JP2015086907A - ダイナミックダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】専用のストッパ部材を備えることなく振動リングの偏芯を規制することができ、しかも振動リングの内周側(スグリ部)やハブの内周側へ侵入した泥水をダンパ外部へ排出しやすい構造のダイナミックダンパを提供する。【解決手段】シャフトに固定されるハブに対する振動リングの偏芯を規制するためのストッパ部を径方向外方へ向けて設けたハブと、ハブの外周側にゴム状弾性体製の弾性体を介して連結された振動リングとを備える。ストッパ部および弾性体は円周上交互に設けられている。振動リングの内周面およびハブの内周面のうちの何れか一方または双方に、振動リングの軸方向端部またはハブの軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ダンパに係り、更に詳しくは、内燃機関のプロペラシャフト等の回転駆動系に生起される捩り振動を吸収するダイナミックダンパに関する。ダイナミックダンパはティルガーと称されることもある。
従来から図3に示すように、ハブ52の外周側にゴム状弾性体製の弾性体53を介して振動リング54を連結してなる構造のダイナミックダンパ51が知られており、またこの種のダイナミックダンパ51では通常、弾性体53によるバネ定数が低く設定されるため、回転数の増加に伴う振動リング54の偏芯によって弾性体53が破壊されることがないように、振動リング54の偏芯を規制するためのストッパ部材55がハブ52に取り付けられている。
上記図3の従来技術では、ストッパ部材55はハブ52および振動リング54に対し別部品とされているが、このストッパ部材55の機能(振動リング54の偏芯を規制すること)をハブ52および振動リング54に直接担わせれば、部品点数の削減を実現することができ、このような観点からして従来、図4に示すように、ハブ52に対する振動リング54の偏芯を規制するためのストッパ部56をハブ52に一体成形する技術が開発されている。
この場合、ハブ52は例えば図示するように、軸線方向から見た外周形状を概略四角形(四隅の角部をアール状とした四角形)とされ、振動リング54の内周面に近接配置される四隅の角部がそれぞれストッパ部56とされる。またこの場合、ゴム状弾性体製の弾性体53は円周上複数に分けて配置され、弾性体53およびストッパ部56は円周上交互に配置される。またこの場合、ハブ52および振動リング54間であって円周上隣り合う弾性体53同士の間には、軸方向に貫通する空間であるスグリ部57が設けられる。
上記図4のダンパ1によれば、専用のストッパ部材が省略されるため、部品点数を削減することができる。
しかしながらこの図4のダンパ1によると、以下の問題がある。
すなわち、ダンパ1を装着するプロペラシャフトは車両底部に取り付けられるため、実車走行時に泥水がかかり、一部の泥水がスグリ部57へ侵入し、泥水が乾いた後の泥が振動リング54の内周面に付着する。したがってダンパ1の全体として、狙いの固有振動数が変化したり、円周上のバランス状態が悪化して回転時の振動が増大してしまう等の問題が発生する虞がある。
また、上記したようにハブ52の軸線方向から見た外周形状が概略四角形とされる場合には、ハブ52の内周側とくに四隅のストッパ部56の内周側へ泥水が侵入して付着することもある。
特開平11−166594号公報 特開平2−221730号公報
本発明は以上の点に鑑みて、専用のストッパ部材を備えることなく振動リングの偏芯を規制することができ、しかも振動リングの内周側(スグリ部)やハブの内周側へ侵入した泥水をダンパ外部へ排出しやすい構造のダイナミックダンパを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるダイナミックダンパは、シャフトに固定されるハブに対する振動リングの偏芯を規制するためのストッパ部を径方向外方へ向けて設けたハブと、前記ハブの外周側にゴム状弾性体製の弾性体を介して連結された振動リングとを備え、前記ストッパ部および前記弾性体は円周上交互に設けられているダイナミックダンパであって、前記振動リングの内周面および前記ハブの内周面のうちの何れか一方または双方に、前記振動リングの軸方向端部または前記ハブの軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2によるダイナミックダンパは、上記した請求項1記載のダイナミックダンパにおいて、前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの軸方向中央部から前記振動リングの軸方向一方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第1泥水排出面と、前記振動リングの軸方向中央部から前記振動リングの軸方向他方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第2泥水排出面との組み合わせよりなることを特徴とする。
また、本発明の請求項3によるダイナミックダンパは、上記した請求項1または2記載のダイナミックダンパにおいて、前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの内周面に被着されたゴム状弾性体製の被着部によって形成されていることを特徴とする。
更にまた、本発明の請求項4によるダイナミックダンパは、上記した請求項1または2記載のダイナミックダンパにおいて、前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの内周面に直接形成されていることを特徴とする。
上記構成を備える本発明のダイナミックダンパにおいては、シャフトに固定されるハブに対する振動リングの偏芯を規制するためのストッパ部が径方向外方へ向けてハブに設けられているため、先ずはこの構成により、専用のストッパ部材を備えることなく振動リングの偏芯を規制することが可能とされる。ストッパ部を設けたハブは例えば上記したように、軸線方向から見た外周形状を概略四角形(四隅の角部をアール状とした四角形)とされる。
またこれに加えて、本発明のダイナミックダンパにおいては、振動リングの軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面が振動リングの内周面に設けられているため、振動リングの内周側(スグリ部)へ侵入した泥水は回転時、遠心力によりこのテーパ面状の泥水排出面に沿って移動しやすく、よってこのテーパ面状の泥水排出面からダンパ外部へ排出されやすい。
また、ハブの軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面がハブの内周面に設けられているため、ハブの内周側へ侵入した泥水は回転時、遠心力によりこのテーパ面状の泥水排出面に沿って移動しやすく、よってこのテーパ面状の泥水排出面からダンパ外部へ排出されやすい。
テーパ面状の泥水排出面を振動リングの内周面に設ける場合、スグリ部は軸方向に貫通しているため、テーパの向きは、振動リングの軸方向一方の端部から軸方向他方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向き、または反対に、振動リングの軸方向他方の端部から軸方向一方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きの何れであっても良く、何れであってもテーパ面に沿って泥水を排出することができる。また、振動リングの内周面を軸方向に二分して、テーパ面と円筒面を組み合わせたり、テーパ面同士を組み合わせたりすることも考えられ、後者のテーパ面同士を組み合わせる場合には、振動リングの軸方向中央部から振動リングの軸方向一方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第1泥水排出面と、振動リングの軸方向中央部から振動リングの軸方向他方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第2泥水排出面とを組み合わせることになる。
また、テーパ面状の泥水排出面を振動リングの内周面に設ける場合、テーパ面状の泥水排出面はこれを振動リングの内周面に直接形成しても良いが、振動リングの内周面にゴム状弾性体製の被着部を被着してこの被着部によって形成しても良く、この場合、金属部品である振動リングの内周面は円筒面で良いため、金属部品加工が容易である。但し、振動リングの内周面のうち上記ストッパ部が近接配置される部位については、径方向間隙が狭いため、ここにゴム状弾性体製の被着部を被着してテーパ面状の泥水排出面を形成するのは困難なことが想定される。したがってこのような場合はテーパ面状の泥水排出面を振動リングの内周面に直接形成する。
以上説明したように本発明によれば、シャフトに固定されるハブに対する振動リングの偏芯を規制するためのストッパ部が径方向外方へ向けてハブに設けられているため、専用のストッパ部材を備えることなく振動リングの偏芯を規制することが可能とされる。また、振動リングの内周面やハブの内周面にテーパ面状の泥水排出面が設けられているため、泥水をこのテーパ面状の泥水排出面からダンパ外部へ排出しやすい。したがって本発明所期の目的どおり、専用のストッパ部材を備えることなく振動リングの偏芯を規制することができ、しかも振動リングの内周側(スグリ部)やハブの内周側へ侵入した泥水をダンパ外部へ排出しやすい構造のダイナミックダンパを提供することができる。
また、テーパ面状の泥水排出面を第1泥水排出面と反対向きの2泥水排出面の組み合わせとする場合には、排出流路長さが短い2系統の排出流路が設定されるため、排出効率が良い。テーパ面状の泥水排出面をゴム状弾性体製の被着部によって形成する場合には、金属部品加工が容易である。
本発明の実施例に係るダイナミックダンパを示す図で、図1(A)はその正面図、図1(B)は図1(A)におけるC−O−C線断面図 本発明の他の実施例に係るダイナミックダンパを示す図で、図2(A)はその正面図、図2(B)は図2(A)におけるD−O−D線断面図 従来例に係るダイナミックダンパの断面図 他の従来例に係るダイナミックダンパの正面図
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)本発明は、泥水排水性を向上したゴム足タイプのティルガーに係り、特に自動車の分野で用いられる。
(2)本発明は、偏芯によるゴム足の破壊、泥水の堆積を防止することを目的とする。
(3)本発明の構成としては、プロペラシャフトで使用するゴム足タイプのダイナミックダンパにおいて、回転数増加に伴う振動リング偏芯によるゴム足破壊を防止するストッパ機構を備え、泥水排水性を向上した仕様とする。また、遠心力による振動リングの変位を防止するストッパ機能を維持しつつ、振動リングおよび/またはハブの泥水堆積箇所の形状をテーパ形状とした仕様とする。
(4)振動リングおよび/またはハブの形状を一部テーパ形状としたことで、泥水が製品に付着しても、使用時の遠心力により、製品外に排出される。傾斜を設けて泥水を排出する。
(5)正面四角形のハブの四隅をストッパとする。
(6)上記形状を適用することで、これまで堆積していた泥が、遠心力によりテーパ部に沿って外部に排出されるため、振動リングへの泥付着による固有振動数の変化およびアンバランス量増加に伴う振動の増加が低減できるようになる。
(7)回転数増加に伴い振動リングの偏芯が発生するが、ハブの四隅の凸で振動リングの偏芯を規制する。またティルガー空間に泥水が入った場合でも、回転数増加により遠心力が増加し、泥水がテーパ部を沿って外部に排出される。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るダイナミックダンパ1を示している。
当該実施例に係るダイナミックダンパ1は、ハブ2の外周側にゴム状弾性体製の弾性体3を介して振動リング4を連結した基本構造を備えている。
ハブ2は、その軸線方向から見た外周形状(正面形状)を四角形ないし概略四角形(四隅の角部をアール状とした四角形)とされ、その四隅の角部がそれぞれ振動リング4の内周面に近接配置されることにより、ハブ2に対する振動リング4の偏芯を規制(制限)するためのストッパ部(径方向ストッパ部)5とされている。ハブ2はこのように軸線方向から見た外周形状を四角形ないし概略四角形とされているので、当該実施例に係るダイナミックダンパ1は角型ハブタイプのダイナミックダンパとされている。
弾性体3は、円周上複数(4箇所)に分けて配置され、上記四角形ないし概略四角形の各辺の中央部に配置(加硫接着)されることによりハブ2と振動リング4を連結している。弾性体3はこのように複数が等配され、各弾性体3がゴム足状とされているので、当該実施例に係るダイナミックダンパ1はゴム足タイプのダイナミックダンパとされている。
弾性体3とストッパ部5は、45度ずつ変位して、円周上交互に配置されている。
また、ハブ2は、図1(B)の断面図に示すように、軸直角の平面部2aを備え、この平面部2aはその軸線方向から見た外周形状を四角形ないし概略四角形(四隅の角部をアール状とした四角形)とされ、この平面部2aの外周端部から軸方向一方へ向けて筒状部2bが一体に成形されている。平面部2aの中央には軸取付孔2cが設けられ、その周りにはボルト差込孔2dが複数、ストッパ部5と円周上の位置を合わせて設けられている。
振動リング4の内周面は円筒面とされ、この振動リング4の内周面にゴム状弾性体よりなる被着部6が被着(加硫接着)され、この被着部6の内周面の全面ないし略全面に亙って、振動リング4の軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面7が形成されている。
すなわち、図1(B)の断面図に示すように、このテーパ面状の泥水排出面7は、振動リング4の軸方向中央部4aから振動リング4の軸方向一方の端部4bへ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第1泥水排出面7Aと、振動リング4の軸方向中央部4aから振動リング4の軸方向他方の端部4cへ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第2泥水排出面7Bとの組み合わせとされ、このようなテーパ面状の泥水排出面7が設けられていることにより、泥水排水性が向上せしめられている。
尚、振動リング4の内周面には上記したように複数の弾性体3がそれぞれ連結されているので、被着部6は、振動リング4の内周面のうちの弾性体3を連結した部位以外の円周上部位に設けられている。したがってテーパ面状の泥水排出面7も同じ範囲で設けられている。
また、被着部6は、その厚み(径方向高さ)を円周方向の全長に亙って一定としても良いが、当該実施例では図1(A)に示すように円周方向に厚み差が設けられており、すなわちストッパ部5と対向する円周方向中央部6aがもっとも薄く、この中央部から円周方向両端部6bへかけて徐々に厚くなるように形成されている。振動リング4がハブ2に対し偏芯していないとき、ストッパ部5は中央部6aとの間に微少な径方向間隙を設定しているので、ストッパ部5は被着部6に接触していない。これに対し、振動リング4がハブ2に対し偏芯しないまま円周方向に変位したとき、ストッパ部5は被着部6の円周方向両端部6bの何れかに接触する構造であっても良く、この場合、この接触は、振動リング4のハブ2に対する円周方向変位を一定角度までに規制(制限)する円周方向ストッパを構成することになる。
ゴム状弾性体よりなる被着部6は、同じくゴム状弾性体よりなる弾性体3と一体に成形されている。また、ハブ2の筒状部2bの外周面にはゴム状弾性体よりなる薄膜部(図示せず)が被着(加硫接着)され、この薄膜部も弾性体3と一体に成形されている。したがって被着部6、弾性体3および薄膜部は同種のゴム状弾性体によって一体に成形されている。尚、被着部6と弾性体3が一体に繋がる部位については、加硫成形時における型割部バリ跡の影響を受ける可能性があるため、耐久性を考慮して、切欠部8が設けられている。
また、図1(B)の断面図に示すように、ハブ2の筒状部2bの内周面には、ここにもゴム状弾性体よりなる被着部9が被着(加硫接着)され、この被着部9の内周面の略全面に亙って、ハブ2の筒状部2bの軸方向先端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面10が形成されている。被着部9はこれを単独で成形しても良いが、上記した筒状部2bの外周面に被着した薄膜部を筒状部2bの内周面に回り込ませることにより被着部6、弾性体3および薄膜部などと一体に成形しても良い。
上記構成を備えるダイナミックダンパ1においては、シャフトに固定されるハブ2に対する振動リング4の偏芯を規制するためのストッパ部5が径方向外方へ向けてハブ2に設けられているため、専用のストッパ部材を備えることなく振動リング4の偏芯を規制することが可能とされている。したがってダンパ1の部品点数が増加せず、それにもかかわらず振動リング4の過度な偏芯によって弾性体3が破壊されるのを防止することができる。
また、振動リング4の軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面7が振動リング4の内周面に設けられているため、振動リング4の内周側(スグリ部11)へ侵入した泥水は回転時、遠心力によりこのテーパ面状の泥水排出面7に沿って移動しやすく、よってこのテーパ面状の泥水排出面7からダンパ外部へ排出されやすい。したがって泥水が乾いた後の泥が振動リング4の内周面に多量に付着することによりダンパ1の固有振動数が変化したり、円周上のバランス状態が悪化したりするのを防止することができる。
また、テーパ面状の泥水排出面10がハブ2の筒状部2bの内周面にも設けられているため、ハブ2の内周側へ侵入する泥水についてもこれを遠心力によってダンパ外部へ排出することができる。
また、振動リング4の内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面7が第1泥水排出面7Aと反対向きの第2泥水排出面7Bとの組み合わせとされているため、振動リング4の内周面には、排出流路長さが比較的短い2系統の2方向へ向けての排出流路が設定されている。したがって排出流路が1方向へ向けてのみの場合と比較して泥水排出効率を高めることができる。
また、テーパ面状の泥水排出面7,10がそれぞれゴム状弾性体よりなる被着部6,9によって形成されているため、振動リング4の内周面は円筒面のままで良く、ハブ2の筒状部2bはその全長に亙って一定の厚みのままで良い。したがってテーパ面状の泥水排出面7,10を振動リング4の内周面やハブ2の筒状部2bの内周面に直接形成する場合と比較して金属部品(振動リング4およびハブ2)の加工を容易化することができる。
但し、本発明は、テーパ面状の泥水排出面7,10を振動リング4の内周面やハブ2の筒状部2bの内周面に直接形成することを否定するものではなく、テーパ面状の泥水排出面7,10を振動リング4の内周面やハブ2の筒状部2bの内周面に直接形成することは本発明の範疇に含まれる。
例えば上記実施例で、被着部6は、ストッパ部5と対向する円周方向中央部6aがもっとも薄いので、この円周方向中央部6aには十分なテーパ角度を備える泥水排出面7を形成できないことが懸念されるところ、このような場合には、テーパ面状の泥水排出面7を振動リング4の内周面に直接形成する。
このような例として、図2に示すダイナミックダンパ1では、振動リング4の内周面に、振動リング4の軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面(テーパ面)12が直接形成されており、このテーパ面12は、振動リング4の軸方向中央部4aから振動リング4の軸方向一方の端部4bへ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面12Aと、振動リング4の軸方向中央部4aから振動リング4の軸方向他方の端部4cへ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面12Bとの組み合わせとされている。テーパ面12は振動リング4の全周に亙って設けられている。そして、このように形成された振動リング4の内周面における弾性体3を連結した部位以外の円周上部位に被着部6が被着され、被着部6は、ストッパ部5と対向する円周方向中央部6aでは図2(B)の下部に示すように、軸方向全幅に亙って厚み一定の薄膜状に形成されている。また、円周方向中央部6a以外の部分(円周方向中央部6aから円周方向両端部6bへかけての部分)では図2(B)の上部に示すように、振動リング4の内周面に設けたテーパ面12A,12Bのテーパ角度より被着部6の内周面に設けられた泥水排出面7A,7Bのテーパ角度のほうが大きくなるように、被着部6は軸方向中央部でもっとも厚く、軸方向中央部から軸方向両端部へかけて徐々に薄くなるように形成されている。
したがってこのような構造によれば、被着部6が円周上一部でテーパ面を形成できないような薄いものであっても、被着部6の円周方向全長に亙ってテーパ面状の泥水排出面7を形成することができる。
1 ダイナミックダンパ
2 ハブ
2a 平面部
2b 筒状部
2c 軸取付孔
2d ボルト差込孔
3 弾性体
4 振動リング
4a 軸方向中央部
4b 軸方向一方の端部
4c 軸方向他方の短部
5 ストッパ部
6,9 被着部
6a 円周方向中央部
6b 円周方向端部
7,10 泥水排出面
7A 第1泥水排出面
7B 第2泥水排出面
8 切欠部
11 スグリ部
12 テーパ面
12A 第1テーパ面
12B 第2テーパ面

Claims (4)

  1. シャフトに固定されるハブに対する振動リングの偏芯を規制するためのストッパ部を径方向外方へ向けて設けたハブと、前記ハブの外周側にゴム状弾性体製の弾性体を介して連結された振動リングとを備え、前記ストッパ部および前記弾性体は円周上交互に設けられているダイナミックダンパであって、
    前記振動リングの内周面および前記ハブの内周面のうちの何れか一方または双方に、前記振動リングの軸方向端部または前記ハブの軸方向端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の泥水排出面が設けられていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 請求項1記載のダイナミックダンパにおいて、
    前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの軸方向中央部から前記振動リングの軸方向一方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第1泥水排出面と、前記振動リングの軸方向中央部から前記振動リングの軸方向他方の端部へ向けて内径寸法が徐々に拡大する向きに傾斜するテーパ面状の第2泥水排出面との組み合わせよりなることを特徴とするダイナミックダンパ。
  3. 請求項1または2記載のダイナミックダンパにおいて、
    前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの内周面に被着されたゴム状弾性体製の被着部によって形成されていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  4. 請求項1または2記載のダイナミックダンパにおいて、
    前記振動リングの内周面に設けられたテーパ面状の泥水排出面は、前記振動リングの内周面に直接形成されていることを特徴とするダイナミックダンパ。
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