JP2020106579A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光走査装置及び画像形成装置の光学性能を維持しつつ小型化を達成する。【解決手段】本発明に係る光走査装置は、光束を偏向して被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、偏向器によって偏向された光束を被走査面に導光する結像光学系とを備え、被走査面における軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が互いに異なり、結像光学系は、偏向器に最も近い第1の結像素子と被走査面に最も近い第2の結像素子とを有し、主走査断面において、第1の結像素子の入射面における最軸外主光線と結像光学系の光軸とのなす角度をα、第1の結像素子の出射面における最軸外主光線と該光軸とのなす角度をα´、第2の結像素子と被走査面との該光軸上での距離をSk、結像光学系の該光軸上の焦点距離をfとするとき、0.90≦sinα´/sinα≦1.200.80≦1−Sk/f≦1.30なる条件式を満たすことを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、光走査装置に関し、特にレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(MFP)等の画像形成装置に好適なものである。
近年、光走査装置の小型化を達成するために、結像光学系が一枚の結像素子のみで構成された光走査装置が用いられている。
特許文献1は、一枚の結像素子のみで構成された結像光学系において歪曲補正量を低減できるように非等速走査を採用することによって、更なる小型化を達成した光走査装置を開示している。
特許文献1は、一枚の結像素子のみで構成された結像光学系において歪曲補正量を低減できるように非等速走査を採用することによって、更なる小型化を達成した光走査装置を開示している。
しかしながら、特許文献1に開示されている光走査装置において、偏向器から被走査面までの距離をさらに短縮しようとする場合、走査画角をより大きくすることが必要になり、偏向器の偏向面において光束がけられてしまう可能性が生じる。
そこで本発明は、光走査装置及び画像形成装置の光学性能を維持しつつ小型化を達成することを目的とする。
そこで本発明は、光走査装置及び画像形成装置の光学性能を維持しつつ小型化を達成することを目的とする。
本発明に係る光走査装置は、光束を偏向して被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、偏向器によって偏向された光束を被走査面に導光する結像光学系とを備え、被走査面における軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が互いに異なり、結像光学系は、結像光学系において偏向器に最も近い第1の結像素子と被走査面に最も近い第2の結像素子とを有し、主走査断面において、第1の結像素子の入射面における最軸外主光線と結像光学系の光軸とのなす角度をα、第1の結像素子の出射面における最軸外主光線と該光軸とのなす角度をα´、第2の結像素子と被走査面との該光軸上での距離をSk、結像光学系の該光軸上の焦点距離をfとするとき、
0.90≦sinα´/sinα≦1.20
0.80≦1−Sk/f≦1.30
なる条件式を満たすことを特徴とする。
0.90≦sinα´/sinα≦1.20
0.80≦1−Sk/f≦1.30
なる条件式を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、光走査装置及び画像形成装置の光学性能を維持しつつ小型化を達成することができる。
以下に、本実施形態に係る光走査装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
なお、以下の説明において、主走査方向とは、偏向器の回転軸及び光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が偏向走査される方向)である。副走査方向とは、偏向器の回転軸に平行な方向である。主走査断面とは、副走査方向に垂直な断面である。副走査断面とは、主走査方向に垂直な断面である。
従って、以下の説明において、主走査方向及び副走査断面は、入射光学系と結像光学系とで異なることに注意されたい。
従って、以下の説明において、主走査方向及び副走査断面は、入射光学系と結像光学系とで異なることに注意されたい。
光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化を図るためには、光走査装置に設けられる結像光学系を構成する結像レンズの枚数を少なくすると共に、光路長、すなわち偏向器から被走査面までの距離を短く設計する必要がある。
しかしながら、そのように結像光学系を設計すると、結像光学系の屈折力が強くなってしまい、結像光学系によって生じる像面湾曲や歪曲収差の悪化に繋がる。
しかしながら、そのように結像光学系を設計すると、結像光学系の屈折力が強くなってしまい、結像光学系によって生じる像面湾曲や歪曲収差の悪化に繋がる。
そこで、従来の光走査装置の結像光学系において設定されている、像高Yと走査角度θとの間においてY=fθの式で表される等速走査の関係を要請しないことにより、結像光学系によって生じる歪曲収差をある程度許容するように設計する事で、更なる小型化が可能となる。
この場合、像面湾曲等の諸収差への影響を最小限にするために、結像光学系の焦点距離は長くなり、その結果、結像光学系は偏向器側に近づく傾向となる。
この場合、像面湾曲等の諸収差への影響を最小限にするために、結像光学系の焦点距離は長くなり、その結果、結像光学系は偏向器側に近づく傾向となる。
また、搭載される画像形成装置を小型化させるために偏向器から被走査面までの距離を短くしようとすると、被走査面上の必要印字領域を走査するためには、偏向器によって走査する角度幅を広くする、所謂広角化の必要が生じる。
この結果、偏向する光束の角度幅に対して偏向器の反射面の幅が足りなくなり、光束がけられてしまう問題が生じる。
この問題を回避するためには、主走査断面内において入射光学系の光軸が結像光学系の光軸に対してなす角度を小さくする必要が生じる。
この結果、偏向する光束の角度幅に対して偏向器の反射面の幅が足りなくなり、光束がけられてしまう問題が生じる。
この問題を回避するためには、主走査断面内において入射光学系の光軸が結像光学系の光軸に対してなす角度を小さくする必要が生じる。
以上のように、光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化を図ろうとすると、偏向器、結像光学系及び入射光学系それぞれにおいて、互いの間隔が狭くなり、結像光学系のレイアウトが困難な傾向となる。
上記の問題を解決するために、本願出願人は、結像光学系における等速走査の関係を要請しない上で、入射光学系及び結像光学系それぞれにおける適切な屈折力配置を見出した。
これにより、結像光学系を被走査面側に移動させることができ、また主走査断面内において入射光学系の光軸が結像光学系の光軸に対してなす角度を大きくすることができる。
そして、結像光学系のレイアウト性を確保しながら、光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化と光走査装置の高性能化との両立を達成することができる。
これにより、結像光学系を被走査面側に移動させることができ、また主走査断面内において入射光学系の光軸が結像光学系の光軸に対してなす角度を大きくすることができる。
そして、結像光学系のレイアウト性を確保しながら、光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化と光走査装置の高性能化との両立を達成することができる。
具体的には、図6に示されているように、入射光学系10の屈折力を強くすることによって結像光学系5に収束光束を入射させると共に、結像光学系5において第1の結像レンズL1の周辺部の正の屈折力を弱める事で、軸外像高に向かう光束を光軸から離れる方向に屈折させている。
これにより、被走査面6上の必要印字領域を走査するために必要な偏向器4の走査角度幅を小さくすることが可能となり、入射光学系10の光軸が結像光学系5の光軸Pに対してなす角度を大きくすることができる。
このように設計することで、上述したような光束が偏向器の偏向面でけられてしまう問題を解消することができる。
これにより、被走査面6上の必要印字領域を走査するために必要な偏向器4の走査角度幅を小さくすることが可能となり、入射光学系10の光軸が結像光学系5の光軸Pに対してなす角度を大きくすることができる。
このように設計することで、上述したような光束が偏向器の偏向面でけられてしまう問題を解消することができる。
また、さらに結像光学系を被走査面側に移動させる事で、結像光学系のレイアウト性を確保することができるが、その際、結像光学系のバックフォーカスが短くなるため、結像光学系の屈折力は強くなる傾向となる。
その場合、結像光学系の軸上像高に対応する光軸近傍と最軸外像高に対応する走査端部との間で性能のバランスを取るために、結像光学系を2枚の結像レンズで構成する必要が生じる。
その場合、結像光学系の軸上像高に対応する光軸近傍と最軸外像高に対応する走査端部との間で性能のバランスを取るために、結像光学系を2枚の結像レンズで構成する必要が生じる。
[実施例1]
図1は、実施例1に係る光走査装置100の模式的主走査断面図を示している。
図1は、実施例1に係る光走査装置100の模式的主走査断面図を示している。
光走査装置100は、光源1、開口絞り2、アナモフィックコリメーターレンズ3、偏向器4、第1の結像レンズL1(第1の結像素子)及び第2の結像レンズL2(第2の結像素子)を備えている。
光源1としては、半導体レーザー等が用いられる。なお、光源1の発光点の数は、一つでも複数でも構わない。
開口絞り2は、光源1から出射した光束の主走査方向及び副走査方向の光束径を制限する。
アナモフィックコリメーターレンズ3は、副走査断面内に有限のパワー(屈折力)を有しており、開口絞り2を通過した光束を平行光束に変換すると共に、副走査方向に集光する。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
開口絞り2は、光源1から出射した光束の主走査方向及び副走査方向の光束径を制限する。
アナモフィックコリメーターレンズ3は、副走査断面内に有限のパワー(屈折力)を有しており、開口絞り2を通過した光束を平行光束に変換すると共に、副走査方向に集光する。なおここで、平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱発散光束や弱収束光束等の略平行光束を含むものとする。
このようにして、光源1から出射した光束は、偏向器4の偏向面の近傍において副走査方向にのみ集光され、主走査方向に長い線像として結像される。
偏向器4は、不図示のモータ等の駆動手段により図中矢印A方向に一定速度で回転することにより、偏向器4に入射した光束を偏向する。なお、偏向器4は、例えばポリゴンミラー等で構成される。
第1及び第2の結像レンズL1及びL2は、偏向器4の偏向面によって偏向された光束を被走査面6上に集光(導光)する。
なお、第1の結像レンズL1は、主走査断面内の光軸上において負の屈折力を有しており、第2の結像レンズL2は、主走査断面内の光軸上において正の屈折力を有しており、共に主走査断面内と副走査断面内とで異なる曲率を有するトーリックレンズである。
第1及び第2の結像レンズL1及びL2は、偏向器4の偏向面によって偏向された光束を被走査面6上に集光(導光)する。
なお、第1の結像レンズL1は、主走査断面内の光軸上において負の屈折力を有しており、第2の結像レンズL2は、主走査断面内の光軸上において正の屈折力を有しており、共に主走査断面内と副走査断面内とで異なる曲率を有するトーリックレンズである。
光源1から出射した光束は、開口絞り2を通過し、アナモフィックコリメーターレンズ3によって平行光束に変換されると共に副走査方向に集光され、偏向器4の偏向面に入射する。
光源1から出射し、偏向器4の偏向面に入射した光束は、偏向器4により偏向された後、第1及び第2の結像レンズL1及びL2によって被走査面6上に集光される。そして、偏向器4により偏向された光束は、被走査面6を等速度で走査する。
なお、偏向器4は図中A方向に回転しているため、偏向走査された光束は、被走査面6を図中B方向に走査する。
光源1から出射し、偏向器4の偏向面に入射した光束は、偏向器4により偏向された後、第1及び第2の結像レンズL1及びL2によって被走査面6上に集光される。そして、偏向器4により偏向された光束は、被走査面6を等速度で走査する。
なお、偏向器4は図中A方向に回転しているため、偏向走査された光束は、被走査面6を図中B方向に走査する。
本実施例に係る光走査装置100では、開口絞り2及びアナモフィックコリメーターレンズ3によって、入射光学系10が構成される。
また、本実施例に係る光走査装置100では、第1の結像レンズL1及び第2の結像レンズL2によって、結像光学系5が構成される。
また、本実施例に係る光走査装置100では、第1の結像レンズL1及び第2の結像レンズL2によって、結像光学系5が構成される。
なお、本実施例では、アナモフィックコリメーターレンズ3、第1の結像レンズL1及び第2の結像レンズL2はそれぞれプラスチックで作製されており、また被走査面6としては、感光ドラム6を用いている。
また、感光ドラム6上における副走査方向の露光分布の作成は、主走査露光毎に、感光ドラム6を副走査方向に回転させることによって達成している。
また、感光ドラム6上における副走査方向の露光分布の作成は、主走査露光毎に、感光ドラム6を副走査方向に回転させることによって達成している。
表1及び表2は、本実施例に係る光走査装置100の諸元値を示している。
なお、表1中の回転中心座標は、偏向器4と軸上主光線との交点を原点として示されている。
なお、表1中の回転中心座標は、偏向器4と軸上主光線との交点を原点として示されている。
また、表2において、各レンズ面と各レンズの光軸との交点を原点としたときの、光軸方向、主走査断面内において光軸と直交する軸、及び副走査断面内において光軸と直交する軸をそれぞれ、X軸、Y軸及びZ軸としている。また、「E−x」は、「×10−x」を意味している。
本実施例に係る光走査装置100の第1及び第2の結像レンズL1及びL2の各レンズ面の主走査断面内における非球面形状(母線形状)は、以下の式(1)で表される。
ここで、Rは曲率半径、Kは離心率、Bi(i=4、6、8、…、16)は非球面係数である。なお、Yに関してプラス側(upper)とマイナス側(lower)とで係数Biが異なっていることに注意されたい。
また、第1及び第2の結像レンズL1及びL2の各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、上線及び下線共に、以下の式(2)で表される。
で与えられる。
なお、ここでr´は、副走査断面内における曲率半径であり、レンズ面のY座標に従って、以下の式(3)のように連続的に変化する。
ここで、rは光軸上における曲率半径、Ei(i=1〜16)は変化係数である。
なお、ここでr´は、副走査断面内における曲率半径であり、レンズ面のY座標に従って、以下の式(3)のように連続的に変化する。
また、本実施例に係る光走査装置100は、以下の条件式(4)及び(5)を満たすことによって、小型化と良好な光学性能とを両立させている。
0.90≦sinα´/sinα≦1.20 ・・・(4)
0.80≦1−Sk/f≦1.30 ・・・(5)
0.90≦sinα´/sinα≦1.20 ・・・(4)
0.80≦1−Sk/f≦1.30 ・・・(5)
次に、上記の各条件式がとるべき値の範囲とその意味について説明する。
条件式(4)は、被走査面6上の最軸外像高に到達する光束において、偏向器4側の第1の結像レンズL1を通過する角度を適切に設定し、結像光学系5のレイアウト性と光学性能とを両立するための条件式である。
なお、ここでレイアウト性に関しては、特に、結像光学系5を被走査面6側に配置することができることによって、結像光学系5と入射光学系10との間の干渉を回避することができる。
条件式(4)は、被走査面6上の最軸外像高に到達する光束において、偏向器4側の第1の結像レンズL1を通過する角度を適切に設定し、結像光学系5のレイアウト性と光学性能とを両立するための条件式である。
なお、ここでレイアウト性に関しては、特に、結像光学系5を被走査面6側に配置することができることによって、結像光学系5と入射光学系10との間の干渉を回避することができる。
図6に示されているように、αは、被走査面6上の光源1側の最軸外像高に到達する主光線(以下、「最軸外主光線」と称する。)が、結像光学系5の最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の入射面L11に入射する際に、主走査断面内において結像光学系5の光軸Pに対してなす角度である。また、α´は、被走査面6上の光源1側の最軸外主光線が、結像光学系5の最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の出射面L12から出射する際に、主走査断面内において結像光学系5の光軸Pに対してなす角度である。
条件式(4)の下限値を下回るほど最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の屈折力が強い正の値になると、走査画角が広がってしまい、結像光学系5のレイアウトが困難となる。
一方、条件式(4)の上限値を上回るほど最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の屈折力が強い負の値になると、結像光学系5の光学性能を維持することが困難となる。
一方、条件式(4)の上限値を上回るほど最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の屈折力が強い負の値になると、結像光学系5の光学性能を維持することが困難となる。
なお、本実施例に係る光走査装置100では、光源1の反対側(反光源側)については、光源側に比べて光学系のレイアウト空間に余裕があるため、条件式(4)を満たしている必要は無いが、反光源側においても条件式(4)が満たされていることが好ましい。
また、本実施例に係る光走査装置100は、さらに以下の条件式(4a)を満足することが好ましい。
0.90≦sinα´/sinα≦1.06 ・・・(4a)
さらに、本実施例に係る光走査装置100は以下の条件式(4b)を満足することがより好ましい。
0.90≦sinα´/sinα≦1.05 ・・・(4b)
0.90≦sinα´/sinα≦1.06 ・・・(4a)
さらに、本実施例に係る光走査装置100は以下の条件式(4b)を満足することがより好ましい。
0.90≦sinα´/sinα≦1.05 ・・・(4b)
条件式(5)は、結像光学系5のバックフォーカスと焦点距離との関係を示しており、結像光学系5に入射する光束を収束光にすると共に結像光学系5の屈折力を適切に設定する事で結像光学系5のコンパクト化を達成するための条件である。
条件式(5)において、Skは、最も被走査面6側の第2の結像レンズL2の出射面L22から被走査面6までの光軸上の距離、fは結像光学系5の主走査断面内における光軸上の焦点距離を示している。
条件式(5)において、Skは、最も被走査面6側の第2の結像レンズL2の出射面L22から被走査面6までの光軸上の距離、fは結像光学系5の主走査断面内における光軸上の焦点距離を示している。
条件式(5)の上限値を上回るほど強い収束光に変換してしまうと、結像スポット径を始めとする諸性能を維持することが困難となる。
一方、条件式(5)の下限値を下回るほど収束光への変換が不十分だと、装置のコンパクト化を達成することが困難となる。
一方、条件式(5)の下限値を下回るほど収束光への変換が不十分だと、装置のコンパクト化を達成することが困難となる。
なお、本実施例に係る光走査装置100は、さらに以下の条件式(5a)を満足することが好ましい。
0.80≦1−Sk/f≦1.20 ・・・(5a)
0.80≦1−Sk/f≦1.20 ・・・(5a)
また、本実施例に係る光走査装置100は、以下の条件式(6)〜(8)の少なくとも一つを満足することが望ましい。
0.3≦B≦0.6 ・・・(6)
0.2≦|f1/f2|≦1.0 ・・・(7)
0.9≦H/Tc≦1.1 ・・・(8)
0.3≦B≦0.6 ・・・(6)
0.2≦|f1/f2|≦1.0 ・・・(7)
0.9≦H/Tc≦1.1 ・・・(8)
条件式(6)は、以下の式(9)で表される結像光学系5の走査特性を決定するための係数B(以下、走査特性係数と称する)に関する条件式である。
Y=K/B×tan(Bθ) ・・・(9)
ここで、結像係数Kは、結像光学系5に入射する光が平行光であるか非平行光であるかにかかわらず、主走査断面内において像高(集光位置)Yと走査角度θとの間に比例関係をもたせる係数である。すなわち、結像係数Kは、結像光学系5に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数であり、結像光学系5に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に像高Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
換言すると、本実施例に係る光走査装置100では、被走査面6上における軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が互いに異なることとなる。
なお、表1に示されているように、本実施例に係る光走査装置100では、軸上像高における結像係数Kは、104.95である。
Y=K/B×tan(Bθ) ・・・(9)
ここで、結像係数Kは、結像光学系5に入射する光が平行光であるか非平行光であるかにかかわらず、主走査断面内において像高(集光位置)Yと走査角度θとの間に比例関係をもたせる係数である。すなわち、結像係数Kは、結像光学系5に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数であり、結像光学系5に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に像高Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
換言すると、本実施例に係る光走査装置100では、被走査面6上における軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が互いに異なることとなる。
なお、表1に示されているように、本実施例に係る光走査装置100では、軸上像高における結像係数Kは、104.95である。
そして、Bが0に近づくと、式(9)はY=Kθとなり、従来の光走査装置に用いられる結像光学系の走査特性Y=fθに相当することとなる。一方、B=1になると、Y=Ktanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当することとなる。
すなわち、式(9)において走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθからfθ特性Y=fθまで任意の走査特性を得ることができる。
すなわち、式(9)において走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθからfθ特性Y=fθまで任意の走査特性を得ることができる。
表1に示されているように、本実施例に係る光走査装置100では、B=0.57である。
条件式(6)の下限値を下回ると、部分倍率ずれが小さくなり過ぎてしまい、結像光学系5を偏向器4に近づけた際に、良好な結像性能を確保することが難しくなる。
一方、条件式(6)の上限値を上回ると、部分倍率ずれが大きくなり過ぎてしまい、電気的な走査位置の補正が難しくなる。
条件式(6)の下限値を下回ると、部分倍率ずれが小さくなり過ぎてしまい、結像光学系5を偏向器4に近づけた際に、良好な結像性能を確保することが難しくなる。
一方、条件式(6)の上限値を上回ると、部分倍率ずれが大きくなり過ぎてしまい、電気的な走査位置の補正が難しくなる。
条件式(7)は、結像光学系5において、最も偏向器4側の第1の結像レンズL1の主走査断面内における光軸上の焦点距離f1と、最も被走査面6側の第2の結像レンズL2の主走査断面内における光軸上の焦点距離f2との比、すなわち結像光学系5の屈折力配置に関する式である。
条件式(7)の上限値を上回るほど第2の結像レンズL2の主走査断面内における光軸上の焦点距離f2が短くなると、結像スポット径を始めとする諸性能を維持することが難しくなる。
一方、条件式(7)の下限値を下回るほど第2の結像レンズL2の主走査断面内における光軸上の焦点距離f2が長くなると、結像光学系5の配置が難しくなる。
条件式(7)の上限値を上回るほど第2の結像レンズL2の主走査断面内における光軸上の焦点距離f2が短くなると、結像スポット径を始めとする諸性能を維持することが難しくなる。
一方、条件式(7)の下限値を下回るほど第2の結像レンズL2の主走査断面内における光軸上の焦点距離f2が長くなると、結像光学系5の配置が難しくなる。
なお、本実施例に係る光走査装置100は、さらに以下の条件式(7a)を満足することが好ましい。
0.2≦|f1/f2|≦0.5 ・・・(7a)
さらに、本実施例に係る光走査装置100は以下の条件式(7b)を満足することがより好ましい。
0.2≦|f1/f2|≦0.4 ・・・(7b)
0.2≦|f1/f2|≦0.5 ・・・(7a)
さらに、本実施例に係る光走査装置100は以下の条件式(7b)を満足することがより好ましい。
0.2≦|f1/f2|≦0.4 ・・・(7b)
条件式(8)は、偏向器4から被走査面6までの距離と印字領域との関係を示した式である。条件式(8)において、Tcは、偏向器4の軸上偏向点から被走査面6までの距離、Hは、主走査断面内における被走査面6上の軸上像高から最軸外像高までの距離を示している。
条件式(8)の上限値を上回るほどTcが小さくなると、走査画角が大きくなってしまい、レンズの大型化に繋がる。さらに、レンズの屈折力の増大に繋がり、結像スポットを始めとする諸性能を維持することが難しくなる。
一方、条件式(8)の下限値を下回るほどTcが大きくなると、結像光学系5の小型化が難しくなる。
一方、条件式(8)の下限値を下回るほどTcが大きくなると、結像光学系5の小型化が難しくなる。
なお、本実施例に係る光走査装置100は、さらに以下の条件式(8a)を満足することが好ましい。
0.9≦H/Tc≦1.05 ・・・(8a)
0.9≦H/Tc≦1.05 ・・・(8a)
図2(a)は、本実施例に係る光走査装置100における、主走査断面内における像面湾曲と像高との関係を示している。また、図2(b)は、本実施例に係る光走査装置100における、fθ特性と像高との関係を示している。
図2(a)及び(b)に示されているように、本実施例に係る光走査装置100は、何れの関係においても良好な収差特性が得られている。
図2(a)及び(b)に示されているように、本実施例に係る光走査装置100は、何れの関係においても良好な収差特性が得られている。
本実施例に係る光走査装置100では、以上のように構成することで、光学性能を維持しつつ、光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化を達成することができる。
特に、偏向器4の走査画角を小さくすることができ、偏向する光束のけられを回避することができる。
特に、偏向器4の走査画角を小さくすることができ、偏向する光束のけられを回避することができる。
なお、本実施例に係る光走査装置100のように、結像光学系5をコンパクトにするために二枚の結像レンズで構成することが望ましいが、これに限らず、三枚以上で構成されていても構わない。
[実施例2]
図3は、実施例2に係る光走査装置200の模式的主走査断面図を示している。
なお、本実施例に係る光走査装置200は、諸元値を除いて、実施例1に係る光走査装置100と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して、説明を省略する。
図3は、実施例2に係る光走査装置200の模式的主走査断面図を示している。
なお、本実施例に係る光走査装置200は、諸元値を除いて、実施例1に係る光走査装置100と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して、説明を省略する。
表3及び表4は、本実施例に係る光走査装置200の諸元値を示している。
なお、表3中の回転中心座標は、偏向器4と軸上主光線との交点を原点として示されている。
なお、表3中の回転中心座標は、偏向器4と軸上主光線との交点を原点として示されている。
また、表4において、各レンズ面と各レンズの光軸との交点を原点としたときの、光軸方向、主走査断面内において光軸と直交する軸、及び副走査断面内において光軸と直交する軸をそれぞれ、X軸、Y軸及びZ軸としている。また、「E−x」は、「×10−x」を意味している。
本実施例に係る光走査装置200の第1及び第2の結像レンズL1及びL2の各レンズ面の主走査断面内における非球面形状(母線形状)は、上記の式(1)で表される。
また、第1及び第2の結像レンズL1及びL2の各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、上線及び下線共に、上記の式(2)及び(3)で表される。
また、第1及び第2の結像レンズL1及びL2の各レンズ面の副走査断面内における非球面形状(子線形状)は、上線及び下線共に、上記の式(2)及び(3)で表される。
図4(a)は、本実施例に係る光走査装置200における、主走査方向断面内における像面湾曲と像高との関係を示している。また、図4(b)は、本実施例に係る光走査装置200における、fθ特性と像高との関係を示している。
図4(a)及び(b)に示されているように、本実施例に係る光走査装置200は、何れの関係においても良好な収差特性が得られている。
図4(a)及び(b)に示されているように、本実施例に係る光走査装置200は、何れの関係においても良好な収差特性が得られている。
本実施例に係る光走査装置200では、以上のように構成することで、光学性能を維持しつつ、光走査装置及び搭載される画像形成装置双方の小型化を達成することができる。
実施例1及び実施例2に係る光走査装置100及び200それぞれにおける諸元値を用いた各条件式の値を以下の表5に示す。
以上、好ましい実施例について説明したが、これらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[画像形成装置]
図5は、本実施例に係る光走査装置が設けられた画像形成装置104の要部副走査断面図を示している。
図5は、本実施例に係る光走査装置が設けられた画像形成装置104の要部副走査断面図を示している。
図5に示されているように、画像形成装置104にはパーソナルコンピュータ等の外部機器117から出力されたコードデータ(信号)Dcが入力される。
入力されたコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。
変換された画像データDiは、本実施例に係る光走査装置300に入力される。
そして、光走査装置300からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が射出され、光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
入力されたコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。
変換された画像データDiは、本実施例に係る光走査装置300に入力される。
そして、光走査装置300からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が射出され、光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。
そして、感光ドラム101の回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。
感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の感光面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が感光面に当接するように設けられている。
そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の感光面上に、光走査装置300によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
そして、感光ドラム101の回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。
感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の感光面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が感光面に当接するように設けられている。
そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の感光面上に、光走査装置300によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
上述したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の感光面に静電潜像を形成せしめる。
そして、形成された静電潜像は、光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108(転写器)によって被転写材たる用紙112上に転写される。
用紙112は、感光ドラム101の前方(図5において右側)に設けられた用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。
用紙カセット109の端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112が搬送路へ送り込まれる。
そして、形成された静電潜像は、光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108(転写器)によって被転写材たる用紙112上に転写される。
用紙112は、感光ドラム101の前方(図5において右側)に設けられた用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。
用紙カセット109の端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112が搬送路へ送り込まれる。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙112は、さらに感光ドラム101の後方(図5において左側)に設けられた定着器120へと搬送される。
定着器120は、内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。そして、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部とで加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。
さらに定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置104の外部に排出せしめる。
定着器120は、内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。そして、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部とで加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。
さらに定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置104の外部に排出せしめる。
なお、図示してはいないが、プリンタコントローラ111は、上述したデータの変換だけでなく、モータ115を始めとした画像形成装置104内の各部や、光走査装置300内のポリゴンモータ等の制御も行っている。
1 光源
4 偏向器
5 結像光学系
6 被走査面
100 光走査装置
L1 第1の結像レンズ(第1の結像素子)
L2 第2の結像レンズ(第2の結像素子)
4 偏向器
5 結像光学系
6 被走査面
100 光走査装置
L1 第1の結像レンズ(第1の結像素子)
L2 第2の結像レンズ(第2の結像素子)
Claims (8)
- 光束を偏向して被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、
該偏向器によって偏向された光束を前記被走査面に導光する結像光学系とを備え、
前記被走査面における軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が互いに異なり、
前記結像光学系は、該結像光学系において前記偏向器に最も近い第1の結像素子と前記被走査面に最も近い第2の結像素子とを有し、
主走査断面において、前記第1の結像素子の入射面における最軸外主光線と前記結像光学系の光軸とのなす角度をα、前記第1の結像素子の出射面における前記最軸外主光線と前記光軸とのなす角度をα´、前記第2の結像素子と前記被走査面との前記光軸上での距離をSk、前記結像光学系の前記光軸上の焦点距離をfとするとき、
0.90≦sinα´/sinα≦1.20
0.80≦1−Sk/f≦1.30
なる条件式を満たすことを特徴とする光走査装置。 - 主走査断面において、前記結像光学系の光軸上での結像係数をK、前記偏向器により角度θで偏向された光束が入射する、前記被走査面での像高をY=(K/B)×tan(B×θ)とするとき、最軸外像高において
0.3≦B≦0.6
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系は、前記第1及び第2の結像素子からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
- 前記第1の結像素子は主走査断面の光軸上において負の屈折力を有し、前記第2の結像素子は主走査断面の光軸上において正の屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記第1及び第2の結像素子の主走査断面における光軸上の焦点距離をそれぞれf1及びf2とするとき、
0.2≦|f1/f2|≦1.0
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記偏向器の軸上偏向点から前記被走査面までの距離をTc、前記被走査面における軸上像高から最軸外像高までの距離をHとするとき、
0.9≦H/Tc≦1.1
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光走査装置。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載の光走査装置と、該光走査装置により前記被走査面に形成される静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器とを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6の何れか一項に記載の光走査装置と、外部機器から出力された信号を画像データに変換して前記光走査装置に入力するプリンタコントローラとを備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018242193A JP2020106579A (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | 光走査装置及び画像形成装置 |
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JP2020106579A true JP2020106579A (ja) | 2020-07-09 |
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-
2018
- 2018-12-26 JP JP2018242193A patent/JP2020106579A/ja active Pending
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