JP2020100552A - 積層体及び合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】接着性と透明性とのバランスが従来よりも優れた、合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モジュールの封止材に使用することのできる、エチレン系アイオノマーを主体とする樹脂シート層とガラス層とを含む積層体の提供。【解決手段】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、ガラス層(B)とを含み、ヘーズが5.0以下であることを特徴とする、積層体及び合わせガラス。【選択図】なし

Description

本発明は、積層体及び合わせガラスに関する。
エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体を金属イオンで中和し、共重合体の分子間を、金属イオンを介して架橋して得られる樹脂は、代表的なアイオノマーとして知られている。このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を金属イオンで中和して得られるアイオノマー(以下、「エチレン系アイオノマー」という。)は、シートやフィルムなどへの加工性が容易で、比較的透明性に優れ、比較的大きな粘着性を有する。このため、エチレン系アイオノマーは、光透過性が求められる製品や、紙、ガラス、樹脂などの他材料との積層体に広く利用されている。そのようなエチレン系アイオノマーの用途として、合わせガラスの中間膜、太陽電池モジュールにおける太陽電池封止材、他の樹脂層との積層体からなる包装材が代表的である。
合わせガラスは、2枚以上の板ガラスを透明性樹脂からなる中間膜を介して接着した複 層ガラスである。中間膜はガラスに比べて極めて高い柔軟性を有し、強固にガラスに密着しているため、合わせガラスには、ガラスのひび割れが防止される、ガラスが割れても破片が飛散し難い、ガラス板が枠から外れにくい、等の利点がある。このような合わせガラスは、自動車のフロントガラス、計器のモニターガラス、建築用ガラスとして用いられている。特に安全性を重視した合わせガラスやその加工品は、安全ガラス、強化ガラス、防犯ガラス、防災ガラス等と称されることもある。また合わせガラスは遮音性にも優れるため、防音ガラスとしても用いられる。
エチレン系アイオノマーを中間膜として用いた合わせガラスは、特許文献1(特開2013−28486号公報)、特許文献2(特開平9−30846号公報)に記載されている。
特許文献1には、特にエチレンと(メア)アクリル酸または(メア)アクリル酸エステルとの2元共重合体のアイオノマーが合わせガラスの中間膜に適していることが記載されている。特許文献1には、このような合わせガラスの中間膜がガラス板と十分な接着性を有し、透明性にも優れることが記載されている。
特許文献2には、エチレン−メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂に有機過酸化物 とシランカップリングを配合した熱硬化性樹脂を合わせガラスの中間膜として用いることが記載されている。特許文献2には、このような合わせガラスの中間膜を用いると、その熱硬化に伴う接着性が向上すること、得られる合わせガラスは耐衝撃性にも透明性にも優れることが記載されている。
太陽電池モジュールにおける封止材は、太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セル及びインターコネクタからなる発電素子の表裏両面に接着してこの素子を密封する材料である。この封止材を介して発電素子は太陽電池モジュールの受光層と、太陽電池モジュールの裏面層に接着する。太陽電池モジュールにおける封止材は、受光層を経た入射光が太陽電池セルに損失無く到達するための高い透明性と、太陽電池モジュール内へのほこりや水分の侵入を防ぎ、発電素子を外界からの衝撃から保護する機能が求められる。このため、封止材には受光層と裏面層に対する良好な接着性が求められる。受光層としては一般的にはカバーガラスと呼ばれるガラス層が用いられる。裏面層としては一般的に耐候性樹脂フィルムが用いられる。
特許文献3(特表2008−503366号公報)にも、異種のエチレン系アイオノマーフィルムを含む多層積層フィルムを太陽電池モジュールの封止材に用いることが記載されている。特許文献3には、このような封止材を介して受光層であるガラス板と発電素子を接着することが記載されている。
このように、エチレン系アイオノマーを用いた合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池 モジュールの封止材には、高い透明性とガラスに対する高い接着性の両方が求められている。
特開2013−28486号公報 特開平9− 30846号公報 特表2008−503366号公報
ここで、上述の合わせガラスあるいは太陽電池モジュールに用いられるガラスについて 言及する。これらのガラスの多くが、フロートガラスと呼ばれる種類に属する。フロートガラスは、フロート法と呼ばれる方法によって製造される平板状のガラスである。フロート法では、溶融した金属スズの上に溶融したガラスを流し、溶融スズの上でガラスを冷却、固化して平滑度の高い板ガラスを得る。固化した板ガラスは、裏返されることなく溶融スズから分離され、溶融スズの接触していた側(下側)を支持した状態で、溶融スズの接触していなかった側(上側)からカッターを当てて所定の大きさに切断される。このようなフロート法で製造されたフロートガラスの下側の面には必ずスズが付着しているが、その上側の面にはスズが付着してない。こうして、フロートガラスは、必然的に、スズが付着した面(スズ面)と、スズが付着していない面(非スズ面)を有する。
このようなスズ面と非スズ面との間には、表面の性質、例えば他の物質に対する親和性が異なることが予測される。ゆえに、上述のようなエチレン系アイオノマーを含む合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モジュールの封止材のガラスに対する接着性は、これらがガラスのスズ面に接する場合と、ガラスの非スズ面に接する場合とで差異が生じることが予想される。
しかしながら、これまで、エチレン系アイオノマーを含む合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モジュールの封止材のガラスに対する接着力を検討する際に、ガラスのスズ面に対する接着力と非スズ面に対する接着力の差や、両方の接着力のバランスを考察した例は見出せない。事実、上述の特許文献1〜4に記載された発明では、エチレン系アイオノマーを含む層とガラス板との接着力を評価する際に、接着面がガラスのスズ面であるか、あるいは非スズ面であるかを考慮していない。このように、従来の技術では、エチレン系アイオノマーを含む合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モジュールの封止材の性能向上が十分に達成されていなかった。
本発明では、エチレン系アイオノマーを含む合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モ ジュールの封止材の性能向上のアプローチに、これまで考慮されていなかった新たな観点 である、上記中間膜あるいは上記封止材とガラスのスズ面との接着力、上記中間膜あるいは上記封止材とガラスの非スズ面との接着力、これら2種の接着力のバランス、を加えた。このようなアプローチによって、本発明では、ガラスに対する接着性と透明性とのバランスが従来よりもさらに優れた、より高い実用性を有する、合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池モジュールの封止材に使用することのできる、エチレン系アイオノマーを主体 とする樹脂シート層とガラス層とを含む積層体を得ることを目的とする。
上述のようなアプローチによって、本発明では、特定のエチレン系アイオノマーを含む樹脂シートが、透明性、ガラススズ面に対する接着性、ガラス非スズ面に対する接着性のバランスに優れ、さらに加工性にも優れることを見出した。
すなわち本発明は以下のものである。
(発明1)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、ガラス層(B)とを含み、ヘーズが5.0以下であることを特徴とする、積層体。
(発明2)前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、発明1の積層体。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。
(発明3)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、ガラス層(B)とを含み、ヘーズが5.0以下であることを特徴とする、合わせガラス。
(発明4)前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、発明3の合わせガラス。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度( N/mm)として求める。
本発明の積層体は、特定のエチレンアイオノマーを主成分とする樹脂組成物からなる樹 脂シート(A)と、ガラス層(B)とを含み、透明性に優れることを特徴とする。本発明の積層体は、上記樹脂組成物がガラススズ面とガラス非スズ面の両方に対してバランスよく高い接着性を示すことも、特徴とする。このような本発明の積層体では、透明性に優れるだけでなく、樹脂シート層(A)に接するガラス層(B)の面がスズ面であっても、あるいは非スズ面であっても、樹脂シート層(A)とガラス面(B)との接着力が高い。このような本発明の積層体は、従来品よりも品質の高い合わせガラスとして用いることができる。また、このような本発明の積層体は、太陽電池モジュールの太陽電池封止材とカバーガラスの部位としても利用価値が高い。
[エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマー]
本発明の積層体を構成する樹脂シート(A)は、特定のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーを含む。上記亜鉛アイオノマーのベースポリマーであるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のコモノマーである不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸物エステルから選ばれる1種以上である。このような不飽和カルボン酸として、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体における、不飽和カルボン酸単位の割合(以下「不飽和カルボン酸含有量」という。)は、16質量%以上(エチレン単位及び不飽和カルボン酸単位の合計を100質量%とする)であり、好ましくは16〜22質量%、さらに好ましくは16〜20質量%である。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレン及び不飽和カルボン酸の合計100質量%に対して30質量%以下、好ましくは25質量%以下のその他のコモノマー単位を含むことができる。このようなその他のコモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、さらに、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル等の(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることができる。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸とを、あるいは場合によりこれらと上記その他のコモノマーとを、いわゆる高圧ラジカル法によって重合することにより製造される。上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーは、得られたエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、酸化亜鉛や酢酸亜鉛などの亜鉛化合物とを反応させて製造される。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーの中和度は10〜40% であり、好ましくは15〜35%、さらに好ましくは15〜30%である。
本発明で使用するエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーの190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR;JIS K7210−1999に準拠)は、樹脂シートへの加工に適する範囲であれば制限されない。このようなMFRは、一般的には0.1〜150g/10分であり、好ましくは0.5〜50g/10分、さらに好ましくは1.0〜40g/10分である。上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーの融点は特に制限されない。本発明の積層体に、合わせガラスの中間膜や太陽電池モジュールの太陽電池封止材に求められる耐熱性を付与するためには、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーの融点が90℃以上の融点を有することが好ましく、95℃以上の融点を有することが更に好ましい。
[シランカップリング剤]
本発明で用いるシランカップリング剤としては、従来、合わせガラスの中間膜あるいは太陽電池封止材にエチレン系アイオノマーと共に配合されているものであれば、いずれも使用することができる。そのようなシランカップリング剤として、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を使用することができる。
さらに、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−メチルジメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルエチルジエメキシシラン、N−フェニル−3−アミ ノプロピルエチルジエトキシシランなども使用することができる。
このようなシランカップリング剤のうち、特に、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、などの、アミノ基と2個のアルコキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。
上記シランカップリング剤の配合量は、本発明の樹脂シート層(A)とガラス層(B)との接着性向上に寄与する範囲であれば、限定されない。通常は、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマー100質量部に対して0.01重量部以上のシランカップリング剤を配合すれば、シランカップリング剤の機能が発揮される。経済的な観点も加えると、本発明のシランカップリング剤の配合量は、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマー100質量部に対して好ましくは0.01〜1質量部、さらに好ましくは0.02〜0.5質量部、最も好ましくは0.05〜0.4質量部である。
[樹脂シート層(A)]
本発明の樹脂シート層(A)は、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有する樹脂組成物からなる。このような樹脂組成物には、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤の他に、任意に、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などの各種の慣用添加 剤を配合することができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2カルボキシベンゾフェノン及び2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジt−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー及び2−(2’−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系;フェニルサリチレート及びp−オクチルフェニルサリチレートなどのサリチル酸エステル系のものが用いられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系のものが用いられる。ヒンダードアミン系の光安定剤としては、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキサノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(o−クロロベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェノキシアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−2,4−ジオキソ−3−nオクチル−スピロ[4,5]デカン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−アセトキシプロパン−1,2,3−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)トリアジン−2,4,6−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)ホスファイト、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3−トリカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ ル)プロパン−1,1,2,3−テトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレートなどを挙げることができる。
酸化防止剤としては、各種ヒンダードフェノール系やホスファイト系のものが用いられ る。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、トコフェロール、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオ)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。また、前記ホスファイト系酸化防止剤の具体例としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファネートジメチルエステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファネートなどを挙げることができる。
酸化防止剤、光安定剤、及び紫外線吸収剤の配合は、それぞれの機能が発揮される量であれば、制限は無い。通常は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマー100質量部に対し、それぞれを、5質量部以下、好ましくは0.01〜3質量部の量で、添加する。
上記樹脂組成物には、さらに、必要に応じて、着色剤、光拡散剤、及び難燃剤、金属不活性剤などの添加剤を配合しても良い。
着色剤としては、公知の顔料、無機化合物及び染料等を使用することができる。これらの着色剤は公知の種々のものが使用可能である。白色の着色剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛及び炭酸カルシウム等を使用することができる。顔料としては、例えば、無機顔料である、酸化チタン、亜鉛華、鉛白、リトポン、バライト、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、せっこう、沈降性シリカ等の白色無機顔料、カーボンブラック、ランプブラック、チタンブラック、合成鉄黒等の黒色無機顔料、亜鉛末、亜酸化鉛、スレート粉等の灰色無機顔料、カドミウム赤、カドミウム水銀赤、銀朱、べんがら、モリブテン赤、鉛丹等の赤色無機顔料、アンバー、酸化鉄茶等の褐色無機顔料、カドミウム黄、亜鉛黄、オーカ、シエナ、合成オーカ、黄鉛、チタン黄等の黄色無機顔料、酸化クロム緑、コバルト緑、クロムを使用することができる。さらに、顔料としては、例えば、有機顔料である、パーマネント・レッド4R、パラ・レッド、ファースト・エローG、ファースト・エロー10G、ジスアゾ・エローG、ジスアゾ・エローGR、ジスアゾ・オレンジ、ピラゾロン・オ レンジ、ブリリアント・カーミン3B、ブリリアント・カーミン6B、ブリリアント・スカーレットG、ブリリアント・ボルドー10B、ボルドー5B、パーマネント・レッドF5R、パーマネント・カーミンFB、リソール・レッドR、リソール・レッドB、レーキ・レッドC、レーキ・レッドD、ブリリアント・ファスト・スカーレット、ピラゾロン・レッド、ボン・マルーン・ライト、ボン・マルーン・メジアム、ファイア・レッド等のアゾ顔料、ナフトール・グリーンB等のニトロソ顔料、ナフトール・エローS等のニトロ顔料、ローダミンBレーキ、ローダミン6Gレーキ等の塩基性染料系レーキ、アリザリン・レーキ等の媒染染料系レーキ、インダンスレン・ブルー等の建染染料系顔料、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、ファスト・スカイ・ブルー等のフタロシアニン顔料、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジン系顔料を使用することができる。このほかにも、有機蛍光顔料やパール顔料なども使用可能である。
光拡散剤としては、例えば、無機系の球状物質である、ガラスビーズ、シリカビーズ、シリコンアルコキシドビーズ、中空ガラスビーズなどが用いられる。また例えば、有機系の球状物質である、アクリル系やビニルベンゼン系などのプラスチックビーズなども用いられる。
難燃剤としては、例えば、臭素化物などのハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物などが用いられる。
金属不活性剤としては、熱可塑性樹脂の金属害を抑制する化合物として周知のものを用 いることができる。金属不活性剤は、二種以上を併用してもよい。金属不活性剤の好ましい例は、ヒドラジド誘導体、又はトリアゾール誘導体である。ヒドラジド誘導体の好ましい例は、デカメチレンジカルボキシル−ジサリチロイルヒドラジド、2’,3−ビス[3−[3,5−ジーtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]プロピオノヒドラジド、イソフタル酸ビス(2−フェノキシプロピオニル−ヒドラジド)である。トリアゾール誘導体の好ましい例は、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾールである。ヒドラジド誘導体、トリアゾール誘導体以外にも、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル・ジフェニルメタン、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三−ブチルフェニル)ブタン、2−メルカプトベンズイミダゾールとフェノール縮合物との混合物などを使用することができる。
本発明の樹脂シート層(A)の1層の厚みに制限は無い。樹脂シート層(A)の厚みは、本発明の積層体の用途に応じて如何様にも設定することができる。特に、本発明の積層体を合わせガラスの中間膜や太陽電池モジュールに用いる場合には、樹脂シート層(A)の1層の厚みは通常1μ〜10mmの範囲から適宜選択される。
[ガラス層(B)]
本発明のガラス層には、板状またはシート状のガラスを制限なく使用することができる。例えば、通常のフロートガラス、フロートガラスの加工品や特定の機能を付加したガラスを使用することができる。すなわち、フロートガラスの他に、耐熱ガラス、防火ガラス、フロストガラス、磨りガラスや型板ガラスなどのデザインガラス、色ガラス、無反射ガ ラスや耐熱性ガラスなどの高機能ガラス、化学強化ガラス、熱強化ガラスなどの強化ガラス、高透過ガラスなど広範なガラスを使用することができる。ガラス層(B)の材質は、本発明の積層体の用途に応じて如何様にも選択することができる。特に、本発明の積層体を合わせガラスの中間膜や太陽電池封止材のような、高い透明性が要求される製品に利用する場合には、特に透明性の高い高透過ガラスが好ましい。
ガラス層(B)の厚みは特に制限されない。ガラス層(B)の厚みも、本発明の積層体の用途に応じて如何様にも選択することができる。特に、本発明の積層体を合わせガラスの中間膜や太陽電池モジュールのような、高い透明性が要求される製品に利用する場合には、ガラス層(B)の1層の厚みは、通常は10mm以下、好ましくは5mm以下である。
[積層体]
本発明の積層体は、上述の樹脂シート(A)と、上述のガラス層(B)とを少なくとも含む、多層成形品である。本発明の積層体に含まれる樹脂シート(A)は1層でも2層以上であってもよい。樹脂シート層(A)が2層以上の場合は、それぞれの材質は、いずれも、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物に該当しなければならないが、それぞれの組成は同一であっても異なっていてもよい。例えば、上記樹脂組成物に該当するが異なる組成の樹脂シート(A1)と樹脂シート(A2)とを、(A1)−(A2)のように隣り合わせる、(A1)−(A2)−(A1)の順で積層する、(A2)−(A1)−(A2)の順で積層するなどの、いずれであってもよい。なお3層以上場合、中間層はシランカップリング剤を含まなくてもよい。それぞれの樹脂シート層(A)(例えば樹脂シート層(A1)や樹脂シート層(A2))の厚みにも制限は無い。
同様に、本発明の積層体に含まれるガラス層(B)も1層でも2層以上であってもよい。本発明の積層体が2層以上のガラス層(B)を有する場合、それぞれのガラス層(B)は、同一のガラスであってもよく、異なるガラスであってもよい。
また、本発明の積層体には、ヘーズが5.0以下であるという条件を満たす限り、ガラス層(B)に接しない位置に、上記樹脂シート層(A)でも上記ガラス層(B)でもない他の層を有することが出来る。このような他の層は、本発明の積層体の用途に応じて如何様にも選択することができる。例えば、印刷層や着色層、金属や樹脂からなる強化層などが、このような他の層として用いられる。
本発明の積層体は、予めT−ダイ押出法、カレンダー成形法、インフレーション法などの公知のフィルム・シート成形法により製造された樹脂シート層(A)と、ガラス層(B)とを、加熱下に接着させ、十分に両者が密着した後に冷却することにより、製造される。
[合わせガラス]
本発明の積層体は、好ましくは、ヘーズが5.0以下である合わせガラスとして用いられる。本発明の合わせガラスの層構造は、好ましくは、ガラス層(B)、1層または2層以上の樹脂シート層(A)、ガラス層(B)を、この順序で積層したものである。ガラス層(B)としては、高透過ガラスが好ましい。樹脂シート層(A)が2層以上の場合は、それぞれの材質は、いずれも、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物に該当しなければならないが、それぞれの組成は同一であっても異なっていてもよい。例えば、上記樹脂組成物に該当するが異なる組成の樹脂シート(A1)と樹脂シート(A2)とを、(A1)−(A2)のように隣り合わせる、(A1)−(A2)−(A1)の順で積層する、(A2)−(A1)−(A2)の順で積層するなどの、いずれであってもよい。それぞれの樹脂シート層(A)(例えば樹脂シート層(A1)や樹脂シート層(A2))の厚みにも制限は無い。また、建築用ガラスや防災ガラスといった合わせガラスの機能を損なわない限り、それぞれの樹脂シート層(A)(例えば樹脂シート層(A1)や樹脂シート層(A2))の厚みにも制限は無い。ヘーズが5.0以下であるという条件を満たす限り、ガラス層(B)に接しない位置に、上記樹脂シート層(A)でも上記ガラス層(B)でもない他の層を有することが出来る。このような他の層は、本発明の合わせガラスに求められる機能に応じて如何 様にも選択することができる。例えば、印刷層や着色層、金属や樹脂からなる強化層などが、このような他の層として用いられる。
本発明の合わせガラスは、典型的には、予めT−ダイ押出法、カレンダー成形法、インフレーション法などの公知のフィルム・シート成形法により製造された1層または2層以上の樹脂シート層(A)からなる中間膜用フィルムと、ガラス層(B)とを、真空ラミネーター、真空バッグ、ニップロール、オートクレーブ等を用い、またはこれらの手法を組み合わせて加熱下に接着させ、十分に両者が密着した後に適切な条件で徐冷することにより、製造される。上記除冷の典型的な条件は大気中における自然冷却である。
[太陽電池モジュール]
本発明の積層体は、太陽電池モジュールの構成部材としても用いることができる。本発明の樹脂シート(A)を太陽電池封止材として用い、カバーガラスをガラス層(B)を樹脂シート(A)に接着すれば、受光側の透明性が高く、カバーガラスと太陽電池封止材との接着性にも優れた、高品質の太陽電池モジュールを製造することができる。このような太陽電池モジュールは、受光側から裏面に向かって順に、透明カバーガラス、1層または2層以上の樹脂シート層(A)、太陽電池素子、1層または2層以上の樹脂シート層(A)、下部保護材を積層、接着したものである。
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、及びアモルファスシリコンなどのIV族半導体;ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、銅−インジウム−ガリウム−セレン及びカドミウム−テルルなどのIII−V族並びにII−VI族の化合物半導体などの太陽電池素子が用いられる。
[積層体及び合わせガラスのヘーズ]
本発明の積層体及び合わせガラスは、ヘーズが5.0以下、好ましくは3.0以下であることを特徴とする。ヘーズの値は、JIS−K7105に準拠して測定される。
[樹脂層シート(A)とガラス層(B)との接着強度]
本発明の積層体及び合わせガラスは、樹脂層シート(A)とガラス層(B)との接着性が、ガラスのスズ面と非スズ面を考慮してより好ましい状態に限定されたものである。すなわち、本発明の積層体及び合わせガラスは、樹脂シート層(A)が、以下の測定方法(c)により測定した場合に、10N/15mm以上、好ましくは10〜150N/15mm、さらに好ましくは15〜100N/15mmのガラス非スズ面に対する接着強度を示す樹脂組成物からなるものである。なお、樹脂層シート(A)とガラス層(B)のスズ面との接着強度を測定する場合には、相対する面を変更し、その他の条件は同じ方法で測定することができる。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーの例と、その対照品]
「含有量(%)」は、エチレン単位及び不飽和カルボン酸単位の合計を100質量%とした当該モノマー単位の割合(質量%)を示す。「MFR」は190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999に準拠、単位:g/10分)を示す。
・エチレン系アイオノマー1(IO−1):
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー(エチレン含有量:82%、メタクリル酸含有量:18%、中和度:20%、MFR:9)
・エチレン系アイオノマー2(IO−2):
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー(エチレン含有量:82%、メタクリル酸含有量:18%、中和度:25%、MFR:6)
・エチレン系アイオノマー3(IO−3):
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー(エチレン含有量:82%、メタクリル酸含有量:18%、中和度:30%、MFR:4)
さらに以下を使用した。
・エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA):
(エチレン含有量:82%、メタクリル酸含有量:18%、MFR:60)
・対照エチレン系アイオノマー4(IO−4):
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー(エチレン含有量:85%、メタクリル酸含有量:15%、中和度:23%、MFR:5)
・対照エチレン系アイオノマー5(IO−5):
エチレン・メタクリル酸共重合体のMgアイオノマー(エチレン含有量:82%、メタク リル酸含有量:15%、中和度:54%、MFR:1)
・対照エチレン系アイオノマー6(IO−6):
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー(エチレン含有量:82%、メタクリル酸含有量:18%、中和度:45%、MFR:1)
シランカップリング剤とガラスとして以下のものを使用した。
[シランカップリング剤]N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランを使用した。
[ガラス]3.2mm厚の旭硝子社製フロート板ガラスを使用した。
[樹脂シートの製造例]
上記IO−1〜IO−6、EMAAのいずれかと、上記シランカップリング剤とを、表1に示す配合割合で、40mm径短軸押出機中で混合、溶融、混練した。得られた樹脂組成物をキャスト成形機によって樹脂温度160℃にてシート状に成形し、厚み0.4mmの樹脂シートを得た。得られた樹脂シートを樹脂シート層(A)あるいはその対照品として用いた。
[樹脂シートの加工性の評価]
上述の樹脂シートの加工性を評価した。上述の樹脂シートの製造において、問題なく所定厚みの樹脂シートを製造することができた場合には、表1に○を表示する。問題があった場合には表1に×を表示する。
[積層体の製造例]
真空加熱貼合機(NPC社製二重真空槽貼合機 LM−50x50S)を用いて、上記樹脂シートと上記ガラスとを、加熱温度140℃、加熱時間8分の条件で貼り合わせた。その後、貼り合わせたものを大気中に静置し、自然冷却によって徐冷した。こうして、上記樹脂シートからなる本発明の樹脂シート層(A)又はその対照層と、ガラス層(B)とからなる、本発明の積層体あるいはその対照品の積層体が得られた。
[積層体のヘイズ測定]
スガ試験機社製ヘイズメーターを用いてJIS−K7105に準拠して、得られた積層体 のヘーズ(曇り度、単位:%)を測定した。それぞれの積層体のヘーズ値を表1に示す。
[積層体の接着強度(非スズ面)]
真空加熱貼合機(NPC社製二重真空槽貼合機 LM−50x50S)を用いて、上記樹脂シートと上記ガラスの非スズ面とを、加熱温度140℃、加熱時間8分の条件で貼り合わせた。その後、貼り合わせたものを大気中に静置し、自然冷却によって徐冷した。完成した積層体のシート部分に15mm幅のスリットを入れて試験片とし、引張試験機に設置した。引張速度100mm/分で樹脂シートとガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求めた。得られた接着強度を、それぞれの積層体におけるガラス非スズ面の接着強度として、表1に示す。
[積層体の接着強度(スズ面)]
真空加熱貼合機(NPC社製二重真空槽貼合機 LM−50x50S)を用いて、上記樹脂シートと上記ガラスのスズ面とを、加熱温度140℃、加熱時間8分の条件で貼り合わせた。その後、貼り合わせたものを大気中に静置し、自然冷却によって徐冷した。完成した積層体のシート部分に15mm幅のスリットを入れて試験片とし、引張試験機に設置した。引張速度100mm/分で樹脂シートとガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求めた。得られた接着強度を、それぞれの積層体におけるガラススズ面の接着強度として、表1に示す。
Figure 2020100552
表1に示された測定結果から、本発明の積層体の例である実施例1,2,3は、樹脂シートとガラス層とがガラスと強固に密着しており、しかも透明性が高いことが理解できる。実施例1,2,3では、ガラス非スズ面の接着強度が高いことも分かる。
比較例1は、本発明の不合格品である。比較例1は、アイオノマーを含まない樹脂組物からなる樹脂シートを用いる。比較例1ではガラス接着強度は優れるものの、透明性が劣る。
比較例2は、本発明の不合格品である。比較例2は、シランカップリング剤を含まない樹脂組成物からなる樹脂シートを用いる。比較例2では比較的良好な透明性が得られているものの、ガラス接着強度が劣る。特にガラス非スズ面の接着強度が劣る。
比較例3は、比較例2と同様に、本発明の不合格品である。比較例3は、シランカップリング剤を含まない樹脂組成物からなる樹脂シートを用いる。比較例3では比較的良好な透明性が得られているものの、ガラス接着強度が劣る。特にガラス非スズ面の接着強度が劣る。
比較例4は、本発明の不合格品である。比較例4は、メタクリル酸含有量が規定範囲よりも低いエチレン系アイオノマーを含む樹脂組成物からなる樹脂シートを用いる。比較例4では良好なガラス接着強度が得られるものの、透明性が極めて劣る。
比較例5は、本発明の不合格品である。比較例5は、マグネシウムイオンで架橋したエチレン系アイオノマーを含み、シランカップリング剤を含まない樹脂組成物からなる樹脂シートを用いる。比較例5では、透明性に優れるがガラス接着強度が極めて劣っていた。
比較例6は、本発明の不合格品である。比較例6は、亜鉛イオンによる中和度が規定範囲を超えるエチレン系アイオノマーを樹脂組成物からなる樹脂シートを用いる。比較例6はMFRが低すぎてシランカップリング剤を含む配合での加工が不可能であった。
このような実施例と比較例の結果から、特定のエチレン系アイオノマーを主成分とし、シランカップリングを配合した樹脂組成物からなる樹脂シートと、ガラス層とを含む本発明の積層体が、透明性と高いガラス接着強度を兼ね備えること、特にガラス非スズ面の接着強度が優れること、さらに積層体の樹脂シートの加工性にも優れることが分かる。
このような本発明の積層体を合わせガラスの中間膜に利用すれば、透明性に優れると共 に、両面のガラス板が均等の高い接着力で中間膜に密着した合わせガラスが得られると期待される。このような合わせガラスは、より安全性が高く美麗なガラスとして期待できる。このような合わせガラスは自動車用ガラスや建築用ガラスとして利用価値が高い。
すなわち本発明は以下のものである。
(発明1)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、
ガラス層(B)とを含み、
ヘーズが5.0以下であって、
上記樹脂シート層(A)が、以下の測定方法(c)により測定したガラススズ面に対する接着強度とガラス非スズ面に対する接着強度との優れたバランスを有する、
積層体。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスのスズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力をガラススズ面に対する接着強度(N/mm)として求める。また、前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力をガラス非スズ面に対する接着強度(N/mm)として求める。
(発明2)前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、発明1の積層体。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。
(発明3)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、
ガラス層(B)とを含み、
ヘーズが5.0以下であって、
上記樹脂シート層(A)が、以下の測定方法(c)により測定したガラススズ面に対する接着強度とガラス非スズ面に対する接着強度との優れたバランスを有する、
合わせガラス。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスのスズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力をガラススズ面に対する接着強度(N/mm)として求める。また、前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力をガラス非スズ面に対する接着強度(N/mm)として求める。
(発明4)前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、発明3の合わせガラス。
測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。

Claims (4)

  1. エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、
    ガラス層(B)とを含み、
    ヘーズが5.0以下であることを特徴とする、積層体。
  2. 前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
    測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。
  3. エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛アイオノマーと、シランカップリング剤とを含有し、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の不飽和カルボン酸含有量が16質量%以上であり、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の亜鉛イオンによる中和度が10〜40%である、樹脂組成物からなる樹脂シート層(A)と、
    ガラス層(B)とを含み、
    ヘーズが5.0以下であることを特徴とする、合わせガラス。
  4. 前記樹脂組成物は、ガラス非スズ面に対し、以下の測定方法(c)により測定した場合に10N/15mm以上の接着強度を示すことを特徴とする、請求項3に記載の合わせガラス。
    測定方法(c):前記樹脂組成物からなる樹脂シートとフロート板ガラスの非スズ面とを真空加熱下で貼り合わせて積層体を得る。この積層体を引張試験機に設置し、引張速度100mm/分で樹脂シートとフロート板ガラスを引き離し、最大応力を接着強度(N/mm)として求める。
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