JP2020104073A - 旋動式破砕機用ライナ - Google Patents

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Abstract

【課題】交換のための取外し作業が簡単な旋動式破砕機用ライナを提供する。【解決手段】旋動式破砕機用ライナは、本体と、異種材料部と、を備える。前記本体は、破砕面を有し、回転体状に形成される。前記異種材料部は、前記本体の軸線から離れた位置で、前記本体の壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように、前記本体の材料と異なる材料が配置され、周囲の前記本体と接合される。前記軸線の方向で見たときに、前記軸線を中心とし、前記異種材料部を通過する仮想円が、前記本体の材料の部分を通過する。【選択図】図2

Description

本発明は、主として、旋動式破砕機において破砕対象物に作用するライナに関する。
従来から、岩石等を砕く機械として、コーンクラッシャ及びジャイレトリクラッシャ等の旋動式破砕機が用いられている。この旋動式破砕機では、ライナであるマントル及びコーンケーブによって岩石を砕いて破砕する。特許文献1は、この種の旋動式破砕機を開示する。
特許文献1の旋動式破砕機は、マントルと、コーンケーブと、を備える。マントルは、主軸に固定されたマントルコアに嵌装される。マントルの上部は、ナットによりマントルコアに連結される。
特許文献1においては、旋動式破砕機のマントルは直接岩石に圧力を及ぼすため、磨耗により短期に交換することが開示されている。
特開2017−113738号公報
しかし、特許文献1のような旋動式破砕機において、使用により損耗したマントルを交換のために取り外そうとしても、ナット等が固着して取外しが難しくなることがあった。取外しに長時間を要すると、破砕設備の運転休止による損失が大きくなるため、改善が望まれていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、交換のための取外し作業が簡単な旋動式破砕機用ライナを提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の旋動式破砕機用ライナが提供される。即ち、旋動式破砕機用ライナは、本体と、異種材料部と、を備える。前記本体は、破砕面を有し、回転体状に形成される。前記異種材料部は、前記本体の軸線から離れた位置で、前記本体の壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように、前記本体の材料と異なる材料が配置され、周囲の前記本体と接合される。前記軸線の方向で見たときに、前記軸線を中心とし、前記異種材料部を通過する仮想円は、前記本体の材料の部分を通過する。
これにより、異種材料部の部分で貫通孔を容易に形成し、この貫通孔を起点として本体の壁部を周回するように切断することで、旋動式破砕機からライナの本体の一部を容易に除去することができる。また、異種材料部が軸線を周回しない形状(非ループ状)となっているので、ライナ全体の強度を良好に確保することができる。
本発明の第2の観点によれば、破砕面を有し、回転体状に形成された旋動式破砕機用ライナを、前記旋動式破砕機から取り外す以下の方法が提供される。即ち、この旋動式破砕機用ライナの取外し方法は、ピアッシング溶断工程と、周回溶断工程と、を含む。前記ピアッシング溶断工程では、前記ライナが前記旋動式破砕機に取り付けられた状態で、前記ライナの本体が有する壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように前記本体の材料と異なる材料が配置された異種材料部を溶断し、貫通孔を形成する。前記周回溶断工程では、前記貫通孔を起点として、前記ライナの軸の周りを周回するように前記本体を溶断する。
これにより、異種材料部の部分を溶断することにより、貫通孔を形成するピアッシングを容易に行うことができる。その後、貫通孔を起点として周回するように本体を溶断することで、旋動式破砕機からライナの本体の一部を容易に除去することができる。貫通孔を形成する起点の部分には異種材料部が配置されるが、周回するように溶断する部分は本体となっているので、ライナの強度の低下を抑制できる。
本発明によれば、交換のための取外し作業が簡単な旋動式破砕機用ライナを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る旋動式破砕機の全体的な構成を示す断面図。 マントルの斜視図。 使用済のマントルを旋動式破砕機から取り外すために、マントルの異種材料部に貫通孔を形成する様子を示す斜視図。 図3の状態から周回状にマントルの本体を切断する様子を示す斜視図。 マントルを切断して大部分を取り去った様子を示す斜視図。 コーンケーブが異種材料部を備える例を示す斜視図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る旋動式破砕機100の構成を示す概略的な側面断面図である。
図1に示す本実施形態の旋動式破砕機100は、破砕対象物である原石等の岩石を適宜の粒度となるように破砕するコーンクラッシャとして構成されている。旋動式破砕機100は、上部フレーム11、下部フレーム13、スパイダ14、主軸4、マントル(ライナ)5、コーンケーブ(ライナ)6、偏心スリーブ16、及び動力伝達機構20等を備える。
上部フレーム11及び下部フレーム13は何れも中空状に形成されている。上部フレーム11及び下部フレーム13は上下方向に並べて配置され、互いに結合される。これにより形成された構造体の内部空間に、上下方向に細長い主軸4が収容される。主軸4の外周にはマントル5が固定される。上部フレーム11の内周にはコーンケーブ6が固定される。主軸4は、回転駆動することにより、上端部を中心としてすりこぎ運動する。マントル5及びコーンケーブ6が、主軸4の運動に伴って岩石に対して作用し、当該岩石が破砕される。
上部フレーム11は、旋動式破砕機100の上部の外殻をなすものである。上部フレーム11の上端部は、スパイダ14の外縁の下端部に接続されている。上部フレーム11の下端部は下部フレーム13の上端部に接続されている。上部フレーム11は、下方に向かうに従って径方向の寸法が大きくなる円錐状に形成されている。上部フレーム11の内周面には、円錐状のコーンケーブ6が配置されている。
下部フレーム13は、旋動式破砕機100の下部の外殻をなすものである。下部フレーム13の上端部は上部フレーム11の下端部に接続されている。下部フレーム13は円筒状に形成されている。
上部フレーム11の上端部は開放されており、この開放部分を介して、上部フレーム11の内部に岩石を投入することができる。下部フレーム13の下端部は開放されており、この開放部分を介して、破砕後の岩石を回収することができる。
主軸4は、丸棒状の部材であり、上部フレーム11及び下部フレーム13の内部に収容される。主軸4は、平面視及び側面視でこれらのフレーム内の中心部に配置されるように、その軸線を概ね上下方向に向けて配置される。
上部フレーム11の上側中央には、上部軸受17がスパイダ14によって支持されている。主軸4の上端部は、上部軸受17によって回転可能に支持されている。上部軸受17は例えば球面軸受として構成されており、主軸4の回転軸線の向きを変更可能となっている。
主軸4の長手方向中途部には、マントルコア7が固定される。マントルコア7は、下方に向かうに従って径が大きくなる円錐状となっている。マントルコア7の外周面に、円錐筒状のマントル5が固定される。
主軸4においてマントルコア7が固定される部分の上側には、ネジ部8が形成されている。このネジ部8には、ヘッドナット25がネジ結合される。ヘッドナット25には、複数のピン孔が周方向に並べて貫通状に形成されている。これらのピン孔は何れも、ヘッドナット25の軸と平行に細長く形成されている。ピン孔にはそれぞれピン26が差し込まれ、ヘッドナット25は、マントル5の上部に対して、これらのピン26により回転不能に連結される。
ヘッドナット25の下端部と、マントル5の上端部と、の間には、トーチリング(リング部材)27が配置される。トーチリング27は円環状の部材として形成されている。トーチリング27の上端部はヘッドナット25に対して溶接により固定され、トーチリング27の下端部はマントル5に対して溶接により固定される。ピン26及びトーチリング27により、マントル5をヘッドナット25に対して回転不能に固定することができる。
上部フレーム11の内壁には、概ね円錐筒状に形成されたコーンケーブ6が固定される。このコーンケーブ6の内周面と、マントル5の外周面と、の間隔は、下方に向かうに従って次第に狭くなっている。
マントル5及びコーンケーブ6は、破砕対象物である岩石に作用する部分であるため、高マンガン鋼等の硬くて摩耗しにくい材料で形成されている。また、マントル5及びコーンケーブ6は、ある程度摩耗したら交換できるように、取外し可能な構造になっている。
偏心スリーブ16は、円筒状に構成された部材であり、その回転軸線を上下に向けた状態で回転可能に支持されている。偏心スリーブ16の筒孔には、主軸4の下端部が挿入されている。偏心スリーブ16は、後述の動力伝達機構20により回転駆動される。
筒孔の軸線は、偏心スリーブ16の回転軸線に対して偏心している。主軸4と、偏心スリーブ16の筒孔の内周面と、の間には図示しないブッシュが配置されている。これにより、主軸4は筒孔に対して相対回転可能な状態で当該偏心スリーブ16に挿入されている。
動力伝達機構20は、偏心スリーブ16を回転させるための動力を当該偏心スリーブ16に伝達する。動力伝達機構20は、横軸21、ベベルピニオン22、及びベベルギア23等を備える。
横軸21は、丸棒状の部材であり、その回転軸線を水平方向(横方向)に向けた状態で、軸受15を介して下部フレーム13に支持される。横軸21の両端部のうち主軸4に近い側に配置される端部には、ベベルピニオン22が固定されている。横軸21は、Vベルト及びVプーリ等を介して駆動源(例えば、電動モータ)からの動力が伝達されることにより回転し、これによってベベルピニオン22も回転する。
ベベルギア23は、偏心スリーブ16の下端部に固定される。ベベルギア23は、ベベルピニオン22と噛み合うように設けられる。この結果、横軸21に伝達された動力がベベルギア23に伝達され、偏心スリーブ16が回転する。
以上のように、前記駆動源からの動力は、横軸21に伝達され、更にベベルピニオン22及びベベルギア23を介して偏心スリーブ16に伝達される。これにより、偏心スリーブ16の筒孔に挿入された主軸4の下端部が仮想水平面内を旋回する。即ち、主軸4は、上部軸受17により支持されている部分を中心にして、その回転軸線の向きを順次変化させながら下端部を旋回させる。この主軸4のすりこぎ運動により平面視でのマントル5の位置が周期的に変動するので、コーンケーブ6の先端とマントル5の先端との間の距離が繰り返し増減する。
上部フレーム11の内部の、マントル5とコーンケーブ6が配置される空間である破砕室18で、岩石の破砕が行われる。即ち、上部フレーム11の上方から投入された岩石は、破砕室18において、マントル5及びコーンケーブ6の作用により砕かれる。
次に、マントル5について図2を参照して詳細に説明する。図2は、マントル5の斜視図である。
マントル5は、本体51と、異種材料部54と、を備える。本体51は、フランジ壁部52と、破砕壁部53と、を備え、中空の円錐台状(回転体状)に形成される。フランジ壁部52、破砕壁部53、及び異種材料部54は、鋳造により一体的に形成される。
フランジ壁部52は、その厚み方向をマントル5の軸線方向(言い換えれば、上下方向)と平行となるように向けた円板状に形成されている。フランジ壁部52の中央には軸孔56が形成されている。軸孔56の周縁には、後述のピン26を差し込むことが可能なピン溝57が、周方向に等間隔で並べて形成されている。
破砕壁部53は円錐筒状に形成されており、フランジ壁部52の外縁部から斜め下方に延びるように形成されている。破砕壁部53の外周面は、コーンケーブ6の内周面との間で岩石を破砕する破砕面となっている。
フランジ壁部52の軸孔56のすぐ外周側の2箇所には、異種材料部54が埋め込まれている。異種材料部54の材料は軟鋼であり、この材料は、本体51を構成するフランジ壁部52及び破砕壁部53の材料(高マンガン鋼)とは異なっている。軟鋼は、高マンガン鋼よりも、炭素当量が小さい。
異種材料部54は細長い丸棒状に形成されており、フランジ壁部52の上面と下面(言い換えれば、マントル5の壁部の厚み方向一側の面と他側の面)を繋ぐように配置されている。異種材料部54は、鋳ぐるみによって、周囲の本体51(フランジ壁部52)に対して接合されている。
異種材料部54の近傍において、マントル5には、当該異種材料部54の位置を示すための3角形のマーク(位置表示部)58が付されている。本実施形態では、マーク58は、フランジ壁部52の上面に凸状に一体的に形成されている。鋳ぐるみによって埋め込まれた異種材料部54は、周囲の本体51と見分けがつかない場合も考えられるが、作業者はマーク58を目印にして異種材料部54の位置を容易に把握することができる。
本体51の軸線方向で見たときに、異種材料部54は、フランジ壁部52に形成された軸孔56の外側、トーチリング27の外側、かつ、破砕壁部53の外周面に配置された破砕面の内側に配置される。異種材料部54は、本体51の中心に関して位相が互いに180°異なるように、2箇所に点状に配置される。
異種材料部54は上記のように2点に配置されるだけであり、軸孔56(言い換えれば、軸線)の外側を周回するようなループ状には形成されない。これにより、マントル5の機械的強度の低下を抑制することができる。
次に、使用済のマントル5を旋動式破砕機100から取り外す作業について説明する。
上述のように構成された旋動式破砕機100において、従来は、先ず、トーチリング27を上下方向に分割するように溶断機で溶断していた。その後、ヘッドナット25とマントル5を結合しているピン26を上方へ抜いて外し、ヘッドナット25を回してネジ部8から取り外せば、マントル5を取外し可能な状態になる。
ただし、トーチリング27の位置はヘッドナット25に近接しているため、トーチリング27を溶断する際にヘッドナット25が損傷するおそれがある。また、トーチリング27の位置はスラグの流れ性が悪い位置となっており、溶断が困難で時間が掛かる場合がある。更に、ピン26に関しては、旋動式破砕機100の使用に伴って強いトルクを受けるため、ピン26がマントル5等と固着したりして、ヘッドナット25から抜けなくなっていることも多い。
そこで、本実施形態では、トーチリング27の溶断の前に、溶断機を用いて、ヘッドナット25の外周近傍に位置する本体51(フランジ壁部52)を円周状に溶断することで、本体51の大部分を取り去る。溶断機としては、例えばガス溶断機を用いることが考えられるが、これに限定されない。
図3には、溶断機80を用いて本体51の溶断を開始する様子を示している。溶断は、図3に示すように、異種材料部54を起点として開始される。本実施形態では異種材料部54は2箇所に配置されているが、2つのうち何れから溶断を開始しても良い。
一般的に、炭素当量の高い高マンガン鋼に、溶断機80によって貫通孔を形成することは難しい。この点、異種材料部54は軟鋼で形成されているので、周囲の本体51と比較して、比較的簡単に溶融する。従って、異種材料部54の部分に溶断機80の火口を向けて酸素を噴出することで、貫通孔を形成する作業(ピアッシング溶断工程)を簡単に行うことができる。
その後、作業者は、ヘッドナット25の周囲を1周するように溶断機80の火口を動かす(周回溶断工程)。溶断機80の火口は、本体51の軸線を中心とする仮想円の経路に沿って移動する。この周回の過程で、溶断機80は、本体51の材料の部分を溶断する。起点での貫通孔が形成された後は、溶融金属が溶け流れる経路が確保されているので、フランジ壁部52(本体51)の溶断は円滑に行われる。図4には、周回溶断工程の途中の状態が示されている。
図5には、溶断が完了して、本体51のうち溶断線の外側の部分を適宜の方法で吊り上げて取り去った状態が示されている。この状態で、溶断機80の火口をトーチリング27に沿って周回させることで、トーチリング27が上下方向で分割するように切断される。このとき、トーチリング27のすぐ外側の本体51が除去されているので、トーチリング27に対するアクセス性が良好であり、トーチリング27の溶断過程でのスラグの流れ性も十分である。また、作業者はピン26にもアクセスし易くなり、例えばピン26も溶断して除去することで、本体51のうち溶断線の内側の部分を簡単に取り除くことができる。
その後、作業者は、ヘッドナット25を主軸4から取り外し、新しいマントル5を取り付ける。続いて、作業者は、ヘッドナット25を主軸4のネジ部8に取り付けて締め付けるとともに、新しいピン26を用意してヘッドナット25とマントル5とを結合する。更に、新しいトーチリング27をヘッドナット25及びマントル5に溶接する。これにより、マントル5の交換が完了する。
なお、異種材料部54を省略し、単に本体51に貫通孔を形成しておくことも技術的には可能である。しかしながら、本実施形態では、本体51に異種材料部54を鋳込んで複合化しておくことで、マントル5の鋳造及び熱処理の過程で欠陥及び残留応力が生じるおそれを低減している。
異種材料部54は、マントル5に限らず、コーンケーブ6に適用することもできる。図6には、コーンケーブ6の2箇所において異種材料部64を鋳ぐるみにより埋め込んだ例が示されている。マントル5と同様に、異種材料部64は、コーンケーブ6が有する本体61の壁部の厚み方向一側と他側を繋ぐように、コーンケーブ6の壁部に埋め込まれている。
図6の例において、コーンケーブ6の内周面には、異種材料部64の位置を示すマークが付されていない。異種材料部64が本体61の壁部と見分けがつかなくても、例えば磁石が吸着するかどうかを確認することにより、異種材料部64の位置を見付けることができる。ただし、図2に示すマントル5の場合と同様に、コーンケーブ6においてマークを付しても良い。
コーンケーブ6において、外周面(言い換えれば、破砕面が形成されている側と反対側の面)には、細長い区画部69が、凹状の溝として形成されている。区画部69は、円錐状のコーンケーブ6を周方向で又は軸方向で複数に分割するように配置されている。
使用済のコーンケーブ6は、旋動式破砕機100の上部フレーム11から取り外した後、再利用のために、例えば電気炉で溶解される場合が多い。溶解する原料を炉に効率良く充填するためには小さく切断することが好ましいが、炭素当量が高い材料からなる鋳造品は、例えばガス溶断機による溶断が上述のとおり難しく、切断作業に時間を要する。この点、コーンケーブ6の鋳造時に区画部69の溝を予め形成しておき、解体時にはこの溝に沿って切断すれば、切断に必要な時間を短縮することができる。この結果、リサイクル時の作業性の向上、作業時に必要な資材の低減、二酸化炭素の排出量の低減等の効果が期待できる。
以上に説明したように、本実施形態の旋動式破砕機100におけるマントル5は、本体51と、異種材料部54と、を備える。本体51は、破砕面を有し、円錐台状に形成される。異種材料部54は、本体51の軸線から離れた位置で、本体51の壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように、本体51の材料と異なる材料が配置され、周囲の本体51と接合される。軸線の方向で見たときに、当該軸線を中心とし、異種材料部54を通過する仮想円が、本体51の材料の部分を通過する。
これにより、異種材料部54の部分で貫通孔を容易に形成し、この貫通孔を起点として本体51を周回するように切断することで、旋動式破砕機100から本体51を容易に取り外すことができる。また、異種材料部54が軸線を周回しない形状(非ループ状)となっているので、マントル5全体の強度を良好に確保することができる。
また、本実施形態のマントル5において、破砕面は、本体51の表面に円錐状に配置される。軸線の方向で見たときに、異種材料部54は破砕面の内側に配置されている。
これにより、異種材料部54が破砕能力を低下させてしまうのを防止できる。また、異種材料部54を起点とする短い周回経路でマントル5の本体51を切断することができる。
また、本実施形態のマントル5において、異種材料部54の材料は、本体51の材料と比較して炭素当量が低い。
これにより、異種材料部54の部分の溶断が容易になり、貫通孔を簡単に形成することができる。
また、本実施形態のマントル5において、本体51に、異種材料部54の位置を示すマーク58が形成されている。
これにより、異種材料部54が視認しにくい場合でも、作業者は、溶断の起点となる異種材料部54の位置をマーク58により簡単に把握することができる。
また、図6に示すコーンケーブ6においては、本体61の壁部において、破砕面と反対側の面には、細長い溝からなる区画部69が、本体61を分割するように形成されている。
これにより、溶解(再利用)のためにコーンケーブ6を小さく解体することが容易になる。
本実施形態では、ピアッシング溶断工程と、周回溶断工程と、を含む方法で、マントル5が旋動式破砕機100から取り外されている。ピアッシング溶断工程では、マントル5が旋動式破砕機100に取り付けられた状態で、マントル5の本体51が有する壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように本体51の材料と異なる材料が配置された異種材料部54を溶断し、貫通孔を形成する。周回溶断工程では、貫通孔を起点として、マントル5の軸の周りを周回するように本体51を溶断する。
これにより、異種材料部54の部分を溶断することにより、貫通孔を形成するピアッシングを容易に行うことができる。そして、この貫通孔を起点として本体51の壁部を周回するように切断することで、本体51の内部等にアクセスし易くなり、旋動式破砕機100から本体51を容易に取り外すことができる。貫通孔を形成する起点の部分には異種材料部54が配置されるが、周回するように溶断する部分は本体51となっているので、マントル5の強度の低下を抑制できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
異種材料部54,64は、2箇所とすることに代えて、1箇所又は3箇所以上に配置することもできる。異種材料部54,64が複数箇所に形成されている場合、複数箇所から同時に溶断を開始して、溶断に必要な時間を短縮することもできる。
棒状に形成された異種材料部54の長手方向は、マントル5の軸方向と平行でなくても良い。例えば、異種材料部54の長手方向を径方向に向けても良く、適宜傾斜させても良い。異種材料部54は、破砕壁部53に配置されても良い。
異種材料部54は、マントル5の軸線方向で見たときに点状に形成されているが、これに代えて、例えば短い円弧状に形成することもできる。
マーク58は、本体51に対して付することに代えて、異種材料部54に対して付するように構成することができる。例えば、異種材料部54の表面に、3角形状の凸部を形成することができる。マーク58は、本体51及び異種材料部54に対して塗装等により付することもできる。
ピン26を省略することもできる。この場合、トーチリング27を溶接するだけで、マントル5をヘッドナット25に対して回転不能に固定する構成となる。
ピン26を省略する構成において、マントル5の本体51がフランジ壁部52を有しない形状とすることもできる。この場合、円錐筒状に形成された破砕壁部53の上端部と、ヘッドナット25と、の間にリング状の部材(例えば、概ね円筒状の部材)を配置し、当該部材を破砕壁部53及びヘッドナット25に対してそれぞれ溶接することで、マントル5をヘッドナット25に対して回転不能に固定することができる。
区画部69は、細長い溝とすることに代えて、異種材料部64と同様に軟鋼等からなる異種材料を鋳ぐるみによって細長く埋め込むことで構成することもできる。
区画部69の溝の深さは、コーンケーブ6に必要とされる機械的強度と、溶断の容易さと、の双方を考慮して、適宜定めることができる。区画部69に軟鋼等を埋め込む場合の当該軟鋼の厚みについても同様である。
コーンケーブ6に形成されている区画部69と同様に、マントル5の内周面(即ち、破砕面と反対側の面)に区画部を形成することもできる。
マントル5の本体51及び異種材料部54の材料としては、上述の例だけでなく、様々なものを用いることができる。コーンケーブ6についても同様である。
本発明は、コーンクラッシャ以外の旋動式破砕機、例えばジャイレトリクラッシャのライナにも適用することができる。
5 マントル(ライナ)
6 コーンケーブ(ライナ)
51 本体
54 異種材料部
58 マーク(位置表示部)
61 本体
64 異種材料部
69 区画部
100 旋動式破砕機

Claims (7)

  1. 破砕面を有し、回転体状に形成された本体と、
    前記本体の軸線から離れた位置で、前記本体の壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように、前記本体の材料と異なる材料が配置され、周囲の前記本体と接合された異種材料部と、
    を備え、
    前記軸線の方向で見たときに、前記軸線を中心とし、前記異種材料部を通過する仮想円は、前記本体の材料の部分を通過することを特徴とする旋動式破砕機用ライナ。
  2. 請求項1に記載の旋動式破砕機用ライナであって、
    前記破砕面は、前記本体の表面に円錐状に配置され、
    前記軸線の方向で見たときに、前記異種材料部は前記破砕面の内側に配置されていることを特徴とする旋動式破砕機用ライナ。
  3. 請求項1又は2に記載の旋動式破砕機用ライナであって、
    前記異種材料部の材料は、前記本体の材料と比較して炭素当量が低いことを特徴とする旋動式破砕機用ライナ。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の旋動式破砕機用ライナであって、
    前記本体又は前記異種材料部に、前記異種材料部の位置を示す位置表示部が付されていることを特徴とする旋動式破砕機用ライナ。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の旋動式破砕機用ライナであって、
    前記本体の壁部において、前記破砕面と反対側の面には、細長い溝からなり、又は、埋め込まれた細長い異種材料からなる区画部が、前記本体を分割するように形成されていることを特徴とする旋動式破砕機用ライナ。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の旋動式破砕機用ライナを備えることを特徴とする旋動式破砕機。
  7. 破砕面を有し、回転体状に形成されたライナを旋動式破砕機から取り外す方法であって、
    前記ライナが前記旋動式破砕機に取り付けられた状態で、前記ライナの本体が有する壁部の厚み方向一側の面と他側の面とを繋ぐように前記本体の材料と異なる材料が配置された異種材料部を溶断し、貫通孔を形成するピアッシング溶断工程と、
    前記貫通孔を起点として、前記ライナの軸の周りを周回するように前記本体を溶断する周回溶断工程と、
    を含むことを特徴とする旋動式破砕機用ライナの取外し方法。
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