JP2020112591A - クロスダイクロイックプリズム、光学モジュールおよびプロジェクター - Google Patents

クロスダイクロイックプリズム、光学モジュールおよびプロジェクター Download PDF

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坂田 秀文
Hidefumi Sakata
秀文 坂田
内山 正一
Shoichi Uchiyama
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Abstract

【課題】光変調装置の劣化を抑制して寿命を延ばすクロスダイクロイックプリズムを提供する。【解決手段】プリズム組立体と、プリズム組立体に互いに交差して設けられる第1、第2ダイクロイック膜と、第1、第2ダイクロイック膜の交差軸と交差する偏光分離膜と、を備えるクロスダイクロイックである。プリズム組立体は、第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光を入射させる第1面と、第1面と交差し、第1の光を入射させる第2面と、第2面と対向し、第2の光を入射させる第3面と、第1面、第2面および第3面と交差し、第3波長帯の光うちの第2偏光成分を含む第5の光を入射させる第4面と、第1面と対向し、第1ダイクロイック膜で反射した第1の光、第2ダイクロイック膜で反射した第2の光、偏光分離膜を透過した第4の光および偏光分離膜で反射した第5の光を合成した合成光を射出させる第5面と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、クロスダイクロイックプリズム、光学モジュールおよびプロジェクターに関するものである。
従来、色成分ごとに設けられた複数の液晶パネルと、複数の液晶パネルで生成した各色の画像光を合成するダイクロイックプリズムと、を備えた液晶プロジェクターが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2000−180817号公報
上述した液晶プロジェクターにおいて、表示画像の種類によっては所定の色に対応する液晶パネルに対してエネルギーの高い光を入射させる必要が生じることがある。このように液晶パネルにエネルギーの高い光が入射すると、液晶パネルの寿命が短くなるという問題が発生してしまう。
本発明の第一態様に従えば、複数のプリズムから構成されたプリズム組立体と、前記プリズム組立体に互いに交差して設けられ、第1波長帯の第1の光を反射する第1ダイクロイック膜、および前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の第2の光を反射する第2ダイクロイック膜と、前記第1ダイクロイック膜および前記第2ダイクロイック膜の交差軸と交差するように前記プリズム組立体に設けられ、前記第1波長帯および前記第2波長帯と異なる第3波長帯の第3の光に対して偏光分離機能を有する偏光分離膜と、を備え、前記プリズム組立体は、前記第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光を入射させる第1面と、前記第1面と交差し、前記第1の光を入射させる第2面と、前記第2面と対向し、前記第2の光を入射させる第3面と、前記第1面、前記第2面および前記第3面と交差し、前記第3の光のうちの第2偏光成分を含む第5の光を入射させる第4面と、前記第1面と対向し、前記第1ダイクロイック膜で反射した前記第1の光、前記第2ダイクロイック膜で反射した前記第2の光、前記偏光分離膜を透過した前記第4の光および前記偏光分離膜で反射した前記第5の光を合成した合成光を射出させる第5面と、を有するクロスダイクロイックプリズムが提供される。
上記第一態様において、前記偏光分離膜は互いに対向する一対の端辺を有し、前記一対の端辺は前記プリズム組立体の稜線にそれぞれ位置するのが好ましい。
本発明の第二態様に従えば、上記第一態様に係るクロスダイクロイックプリズムと、前記第1面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第3の光を前記第1面に向けて射出する第1光変調装置と、前記第2面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第1の光を前記第2面に向けて射出する第2光変調装置と、前記第3面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第2の光を前記第3面に向けて射出する第3光変調装置と、前記第4面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第3の光を前記第4面に向けて射出する第4光変調装置と、を備える光学モジュールが提供される。
上記第二態様において、前記第1の光が赤色光であり、前記第2の光が青色光であり、前記第3の光が緑色光であるのが好ましい。
上記第二態様において、前記第1光変調装置、前記第2光変調装置、前記第3光変調装置および前記第4光変調装置は、複数の画素を含む画素形成領域をそれぞれ有し、前記第1光変調装置および前記第4光変調装置の一方における前記画素形成領域の位置は、前記第2光変調装置および前記第3光変調装置における前記画素形成領域の位置に対応しており、前記第1光変調装置および前記第4光変調装置の他方における前記画素形成領域の位置は、前記第2光変調装置および前記第3光変調装置における前記画素形成領域の位置と異なっているのが好ましい。
上記第二態様において、前記第1の光が赤色光であり、前記第2の光が緑色光であり、前記第3の光が青色光であるのが好ましい。
上記第二態様において、前記第1光変調装置と前記第1面との間に設けられた第1位相差板と、前記第4光変調装置と前記第4面との間に設けられた第2位相差板と、をさらに備えるのが好ましい。
本発明の第三態様に従えば、上記第二態様に係る光学モジュールと、前記第1の光、前記第2の光、および前記第3の光を含む光を射出する光源装置と、前記光学モジュールの前記第5面から射出される前記合成光を被投射面に投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
上記第三態様において、前記光源装置から射出された前記第3の光を前記第1面および前記第4面に向かう2つの光に分離する光分離素子をさらに備えるのが好ましい。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 プロジェクターにおける要部の断面図である。 光学モジュールの斜視図である。 各光変調装置の画素形成領域の位置関係を示す図である。 第1、第2ダイクロイック膜の分光透過率を示す図である。 偏光分離膜の分光透過率を示す図である。 クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す平面図である。 クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す断面図である。 第2実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 プロジェクターにおける要部の断面図である。 光学モジュールの斜視図である。 第1、第2ダイクロイック膜の分光透過率を示す図である。 偏光分離膜の光学特性を示す図である。 クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す平面図である。 クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
図1は、第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置2と、光分離素子3と、光学モジュール4と、投射光学系9と、第1ミラー10aと、第2ミラー10bと、を備えている。プロジェクター1は、光源装置2から射出された光を画像情報に応じて変調し、スクリーンSC等の被投射面に画像を拡大投射する。
以下では、説明の便宜上、投射光学系9から射出される光の中心軸と平行な軸をX軸とする。また、プロジェクター1が机上に据え置かれた据え置き姿勢における上下方向をZ軸とする。また、X軸及びZ軸に互いに直交する軸をY軸とする。投射光学系9からスクリーンSCに向けて光が射出される方向をX軸の+X方向とする。上方をZ軸の+Z方向とする。
光源装置2は、第1光源ユニット2Rと、第2光源ユニット2Gと、第3光源ユニット2Bと、を含む。
第1光源ユニット2Rは、赤色光LRを+X方向に向けて射出する。第1光源ユニット2Rは、第1光源21Rと、コリメーターレンズ22Rと、均一照明光学系23Rと、を備えている。第1光源21Rは、例えば585nm〜720nmの波長帯の赤色光(第1波長帯の第1の光)LRを射出する発光ダイオードで構成されている。コリメーターレンズ22Rは、第1光源21Rから射出された赤色光LRを平行化する。
第1光源ユニット2Rから射出された赤色光LRは第1ミラー10aに入射する。赤色光LRは第1ミラー10aで反射されて光学モジュール4に入射する。
均一照明光学系23Rは、第1レンズアレイ24と、第2レンズアレイ25と、偏光変換素子26と、重畳レンズ27と、を備えている。
第1レンズアレイ24は、赤色光LRを複数の部分光束に分割する。第1レンズアレイ24は、赤色光LRの光軸と直交する面内にマトリクス状に配列された複数の第1小レンズ24aから構成されている。
第2レンズアレイ25は、第1レンズアレイ24と同様、赤色光LRの光軸に直交する面内にマトリクス状に配列された複数の第2小レンズ25aから構成されている。複数の第2小レンズ25aは、第1レンズアレイ24の複数の第1小レンズ24aに対応して設けられている。第2レンズアレイ25は、重畳レンズ27とともに、第1レンズアレイ24の各第1小レンズ24aによる部分光束の像を、後述する光学モジュール4における赤色光用光変調装置の画像形成領域に結像させる。
偏光変換素子26は、第1レンズアレイ24により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する。偏光変換素子26は、図示しない偏光分離層と反射層と位相差板とを有する。偏光分離層は、第1光源21Rからの赤色光LRに含まれる偏光成分のうち、一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分をX軸に直交するY軸に平行な方向に反射する。反射層は、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分をX軸に平行な方向に反射する。位相差板は、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する。このような構成に基づいて、偏光変換素子26は、赤色光LRを直線偏光として射出する。
なお、本実施形態では、第1光源21Rを発光ダイオードで構成する場合を例に挙げたが、第1光源21Rを半導体レーザーで構成してもよい。この場合、第1光源21Rから射出される赤色光LRは直線偏光となるため、偏光方向を揃える必要がない。すなわち、第1光源21Rとして半導体レーザーを用いる場合、偏光変換素子26を省略できる。
重畳レンズ27は、偏光変換素子26からの各部分光束を集光して赤色光用光変調装置5Rの画像形成領域近傍に重畳させる。第1レンズアレイ24、第2レンズアレイ25および重畳レンズ27は、第1光源ユニット2Rからの赤色光LRの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
第2光源ユニット2Gは、緑色光LGを+X方向に向けて射出する。第2光源ユニット2Gは、第2光源21Gと、コリメーターレンズ22Gと、均一照明光学系23Gと、を備えている。第2光源21Gは、例えば495nm〜585nmの波長帯の緑色光(第1波長帯および第2波長帯と異なる第3波長帯の第3の光)LGを射出する発光ダイオードで構成されている。コリメーターレンズ22Gは、第2光源21Gから射出された緑色光LGを平行化する。均一照明光学系23Gは、第1レンズアレイ24と、第2レンズアレイ25と、重畳レンズ27と、を備えている。すなわち、均一照明光学系23Gは、第1光源ユニット2Rの均一照明光学系23Rから偏光変換素子26を省略した構成からなる。均一照明光学系23Gは、第2光源ユニット2Gからの緑色光LGの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
第3光源ユニット2Bは、青色光LBを+X方向に向けて射出する。第3光源ユニット2Bは、第3光源21Bと、コリメーターレンズ22Bと、均一照明光学系23Bと、を備えている。第3光源21Bは、例えば460〜480nmの波長帯の青色光(第2波長帯の第2の光)LBを射出する発光ダイオードで構成されている。コリメーターレンズ22Bは、第3光源21Bから射出された青色光LBを平行化する。
第3光源ユニット2Bから射出された青色光LBは第2ミラー10bに入射する。青色光LBは第2ミラー10bで反射されて光学モジュール4に入射する。
均一照明光学系23Bは、第1レンズアレイ24と、第2レンズアレイ25と、偏光変換素子26と、重畳レンズ27と、を備えている。すなわち、均一照明光学系23Bは、第1光源ユニット2Rの均一照明光学系23Rと同一の構成を有する。均一照明光学系23Bは、第3光源ユニット2Bからの青色光LBの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
図2はプロジェクターにおける要部の断面を示す図であって、第2光源ユニット及び光学モジュールを含むXZ平面に沿う断面図である。図3は、光学モジュールの斜視図である。なお、図3においては、図を見やすくするため、フィールドレンズ6G1,6R,6B,6G2と、第1位相差板7および第2位相差板8の図示を省略している。
図2に示すように、第2光源ユニット2Gと光学モジュール4との間における緑色光LGの光路上に、光分離素子3が設けられている。光分離素子3は、偏光分離素子3aと、第1ミラー3bと、第2ミラー3cとで構成される。偏光分離素子3aは、第2光源ユニット2Gからの緑色光LGの光軸に対して45°の角度をなすように配置され、緑色光LGを偏光成分に基づいて2つに分離する。本実施形態において、緑色光LGは偏光変換素子26を経由しないため、偏光していない状態となっている。偏光分離素子3aは、緑色光LGにおけるP偏光成分を透過させつつ、緑色光LGにおけるS偏光成分を反射することで緑色光LGを分離する偏光分離特性を有する。
本実施形態のプロジェクター1によれば、光分離素子3を備えることで、光学モジュール4の上方に位置する第2光源ユニット2Gからの緑色光LGを2つに分離することで光学モジュール4にそれぞれ入射させることができる。よって、第1光源ユニット2R、第2光源ユニット2Gおよび第3光源ユニット2Bを上述のようなレイアウトで配置する構成を実現できる。
また、本実施形態のプロジェクター1において、第1光源ユニット2R、第2光源ユニット2Gおよび第3光源ユニット2Bにおける光学モジュール4に対する位置が異なっている。具体的に、第1光源ユニット2Rおよび第3光源ユニット2Bは光学モジュール4とZ方向において同じ高さに位置しており、第2光源ユニット2Gは光学モジュール4の上方に位置している。すなわち、第2光源ユニット2Gは、第1光源ユニット2Rおよび第3光源ユニット2Bよりも上方に位置している。そのため、第1光源ユニット2R、第2光源ユニット2Gおよび第3光源ユニット2Bが互いに干渉することなく、第1光源ユニット2R、第2光源ユニット2Gおよび第3光源ユニット2BをY方向に近づけて配置することができる。よって、プロジェクター1はY方向における寸法を小型化することができる。
以下の説明において、偏光分離素子3aで反射された緑色光LGのS偏光成分を第1緑色光LG1と称し、偏光分離素子3aを透過した緑色光LGのP偏光成分を第2緑色光LG2と称する。
偏光分離素子3aで反射された第1緑色光LG1は第1ミラー3bに入射する。第1ミラー3bは、第1緑色光LG1を光学モジュール4に向けて反射する。これにより、第1緑色光LG1は、光学モジュール4に対して側方(X方向)から入射する。
一方、偏光分離素子3aを透過したP偏光成分である第2緑色光LG2は第2ミラー3cに入射する。第2ミラー3cは、第2緑色光LG2を光学モジュール4に向けて反射する。これにより、第2緑色光LG2は、光学モジュール4に対して上方から入射する。
なお、本実施形態では、第2光源21Gを発光ダイオードで構成する場合を例に挙げたが、第2光源21Gを半導体レーザーで構成してもよい。この場合、第2光源21Gから射出される緑色光LGは直線偏光となる。直線偏光からなる緑色光LGを偏光分離素子3aで良好に分離するためには、偏光分離素子3aの前段に緑色光LGを円偏光に変換するための1/4波長板を設けるようにすればよい。
図1、図2及び図3に示すように、光学モジュール4は、複数の光変調装置5と、クロスダイクロイックプリズム16と、第1位相差板7と、第2位相差板8と、を備えている。複数の光変調装置5は、第1緑色光用光変調装置(第1光変調装置)5G1と、赤色光用光変調装置(第2光変調装置)5Rと、青色光用光変調装置(第3光変調装置)5Bと、第2緑色光用光変調装置(第4光変調装置)5G2と、を備えている。
第1緑色光用光変調装置5G1は、第2光源ユニット2Gから射出された緑色光LGを偏光分離素子3aで分離した第1緑色光LG1に対応する。赤色光用光変調装置5Rは、第1光源ユニット2Rから射出された赤色光LRに対応する。青色光用光変調装置5Bは、第3光源ユニット2Bから射出された青色光LBに対応する。第2緑色光用光変調装置5G2は、第2光源ユニット2Gから射出された緑色光LGを偏光分離素子3aで分離した第2緑色光LG2に対応する。
以下の説明において、上述の第1緑色光用光変調装置5G1、赤色光用光変調装置5R、青色光用光変調装置5B及び第2緑色光用光変調装置5G2を特に区別しない場合には、単に光変調装置5と称する。また、第1緑色光用光変調装置5G1、赤色光用光変調装置5R、青色光用光変調装置5B及び第2緑色光用光変調装置5G2を総称して、光変調装置5G1,5R,5B,5G2と呼ぶこともある。
各光変調装置5は、詳細な図示は省略するが、一対のガラス基板の間に液晶が封入された液晶パネルから構成されている。各光変調装置5は、複数の画素がマトリクス状に配置された矩形状の画像形成領域(図示略)を有している。光変調装置5は、外部から入力された駆動信号に応じて液晶の配向状態が制御され、光変調装置5に入射された各色光を画像情報に応じて変調する。
本実施形態において、第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2は所定の画像情報に基づいて光をそれぞれ変調する。すなわち、本実施形態のプロジェクター1では、2つの液晶パネル(第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2)を用いて緑色の画像光を生成するようにしている。
ここで、各光変調装置5の画素形成領域の位置関係について説明する。
従来の3板式のプロジェクターでは、各光変調装置における画素の位置を一致させるように配置している。すなわち、各光変調装置において対応する各画素から射出した光がスクリーン上で1つに重なる。これに対し、次に示すようにプロジェクター1では、各光変調装置5において対応する各画素から射出した光がスクリーン上で1つに重ならない構成とすることもできる。
図4は各光変調装置の画素形成領域の位置関係を示す図である。図4では、各光変調装置5において対応する各画素から射出された光のスクリーンSC上における位置関係を概念的に示している。
本実施形態において、第1緑色光用光変調装置5G1における画素形成領域の位置は、赤色光用光変調装置5Rおよび青色光用光変調装置5Bにおける画素形成領域の位置に対応している。そのため、図4に示すように、第1緑色光用光変調装置5G1、赤色光用光変調装置5Rおよび青色光用光変調装置5Bにおいて、互いに対応する画素から射出された光10G1,10R,10BはスクリーンSC上で1つに重なる。
一方、第2緑色光用光変調装置5G2における画素形成領域の位置は、赤色光用光変調装置5Rおよび青色光用光変調装置5Bにおける画素形成領域の位置に対応していない。そのため、図4に示すように、第2緑色光用光変調装置5G2および第1緑色光用光変調装置5G1において、互いに対応する画素から射出された光10G2,10G1がスクリーンSC上で1つに重ならない。光10G2は、スクリーンSC上で1つに重なる光10G1,10R,10Bの配列ピッチと対角方向において、例えば半ピッチ程度だけずれている。
また、各光変調装置5の入射側及び射出側各々には、不図示の偏光板が配置されている。また、各光変調装置5G1,5R,5B,5G2の入射側には、図1に示したように、フィールドレンズ6G1、フィールドレンズ6R、フィールドレンズ6B、フィールドレンズ6G2がそれぞれ配置されている。なお、本実施形態において、各光変調装置5には直線偏光が入射するため、偏光度が極めて高い場合には入射側の偏光板は省略可能である。
本実施形態において、第1位相差板7は、第1緑色光用光変調装置5G1とクロスダイクロイックプリズム16との間に設けられている。第1位相差板7は1/2波長板である。第1位相差板7は、第1緑色光用光変調装置5G1により変調された第1緑色光LG1に対して位相を変化させる。第1緑色光用光変調装置5G1により変調された第1緑色光LG1は、第1位相差板7を透過することでS偏光成分からP偏光成分の第1緑色光(第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光)LG1pに変換され、クロスダイクロイックプリズム16に入射する。
また、第2位相差板8は、第2緑色光用光変調装置5G2とクロスダイクロイックプリズム16との間に設けられている。第2位相差板8は1/2波長板である。第2位相差板8は、第2緑色光用光変調装置5G2により変調された第2緑色光LG2に対して位相を変化させる。第2緑色光用光変調装置5G2により変調された第2緑色光LG2は、第2位相差板8を透過することでP偏光成分からS偏光成分の第2緑色光(第3の光のうちの第2偏光成分を含む第5の光)LG2sに変換され、クロスダイクロイックプリズム16に入射する。クロスダイクロイックプリズム16は各光変調装置5から入射する4つの色光LR,LG1,LG2,LBを合成する色合成素子として機能する。
図3に示すように、クロスダイクロイックプリズム16は、プリズム組立体17と、第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19と、偏光分離膜20と、を備えている。
プリズム組立体17は、第1面16aと、第2面16bと、第3面16cと、第4面16dと、第5面16eと、第6面16fとを有し、直方体状の形状をなすガラスブロック等の硝材で構成される。プリズム組立体17は8個のプリズムを組み合わせた直方体状の形状をなしている。
具体的には、プリズム組立体17は、直方体状のガラスブロックが、Z軸方向に平行な交差軸Kを中心として互いに90°の角度で交差した2つの平面で4つに分割され、さらに、4つに分割されたプリズムの各々がXY平面に対して45°の角度で傾いた1つの平面で2つに分割された8個のプリズム17aで構成されている。
第1面16aは、第1緑色光LG1p(第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光)を入射させる面である。第1緑色光LG1pは、後述する偏光分離膜20に対する垂直偏光成分(S偏光成分)を含む光である。
第2面16bは、第1面16aと交差し、赤色光LR(第1波長帯の第1の光)を入射させる面である。
第3面16cは、第2面16bと対向し、青色光LB(第2波長帯の第2の光)を入射させる面である。
第4面16dは、第1面16a、第2面16bおよび第3面16cと交差し、図2に示した第2緑色光(第3の光のうちの第2偏光成分を含む第5の光)LG2sを入射させる面である。第2緑色光LG2sは、後述する偏光分離膜20に対する水平偏光成分(P偏光成分)を含む光である。
第5面16eは、第1面16aと対向し、プリズム組立体17内に入射した光を合成して射出させる光射出面である。
第6面16fは、第4面16dに対向する面である。
第1ダイクロイック膜18及び第2ダイクロイック膜19は、プリズム組立体17の内部に互いに交差して設けられている。より具体的には、第1ダイクロイック膜18と第2ダイクロイック膜19とは、Z軸方向に平行な交差軸Kを中心として互いに90°の角度で交差している。第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19のZ軸方向に平行な端辺は、プリズム組立体17の角部のZ軸方向に平行な稜線に一致している。第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19のZ軸方向に垂直な端辺は、第4面16dおよび第6面16fから見て、X字状の形状を呈する。
図5は、第1ダイクロイック膜および第2ダイクロイック膜の光学特性を示す図である。図5において、符号Rs1で示す曲線は第1ダイクロイック膜18の分光透過率を示し、符号Rs2で示す曲線は第2ダイクロイック膜19の分光透過率を示す。図5において、横軸は入射する光の波長帯をR,G,Bで示し、縦軸は透過率を示す。
図5に示すように、第1ダイクロイック膜18は誘電体多層膜から構成され、赤色光用光変調装置5Rから射出された赤色光LRを反射させ、他の色光を透過させる光学特性を有している。
また、第2ダイクロイック膜19は誘電体多層膜から構成され、青色光用光変調装置5Bから射出された青色光LBを反射させ、他の色光を透過させる光学特性を有している。
偏光分離膜20は、第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19の交差軸Kと交差するようにプリズム組立体17の内部に設けられている。より具体的には、偏光分離膜20は、プリズム組立体17の中心を通り、第4面16dおよび第6面16fに対してそれぞれ45°の角度をなすように設けられている。偏光分離膜20のY軸方向に平行な一対の端辺20a,20aは、プリズム組立体17の角部のY軸方向に平行な稜線に一致している。
図6は偏光分離膜の光学特性を示す図である。図6において、符号Gpで示す曲線は偏光分離膜20に対してP偏光として入射する第1緑色光LG1pの透過率を示し、符号Gsで示す曲線は偏光分離膜20に対してS偏光として入射する第2緑色光LG2sの透過率を示す。図6において、横軸は波長を示し、縦軸は透過率を示す。
偏光分離膜20は誘電体多層膜から構成され、図6に示される所定波長帯GAの緑色光に対して偏光分離機能を有している。すなわち、本実施形態において、第1緑色光LG1pおよび第2緑色光LG2sの波長は、図6に示す所定波長帯GAに含まれる。
より具体的に偏光分離膜20は、図6に示すように、第1面16aからP偏光として入射した第1緑色光LG1pを第5面16e側に向かわせるように透過させるとともに、第4面16dからS偏光として入射した第2緑色光LG2sを第5面16eに向けて反射する。
図7は、クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す平面図である。図7では、クロスダイクロイックプリズム16内における第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19による光合成機能を主に説明する。
図7に示すように、第2面16bから入射した赤色光LRは、第1ダイクロイック膜18で反射されて第5面16eから射出される。また、第3面16cから入射した青色光LBは、第2ダイクロイック膜19で反射されて第5面16eに入射する。なお、赤色光LRは、第2ダイクロイック膜19および偏光分離膜20を透過する。また、青色光LBは、第1ダイクロイック膜18および偏光分離膜20を透過する。
図8は、クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す断面図である。
図8に示すように、第1面16aから入射した第1緑色光LG1pは、偏光分離膜20を透過して第5面16eに入射する。また、第4面16dから入射した第2緑色光LG2sは、偏光分離膜20で反射されて第5面16eに入射する。なお、第1緑色光LG1pおよび第2緑色光LG2sは、第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19を透過する。
以上のように本実施形態のクロスダイクロイックプリズム16によれば、第1ダイクロイック膜18で反射した赤色光LR、第2ダイクロイック膜19で反射した青色光LB、偏光分離膜20を透過した第1緑色光LG1pおよび偏光分離膜20で反射された第2緑色光LG2sを合成した白色の合成光WLを第5面16eから射出することができる。
合成光WLは図1に示したように投射光学系9に入射する。投射光学系9は、投射レンズからなり、各光変調装置5により変調された画像光をスクリーンSCに向かって合成光WLを拡大投射する。なお、この投射光学系9を構成するレンズの枚数については、1枚であっても複数枚であってもよい。
ここで、従来の3板式のプロジェクターにおいて、人の目の視感度が高い緑色光を多く用いる。この場合、緑色光に対応した液晶パネルへの光入射量が増えるため、1枚の液晶パネルに高エネルギーの光が入射することになる。すなわち、液晶パネルの単位面積当たりに照射される光のエネルギーが高くなることで、液晶パネルの温度が上昇などに起因し、液晶パネルが劣化して寿命が短くなるという問題が生じる。
これに対し、本実施形態のプロジェクター1では、第2光源21Gから射出した緑色光LGを2つの光に分離することで、分離した第1緑色光LG1および第2緑色光LG2を第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2にそれぞれ入射させることができる。
これにより、第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2は各パネルの単位面積辺りに照射される光のエネルギーが抑えられるので、劣化が抑制されて長寿命化を図ることができる。
したがって、本実施形態のプロジェクター1によれば、液晶パネルの劣化を抑制して長寿命化を図りつつ、視感度の高い緑色画像光を生成する緑色光LGの光量を増やすことができる。よって、スクリーンSC上に明るい画像を表示することができる。
また、本実施形態のクロスダイクロイックプリズム16によれば、第1ダイクロイック膜18および第2ダイクロイック膜19と偏光分離膜20を備えるので、4つの面から入射した光を1つに合成して射出させることができる。よって、本実施形態のクロスダイクロイックプリズム16を用いることで、上述したプロジェクター1の構成を実現することができる。
また、本実施形態の光学モジュール4では、図4に示したようにスクリーンSC上において同一の緑色画像を生成する第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2の画素位置をずらすように配置している。このような光学モジュール4を備えたプロジェクター1によれば、視感度が高い緑色画像を生成する見かけ上の画素数が増えるので、より高解像度の画像を表示することができる。
また、本実施形態の光学モジュール4では、1つの緑色光LGを分離して生成した第1緑色光LG1pおよび第2緑色光LG2sを用いて緑色画像を生成することができる。そのため、このような光学モジュール4を備える本実施形態のプロジェクター1によれば、色純度の高い緑色画像を表示することができる。
なお、本実施形態では、第1緑色光用光変調装置5G1および第2緑色光用光変調装置5G2において、互いに対応する画素から射出された光がスクリーンSCR上で1つに重ならない場合を例に挙げたが、互いに対応する画素から射出された光がスクリーンSCR上で1つに重ならない構成としてもよい。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細な説明については省略する。
図9は第2実施形態のプロジェクターの概略構成図である。図9に示すように、本実施形態のプロジェクター11は、光源装置40と、色分離光学系50と、光分離素子30と、光学モジュール44と、投射光学系9と、を備えている。
光源装置40は、光源部41と、第1レンズアレイ42と、第2レンズアレイ43と、偏光変換素子46と、重畳レンズ45と、を含む。
光源部41は、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の放電ランプからなる光源41aと、リフレクター41bと、を備えている。光源41aから射出された光のうち、第1レンズアレイ42とは反対側に向かって進む光は、リフレクター41bで反射され、進行方向が+X方向に変わる。光源部41は、赤色光LR(第1の色光)と緑色光LG(第2の光)と青色光LB(第3の光)とを成分として含む白色光Wを射出する。
第1レンズアレイ42は、白色光Wを複数の部分光束に分割する複数の第1小レンズ42aから構成されている。第2レンズアレイ43は、第1レンズアレイ42と同様、複数の第2小レンズ43aから構成されている。
偏光変換素子46は、第1レンズアレイ42により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する。偏光変換素子46は、白色光Wを直線偏光として射出する。
重畳レンズ45は、偏光変換素子46からの各部分光束を集光して後述する光学モジュール44における光変調装置の画像形成領域の近傍に重畳させる。第1レンズアレイ42、第2レンズアレイ43および重畳レンズ45は、光源部41からの白色光Wの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
色分離光学系50は、第1ダイクロイックミラー51と、第2ダイクロイックミラー52と、第1反射ミラー53と、第1レンズ55と、第2反射ミラー54と、第3反射ミラー56と、第2レンズ58と、第4反射ミラー57と、を備えている。
第1ダイクロイックミラー51および第2ダイクロイックミラー52は、白色光Wの光路上において、互いに直交するように設けられている。
第1ダイクロイックミラー51は白色光Wの光軸に対して45°の角度をなすように配置されており、白色光Wのうちの青色光LBおよび緑色光LGを含む光を透過し、赤色光LRを反射する。赤色光LRは、第1ダイクロイックミラー51で反射された後、第1反射ミラー53、第1レンズ55および第2反射ミラー54を経由して光学モジュール44に入射する。
第2ダイクロイックミラー52は白色光Wの光軸に対して45°の角度をなすように配置されており、白色光Wのうちの青色光LBおよび赤色光LRを含む光を透過し、緑色光LGを反射する。緑色光LGは、第2ダイクロイックミラー52で反射された後、第3反射ミラー56、第2レンズ58および第4反射ミラー57を経由して光学モジュール44に入射する。
白色光Wのうちの青色光LBは、第1ダイクロイックミラー51および第2ダイクロイックミラー52を透過して+X軸方向に進む。このようにして、色分離光学系50は、光源装置40から射出された光束を赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの3色の色光に分離する。
図10はプロジェクターにおける要部の断面図である。図10は光学モジュールにおけるXZ平面に沿う断面である。図11は、光学モジュール44の斜視図である。なお、図11においては、図を見やすくするため、フィールドレンズ6G1,6R,6B,6G2の図示を省略している。
図10に示すように、色分離光学系50と光学モジュール44との間における青色光LBの光路上に光分離素子30が設けられている。光分離素子30は、位相差板30aと、偏光分離ミラー30bと、第1ミラー30cと、リレーレンズ30dと、第2ミラー30eと、で構成される。
位相差板30aは1/4波長板で構成される。白色光Wは偏光変換素子46により直線偏光に変換されている。つまり、白色光Wに含まれる青色光LBも直線偏光に変換されている。これにより、青色光LBは位相差板30aを透過することで円偏光に変換される。
偏光分離ミラー30bは、青色光LBの光軸に対して45°の角度をなすように配置され、青色光LBを偏向成分に基づいて2つに分離する。本実施形態において、青色光LBは上述のように位相差板30aにより円偏光に変換されている。そのため、偏光分離ミラー30bは青色光LBをP偏光成分とS偏光成分とに分離する偏光分離機能を有する。具体的に、偏光分離ミラー30bは青色光LBのP偏光成分を透過させつつ、青色光LBにおけるS偏光成分を反射することで青色光LBを2つに分離する。
以下の説明において、偏光分離ミラー30bを透過した青色光LBのP偏光成分を第1青色光(第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光)LB1と称し、偏光分離ミラー30bで反射された青色光LBのS偏光成分を第2青色光(第3の光のうちの第2偏光成分を含む第5の光)LB2と称する。
偏光分離ミラー30bを透過したP偏光成分である第1青色光LB1は光学モジュール44に対して側方(X方向)から入射する。
一方、偏光分離ミラー30bで反射されたS偏光成分である第2青色光LB2は第1ミラー30cで反射され、リレーレンズ30dを経由した後、第2ミラー30eで再び反射されることで光学モジュール44に対して上方から入射する。第1ミラー30c、リレーレンズ30dおよび第2ミラー30eは、偏光分離ミラー30bによって分離される第1青色光LB1および第2青色光LB2間に生じる光路長の違いに起因する像のサイズの違いを補正するリレー光学系として機能する。
図9、図10及び図11に示すように、光学モジュール44は、複数の光変調装置5と、クロスダイクロイックプリズム76とを備えている。複数の光変調装置5は、第1青色光用光変調装置(第1光変調装置)5B1と、緑色光用光変調装置(第2光変調装置)5Gと、赤色光用光変調装置(第3光変調装置)5Rと、第2青色光用光変調装置(第4光変調装置)5B2と、を備えている。
第1青色光用光変調装置5B1は、光源装置40からの白色光Wを色分離光学系50で分離した第1青色光LB1に対応する。赤色光用光変調装置5Rは、光源装置40からの白色光Wを色分離光学系50で分離した赤色光LRに対応する。緑色光用光変調装置5Gは、光源装置40からの白色光Wを色分離光学系50で分離した緑色光LGに対応する。第2青色光用光変調装置5B2は、光源装置40からの白色光Wを色分離光学系50で分離した第2青色光LB2に対応する。
本実施形態において、第1青色光用光変調装置5B1および第2青色光用光変調装置5B2は所定の画像情報に基づいて光をそれぞれ変調する。すなわち、本実施形態のプロジェクター11では、第1実施形態のプロジェクター1と異なり、2つの液晶パネル(第1青色光用光変調装置5B1および第2青色光用光変調装置5B2)を用いて青色の画像光を生成するようにしている。
以下の説明において、上述の第1青色光用光変調装置5B1、赤色光用光変調装置5R、緑色光用光変調装置5G及び第2青色光用光変調装置5B2を特に区別しない場合には、単に光変調装置5と称する。また、第1青色光用光変調装置5B1、赤色光用光変調装置5R、緑色光用光変調装置5G及び第2青色光用光変調装置5B2を総称して、光変調装置5B1,5R,5G,5B2と呼ぶこともある。
本実施形態のプロジェクター11においては、第1実施形態のプロジェクター1と異なり、光変調装置5B1,5R,5G,5B2における画素形成領域の位置が各々対応している。そのため、光変調装置5B1,5R,5G,5B2において、互いに対応する画素から射出された光はスクリーンSC上で1つに重なる。
本実施形態においても、各光変調装置5B1,5R,5G,5B2の入射側には、図9に示したように、フィールドレンズ6B1、フィールドレンズ6R、フィールドレンズ6G、フィールドレンズ6B2がそれぞれ配置されている。なお、本実施形態において、各光変調装置5には直線偏光が入射するため、入射側の偏光板は省略可能である。
図11に示すように、クロスダイクロイックプリズム76は、プリズム組立体17と、第1ダイクロイック膜28および第2ダイクロイック膜29と、偏光分離膜80と、を備えている。
本実施形態において、プリズム組立体17の第1面16aは、第1青色光(第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光)LB1を入射させる。第1青色光LB1は、後述する偏光分離膜80に対する水平偏光成分(P偏光成分)を含む光である。
プリズム組立体17の第2面16bは、緑色光LG(第1波長帯の第1の光)を入射させる。
プリズム組立体17の第3面16cは、赤色光LR(第2波長帯の第2の光)を入射させる。
プリズム組立体17の第4面16dは、第2青色光LB2を入射させる面である。第2青色光LB2は、後述する偏光分離膜80に対する垂直偏光成分(S偏光成分)を含む光である。
第1ダイクロイック膜28および第2ダイクロイック膜29は、プリズム組立体17の内部に互いに交差して設けられている。
図12は、第1ダイクロイック膜および第2ダイクロイック膜の光学特性を示す図である。図12において、符号Rs3で示す曲線は第1ダイクロイック膜28の分光透過率を示し、符号Rs4で示す曲線は第2ダイクロイック膜29の分光透過率を示す。図12において、横軸は波長を示し、縦軸は透過率を示す。
図12に示すように、第1ダイクロイック膜28は誘電体多層膜から構成され、緑色光用光変調装置5Gから射出された緑色光LGを反射させ、他の色光を透過させる光学特性を有している。
また、第2ダイクロイック膜29は赤色光用光変調装置5Rから射出された赤色光LRを反射させ、他の色光を透過させる光学特性を有している。
図13は偏光分離膜の光学特性を示す図である。図13において、符号Bpで示す曲線は偏光分離膜80に対してP偏光として入射する第1青色光LB1の透過率を示し、符号Bsで示す曲線は偏光分離膜80に対してS偏光として入射する第2青色光LB2の透過率を示す。図13において、横軸は波長を示し、縦軸は透過率を示す。
偏光分離膜80は誘電体多層膜から構成され、図13に示される所定波長帯BAの青色光に対して偏光分離機能を有している。すなわち、本実施形態において、第1青色光LB1および第2青色光LB2の波長は、図13に示す所定波長帯BAに含まれる。
より具体的に偏光分離膜80は、図13に示すように、第1面16aからP偏光として入射した第1青色光LB1を第5面16e側に向かわせるように透過させるとともに、第4面16dからS偏光として入射した第2青色光LB2を第5面16eに向けて反射する。
図14は、クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す平面図である。図14では、クロスダイクロイックプリズム76内における第1ダイクロイック膜28および第2ダイクロイック膜29による光合成機能を主に説明する。
図14に示すように、第2面16bから入射した緑色光LGは、第1ダイクロイック膜28で反射されて第5面16eから射出される。また、第3面16cから入射した赤色光LRは、第2ダイクロイック膜29で反射されて第5面16eに入射する。なお、緑色光LGは、第2ダイクロイック膜29および偏光分離膜80を透過する。また、赤色光LRは、第1ダイクロイック膜28および偏光分離膜80を透過する。
図15は、クロスダイクロイックプリズムにおける光合成機能を示す断面図である。
図15に示すように、第1面16aから入射した第1青色光LB1は、偏光分離膜80を透過して第5面16eに入射する。また、第4面16dから入射した第2青色光LB2は、偏光分離膜80で反射されて第5面16eに入射する。なお、第1青色光LB1および第2青色光LB2は、第1ダイクロイック膜28および第2ダイクロイック膜29を透過する。
以上のように本実施形態のクロスダイクロイックプリズム76によれば、第1ダイクロイック膜28で反射した緑色光LGと、第2ダイクロイック膜29で反射した赤色光LRと、偏光分離膜80を透過した第1青色光LB1と、偏光分離膜80で反射された第2青色光LB2とを合成した白色の合成光WL1を、第5面16eから射出することができる。合成光WL1は投射光学系9に入射してスクリーンSCに向かって拡大投射される。よって、本実施形態のクロスダイクロイックプリズム76を用いることで、上述したプロジェクター11の構成を実現することができる。
ここで、青色光は他の色光よりも短波長であることから相対的に光子の持つエネルギーが高い。そのため、従来の3板式のプロジェクターにおいては、青色光が入射する液晶パネルは他の色光が入射する液晶パネルよりも、液晶パネルを構成する有機材料の受けるダメージが大きいため青色光に対応した液晶パネルは劣化して寿命が短くなり易くなるおそれがあった。
これに対し、本実施形態のプロジェクター11によれば、光源装置40から射出した白色光Wを色分離した青色光LBを2つの青色光LB1,LB2に分離し、分離した各青色光LB1,LB2を第1青色光用光変調装置5B1および第2青色光用光変調装置5B2にそれぞれ入射させることで青色の画像光をそれぞれ生成することができる。
これにより、第1青色光用光変調装置5B1および第2青色光用光変調装置5B2は各パネルの単位面積辺りに照射される光のエネルギーが抑えられるので、劣化が抑制されて長寿命化を図ることができる。したがって、本実施形態のプロジェクター11によれば、高エネルギーの青色光が入射する液晶パネルにおける劣化を抑制しつつ長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態の光学モジュール44では、1つの青色光LBを分離して生成した第1青色光LB1および第2青色光LB2を用いて青色画像を生成することができる。そのため、このような光学モジュール44を備える本実施形態のプロジェクター11によれば、色純度の高い青色画像を表示することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記第1実施形態では、第2光源ユニット2Gから射出した緑色光LGを2つに分離して各光を緑色光に対応する2つの液晶パネルにそれぞれ入射させる場合を例に挙げたが、第1光源ユニット2Rから射出した赤色光LRを2つに分離して各光を赤色光に対応する2つの液晶パネルにそれぞれ入射させてもよい。あるいは、第3光源ユニット2Bから射出した青色光LBを2つに分離して各光を青色光に対応する2つの液晶パネルにそれぞれ入射させてもよい。
また、上記第2実施形態では、放電ランプからなる光源部を有する光源装置を用いた例を挙げたが、その他、蛍光体を含む波長変換素子と励起光源とを有する光源装置、レーザー光源を有する光源装置などが用いられてもよい。
また、プロジェクターの各構成要素の形状、大きさ、数、配置、材料等の具体的な構成については、上記実施形態に限定されることなく、適宜変更が可能である。
1,11…プロジェクター、2,40…光源装置、3,30…光分離素子、4,44…光学モジュール、5,5B1,5G1…光変調装置、5B…青色光用光変調装置(第3光変調装置)、5G…緑色光用光変調装置(第2光変調装置)、5R…赤色光用光変調装置(第2光変調装置、第3光変調装置)、7…第1位相差板、8…第2位相差板、9…投射光学系、16,76…クロスダイクロイックプリズム、16a…第1面、16b…第2面、16c…第3面、16d,16dc…第4面、16e…第5面、17…プリズム組立体、17a…プリズム、18,28…第1ダイクロイック膜、19,29…第2ダイクロイック膜、20,80…偏光分離膜、20a…端辺、30a…位相差板、41a…光源、5B1…第1青色光用光変調装置(第1光変調装置)、5G1…第1緑色光用光変調装置(第1光変調装置)、5B2…第2青色光用光変調装置(第4光変調装置)、5G2…第2緑色光用光変調装置(第4光変調装置)、10G1,10G2…光、K…交差軸、LB,LB1…青色光、LG…緑色光、LR…赤色光、WL,WL1…合成光、LG1p…第1緑色光、LG2s…第2緑色光。

Claims (9)

  1. 複数のプリズムから構成されたプリズム組立体と、
    前記プリズム組立体に互いに交差して設けられ、第1波長帯の第1の光を反射する第1ダイクロイック膜、および前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の第2の光を反射する第2ダイクロイック膜と、
    前記第1ダイクロイック膜および前記第2ダイクロイック膜の交差軸と交差するように前記プリズム組立体に設けられ、前記第1波長帯および前記第2波長帯と異なる第3波長帯の第3の光に対して偏光分離機能を有する偏光分離膜と、を備え、
    前記プリズム組立体は、
    前記第3の光のうちの第1偏光成分を含む第4の光を入射させる第1面と、
    前記第1面と交差し、前記第1の光を入射させる第2面と、
    前記第2面と対向し、前記第2の光を入射させる第3面と、
    前記第1面、前記第2面および前記第3面と交差し、前記第3の光のうちの第2偏光成分を含む第5の光を入射させる第4面と、
    前記第1面と対向し、前記第1ダイクロイック膜で反射した前記第1の光、前記第2ダイクロイック膜で反射した前記第2の光、前記偏光分離膜を透過した前記第4の光および前記偏光分離膜で反射した前記第5の光を合成した合成光を射出させる第5面と、を有する
    クロスダイクロイックプリズム。
  2. 前記偏光分離膜は互いに対向する一対の端辺を有し、
    前記一対の端辺は前記プリズム組立体の稜線にそれぞれ位置する
    請求項1に記載のクロスダイクロイックプリズム。
  3. 請求項1又は2に記載のクロスダイクロイックプリズムと、
    前記第1面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第3の光を前記第1面に向けて射出する第1光変調装置と、
    前記第2面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第1の光を前記第2面に向けて射出する第2光変調装置と、
    前記第3面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第2の光を前記第3面に向けて射出する第3光変調装置と、
    前記第4面に対向して設けられ、画像情報に応じて変調した前記第3の光を前記第4面に向けて射出する第4光変調装置と、を備える
    光学モジュール。
  4. 前記第1の光が赤色光であり、
    前記第2の光が青色光であり、
    前記第3の光が緑色光である
    請求項3に記載の光学モジュール。
  5. 前記第1光変調装置、前記第2光変調装置、前記第3光変調装置および前記第4光変調装置は、複数の画素を含む画素形成領域をそれぞれ有し、
    前記第1光変調装置および前記第4光変調装置の一方における前記画素形成領域の位置は、前記第2光変調装置および前記第3光変調装置における前記画素形成領域の位置に対応しており、
    前記第1光変調装置および前記第4光変調装置の他方における前記画素形成領域の位置は、前記第2光変調装置および前記第3光変調装置における前記画素形成領域の位置と異なっている
    請求項4に記載の光学モジュール。
  6. 前記第1の光が赤色光であり、
    前記第2の光が緑色光であり、
    前記第3の光が青色光である
    請求項3に記載の光学モジュール。
  7. 前記第1光変調装置と前記第1面との間に設けられた第1位相差板と、前記第4光変調装置と前記第4面との間に設けられた第2位相差板と、をさらに備える
    請求項5に記載の光学モジュール。
  8. 請求項3から7のいずれか一項に記載の光学モジュールと、
    前記第1の光、前記第2の光、および前記第3の光を含む光を射出する光源装置と、
    前記光学モジュールの前記第5面から射出される前記合成光を被投射面に投射する投射光学系と、を備える
    プロジェクター。
  9. 前記光源装置から射出された前記第3の光を前記第1面および前記第4面に向かう2つの光に分離する光分離素子をさらに備える
    請求項8に記載のプロジェクター。
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