JP2020110061A - 種または球根の植付機 - Google Patents

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Abstract

【課題】種だけでなく球根の植え付けも行うことができる種または球根の植付機を提供する。【解決手段】植付機10の前進時に前輪17が回転すると、穴開け突起16によって土に所定深さの植え付け穴15が開けられる。植付機10がさらに前進して植え付け穴15が前輪17と後輪18との間に達したとき、投入チューブ19から球根13が植え付け穴15に投入される。その後、植付機10がさらにまた前進することで、後輪18が植え付け穴15の上部を押し潰し、投入された球根13を後輪19により覆土する。これにより、従来機では形成が困難であった植え付け穴15を開けることができ、種だけでなく球根13の植え付けも行うことができる。【選択図】図1

Description

この発明は種または球根の植付機、詳しくは手動走行式の種または球根の植付機に関する。
従来、手押し走行式の種蒔機として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この従来の種蒔機は、畑に種蒔き溝を形成するための複数の輪形ロールが外周面に離間配置されたドラム状の前輪と、この前輪と軸線同士が平行なドラム状の後輪と、各輪の間に配されて、各輪形ロールにより形成された各種蒔き溝に覆土するための覆土板と、各輪より上方に配されて、複数の種を収納する種入れ容器と、種入れ容器にそれぞれの上端が連通されて、前輪と覆土板との間から露出した各種まき溝に種入れを行うための複数の投入チューブとを備えたものである。
種蒔き機の使用に際しては、畑で種蒔き機を手押し走行することで、まず、前輪の各輪形ロールによって土の上に複数の種蒔き溝が押し固めて形成される。その後、各溝の中に、種入れ容器から各チューブを通して種が1粒ずつ蒔かれ、次いで覆土板によって各溝の上に薄く覆土された後、後輪の踏みによってこの覆土を鎮圧する。これにより、植え付けられた種が風で飛散せず、地中からの自然な水揚げを促進することができる。その結果、種および溝土の乾燥を防止し、種の発芽を促して植物を生育することができる。
特開2003−235310号公報
しかしながら、従来の手押し走行式の種蒔機にあっては、このように複数の輪形ロール付きの前輪を畑の上で回転させて形成可能な種蒔き溝は一般的に浅い。そのため、種を投入する分には問題はないものの、球根を投入できるほどの深い溝を畑の表面に形成することは難しかった。すなわち、深い溝を形成するためには、前輪の外周面からの輪形ロールの突出高さを大きくし、さらに前輪を大型化して重量物とする必要があり、これでは種蒔機の手押し走行を行うことが困難になる。このように、従来機は、球根の植え付けに不向きなものであった。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、畑の表面に、種または球根の植え付け穴を開けるための穴開け突起を、前輪の半径方向に突出状態で設けるようにすれば、上述した課題は解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、種だけでなく、球根の植え付けも可能な種または球根の植付機を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、走行力を得るための取っ手が設けられた機体と、該機体の前部に配されて、土に種または球根の植え付け穴を開ける穴開け突起が半径方向に突出して設けられた前輪と、前記機体の後部に配されて、前記穴開け突起により開けられた前記植え付け穴の上部を押し潰して覆土する後輪と、前記機体に設けられて、前記前輪と前記後輪との間から露出した前記植え付け穴に、前記種または前記球根を投入するための投入チューブとを備えた種または球根の植付機である。
植付機は、取っ手を利用した手押し走行式のものでも、これとは反対に手引き走行式のものでもよい。この取っ手はその一部が機体に連結されており、操作者が取っ手をつかんで機体を押しまたは引っ張ることにより機体を走行させることを可能としている。
植付機を使用する場所としては、畑(畝)や家庭菜園の庭などが一般的である。
植付機により植え付けられる種の種類は限定されない。例えば、トマト、キュウリといった各種の野菜、イチゴといった各種の果物の種でもよい。
また、球根の種類も限定さない。例えば、各種の花(チューリップ、アマリリスなど)、各種の野菜(ニンニク、里芋、ジャガイモなど)の球根を採用することができる。
機体の素材としては、例えば、各種の金属を採用することができるものの、安価で軽量なアルミニウム合金が好ましい。
機体の形状も任意である。
取っ手の素材としては、例えば、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木などを採用することができる。
取っ手の形状や長さは任意である。
前輪の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
前輪の形状は任意である。例えば、円盤状、横長な円筒状、横長な円筒枠状などを採用することができる。
前輪の使用数も任意である。1つでも複数でもよい。
穴開け突起の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
穴開け突起の形状は任意である。例えば、円柱状、角柱状などでもよい。
穴開け突起のサイズ(直径(開口面積)、深さ)も任意である。
穴開け突起の形成数は任意である。例えば、1つでも複数でもよい。複数の場合、前輪の周方向に所定ピッチで形成した方が、土の表面に一定間隔で植え付け穴を形成できるために好ましい。
植え付け穴の形状や深さは、穴開け突起の形状や長さにより適宜変更される。
後輪の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
後輪の形状は任意である。例えば、円盤状、横長な円筒状などを採用することができる。
後輪の使用数も任意である。1つでも複数でもよい。
投入チューブの素材としては、例えば、各種のプラスチックなどを採用することができる。また、この投入チューブとしては、湾曲自在な金属チューブでもよい。
請求項2に記載の発明は、前記機体には、前記植え付け穴に投入された前記種または前記球根を穴奥へ押し込む押し込み部材が、前記投入チューブの一側部に昇降自在な連結状態で並設され、前記機体には、操作アームの操作によって、前記投入チューブと前記押し込み部材とを、それぞれ前記植え付け穴との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、前記押し込み部材のみを前記植え付け穴との対峙位置で昇降させる縦横移動手段が設けられた請求項1に記載の種または球根の植付機である。
押し込み部材の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
押し込み部材の形状は任意である。例えば、丸棒状、角棒状でもよい。この押し込み部材は、縦長で上下面が開口した昇降ガイド筒を利用して昇降自在に設けてもよい。
操作アームの素材としては、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木などを採用することができる。
縦横移動手段の構造は、操作アームを適宜操作することによって、植え付け穴との対峙位置まで一体的に投入チューブと押し込み部材とを移動可能であるとともに、押し込み部材のみを植え付け穴の真上で昇降(上下動)させて、種または球根を穴奥に押し込めるものであれば任意である。
請求項3に記載の発明は、前記前輪は、円形をした左右一対の端板の外周部に、周方向へ所定ピッチで複数の連結枠が平行に横架された横長な円筒枠状のもので、前記複数の連結枠には、複数の前記穴開け突起が、横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結され、前記複数の連結枠は、前記左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能にそれぞれ横架された請求項1または請求項2に記載の種または球根の植付機である。
端板および連結枠の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
端板の厚さは任意であるものの、薄肉の方が軽量化を図れて好ましい。
連結枠としては、例えば、丸棒、丸パイプ、角棒、角パイプなどを採用することができる。
連結枠の長さは、横長な前輪の長さに応じて適宜変更することができる。
また、連結枠の使用数も、土の表面に形成される植え付け穴の形成ピッチに応じて適宜変更することができる。
ここでいう「複数の連結枠に、複数の穴開け突起が、横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結されている」とは、対応する連結枠に、複数の穴開け突起がそれぞれ横方向(連結枠の長さ方向)へスライド可能に設けられて、各穴開け突起の形成ピッチを変更できるとともに、対応する連結枠に、複数の穴開け突起がそれぞれ着脱可能に設けられることで、穴開け突起を高さが異なるものに交換できることを意味する。
ここでいう「複数の連結枠が、左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能にそれぞれ横架されている」とは、前輪の構成が、2枚の端板における各連結枠の横架位置を、端板の半径方向へ移動できるようになっていることを意味する。
請求項4に記載の発明は、前記取っ手は、前記前輪を中心にして前記機体を反転させることによって、前記後輪を持ち上げた状態での手引き走行が可能なように前記機体に設けられた請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の種または球根の植付機である。
請求項1に記載の発明によれば、種または球根の植え付け時、取っ手を握って植付機を土の上で前進させると、前輪が回転し、穴開け突起によって土の表面に種または球根の植え付け穴が開けられる。その後の植付機の前進により、植え付け穴が前輪と後輪との間に達したとき、投入チューブを通して種または球根が植え付け穴に投入される。さらに植付機が前進することで、後輪が植え付け穴の上部を押し潰し、投入された種または球根の上に覆土する。
このように、前輪に突設された穴開け突起によって、従来機では形成が困難であった所定深さの植え付け穴を土の表面に開けるように構成したため、種だけでなく球根の植え付けも行うことができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、種または球根の植え付けに際して、縦横移動手段の操作アームの操作により、投入チューブと押し込み部材とを一体的に横移動させ、前輪と後輪との間から露出した植え付け穴の真上に投入チューブの下端を配置する。次いで、この状態で投入チューブの下端から穴開け突起の中へと種または球根を投入する。
その後、操作アームのさらなる操作によって、投入チューブと押し込み部材とを一体的に横移動させ、植え付け穴の真上に押し込み部材の下端を配置し、ここで押し込み部材を下方へ移動させることで、植え付け穴に投入された種または球根を穴奥に押し込む。これにより、種または球根の必要な埋め込み深さを確保することができる。
このように、アーム操作式の縦横移動手段を利用して、投入チューブと押し込み部材とをそれぞれ植え付け穴との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、押し込み部材を昇降可能に構成したため、投入チューブを使用した種または球根の植え付け穴への投入と、その後の押し込み部材による植え付け穴の穴奥への種または球根の押し込みとを、操作アームによる簡単な操作のみで連続的に短時間で行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前輪として横長な円筒枠状のものを採用したため、植付機の軽量化を図ることができる。
さらに、各連結枠に対して、各穴開け突起を横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結したため、各連結枠に配された複数の穴開け突起の間隔を適宜変更することができるとともに、各穴開け突起の高さも変更することができる。
さらにまた、各連結枠を、左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能に配したため、土の表面に現出される各植え付け穴の形成ピッチを適宜変更することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、取っ手を握り、前輪を中心にして機体を反転させた後、後輪を所定高さまで持ち上げた状態で、植付機を手引き走行させる。これにより、前輪のみによる植付機の走行が可能となり、土の表面に、種または球根が未投入の穴開け突起を連続的に形成することができる。
この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の斜視図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の使用状態を示す側面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する縦横移動手段を示す斜視図である。 (a)は、この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の植え付け穴と投入チューブとの対峙状態を示す要部拡大正面図である。(b)は、この投入チューブから球根を植え付け穴へ投入した状態を示す要部拡大正面図である。(c)は、この球根が投入された植え付け穴と押し込み部材との対峙状態を示す要部拡大正面図である。(d)は、押し込み部材による球根の穴底への押し込み状態を示す要部拡大正面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する穴開け突起の別形態を示す拡大斜視図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する別形態の前輪を示す拡大側面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の別の使用方法を示す側面図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは説明の都合上、X1方向を植付機の前方向(進行方向)、X2をその後方向、Y1をその左方向、Y2をその右方向、Z1方向をその上方向、Z2方向をその下方向とする。
図1および図2に示すように、この発明の実施例1に係る種または球根の植付機(以下、植付機)10は、作業者が握って走行力を得るための左右一対の取っ手11が配された枠型の機体12と、機体12の上部に設けられて、複数の球根13を収納するための上面が開口したY1−Y2方向に長い収納箱14と、機体12の前部に配されて、畑の畝(土)の表面にニンニクの球根13の植え付け穴15をY1−Y2方向に3つずつ並列状態で順次開けて行く複数の穴開け突起16が半径方向に突出して配設された前輪17と、機体12の後部に配されて、各穴開け突起16により開けられた横一列3つずつの植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰して覆土する3つの後輪18と、機体12に設けられて、前輪17と後輪18との間から露出した植え付け穴15に、収納箱14に入った球根13をそれぞれ投入するための3本の投入チューブ19と、各投入チューブ19の一側部に、それぞれ昇降自在な連結状態で並設されて、各植え付け穴15に投入された球根13を各穴奥へと押し込む3本の縦長な押し込み棒(押し込み部材)20と、操作アームAの操作によって、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、対応する植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、各植え付け穴15の真上で対応する押し込み棒20のみを昇降させる縦横移動手段21とを備えたものである。すなわち、機体12は、その下部に配置された前輪17および後輪18の4輪で支持されており、その前後方向に沿って走行(移動)可能とされている。
以下、図1〜図3を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。
機体12は、それぞれX1−X2方向に延びた左サイドメンバー22および右サイドメンバー23と、これらの長さ方向の略中間部を連結するクロスメンバー24と、左サイドメンバー22のX2側の端に下端部付近が連結されている縦長な左支柱25と、右サイドメンバー23のX2側の端に下端部付近が連結されている縦長な右支柱26と、各支柱25,26の上端同士を連結するY1−Y2方向に延びた上枠27と、左サイドメンバー22のX1側の端に基端が連結されて、長さ方向の略中間部が左支柱25の上端に連結された長尺な左傾斜アーム28と、右サイドメンバー23のX1側の端に基端が連結されて、長さ方向の略中間部が右支柱26の上端に連結された長尺な右傾斜アーム29とを有している。
これらの部材は、ステンレス製の丸パイプであるクロスメンバー24を除いて、アルミニウム合金製の角パイプからなる。また、各傾斜アーム28,29の先端部の内面側には、それぞれ対峙方向へ延びた左右一対の取っ手11が突設されている。さらに、上枠27の長さ方向の中間部の下面には、下向きコの字状の連結ブラケット30が、垂直ピン31を介して水平旋回自在に連結されている。
収納箱14は、各傾斜アーム28,29のうち、上枠27の連結位置より上部に横架されたY1−Y2方向へ延びる箱支持枠32に片持ちされている。収納箱14の底板のX1側の端部には、Y1−Y2方向へ所定ピッチで、球根13の投入部33が3つ配設されている。また、収納箱14のX2方向の側板の長さ方向の略中間部には、操作アームAの操作をガイドする矩形状のガイド板34が吊下されている。このガイド板34の下辺部34aが、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、それぞれ横一列に配された3つの植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるときのガイドとなる。また、ガイド板34のY2側の辺部34bが、各植え付け穴15の真上で各押し込み棒20のみを昇降させるときのガイドとなる。
前輪17は、円形をした左右一対の薄肉な端板35(厚みが3〜5mm程度のアルミ円板)の外周部に、左右一対ずつのビスBを介して、周方向へ45°ピッチで8本の連結枠36がそれぞれ平行に横架された横長で円筒枠状の部材である。前輪17の左右一対の短尺な回転軸41は、左サイドメンバー22のX1側の端部と、左傾斜アーム28の下端部との連結部に軸支されている。
各連結枠36には、それぞれの長さ方向へ所定ピッチで3本の穴開け突起16が突設されている。各穴開け突起16は短尺な丸棒で、これらのサイズは、球根13の植え付けに適した直径5cm、長さ10cmとしている。
各後輪18は、各支柱25,26の下端間に横架されたY1−Y2方向へ延びる回転軸42に対して、その軸線方向(長さ方向)へ所定ピッチで各後輪18の中心部が固着された円盤状の部材である。3つの後輪18は、前輪17の回転に伴って畝の表面に横一列3つずつで順次穿たれた各植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰せる位置に配されている。
各投入チューブ19は、ワイヤー鋼線により補強された軟質プラスチック製のもので、各上端部が対応する投入部33にそれぞれ連通される。
各押し込み棒20は、Z1−Z2方向に延びる丸棒で、対応する押し込み棒20の3分の2程度の長さを有する角パイプ状の3本の昇降ガイド筒37に、それぞれ昇降自在に挿入されている。これらの押し込み棒20の上端部は、上端の抜け止めキャップ38と、それより下方に配された位置決めリング39とに挟持された状態で、Y1−Y2方向に延びた1本の昇降フレーム40により連結されている。
縦横移動手段21は、X1−X2方向に長いアルミニウム合金製の操作アームAと、上枠27の長さ方向の中間部に、垂直ピン31を介して水平旋回自在に連結されたステンレス製の前記連結ブラケット30と、3本の押し込み棒20の上端部を連結するアルミニウム合金製の前記昇降フレーム40と、クロスメンバー24にスライド自在に外挿されたY1−Y2方向に長いスライダ43とを有している。
操作アームAは、3本の押し込み棒20のうち、中間に配された押し込み棒20の昇降フレーム40との連結部分に基端部が挿着されている。また、操作アームAの長さ方向の略中間部が、水平ピン44を介して、連結ブラケット30の左右一対の側板部に垂直回動自在に連結されている。すなわち、操作アームAは、連結ブラケット30を利用して、垂直ピン31を中心にした水平回動と、水平ピン44を中心にした垂直回動とを任意に行うことができる長尺部材である。
スライダ43は、クロスメンバー24より短尺な角パイプである。このスライダ43の長さ方向の両端部と中間部との各X1側の面には、相対的にY1側に配される投入チューブ19の下端部と、相対的にY2側に配される各昇降ガイド筒37の下端部とが、一対ずつ固着されている(図3)。対応する投入チューブ19の下端部と昇降ガイド筒37の下端部とのY1−Y2方向のスパンは、クロスメンバー24とスライダ43との長さの差、すなわち操作アームAの水平操作により、スライダ43が横スライドする最大幅と同じである。したがって、操作アームAの先部がガイド板34の下辺部34aに当接する球根13の投入時、各投入チューブ19の下端部は、対応する後輪18の走行路上(植え付け穴15の真上)に配される。一方、操作アームAの先部がガイド板34のY2側の辺部に当接する棒昇降時、各昇降ガイド筒37の下端部は、対応する後輪18の走行路上(植え付け穴15の真上)に配される。
次に、図1〜図7を参照して、この発明の実施例1に係る植付機10による球根13の植え付け方法を説明する。
図2及び図3に示すように、あらかじめ操作アームAの先部をガイド板34の下辺部34aに当接させ、各投入チューブ19の下端部を、対応する植え付け穴15の真上に配置しておく(図4(a))。
球根13の植え付け時、畝の上で、取っ手11を握り植付機10をX1方向へ手押し走行する。これにより前輪17が回転し、各連結枠36に配された3つの穴開け突起16によって、土の表面に球根13の植え付け穴15がY1−Y2方向へ3つ開けられる。
その後、植付機10のさらなる前進により、これらの植え付け穴15が前輪17と後輪18との間に達する。ここで、植付機10を停止し、収納箱14から3本の投入チューブ19を通して、各植え付け穴15に球根13を1つずつ投入する(図4(b))。
その後、操作アームAの先端部を握り、垂直ピン31を中心にしてこれをY2方向へ回動し、操作アームAをガイド板34のY2側の辺部34bに当接させる。これにより、各昇降ガイド筒37(押し込み棒20)の下端部が、対応する植え付け穴15の真上に配される(図4(c))。
次いで、握った操作アームAの先端部を引き上げ、ガイド板34のY2側の辺部34bをガイドにしながら、水平ピン44を中心にして操作アームAを上方回動させる。これにより、昇降フレーム40を介して3本の押し込み棒20が、対応する昇降ガイド筒37をガイドにして昇降し、各植え付け穴15に投入された球根13を穴底へそれぞれ押し込む(図4(d))。これにより、各球根13が正しい植え付け位置に到達し、各球根13の必要な埋め込み深さを確保することができる。
その後、さらに植付機10を前進することで、各後輪18が対応する植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰し、投入された球根13の上に覆土する(図2)。
このように、前輪17に突設された各穴開け突起16によって、従来機では形成が困難であった所定深さの植え付け穴15を畝の表面にそれぞれ開けるように構成したため、種だけでなく球根13の植え付けも支障なく行うことができる。
また、アーム操作式の縦横移動手段21を利用して、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、対応する植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、対応する植え付け穴15の真上で各押し込み棒20を昇降可能に構成したため、各投入チューブ19を使用した球根13の各植え付け穴15への投入と、その後の各押し込み棒20による各植え付け穴15の穴奥への球根13の押し込みとを、操作アームAによる簡単な各回動操作のみで連続的に短時間で行うことができる。
さらに、前輪17として横長な円筒枠状のものを採用したため、植付機10の軽量化を図ることもできる。
なお、図5に示すように、各穴開け突起16は、短尺なコの字フランジ45を介して、対応する連結枠36にそれぞれ着脱自在にビス止めするようにしてもよい。これにより、各連結枠36にY1−Y2方向へスライド可能に各穴開け突起16を取り付けて、各穴開け突起16の間隔を適宜変更することができる。しかも、各穴開け突起16を直径と高さが異なるもの(小径で短尺な穴開け突起16A)と交換可能になるため、球根13や種などの被植付物の種類やサイズに応じて、植え付け穴15の直径や深さを適宜変更することができる。
また、図6に示すように、左右一対の端板35に、各連結枠36を連結するビスBのビス止め穴35a、35bを、端板35の半径方向へ所定ピッチでそれぞれ形成するように構成すれば、全ての連結枠36を各端板35の半径方向へ一括して移動させて、隣接する連結枠36の周方向の間隔を変更することができる。これにより、土の表面に現出される各植え付け穴15の形成ピッチを適宜変更することができる。
さらに、図7に示すように、この植付機10は、取っ手11を握り、前輪17を中心にして機体12を反転させることで、後輪18を所定高さまで持ち上げた状態で、植付機10を手引き走行させることもできる。これにより、前輪17のみによる植付機10の走行が可能となり、土の表面に、球根13が未投入の穴開け突起16を連続的に形成することができる。
この発明に係る種または球根の植付機は、手動走行式の種または球根の植付機として有用である。
10 種または球根の植付機、
11 取っ手、
12 機体、
13 球根(種または球根)、
15 植え付け穴、
16 穴開け突起、
17 前輪、
18 後輪、
19 投入チューブ、
20 押し込み棒(押し込み部材)、
21 縦横移動手段、
35 端板、
36 連結枠。
この発明は種または球根の植付機、詳しくは手動走行式の種または球根の植付機に関する。
従来、手押し走行式の種蒔機として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この従来の種蒔機は、畑に種蒔き溝を形成するための複数の輪形ロールが外周面に離間配置されたドラム状の前輪と、この前輪と軸線同士が平行なドラム状の後輪と、各輪の間に配されて、各輪形ロールにより形成された各種蒔き溝に覆土するための覆土板と、各輪より上方に配されて、複数の種を収納する種入れ容器と、種入れ容器にそれぞれの上端が連通されて、前輪と覆土板との間から露出した各種まき溝に種入れを行うための複数の投入チューブとを備えたものである。
種蒔き機の使用に際しては、畑で種蒔き機を手押し走行することで、まず、前輪の各輪形ロールによって土の上に複数の種蒔き溝が押し固めて形成される。その後、各溝の中に、種入れ容器から各チューブを通して種が1粒ずつ蒔かれ、次いで覆土板によって各溝の上に薄く覆土された後、後輪の踏みによってこの覆土を鎮圧する。これにより、植え付けられた種が風で飛散せず、地中からの自然な水揚げを促進することができる。その結果、種および溝土の乾燥を防止し、種の発芽を促して植物を生育することができる。
特開2003−235310号公報
しかしながら、従来の手押し走行式の種蒔機にあっては、このように複数の輪形ロール付きの前輪を畑の上で回転させて形成可能な種蒔き溝は一般的に浅い。そのため、種を投入する分には問題はないものの、球根を投入できるほどの深い溝を畑の表面に形成することは難しかった。すなわち、深い溝を形成するためには、前輪の外周面からの輪形ロールの突出高さを大きくし、さらに前輪を大型化して重量物とする必要があり、これでは種蒔機の手押し走行を行うことが困難になる。このように、従来機は、球根の植え付けに不向きなものであった。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、畑の表面に、種または球根の植え付け穴を開けるための穴開け突起を、前輪の半径方向に突出状態で設けるようにすれば、上述した課題は解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、種だけでなく、球根の植え付けも可能な種または球根の植付機を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、走行力を得るための取っ手が設けられた機体と、この機体の前部に配設された前輪と、この前輪に設けられ、その半径方向に突出し、土に種または球根の植え付け穴を開ける穴開け突起と、前記機体の後部に配設され、この穴開け突起により開けられた前記植え付け穴の上部を押し潰して覆土する後輪と、前記機体に設けられ、前記前輪と前記後輪との間から露出した前記植え付け穴に前記種または球根を投入するための投入チューブと、この投入チューブの一側部に昇降自在な連結状態で並設され、前記植え付け穴に投入された前記種または球根を穴奥へ押し込む押し込み部材と、前記機体に水平回動自在かつ垂直回動自在に設けられ、前記投入チューブと前記押し込み部材とを、それぞれ前記植え付け穴との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、前記押し込み部材のみを前記植え付け穴との対峙位置で昇降させる操作アームと、を備えた種または球根の植付機である
植付機は、取っ手を利用した手押し走行式のものでも、これとは反対に手引き走行式のものでもよい。この取っ手はその一部が機体に連結されており、操作者が取っ手をつかんで機体を押しまたは引っ張ることにより機体を走行させることを可能としている。
植付機を使用する場所としては、畑(畝)や家庭菜園の庭などが一般的である。
植付機により植え付けられる種の種類は限定されない。例えば、トマト、キュウリといった各種の野菜、イチゴといった各種の果物の種でもよい。
また、球根の種類も限定さない。例えば、各種の花(チューリップ、アマリリスなど)、各種の野菜(ニンニク、里芋、ジャガイモなど)の球根を採用することができる。
機体の素材としては、例えば、各種の金属を採用することができるものの、安価で軽量なアルミニウム合金が好ましい。
機体の形状も任意である。
取っ手の素材としては、例えば、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木などを採用することができる。
取っ手の形状や長さは任意である。
前輪の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
前輪の形状は任意である。例えば、円盤状、横長な円筒状、横長な円筒枠状などを採用することができる。
前輪の使用数も任意である。1つでも複数でもよい。
穴開け突起の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
穴開け突起の形状は任意である。例えば、円柱状、角柱状などでもよい。
穴開け突起のサイズ(直径(開口面積)、深さ)も任意である。
穴開け突起の形成数は任意である。例えば、1つでも複数でもよい。複数の場合、前輪の周方向に所定ピッチで形成した方が、土の表面に一定間隔で植え付け穴を形成できるために好ましい。
植え付け穴の形状や深さは、穴開け突起の形状や長さにより適宜変更される。
後輪の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
後輪の形状は任意である。例えば、円盤状、横長な円筒状などを採用することができる。
後輪の使用数も任意である。1つでも複数でもよい。
投入チューブの素材としては、例えば、各種のプラスチックなどを採用することができる。また、この投入チューブとしては、湾曲自在な金属チューブでもよい。
押し込み部材の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
押し込み部材の形状は任意である。例えば、丸棒状、角棒状でもよい。この押し込み部材は、縦長で上下面が開口した昇降ガイド筒を利用して昇降自在に設けてもよい。
操作アームの素材としては、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木などを採用することができる。
縦横移動手段の構造は、操作アームを適宜操作することによって、植え付け穴との対峙位置まで一体的に投入チューブと押し込み部材とを移動可能であるとともに、押し込み部材のみを植え付け穴の真上で昇降(上下動)させて、種または球根を穴奥に押し込めるものであれば任意である。
請求項2に記載の発明は、前記前輪は、円形をした左右一対の端板の外周部に、周方向へ所定ピッチで複数の連結枠が平行に横架された横長な円筒枠状のもので、前記複数の連結枠には、複数の前記穴開け突起が、横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結され、前記複数の連結枠は、前記左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能にそれぞれ横架された請求項1に記載の種または球根の植付機である。
端板および連結枠の素材としては、各種の金属、各種のプラスチックなどを採用することができる。
端板の厚さは任意であるものの、薄肉の方が軽量化を図れて好ましい。
連結枠としては、例えば、丸棒、丸パイプ、角棒、角パイプなどを採用することができる。
連結枠の長さは、横長な前輪の長さに応じて適宜変更することができる。
また、連結枠の使用数も、土の表面に形成される植え付け穴の形成ピッチに応じて適宜変更することができる。
ここでいう「複数の連結枠に、複数の穴開け突起が、横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結されている」とは、対応する連結枠に、複数の穴開け突起がそれぞれ横方向(連結枠の長さ方向)へスライド可能に設けられて、各穴開け突起の形成ピッチを変更できるとともに、対応する連結枠に、複数の穴開け突起がそれぞれ着脱可能に設けられることで、穴開け突起を高さが異なるものに交換できることを意味する。
ここでいう「複数の連結枠が、左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能にそれぞれ横架されている」とは、前輪の構成が、2枚の端板における各連結枠の横架位置を、端板の半径方向へ移動できるようになっていることを意味する。
請求項3に記載の発明は、前記取っ手は、前記前輪を中心にして前記機体を反転させることによって、前記後輪を持ち上げた状態での手引き走行が可能なように前記機体に設けられた請求項1または請求項2に記載の種または球根の植付機である。
請求項1に記載の発明によれば、種または球根の植え付け時、取っ手を握って植付機を土の上で前進させると、前輪が回転し、穴開け突起によって土の表面に種または球根の植え付け穴が開けられる。その後の植付機の前進により、植え付け穴が前輪と後輪との間に達したとき、投入チューブを通して種または球根が植え付け穴に投入される。さらに植付機が前進することで、後輪が植え付け穴の上部を押し潰し、投入された種または球根の上に覆土する。
このように、前輪に突設された穴開け突起によって、従来機では形成が困難であった所定深さの植え付け穴を土の表面に開けるように構成したため、種だけでなく球根の植え付けも行うことができる。
特に、種または球根の植え付けに際して、操作アームの操作により、投入チューブと押し込み部材とを一体的に横移動させ、前輪と後輪との間から露出した植え付け穴の真上に投入チューブの下端を配置する。次いで、この状態で投入チューブの下端から穴開け突起の中へと種または球根を投入する。
その後、操作アームのさらなる操作によって、投入チューブと押し込み部材とを一体的に横移動させ、植え付け穴の真上に押し込み部材の下端を配置し、ここで押し込み部材を下方へ移動させることで、植え付け穴に投入された種または球根を穴奥に押し込む。これにより、種または球根の必要な埋め込み深さを確保することができる。
このように、操作アームを使用して、投入チューブと押し込み部材とをそれぞれ植え付け穴との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、押し込み部材を昇降可能に構成したため、投入チューブを使用した種または球根の植え付け穴への投入と、その後の押し込み部材による植え付け穴の穴奥への種または球根の押し込みとを、操作アームによる簡単な操作のみで連続的に短時間で行うことができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前輪として横長な円筒枠状のものを採用したため、植付機の軽量化を図ることができる。
さらに、各連結枠に対して、各穴開け突起を横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結したため、各連結枠に配された複数の穴開け突起の間隔を適宜変更することができるとともに、各穴開け突起の高さも変更することができる。
さらにまた、各連結枠を、左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能に配したため、土の表面に現出される各植え付け穴の形成ピッチを適宜変更することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、取っ手を握り、前輪を中心にして機体を反転させた後、後輪を所定高さまで持ち上げた状態で、植付機を手引き走行させる。これにより、前輪のみによる植付機の走行が可能となり、土の表面に、種または球根が未投入の穴開け突起を連続的に形成することができる。
この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の斜視図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の使用状態を示す側面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する縦横移動手段を示す斜視図である。 (a)は、この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の植え付け穴と投入チューブとの対峙状態を示す要部拡大正面図である。(b)は、この投入チューブから球根を植え付け穴へ投入した状態を示す要部拡大正面図である。(c)は、この球根が投入された植え付け穴と押し込み部材との対峙状態を示す要部拡大正面図である。(d)は、押し込み部材による球根の穴底への押し込み状態を示す要部拡大正面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する穴開け突起の別形態を示す拡大斜視図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の一部を構成する別形態の前輪を示す拡大側面図である。 この発明の実施例1に係る種または球根の植付機の別の使用方法を示す側面図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは説明の都合上、X1方向を植付機の前方向(進行方向)、X2をその後方向、Y1をその左方向、Y2をその右方向、Z1方向をその上方向、Z2方向をその下方向とする。
図1および図2に示すように、この発明の実施例1に係る種または球根の植付機(以下、植付機)10は、作業者が握って走行力を得るための左右一対の取っ手11が配された枠型の機体12と、機体12の上部に設けられて、複数の球根13を収納するための上面が開口したY1−Y2方向に長い収納箱14と、機体12の前部に配されて、畑の畝(土)の表面にニンニクの球根13の植え付け穴15をY1−Y2方向に3つずつ並列状態で順次開けて行く複数の穴開け突起16が半径方向に突出して配設された前輪17と、機体12の後部に配されて、各穴開け突起16により開けられた横一列3つずつの植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰して覆土する3つの後輪18と、機体12に設けられて、前輪17と後輪18との間から露出した植え付け穴15に、収納箱14に入った球根13をそれぞれ投入するための3本の投入チューブ19と、各投入チューブ19の一側部に、それぞれ昇降自在な連結状態で並設されて、各植え付け穴15に投入された球根13を各穴奥へと押し込む3本の縦長な押し込み棒(押し込み部材)20と、操作アームAの操作によって、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、対応する植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、各植え付け穴15の真上で対応する押し込み棒20のみを昇降させる縦横移動手段21とを備えたものである。すなわち、機体12は、その下部に配置された前輪17および後輪18の4輪で支持されており、その前後方向に沿って走行(移動)可能とされている。
以下、図1〜図3を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。
機体12は、それぞれX1−X2方向に延びた左サイドメンバー22および右サイドメンバー23と、これらの長さ方向の略中間部を連結するクロスメンバー24と、左サイドメンバー22のX2側の端に下端部付近が連結されている縦長な左支柱25と、右サイドメンバー23のX2側の端に下端部付近が連結されている縦長な右支柱26と、各支柱25,26の上端同士を連結するY1−Y2方向に延びた上枠27と、左サイドメンバー22のX1側の端に基端が連結されて、長さ方向の略中間部が左支柱25の上端に連結された長尺な左傾斜アーム28と、右サイドメンバー23のX1側の端に基端が連結されて、長さ方向の略中間部が右支柱26の上端に連結された長尺な右傾斜アーム29とを有している。
これらの部材は、ステンレス製の丸パイプであるクロスメンバー24を除いて、アルミニウム合金製の角パイプからなる。また、各傾斜アーム28,29の先端部の内面側には、それぞれ対峙方向へ延びた左右一対の取っ手11が突設されている。さらに、上枠27の長さ方向の中間部の下面には、下向きコの字状の連結ブラケット30が、垂直ピン31を介して水平旋回自在に連結されている。
収納箱14は、各傾斜アーム28,29のうち、上枠27の連結位置より上部に横架されたY1−Y2方向へ延びる箱支持枠32に片持ちされている。収納箱14の底板のX1側の端部には、Y1−Y2方向へ所定ピッチで、球根13の投入部33が3つ配設されている。また、収納箱14のX2方向の側板の長さ方向の略中間部には、操作アームAの操作をガイドする矩形状のガイド板34が吊下されている。このガイド板34の下辺部34aが、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、それぞれ横一列に配された3つの植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるときのガイドとなる。また、ガイド板34のY2側の辺部34bが、各植え付け穴15の真上で各押し込み棒20のみを昇降させるときのガイドとなる。
前輪17は、円形をした左右一対の薄肉な端板35(厚みが3〜5mm程度のアルミ円板)の外周部に、左右一対ずつのビスBを介して、周方向へ45°ピッチで8本の連結枠36がそれぞれ平行に横架された横長で円筒枠状の部材である。前輪17の左右一対の短尺な回転軸41は、左サイドメンバー22のX1側の端部と、左傾斜アーム28の下端部との連結部に軸支されている。
各連結枠36には、それぞれの長さ方向へ所定ピッチで3本の穴開け突起16が突設されている。各穴開け突起16は短尺な丸棒で、これらのサイズは、球根13の植え付けに適した直径5cm、長さ10cmとしている。
各後輪18は、各支柱25,26の下端間に横架されたY1−Y2方向へ延びる回転軸42に対して、その軸線方向(長さ方向)へ所定ピッチで各後輪18の中心部が固着された円盤状の部材である。3つの後輪18は、前輪17の回転に伴って畝の表面に横一列3つずつで順次穿たれた各植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰せる位置に配されている。
各投入チューブ19は、ワイヤー鋼線により補強された軟質プラスチック製のもので、各上端部が対応する投入部33にそれぞれ連通される。
各押し込み棒20は、Z1−Z2方向に延びる丸棒で、対応する押し込み棒20の3分の2程度の長さを有する角パイプ状の3本の昇降ガイド筒37に、それぞれ昇降自在に挿入されている。これらの押し込み棒20の上端部は、上端の抜け止めキャップ38と、それより下方に配された位置決めリング39とに挟持された状態で、Y1−Y2方向に延びた1本の昇降フレーム40により連結されている。
縦横移動手段21は、X1−X2方向に長いアルミニウム合金製の操作アームAと、上枠27の長さ方向の中間部に、垂直ピン31を介して水平旋回自在に連結されたステンレス製の前記連結ブラケット30と、3本の押し込み棒20の上端部を連結するアルミニウム合金製の前記昇降フレーム40と、クロスメンバー24にスライド自在に外挿されたY1−Y2方向に長いスライダ43とを有している。
操作アームAは、3本の押し込み棒20のうち、中間に配された押し込み棒20の昇降フレーム40との連結部分に基端部が挿着されている。また、操作アームAの長さ方向の略中間部が、水平ピン44を介して、連結ブラケット30の左右一対の側板部に垂直回動自在に連結されている。すなわち、操作アームAは、連結ブラケット30を利用して、垂直ピン31を中心にした水平回動と、水平ピン44を中心にした垂直回動とを任意に行うことができる長尺部材である。
スライダ43は、クロスメンバー24より短尺な角パイプである。このスライダ43の長さ方向の両端部と中間部との各X1側の面には、相対的にY1側に配される投入チューブ19の下端部と、相対的にY2側に配される各昇降ガイド筒37の下端部とが、一対ずつ固着されている(図3)。対応する投入チューブ19の下端部と昇降ガイド筒37の下端部とのY1−Y2方向のスパンは、クロスメンバー24とスライダ43との長さの差、すなわち操作アームAの水平操作により、スライダ43が横スライドする最大幅と同じである。したがって、操作アームAの先部がガイド板34の下辺部34aに当接する球根13の投入時、各投入チューブ19の下端部は、対応する後輪18の走行路上(植え付け穴15の真上)に配される。一方、操作アームAの先部がガイド板34のY2側の辺部に当接する棒昇降時、各昇降ガイド筒37の下端部は、対応する後輪18の走行路上(植え付け穴15の真上)に配される。
次に、図1〜図7を参照して、この発明の実施例1に係る植付機10による球根13の植え付け方法を説明する。
図2及び図3に示すように、あらかじめ操作アームAの先部をガイド板34の下辺部34aに当接させ、各投入チューブ19の下端部を、対応する植え付け穴15の真上に配置しておく(図4(a))。
球根13の植え付け時、畝の上で、取っ手11を握り植付機10をX1方向へ手押し走行する。これにより前輪17が回転し、各連結枠36に配された3つの穴開け突起16によって、土の表面に球根13の植え付け穴15がY1−Y2方向へ3つ開けられる。
その後、植付機10のさらなる前進により、これらの植え付け穴15が前輪17と後輪18との間に達する。ここで、植付機10を停止し、収納箱14から3本の投入チューブ19を通して、各植え付け穴15に球根13を1つずつ投入する(図4(b))。
その後、操作アームAの先端部を握り、垂直ピン31を中心にしてこれをY2方向へ回動し、操作アームAをガイド板34のY2側の辺部34bに当接させる。これにより、各昇降ガイド筒37(押し込み棒20)の下端部が、対応する植え付け穴15の真上に配される(図4(c))。
次いで、握った操作アームAの先端部を引き上げ、ガイド板34のY2側の辺部34bをガイドにしながら、水平ピン44を中心にして操作アームAを上方回動させる。これにより、昇降フレーム40を介して3本の押し込み棒20が、対応する昇降ガイド筒37をガイドにして昇降し、各植え付け穴15に投入された球根13を穴底へそれぞれ押し込む(図4(d))。これにより、各球根13が正しい植え付け位置に到達し、各球根13の必要な埋め込み深さを確保することができる。
その後、さらに植付機10を前進することで、各後輪18が対応する植え付け穴15の上部をそれぞれ押し潰し、投入された球根13の上に覆土する(図2)。
このように、前輪17に突設された各穴開け突起16によって、従来機では形成が困難であった所定深さの植え付け穴15を畝の表面にそれぞれ開けるように構成したため、種だけでなく球根13の植え付けも支障なく行うことができる。
また、アーム操作式の縦横移動手段21を利用して、各投入チューブ19と各押し込み棒20とを、対応する植え付け穴15との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、対応する植え付け穴15の真上で各押し込み棒20を昇降可能に構成したため、各投入チューブ19を使用した球根13の各植え付け穴15への投入と、その後の各押し込み棒20による各植え付け穴15の穴奥への球根13の押し込みとを、操作アームAによる簡単な各回動操作のみで連続的に短時間で行うことができる。
さらに、前輪17として横長な円筒枠状のものを採用したため、植付機10の軽量化を図ることもできる。
なお、図5に示すように、各穴開け突起16は、短尺なコの字フランジ45を介して、対応する連結枠36にそれぞれ着脱自在にビス止めするようにしてもよい。これにより、各連結枠36にY1−Y2方向へスライド可能に各穴開け突起16を取り付けて、各穴開け突起16の間隔を適宜変更することができる。しかも、各穴開け突起16を直径と高さが異なるもの(小径で短尺な穴開け突起16A)と交換可能になるため、球根13や種などの被植付物の種類やサイズに応じて、植え付け穴15の直径や深さを適宜変更することができる。
また、図6に示すように、左右一対の端板35に、各連結枠36を連結するビスBのビス止め穴35a、35bを、端板35の半径方向へ所定ピッチでそれぞれ形成するように構成すれば、全ての連結枠36を各端板35の半径方向へ一括して移動させて、隣接する連結枠36の周方向の間隔を変更することができる。これにより、土の表面に現出される各植え付け穴15の形成ピッチを適宜変更することができる。
さらに、図7に示すように、この植付機10は、取っ手11を握り、前輪17を中心にして機体12を反転させることで、後輪18を所定高さまで持ち上げた状態で、植付機10を手引き走行させることもできる。これにより、前輪17のみによる植付機10の走行が可能となり、土の表面に、球根13が未投入の穴開け突起16を連続的に形成することができる。
この発明に係る種または球根の植付機は、手動走行式の種または球根の植付機として有用である。
10 種または球根の植付機、
11 取っ手、
12 機体、
13 球根(種または球根)、
15 植え付け穴、
16 穴開け突起、
17 前輪、
18 後輪、
19 投入チューブ、
20 押し込み棒(押し込み部材)、
21 縦横移動手段、
35 端板、
36 連結枠。

Claims (4)

  1. 走行力を得るための取っ手が設けられた機体と、
    該機体の前部に配されて、土に種または球根の植え付け穴を開ける穴開け突起が半径方向に突出して設けられた前輪と、
    前記機体の後部に配されて、前記穴開け突起により開けられた前記植え付け穴の上部を押し潰して覆土する後輪と、
    前記機体に設けられて、前記前輪と前記後輪との間から露出した前記植え付け穴に、前記種または前記球根を投入するための投入チューブとを備えた種または球根の植付機。
  2. 前記機体には、前記植え付け穴に投入された前記種または前記球根を穴奥へ押し込む押し込み部材が、前記投入チューブの一側部に昇降自在な連結状態で並設され、
    前記機体には、操作アームの操作によって、前記投入チューブと前記押し込み部材とを、それぞれ前記植え付け穴との対峙位置まで一体的に横移動させるとともに、前記押し込み部材のみを前記植え付け穴との対峙位置で昇降させる縦横移動手段が設けられた請求項1に記載の種または球根の植付機。
  3. 前記前輪は、円形をした左右一対の端板の外周部に、周方向へ所定ピッチで複数の連結枠が平行に横架された横長な円筒枠状のもので、
    前記複数の連結枠には、複数の前記穴開け突起が、横方向へのスライド可能および異なる高さのものとの交換可能にそれぞれ連結され、
    前記複数の連結枠は、前記左右一対の端板に対して、各半径方向へ移動可能にそれぞれ横架された請求項1または請求項2に記載の種または球根の植付機。
  4. 前記取っ手は、前記前輪を中心にして前記機体を反転させることによって、前記後輪を持ち上げた状態での手引き走行が可能なように前記機体に設けられた請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の種または球根の植付機。
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