JP2020109309A - 車両用変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】フライホイールの回転によって発生する冷却風を利用してトルクコンバータの作動用のオイルを冷却でき、オイルの冷却効率を向上できる車両用変速機を提供すること。【解決手段】自動変速機2において、トルコンハウジング5の隔壁55の環状隔壁部57に、トルクコンバータ10を作動するオイルが流れる油路92A、94Aを含んだ油路91Aから油路95Aが形成されている。回転軸の軸方向でフライホイール16に対向し、各油路91Aから油路95Aが形成された箇所の環状隔壁部57の面57aは、各油路部91から油路部95が設けられて表面積拡大部となっており、表面積拡大部に対向するフライホイール16の面16aには、凹部16Cと凸部16Dが形成されている。【選択図】図6
Description
本発明は、車両用変速機に関する。
車両に搭載されたトルクコンバータを備えた車両用変速機として、特許文献1に記載されたものが知られている。この車両用変速機は、フライホイールを備えた摩擦クラッチと、摩擦クラッチとエンジンとの間に配置され、出力軸によってフライホイールに連結されるトルクコンバータとを備えている。
出力軸には、出力軸の軸方向に沿ってトルクコンバータに供給される作動流体が流れる通路が形成されており、出力軸と出力軸を回転自在に支持する筒状支持部との間にはトルクコンバータから排出される作動流体が流れる通路が形成されている。
出力軸と筒状支持部との間から排出される作動流体は、冷却器で冷却された後にリザーブタンクに戻される。
このような従来の車両用変速機にあっては、冷却器によって作動流体を冷却するだけであり、トルクコンバータや摩擦クラッチを収容するハウジングを利用して作動流体を冷却する構成を有していない。このため、作動流体の冷却効率が低い。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、フライホイールの回転によって発生する冷却風を利用してトルクコンバータの作動用のオイルを冷却でき、オイルの冷却効率を向上できる車両用変速機を提供することを目的とするものである。
本発明は、フライホイールと、前記フライホイールに接続または前記フライホイールから切断される摩擦クラッチと、駆動力源の動力を変速する変速機構とを収納する変速機ケース本体と、回転軸によって前記フライホイールに連結されるトルクコンバータを収納し、前記トルクコンバータと前記フライホイールの間で前記回転軸を回転自在に支持する隔壁を有するトルクコンバータハウジングとを備え、前記隔壁に、少なくとも前記トルクコンバータを作動するオイルが流れる油路が形成された車両用変速機であって、前記回転軸の軸方向で前記フライホイールに対向し、前記油路が形成された箇所の前記隔壁の第1の面に、前記隔壁の表面積を拡大する表面積拡大部を設け、前記回転軸の軸方向で前記隔壁の前記第1の面に対向する前記フライホイールの第2の面に凹凸部を設け、前記フライホイールの回転に伴って前記凹凸部によって発生する冷却風を前記表面積拡大部に当てることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、フライホイールの回転によって発生する冷却風を利用してトルクコンバータの作動用のオイルを冷却でき、オイルの冷却効率を向上できる。
本発明の一実施の形態に係る車両用変速機は、フライホイールと、フライホイールに接続またはフライホイールから切断される摩擦クラッチと、駆動力源の動力を変速する変速機構とを収納する変速機ケース本体と、回転軸によってフライホイールに連結されるトルクコンバータを収納し、トルクコンバータとフライホイールの間で回転軸を回転自在に支持する隔壁を有するトルクコンバータハウジングとを備え、隔壁に、少なくともトルクコンバータを作動するオイルが流れる油路が形成された車両用変速機であって、回転軸の軸方向でフライホイールに対向し、油路が形成された箇所の隔壁の第1の面に、隔壁の表面積を拡大する表面積拡大部を設け、回転軸の軸方向で隔壁の第1の面に対向するフライホイールの第2の面に凹凸部を設け、フライホイールの回転に伴って凹凸部によって発生する冷却風を表面積拡大部に当てる。
これにより、本発明の一実施の形態に係る車両用変速機は、フライホイールの回転によって発生する冷却風を利用してトルクコンバータの作動用のオイルを冷却でき、オイルの冷却効率を向上できる。
以下、本発明の一実施例に係る自動変速機について、図面を用いて説明する。図1から図9は、本発明に係る一実施例の自動変速機を示す図である。
図1から図9において、上下前後左右方向は、車両の搭載状態での方向であって、車両の進行する方向を前、後退する方向を後とし、車両の幅方向が左右方向、車両の高さ方向が上下方向である。
まず、構成を説明する。
図1、図2に示すように、車両1には自動変速機2が搭載されており、自動変速機2は、駆動力源および内燃機関としてのエンジン3に固定された状態で車両1のフロアパネル1Aの下方に縦置きに設置されている。
図1、図2に示すように、車両1には自動変速機2が搭載されており、自動変速機2は、駆動力源および内燃機関としてのエンジン3に固定された状態で車両1のフロアパネル1Aの下方に縦置きに設置されている。
すなわち、本実施例の自動変速機2は、回転軸(タービン軸11、入力軸21、出力軸22、カウンタ軸23)を車両1の前後方向に沿って配置している。車両1は、後輪駆動車両である。本実施例の自動変速機2は、本発明の車両用変速機を構成する。
自動変速機2は、変速機ケース4を備えており、変速機ケース4は、トルクコンバータハウジング(以下、単にトルコンハウジングという)5と、フロントケース6と、リヤケース7と、エクステンションケース8とを備えている。
変速機ケース4の前端部(詳細には、トルコンハウジング5の前端部)は、図示しないボルトによってエンジン3に接続されている。変速機ケース4のうち、トルコンハウジング5を除くフロントケース6、リヤケース7およびエクステンションケース8は、変速機ケース本体40を構成する。すなわち、変速機ケース4は、トルコンハウジング5と変速機ケース本体40とからなる。
自動変速機2は、シフトユニット100を備えており、シフトユニット100は、自動変速機2のシフト操作およびクラッチ操作を行うように駆動する。ここで、シフト操作とは、自動変速機2の変速段を切り替える操作をいい、クラッチ操作とは、自動変速機2の摩擦クラッチ17(図3参照)を係合(接続)または解放(切断)する操作をいう。
図2に示すように、トルコンハウジング5にはトルクコンバータ10が収容されている。トルクコンバータ10は、エンジン3の図示しないクランク軸に連結されるフロントカバー10Aと、フロントカバー10Aに連結されたシェル10Bとを備えており、エンジン3から自動変速機2にオイルを介して動力を伝達している。
シェル10Bの内面には、図示しないポンプインペラが固定されている。シェル10Bの内部には、図示しないタービンランナがポンプインペラに対向して設置されており、タービンランナは、タービン軸11に連結されている。ポンプインペラとタービンランナとの間には図示しないステータが設置されている。
エンジン3のクランク軸が回転すると、トルクコンバータ10において、フロントカバー10A、シェル10Bおよびポンプインペラが一体で回転する。このとき、ポンプインペラの回転による遠心力によって、トルクコンバータ10の内部の流体に、ポンプインペラからタービンランナに向かう流れが生じる。
ステータは、タービンランナからの流体の流れをポンプインペラの回転方向に沿うように変換する。トルクコンバータ10は、エンジン3から受け取った動力をトルク増幅作用により増幅されてタービン軸11から出力する。
フロントカバー10Aの外周部にはドライブプレート10Cが設けられており、ドライブプレート10Cの外周面にはリングギヤ10c(図4参照)が形成されている。ドライブプレート10Cは、エンジン3の始動時に図示しないスタータとリングギヤ10cが噛み合うことにより、スタータの回転をエンジン3に伝達する。
トルコンハウジング5は、トルクコンバータ10を外周側から囲む周壁51と、この周壁51の内面に接続して設けられ、トルクコンバータ10と摩擦クラッチ17の間でタービン軸11を支持する隔壁55とを有している。周壁51にはスタータが装着される装着孔5B(図4参照)が設けられている。
隔壁55は、トルコンハウジング5の内部でトルクコンバータ10を収容するトルコン室81とフロントケース6の内部で摩擦クラッチ17を収容するクラッチ室82とを仕切っている。タービン軸11は、隔壁55に形成された軸受部において軸受38Aを介して回転自在に支持されている。
トルコンハウジング5にはオイルポンプ12が取付けられている。オイルポンプ12は、トルコンハウジング5の内部空間に配置されており、オイルポンプ12は、例えば、トロコイド式のオイルポンプから構成されている。
オイルポンプ12は、ポンプハウジング12Aを備えており、ポンプハウジング12Aは、第1のポンプハウジング13と第2のポンプハウジング14で構成されている。第2のポンプハウジング14は、図示しないボルトによって隔壁55に固定されている。
第1のポンプハウジング13は、図示しないボルトによって第2のポンプハウジング14に締結されている。第1のポンプハウジング13および第2のポンプハウジング14は、オイルポンプ12の筐体を構成している。
第1のポンプハウジング13と第2のポンプハウジング14との間にはポンプ室15が形成されており、ポンプ室15には図示しないインナロータおよびアウタロータが配置されている。インナロータは、タービン軸11が貫通した状態で取付けられており、シェル10Bに係合してシェル10Bと一体で回転する。
アウタロータは、インナロータの周囲でインナロータの半径方向外方に配置されており、インナロータの回転に伴って回転する。トロコイド式のオイルポンプ12は、アウタロータに形成された内歯とインナロータに形成された外歯とが接触することにより、外歯と内歯との間にオイルを収容する図示しない作動室を形成する。
エンジン3の動力がフロントカバー10Aを介してインナロータに伝達されると、オイルポンプ12において、インナロータとアウタロータとが一方向に回転する。このとき、作動室の容積増加および容積減少が連続して発生することにより、オイルが作動室に吸入され、作動室からオイルが吐出される。
タービン軸11の後端部には円盤状のフランジ部11Aが形成されており、フランジ部11Aは、タービン軸11の前端部や中央部よりも大径に形成されている。フランジ部11Aにはフライホイール16が取付けられている。フライホイール16は、フロントケース6に収容されている。
フロントケース6には摩擦クラッチ17が収容されており、摩擦クラッチ17は、前後方向(回転軸の軸方向)でフライホイール16に対向している。また、フロントケース6には、変速機構20が収容されている。
このように、本実施例の変速機ケース4は、フライホイール16と、フライホイール16に接続またはフライホイール16から切断される摩擦クラッチ17と、変速機構20とを収納する変速機ケース本体40を有する。
さらに、変速機ケース4は、摩擦クラッチ17とエンジン3との間に配置され、タービン軸11によってフライホイール16に連結されるトルクコンバータ10を収納するトルコンハウジング5と、トルクコンバータ10とフライホイール16の間に設けられ、タービン軸11を軸受38Aを介して回転自在に支持する隔壁55とを有する。
フロントケース6は、摩擦クラッチ17および変速機構20を外周側から囲む周壁61と、周壁61の内部を摩擦クラッチ17が収納されるクラッチ室82と変速機構20が収納される変速機室83とに区画し、変速機構20の回転軸を支持する隔壁65とを有する。周壁61は、フライホイール16の径方向の周囲を取り囲んでいる。
リヤケース7は、変速機構20を外周側から囲む周壁71と、変速機構20の回転軸を支持する隔壁75とを有する。隔壁75はリヤケース7の後端部に形成されている。隔壁75には連通孔が形成されており、隔壁75の前後の空間を連通している。
摩擦クラッチ17は、入力軸21が貫通した状態で配置され、入力軸21の軸方向の前端部21aの周囲に配置されている。入力軸21は、フロントケース6およびリヤケース7に収容されており、フロントケース6から前方に突出する軸方向の前端部21aにおいて軸受38Bを介してフランジ部11Aに回転自在に支持され、中央部付近が軸受38Cを介して隔壁65に回転自在に支持され、軸方向の後端部21bにおいて出力軸22に回転自在に支持されている。
出力軸22は、入力軸21と同軸に配置され、入力軸21の軸方向で入力軸21に連続して配置されている。出力軸22は、リヤケース7の後端部の隔壁75およびエクステンションケース8において軸受38D、38Eをそれぞれ介して回転自在に支持されている。出力軸22は入力軸21に対して相対回転する。
摩擦クラッチ17は、入力軸21がスプライン嵌合し入力軸21に一体回転自在、かつ入力軸21の軸方向に移動自在に設けられたクラッチディスク17Aと、クラッチディスク17Aの反フライホイール16側(後側)に当接するプレッシャプレート17Bと、プレッシャプレート17Bをフライホイール16側(前側)に付勢するダイヤフラムスプリング17Cとを備えている。
フロントケース6の隔壁65には、入力軸21が通過する筒状部66が形成されており、筒状部66は、隔壁65の中央付近から入力軸21の軸方向に沿って摩擦クラッチ17側に延びている。すなわち、筒状部66は隔壁65からクラッチ室82側に突出して形成されている。
筒状部66の周囲には環状のレリーズベアリング18が設けられており、レリーズベアリング18を貫通して筒状部66が配置されている。レリーズベアリング18は、筒状部66に沿って入力軸21の軸方向に移動してダイヤフラムスプリング17Cの半径方向内方部分に接触および離隔する。
レリーズベアリング18は、レリーズレバー19によって筒状部66に沿って入力軸21の軸方向で前方(摩擦クラッチ17側)に移動されると、ダイヤフラムスプリング17Cの中央付近(筒状部66の周辺付近)を前方に向かって押圧する。
これにより、ダイヤフラムスプリング17Cによるプレッシャプレート17Bへの付勢が解除され、プレッシャプレート17Bの押圧力が無くなりクラッチディスク17Aがフライホイール16から離隔される。
この結果、エンジン3のクランク軸の回転が入力軸21に伝達されなくなる。なお、エンジン3の動力を伝達するためにダイヤフラムスプリング17Cがプレッシャプレート17Bを付勢する力は強力であり、この付勢を解除するためにレリーズベアリング18に作用するレリーズレバー19からの操作力も大きな力が必要となる。この力は、トルコンハウジング5の隔壁55にて受け止められる。
レリーズベアリング18は、レリーズレバー19によって入力軸21の軸方向に対して後方に移動されると、ダイヤフラムスプリング17Cの中央付近(筒状部66の周辺付近)から離れる。
この状態では、ダイヤフラムスプリング17Cがプレッシャプレート17Bを付勢してクラッチディスク17Aをフライホイール16に押し付け、クラッチディスク17Aをプレッシャプレート17Bとフライホイール16にて挟持するので、エンジン3のクランク軸の回転を入力軸21に伝達する。
このように摩擦クラッチ17は、エンジン3のクランク軸と入力軸21との間で動力伝達状態を伝達状態または遮断状態に切り替える。レリーズレバー19は、シフトユニット100に連結されており、シフトユニット100によって操作される。
シフトユニット100は、レリーズレバー19を操作するクラッチアクチュエータ112(図4参照)を備えており、クラッチアクチュエータ112は、フロントケース6に取付けられている。
クラッチアクチュエータ112は、油圧によってレリーズレバー19を操作することにより、レリーズベアリング18を入力軸21の軸方向に移動させる。
図2に示すように、フロントケース6およびリヤケース7にはカウンタ軸23が収容されており、カウンタ軸23は、隔壁65とエクステンションケース8とに回転自在に支持されている。カウンタ軸23は、入力軸21および出力軸22に対して平行に延びている。
入力軸21には、その軸方向に沿って摩擦クラッチ17側から出力軸22に向かって4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dおよびリバース入力ギヤ24Eが設置されている。
4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dおよびリバース入力ギヤ24Eは、入力軸21に相対回転自在に連結されている。
出力軸22の前端部には5速クラッチギヤ22Aが設けられており、5速クラッチギヤ22Aは、出力軸22の外周部に形成されたドグから構成される。
カウンタ軸23には、その軸方向に沿って摩擦クラッチ17側から後方に向かって4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dおよびカウンタリダクションドライブギヤ26Eが設けられている。
4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dおよびカウンタリダクションドライブギヤ26Eは、カウンタ軸23に固定されている。
4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dは、それぞれ4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dに噛み合って各変速段を構成する。
カウンタリダクションドライブギヤ26Eは、隔壁75の後方の位置でエクステンションケース8の内部空間に配置され、出力軸22のカウンタリダクションドリブンギヤ27に噛み合っている。カウンタリダクションドリブンギヤ27は、出力軸22と一体で回転するように出力軸22に固定されている。
フロントケース6およびリヤケース7には3速−4速用の同期装置28、1速−2速用の同期装置29およびリバース−5速用の同期装置30が収容されている。
3速−4速用の同期装置28は、入力軸21と一体で回転し、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。3速−4速用の同期装置28は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、いずれも図示しない3速−4速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
1速−2速用の同期装置29は、入力軸21と一体で回転し、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。1速−2速用の同期装置29は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、いずれも図示しない1速−2速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
リバース−5速用の同期装置30は、入力軸21と一体で回転し、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。リバース−5速用の同期装置30は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、図示しないリバース−5速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
3速−4速用の同期装置28は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、4速入力ギヤ24Aを入力軸21に連結して前進4速段を成立させ、入力軸21の動力を4速入力ギヤ24Aおよび4速カウンタギヤ26Aを介してカウンタ軸23に伝達する。
カウンタ軸23に伝達される動力は、カウンタリダクションドライブギヤ26Eからカウンタリダクションドリブンギヤ27を介して出力軸22に伝達される。出力軸22には図示しないプロペラ軸を介していずれも図示しないディファレンシャル装置、ドライブ軸および駆動後輪が連結されている。
これにより、出力軸22に伝達された動力は、プロペラ軸を介してディファレンシャル装置に伝達された後、ディファレンシャル装置によって左右のドライブ軸に分配され、ドライブ軸から駆動後輪に伝達される。この結果、車両1が走行される。
3速−4速用の同期装置28は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、3速入力ギヤ24Bを入力軸21に連結して前進3速段を成立させ、入力軸21の動力を3速入力ギヤ24Bおよび3速カウンタギヤ26Bを介してカウンタ軸23に伝達する。
1速−2速用の同期装置29は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、2速入力ギヤ24Cを入力軸21に連結して前進2速段を成立させ、入力軸21の動力を2速入力ギヤ24Cおよび2速カウンタギヤ26Cを介してカウンタ軸23に伝達する。
1速−2速用の同期装置29は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、1速入力ギヤ24Dを入力軸21に連結して前進1速段を成立させ、入力軸21の動力を1速入力ギヤ24Dおよび1速カウンタギヤ26Dを介してカウンタ軸23に伝達する。
リバース−5速用の同期装置30は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、リバース入力ギヤ24Eを入力軸21に連結して後進段を成立させ、入力軸21の動力をリバース入力ギヤ24Eからいずれも図示しないリバースアイドラギヤ、リバース出力ギヤ、1速カウンタギヤ26Dを介してカウンタ軸23に伝達する。このとき、カウンタ軸23は、前進時の回転方向と逆方向に回転するので、車両1が後進される。
リバース−5速用の同期装置30は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、5速クラッチギヤ22Aを入力軸21に連結して前進5速段を成立させ、カウンタ軸23を介することなく入力軸21の動力を出力軸22に直接伝達する。
フロントケース6の上部にはシフトケース9が設けられており、シフトアンドセレクト軸33は、シフトケース9の内部に設けられてシフトケース9に軸支されている。シフトアンドセレクト軸33は、入力軸21の延びる方向と直交する車両1の幅方向に延びている。
シフトアンドセレクト軸33は、シフトケース9に回転自在かつ、軸方向に移動自在に設けられており、シフトユニット100によって操作される。本実施例の変速機構20は、入力軸21と、出力軸22と、カウンタ軸23と、各ギヤ24Aからギヤ24Eと、各ギヤ26Aからギヤ26Eと、各同期装置28から同期装置30とによって構成されている。
フロントケース6の下部にはオイルパン41が取付けられており、フロントケース6の下部とオイルパン41の間でオイルを貯留するオイル貯留室43が形成されている。また、オイルパン41とフロントケース6の下部との間にはバルブボディ42が収容されており、バルブボディ42は、図示しないボルトによってフロントケース6の下部に締結されている。
図2、図3に示すように、バルブボディ42には油路を構成する後述する連結パイプ110A、110B、110C、110D、110Eの下端部が連結されており、バルブボディ42は油路と連通している。バルブボディ42は、オイルポンプ12によってオイルパン41から吸い上げられて加圧されたオイルを調圧するとともに流れ方向を制御し、トルコンハウジング5の内部の油路を通してトルクコンバータ10に供給する。
トルクコンバータ10に供給されるオイルは、トルクコンバータ10の図示しないロックアップクラッチを締結または解放するオイル、あるいは、ポンプインペラからタービンランナに流れるオイルとして用いられる。
また、バルブボディ42からトルクコンバータ10に供給されるオイルは、トルコンハウジング5の内部を通してタービン軸11を軸支する軸受38A等の潤滑が必要な部位に供給される。
図3に示すように、フロントケース6の下部には、バルブボディ42を収納するオイル貯留室43が設けられている。このため、フロントケース6の前後方向(軸方向)の長さは、バルブボディ42の前後方向の長さおよび位置によって決定されており、バルブボディ42よりも長く形成されている。
つまり、バルブボディ42を収納するオイル貯留室43は、他の変速機ケース4には関係せずにフロントケース6の下部のみに形成されており、ケースを跨がって構成されることによるオイル漏れ問題の発生を抑制している。
トルコンハウジング5の周壁51のエンジン3側の端縁は、エンジン3のクランクケースに締結により固定されている。周壁51のエンジン3側の端縁には、クランクケースとの合わせ面51Aが形成されている。
周壁51の摩擦クラッチ17側の端縁には、フロントケース6との合わせ面51Bが形成されている。周壁51の摩擦クラッチ17側の端縁は、合わせ面51Bにおいて、フロントケース6に対して締結により固定される。
周壁51の合わせ面51B側の端部の内周側には、隔壁55が設けられている。隔壁55は、その周囲が周壁51の摩擦クラッチ17側の端縁の内面に接続してトルコン室81とクラッチ室82とを仕切っている。
隔壁55は、フロントケース6側にトルコン室81を拡大するように、周壁51の合わせ面51Bの面を越えてクラッチ室82側まで膨出している。換言すれば、隔壁55は、車両の前後方向で合わせ面51Bよりも後方に位置して、フロントケース6の内部空間(フロントケース6の周壁61に囲まれた空間)に入り込んでいる。
隔壁55は、フロントケース6の内部に位置する環状隔壁部57と、環状隔壁部57と周壁51とを接続する接続部56とを有する。接続部56は、後方に向かって縮径するテーパ状に形成されている。
つまり、接続部56は、タービン軸11に垂直な断面が略円環状で、環状隔壁部57に向かって縮径するテーパ状に形成されている。そして、接続部56の後端部を塞ぐように環状隔壁部57が形成されている。環状隔壁部57は、前後方向に垂直な面であってタービン軸11の軸線に直交する直交面に沿って平面状に延びている。
図5に示すように、環状隔壁部57の中央部には、タービン軸11が貫通する孔を有する軸受支持部57Aが形成されている。図3に示すように、軸受支持部57Aは、軸受38Aの外輪を保持している。軸受38Aは、軸受支持部57Aの孔にトルクコンバータ10側から挿入され、軸受支持部57Aと第2のポンプハウジング14(詳細には、第2のポンプハウジング14に圧入固定されたステータ筒)とで挟まれた状態で取り付けられている。
隔壁55の環状隔壁部57とタービン軸11のフランジ部11Aとの間の空間は、後述するシール部材118を潤滑するオイルを貯留する第2の空間122となっている。この第2の空間122には、タービン軸11の軸心の油路11Cに連通する油路から軸受38Aおよびシールリング119を通過して流入したオイルが貯留される。
環状隔壁部57のトルコン室81側にはオイルポンプ12が配置されており、環状隔壁部57のトルクコンバータ10側の面にオイルポンプ12が固定されている。図3に示すように、隔壁55の環状隔壁部57におけるトルクコンバータ10側の面には、ポンプハウジング固定部57Bが形成されており、このポンプハウジング固定部57Bにはオイルポンプ12(詳細には、第2のポンプハウジング14)が固定されている。
図3に示すように、ポンプハウジング固定部57Bは、軸受支持部57Aを囲むようにトルクコンバータ10側の壁面からトルクコンバータ10側に突出する同心円の環状に形成されており、オイルポンプ12との接合面を構成している。ポンプハウジング固定部57Bは、環状隔壁部57の周縁に沿って環状隔壁部57の面からトルコン室81側に突出するように形成されており、環状隔壁部57の面を補強している。
ポンプハウジング固定部57Bには環状のオーリング保持溝57Dが形成されおり、このオーリング保持溝57Dにはオーリング116が保持されている。
オイルポンプ12は、トルクコンバータ10側からボルトを締結することにより、隔壁55のポンプハウジング固定部57Bに対してオーリング116を挟み込んだ状態で固定される。オイルポンプ12(詳細には、第2のポンプハウジング14)がポンプハウジング固定部57Bに固定されるので、環状隔壁部57の面をトルクコンバータ10側からさらに補強することができる。
オイルポンプ12の筐体は、トルクコンバータ10側の第1のポンプハウジング13と、摩擦クラッチ17側で第1のポンプハウジング13と環状隔壁部57との間に配置される第2のポンプハウジング14とから構成されている。
第1のポンプハウジング13および第2のポンプハウジング14は、ロータを挟み込んだ状態で重ね合わされている。第1のポンプハウジング13は、第2のポンプハウジング14よりも小径に形成されている。
第1のポンプハウジング13は、第2のポンプハウジング14に嵌め込まれている。第1のポンプハウジング13の外周面にはオーリング117が保持されており、このオーリング117によって第1のポンプハウジング13と第2のポンプハウジング14との隙間からオイルが漏れないように閉じられている。
第1のポンプハウジング13と第2のポンプハウジング14は、第2のポンプハウジング14における隔壁55(詳細には、環状隔壁部57)側の面から図示しないボルトにより締結されることで、オイルポンプ12として組み上がる。
トルコンハウジング5は、スタータ装着部5Aを有しており(図4参照)、スタータ装着部5Aには、図示しないスタータが挿入配置される装着孔5Bが形成されている。トルコンハウジング5の上部には、トルクコンバータ10で用いられるオイル(作動油)を冷却する図示しないオイルクーラが配置されており、オイルクーラは、トルコンハウジング5の上面に取り付けられる。
隔壁55の環状隔壁部57における摩擦クラッチ17側の面には、円筒状のシール保持部57Kが形成されている。シール保持部57Kは、軸受支持部57Aを径方向外側から囲むように摩擦クラッチ17側の壁面から摩擦クラッチ17側に突出している。
シール保持部57Kとタービン軸11のフランジ部11Aは、軸方向で同じ位置に配置され、シール保持部57Kの内周面とフランジ部11Aの外周面とは径方向に対向している。シール保持部57Kの内周面とフランジ部11Aの外周面との間には、円環状のシール部材118が配置されている。
シール部材118は、シール保持部57Kの内周面に圧入され、その外径をシール保持部57Kに保持されている。シール部材118は、その内径部がフランジ部11Aの外周面と液密に摺接することにより、第2の空間122からクラッチ室82へのオイルの漏れ出しを防止している。つまり、第2の空間122は、シール保持部57K、シール部材118、タービン軸11(フランジ部11A)、環状隔壁部57にて囲まれた空間である。
図5に示すように、隔壁55の環状隔壁部57におけるシール保持部57Kの径方向内側には、環状隔壁部57の表裏を貫通する2つの潤滑油流通孔57Lが設けられており、潤滑油流通孔57Lは、第1の空間121と第2の空間122とに連通している。なお、第1の空間121は、隔壁55と第2のポンプハウジング14の間に形成された空間である。
図5に示すように、両方の潤滑油流通孔57Lは、タービン軸11の軸受38Aの下端、すなわち、シール保持部57Kの下端よりも高い位置に形成されている。潤滑油流通孔57Lがタービン軸11の軸受38Aの下端よりも高い位置に形成されているので、第2の空間122に確実に潤滑油を貯留することができて、シール部材118とフランジ部11Aの摺接部分を確実に潤滑することができ、シール部材118の摩耗が抑制されて耐久性が向上する。
図5に示すように、回転軸の軸方向でフライホイール16に対向する環状隔壁部57の面57a、換言すれば、環状隔壁部57のオイルポンプ12に対して裏側となるフライホイール16側の面には5つの油路部91、92、93、94、95(図5、図6参照)が設けられている。各油路部91から油路部95は、環状隔壁部57からフライホイール16側に膨出しており、凹凸形状に形成されている。
図5、図6に示すように、油路部91、92、93、94、95の内部にはそれぞれ油路91A、92A、93A、94A、95Aが形成されている。各油路91Aから油路95Aは、オイルが流通する円形断面の通路であって、各油路部91から油路部95に沿って上下方向に延びており、延びる方向の下端が開口している。
各油路部91から油路部95のフライホイール16側の面は、各油路91Aから油路95Aの形状(円形断面形状)に倣った形状となっており、各油路部の間が窪んで上下方向に延びる凹形状となり、タービン軸11の軸方向から見て各油路91Aから油路95Aの中心軸位置が上下方向に延びる凸形状となることで、凹凸形状に形成されている。そして、各油路91Aから油路95Aのフライホイール16側の端部(凸形状の稜線)は、環状隔壁部57よりもフライホイール16側に位置している。なお、内径の大きな油路92Aの油路部92と内径の大きな油路93Aの油路部93の間は、他の凹形状に比較して大きく窪んで深い凹形状となっている。
また、図6に示すように、各油路91Aから油路95Aはその内径が異なっているが、その中心軸の位置(タービン軸11の軸方向における位置)を調整することで、各油路部91から油路部95のフライホイール16側の端部(凸形状の稜線)は、タービン軸11の軸方向においてほぼ同程度に環状隔壁部57よりフライホイール16側に突出した位置としている。つまり、各油路部91から油路部95のフライホイール16側の端部(凸形状の稜線)は、同程度にフライホイール16に近接配置されている。
各油路部91から油路部95の下部にはそれぞれ仮想線で示す金属製の連結パイプ110A、110B、110C、110D、110Eの上端部が連結されており(図5に仮想線で示す)、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eは、各油路91Aから油路95Aと連通している。
各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eは、油路部91、92、93、94、95から下方(外方)に突出している。各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの下端部は、フロントケース6の下部を貫通し、それぞれバルブボディ42に接続されている。
すなわち、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの上端部は、各油路部91から油路部95に連結されて油路91A、92A、93A、94A、95Aと連通し、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの下端部は、それぞれバルブボディ42に接続されている。これにより、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eはクラッチ室82に露出した状態となり、油路を構成することができる。本実施の形態の連結パイプ110A、110B、110C、110D、110Eは、本発明のパイプを構成する。
各油路91Aから油路95Aは、それぞれオイル貯留室43、バルブボディ42、オイルポンプ12、トルクコンバータ10等と連通している。
図5に示すように、環状隔壁部57の内部に形成された各油路部91から油路部95の上部は、円環状のシール保持部57Kの下側半分の部位を外周側から囲むように配置されており、各油路部91から油路部95は、当該部位から上下方向に沿って下方に延びている。
図6に示すように、各油路部91から油路部95のフライホイール16に対向する側は、各油路91Aから油路95Aの円孔状の空間(連通路)を形成するために油路に対して必要な肉厚を確保した半円筒状となっている。各油路部91から油路部95は、互いに連結されており、剛性が高められている。
すなわち、円筒状の各油路部91から油路部95は、それぞれ並んで配列された状態となっているため、各油路91Aから油路95Aが形成される各油路部91から油路部95を利用して隔壁55の剛性(特に、軸受支持部57Aの剛性)を高めることができ、効率よく剛性が高められている。
このようにフライホイール16側の環状隔壁部57の面57aには環状隔壁部57からフライホイール16側に膨出する円筒状の各油路部91から油路部95が設けられており、各油路部91から油路部95は、各油路91Aから油路95Aの形状に沿った凹凸形状から構成されている。
これにより、環状隔壁部57の表面積は、各油路部91から油路部95の設置による凹凸形状分だけ拡大されている。本実施例の油路部91、92、93、94、95は、本発明の表面積拡大部を構成する。
なお、油路92A、93Aは、第2のポンプハウジング14に形成されたオイルポンプの吸入ポートと吐出ポートに連通しており、他の油路91A、94A、95Aと比較してその内径が大きい。
このため、図6に示すように、油路92A、93Aの中心軸は、自動変速機2の軸方向において他の油路91A、94A、95Aよりもトルクコンバータ10に近い側(前側)に配置されている。つまり、軸受支持部57Aの直下では、油路92Aおよび油路93Aを形成する2つの太い柱状の油路部92、93がトルクコンバータ10側に突出するように配置されている。
油路91Aは、バルブボディ42とトルクコンバータ10を連通する油路の一部であり、タービン軸11の軸心の油路11Cに連通し、ロックアップクラッチを解放するときにトルクコンバータ10に向けてオイルが流れ、ロックアップクラッチを締結するときにトルクコンバータ10からオイルが流れ出す油路である。
油路92Aは、オイル貯留室43内のストレーナとオイルポンプ12に連通する油路の一部であり、オイルポンプ12の吸い込み側に連通している。油路93Aは、バルブボディ42とオイルポンプ12に連通する油路の一部であり、オイルポンプ12の吐出側に連通している。
油路94Aは、バルブボディ42とトルクコンバータ10に連通する油路の一部であり、ポンプ筒とステータ筒の間を通過する油路に連通し、ロックアップクラッチを締結するときにトルクコンバータ10に向けてオイルが流れ、ロックアップクラッチを解放するときにトルクコンバータ10からオイルが流れ出す油路である。
油路95Aは、第1の空間121に連通しており、第1の空間121に溜ったオイルが流れ出す油路である。この油路95Aは、オイル貯留室43に開口している。なお、油路95Aの第1の空間121への開口箇所の高さは、潤滑油流通孔57Lよりも低い位置となっている。
このように環状隔壁部57にはトルクコンバータ10に作動用のオイルを供給する油路91A、94Aを含んだ複数の油路92A、93A、95Aが設けられている。
図5に示すように、隔壁55には、メンテナンス時等においてトルクコンバータ10用のオイルの圧力を検出するために、外部から接続可能なボス部57M、57Nが、摩擦クラッチ17側の面から摩擦クラッチ17側に突出した状態で左右方向に延びて形成されている。
ボス部57M、57Nの内部には、左右方向に延びる油路57m、57nがそれぞれ形成されており、ボス部57M、57Nの油路57m、57nは、油路91Aと油路94Aと連通して、トルクコンバータ10に供給されるオイルの圧力を検出できるようになっている。
右側の圧力検出用のボス部57Mは、油路部91の上端部に接続されており、油路部91から右側に延びて環状隔壁部57の右側端を通過して接続部56の位置にまで達するように配置されている。つまり、ボス部57Mは、接続部56とも接続されて隔壁55を補強している。
左側の圧力検出用のボス部57Nは、油路部94に接続されており、油路部94から左側に延びて環状隔壁部57の左側端を通過して接続部56の位置にまで達するように配置されている。
圧力検出用のボス部57M、57Nの端部には、油圧検出用の図示しない接続孔が形成されており、接続孔の内周面にはねじ溝が形成されている。メンテナンス等のために油圧検出を行う際は、圧力検出用の図示しない配管が、ねじの螺合により接続孔に接続される。油圧検出を行わない通常時では、この接続孔は、プラグにより封止されている。
各油路部91から油路部95と各圧力検出用のボス部57M、57Nは、環状隔壁部57の端縁からシール保持部57Kまで縦方向と横方向に形成されており、環状隔壁部57および環状隔壁部57を含む隔壁55を補強している。
環状隔壁部57には、ポンプハウジング固定用ボス57Rが形成されており、このポンプハウジング固定用ボス57Rには、オイルポンプ12を固定するねじ孔が形成されている。ポンプハウジング固定用ボス57Rは環状隔壁部57から摩擦クラッチ17側に突出して形成されている。
環状隔壁部57の面57aには、シール保持部57Kと同心円状のリブ57Pが摩擦クラッチ17側に突出して形成されており、このリブ57Pは、ポンプハウジング固定用ボス57R同士を連結している。
シール保持部57K、または、ポンプハウジング固定用ボス57R同士を連結しているリブ57Pによって、環状隔壁部57が補強されている。本発明の一実施例では、シール保持部57Kおよびリブ57Pの両方が形成されていることによって、環状隔壁部57が効果的に補強されている。
環状隔壁部57の面57aには、第1のポンプハウジング13と第2のポンプハウジング14とを結合するボルトの頭部に対応する位置に、当該頭部との干渉を避けるためにフライホイール16側に膨らんだ膨出形状部57Sが形成されており、シール保持部57Kは、この膨出形状部57S同士を連結している。膨出形状部57Sのトルコン室81側の面は凹んでいる。
環状隔壁部57の面57aの端面部分には、シール保持部57Kから放射状に延びるリブ57Qが、ポンプハウジング固定用ボス57Rを通過するように形成されている。ポンプハウジング固定用ボス57Rとシール保持部57Kを連結するように放射状に延びるリブ57Qによって、環状隔壁部57が補強されている。
図2、図3に示すように、タービン軸11は、隔壁55に形成された軸受支持部57Aの孔を貫通している。図3に示すように、タービン軸11は、そのタービン軸11にサークリップ111で取付けられた軸受38Aを介して隔壁55の軸受支持部57Aに支持されている。
タービン軸11の一端部(トルクコンバータ10側の端部)は、ステータ筒の内部から前方に突出し、トルクコンバータ10のタービンに対してスプライン嵌合により一体的に回転するように連結されている。
タービン軸11の他端部(フライホイール16側の端部)は、トルコンハウジング5の隔壁55を貫通してフロントケース6内のクラッチ室82に突出している。また、タービン軸11の他端部には、径方向に広がるフランジ形状のフランジ部11Aが形成されている。
摩擦クラッチ17の摩擦係合要素であるフライホイール16は、締結によりフランジ部11Aに固定されている。フライホイール16は、その中央円板部16A(図8、図9参照)がフランジ部11Aにボルト123(図3参照)の締結により固定されている。
なお、フライホイール16の外周部には後述する凹凸形状が形成されており、その凹凸形状をセンサ90で検出することによりタービン軸11の回転数が検出される。センサ90は、フロントケース6の周壁61の上部に取付けられている(図4参照)。
フライホイール16は、回転軸の軸方向において、フランジ部11Aへの締結部となる中央円板部16Aがタービン軸11側に膨出し、外側円板部16Bがタービン軸11から離れる方向(後方)に配置されており、外側円板部16Bは中央円板部16Aに対してオフセットされている(図9参照)。
このオフセットによって隔壁55とフライホイール16の外側円板部16Bとの間の空間を拡大し、この拡大された空間に隔壁55の各油路部91から油路部95が配置される。つまり、フライホイール16の中央円板部16Aと各油路部91から油路部95とは、回転軸の軸方向で、同じ位置となる部分を有し、フライホイール16の中央円板部16Aの下方に各油路部91から油路部95の一部が設置されている。そして、各油路部91から油路部95は、回転軸の軸方向でフライホイール16に対向している。
図6に示すように、回転軸の軸方向で、各油路部91から油路部95とフライホイール16の面16aの隙間S1は、各油路部91から油路部95を除いた環状隔壁部57の面57aとフライホイール16の面16aの隙間S2よりも小さく形成されている。つまり、各油路部91から油路部95は、フライホイール16に接近する様に環状隔壁部57から後方に膨出している。
フライホイール16には摩擦クラッチ17が取付けられている。このため、摩擦クラッチ17の操作荷重(摩擦クラッチ17を切る時の操作荷重)は、レリーズレバー19、レリーズベアリング18、ダイヤフラムスプリング17C、クラッチカバー、フライホイール16、タービン軸11、軸受38Aを介して隔壁55に前向きの荷重として作用する。
回転軸の軸方向で各油路部91から油路部95に対向するフライホイール16の面16a(外側円板部16Bの前側の面16a)には凹部16Cと凸部16Dとからなる凹凸部が形成されている(図8、図9参照)。
図8に示すように、凹部16Cと凸部16Dは、フライホイール16の外周縁16bに形成されており、フライホイール16の円周方向に一定の間隔で設けられている。これにより、凹部16Cまたは凸部16Dをセンサ90で検出することによりタービン軸11の回転数が検出可能となる。
つまり、フライホイール16の凹部16Cと凸部16Dは、フライホイール16の外周縁16bの前側角部に形成されており、凹部16Cは隔壁55側(前側)と径方向外方側に開口する窪みで構成されている。また、凹部16Cと凸部16Dの周方向の長さは、ほぼ同程度の長さに形成されている。
また、フライホイール16は、その回転時に凹部16Cと凸部16Dによって周囲の空気を巻き込んで風の流れを起こすことにより、トルクコンバータの作動用のオイルを冷却する冷却風を発生させることが可能となる。すなわち、フライホイール16の回転時に凹部16Cと凸部16Dによってフライホイール16に連れ回る冷却風の風量を増大できる。
図3、図5に示すように、トルクコンバータ10の作動用のオイルが流れる各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eは、回転軸の軸方向でフライホイール16の外周縁16bの近くに設置されている。
具体的には、図5に示すように、連結パイプ110B、110C、110Dの上端部は、回転軸の軸方向でフライホイール16の外周縁16bに対向しており、連結パイプ110A、110Eの上端部は、フライホイール16の外周縁16bとほぼ同じ位置に位置している。また、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eは、上端部から下方に延びて周壁61に達して周壁61を貫通している。
これにより、フライホイール16の回転に伴って凹部16Cと凸部16Dによって発生する冷却風は、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Dの周囲を流れることになる。各連結パイプ110Aから連結パイプ110Dは金属製のパイプで構成されており、内部を流れるオイルは冷却風と良好に熱交換を行うことができる。
図7に示すように、フロントケース6の周壁61には空気取入れ孔61aと空気排出孔61bが形成されている。空気取入れ孔61aは、周壁61の上部(詳細には、右側上部)に形成されており、自動変速機2の外部とクラッチ室82とを連通している。これにより、矢印の空気W1で示すように、外部の空気が空気取入れ孔61aからクラッチ室82に取り入れられる。
空気排出孔61bは、空気取入れ孔61aに対して下方に位置するように周壁61の下部(詳細には、右側下部)に形成されており、自動変速機2の外部とクラッチ室82とを連通している。これにより、クラッチ室82に取り入れられた空気は、矢印の空気W2で示すようにクラッチ室82から空気排出孔61bを通して外部に排出される。ここで、フライホイール16の回転方向Rは、車両1の後方から見て反時計回りである。
つまり、空気(冷却風)は、矢印の空気W1で示すように、空気取入れ孔61aからクラッチ室82の上部に取り入れられ、フライホイール16の回転に伴ってクラッチ室82の左側を下方に流れ、矢印の空気W2で示すように、空気排出孔61bを通してクラッチ室82から外部に排出される。なお、空気(冷却風)のクラッチ室82内での流れに関し、上流側、下流側は、フライホイール16の回転方向Rを基準とする。
また、各油路部91から油路部95は、フライホイール16の回転方向Rで空気取入れ孔61aよりも下流側に位置している。各油路部91から油路部95や各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの周囲を通過した空気は、矢印の空気W2で示すようにクラッチ室82から空気排出孔61bを通過して外部に排出される。
周壁61にはリブ61Aが設けられている。リブ61Aは、周壁61からフライホイール16に向かって水平に突出しており、フライホイール16の回転方向Rで空気排出孔61bの周縁部で空気排出孔61bの下流側の周壁61に形成されている。
本実施例の空気排出孔61bは、本発明の排出孔を構成する。なお、レリーズレバー19の操作端は、空気排出孔61bを通してフロントケース6の外方に突出しており、クラッチアクチュエータ112によって操作可能となっている。
次に、上記のように構成された自動変速機2の効果を説明する。
本実施例の自動変速機2は、トルコンハウジング5の隔壁55の環状隔壁部57に、トルクコンバータ10を作動するオイルが流れる油路91A、94Aを含んだ油路91Aから95Aが形成されている。
本実施例の自動変速機2は、トルコンハウジング5の隔壁55の環状隔壁部57に、トルクコンバータ10を作動するオイルが流れる油路91A、94Aを含んだ油路91Aから95Aが形成されている。
さらに、回転軸の軸方向でフライホイール16に対向し、各油路91Aから油路95Aが形成された箇所の環状隔壁部57の面57aに、環状隔壁部57の表面積を拡大する各油路部91から油路部95(表面積拡大部)が設けられている。
これに加えて、回転軸の軸方向で環状隔壁部57の面57a(詳細には、表面積拡大部)に対向するフライホイール16の面16aには凹部16Cと凸部16Dが設けられている。
フライホイール16が回転すると、自動変速機2の外部の空気は、図7の矢印の空気W1で示すように、空気取入れ孔61aからクラッチ室82の上方の広い空間、すなわち、フロントケース6とテーパ状の接続部56とによって囲まれるフライホイール16の上方の広い空間に取り入れられる。
クラッチ室82に取り入れられた矢印の空気W1は、フライホイール16の回転により凹部16Cと凸部16Dによって冷却風となって流速が高められ、フライホイール16の回転方向に流れる。そして、フロントケース6の周壁61の内面に沿って流れ、クラッチ室82の左側を下方に流下する。その後、クラッチ室82の下方の各油路部91から油路部95とフライホイール16の面16aとの狭い隙間S1に送り込まれ、この狭い隙間S1によってさらに流速が高められる。これにより、各油路部91から油路部95や各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eを流速が高い冷たい空気に晒すことができる。
このため、各油路部91から油路部95を通して各油路91Aから油路95Aを流れるオイルの冷却を促進できる。そして、各油路部91から油路部95を通過した冷却風は、図7の矢印の空気W2で示すように、空気排出孔61bから自動変速機2の外部に排出される。
また、クラッチ室82において、フライホイール16の回転により凹部16Cと凸部16Dで流速の高い冷却風を発生できるので、空気排出孔61bからの排出が促され、自動変速機2の外部の空気を空気取入れ孔61aからクラッチ室82に引き込むことができ、クラッチ室82により多くの空気を取り込むことができる。これにより、各油路部91から油路部95により多くの冷却風を当てることができる。
このように本実施例の自動変速機2は、フライホイール16の回転によって冷却風を効果的に発生させ、冷却風を、表面積拡大部を構成する各油路部91から油路部95に当てることにより、各油路部91から油路部95の放熱を促進できる。
このため、トルクコンバータ10を作動するオイルをオイルクーラと共に冷却でき、各油路91Aから95Aを流れるオイルの冷却を効果的に行うことができる。
一方、空気取入れ孔61aからクラッチ室82に侵入した水等の液体は、フライホイール16の凹部16Cと凸部16Dによってクラッチ室82から空気排出孔61bに掻き出される。
また、本実施例の自動変速機2によれば、各油路部91から油路部95を、各油路91Aから油路95Aの形状に沿った凹凸形状から構成している。
さらに、回転軸の軸方向で、各油路部91から油路部95とフライホイール16との隙間S1は、各油路部91から油路部95を除いた環状隔壁部57の面57aとフライホイール16の面16aとの隙間S2よりも小さく形成されている。つまり、各油路部91から油路部95は、環状隔壁部57の面57aからフライホイール16側に膨出して、フライホイール16に近接配置されている。
これにより、フライホイール16の回転によって発生した冷却風を各油路部91から油路部95とフライホイール16の面16aとの狭い隙間S1に確実に案内できるとともに、より多くの冷却風を各油路部91から油路部95に当てることができる。
これに加えて、各油路部91から油路部95とフライホイール16の面16aとの狭い隙間S1で冷却風の流速を増大でき、オイルと冷却風との熱交換をより効果的に促進できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、各油路部91から油路部95は、各油路部91から油路部95から下方に突出し、各油路91Aから油路95Aとの間でオイルが流れる各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eを有する。
各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eは、フライホイール16の外周縁16bの近くに設置されており、さらに、フロントケース6の周壁61の近傍にむき出し状態で配置されていることから、フライホイール16の回転に伴って発生する冷却風が各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの周囲を流れる。
このため、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eを金属から構成することにより、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eを流れるオイルと冷却風との熱交換をより効果的に行うことができ、すなわち、各連結パイプ110Aから連結パイプ110Eの放熱性を高めることができ、各油路91Aから95Aを流れるオイルをより効果的に冷却できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、凹部16Cと凸部16Dは、フライホイール16の外周縁に形成されている。これにより、フライホイール16の径方向の周囲に設置されたフロントケース6の周壁61とフライホイール16との間の空気を凹部16Cと凸部16Dに巻き込んで冷却風を容易に発生できる。
また、各油路部91から油路部95で上流側に配置された油路部95が、シール保持部57Kから接線方向に下方に延びて周壁61に接近する様に配置されているので、クラッチ室82の左側の空間は下方に行くほど狭くなっている。
このため、各油路部91から油路部95とフライホイール16の面16aとの狭い隙間S1に指向する冷却風の流れを効率よく発生できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、フロントケース6は、フライホイール16の径方向の周囲を取り囲む周壁61を有する。周壁61には空気排出孔61bが形成されており、空気排出孔61bは、フライホイール16の回転方向で各油路部91から油路部95よりも下流側に位置している。
これにより、各油路部91から油路部95と熱交換された高温の空気(冷却風)を、図7の矢印の空気W2で示すように空気排出孔61bから自動変速機2の外部に排出できる。このため、クラッチ室82に高温の空気が滞留することを防止でき、各油路91Aから95Aを流れるオイルをより効果的に冷却できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、フロントケース6の周壁61に、周壁61からフライホイール16に向かって突出するリブ61Aが設けられており、リブ61Aは、フライホイール16の回転方向で空気排出孔61bよりも下流側に位置している。
これにより、図7の矢印の空気W3で示すように、フライホイール16の回転方向に連れ回る冷却風を空気排出孔61bよりも下流側でリブ61Aに衝突させ、リブ61Aによって空気排出孔61bに導くことができる。
このため、冷却風の排出性能を向上できる。この結果、クラッチ室82に高温の空気が滞留することをより効果的に防止でき、各油路91Aから95Aを流れるオイルをより効果的に冷却できる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...車両、2...自動変速機(車両用変速機)、3...エンジン(駆動力源)、5...トルクコンバータハウジング、10...トルクコンバータ、11...タービン軸(回転軸)、16...フライホイール、16C...凹部、16D...凸部、16a...面(第2の面)、16b...外周縁、17...摩擦クラッチ、40...変速機ケース本体、55...隔壁、57...環状隔壁部(第1の面)、61...周壁、61A...リブ、61b...空気排出孔(排出孔)、91,92,93,94,95...油路部(表面積拡大部)、91A,92A,93A,94A,95A...油路、110A, 110B,110C,110D,110E...連結パイプ、S1...隙間(表面積拡大部とフライホイールの第2の面との隙間)、S2...隙間(表面積拡大部を除いた隔壁の第1の面とフライホイールの第2の面との隙間)
Claims (6)
- フライホイールと、前記フライホイールに接続または前記フライホイールから切断される摩擦クラッチと、駆動力源の動力を変速する変速機構とを収納する変速機ケース本体と、
回転軸によって前記フライホイールに連結されるトルクコンバータを収納し、前記トルクコンバータと前記フライホイールの間で前記回転軸を回転自在に支持する隔壁を有するトルクコンバータハウジングとを備え、
前記隔壁に、少なくとも前記トルクコンバータを作動するオイルが流れる油路が形成された車両用変速機であって、
前記回転軸の軸方向で前記フライホイールに対向し、前記油路が形成された箇所の前記隔壁の第1の面に、前記隔壁の表面積を拡大する表面積拡大部を設け、
前記回転軸の軸方向で前記隔壁の前記第1の面に対向する前記フライホイールの第2の面に凹凸部を設け、
前記フライホイールの回転に伴って前記凹凸部によって発生する冷却風を前記表面積拡大部に当てることを特徴とする車両用変速機。 - 前記表面積拡大部は、前記油路の形状に沿った凹凸形状から構成されており、前記回転軸の軸方向で、前記表面積拡大部と前記フライホイールの前記第2の面との隙間は、前記表面積拡大部を除いた前記隔壁の前記第1の面と前記フライホイールの前記第2の面との隙間よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機。
- 前記表面積拡大部は、下方に突出し、前記油路と連通するパイプを有し、
前記パイプは、前記フライホイールの外周縁の近くに設置されており、前記フライホイールの回転に伴って発生する冷却風が前記パイプの周囲を流れることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用変速機。 - 前記凹凸部は、前記フライホイールの外周縁に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用変速機。
- 前記変速機ケース本体は、前記フライホイールの径方向の周囲を取り囲む周壁を有し、
前記周壁に排出孔が形成されており、前記排出孔は、前記フライホイールの回転方向で前記表面積拡大部よりも下流側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用変速機。 - 前記周壁に、前記周壁から前記フライホイールに向かって突出するリブが設けられており、
前記リブは、前記フライホイールの回転方向で前記排出孔よりも下流側に位置していることを特徴とする請求項5に記載の車両用変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019000656A JP2020109309A (ja) | 2019-01-07 | 2019-01-07 | 車両用変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019000656A JP2020109309A (ja) | 2019-01-07 | 2019-01-07 | 車両用変速機 |
Publications (1)
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JP2020109309A true JP2020109309A (ja) | 2020-07-16 |
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ID=71569990
Family Applications (1)
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JP2019000656A Pending JP2020109309A (ja) | 2019-01-07 | 2019-01-07 | 車両用変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020109309A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113357351A (zh) * | 2021-05-31 | 2021-09-07 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种混动变速器油路系统及汽车 |
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2019
- 2019-01-07 JP JP2019000656A patent/JP2020109309A/ja active Pending
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CN113357351A (zh) * | 2021-05-31 | 2021-09-07 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种混动变速器油路系统及汽车 |
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