JP2020112622A - レンズ装置の調整機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 操作リングを回動操作した際における敏感度を低くし、操作に慣れていない人などであっても、正確な調整により最適な高画質撮影等を確実に行えるようにする。【解決手段】 レンズ鏡筒Cに設けた操作リング2の回動操作により調整対象となるレンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるレンズ装置Mの調整機構1を構成するに際して、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部2cを設けた操作リング2と、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能な従動部8と、この従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9とを有する操作リング機構部7を備える。【選択図】 図1
Description
本発明は、レンズ鏡筒に設けた操作リングの回動操作により調整対象となるレンズを光軸方向へ変位させる際に用いて好適なレンズ装置の調整機構に関する。
一般に、カメラに装着するレンズ装置は、レンズ鏡筒に設けたフォーカス調整リング(操作リング)の回動操作によりフォーカスレンズ群を光軸方向へ変位させてフォーカス調整を行う調整機構(フォーカス調整機構)を備えており、この種の調整機構を備えるレンズ装置としては、特許文献1により開示される交換レンズ及び特許文献2により開示されるレンズ装置が知られている。
同文献1の交換レンズは、カメラボディに対する正確なフランジバック長の設定及び距離指標の正確な設定を可能にするとともに、容易かつ低コストに実現することを目的としたものであり、具体的には、フォーカス調整機構部における調整範囲を、基準となる無限遠位置から、最近接側に対する反対方向に、所定の範囲だけ拡大させて構成するとともに、フォーカスリングを、フォーカスリング本体部,このフォーカスリング本体部に対して別体に形成した距離指標表示部,及びこの距離指標表示部をフォーカスリング本体部に対して周方向ヘ相対変位可能又は固定可能にする指標位置調整機構部により構成したものである。
また、同文献2のレンズ装置は、操作リングの良好な操作性を確保し、同時に、ヘリコイド結合部の有効なガタ防止を図るとともに、実施の容易性,低コスト性,汎用性を確保することを目的としたものであり、具体的には、レンズ鏡筒の固定筒に回動変位可能に配した操作リングと、レンズ枠によリ一又は二以上のレンズを保持してなるレンズユニットと、操作リングの回動変位を運動変換してレンズユニットを光軸方向ヘ変位させるヘリコイド結合部とを有するレンズ操作機構を具備してなり、特に、固定筒又はレンズ枠の一方に固定ネジにより固定可能であって、かつ光軸方向に対する直角面を有する規制プレートと、固定筒又はレンズ枠の他方に固定し、かつ光軸方向に軸心を有するとともに、規制プレートに係合して位置が規制される係合シャフトとを有する位置規制機構部を設けて構成したものである。
しかし、上述した特許文献1及び2のレンズ装置をはじめ、従来のレンズ装置は、次のような問題点があった。
即ち、調整機構に備えるフォーカス調整リング等の調整リングの場合、操作できる回動角度範囲はほとんどが100゜以内、最大でも180゜程度である。このため、操作時の敏感度が高くなる傾向があり、僅かな操作量でもピント位置が大きくズレてしまう。したがって、操作に慣れたいわばプロレベルの使用者にとっては迅速にフォーカス調整ができるメリットがある反面、操作に慣れていない人やあまり操作に関して器用でない人には、ピント合わせが容易でない。結局、一部の人にとっては、正確なピント合せにより最適な高画質撮影を行いにくい難点があった。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したレンズ装置の調整機構の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、レンズ鏡筒Cに設けた操作リング2の回動操作により調整対象となるレンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるレンズ装置Mの調整機構1を構成するに際して、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部2cを設けた操作リング2と、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能な従動部8と、この従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9とを有する操作リング機構部7を備えることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、係合部2cは、操作リング2から光軸方向Fcに平行に突出した支軸26sにより回動自在に支持された係合ローラ26を用いることができるとともに、従動部8は、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに沿って設けたガイド部27によりガイドされる形態により構成できる。また、変位規制部9は、ガイド部27に形成し、従動部8が当接して変位が規制される一対のストッパ部9f,9rにより構成できる。なお、この調整機構1には、フォーカス調整機構1fに適用して好適である。さらに、操作リング2の回動操作に基づく回動変位を少なくとも光軸方向Fcへの変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する第一運動変換機構部3と、この第一運動変換機構部3により変換された変位を、レンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるカム筒部5の回動変位に変換する第二運動変換機構部4とを有してなる操作変換機構部28を設けることができる。
このような構成を有する本発明に係るレンズ装置Mの調整機構1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部2cを設けた操作リング2と、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能な従動部8と、この従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9とを有する操作リング機構部7を備えるため、操作リング2を回動操作した際における敏感度を低くすることができる。即ち、目的の調整位置に合わせる際の操作を緩やかに行うことが可能になり、精度の高い調整を容易に行うことができる。これにより、操作に慣れていない人や操作を器用にできない人などであっても、正確に調整されたレンズ装置Mにより最適な高画質撮影等をより確実に行うことができる。
(2) 好適な態様により、係合部2cに、操作リング2から光軸方向Fcに平行に突出した支軸26sにより回動自在に支持された係合ローラ26を用いれば、係合部2cにより従動部8を移動させる際における係合部2cと従動部8間の摩擦を低減できるため、操作リング2の円滑かつ安定な操作を確保できる。
(3) 好適な態様により、従動部8を、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに沿って設けたガイド部27によりガイドされる形態により構成すれば、従動部8の移動をガイド部27に沿ってガイドできるため、係合部2cに押圧された際における従動部8の円滑かつ安定な移動を確保できるとともに、ガイド部27を設けるに際しては、切欠又は凹溝等の形成より容易に設けることができる。
(4) 好適な態様により、変位規制部9を、ガイド部27に形成し、従動部8が当接して変位が規制される一対のストッパ部9f,9rにより構成すれば、操作リング2に対して比較的近い位置で変位規制できるため、操作リング2から比較的遠いカム筒部5等の位置で変位規制する場合に比べて操作感(安定感及び剛性感)を高めることができる。
(5) 好適な態様により、調整機構1を、フォーカス調整機構1fに適用すれば、操作時において敏感度が最も大きく影響を受けるレンズ調整に適用できるため、適用対象の観点から最適な形態により実施できる。これにより、ピントの合った高度の写真撮影等を容易に行うことができる。
(6) 好適な態様により、操作リング2の回動操作に基づく回動変位を少なくとも光軸方向Fcへの変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する第一運動変換機構部3と、この第一運動変換機構部3により変換された変位を、レンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるカム筒部5の回動変位に変換する第二運動変換機構部4とを有してなる操作変換機構部28を設ければ、操作リング2の回動変位量を所定の比率により縮減できるため、操作リング2の回動変位範囲をカム筒部5の長さや形態等に制約されることなく任意の範囲に設定できる。加えて、構造面からの制約を排除できるため、構成の複雑化及びサイズアップも容易に回避できるとともに、低コスト化にも寄与できる。
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る調整機構1の理解を容易にするため、この調整機構1を用いて好適なレンズ装置Mの概要について、図4,図5及び図8を参照して説明する。
図8に例示するレンズ装置Mは、スチルカメラのカメラボディ(不図示)に対して着脱する交換レンズである。図4及び図5は、このレンズ装置Mの一部を仮想線で描いた全体の内部構造の概略図を示す。レンズ装置Mは、レンズ鏡筒Cの内部に、操作リング2の回動操作により調整対象となる仮想線で示すレンズ(レンズ群)L1,L2、更にはレンズ(レンズ群)L3を内蔵する。なお、各レンズL1,L2,L3は、模式的に描いたものであり、光学的に正確なレンズを示すものではない。
このレンズ装置Mには、各レンズL1,L2,l3を光軸方向Fcへ変位させる本実施形態に係る調整機構1を構成するフォーカス調整機構1fを備える。調整機構1として、このようなフォーカス調整機構1fを適用すれば、操作時において敏感度が最も大きく影響を受けるレンズ調整に適用できるため、適用対象の観点から最適な形態により実施できる。これにより、ピントの合った高度の写真撮影等を容易に行うことができる。なお、レンズL1,L2,L3は、それぞれ仮想線で示すレンズ保持枠31s,32s,33により保持されるとともに、このレンズ保持枠31s,32s,33は、光軸方向Fcへスライド変位自在に支持される。そして、このフォーカス調整機構1f(調整機構1)は、図4に示す操作リング機構部7及び図5に示す操作変換機構部28を備えている。以下、この操作リング機構部7及び操作変換機構部28について説明する。
まず、本発明の要部となる操作リング機構部7の構成について、図1〜図4を参照して具体的に説明する。
操作リング機構部7は、基本的な構成として、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部2cを設けた操作リング2と、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能な従動部8と、この従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zs(図11参照)に制限する変位規制部9を備える。
この操作リング(フォーカス調整リング)2は、図4,図5及び図8に示すように、レンズ鏡筒Cの最外周位置に配する。この場合、操作リング2は、円筒状の操作筒部2mとこの操作筒部2mの後端から中心方向へ段差状に形成したリング後盤部2rを一体に備え、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対して回動可能に支持される。したがって、360°にわたって回動可能であり、回動変位(角度)範囲が制限されることがない。また、図2に示すように、係合部2cは、このリング後盤部2rにおける所定の位置に配設する。
係合部2cは、リング後盤部2rの所定の位置に、後方へ突出する支軸26sを設け、この支軸26sにより係合ローラ26を回動自在に支持して構成する。例示の場合、支軸26sの先端をリング後盤部2rに対して後方から螺着することにより、光軸方向Fcへ平行に突出させ、突出した支軸周面により係合ローラ26を支持する。このように構成すれば、係合部2cにより、後述する従動部8を移動させる際における係合部2cと従動部8間の摩擦を低減できるため、操作リング2の円滑かつ安定な操作を確保できる利点がある。
一方、この係合部2cに係合可能な従動部8を備える。例示の従動部8は、図3に示すように、円弧形のスライダ部8sを有し、このスライダ部8sの湾曲した内側の中央位置から曲率半径の中心方向へ突出した被規制部8cを設けて構成したものであり、このスライダ部8sと被規制部8cは硬質プラスチック素材等により一体成形することができる。この場合、被規制部8cは、スライダ部8sから所定幅だけ突出し、更に、先端から直角方向(後方)へ所定幅だけ突出した形状を備える。
また、図2に示すように、レンズ鏡筒Cに固定し、かつリング後盤部2rの後面及び操作筒部2mの後部一部を覆う操作リングカバー51を備える。したがって、この操作リングカバー51とリング後盤部2rには、上述した係合部2cの変位を許容する空間を確保する。そして、この操作リングカバー51の前面(リング後盤部2rに対向する面)には、図1及び図2に示すガイド部27を設け、このガイド部27に、上述した従動部8を移動自在に装填する。このため、ガイド部27は、操作リングカバー51の前面に、段差を有する切欠部(又は凹溝部)52を、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに沿ってリング形状に形成する。
この場合、切欠部52(ガイド部27)の断面形状は、図2に示すように、従動部8を収容できる形状、即ち、従動部8のスライダ部8sを収容する第一切欠部52aと被規制部8cを収容する第二切欠部52bにより形成し、特に、第二切欠部52bには、従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9を設ける。この変位規制部9は、図1に示すように、従動部8の被規制部8cが当接して変位が規制される一対のストッパ部9f,9rにより構成する。即ち、第二切欠部52bを形成する周方向Ffの範囲を、設定変位範囲Zsに対応した範囲にのみ形成した。設定変位範囲Zsは、原理的に、0〜360〔゜〕の範囲で設定可能であるが、現実的に、50〜300〔゜〕、より好適には、120〔゜〕前後に設定することができる。例示する設定変位範囲Zsは、120〔゜〕を選定した。
なお、スライダ部8sの形状は、例示の場合、円弧形状に形成したが、リング形状であってもよいし半円形状であってもよい。要は、ガイド部27により安定にガイドされる形状であればよく、その形状は問わない。したがって、第一切欠部52aは、例示の場合、周方向Ffの全周に沿ったリング形状に形成したが、第二切欠部52bの場合と同様に、スライダ部8sの変位に対応した範囲にのみ形成してもよい。
そして、従動部8を組付ける際には、図2に示すように、ガイド部27に従動部8を装填し、リング形状(又はC形状)の保持プレート53を操作リングカバー51の前面に形成した溝部に嵌め込めばよい。これにより、従動部8の離脱が阻止され、従動部8は、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持されるとともに、係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能となる。
このように、従動部8を、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに沿って設けたガイド部27によりガイドされる形態により構成すれば、従動部8の移動をガイド部27に沿ってガイドできるため、係合部2cに押圧された際における従動部8の円滑かつ安定な移動を確保できるとともに、ガイド部27を設けるに際しては、切欠又は凹溝等の形成より容易に設けることができる。
また、変位規制部9を設けるに際し、ガイド部27に形成し、従動部8が当接して変位が規制される一対のストッパ部9f,9rにより構成すれば、操作リング2に対して比較的近い位置で変位規制できるため、操作リング2から比較的遠いカム筒部5等の位置で変位規制する場合に比べて操作感(安定感及び剛性感)を高めることができる。
次に、操作リング機構部7に組合わせて機能する操作変換機構部28の構成について、図5〜図7を参照して具体的に説明する。
操作変換機構部28は、基本的な構成として、操作リング2の回動操作に基づく回動変位を少なくとも光軸方向Fcへの変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する第一運動変換機構部3と、この第一運動変換機構部3により変換された変位を、レンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるカム筒部5の回動変位に変換する第二運動変換機構部4を備える。
この場合、レンズ鏡筒Cにおける固定筒11の内側には、前後に配したレンズ保持枠31s,32sを変位させるカム筒部5を配する。そして、図5及び図7に示すように、前側のレンズ保持枠31sの外周面における周方向Ffには等間隔で配したローラ形式による3つの従動子31…を設けるとともに、後側のレンズ保持枠32sの外周面における周方向Ffには等間隔で配したローラ形式による3つの従動子32…を設ける。また、前側の従動子31…は、カム筒部5に貫通形成した3つの第一ガイドスリット34…を通して、固定筒11に形成した光軸方向Fcの3つのリニアスリット36…に係合させるとともに、後側の従動子32…は、カム筒部5に貫通形成した3つの第二ガイドスリット35…を通して、固定筒11に形成した上述した3つのリニアスリット36…に係合させる。これにより、各従動子31…,32…は、各ガイドスリット34…,35…に係合してガイドされる。
各ガイドスリット34(他のガイドスリット34…,35…も同じ)の一端34fと他端34eの有効長、即ち、回動角度範囲は、図7に示すZcとなり、例示の場合、50〔゜〕に設定した。このように設定すれば、カム筒部5の回動角度範囲Zcを従来のレンズ装置と同等に設定できるとともに、例示の場合、操作リング2の回動変位範囲を従来のレンズ装置に対して、360+120〔゜〕に設定可能となる。
一方、操作リング2とカム筒部5間には、図5及び図6に示す第一運動変換機構部3と第二運動変換機構部4を配設する。したがって、本実施形態に係る調整機構1(フォーカス調整機構1f)は、操作リング2を、360+120=480〔゜〕回動変位させれば、この回動変位は、第一運動変換機構部3と第二運動変換機構部4を介してカム筒部5に伝達され、カム筒部5は50〔゜〕にわたって回動変位する。
第一運動変換機構部3は、操作リング2の回動変位を少なくとも光軸方向Fcへの変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する機能を備える。このため、第一運動変換機構部3は、レンズ鏡筒Cにおける固定筒11の外周面11fに対して第一ヘリコイド結合部13を介して内周面12iが噛合する第一内筒部12及びこの第一内筒部12に対して回動変位を許容可能に結合した第二内筒部14を備え、第一内筒部12は、操作リング2に対して光軸方向Fcへ変位を許容可能に係合し、かつ第二内筒部14の変位を、第二運動変換機構部4に伝達可能に構成する。
この場合、第一内筒部12は、図6に示すように、アウタ筒部21とこのアウタ筒部21に対して所定の隙間を介して結合したインナ筒部22により構成する。この際、アウタ筒部21とインナ筒部22は、後端部同士をリング状となる結合部42により結合し、前端が開口する隙間を形成する。第一内筒部12をこのように構成すれば、アウタ筒部21とインナ筒部22間の隙間を利用して筒体部品を追加可能になるため、光学的性能を高めるための追加的な調整機構を付加することができ、本実施形態では、後述する補助レンズ調整機構部25を設けている。
また、操作リング2は、図6に示すように、内周面に、光軸方向Fcのリニアスリット41…を形成し、第一内筒部12(アウタ筒部21)の外周面に取付けたローラ形式による従動子12s…を係合させるとともに、第一内筒部12(インナ筒部22)と第二内筒部14の前端部同士は、光軸方向Fcの相対変位が規制され、かつ相対的な回動変位のみが許容される係合部43を介して結合する。そして、第二内筒部14の後端部の変位が第二運動変換機構部4に伝達される。このように構成すれば、合理的機構を構築する観点から好適な形態として実施可能になるため、機構の非大型化及び低コスト化を図る観点からの有効性も高めることができる。
他方、第二運動変換機構部4は、第一運動変換機構部3により変換された変位を、レンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるカム筒部5の回動変位に変換する機能を備える。このため、第二運動変換機構部4は、図7に示すように、カム筒部5に形成した周方向Ffへ所定角度Qsで傾斜した少なくとも一つのガイドスリット部15…と、第一運動変換機構部3における第二内筒部14の外周面14fに設け、かつガイドスリット部15…に対して光軸方向Fcへ変位を許容可能に係合する従動子16…により構成する。この場合、第二内筒部14の外周面14fに、ローラ形式による2つの従動子16…を設け、各従動子16…を、それぞれガイドスリット部15…を通し、固定筒11に形成した光軸方向Fcにおける2つのリニアスリット部44…に係合させて構成した。
この際、ガイドスリット部15の一端15fと他端15eの有効長、即ち、回動角度範囲は、図7に示すZmとなり、各ガイドスリット34…,35…における回動角度範囲Zc(例示は、50゜)に一致させる。このように構成すれば、従来の構造、即ち、本来的に必要な構成部品であるカム筒部5を直接利用できるため、部品点数の削減及び構造の簡略化により、更なる機構の非大型化及び低コスト化に寄与できる。
なお、操作変換機構部28には、アウタ筒部21とインナ筒部22の間に、中間筒部23を配することにより、この中間筒部23の内周面23iをインナ筒部22(第一内筒部12)の外周面22fに対して第二ヘリコイド結合部24を介して噛合させ、かつこの中間筒部23を第二内筒部14に対して光軸方向Fcの変位を許容可能に係合させることにより、この中間筒部23に支持されるレンズL3を変位させる補助レンズ調整機構部25を設けている。このため、中間筒部23の前端部には、レンズ保持枠33を一体に有する補助筒部47の前端部を結合するとともに、この補助筒部47の外周面における後端部に取付けたローラ形式による従動子48を、第二内筒部14に形成した光軸方向Fcに沿ったリニアスリット部49に係合させる。このような補助レンズ調整機構部25を設ければ、補助的な調整機構となる補助レンズ調整機構部25を追加できるため、調整機構全体の柔軟性及び機能性の向上に寄与できる。
したがって、このような操作変換機構部28を設ければ、操作リング2の回動変位量を所定の比率により縮減できるため、操作リング2の回動変位範囲をカム筒部5の長さや形態等に制約されることなく任意の範囲に設定できる。加えて、構造面からの制約を排除できるため、構成の複雑化及びサイズアップも容易に回避できるとともに、低コスト化にも寄与できる。
次に、レンズ装置Mの使用方法を含む本実施形態に係る調整機構1の機能(作用)について、各図を参照して説明する。
今、操作リング(フォーカス調整リング)2の係合部2cは、図9に示す始点位置Xoにあるものとする。始点位置Xoは、操作リング2が図6(a)に示す位置となる。また、従動部8は、図9に示すように、ガイド部27に沿って反時計方向へ変位した末端位置にあり、従動部8の被規制部8cは、操作リング2の係合部2cとストッパ部9fに挟まれた状態にある。
そして、この始点位置Xoから、操作リング2を図11に示す終点位置Xeまで回動操作する場合を想定する。操作リング2の回動操作により、この回動変位は、まず、第一運動変換機構部3にも伝達される。また、操作リング2の回動変位は、第一内筒部12(アウタ筒部21)に伝達されるため、この回動変位は、一体のインナ筒部22に伝達される。インナ筒部22は、固定筒11に対して、第一ヘリコイド結合部13を介して噛合するため、操作リング2と一緒に回動変位する第一内筒部12は、光軸方向Fcに変位する。即ち、第一内筒部12(アウタ筒部21)の従動子12s…は、光軸方向Fcのリニアスリット41…にガイドされ、第一内筒部12は、操作リング2に追従して回動変位するとともに、光軸方向Fcに変位する。
一方、第二内筒部14は、係合部43が介在することにより、第一内筒部12(インナ筒部22)に対しては、光軸方向Fcの変位が規制され、かつ回動変位が許容されるとともに、さらに、従動子16…を介して固定筒11のリニアスリット部44…に係合するため、第一内筒部12の回動変位は、係合部43により吸収されることにより、光軸方向Fcにおける変位のみが第二内筒部14に伝達される。そして、第二内筒部14の後部における光軸方向Fcの変位は、第二運動変換機構部4に伝達される。即ち、第二内筒部14の従動子16…は、固定筒11のリニアスリット部44…に沿って、光軸方向Fcに変位するため、この従動子16…に係合する傾斜したガイドスリット部15…によりカム筒部5が回動変位する。
また、カム筒部5には、ガイドスリット34…,35…が形成され、このガイドスリット34…,35…には、レンズ保持枠31,32に取付けた従動子31…,32…が係合してガイドされるため、このレンズ保持枠31,32にそれぞれ保持されるレンズL1,L2は、ガイドスリット34…,35…のガイド形状に沿って変位する。即ち、目的のフォーカス調整が行われる。なお、図6(b)に示すように、中間筒部23は、第二ヘリコイド結合部24を介してインナ筒部22の外周面22fに噛合しているため、第一内筒部12が光軸方向Fcの前方へ変位した際には、対応して前方に変位する。
他方、操作リング2を回動操作することにより、図10に示すように、係合部2cが回動変位する。図10に実線で示す係合部2cは、中途位置X2まで回動変位した状態を示す。また、図10に仮想線で示す係合部2cmは、さらに、中途位置X3まで回動変位した状態示す。そして、操作リング2を、さらに、回動操作すれば、図10に仮想線で示す係合部2cnで示す中途位置X4まで回動変位する。中途位置X4における係合部2cnは、ほぼ一回転した状態となり、被規制部8cに対して、同図中の左側の位置、即ち、開始位置Xoにおいて、係合部2cが位置した被規制部8cの側面に対して、反対側の側面に位置する。
したがって、操作リング2を、さらに、回動操作すれば、係合部2cは被規制部8cを押して変位させるため、従動部8は、係合部2cと一緒に時計方向へ変位する。図11に仮想線で示す係合部2cr及び従動部8は、中途位置X5まで回動変位した状態を示す。そして、この後、さらに、操作リング2を、回動操作すれば、被規制部8cは、ストッパ部9rに当接して変位が規制される。この当接位置が終点位置Xeとなる。この位置では、被規制部8cが操作リング2の係合部2cとストッパ部9rに挟まれた状態となる。これにより、操作リング2は、始点位置Xoから終点位置Xeまで、360+120=480〔゜〕の回動変位範囲にわたって変位させることができるとともに、この回動変位に追従するカム筒部5は、50〔゜〕にわたって回動変位することになる。
よって、このような本実施形態に係る調整機構1によれば、基本構成として、レンズ鏡筒Cの周方向Ffに対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部2cを設けた操作リング2と、レンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部2cの変位軌跡上で当該係合部2cに当接可能な従動部8と、この従動部8の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9とを有する操作リング機構部7を備えるため、操作リング2を回動操作した際における敏感度を低くすることができる。即ち、目的の調整位置に合わせる際の操作を緩やかに行うことが可能になり、精度の高い調整を容易に行うことができる。これにより、操作に慣れていない人や操作を器用にできない人などであっても、正確に調整されたレンズ装置Mにより最適な高画質撮影等をより確実に行うことができる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、レンズL1,L2,L3には、単レンズ,複合レンズ,レンズ群等の一又は二以上のレンズを含む各種レンズ(レンズ群)が含まれる。また、係合部2cを構成するに際し、操作リング2から光軸方向Fcに平行に突出した支軸26sにより回動自在に支持される係合ローラ26を用いた例を示したが、従動部8に係合可能な機能を有するものであれば、単純な係合片等、その形態は問わない。さらに、変位規制部9は、ガイド部27に形成し、従動部8が当接して変位が規制される一対のストッパ部9f,9rにより構成した例を示したが、ストッパ機能を有する別途の凸部品等を追加した構成であってもよい。一方、調整機構1は、フォーカス調整機構1fに適用した場合を示したが、ズーミング調整機構等の他の調整機構にも同様に適用できる。また、操作変換機構部28として、操作リング2の回動操作に基づく回動変位を少なくとも光軸方向Fcへの変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する第一運動変換機構部3と、この第一運動変換機構部3により変換された変位を、レンズL1,L2を光軸方向Fcへ変位させるカム筒部5の回動変位に変換する第二運動変換機構部4とを有する構成を示したが、操作変換機構部28の有無又はその構成形態は任意に実施することができる。他方、従動部8の変位を制限する所定の設定変位範囲Zsとして、本実施形態における例示範囲が望ましいが、必要により、複数の従動部8…を順次追加し、360〔゜〕以上の範囲に設定することも可能である。即ち、従動部8(一次従動部)の所定の位置に設けた係合部,及びレンズ鏡筒Cの周方向Ffへ変位可能に支持され、かつ係合部の変位軌跡上で当該係合部に当接可能な従動部(二次従動部)を有し、二次従動部を一次従動部にして順次組合わせるとともに、最終の従動部(二次従動部)の変位を所定の設定変位範囲Zsに制限する変位規制部9とを設けることにより実現可能(応用可能)である。
本発明に係る調整機構は、操作リングの回動操作により調整対象となるレンズを光軸方向へ変位させるスチルカメラ,ビデオカメラ,プロジェクタ等の各種光学機器に装着するレンズ装置に利用できる。
1:調整機構,1f:フォーカス調整機構,2:操作リング,2c:係合部,3:第一運動変換機構部,4:第二運動変換機構部,5:カム筒部,7:操作リング機構部,8:従動部,9:変位規制部,9f:ストッパ部,9r:ストッパ部,26:係合ローラ,26s:支軸,27:ガイド部,28:操作変換機構部,Zs:設定変位範囲,C:レンズ鏡筒,L1:レンズ,L2:レンズ,Fc:光軸方向,Ff:周方向,M:レンズ装置
Claims (6)
- レンズ鏡筒に設けた操作リングの回動操作により調整対象となるレンズを光軸方向へ変位させるレンズ装置の調整機構において、前記レンズ鏡筒の周方向に対する回動変位範囲が制限されることなく回動可能に支持され、かつ所定の位置に係合部を設けた操作リングと、前記レンズ鏡筒の周方向へ変位可能に支持され、かつ前記係合部の変位軌跡上で当該係合部に当接可能な従動部と、この従動部の変位を所定の設定変位範囲に制限する変位規制部とを有する操作リング機構部を備えることを特徴とするレンズ装置の調整機構。
- 前記係合部は、前記操作リングから軸方向に平行に突出した支軸により回動自在に支持された係合ローラを用いることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置の調整機構。
- 前記従動部は、前記レンズ鏡筒の周方向に沿って設けたガイド部によりガイドされることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置の調整機構。
- 前記変位規制部は、前記ガイド部に形成し、前記従動部が当接して変位が規制される一対のストッパ部を有することを特徴とする請求項1記載のレンズ装置の調整機構。
- フォーカス調整機構に適用してなることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置の調整機構。
- 前記操作リングの回動操作に基づく回動変位を少なくとも光軸方向への変位に変換するとともに、変位量を所定の比率により変換する第一運動変換機構部と、この第一運動変換機構部により変換された変位を、前記レンズを光軸方向へ変位させるカム筒部の回動変位に変換する第二運動変換機構部とを有してなる操作変換機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置の調整機構。
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JP2019001987A JP2020112622A (ja) | 2019-01-09 | 2019-01-09 | レンズ装置の調整機構 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022131304A1 (ja) * | 2020-12-18 | 2022-06-23 | ミネベアミツミ株式会社 | 電子機器及び固定機構 |
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Citations (2)
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US4898453A (en) * | 1988-03-16 | 1990-02-06 | Aari Cine & Video Gerate Gesellschaft M.B.H. | Macrolens assembly having a distance adjustment of more than 360 degrees |
JP2017215395A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | キヤノン株式会社 | 撮影レンズ |
-
2019
- 2019-01-09 JP JP2019001987A patent/JP2020112622A/ja active Pending
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