JP2020101238A - 車両用ダイナミックダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】動力伝達軸の回転に伴う遠心力によるアンバランスを抑制する車両用ダイナミックダンパを提供する。【解決手段】ハブ部材20は、弾性体24が連結される弾性体連結部20bとプロペラシャフト12の径方向外側に向かって突出する突出部20aとを含み、突出部20aと円環状質量体22の内周面22aとの間には間隙Sが形成されている。プロペラシャフト12が回転状態である場合に、間隙Sによって生じるアンバランスの方向がプロペラシャフト12の回転中心軸C1から弾性体連結部20bに向かう方向である。これにより、車両用ダイナミックダンパ10に生じるアンバランスの方向が車両用ダイナミックダンパ10の周方向において比較的大きいばね定数Kaの方向となるので、プロペラシャフト12の回転に伴う遠心力による弾性体24の変形量を抑制することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ダイナミックダンパに関し、特に車両用ダイナミックダンパの回転中心軸のずれを抑制する技術に関するものである。
動力伝達軸の軸方向に固定され、動力伝達軸に接続されるハブ部材と、ハブ部材の外周の外側に配設される円環状質量体と、動力伝達軸の径方向においてハブ部材と円環状質量体との間に配設され、円環状質量体を相対回転可能に支持する弾性体と、を備える車両用ダイナミックダンパが知られている。たとえば特許文献1に記載の車両用ダイナミックダンパがそれである。
特開平10−026183号公報
ところで、車両用ダイナミックダンパは、たとえば動力伝達軸に取り付けられ、動力伝達軸に生じる回転方向の共振振動を抑制するものである。上記特許文献1に記載の車両用ダイナミックダンパでは、動力伝達軸に固定されたハブ部材の外周面に弾性連結体を介して設けられた円環状質量体よって動力伝達軸の回転方向の捩り振動を吸収している。しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用ダイナミックダンパでは、動力伝達軸に固定された車両ダンパを円滑に回転させるために弾性体が所定の間隔で配設されており、ハブ部材の外周面と円環状質量体の内周面との間には間隙が形成されている。これにより、たとえば動力伝達軸の回転中心軸すなわち動力伝達軸に固定されたハブ部材の回転中心軸と円環状質量体の回転中心軸の位置にずれが生じ、動力伝達軸の回転に伴う遠心力によって弾性体の変形に基づく車両用ダイナミックダンパの回転中心軸の変位すなわち車両用ダイナミックダンパのアンバランスが発生する。弾性体の変形量は、動力伝達軸の回転に伴う遠心力の大きさに基づいて決定されるため、たとえば動力伝達軸の回転数が大きくなると弾性体の変形量は大きくなり、車両ダンパのアンバランスの量が大きくなる。そのため、上記特許文献1に記載の車両用ダイナミックダンパでは、動力伝達軸が高回転数である場合には、車両用ダイナミックダンパに求められる品質が確保できない可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、動力伝達軸の回転に伴う遠心力によるアンバランスを抑制する車両用ダイナミックダンパを提供することにある。
本発明の要旨とするところは、動力伝達軸の軸方向に固定され、前記動力伝達軸に接続されるハブ部材と、前記ハブ部材の外周の外側に配設される円環状質量体と、前記動力伝達軸の径方向において前記ハブ部材と前記円環状質量体との間に配設され、前記円環状質量体を相対回転可能に支持する弾性体と、を備える車両用ダイナミックダンパであって、前記ハブ部材は、前記弾性体が連結される弾性体連結部と、前記動力伝達軸の径方向外側に向かって突出する突出部と、を含み、前記突出部と前記円環状質量体の内周面との間には間隙が形成され、前記動力伝達軸が回転状態である場合に、前記間隙によって生じる変位の方向が前記動力伝達軸の回転中心軸から前記弾性体連結部に向かう方向であることにある。
本発明の車両用ダイナミックダンパによれば、前記ハブ部材は、前記弾性体が連結される弾性体連結部と前記動力伝達軸の径方向外側に向かって突出する突出部とを含み、前記突出部と前記円環状質量体の内周面との間には間隙が形成されている。さらに、車両用ダイナミックダンパでは、前記動力伝達軸が回転状態である場合に、前記間隙によって生じる変位の方向が前記動力伝達軸の回転中心軸から前記弾性体連結部に向かう方向である。これにより、前記動力伝達軸が回転状態である場合に、車両用ダイナミックダンパに生じる変位の方向が車両用ダイナミックダンパの周方向においてばね定数が比較的大きい方向となるので、たとえば高回転数における前記動力伝達軸の回転に伴う遠心力による前記弾性体の変形量を抑制することができる。そのため、車両用ダイナミックダンパは、前記動力伝達軸の回転中心軸に対する芯ずれすなわちアンバランスを抑制することができる。
本発明が適用された車両用ダイナミックダンパが設けられるプロペラシャフトの要部を拡大して示す拡大図である。 図1の車両用ダイナミックダンパの要部を説明する正面図である。 図1の車両用ダイナミックダンパの要部を説明する断面図であり、図2のIII−III断面図である。 図1の車両用ダイナミックダンパの製造工程のフローチャートを示す図である。 図1の車両用ダイナミックダンパのアンバランス量およびアンバランス位相が所定の目標値になるような修正を示す概略図である。 図1の車両用ダイナミックダンパのアンバランス量およびアンバランス位相が所定の目標値になるような修正を示す図であって、図5の修正とは異なる修正を示す概略図である。
本発明は、駆動力源としてディーゼルエンジンを備えているエンジン駆動車両に適用されているが、駆動力源としてガソリンエンジンを備えているエンジン駆動車両にも適用され得る。また、本発明は、エンジン駆動車両に適用されているが、走行用の駆動力源としてエンジンの他に走行用回転機すなわち駆動用電動機を有するハイブリッド車両等や駆動力源として電動モータのみを備えている電気自動車などにも適用され得る。
本発明は、エンジンから出力される動力を車両の駆動輪に伝達するため動力伝達軸であるプロペラシャフトに固定されているが、その他の動力伝達軸にも固定され得る。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用ダイナミックダンパ10および車両用ダイナミックダンパ10が固定されるプロペラシャフト12を示す概略図である。図2は、車両用ダイナミックダンパ10の要部を説明する正面図である。図3は、図1のIII−III断面図であって、車両用ダイナミックダンパ10の要部を説明する側面図である。車両用ダイナミックダンパ10は、図示しないエンジンから出力される動力を図示しない車両の駆動輪に伝達するための動力伝達軸たとえばプロペラシャフト12に固定されている。プロペラシャフト12は、回転中心軸C1まわりに回転させられ、車両用ダイナミックダンパ10は、プロペラシャフト12の回転に伴って回転させられる。
プロペラシャフト12は、たとえば上記エンジンに連結された図示しない変速機を含むトランスミッション機構と、上記駆動輪の車軸たとえば後輪車軸に連結された図示しない車両用差動歯車装置を含むデファレンシャル機構との間に配設されている。プロペラシャフト12の一端側すなわち図1における図面上側はトランスミッション機構側であり、プロペラシャフト12の他端側すなわち図1における図面下側はデファレンシャル機構側である。
プロペラシャフト12は、図1に示すように、両端に設けられた第1自在継手80と第2自在継手82とを介して、上記トランスミッション機構と上記デファレンシャル機構とを連結させるものである。プロペラシャフト12は第1自在継手80に連結された軸形状のフロントプロペラ84、第2自在継手82に連結された軸形状のリヤプロペラ94、フロントプロペラ84とリヤプロペラ94との間に配設される第3自在継手86およびセンタベアリング88などを有している。車両用ダイナミックダンパ10は、第2自在継手82と上記デファレンシャル機構との間、たとえば第2自在継手82のフランジ部82aと図示しない上記デファレンシャル機構の回転部材のフランジ部との間に配設されている。
車両用ダイナミックダンパ10は、プロペラシャフト12の回転中心軸C1方向に固定され、プロペラシャフト12に接続されるハブ部材20と、ハブ部材20の外周の外側に配設される比較的肉厚の円環状質量体22と、プロペラシャフト12の径方向すなわち車両用ダイナミックダンパ10の径方向においてハブ部材20と円環状質量体22との間に配設され、円環状質量体22を所定角度範囲で相対回転可能に支持する弾性体24と、を備え、円環状質量体22にプロペラシャフト12の振動を吸収させて替わりに振動させることで、プロペラシャフト12の振動を抑制する動的吸振器である。
ハブ部材20は、たとえば金属板をプレス加工することによって成形されている。ハブ部材20は、図2の正面図に示すように、プロペラシャフト12の径方向外側すなわち回転中心軸C1から車両用ダイナミックダンパ10の径方向外側に向かって突出する突出部20aを有している。突出部20aは、ハブ部材20の周方向に等間隔に設けられており、複数個、本実施例では4個の突出部20aがハブ部材20に備えられている。突出部20aは、円弧状に形成されるとともに、ハブ部材20は、相互に隣り合う突出部20a間に略直線状に形成された弾性体連結部20bを有している。弾性体連結部20bは、ハブ部材20の周方向に等間隔に設けられており、複数個、本実施例では4個の弾性体連結部20bがハブ部材20に備えられている。弾性体連結部20bには、弾性体24が加硫接着などにより固着されている。ハブ部材20は、たとえばハブ部材20の周方向に等間隔に形成された4個の略直線状の弾性体連結部20bが形成する略四角形状であって、それぞれの弾性体連結部20bの間に車両用ダイナミックダンパ10の径方向外側に向かって突出する円弧状の突出部20aが形成されている。突出部20aは、たとえばハブ部材20の各頂点部に位置している。
ハブ部材20には、プロペラシャフト12と図示しない上記デファレンシャル機構の回転部材のフランジ部とを締結させるための締結ボルト90の挿通穴20cが形成されている。挿通穴20cは、ハブ部材20の周方向に等間隔に設けられおり、複数個、本実施例では4個のボルト挿通穴20cがハブ部材20に形成されている。ハブ部材20は、プロペラシャフト12と図示しない上記デファレンシャル機構との間に挟まれるように配設され、プロペラシャフト12に固定される。
ハブ部材20は、図3の側面図に示すように、断面がコの字状になるように形成されており、ハブ部材20の外周縁が所定の高さ寸法t1で立ち上がり、ハブ部材20の外周面20eを形成している。
円環状質量体22は、ハブ部材20の外周の外側すなわち外周面20eの外側に配設されている。円環状質量体22は、たとえばプレス加工あるいは切削加工によって成形された金属部材から成るものである。円環状質量体22の回転中心軸C1方向すなわち厚さ方向の厚さ寸法t2は、ハブ部材20の外周縁の立ち上がりによる高さ寸法t1よりも大きくなるように形成されている。ハブ部材20は、図3に示すように、回転中心軸C1方向において円環状質量体22の内部に位置するように配設されている。
弾性体24は、たとえば加硫された加硫ゴムが用いられ、ハブ部材20の外周面20eおよび円環状質量体22の内周面22aにそれぞれ接着されている。具体的には、弾性体24は、ハブ部材20の外周面20eの一部である弾性体連結部20bと円環状質量体22の内周面22aの一部にそれぞれ接着されている。ここで弾性体24は、円環状質量体22の内周面22aとハブ部材20の外周面20eとの間において、ハブ部材20の外周面20eの一部である突出部20bに接着されていてもよい。弾性体24は、図3に示すように、回転中心軸C1方向すなわち厚さ方向の厚さ寸法は、回転中心軸C1から車両用ダイナミックダンパ10の径方向外側に向かうに従って小さくなるように形成されている。円環状質量体22は、弾性体24によってプロペラシャフト12に固定されるハブ部材20に支持されている。
車両用ダイナミックダンパ10には、円環状質量体22と突出部20aとの間すなわち円環状質量体22の内周面22aとハブ部材20の外周面20eとの間に間隙Sが形成されている。間隙Sは、円環状質量体22の内周面22aとハブ部材20の外周面20eとの間において弾性体24が配設されていない空間であって、たとえばハブ部材20に外周面20eにおいて回転中心軸C1からの距離が最も長くなる径方向では、円環状質量体22とハブ部材20との間に形成される間隙Sは最も小さくなっている。
ところで、車両用ダイナミックダンパ10には、たとえば間隙Sに基づいて円環状質量体22の径方向の変位すなわち円環状質量体22の径方向のずれが発生し、プロペラシャフト12の回転に伴う遠心力によって車両用ダイナミックダンパ10とプロペラシャフト12との回転中心軸のずれいわゆる芯ずれが発生させられる。車両用ダイナミックダンパ10は、図2に示すように、円環状質量体22が弾性体24によって支持されている構造であるため、たとえばプロペラシャフト12の回転数が大きくなるほど遠心力による弾性体24の変形が大きくなり、プロペラシャフト12と車両用ダイナミックダンパ10との芯ずれの量すなわち車両用ダイナミックダンパ10のアンバランスの量が大きくなる。
本実施例では、製造工程において車両用ダイナミックダンパ10に対して修正工程を実施する。図4は、車両用ダイナミックダンパ10の製造工程のフローチャートを示す図である。図4の部品製作工程P1では、たとえばプレス加工や切削加工によって、ハブ部材20および円環状質量体22が成形される。
次に図4のアッセンブリ工程P2では、たとえば弾性体24を加硫接着させて、弾性体24とハブ部材とを連結させるとともに弾性体24と円環状質量体22とを連結させて、ハブ部材20、円環状質量体22および弾性体24から成る車両用ダイナミックダンパ10が組み上げられる。アッセンブリ工程P2では、たとえば所定のバランス測定装置によって、組み上げられた車両用ダイナミックダンパ10のバランスすなわち車両用ダイナミックダンパ10の芯ずれの状態が測定される。具体的には、上記所定のバランス測定装置によって車両用ダイナミックダンパ10の変位の方向すなわちアンバランス位相と車両用ダイナミックダンパ10の変位量すなわちアンバランス量とが測定される。
次に図4の修正工程P3では、アッセンブリ工程P2によって測定された結果に基づいて、車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量およびアンバランス位相が所定の目標値になるような修正値を算出して、その修正値に基づき車両用ダイナミックダンパ10の動的バランスが修正される。
図5は、車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量およびアンバランス位相が所定の目標値になるような修正を概略的に示す図である。図5の破線で示す矢印E1は、弾性体24が加硫されて組み上げられた車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量およびアンバランス位相、すなわち車両用ダイナミックダンパ10における初期のアンバランス量およびアンバランス位相を概略的に表す線分である。すなわち、図5の矢印E1は、間隙Sによって生じる変位の方向であって、初期のアンバランス量およびアンバランス位相に基づく車両用ダイナミックダンパ10の初期のアンバランスを示している。初期のアンバランス量およびアンバランス位相は、たとえば回転中心軸C1に対する変位量および変位方向を示すものであって、図5に示すように、矢印E1は回転中心軸C1から径方向に伸びるように示されている。アンバランス量およびアンバランス位相は、たとえばアッセンブリ工程P2において上記所定のバランス測定装置によって測定される測定値に基づく値であって、車両用ダイナミックダンパ10が所定の回転速度で回転している状態におけるアンバランス量およびアンバランス位相である。アンバランスは、たとえば質量m(g)に径方向のずれ量r(cm)を乗じたm×r(gcm)で示される。すなわち車両用ダイナミックダンパ10が回転する場合には、角速度ωとアンバランスmrとによって表される遠心力F(=mrω)が発生することになる。
図5の実線で示す矢印F1は、残留アンバランス量および残留アンバランス位相すなわち修正値が付与された修正後の車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量とアンバランス位相とを概略的に表す線分である。したがって、図5の矢印F1は、修正後のアンバランス量およびアンバランス位相に基づく修正後の車両用ダイナミックダンパ10のアンバランスを示している。
図5の一点鎖線で示す矢印G1は、矢印E1に示す初期のアンバランス量およびアンバランス位相に対して、矢印F1に示す修正後のアンバランス量およびアンバランス位相となるような修正値を概略的に表す線分である。すなわち、図5の矢印G1は、矢印E1に示す初期のアンバランスの方向に対して矢印F1に示す修正後のアンバランスになるような修正値を示している。図5の二点鎖線で示す矢印G1は、矢印E1に付与される修正値の仮想線分を表している。矢印G1で示す修正値は、アッセンブリ工程P2で測定された初期のアンバランス量およびアンバランス位相の測定値に基づき、たとえば矢印F1で示す修正後のアンバランス量およびアンバランス位相すなわち所定の目標値に修正するために演算処理によって算出された値である。
本実施例では、矢印G1に示す修正値に基づき、車両用ダイナミックダンパ10の修正を行う。具体的には、矢印G1に示す修正値に対応するように、車両用ダイナミックダンパ10の質量を局所的に増減させることにより車両用ダイナミックダンパ10のバランスを修正する。たとえば車両用ダイナミックダンパ10を構成する円環状質量体22の所定の位置に所定の径寸法で穿孔することによって車両用ダイナミックダンパ10の質量を減少させ、あるいは円環状質量体22の所定の位置に所定の質量の図示しないウエイト部材を付与することによって車両用ダイナミックダンパ10の質量を増加させることにより、車両用ダイナミックダンパ10のバランスを修正する。これにより、図5に示すように、車両用ダイナミックダンパ10は、たとえば矢印E1に示すアンバランスが形成されていた初期のアンバランス状態に対して矢印G1に示す修正値が付与されて、矢印F1に示す修正後のアンバランスが形成されたアンバランス状態となる。
車両ダンパ10では、たとえば回転中心軸C1から弾性体連結部20bに向かう径方向Aすなわちハブ部材20と弾性体24とが連結されるとともに円環状質量体22と弾性体24とが連結されている方向である弾性体方向Aのばね定数Kaが、回転中心軸C1から突出部20aに向かう方向Bすなわちハブ部材20と円環状質量体22との間に弾性体24が無く隙間Sが形成されている方向である突出部方向Bのばね定数Kbよりも大きくなっている。すなわち、本実施例では、図5に示すように、車両用ダイナミックダンパ10の初期のアンバランスに対して修正値を付与することによって、ばね定数の小さい方向からばね定数の大きい方向になるように車両用10のアンバランスが修正されている。ここで、図5に示す矢印F1の方向は、図2に示す矢印Aの方向と略同じ方向である。車両用ダイナミックダンパ10は、たとえばアンバランスによって生じる遠心力と弾性力24によるばね力とが釣り合うまで回転中心軸C1に対する芯ずれが発生するため、アンバランスの方向をばね定数が大きい矢印Aの方向に修正することによって、アンバランスの発生を低減し、遠心力による回転中心軸C1に対する芯ずれが抑制される。図5に示す矢印F1の方向は、たとえば回転中心軸C1から弾性体24の周方向の中心、弾性体24の径方向の中心あるいは弾性体24の重心に向かう方向である。
図6は、車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量およびアンバランス位相が所定の目標値になるような修正を概略的に示す図であり、初期のアンバランス量おおよびアンバランス位相が図5に示すものとは異なる状態であるものである。図6の破線で示す矢印E2は、車両用ダイナミックダンパ10における初期のアンバランス量およびアンバランス位相を概略的に表す線分である。図6の実線で示す矢印F2は、修正値が付与された修正後の車両用ダイナミックダンパ10のアンバランス量とアンバランス位相とを概略的に表す線分である。図6の一点鎖線で示す矢印G2は、矢印E2に示す初期のアンバランス量およびアンバランス位相に対して、矢印F2に示す修正後のアンバランス量およびアンバランス位相となるような修正値を概略的に表す線分である。図6の二点鎖線で示す矢印G2は、矢印E2に付与される修正値の仮想線分を表している。
図6に示す車両用ダイナミックダンパ10では、矢印E2に示すアンバランスが形成されていた初期のアンバランス状態に対して矢印G2に示す修正値を付与して矢印F2に示す修正後のアンバランスが形成されたアンバランス状態となるように、矢印G2に示す修正値に対応した車両用ダイナミックダンパ10の質量の増減を行う。ここで、図6の修正後のアンバランスを示す矢印F2は、図5の修正後のアンバランスを示すF1に略同じであって、図6の初期のアンバランスを示す矢印E2は、図5の初期のアンバランスを示す矢印E1とは回転中心軸C1から異なる径方向に伸びるように形成されている。そのため、図6の修正値を示す矢印G2は、図5の修正値を示す矢印G1とは異なるものとなっている。これにより、矢印G2に示す修正値に対応するように車両用ダイナミックダンパ10の質量を増減させて車両用10のバランスを修正させる場合に、図6に示す車両用ダイナミックダンパ10は図5に示す車両用ダイナミックダンパ10とは異なった質量の増減対応が実施される。たとえば円環状質量体22に施す穿孔の位置や径寸法、あるいは円環状質量体22に付与する図示しないウエイト部材を付与する位置や質量を変えている。
このように、本実施例の車両用ダイナミックダンパ10によれば、ハブ部材20は、弾性体24が連結される弾性体連結部20bとプロペラシャフト12の径方向外側に向かって突出する突出部20aとを含み、突出部20aと円環状質量体22の内周面22aとの間には間隙Sが形成されている。さらに、車両用ダイナミックダンパ10では、プロペラシャフト12が回転状態である場合に、間隙Sによって生じるアンバランスの方向がプロペラシャフト12の回転中心軸C1から弾性体連結部20bに向かう方向である。これにより、プロペラシャフト12が回転状態である場合に、車両用ダイナミックダンパ10に生じるアンバランスの方向が車両用ダイナミックダンパ10の周方向において比較的大きいばね定数Kaの方向となるので、たとえば高回転数におけるプロペラシャフト12の回転に伴う遠心力による弾性体24の変形量を抑制することができる。そのため、車両用ダイナミックダンパ10は、プロペラシャフト12の回転中心軸に対する芯ずれすなわちアンバランスを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
たとえば、前述の実施例においては、弾性体24は加硫されたゴムが用いられているが、必ずしもこれに限らず、その他樹脂材などであってもよい。すなわち弾性体24は、たとえば入力される捩り振動を低減するばね特性を有するものであればよい。
また、前述の実施例においては、修正後の車両用ダイナミックダンパ10のアンバランスの矢印F1は、図5における図面上側に位置する弾性体連結部20bに向かう径方向であるが、必ずしもこれに限らず、その他の弾性体連結部20bに向かう径方向であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用ダイナミックダンパ
12:プロペラシャフト(動力伝達軸)
20:ハブ部材
20a:突出部
20b:弾性体連結部
22:円環状質量体
24:弾性体
C1:回転中心軸
S:間隙

Claims (1)

  1. 動力伝達軸の軸方向に固定され、前記動力伝達軸に接続されるハブ部材と、前記ハブ部材の外周の外側に配設される円環状質量体と、前記動力伝達軸の径方向において前記ハブ部材と前記円環状質量体との間に配設され、前記円環状質量体を相対回転可能に支持する弾性体と、を備える車両用ダイナミックダンパであって、
    前記ハブ部材は、前記弾性体が連結される弾性体連結部と、前記動力伝達軸の径方向外側に向かって突出する突出部と、を含み
    前記突出部と前記円環状質量体の内周面との間には間隙が形成され、
    前記動力伝達軸が回転状態である場合に、前記間隙によって生じる変位の方向が前記動力伝達軸の回転中心軸から前記弾性体連結部に向かう方向である
    ことを特徴とする車両用ダイナミックダンパ。
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