JP2020105335A - 極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法 - Google Patents

極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非極性及び極性モノマーの共存下で合成できる、非極性モノマーの含有率が高い共重合体の製造方法の提供。【解決手段】一般式(C1)で示される金属錯体を含む触媒により、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素と極性基を有するモノマーとを共重合することを特徴とする、極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法である。(式中、Mは周期律表第9族の元素を表し、XはN、PまたはAsを表し、Lは中性の電子供与性配位子を表し、A−はカチオン性有機金属化合物の対イオンを表し、Rはそれぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよい炭素数1〜30のアルキル基、脂環式基、アルコキシ基、アリール基もしくはアリールオキシ基である。)【選択図】なし

Description

本発明は、極性基を有するモノマーを含んだオレフィン系共重合体、特にアクリル基またはスチリル基を持つモノマーを含んだオレフィン系共重合体の製造方法に関する。
非極性モノマーであるエチレンとアクリルなどの極性を持つモノマーとの共重合体は広く知られている。一例としてエチレン−アクリル共重合体は極性の塗料または染料に対してエチレン単独重合体より高い親和性を示し、極性接着剤に関しても高い接着性を示す。
エチレン−アクリル共重合体を例にとって共重合体の種類を挙げると、エチレンとアクリルが交互につながった交互共重合体、エチレン高分子鎖にアクリル高分子鎖が枝のようにつながったグラフト共重合体、エチレン高分子鎖の中にアクリルモノマーがランダムに分布したランダム共重合体、エチレン高分子鎖の末端にアクリル高分子鎖がつながったブロック共重合体などがある。これら種類の違いによって同じアクリルモノマーを用いても、異なる物性を示す様々な共重合体が得られる。
エチレン−アクリル共重合体の重合方法としては、主にラジカル重合と遷移金属触媒を用いた配位重合が用いられている。
ラジカル重合としては、主にフリーラジカル重合、有機金属媒介ラジカル重合(OMRP)、原子移動ラジカル重合(ATRP)などが用いられている。
フリーラジカル重合の場合には、ラジカル重合に対するエチレンの反応性がアクリルモノマーの方に比べて極めて低いため、高温高圧条件下での重合が必要である。例えば、特許文献1には、エチレンを6.8kg/h(約242.4mol/h)、アクリル酸メチルを0.8kg/h(約9.3mol/h)、アクリル酸ブチルを1.3kg/h(約10.1mol/h)の速度で供給しながら、2180kg/cmの圧力及び165℃の条件下で重合を行い、エチレン32.8重量%(67モル%)、アクリル酸メチル22.6重量%(15モル%)、アクリル酸ブチル40.5重量%(18モル%)で構成された共重合体が得られたことが示されている。一般にこのような高温高圧条件は高分子の分子量分布を広げ、多くの分岐構造を形成することが知られている。一方、高温高圧条件下ではない場合には共重合体の中のエチレン含有率が低いことが知られている。例えば、非特許文献1には、アゾビスイソブチロニトリルを用い、エチレン100バール、メタクリル酸メチル50mL、50℃の条件下で重合を行い、エチレン6モル%、メタクリル酸メチル94モル%で構成された共重合体が得られたことが示されている。
OMRPには主にアセチルアセトン配位子とコバルトからなる錯体が用いられ、フリーラジカル重合と同様に、得られた共重合体の中のエチレン含有率が低いことが知られている。例えば、非特許文献2には、リビング重合を利用した実質的には多段重合による共重合体の製造方法が開示されている。具体的には、酢酸ビニルオリゴマーとアセチルアセトン配位子とコバルトからなる錯体を用い、エチレン50バール、アクリロニトリル40mmolの条件下で5時間重合を行った後脱圧しその後改めてエチレン10バールにて加圧し,さらに5時間重合を行ったところ,エチレン56モル%、アクリロニトリル44モル%のランダム共重合体と,エチレン20モル%,アクリロニトリル80モル%のランダム共重合体により構成された共重合体が得られたことが示されている。
ATRPには主に1価銅の塩とトリアミン型配位子が用いられ、フリーラジカル重合及びOMRPと同様に、得られた共重合体の中のエチレン含有率が低いことが知られている。例えば、非特許文献3には、臭化銅(I)、2−ブロモプロピオン酸エチル、ペンタメチルジエチレントリアミンを用い、エチレン900psi、アクリル酸メチル5.0gの条件下で重合を行い、エチレン8.6モル%、アクリロニトリル91.4モル%で構成されたランダム共重合体が得られたことが示されている。
一方、遷移金属触媒を用いた配位重合では極性基に耐性を持つ後周期遷移金属、その中にも特に第10、11族金属が用いられている。第10族金属の中でパラジウムを用いた例としては、特許文献2に、ビスホスフィンモノオキサイド型配位子とパラジウムからなる錯体を用い、エチレンとアクリロニトリルとのランダム共重合体が得られた例が示されている。特許文献3には、分子内にジメンチルホスフィン基及びスルホナート基を持つ配位子とパラジウムからなる錯体を用い、エチレンとアクリル酸メチル、アクリロニトリルとのランダム共重合体が得られた例が示されている。また、非特許文献4には、分子内にN−ヘテロ環状カルベン及びホスフィンオキサイド基を持つ配位子とパラジウムからなる錯体を用い、エチレンとアクリル酸メチルとのランダム共重合体が得られた例が示されている。また、非特許文献5には、イミダゾキノリノラートイリデン型配位子とパラジウムからなる錯体を用い、エチレンとメタクリル酸メチルとのランダム共重合体が得られた例が示されている。第10族金属の中でニッケルを用いた例としては、特許文献4に、サリチルアルジミン型配位子とトリフェニルホスフィンとニッケルからなる錯体を用い、エチレンとアクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルとのブロック共重合体が得られた例が示されている。しかし、非特許文献6には、類似の条件でエチレンとメタクリル酸メチルとの共重合を行ったところ、エチレンとアクリルそれぞれの単独重合体が得られ、前述の結果を否定する結果も示されている。
第11族金属触媒として主に銅錯体が用いられる例としては、特許文献5に、ビスベンジミダーゾル型配位子と銅からなる錯体およびメチルアルミノキサン(MAO)を用い、エチレンとメタクリル酸t−ブチルとのランダム共重合体が得られた例が示されている。
一方、シクロペンタジエン型配位子とコバルトからなる錯体は、非特許文献7〜11に、エチレンの配位重合ができることが示され、非特許文献12には、アクリロニトリルとメタクリル酸メチルの重合ができることが示されている。
米国特許第7521503 B2号明細書 特許第6208657号公報 特許第6309206号公報 特許第5345693号公報 米国特許第6417303 B1号明細書
Pure Appl.Chem.,84,2113(2012) Nat.Chem.,6,179(2014) J.Am.Chem.Soc.,123,12738(2001) Chem.Commun.,53,2630(2017) J.Am.Chem.Soc.,140,1876(2018) J.Am.Chem.Soc.,137,14819(2015) J.Am.Chem.Soc.,107,1443(1985) J.Am.Chem.Soc.,112,5634(1990) Organometallics,11,3920(1991) Organometallics,22,4699(2003) Inorg.Chem.Commun.,9,423(2006) Polym.J.,32,700(2000)
以上のように、極性モノマーと非極性モノマーとの組み合わせのような共重合体には強い需要があり、その製造方法も検討されている。しかし、パラジウムなど従来触媒に用いられてきた遷移金属元素は高価であり地球上での遍在性もあって長期の安定供給に向いた元素ではない。一方で非特許文献7〜12のようなコバルト錯体には、例えばエチレンとアクリルの共重合体が得られたというような報告はなく、共重合が行えるものであるか明らかではなかった。特許文献4および非特許文献6記載のようなニッケル錯体も相反する結果が複数存在することが知られている。また、多段階反応での重合反応が必要であるなどの事情から重合装置・方法の設計の時点で複雑なものが要求されることもあり、この点でコストを増す結果となる方法しか取れない場合もある。このように、安価で信頼できる重合系の構築には未だ強い需要がある。さらに、従来知られていたような方法では共重合体中のエチレン含有率が低くポリオレフィンの特性を維持する観点からは好ましいものではなく、また得られる共重合体の物性のバリエーションという面でもまだ限定的なものに留まっている。
本発明の課題は、非極性及び極性モノマーの共存下で合成できる共重合体、例えばオレフィンとアクリル基またはスチリル基を持つモノマーの共存下で合成できる、非極性モノマー(エチレン)の含有率の高い共重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の金属錯体を触媒として課題が解決可能であることを見出した。具体的には、アクリル基またはスチリル基含有モノマーをエチレンと共重合することにより、エチレンの含有率の高い共重合体が提供可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法であって、下記一般式(C1)または(C2)で示される金属錯体を含む触媒により、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素と下記一般式(1)で示されるモノマーとを共重合することを特徴とする、極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法が提供される。

(式中、Mは周期律表第9族の元素を表し、XはN、PまたはAsを表し、Lは中性の電子供与性配位子を表し、Aはカチオン性有機金属化合物の対イオンを表し、R、R、R、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよい炭素数1〜30のアルキル基、脂環式基、アルコキシ基、アリール基もしくはアリールオキシ基;またはそれぞれ独立して炭素数1〜30の炭化水素で1つ以上の水素原子が置換されたアミノ基もしくはシリル基を表し、R〜Rのうちの2つは連結して環構造を形成していてもよく、R〜Rの中の1つとR〜Rの中の1つとは、一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成していてもよく、RとRは連結してヘテロ環構造を形成していてもよく、R、R及びRは、Xと一緒になって芳香族ヘテロ環構造を形成してもよく、RとLは結合して環構造を形成してもよい。)

(式中、M、L、A、R、R、R、R、R、R、R及びRは、前記一般式(C1)で定義されたとおりであり、YはO、SまたはSeを示し、R〜Rの中の1つとRまたはRは一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成していてもよく、R及びRは、Yと一緒になってヘテロ環構造を形成してもよく、RとLは結合して環構造を形成してもよい。)

(式中、R10は、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、R11は−COOR12(ここでR12は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)、−CON(−R12’(ここでR12’は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)、シアノ基、または置換されていてもよいアリール基を表し、2つのR12’は同じでも異なっていてもよい)
従来重合触媒として用いられてきたパラジウムは高価である。一方で、本発明の金属錯体は扱い易いシクロペンタジエン系配位子を有し、結果的に安価である。これらのことから本発明の方法は工業化に適しており、ポリマー製造の分野において有益である。また、本発明の方法では通常は高温・高圧など厳しい条件が必要な非極性モノマーの含有率が高い共重合体を、簡便に得ることができる。
実施例1で得られたエチレン/アクリル酸メチル共重合体1のサイズ排除クロマトグラフィー測定結果である。 実施例1で得られたエチレン/アクリル酸メチル共重合体1のH−NMRスペクトルである。 実施例1で得られたエチレン/アクリル酸メチル共重合体1の13C−NMRスペクトルである。 図3における50.8ppm付近の拡大図である。 図3における26〜40ppm範囲の拡大図である。
本発明の一つの態様は、一般式(C1)または(C2)で表される、周期律表の9族に属する遷移金属を有する遷移金属錯体を含む触媒により、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素または脂環式炭化水素と一般式(1)で示されるモノマーとを共重合させることを特徴とする、極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法である。以下、重合体の構成モノマー、触媒成分、製造方法等について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、「重合」という用語は、1種類のモノマーの単独重合と複数種のモノマーの共重合を総称するものであり、本明細書においては共重合を単に「重合」と記載することがある。また、本発明はポリマーに関連するものであるが、ポリマーそのものは、一般に化学式などによってその構造を一義的に決定することができない。よって、本明細書において、ポリマーに関する記載を行うにあたっては、必要に応じ、ポリマーをその製造方法を用いることで記載する。
1.重合体の構成モノマー
本発明において重合反応に付されるモノマーは、好ましくは、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素または脂環式炭化水素と後述する一般式(1)で示されるモノマーの2種類である。共重合に付される一方のモノマーである「炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素または脂環式炭化水素」としては、モノマー全体として極性を有さない有機化合物が該当し、特に、α−オレフィンが例示される。α−オレフィンは炭素鎖末端に炭素−炭素二重結合を有する分子である。α−オレフィンの構造としては炭素数2〜20のものが好ましく、分岐、環および/または末端以外に不飽和結合を有していてもよい。炭素数が20より大きいと、十分な重合活性が発現しないことがある。このため、炭素数2〜10のα−オレフィンがより好ましい。さらに好ましいα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキセンが挙げられる。
「炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素または脂環式炭化水素」のα−オレフィン以外の例としては、末端以外に炭素−炭素二重結合を有するアルケン、シクロアルケンが挙げられる。それらの好ましい例としては、2−ブテン、2−ペンテン、2−ヘキセン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどが挙げられる。なお、これらモノマーは単一の成分を使用してもよいし、複数種を併用してもよい。
本発明における重合のもう一方となる成分は、一般式:CH=C(R10)(R11)で表される極性基含有モノマー、好ましくは(メタ)アクリル酸エステルである。ここで、R10は、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R11は、−COOR12(ここでR12は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)、−CON(−R12’(ここでR12’は各々独立して水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)、シアノ基、または置換されていてもよいアリール基を表す。より十分な重合活性を発現させることができるため、R10は、好ましくは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基である。より好ましくは、R10は水素原子またはメチル基である。R11としては、前記置換基であれば特に制限はないが、共重合体としたときの用途が広く存在することから、−COOR12またはアリール基であることが好ましい。このとき、R12の炭素数が20を超えると、重合活性が低下する傾向がある。よって、R12は、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基である。
また、基R12としては炭素及び水素で構成されるものが好ましいが、基R12内には、酸素、硫黄、セレン、リン、窒素、ケイ素、フッ素、ホウ素等のヘテロ原子が含まれていてもよい。これらのヘテロ原子のうち、酸素、ケイ素、フッ素が好ましく、酸素がさらに好ましい。水素原子でない場合のR12’の好ましい範囲・例示についても、R12と同様である。
一般式(1)で示されるモノマーとしてさらに好ましい例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチル、(メタ)アクリル酸−3,3,3−トリフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルジメチルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリロニトリル、スチレン、ビニルアニソール等が挙げられる。より好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル,アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリロニトリル、スチレン,ビニルアニソールから選ばれる少なくとも1種である。なお、これらモノマーは単一の種類を使用してもよいし、複数種類を併用してもよい。
以上のモノマーの種類は、得られる重合体に要求される物性に合わせて適宜選択することができる。また、場合により、2種類以上の、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素または脂環式炭化水素からなるモノマーの組成物を共重合させることも可能であり、2種類以上の(メタ)アクリル酸モノマーからなる組成物を共重合させることも可能である。配合されるモノマーの量、各モノマー間の量比は、得られる共重合体に要求される物性に合わせて適宜設定することができる。
2.金属錯体
本発明の方法で用いられる触媒は、以下の(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体を含有する。


(各式における置換基等の定義は、先に述べたとおりである。なお、R〜Rを有する環は後述のとおり縮合環であることもできるが、当該環を指して単に「シクロペンタジエニル基」と称することがある。)
本発明の触媒組成物において、上記式(C1)または(C2)におけるMは、周期律表の9族に属する遷移金属であり、コバルト、ロジウムまたはイリジウムであるが、好ましくは、コバルトである。
ここで、一般式(C1)または(C2)で示される金属錯体における中心金属Mの価数とは、有機金属化学で用いられる形式酸化数(formal oxidation number)を意味する。すなわち、ある元素が関与する結合中の電子対を電気陰性度の大きい元素に割り当てたとき、その元素の原子上に残る電荷の数を指す。例えば、一般式(C1)または(C2)においては、Mの価数は+3価となる。なぜならば、上述の定義に基づき、これらの結合において、電子対は、9族金属よりも電気陰性度の大きいハロゲン、ヘテロ原子、炭素に割り当てられ、電荷は、後述するXまたはYに相当する中性の15族または16族元素、Lで示される配位子が0、Rとシクロペンタジエニル基が−1で、錯体は、全体として電気的に+1価であるため、金属上に残る電荷は+3となるからである。
式(C1)または(C2)におけるLは、中性の電子供与性配位子を表す。中性の電子供与性配位子は、一つの例としては電気的に中性であり不対電子を中心金属Mに配位させることで配位結合を形成しうる配位子であり、不対電子を有する窒素、リン、ヒ素、酸素、硫黄、セレンなどを有する分子である。また別の例として、π電子を供与することによってπ供与結合を形成するエチレンのような分子が挙げられる。Lとして用いることができるものとしては、後述するXRまたはYRで示される分子を配位子とすることができるほか、アセトニトリル、イソニトリル、一酸化炭素、エチレン、テトラヒドロフランなどを用いることもできる。また、Lは、後述するようにRと一緒になって環構造を形成してもよい。
式(C1)におけるXは、N、PまたはAsを表す。即ち、式(C1)で表される金属錯体は、15族元素を中性の配位子として1つ有している。配位子として用いられる化合物の種類が豊富であることから、Xは、NまたはPであることが好ましい。
式(C2)におけるYは、O、SまたはSeを表す。即ち、式(C2)で表される金属錯体は、16族元素を中性の配位子として1つ有している。配位子として用いられる化合物の種類が豊富であることから、Yは、OまたはSであることが好ましい。
式(C1)または(C2)におけるR、R、R、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよい炭素数1〜30のアルキル基、脂環式基、アルコキシ基、アリール基もしくはアリールオキシ基;またはそれぞれ独立して炭素数1〜30の炭化水素で1つ以上の水素原子が置換されたアミノ基もしくはシリル基を表す。
本明細書において、「置換されていてもよい」とは、当該基が有する1つ以上の水素原子が、何等かの置換基で置き換えられていてもよいことを意味する。置換基の例としては、ハロゲン、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜6)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜6)、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、エーテル基、チオール基、スルフィド基、アリール基、ヘテロ環、アミノ基、アミド基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ケトカルボニル基、カルボキシ基、スルホニル基、スルホン酸基などが挙げられる。置換される位置は特に制限されず、任意の箇所で任意の個数が置換されていてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、Rの具体的な例としては、ヒドリド基(水素原子)、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、フェニル基、p−メチルフェニル基、ベンジル基、フェノキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
シクロペンタジエニル基に結合しているR、R、R、R、Rとしては、特に水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。金属Mに結合しているRとしては、金属中心のまわりがあまり嵩高いものにならないような、例えばメチル基、エチル基やn−ブチル基などのような基が好ましい。錯体調製の方法にもよるが、原料として用いられる9族元素に結合しているものをそのまま流用することができるため、特にメチル基が好ましい。XまたはYに結合するR、R、Rとしては、後述する例に含まれるものに相当する基が好ましい例として挙げられる。
(C1)においてR〜Rの中の1つとR〜Rの中の1つとは、一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成していてもよい。この場合、シクロペンタジエニル基と前記Xを有する中性配位子とが連結して2座の配位子を形成する。このため、2座の配位子として機能しやすくなりやすいことから、当該2価の炭化水素基は、原子1つから3つで鎖を形成し、シクロペンタジエニル環とXとを連結するようにすることが好ましい。例としては、メチレン基、エチレン基、−CH−Si(Me)−CH−、o−フェニレン基などが挙げられる。(C2)においても同様に、R〜Rの中の1つとRまたはRとは一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成してもよい。
式(C1)または(C2)におけるR〜Rのうちの2つの組は連結して環構造を形成していてもよい。このような構造を有する場合、シクロペンタジエニル基は縮合環を有する構造となる。縮合環は、2つ以上存在してもよい。すなわち、3つの環が縮合した構造などをとることができる。
式(C1)または(C2)におけるRの好ましい例は先に挙げたとおりであるが、Rは、中性の配位子Lと結合して、金属Mを含む環構造を形成していてもよい。この場合、5〜7員環であれば環構造を形成しやすいので、例えばプロパンニトリル(CHCHC≡N)、プロパン酸メチル(CHCHC(=O)OCH)、アセトアニリド(CNHC(=O)CH)由来の構造のような、LとR全体で、4〜6の原子鎖をなすような構造であることが好ましい。
式(C1)におけるR、R及びRは、先に定義したとおりであるが、RとRは連結してヘテロ環構造を形成していてもよく、R、R及びRは、Xと一緒になって芳香族ヘテロ環構造を形成していてもよい。すなわち、15族元素を中性の配位子として利用できるものであれば、(C1)においてXRで表される部分は、ヘテロ環化合物を配位子とすることができる。利用することができるものの例としては、ピペリジン、ピリミジン、モルホリン、ピリジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
(C1)においてXRで表される部分として用いられる配位子の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルフェニルアミン、ジメチルt−ブチルアミン、(シクロヘキシル)(エチル)(t−ブチル)アミン、(ブチル)(メチル)(ノルボルニル)アミン、トリフェニルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピロール、ピラゾール、オキサゾール、トリフェニルホスフィン、トリ(t−ブチル)ホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、ジメチルt−ブチルホスフィン、(2−フルオロフェニル)(4−メトキシフェニル)メチルホスフィン、2−{ビス(2−イソプロピルフェニル)ホスフィノ}ベンゼンスルホン酸、2−{ビス(2−t−ブチルフェニル)ホスフィノ}ベンゼンスルホン酸、2−{ビス(2−メトキシフェニル)ホスフィノ}ベンゼンスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
(C1)におけるRおよびRと同様に、(C2)におけるRとRとはYと一緒になってヘテロ環構造を形成していてもよい。このような構造の例としては、オキサン、モルホリン、テトラヒドロフラン、オキサゾリン、クマリン、フラン、チオフェンなどが挙げられる。
(C2)においてYRで表される部分として用いられる配位子の例としては、t−ブチル(シクロヘキシル)エーテル、t−ブチルメチルエーテル、オキサン、ジオキサン、メチルフェニルスルフィド、ジメチルスルフィド、ブチルメチルスルフィド、N−メチルモルホリン、モルホリン、テトラヒドロフラン、オキサゾリン、クマリン、フラン、チオフェンなどが挙げられる。
式(C1)または(C2)におけるAは、カチオン性有機金属化合物の対イオンを表す。A全体で−1の電荷を有する化学種であれば、ハロゲンなどの元素のイオン、ボレートのような分子状のもの、いずれでも用いることができる。Aの例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、テトラフルオロボレート、テトラメチルボレート、テトラフェニルボレート、テトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート、テトラキス((3,5−ビストリフルオロメチル)フェニル)ボレート、ヘキサフルオロホスファート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。
(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体の具体的な例としては、以下のような錯体を挙げることができる。ただし、これらは例示であり本発明の方法における錯体がこれら具体例に限定されるものではない。
本発明の方法で用いる上記(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体は、公知の方法により調製することができる。例えば、非特許文献10(Organometallics 2003,22(23),4699−4704.)に従って合成することができるが、一般的には、9族金属錯体をシクロペンタジエニル基の供給源および適切な配位子と反応させることで、得ることができる。また、望みの置換基を有するシクロペンタジエニル化合物及び適切な配位子をオクタカルボニル二コバルト及び1,3−シクロヘキサジエンと反応させた後、生成した1価コバルト錯体をヨウ素で酸化することで、望みのコバルト錯体を得ることも可能である。公知の錯体調製法に基づいて当業者が原料の変更など適宜改変を加えることで、本発明の方法で用いる金属錯体を調製することができる。
3.助触媒
本発明の方法においては、上記(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体に加え、さらに助触媒を加えてもよい。助触媒としては、例えば周期律表第1、2または13族元素を含有する有機金属化合物が挙げられる。特に、下記一般式(2)で示される化合物、一般式(3)で示される化合物または有機アルミニウムオキシ化合物が挙げられる。これらの化合物は、複数種類が触媒組成物に含まれていてもよい。

一般式(2)で示される化合物は、QR131415で表される、ホウ素またはアルミニウム化合物である。(式中、Qはホウ素(B)またはアルミニウム(Al)を表し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよい炭素数1〜30のアルキル基、脂環式基、アルコキシ基、アリール基もしくはアリールオキシ基;またはそれぞれ独立して炭素数1〜30の炭化水素で1つ以上の水素原子が置換されたアミノ基もしくはシリル基を表す。)
13〜R15としては、先にRなどの説明において記載した例示等があてはまるが、化合物の調製や入手の容易さなどから、アルキル基、アリール基など、炭化水素に属する基、またはトリフルオロメチル基、パーフルオロフェニル基などハロゲン(特にフッ素)で置換されたアルキル基またはアリール基であることが好ましい。
一般式(2)で示される化合物の例は、トリメチルボラン、トリメトキシボラン、パーフルオロメチルボラン、トリフェニルボラン、トリス(パーフルオロフェニル)ボラン、トリフェノキシボラン、トリス(ジメチルアミノ)ボラン、トリス(ジフェニルアミノ)ボラン、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ(n−プロピル)アルミニウム、トリ(n−ブチル)アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ(n−ヘキシル)アルミニウム、トリ(n−オクチル)アルミニウム、トリ(n−デシル)アルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリドなどであるが、これらに限定されない。
一般式(3)で示される化合物は、[CR161718][QR19202122]で表される、ホウ素またはアルミニウムのカルボカチオンとの塩である。(式中、Qは前記一般式(2)に定義されたとおりであり,R16、R17、R18、R19、R20、R21及びR22は、それぞれ独立して、R13と同義である。)
16〜R22としては、先にRなどの説明において記載した例示等があてはまるが、化合物の調製や入手の容易さなどから、アルキル基、アリール基など、炭化水素に属する基であることが好ましく、カルボカチオンを得やすいことから、t−ブチル基やアリール基など嵩高い炭化水素基がより好ましい。
一般式(3)で示される化合物の例は、トリチルテトラメチルボレート、トリチルテトラキス(パーフルオロメチル)ボレート、トリチルテトラフェニルボレート、トリチルテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート、トリチルテトラキス(ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートなどであるが、これらに限定されない。
一般式(2)または(3)で示される化合物は、市販されているものを用いることができるほか、当該化合物が有する置換基に応じて、公知の方法を適宜改変することによっても得ることができる。
前記一般式(2)または(3)で示される化合物のほか、本発明の方法における触媒組成物には、有機アルミニウムオキシ化合物を加えることもできる。有機アルミニウム化合物を用いる場合の例としては、メチルアルミノキサン(MAO)や修飾メチルアルミノキサン(MMAO)が挙げられ、市販のものを用いることができる。容易に入手でき、取扱い性もよいことからMMAOが好ましい。MAO、MMAOは市販のものを用いることができ、グレード等による制限はない。
先に例示した13族元素を有する化合物のほか、メチルリチウムやn−ブチルリチウムなどのアルキルリチウムをはじめとする1族金属含有化合物、グリニャール試薬などの2族金属含有化合物のような、助触媒として従来公知の有機金属化合物もまた、助触媒として用いることもできる。これらの化合物も市販のものを用いることができ、グレード等による制限はない。
これらの助触媒は、前記(C1)または(C2)で示される金属錯体と同じ条件で用いることができるが、不活性ガス雰囲気下、酸素や水分を避けて使用することが好ましい。加える場合の使用量についても、当業者であれば適宜設定することができる。
4.重合反応
本発明の方法において、上記化合物を含む触媒組成物を、共重合の触媒成分として使用することができる。一般式(C1)または(C2)で表される金属錯体は、単離したものを用いてもよいし、担体に担持したものを用いてもよい。こうした担持をα−オレフィンの重合やα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合に使用する反応器中で、これらのモノマーの存在下または非存在下で行ってもよいし、該反応器とは別の容器中で行ってもよい。
使用可能な担体としては、本発明の主旨をそこなわない限りにおいて、任意の担体を用いることができる。一般に、無機酸化物やポリマー担体が好適に使用できる。具体的には、SiO、Al、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO等またはこれらの混合物が挙げられ、SiO−Al、SiO−V、SiO−TiO、SiO−MgO、SiO−Cr等の混合酸化物も使用することができ、無機ケイ酸塩、ポリエチレン担体、ポリプロピレン担体、ポリスチレン担体、ポリアクリル酸担体、ポリメタクリル酸担体、ポリアクリル酸エステル担体、ポリエステル担体、ポリアミド担体、ポリイミド担体などが使用可能である。これらの担体については、粒径、粒径分布、細孔容積、比表面積などに特に制限はなく、任意のものが使用可能である。
無機ケイ酸塩としては、粘土、粘土鉱物、ゼオライト、珪藻土等が使用可能である。これらは、合成品を用いてもよいし、天然に産出する鉱物を用いてもよい。粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャイト、セピオライト、パイゴルスカイト、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフィライト、リョクデイ石群等が挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。人工合成物としては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げられる。
これら具体例のうち好ましくは、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ソーコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられる。
これらの担体は、そのまま用いてもよいが、塩酸、硝酸、硫酸等による酸処理および/または、LiCl、NaCl、KCl、CaCl、MgCl、LiSO、MgSO、ZnSO、Ti(SO、Zr(SO、Al(SO等の塩類処理を行ってもよい。該処理において、対応する酸と塩基を混合して反応系内で塩を生成させて処理を行ってもよい。また、粉砕や造粒等の形状制御や乾燥処理を行ってもよい。
本発明の方法では、前記助触媒のほか、公知の添加剤の存在下または非存在下で重合反応を行うことができる。添加剤としては、生成共重合体を安定化する作用を有する添加剤が好ましい。例えば、キノン誘導体やヒンダードフェノール誘導体などが好ましい添加剤の例として挙げられる。
具体的には、モノメチルエーテルハイドロキノンや、2,6−ジ−t−ブチル4−メチルフェノール(BHT)、トリメチルアルミニウムとBHTとの反応生成物、4価チタンのアルコキサイドとBHTとの反応生成物などが使用可能である。
また、添加剤として、無機および/または有機フィラーを使用し、これらのフィラーの存在下で、またはイオン液体を添加して重合を行ってもよい。
本発明における好ましい添加剤として、ルイス塩基が挙げられる。適切なルイス塩基を選択することにより、活性、分子量、アクリル酸エステルの共重合性を改良することができる。ルイス塩基の量としては、重合系内に存在する触媒成分中の遷移金属Mに対して、0.0001当量〜1000当量、好ましくは0.1当量〜100当量、さらに好ましくは0.3当量〜30当量である。ルイス塩基を重合系に添加する方法については、特に制限はなく、任意の手法を用いることができる。例えば、本発明の触媒成分と混合して添加してもよいし、モノマーと混合して添加してもよいし、触媒成分やモノマーとは独立に重合系に添加してもよい。また、複数のルイス塩基を併用してもよい。また、本発明に係るL1と同じルイス塩基を用いてもよいし、異なっていてもよい。
ルイス塩基としては、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、アルキルエーテル類、アリールエーテル類、アルキルアリールエーテル類、環状エーテル類、アルキルニトリル類、アリールニトリル類、アルコール類、アミド類、脂肪族エステル類、芳香族エステル類、フォスフェート類、フォスファイト類、チオフェン類、チアンスレン類、チアゾール類、オキサゾール類、モルフォリン類、環状不飽和炭化水素類などを挙げることができる。
これらのうち、特に好ましいルイス塩基は、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、環状エーテル類、脂肪族エステル類、芳香族エステル類であり、なかでも好ましいルイス塩基は、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピペリジン誘導体、イミダゾール誘導体、アニリン誘導体、ピペリジン誘導体、トリアジン誘導体、ピロール誘導体、フラン誘導体である。
具体的なルイス塩基化合物としては、ピリジン、ペンタフルオロピリジン、2,6−ルチジン、2,4−ルチジン、3,5−ルチジン、ピリミジン、N、N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、2,2′−ビピリジン、アニリン、ピペリジン、1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ピリジル)−s−トリアジン、キノリン、8−メチルキノリン、フェナジン、1,10−フェナンスロリン、N−メチルピロール、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン、トリエチルアミン、ベンゾニトリル、ピコリン、トリフェニルアミン、N−メチル−2−ピロリドン、4−メチルモルフォリン、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、フラン、2,5−ジメチルフラン、ジベンゾフラン、キサンテン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、ジベンゾチオフェン、チアンスレン、トリフェニルフォスフォニウムシクロペンタジエニド、トリフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスフェート、トリピロリジノフォスフィンなどを挙げることができる。
本発明において、重合形式に特に制限はない。媒体中に全ての生成重合体が溶解する溶液重合、媒体中で少なくとも一部の生成重合体がスラリーとなるスラリー重合、液化したモノマー自身を媒体とするバルク重合、気化したモノマー中で行う気相重合、または、高温高圧で液化したモノマーに生成重合体の少なくとも一部が溶解する高圧イオン重合などが好ましく用いられる。また、バッチ重合、セミバッチ重合のいずれの形式でもよい。重合反応を行う環境としては、窒素雰囲気下などの不活性ガス雰囲気下で使用することが好ましい。前記(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体は、一般的な重合条件下であればその使用条件に特段の制限はない。前記(C1)または(C2)で示される遷移金属錯体の使用量は、触媒として用いるのに適切な範囲であれば特に制限されず、当業者であれば適宜設定することができる。
本発明における重合反応は、液相での重合が好ましいモノマーを用いる場合においては、n−ブタン、イソブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素溶媒や液化α−オレフィン等の液体、クロロベンゼンや1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、また、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、安息香酸メチル、アセトン、メチルエチルケトン、ホルムアミド、アセトニトリル、メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等のような極性溶媒の存在下あるいは非存在下に行われる。また、ここで記載した液体化合物の混合物を溶媒として使用してもよい。液化α−オレフィンは、バルク重合に付すモノマーとして使用することもできる。さらに、イオン液体も、溶媒として使用可能である。なお、高い重合活性や高い分子量を得るうえでは、上述の炭化水素溶媒やイオン液体がより好ましい。
未反応モノマーや媒体は、生成共重合体から分離し、リサイクルして使用してもよい。リサイクルの際、これらのモノマーや媒体は、精製して再使用してもよいし、精製せずに再使用してもよい。生成共重合体と未反応モノマーおよび媒体との分離には、従来公知の方法が使用できる。例えば、濾過、遠心分離、溶媒抽出、貧溶媒を使用した再沈などの方法が使用できる。
重合温度、重合圧力および重合時間に、特に制限はないが、通常は、以下の範囲から生産性やプロセスの能力を考慮して、最適な設定を行うことができる。すなわち、重合温度は、通常−20℃〜290℃、好ましくは0℃〜250℃、より好ましくは0℃〜200℃,さらに好ましくは10℃〜150℃,特に好ましくは20℃〜100℃である。共重合圧力は、0.1MPa〜300MPa、好ましくは0.3MPa〜200MPa、より好ましくは0.5MPa〜150MPa,さらに好ましくは1.0MPa〜100MPa,特に好ましくは1.3MPa〜50MPaである。重合時間は、0.1分〜100時間、好ましくは0.5分〜70時間、さらに好ましくは1分〜60時間の範囲から選ぶことができる。
本発明において、重合は、一般に不活性ガス雰囲気下で行われる。例えば、窒素、アルゴン雰囲気が使用でき、窒素雰囲気が好ましく使用される。なお、少量の酸素や空気の混入があってもよい。ただし、例えばエチレンのような常温で気体のモノマーを用いる場合には、反応系をエチレンで充填したうえで重合を行うことができる。
重合反応器への触媒とモノマーの供給に関しても、特に制限はなく、目的に応じて、さまざまな供給法をとることができる。たとえばバッチ重合の場合、あらかじめ所定量のモノマーを重合反応器に供給しておき、そこに触媒を供給する手法をとることが可能である。この場合、追加のモノマーや追加の触媒を重合反応器に供給してもよい。
共重合体の組成の制御に関しては、複数のモノマーを反応器に供給し、その供給比率を変えることによって制御する方法を一般に用いることができる。その他、触媒の構造の違いによるモノマー反応性比の違いを利用して共重合組成を制御する方法や、モノマー反応性比の重合温度依存性を利用して共重合組成を制御する方法が挙げられる。本発明の方法においては、特に非極性モノマー(エチレン)の含有率が極性モノマーに対して高いブロック共重合体を得ることができる。非極性モノマー種全体の、共重合体全体における量比(モル比)としては、下限が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。上限は共重合体に与えようとする物性によっても変動し適宜調整することが可能であるが、99.99%以下であることが好ましく、99.95%以下であることがより好ましく、99.9%以下であることが特に好ましい。この範囲とすることで、耐熱性などポリオレフィンが元来有する性質を大きく損なうことなく、塗料との親和性や接着性などを付与することができ、かつ物性の制御が可能である。
重合体の分子量制御には、従来公知の方法を使用することができる。すなわち、重合温度を制御して分子量を制御する方法、モノマー濃度を制御して分子量を制御する方法、連鎖移動剤を使用して分子量を制御する方法、遷移金属錯体中のリガンド構造の制御により分子量を制御する方法等が挙げられる。連鎖移動剤を使用する場合には、従来公知の連鎖移動剤を用いることができる。例えば、水素、メタルアルキルなどを使用することができる。
本発明の方法は、扱いやすい触媒により共重合体を得ることが可能であるため、コストの削減など、工業的に極めて重要である。また本発明の方法により得られる共重合体は、共重合体の極性基にもとづく効果により、良好な塗装性、印刷性、帯電防止性、無機フィラー分散性、他樹脂との接着性、他樹脂との相溶化能などが発現するため、さまざまな用途に使用することができる。例えば、フィルム、シート、接着性樹脂、バインダー、相溶化剤、ワックスなどとして使用可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
[共重合体の構造の解析方法]
実施例で得た共重合体の構造は、BRUKER(株)製Ascend500を用いたH−NMR及び13C−NMR解析により決定した。NMR測定は、溶媒として1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2を用い、120℃で行った。13C−NMRの一部は緩和試薬としてクロム(III)アセチルアセトナートを用い、逆ゲート付きデカップリング法を用いて測定(9.0マイクロ秒の90°パルス、スペクトル幅:31kHz、緩和時間:10秒、取り込み時間:10秒、FIDの積算回数5,000〜10,000回)し、定量分析を行った。
NMRスペクトル測定によって同定することができるポリマー中の構造の代表的な例を、以下の図に示す。
分岐構造は、13C−NMRの3級炭素原子のスペクトルにより判断することができる。例えば、炭素数2以上アルキル基分岐構造に由来する3級炭素原子(上記図中のzに相当)のケミカルシフト値は、38.2〜39.0ppmの範囲内に現れる。(参考文献:Macromolecules 1999,32,1620.)。
末端構造についても同様に、13C−NMRまたはH−NMRで構造を解析することができる。例えば、炭素―炭素二重結合構造の場合、13C−NMRスペクトルで114ppm(上記図中のfに相当)及び139ppm(上記図中のeに相当)にスペクトルが現れ、13.6ppm(上記図中のcに相当)に現れる炭素―炭素単結合構造と区別することができる(参考文献:Chem.Commun.,53,2630(2017)(非特許文献4))。
数平均分子量及び重量平均分子量は、東ソー(株)製、TSKgel GMHHR−H(S)HTカラム(7.8mmI.D.×30cmを2本直列)を備えた東ソー(株)製高温GPC装置、HLC−8321GPC/HTを用い、ポリスチレンを分子量の標準物質とするサイズ排除クロマトグラフィー(溶媒:1,2−ジクロロベンゼン、温度:145度)により算出した。
生産性と触媒活性は次の式により計算した。

[実施例1]
アクリル酸メチルとエチレンの共重合(共重合体1の調製)
実施例1では、テトラメチル(2−メチルチオエチル)シクロペンタジエニルコバルトメチル(アセトニトリル)(テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート)を触媒として使用した。これを以下錯体1と略称する。

アルゴン雰囲気下、錯体1(34.0mg,0.0291mmol)を含む50mLオートクレープ中に、トルエン(10mL)を加えた。その後、窒素雰囲気下、アクリル酸メチル(0.20mL,0.19g,2.2mmol)をトルエン(10mL)に溶かした溶液を加えた。エチレン(2.5MPa)を充填した後、オートクレーブを30℃で、18時間撹拌した。オートクレーブ内部の液体をメタノール(300mL)と1.0mol/L塩酸水溶液(50mL)の混合液に注ぎ、室温で4時間撹拌した。生じた共重合体をろ過によって回収し、メタノールで洗浄した後に減圧下80℃で乾燥して、共重合体1を得た。収量は21mgであった。これにより錯体1の触媒活性を0.72kg/molと算出した。
得られた共重合体1のサイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量1,400、重量平均分子量3,600と算出し、Mw/Mnは2.6であった。共重合体中のエチレン:アクリル酸メチルのモル比はH−NMR解析により98.2:1.8と決定した。高分子末端構造に関しては、炭素―炭素二重結合に由来する水素原子のH−NMRシグナルが5.89ppm付近(上記図中のeに相当)及び5.04ppm付近(上記図中のfに相当)に観測され、飽和エステルに由来する炭素原子の13C−NMRシグナルが50.9ppm(上記図中のnに相当)に観測され、不飽和エステルに由来する水素原子のH−NMRシグナルが7.01ppm付近(上記図中のpに相当)及び5.89ppm付近(上記図中のqに相当)に観測された結果より、炭素―炭素二重結合または飽和エステルまたは不飽和エステルの末端構造を有する高分子であることが確認された。高分子内部構造に関しては、炭素数2以上アルキル基分岐構造に由来する3級炭素原子(上記図中のzに相当)の13C−NMRシグナルが、38.2〜39.0ppmの範囲内に現れなく、直線状高分子であることがわかった。また、エチレン―アクリル―エチレン構造に由来する水素原子のH−NMRシグナルが3.72ppm(上記図中のddに相当)に観測され、炭素原子の13C−NMRシグナルが50.7ppm(上記図中のddに相当)、45.5ppm(上記図中のccに相当)、32.2ppm付近(上記図中のbbに相当)及び27.2ppm(上記図中のaaに相当)に観測された結果より、エチレン―アクリル―エチレン構造を有するランダム共重合体であることが確認された。
サイズ排除クロマトグラフィーの測定結果を図1に、H−NMRの測定結果を図2に、13C−NMRの測定結果を図3、図4及び図5に示す。

Claims (4)

  1. 極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法であって、下記一般式(C1)または(C2)で示される金属錯体を含む触媒により、炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素と下記一般式(1)で示されるモノマーとを共重合することを特徴とする、極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法。

    (式中、Mは周期律表第9族の元素を表し、XはN、PまたはAsを表し、Lは中性の電子供与性配位子を表し、Aはカチオン性有機金属化合物の対イオンを表し、R、R、R、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよい炭素数1〜30のアルキル基、脂環式基、アルコキシ基、アリール基もしくはアリールオキシ基;またはそれぞれ独立して炭素数1〜30の炭化水素で1つ以上の水素原子が置換されたアミノ基もしくはシリル基を表し、R〜Rのうちの2つは連結して環構造を形成していてもよく、R〜Rの中の1つとR〜Rの中の1つとは、一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成していてもよく、RとRは連結してヘテロ環構造を形成していてもよく、R、R及びRは、Xと一緒になって芳香族ヘテロ環構造を形成してもよく、RとLは結合して環構造を形成してもよい。)

    (式中、M、L、A、R、R、R、R、R、R、R及びRは、前記一般式(C1)で定義されたとおりであり、YはO、SまたはSeを示し、R〜Rの中の1つとRまたはRは一緒になってケイ素原子を骨格に有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基を形成していてもよく、R及びRは、Yと一緒になってヘテロ環構造を形成してもよく、RとLは結合して環構造を形成してもよい。)

    (式中、R10は、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、R11は−COOR12(ここでR12は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)、−CON(−R12’(ここでR12’は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)、シアノ基、または置換されていてもよいアリール基を表し、2つのR12’は同じでも異なっていてもよい)
  2. 前記一般式(1)におけるR11が,−COOR12(ここでR12は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)、またはアリール基であることを特徴とする、請求項1に記載の極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法。
  3. 前記一般式(1)で示されるモノマーがアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレンから選ばれる少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする、請求項1に記載の極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法。
  4. 前記炭素−炭素二重結合を1つ有する直鎖状もしくは分岐鎖状炭化水素がエチレンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法。
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