底から当該溝部の上面に達しない面までの所定領域に備えられる。
(4)別の実施形態に係る放熱構造体において、好ましくは、前記弾性部材は、弾性ゴムに、当該弾性ゴムより熱伝導性の高いフィラーを分散させて構成される。
(5)一実施形態に係るバッテリーは、冷却部材を接触させる筐体内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセルを備えたバッテリーであって、前記いずれかの放熱構造体が、前記バッテリーセルと前記冷却部材との間に介在する。
本発明によれば、熱源の表面に追従し、高強度で、形態復元性が高く、かつ放熱構造体の軽量化を図ることのできる放熱構造体、および当該放熱構造体を備えるバッテリー提供できる。
図1は、本実施形態に係る放熱構造体の一部の斜視図(1A)および当該放熱構造体を厚さ方向に圧縮した状態の斜視図(1B)をそれぞれ示す。 図2は、図1(1A)におけるA−A線断面図を示す。 図3は、熱源としてバッテリーセルを用いた場合の放熱構造体とバッテリーセルとの位置関係を斜視図にて示す。 図4は、本実施形態に係るバッテリーを組み立てる状況の縦断面図(4A)および当該バッテリーを組み立てた後の状態の縦断面図(4B)をそれぞれ示す。 図5は、本実施形態に係る放熱構造体の変形例1(5A)、変形例2(5B)、および変形例3(5C)をそれぞれ示す。
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る放熱構造体の一部の斜視図(1A)および当該放熱構造体を厚さ方向に圧縮した状態の斜視図(1B)をそれぞれ示す。図2は、図1(1A)におけるA−A線断面図を示す。
放熱構造体1は、熱源と冷却部材との間にあって熱源から冷却部材に熱を伝導させて熱源からの放熱を可能とする放熱構造体であって、弾性部材8と、金属、炭素若しくはセラミックスの少なくとも1つを含み、熱源と冷却部材との間に配置され、所定方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有するシート2と、を備える。シート2は、冷却部材と凹凸との間に形成される複数の第1溝部4と、熱源と凹凸との間に形成される複数の第2溝部5と、を備える。また、弾性部材8は、第1溝部4および第2溝部5の少なくとも一方の溝部に備えられている。
シート2は、図1の紙面右方向に波形状に、線状の凹部と凸部を繰り返す蛇腹状のシートである。ただし、シート2は、右方向のみならず、複数の方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有していても良い。また、シート2は、図1の紙面右方向に断面V字形状に、線状の凹部と凸部を繰り返す蛇腹状のシートであっても良い。シート2は、弾性部材8より熱伝導性の高い材料から構成されている。シート2は、好ましくは、炭素、金属および/またはセラミックスを含む若しくはこれらのいずれかの単体から成るシートである。シート2は、より好ましい形態としては、炭素を含むシートであり、さらに好ましくは炭素フィラーと樹脂とを含むシートである。本願でいう「炭素」は、グラファイト、グラファイトより結晶性の低いカーボンブラック、ダイヤモンド、ダイヤモンドに近い構造を持つダイヤモンドライクカーボン等の炭素(元素記号:C)から成る如何なる構造のものも含むように広義に解釈される。シート2は、この実施形態では、樹脂に、グラファイト繊維やカーボン粒子を配合分散した材料を硬化させた薄いシートとすることができる。また、シート2は、メッシュ状に編んだカーボンファイバーであっても良く、さらには混紡あるいは混編みしたものでも良い。
シート2に樹脂を含む場合には、当該樹脂がシート2の全質量に対して50質量%を超えていても、あるいは50質量%以下であっても良い。すなわち、シート2は、熱伝導に大きな支障が無い限り、樹脂を主材とするか否かを問わない。樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂を好適に使用できる。熱可塑性樹脂としては、熱源からの熱を伝導する際に溶融しない程度の高融点を備える樹脂が好ましく、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、芳香族ポリアミド(アラミド繊維)等を好適に挙げることができる。樹脂は、シート2の中に、例えば粒子状および/または繊維状に分散している他、不定形状で分散していても良い。このような樹脂は、シート2を構成している炭素等の構成要素を分離困難にシート状に固めるのに寄与する。シート2は、炭素フィラー、樹脂の他、熱伝導をより高めるためのフィラーとして、AlNあるいはダイヤモンドを分散していても良い。また、樹脂に代えて、樹脂よりも柔軟なエラストマーを用いても良い。
シート2は、また、上述のような炭素に代えて若しくは炭素と共に、金属および/またはセラミックスを含むシートとすることができる。金属としては、アルミニウム、銅、それらの内の少なくとも1つを含む合金等の熱伝導性の比較的高いものを選択できる。また、セラミックスとしては、AlN、cBN、六方晶窒化ホウ素(hBN)等の熱伝導性の比較的高いものを選択できる。
シート2は、導電性に優れるか否かは問わない。当該シート2の熱伝導率は、好ましくは10W/mK以上である。シート2は、湾曲(若しくは屈曲)しやすいシートであるのが好ましく、その厚さに制約はないが、0.05〜5mmが好ましく、0.065〜0.5mmがより好ましい。
放熱構造体1は、シート2の第1溝部4および第2溝部5の少なくとも一方の溝部を埋める弾性部材8を備える。弾性部材8は、第1溝部4と第2溝部5の両方に備えられていることが好ましく、シート2に形成された複数の第1溝部4および複数の第2溝部5のすべてに備えられていることがより好ましい。ただし、弾性部材8は、複数の第1溝部4の一部または複数の第2溝部5の一部に備えられていても良い。第1溝部4は、シート2の冷却部材25側に形成される溝部であり、シート2の凹凸の数だけ存在する。第2溝部5は、シート2の熱源側に形成される溝部であり、シート2の凹凸の数だけ存在する。第1溝部4および第2溝部5は、一方向(図1の紙面奥に延びる方向)に長い形状であって、断面U字状の両端開放型の筒の形態を有する。弾性部材8は、第1溝部4および第2溝部5の少なくとも一方の溝部を埋める長尺用弾性部材である。弾性部材8は、図2に示すように、好ましくは、溝部4,5の底9から当該溝部4,5の上面7に達しない面6までの所定領域Rを埋めるように備えられる。なお、弾性部材8は、第1溝部4および第2溝部5の形状に合わせて如何なる形状を有していても良い。また、溝部4,5の上面7に達しない面6は、溝部4,5の底9から上面7までの間の面であれば、特に制約されない。
弾性部材8は、複数の熱源の下端部が凹凸を有していても、シート2と当該下端部との接触を良好にする。また、弾性部材8は溝部4,5の所定領域Rに備えられるため、溝部4,5には、弾性部材8を備えない領域Sが存在する(図2を参照)。この領域Sは、弾性部材8の変形を容易にするのに寄与し、シート2と熱源の下端部との接触を高める機能を有する。また、領域Sは、放熱構造体1の軽量化にも寄与する。弾性部材8は、熱源と底部22との間にあってクッション性を発揮させる機能の他に、シート2に加わる荷重によってシート2が破損等しないようにする保護部材としての機能も有する。この実施形態では、弾性部材8は、シート2に比べて低熱伝導性の部材である。
弾性部材8は、好ましくは、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を含むように構成される弾性ゴムである。弾性部材8は、シート2を伝わる熱によって溶融あるいは分解等せずにその形態を維持できる程度の耐熱性の高い材料から構成されるのが好ましい。この実施形態では、弾性部材8は、より好ましくは、ウレタン系エラストマー中にシリコーンを含浸したもの、あるいはシリコーンゴムにより構成される。弾性部材8は、その熱伝導性を少しでも高めるために、好ましくは、弾性ゴムに、当該弾性ゴムより熱伝導性の高いフィラーを分散させて構成される。より具体的には、弾性部材8は、弾性ゴム中にAlN、cBN、hBN、ダイヤモンドの粒子等に代表されるフィラーを分散して構成されることが好ましい。弾性部材8は、その内部に気泡を含むものの他、気泡を含まないものでも良い。また、「弾性部材」は、柔軟性に富み、弾性的に圧縮と伸張を繰り返すことのできる部材を意味し、かかる意味では「ゴム状弾性体」あるいは「クッション部材」と読み替えることもできる。
放熱構造体1は、厚さ方向(図1の紙面上下方向)に圧縮力を受けると、図1(1B)に示す状態になる。すなわち、シート2の凹凸構造が崩れて、第1溝部4および第2溝部5内の弾性部材8が扁平状になる。シート2は、凹凸を繰り返す形状を有し、凸部がその隣の凹部側に倒れるように変形できる。第1溝部4および第2溝部5内の弾性部材8は、熱源の表面が凹凸を有していてもシート2に熱源を接触しやすいようにする役割を持つ。また、弾性部材8は、厚さ方向の圧縮力が加えられなくなった場合に、シート2の崩れた凹凸構造を元の状態(図1(1A)の状態)に復元する役割を持つ。
図3は、熱源としてバッテリーセルを用いた場合の放熱構造体とバッテリーセルとの位置関係を斜視図にて示す。
図3に示すように、放熱構造体1のシート2は、凹凸構造の凸部が、熱源の一例としてのバッテリーセル10を配置する筐体の底部に接する。また、シート2は、凹凸構造の凹部が、複数個のバッテリーセル10の電極11,12と反対側に位置する下端部と接触する。放熱構造体1は、バッテリーセル10が厚さ方向(図3の紙面上下方向)に圧縮力を加えるように接触すると、圧縮されて、図1(1B)に示す状態になる。なお、図3では、図の複雑化を避けるため、バッテリーセル10は8個のみ図示されている。しかし、バッテリーの仕様や必要な電力に応じて、バッテリーセル10の数を8個より多くすることができる。放熱構造体1の大きさも、バッテリーセル10の個数に応じて、任意に変えることができる。
図4は、本実施形態に係るバッテリーを組み立てる状況の縦断面図(4A)および当該バッテリーを組み立てた後の状態の縦断面図(4B)をそれぞれ示す。なお、本願では、「断面」あるいは「縦断面」とは、バッテリー20の筐体21の内部24における上方開口面から底部22へと垂直に切断する方向の断面を意味する。
この実施形態において、バッテリー20は、例えば、電気自動車用のバッテリーであって、多数のバッテリーセル10を備える。バッテリー20は、一方に開口する有底型の筐体21を備える。筐体21は、好ましくは、アルミニウム若しくはアルミニウム基合金から成る。バッテリーセル10は、筐体21の内部24に配置される。バッテリーセル10の上方には、電極11,12が突出して設けられている。複数のバッテリーセル10は、好ましくは、筐体21内において、その両側からネジ等を利用して圧縮する方向に力を与えられて、互いに密着するようになっている(不図示)。筐体21の底部22には、冷却部材25の一例である冷却水を流すために、1または複数の水冷パイプ26が備えられている。バッテリーセル10は、底部22との間に、放熱構造体1を挟むようにして筐体21内に配置される。
バッテリー20は、冷却部材25を流す構造を持つ筐体21内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセル10を備える。放熱構造体1は、バッテリーセル10と冷却部材25との間に介在する。このような構造のバッテリー20では、バッテリーセル10は、放熱構造体1を通じて筐体21に伝熱して、水冷によって効果的に除熱される。なお、冷却部材25は、「冷却媒体」あるいは「冷却剤」と読み替えても良い。冷却部材25は、冷却水に限定されず、液体窒素、エタノール等の有機溶剤も含むように解釈される。冷却部材25は、冷却に用いられる状況下にて、液体であるとは限らず、気体あるいは固体でも良い。
バッテリーセル10を筐体21内にセットした状態では(図4(4B)を参照)、放熱構造体1は、バッテリーセル10と、水冷パイプ26を備える底部22との間において、放熱構造体1の厚さ方向に圧縮される(図1(1B)を参照)。シート2は、弾性部材8を有する第1溝部4および第2溝部5を倒し、若しくは第1溝部4および第2溝部5を潰す形態で底部22に接触する。この結果、バッテリーセル10からの熱は、シート2、底部22、水冷パイプ26、冷却部材25へと伝わりやすくなる。弾性部材8は、バッテリーセル10同士に段差があっても、バッテリーセル10がシート2に接触させやすくするのに寄与する。また、バッテリーセル10による厚さ方向の圧縮力が加えられなくなった場合に(図4(4A)を参照)、シート2の崩れた凹凸構造を元の状態(図1(1A)の状態)に復元するのにも寄与する。
本実施形態に係る放熱構造体1は、次のように製造される。まず、凹凸を繰り返す形状を有するシート2の第1溝部4に液状の硬化性組成物を供給し、当該硬化性組成物を硬化する。これにより、シート2の第1溝部4に弾性部材8が備えられる。次に、第1溝部4に弾性部材8が備えられたシート2を裏返し、シート2の第2溝部5に、同様に、液状の硬化性組成物を供給し、当該硬化性組成物を硬化する。これにより、第1溝部4および第2溝部5に弾性部材8を備える放熱構造体1が完成する。なお、上述の製造方法では、第1溝部4、第2溝部5の順に硬化性組成物を供給していたが、硬化性組成物を供給する順番に特に制約はなく、例えば、第2溝部5、第1溝部4の順に硬化性組成物を供給しても良い。また、硬化性組成物とは、硬化して弾性部材8となる組成物である。放熱構造体1は、供給する硬化性組成物の量を調整することにより、弾性部材8を備える所定領域Rおよび弾性部材8を備えない領域Sの大きさを調整することができる。所定領域Rおよび領域Sは、バッテリーセル10の接触および離間に応じて、シート2が変形および復元することができる程度の大きさであることが好ましい。すなわち、これらの溝部4,5に供給される硬化性組成物の量は、このような大きさの所定領域Rおよび領域Sを形成可能な量であることが好ましい。
(各実施形態の作用・効果)
以上説明したように、放熱構造体1(以後、後述の放熱構造体1a,1b,1cも含め、放熱構造体を総称する場合には、「放熱構造体1等」という。)は、熱源(例えば、バッテリーセル10)と冷却部材25との間にあって熱源から冷却部材25に熱を伝導させて熱源からの放熱を可能とする放熱構造体であって、弾性部材8と、金属、炭素若しくはセラミックスの少なくとも1つを含み、熱源と冷却部材25との間に配置され、所定方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有するシート2と、を備える。シート2は、冷却部材25と凹凸との間に形成される複数の第1溝部4と、熱源と凹凸との間に形成される複数の第2溝部5と、を備える。弾性部材8は、第1溝部4および第2溝部5の少なくとも一方の溝部に備えられている。
放熱構造体1等をこのように構成することによって、熱源の表面に追従し、高い放熱効率を得られる。また、放熱構造体1等は、弾性部材8を備えることにより、熱源による圧縮力が加えられている場合にはシート2が熱源に接触しやすくなり、かつ熱源による圧縮力が加えられなくなった場合にはシート2の崩れた凹凸構造を元の状態に復元することができる。また、放熱構造体1等は、シート2の溝部4,5に弾性部材8を設ける簡易な構成を採ることにより、軽量化を図ることができる。また、放熱構造体1等は、弾性部材8を備えることにより、シート2に加わる荷重によってシート2が破損等しないように保護することができる。
また、弾性部材8は、第1溝部4と第2溝部5の両方に備えられている。このため、放熱構造体1等は、その凹凸構造を熱源の表面に合わせて変形するでき、熱源の表面の凹凸により依存しにくくなる。また、放熱構造体1等は、熱源による圧縮力が加えられなくなった場合に、その崩れた凹凸構造を元の状態に容易に復元することができる。
また、弾性部材8は、溝部4,5の底9から当該溝部4,5の上面7に達しない面6までの所定領域Rに備えられる。このため、溝部4,5には、弾性部材8を備えない領域Sが存在する。よって、放熱構造体1等は、当該領域Sを備えることにより、弾性部材8の変形を容易にし、かつシート2と熱源の下端部との接触を高めることができる。また、放熱構造体1等は、当該領域Sを備えることにより、更なる軽量化を図ることができる。
また、弾性部材8は、弾性ゴムに、当該弾性ゴムより熱伝導性の高いフィラーを分散させて構成されるため、より高い放熱効率を得ることができる。
(その他の実施形態)
上述のように、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
図5は、本実施形態に係る放熱構造体の変形例1(5A)、変形例2(5B)、および変形例3(5C)をそれぞれ示す。
変形例1に係る放熱構造体1aは、第1溝部4に弾性部材8を備え、第2溝部5には弾性部材8を備えていない。このような形態の放熱構造体1aも、また、上述の放熱構造体1と同様の作用効果を奏する。
変形例2に係る放熱構造体1bは、第2溝部5に弾性部材8を備え、第1溝部4には弾性部材8を備えていない。このような形態の放熱構造体1bも、また、上述の放熱構造体1と同様の作用効果を奏する。
変形例3に係る放熱構造体1cは、複数の第1溝部4のうち、弾性部材8を備える第1溝部4に隣接する第1溝部4には弾性部材8を備えていない。また、放熱構造体1cは、同様に、複数の第2溝部5のうち、弾性部材8を備える第2溝部5に隣接する第2溝部5には弾性部材8を備えていない。別の形態表現を用いるなら、放熱構造体1cは、複数の第1溝部4に1つ飛ばしで弾性部材8を配置し、かつ複数の第2溝部5に1つ飛ばしで弾性部材8を配置している。このような形態の放熱構造体1cも、また、上述の放熱構造体1と同様の作用効果を奏する。
また、放熱構造体1等は、上述の形態に限定されず、複数の第1溝部4および複数の第2溝部5の少なくとも一部に弾性部材8が設けられていれば良い。すなわち、放熱構造体1等は、例えば、複数の第1溝部4および/または複数の第2溝部5に、2つ以上飛ばして弾性部材8を配置しても良いし、不規則に弾性部材8を配置しても良い。
また、弾性部材8は、溝部4,5の底9から当該溝部4,5の上面7までの領域を埋めるように設けられていても良い。すなわち、溝部4,5には、弾性部材8を備えない領域Sが存在しなくても良い。
熱源は、バッテリーセル10のみならず、回路基板や電子機器本体等の熱を発する対象物を全て含む。例えば、熱源は、キャパシタおよびICチップ等の電子部品であっても良い。同様に、冷却部材25は、冷却用の水のみならず、有機溶剤、液体窒素、冷却用の気体であっても良い。また、放熱構造体1等は、バッテリー20以外の構造物、例えば、電子機器、家電、発電装置等に配置されていても良い。
また、上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。
本発明に係る放熱構造体は、例えば、自動車用バッテリーの他、自動車、工業用ロボット、発電装置、PC、家庭用電化製品等の各種電子機器にも利用することができる。また、本発明に係るバッテリーは、自動車用のバッテリー以外に、家庭用の充放電可能なバッテリー、PC等の電子機器用のバッテリーにも利用できる。
1,1a,1b,1c・・・放熱構造体、2・・・シート、4・・・第1溝部(溝部)、5・・・第2溝部(溝部)、6・・・溝部の上面に達しない面、7・・・溝部の上面、8・・・弾性部材、9・・・溝部の底、10・・・バッテリーセル(熱源)、20・・・バッテリー、21・・・筐体、25・・・冷却部材、R・・・所定領域。

Claims (5)

  1. 熱源と冷却部材との間にあって前記熱源から前記冷却部材に熱を伝導させて前記熱源からの放熱を可能とする放熱構造体であって、
    弾性部材と、
    金属、炭素若しくはセラミックスの少なくとも1つを含み、前記熱源と前記冷却部材との間に配置され、所定方向に向かって連続した凹凸を繰り返す形状を有するシートと、
    を備え、
    前記シートは、
    前記冷却部材と前記凹凸との間に形成される複数の第1溝部と、
    前記熱源と前記凹凸との間に形成される複数の第2溝部と、
    を備え、
    前記弾性部材は、前記第1溝部と前記第2溝部の少なくとも一方の溝部に備えられている放熱構造体。
  2. 前記弾性部材は、前記第1溝部と前記第2溝部の両方に備えられている請求項1に記載の放熱構造体。
  3. 前記弾性部材は、前記溝部の底から当該溝部の上面に達しない面までの所定領域に備えられる請求項1または2に記載の放熱構造体。
  4. 前記弾性部材は、弾性ゴムに、当該弾性ゴムより熱伝導性の高いフィラーを分散させて構成される請求項1から3のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  5. 冷却部材を接触させる筐体内に、1または2以上の熱源としてのバッテリーセルを備えたバッテリーであって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の放熱構造体が、前記バッテリーセルと前記冷却部材との間に介在するバッテリー。


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