JP2020110073A - 害虫捕獲方法、害虫捕獲用餌剤および害虫捕獲装置 - Google Patents

害虫捕獲方法、害虫捕獲用餌剤および害虫捕獲装置 Download PDF

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耕作 野▲崎▼
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Abstract

【課題】本発明は、経時的な捕獲力の低下が低減され、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、かつ、捕獲した害虫の動きを制限することのできる害虫捕獲方法を提供する。【解決手段】本発明は、害虫に磁性材料を喫食させる工程と、磁石により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限する工程とを有する害虫捕獲方法に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、害虫捕獲方法、害虫捕獲用餌剤および害虫捕獲装置に関する。
従来の害虫捕獲器としては、箱体の側部に開口部を形成するとともに、箱体の内部に粘着剤が撒布された粘着面を形成し、害虫を粘着面に付着させて捕獲するものが知られている(特許文献1)。
また、容器の側壁にタラップを備えた開口部を設けた害虫捕獲器も知られている。この捕獲器は、タラップを容器の内方に押圧すれば開口するが、外方に押圧しても開口しないように取りつけ、容器内に誘引性食餌を置き、この誘引性食餌により誘われた害虫がタラップを容器の内方に押圧して開口部より容器内に入り込むことにより容器内にゴキブリを生け捕りにして捕獲するように構成されている(特許文献2)。
しかし、前者の粘着剤を用いた捕獲器は、使用方法が簡便であるが、害虫が粘着剤に対して忌避性を示したり、粘着剤へのホコリの付着、紫外線による粘着剤の劣化等により、経時的に捕獲力が低下するという懸念があった。また、例えばナメクジのような軟体の害虫については、表面にぬめりがあるため、粘着剤等により物理的に接着させて捕獲することが難しい。すなわち、害虫の表面性状等により、捕獲できる害虫の種類が制限されるという懸念もあった。
また、後者の害虫を生け捕りにする捕獲器は、容器内に捕獲した害虫が自由に動き回るため、ユーザーが不快に感じたり、捕獲した害虫が処分する際に逃亡したりするおそれがある。
特開昭57−102133号公報 実公昭48−36553号公報
したがって本発明の目的は、経時的な捕獲力の低下が低減され、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、かつ、捕獲した害虫の動きを制限することのできる害虫捕獲方法、害虫捕獲用餌剤および害虫捕獲装置を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、害虫に磁性材料を喫食させ、磁石により、当該磁性材料を喫食した害虫の動きを制限することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下の通りである。
1.害虫に磁性材料を喫食させる工程と、
磁石により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限する工程と
を有する害虫捕獲方法。
2.前記1に記載の害虫捕獲方法に用いるための害虫捕獲用餌剤であって、
少なくとも磁性材料を含有する害虫捕獲用餌剤。
3.害虫捕獲用餌剤が設置された害虫捕獲装置であって、
前記害虫捕獲用餌剤は少なくとも磁性材料を含み、
前記害虫捕獲用餌剤から前記装置の出入口部までの経路上に磁石が配置されていることを特徴とする
害虫捕獲装置。
本発明の害虫捕獲方法は、害虫に磁性材料を喫食させる工程と、磁石により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限する工程とを有する。本発明の害虫捕獲方法は、害虫が喫食した磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって害虫の動きを制限し、捕獲するものであるので、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、かつ捕獲した害虫の動きを制限することができる。また、砂やホコリなどの外的要因による影響を受けないので、経時的な捕獲力の低下も低減される。
本発明の害虫捕獲用餌剤は、少なくとも磁性材料を含有する。本発明の害虫捕獲用餌剤は、上記本発明の害虫捕獲方法に有効に利用することができる。したがって、経時的な捕獲力の低下が低減され、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、かつ、捕獲した害虫の動きを制限することができる。
本発明の害虫捕獲装置は、少なくとも磁性材料を含む害虫捕獲用餌剤が設置されており、当該害虫捕獲用餌剤から当該装置の出入口部までの経路上に磁石が配置されていることを特徴とする。本発明の害虫捕獲装置は、害虫が喫食した磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって、磁性材料を喫食した害虫の動きを制限し、捕獲するものであるので、砂やホコリなどの外的要因による影響を受けず、経時的な捕獲力の低下を低減できる。また、害虫の表面性状を問わず捕獲可能である。さらに、捕獲した害虫の動きを制限することができ、ユーザーの不快感を低減できる。
本発明の害虫捕獲装置の第一の実施形態を説明するための図である。(a)は害虫捕獲装置の斜視図、(b)は平面図である。 本発明の害虫捕獲装置の第二の実施形態を説明するための図である。(a)は害虫捕獲装置の斜視図、(b)は平面図である。 本発明の害虫捕獲装置の第三の実施形態を説明するための図である。(a)は害虫捕獲装置の斜視図、(b)は正面断面図である。 本発明の害虫捕獲装置の第四の実施形態を説明するための正面断面図である。(a)はスロープを有しない害虫捕獲装置、(b)および(c)はスロープを有する害虫捕獲装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。
本発明の害虫捕獲方法は、害虫に磁性材料を喫食させる工程と、磁石により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限する工程とを有する。
本発明の対象となる害虫は特に限定されない。なかでも匍匐害虫に対して有効である。匍匐害虫としては地面を這う虫であれば特に限定されず、例えば、コウラナメクジ、チャコウラナメクジ、アシヒダナメクジ等のナメクジ類、アフリカマイマイ、オナジマイマイ、ニッポンマイマイ等のマイマイ類、オカダンゴムシ、コシビロダンゴムシ、ハマダンゴムシ等のダンゴムシ類、ワラジムシ、ホソワラジムシ、ハヤシワラジムシ等のワラジムシ類、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ等のゴキブリ類、トノサマバッタ、ショウリョウバッタ等のバッタ類、エンマコオロギ、オカメコオロギ等のコオロギ類、クロヤマアリ、アミメアリ等のアリ類、ヤマトシロアリ、イエシロアリ等のシロアリ類、トビズムカデ、セスジアカムカデ等のムカデ類、ヤケヤスデ、アカヤスデ等のヤスデ類、ハエトリグモ、アシダカグモ等のクモ類、等が挙げられる。特に有効な匍匐害虫としては、ナメクジ類、マイマイ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、ゴキブリ類、バッタ類、コオロギ類、アリ類等が挙げられる。
本発明の害虫捕獲方法に使用される磁性材料は、害虫が喫食することによって、磁石により、当該害虫の動きを制限できるものであればとくに制限されないが、強磁性体粉末であることが好ましい。
強磁性体粉末としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の磁性金属、これらの合金、これらの酸化物;各種フェライト類、マグネタイト(Fe)、マグヘマイト(γ−Fe)等が挙げられる。
なかでも錆びにくいことにより、長期間にわたり害虫を捕獲する効果を持続させることができると言う観点から、酸化物である各種フェライト類、マグネタイト(Fe)、マグヘマイト(γ−Fe)が好ましい。また、これらの酸化物を含むものとして、マグネタイト(Fe)を多く含む砂鉄等が挙げられる。
磁性材料の平均粒径は、害虫が体内に取り込めるサイズであればとくに制限されない。例えば、喫食性に優れるという観点から、レーザ回折・散乱法(JIS Z 8825:2013)による磁性材料の平均粒径は、0.1μm〜3000μmが好ましく、10μm〜2000μmがさらに好ましい。
本発明者らの検討によれば、害虫は磁性材料に忌避性を示さないので、十分に喫食させることができる。
本発明は、害虫に磁性材料を喫食させるのであれば、磁性材料単体として喫食させても、後述する餌剤として喫食させてもよい。
本発明の害虫捕獲方法は、害虫が喫食した磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって害虫の動きを制限し、捕獲することができる。
磁石により磁性材料を喫食した害虫の動きを制限するとは、磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって、磁性材料を喫食した害虫が、磁石上、あるいは磁石の近傍(磁石による磁力が働く範囲)に留まり、そこから逃亡することを困難にすることを意味する。害虫は磁石に直接接触した状態で磁石上に留まっていてもよいし、後述する保護材を介して磁石の近傍に留まっていてもよい。
磁石としては、磁性材料との間で相互作用(引力)を生じるよう、磁性材料と反対の極性を有するものであれば、特に限定されないが、磁力が長期間に渡り変化し難く、捕獲力を維持できるという観点から、永久磁石が好ましい。永久磁石としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石等が挙げられる。磁石の表面磁束密度は、1mT〜2000mTであることが好ましく、10mT〜1000mTであることがより好ましい。
本発明の害虫捕獲方法は、磁性材料を喫食した害虫は磁性材料と磁石の相互作用(引力)により動きが制限されるので、逃亡の恐れが低減し、ユーザーの不快感が低減される。
なお、本発明の害虫捕獲方法においては、磁石は必要に応じて電磁石としてもよい。電磁石とすることにより、害虫の動きを制限した後、通電を停止することにより磁力を失わせ、捕獲した害虫を回収することができる。
本発明の害虫捕獲用餌剤は、少なくとも磁性材料を含有する。
磁性材料としては、前記本発明の害虫捕獲方法で説明した磁性材料を挙げることができ、好ましい磁性材料も同様である。
本発明の害虫捕獲用餌剤は、磁性材料のみを含むものであってもよいが、本発明の効果を妨げない限り、害虫が喫食する公知の各種成分を配合することができる。
この形態において、害虫捕獲用餌剤中の磁性材料の配合割合は、例えば0.1〜99質量%であり、1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
磁性材料以外の各種成分としては、例えば、食餌剤、誘引剤、溶媒、殺菌剤、殺黴剤、保存剤、酸化防止剤、誤食防止剤、紫外線防止剤、展着剤、キレート剤、増粘剤、色素、香料、賦形剤等が挙げられる。
また、本発明の害虫捕獲用餌剤は、害虫の誘引、喫食を阻害しない限り、必要に応じて、殺虫成分を配合することもできる。
殺虫成分としては、フィプロニル、ピリプロール等のフェニルピラゾール系化合物;ヒドラメチルノン等のアミジノヒドラゾン系化合物;ジノテフラン、アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ニテンピラム等のネオニコチノイド系化合物;インドキサカルブ等のオキサジアジン系化合物;ホウ酸、ホウ砂、クロルフェナピル、これらの異性体又は誘導体、ピペロニルブトキサイド、サイネピリン500、サイネピリン222等の共力剤;メタアルデヒド;リン酸第二鉄;ピレスロイド系化合物;カーバメート系化合物等が挙げられる。これらの殺虫成分は1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の害虫捕獲用餌剤中の殺虫成分の配合割合は、例えば0.001〜50質量%であり、0.01〜10質量%が好ましい。
本発明において、害虫捕獲用餌剤の形態は特に制限されるものではなく、粉末、顆粒状、固形状、ペースト状、ゲル状、及び溶媒に溶解した液状等の形態で用いることができ、さらには噴霧して用いられてもよい。例えば、顆粒状とするには、磁性材料及びその他成分をコーンスターチや小麦粉等に混ぜて造粒すればよい。また、液状とする場合の溶媒としては、水、有機溶剤等が挙げられ、更に界面活性剤なども用いてもよい。さらに溶媒は、誘引剤とキット化し、使用時にそれらを混合するようにしてもよい。
次に本発明の害虫捕獲装置について説明する。
本発明の害虫捕獲装置は、少なくとも磁性材料を含む害虫捕獲用餌剤が設置されており、当該害虫捕獲用餌剤から当該装置の出入口部までの経路上に磁石が配置されていることを特徴とする。
「装置の出入口部」とは、害虫が装置の外部から内部へ侵入可能、あるいは装置の内部から外部へ脱出可能であり、装置の外部と内部を隔てる装置の一部分を意味する。装置の出入口部は、必ずしも特定の範囲で仕切られた構造を有する必要はない。例えば、図1や図2に示すように、害虫が容器の壁部を越えて装置の内部に侵入する場合は、その壁部上が「装置の出入口部」となる。一方で、図3や図4に示すように、装置が筒状で、側面部に開口部を有する構造である場合は、特定の範囲で仕切られた当該開口部が「装置の出入口部」となる。
また、「経路」とは、害虫が装置内に侵入し害虫捕獲用餌剤を喫食してから、上記出入口部から装置の外部へ脱出しようとするまでに通過する、装置内における移動経路を意味する。害虫捕獲用餌剤から装置の出入口部までの経路上に磁石が配置されていることにより、害虫が害虫捕獲用餌剤を喫食してから、上記出入口部から装置の外部へ脱出しようとするまでの間に、必ず磁石上あるいは磁石の近傍(磁石による磁力が働く範囲)を通過することになる。これにより、害虫は、体内に取り込んだ磁性材料と、磁石との相互作用(引力)によって動きが制限され、出入口部から装置の外部へ脱出することを防ぐことができる。
図1は、本発明の害虫捕獲装置の一実施形態を説明するための図である。
本発明の害虫捕獲装置1は、容器10内に、少なくとも磁性材料を含有する害虫捕獲用餌剤122を備える。なお、図1では、害虫捕獲用餌剤122を収容する害虫捕獲用餌剤収容部12を備えているが、当該収容部を備えず、容器の底部上に直接害虫捕獲用餌剤122を設置してもよい。
また、本発明の害虫捕獲装置1は、容器10内に、磁石142を備える。なお、図1では、磁石142を収容する磁石収容部14を備えているが、当該収容部を備えず、容器の底部上に直接磁石142を設置してもよい。また、図1(a)では、容器10と磁石142の間、及び磁石142と容器の底部との間には段差が設けられているが、段差を設けずフラットであってもよい。本発明の害虫捕獲装置1は、磁石142を備えることで、磁性材料と磁石との相互作用(引力)により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限し、捕獲することができる。
また、本発明の害虫捕獲装置は、図2のように容器の周りにスロープ15を設けていてもよい。スロープを設けることにより、害虫がスムーズに装置内に侵入することが可能となる。
本発明の害虫捕獲装置に用いられる害虫捕獲用餌剤は、上述の本発明の害虫捕獲用餌剤を使用することができる。また、本発明の害虫捕獲装置に用いられる磁石142は、上記で説明した磁石を使用することができる。
また図1、2において、容器10および害虫捕獲用餌剤収容部12は、シャーレ状の透明なプラスチック製の容器等からなる。なお、容器10および害虫捕獲用餌剤収容部12の高さや直径等のサイズは、設置場所や対象害虫等によって適宜変更すればよい。磁石142は、装置内に侵入した害虫が、害虫捕獲用餌剤を喫食してから、当該装置から脱出しようとするまでの経路上のいずれかの箇所に配置されていればよい。図1、2の形態においては、磁石142は、害虫捕獲用餌剤122の周囲を囲むようにして配置されている。
害虫捕獲用餌剤122に誘引された害虫は、容器10の壁部を乗り越え、害虫捕獲用餌剤122に到達する。害虫はその場で害虫捕獲用餌剤122を喫食し、害虫内部に磁性材料を蓄える。その後害虫は出入口部(容器10の壁部上)を経て容器10の外部に出ようとするが、その途中経路に配置された磁石142により、害虫の動きが制限され、捕獲される。
このように、本発明の害虫捕獲装置は、害虫が喫食した磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって害虫の動きを制限し、捕獲するものであるので、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、またホコリなどの外的要因による影響を受けないので、経時的な捕獲力の低下も低減される。さらに、害虫は磁性材料に忌避性を示さないので、磁性材料は害虫による喫食を阻害しない。さらに、害虫の動きは制限されるので、ユーザーの不快感が低減される。
図3は、本発明の害虫捕獲装置の別の実施形態を説明するための図である。
図3の形態の本発明の害虫捕獲装置3は、矩形の筒状の容器20内に、少なくとも磁性材料を含有する害虫捕獲用餌剤222を備える。なお、図3では、害虫捕獲用餌剤222を収容する害虫捕獲用餌剤収容部22を備えているが、当該収容部を備えず、容器の底部上に直接害虫捕獲用餌剤222を設置してもよい。
また、害虫捕獲装置3は、容器20内に磁石242を備える。なお図3では、磁石242を収容する磁石収容部24を備えているが、当該収容部を備えず、容器の底部上に直接磁石242を設置してもよい。
また、図3(a)では、容器20は筒状となっているが、容器の上面部は開口していてもよい。
本発明の害虫捕獲装置3は、磁石242を備えることで、磁性材料と磁石との相互作用(引力)により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限し、捕獲することができる。
また図3において、容器20は、長辺方向端部に2箇所の出入口部26を設けたこと以外は、透明なプラスチック製の部材等により密閉されている。したがって、害虫捕獲用餌剤222と出入口部26との間に、磁石242が設けられることになる。
害虫捕獲用餌剤222に誘引された害虫は、容器20の出入口部26から容器20の内部に進入し、害虫捕獲用餌剤222に到達する。害虫はその場で害虫捕獲用餌剤222を喫食し、害虫内部に磁性材料を蓄える。その後害虫は容器20の出入口部26を経て外部に出ようとするが、その途中経路に配置された磁石242上により、動きが制限され、捕獲される。
このように、本発明の害虫捕獲装置3は、害虫が喫食した磁性材料と磁石との相互作用(引力)によって害虫の動きを制限し、捕獲するものであるので、害虫の表面性状を問わず捕獲可能であり、またホコリなどの外的要因による影響を受けないので、経時的な捕獲力の低下も低減される。さらに、害虫は磁性材料に忌避性を示さないので、磁性材料は害虫による喫食を阻害しない。さらに、害虫の動きは制限されるので、ユーザーの不快感が低減される。
本発明の害虫捕獲装置は、害虫を捕獲した後にすべて廃棄してもよいが、磁石を再利用することもできる。
図4は、本発明の害虫捕獲装置の別の実施形態を説明するための、長手方向断面図である。
図4(a)の形態の本発明の害虫捕獲装置4は、図3で説明した害虫捕獲装置3とほぼ同様の構成を有するが、磁石242と害虫とが直接接触しないように、保護材30が設けられ、当該保護材30上に害虫捕獲用餌剤222、及び必要に応じて害虫捕獲用餌剤収容部22が設けられている。保護材30によって、磁石242と害虫との接触が防止されて汚れないため、磁石242を衛生的に保つことができ、再利用を図ることができる。保護材30は、例えば紙のような天然シート材料や、プラスチック製のシート材料が形成できる。
図4(b)の形態の本発明の害虫捕獲装置5は、図4(a)で説明した害虫捕獲装置4とほぼ同様の構成を有するが、害虫が装置内に侵入しやすいように、装置の出入口部26へとつづくスロープ25を備えている。また、図4(c)の形態の本発明の害虫捕獲装置6は、図4(b)で説明した害虫捕獲装置5とほぼ同様の構成を有するが、スロープ35が装置の下部に設けられ、スロープ35内の上部に磁石242、及び必要に応じて磁石収容部24が組み込まれている。
本発明の害虫捕獲装置は、屋内および/または屋外に設置することができる。
また前記では、本発明の害虫捕獲装置の害虫捕獲用餌剤が1個、磁石が1個または2個の場合を例に取り説明したが、本発明は前記形態に制限されない。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1
(供試虫)
以下の供試虫を用いた。
チャコウラナメクジ
ワラジムシ
オカダンゴムシ
(害虫捕獲用餌剤)
以下の粉末飼料および砂鉄を含む害虫捕獲用餌剤Aを用いた。
・粉末飼料(品番:CE−2(日本クレア製)) 30質量%
・砂鉄(品番:82‐1721(シータスク製)) 70質量%
・合計 100質量%
(方法)
1.直径9cmのプラスチックカップの中央に前記害虫捕獲用餌剤Aの1gを入れ、供試虫5頭を入れた。
2.30分後に該餌剤に対する供試虫の喫食行動を観察した。
3.翌日、直径12mm、厚さ2mmの円柱状のネオジム磁石上に供試虫をのせて、捕獲可否を判定した。
(判断基準)
・喫食の有無
○:喫食あり
×:喫食なし
・捕獲可否
○:磁石上に固定・捕獲されて逃亡できなかった
×:磁石上に固定・捕獲されず、逃亡した
(結果)
結果を表1に示す。
Figure 2020110073
表1の結果から、供試虫は実施例1の害虫捕獲用餌剤Aに忌避性を示さず、喫食することが確認できた。また、供試虫は磁石上に固定され、動きが制限され、捕獲可能であることが分かった。
実施例2
(害虫捕獲用餌剤)
実施例1で使用した害虫捕獲用餌剤Aを用いた。
(方法)
1.図1に示す害虫捕獲用装置を用いた。容器10の直径は90mm、深さは9mmである。また、害虫捕獲用餌剤収容部12としては、直径40mm、深さ7mmのシャーレを用い、その中に害虫捕獲用餌剤Aを5g設置した。磁石142は、直径12mm、厚さ2mmの円柱状のネオジム磁石を用い、図1に示すように、害虫捕獲用餌剤収容部12の周囲を囲むようにして磁石142を設置した。
2.作製した前記害虫捕獲用装置を野外に設置し、1日経過後、捕獲した害虫を調べた。
(結果)
結果を表2に示す。
Figure 2020110073
表2の結果から、野外においてダンゴムシ、コオロギが多数捕獲され、優れた害虫捕獲効果が確認された。捕獲された害虫は、砂鉄入りの害虫捕獲用餌剤Aを喫食しているので、磁石142上に固定・捕獲されており、動きが制限され、容器10からの逃亡が不可であった。
実施例3
(害虫捕獲用餌剤)
実施例1で使用した害虫捕獲用餌剤Aを用いた。
(方法)
1.図3に示す害虫捕獲用装置を用いた。容器20は矩形の筒状の容器であり、長さ100mm、幅30mm、高さ15mmである。容器20の長手方向端部の両方には、出入口部26がそれぞれ設けられ、出入口部26のサイズは幅30mm、高さ15mmである。磁石242は、直径12mm、厚さ2mmの円柱状のネオジム磁石を用い、害虫捕獲用餌剤収容部22と出入口部26との間に、ネオジム磁石を図3のように設置した。害虫捕獲用餌剤収容部22には、害虫捕獲用餌剤Aを5g設置した。
2.作製した前記害虫捕獲用装置を野外に設置し、3日経過後、捕獲した害虫を調べた。
(結果)
結果を表3に示す。
Figure 2020110073
表3の結果から、野外においてナメクジ、ダンゴムシが多数捕獲され、優れた害虫捕獲効果が確認された。捕獲された害虫は、砂鉄入りの害虫捕獲用餌剤Aを喫食しているので、磁石242上に固定・捕獲されており、動きが制限され、容器20からの逃亡が不可であった。
実施例4
(害虫捕獲用餌剤)
実施例1で使用した害虫捕獲用餌剤Aを用いた。
(方法)
1.実施例3で使用した害虫捕獲用装置を用いた。ただし、図4(a)に示すように、磁石242上に保護材30を設けた。保護材30は、厚さ0.5mmのプラスチック板とした。
2.作製した前記害虫捕獲用装置を野外に設置し、3日経過後、捕獲した害虫を調べた。
(結果)
結果を表4に示す。
Figure 2020110073
表4の結果から、磁石142上に保護材30を設置した場合でも、野外においてナメクジ、ダンゴムシが多数捕獲され、優れた害虫捕獲効果が確認された。捕獲された害虫は、砂鉄入りの害虫捕獲用餌剤を喫食しているので、磁石242上に固定・捕獲されており、動きが制限され、容器20からの逃亡が不可であった。
実施例5
(害虫捕獲用餌剤)
以下の組成の害虫捕獲用餌剤B(砂鉄50%)およびC(砂鉄65%)を用いた。害虫捕獲用餌剤BおよびCは、いずれもペースト状である。
害虫捕獲用餌剤B(砂鉄50%)
・粉末飼料(品番:CE−2(日本クレア製)) 25質量%
・砂鉄(品番:82‐1721(シータスク製)) 50質量%
・液糖 20質量%
・濃グリセリン 5質量%
・合計 100質量%
害虫捕獲用餌剤C(砂鉄65%)
・粉末飼料(品番:CE−2(日本クレア製)) 10質量%
・砂鉄(品番:82‐1721(シータスク製)) 65質量%
・液糖 20質量%
・濃グリセリン 5質量%
・合計 100質量%
(方法)
1.実施例3で使用した害虫捕獲用装置を用いた。害虫捕獲用餌剤収容部22には、害虫捕獲用餌剤BまたはCを5g設置した。
2.それぞれ作製した前記害虫捕獲用装置を野外に設置し、3日経過後、捕獲した害虫を調べた。
(結果)
結果を表5および表6に示す。
Figure 2020110073
Figure 2020110073
表5および表6の結果から、砂鉄を50質量%含む害虫捕獲用餌剤B並びに砂鉄を65質量%含む害虫捕獲用餌剤Cのいずれにおいても野外においてナメクジ、ダンゴムシが多数捕獲され、優れた害虫捕獲効果が確認された。捕獲された害虫は、砂鉄入りの害虫捕獲用餌剤を喫食しているので、磁石242上に固定・捕獲されており、動きが制限され、容器20からの逃亡が不可であった。また、ペースト状の害虫捕獲用餌剤を使用した場合でも、優れた害虫捕獲効果が確認された。
1、2、3、4、5、6 害虫捕獲装置
10、20 容器
12、22 害虫捕獲用餌剤収容部
14、24 磁石収容部
15、25、35 スロープ
26 出入口部
30 保護材
122、222 害虫捕獲用餌剤
142、242 磁石

Claims (3)

  1. 害虫に磁性材料を喫食させる工程と、
    磁石により、前記磁性材料を喫食した害虫の動きを制限する工程と
    を有する害虫捕獲方法。
  2. 請求項1に記載の害虫捕獲方法に用いるための害虫捕獲用餌剤であって、
    少なくとも磁性材料を含有する害虫捕獲用餌剤。
  3. 害虫捕獲用餌剤が設置された害虫捕獲装置であって、
    前記害虫捕獲用餌剤は少なくとも磁性材料を含み、
    前記害虫捕獲用餌剤から前記装置の出入口部までの経路上に磁石が配置されていることを特徴とする
    害虫捕獲装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112450173A (zh) * 2020-11-26 2021-03-09 陈海洋 一种节能环保的捕蚊装置及其使用方法

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