JP2020100262A - ハイブリッド車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる駆動源の回転変動を効果的に吸収することができ、歯打ち音を効果的に抑制することができるハイブリッド車両用駆動装置を提供すること。【解決手段】モータ32の回転を減速して変速機構に伝達する減速機構33は、第1のギヤ対である第1の減速ギヤ対37および第2の減速ギヤ対38を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸として、モータ軸32Bに設けられた第1のドライブギヤ34と、第1の中間軸35と、第2の中間軸36とを有している。複数の減速軸のうち、4速段用の出力ギヤ17Dと第3の減速ギヤ対39を介して相互に動力を伝達する第2の中間軸36は、第1のギヤ対の一方を構成する第2のドリブンギヤ36Aと、第2のギヤ対の一方を構成する第3のドライブギヤ36Bと、を有している。第2の中間軸36には、第2の減速ギヤ対38の歯打ち音を抑制する歯打ち音防止構造80が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド車両用駆動装置に関する。
従来のハイブリッド車両用動力伝達装置として、特許文献1に記載されるものが知られている。特許文献1に記載のハイブリッド車両用動力伝達装置は、電動機としてのモータが発生させた動力を内燃機関が発生させた動力が伝達される出力軸としてのカウンタシャフトに伝達可能な伝達機構に、第1伝達部と第2伝達部とを備え、状況に応じてこれらを使い分けるようになっている。
特許文献1において、伝達機構は、回転軸と、第2ドライブギアと、ドリブンギアとを含んで構成され、回転軸は、モータのロータに結合され、軸受によりハウジングに対して回転軸線を中心に回転可能に支持されており、モータが発生させた動力は、この回転軸に伝達される。
そして、第1伝達部は、第1歯車としてのドリブンギアと、第2歯車としての第2ドライブギアとを含んで構成されており、内燃機関が発生させた動力が伝達されるカウンタシャフトと一体回転可能なドリブンギア及びこのドリブンギアと噛み合う第2ドライブギアを介して、モータが発生させた動力をカウンタシャフトに伝達する。
一方、第2伝達部は、第1伝達部とは異なる動力伝達形式でモータが発生させた動力をカウンタシャフトに伝達可能であり、第1回転部材と、第2回転部材と、フランジ部材と、軸方向力発生部とを含んで構成される。第2伝達部は、軸方向力発生部が第2ドライブギアの回転軸線の軸方向に沿って発生させる軸方向力を利用し、第1回転部材及び第2回転部材を介してモータが発生させた動力をカウンタシャフトに伝達する。
特開2011−121517号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、モータとカウンタシャフトとの間の第2伝達部に減速用の複数の回転軸を有する場合に、効果的に騒音を防止するために何れの回転軸に騒音防止構造を設けるかについて検討されていない。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、異なる駆動源の回転変動を効果的に吸収することができ、歯打ち音を効果的に抑制することができるハイブリッド車両用駆動装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、エンジンから伝達された回転を変速する変速機構と、前記変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機構に駆動力を伝達するモータと、を備えるハイブリッド車両用駆動装置であって、前記変速機ケースには、前記モータの回転を減速して前記変速機構に伝達する減速機構が設けられ、前記減速機構は、第1のギヤ対を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸を有し、複数の前記減速軸のうち、前記変速機構の軸と第2のギヤ対を介して相互に動力を伝達する最終減速軸は、前記第1のギヤ対の一方を構成する第1ギヤと、前記第2のギヤ対の一方を構成する第2ギヤと、を有し、前記最終減速軸に、前記第1のギヤ対の歯打ち音を抑制する歯打ち音防止構造を設けたことを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、異なる駆動源の回転変動を効果的に吸収することができ、歯打ち音を効果的に抑制することができる。
図1は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置の左側面図である。 図2は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置の平面図である。 図3は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置のスケルトン図である。 図4は、図2のIV−IV方向矢視断面図である。 図5は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置の減速機構の断面図である。
本発明の一実施の形態に係るハイブリッド車両用駆動装置は、エンジンから伝達された回転を変速する変速機構と、変速機構を収容する変速機ケースと、変速機構に駆動力を伝達するモータと、を備えるハイブリッド車両用駆動装置であって、変速機ケースには、モータの回転を減速して変速機構に伝達する減速機構が設けられ、減速機構は、第1のギヤ対を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸を有し、複数の減速軸のうち、変速機構の軸と第2のギヤ対を介して相互に動力を伝達する最終減速軸は、第1のギヤ対の一方を構成する第1ギヤと、第2のギヤ対の一方を構成する第2ギヤと、を有し、最終減速軸に、第1のギヤ対の歯打ち音を抑制する歯打ち音防止構造を設けたことを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係るハイブリッド車両用駆動装置は、異なる駆動源の回転変動を効果的に吸収することができ、歯打ち音を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置について、図面を用いて説明する。
図1から図5は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両用駆動装置を示す図である。
図1から図5において、上下前後左右方向は、車両に設置された状態のハイブリッド車両用駆動装置の上下前後左右方向とし、前後方向に対して直交する方向が左右方向、ハイブリッド車両用駆動装置の高さ方向が上下方向である。
まず、構成を説明する。図1において、ハイブリッド車両としての車両1は、車体2を備えており、車体2は、ダッシュパネル3によって前側のエンジンルーム2Aと後側の車室2Bとに仕切られている。エンジンルーム2Aには駆動装置4が設置されており、駆動装置4は、前進6速、後進1速の変速段を有する。駆動装置4は本発明におけるハイブリッド車両用駆動装置を構成する。
図2において、駆動装置4にはエンジン(内燃機関)8が連結されている。駆動装置4は変速機ケース5を備えており、変速機ケース5は、エンジン8の側から順に、ライトケース6、レフトケース7およびカバー部材27を有する。
ライトケース6の右側端縁にはエンジン8が連結されている。エンジン8は、クランク軸9を有し(図3参照)、クランク軸9は、車両1の幅方向に延びるように設置されている。すなわち、本実施例のエンジン8は、横置きエンジンから構成されており、本実施例の車両1は、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車両である。
レフトケース7は、ライトケース6に対してエンジン8と反対側に連結されている。すなわち、レフトケース7は、ライトケース6の左側に連結されている。ライトケース6の左側の外周縁にはフランジ部6F(図2参照)が形成されている。図1、図2において、レフトケース7の右側の外周縁にはフランジ部7Fが形成されている。
図1に示すように、フランジ部7Fにはボルト23Aが挿入される複数のボス部7fが設けられており、ボス部7fは、フランジ部7Fに沿って複数設けられている。
フランジ部6Fにはボス部7fに合致する複数の図示しないボス部が形成されており、ボルト23A(図1参照)によってフランジ部6Fのボス部とフランジ部7Fのボス部7fを締結することで、ライトケース6とレフトケース7が締結されて一体化される。
ライトケース6にはクラッチ10(図3参照)が収容されている。レフトケース7には、図3に示す入力軸11、前進用出力軸12、後進用出力軸13、終減速機構14およびディファレンシャル装置15が収容されている。
入力軸11、前進用出力軸12および後進用出力軸13は、車両の左右方向に沿って平行に設置されている。本実施例の前進用出力軸12は、本発明の出力軸を構成する。
図3において、入力軸11は、クラッチ10を介してエンジン8に連結されており、クラッチ10を介してエンジン8の動力が伝達される。図3において、入力軸11は、1速段用の入力ギヤ16A、2速段用の入力ギヤ16B、3速段用の入力ギヤ16C、4速段用の入力ギヤ16D、5速段用の入力ギヤ16Eおよび6速段用の入力ギヤ16Fを有する。
入力ギヤ16A、16Bは、入力軸11に固定されており、入力軸11と一体で回転する。入力ギヤ16Cから入力ギヤ16Fは、入力軸11と相対回転自在に設けられている。
前進用出力軸12は、1速段用の出力ギヤ17A、2速段用の出力ギヤ17B、3速段用の出力ギヤ17C、4速段用の出力ギヤ17D、5速段用の出力ギヤ17E、6速段用の出力ギヤ17Fおよび前進用のファイナルドライブギヤ17Gを有する。
出力ギヤ17Aから出力ギヤ17Fは、同一の変速段を構成する入力ギヤ16Aから入力ギヤ16Fに噛み合っている。例えば、4速段用の出力ギヤ17Dは4速段用の入力ギヤ16Dに噛み合っている。
出力ギヤ17A、17Bは、前進用出力軸12と相対回転自在に設けられている。出力ギヤ17Cから出力ギヤ17Fおよびファイナルドライブギヤ17Gは、前進用出力軸12に固定されており、前進用出力軸12と一体で回転する。
1速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Aおよび出力ギヤ17Aを介して前進用出力軸12に伝達される。2速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Bおよび出力ギヤ17Bを介して前進用出力軸12に伝達される。
出力ギヤ17Aと出力ギヤ17Bの間において前進用出力軸12上には第1の同期装置18が設けられている。
シフト操作によって1速段にシフトされると、第1の同期装置18は、1速段の出力ギヤ17Aを前進用出力軸12に連結する。シフト操作によって2速段にシフトされると、第1の同期装置18は、2速段用の出力ギヤ17Bを前進用出力軸12に連結する。このように、シフト操作によって1速段または2速段にシフトされると、出力ギヤ17Aまたは出力ギヤ17Bは、前進用出力軸12と一体で回転する。
入力ギヤ16Cと入力ギヤ16Dの間において入力軸11上には第2の同期装置19が設けられている。
シフト操作によって3速段にシフトされると、第2の同期装置19は、入力ギヤ16Cを入力軸11に連結する。シフト操作によって4速段にシフトされると、第2の同期装置19は、入力ギヤ16Dを入力軸11に連結する。このように、シフト操作によって3速段または4速段にシフトされると、入力ギヤ16Cまたは入力ギヤ16Dが入力軸11と一体で回転する。
3速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Cおよび出力ギヤ17Cを介して前進用出力軸12に伝達される。4速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Dおよび出力ギヤ17Dを介して前進用出力軸12に伝達される。
このように入力軸11上に設けられた第2の同期装置19は、入力ギヤ16Cと出力ギヤ17Cからなる1つの変速ギヤ組と、入力ギヤ16Dと出力ギヤ17Dからなる1つの変速ギヤ組との中から1つの変速ギヤ組を選択し、入力軸11から選択された変速ギヤ組を介して前進用出力軸12に動力を伝達させる。
入力ギヤ16Eと入力ギヤ16Fの間において入力軸11上には第3の同期装置20が設けられている。
シフト操作によって5速段にシフトされると、第3の同期装置20は、入力ギヤ16Eを入力軸11に連結する。シフト操作によって6速段にシフトされると、第3の同期装置20は、入力ギヤ16Fを入力軸11に連結する。このように、シフト操作によって5速段または6速段にシフトされると、入力ギヤ16Eまたは入力ギヤ16Fが入力軸11と一体で回転する。
5速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Eおよび出力ギヤ17Eを介して前進用出力軸12に伝達される。6速段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16Fおよび出力ギヤ17Fを介して前進用出力軸12に伝達される。
このように入力軸11上に設けられた第3の同期装置20は、入力ギヤ16Eと出力ギヤ17Eからなる1つの変速ギヤ組と、入力ギヤ16Fと出力ギヤ17Fからなる1つの変速ギヤ組との中から1つの変速ギヤ組を選択し、入力軸11から選択された変速ギヤ組を介して前進用出力軸12に動力を伝達させる。
入力ギヤ16Dと出力ギヤ17Dからなる変速ギヤ組と、入力ギヤ16Eおよび出力ギヤ17Eからなる変速ギヤ組とは、入力軸11の軸方向において第2の同期装置19と第3の同期装置20との間に隣接して設置されている。
後進用出力軸13にはリバースギヤ22Aおよび後進用のファイナルドライブギヤ22Bが設けられている。リバースギヤ22Aは、後進用出力軸13と相対回転自在に設けられており、出力ギヤ17Aに噛み合っている。ファイナルドライブギヤ22Bは、後進用出力軸13に固定されており、後進用出力軸13と一体で回転する。
後進用出力軸13には第4の同期装置21が設けられている。シフト操作によって後進段にシフトされると、第4の同期装置21は、リバースギヤ22Aを後進用出力軸13に連結する。これにより、リバースギヤ22Aは、後進用出力軸13と一体で回転する。
後進段においては、エンジン8の動力が入力軸11から入力ギヤ16A、前進用出力軸12と相対回転する出力ギヤ17Aおよびリバースギヤ22Aを介して後進用出力軸13に伝達される。
前進用のファイナルドライブギヤ17Gおよび後進用のファイナルドライブギヤ22Bは、ディファレンシャル装置15のファイナルドリブンギヤ15Aに噛み合っている。これにより、前進用出力軸12の動力および後進用出力軸13の動力は、前進用のファイナルドライブギヤ17Gまたは後進用のファイナルドライブギヤ22Bを経てディファレンシャル装置15に伝達される。
ディファレンシャル装置15は、ファイナルドリブンギヤ15Aと、ファイナルドリブンギヤ15Aが外周部に取付けられたデフケース15Bと、デフケース15Bに内蔵された差動機構15Cとを有する。
デフケース15Bの左端部には筒状部15c(図4参照)が設けられており、デフケース15Bの右端部には筒状部15cと同様の図示しない筒状部が設けられている。筒状部15cおよび図示しない筒状部には、図3に示すように、右のドライブシャフト24Rと左のドライブシャフト24Lのそれぞれの一端部が挿通されている。
左右のドライブシャフト24L、24Rの一端部は、差動機構15Cに連結されており、左右のドライブシャフト24L、24Rの他端部は、それぞれ図示しない左右の駆動輪に連結されている。
ディファレンシャル装置15は、エンジン8の動力を差動機構15Cによって左右のドライブシャフト24L、24Rに分配して駆動輪に伝達する。ファイナルドリブンギヤ15Aは、回転軸心15aを中心に回転する。
本実施例の入力軸11、前進用出力軸12、入力ギヤ16Aから入力ギヤ16Fおよび出力ギヤ17Aから出力ギヤ17Fは、変速機構61を構成する。
終減速機構14は、前進用のファイナルドライブギヤ17Gおよびファイナルドリブンギヤ15Aから構成されている。前進用出力軸12は、終減速機構14を介してデフケース15Bに連結されている。
図1、図2において、モータ32は、モータケース32Aと、モータケース32Aに回転自在に支持されたモータ軸32Bとを有する。モータケース32Aの内部にはいずれも図示しないロータと、コイルが巻き付けられたステータが収容されており、モータ軸32Bは、ロータと一体に設けられている。
モータ32において、コイルに三相交流が供給されることにより、周方向に回転する回転磁界を発生する。ステータは、発生した磁束をロータに鎖交させることにより、モータ軸32Bと一体のロータを回転駆動させる。
図1、図4において、変速機ケース5には減速機構収容部25が設けられており、減速機構収容部25は、後述するレフトケース7の膨出部7Hと、カバー部材27とから形成される。減速機構収容部25の内部には減速機構33(図4参照)が収容されている。
図3、図4に示すように、減速機構33は、モータ32のモータ軸32Bに設けられた第1のドライブギヤ34と、第1の中間軸35と、第2の中間軸36と、前進用出力軸12に設けられた4速段用の出力ギヤ17Dとを備えている。
第1の中間軸35には第1のドリブンギヤ35Aおよび第2のドライブギヤ35Bが設けられている。第2の中間軸36には第2のドリブンギヤ36Aおよび第3のドライブギヤ36Bが設けられている。第3のドライブギヤ36Bは、第2の中間軸36に一体に形成されている。第2のドリブンギヤ36Aは、ボールスプライン軸受89を介して第2の中間軸36に取付けられており、第2の中間軸36に対して周方向では一体的に回転し軸方向に移動可能となっている。
第1のドリブンギヤ35Aは、第1のドライブギヤ34の直径よりも大径に形成されており、第1のドライブギヤ34に噛み合っている。
第2のドライブギヤ35Bは、第1のドリブンギヤ35Aおよび第2のドリブンギヤ36Aの直径よりも小径に形成されており、第1のドリブンギヤ35Aの左側に配置されて、第2のドリブンギヤ36Aに噛み合っている。
第3のドライブギヤ36Bは、第2のドリブンギヤ36Aの直径と略同一径で、かつ、4速段用の出力ギヤ17Dの直径よりも大径に形成されており、第2のドリブンギヤ36Aの右側に配置されて、4速段用の出力ギヤ17Dに噛み合っている。なお、互いに噛み合うギヤ対において、大径のギヤは小径のギヤより歯数が多く形成されている。
第1のドライブギヤ34および第1のドリブンギヤ35Aは、モータ軸32Bと第1の中間軸35との間で動力を伝達する第1の減速ギヤ対37を構成する。第2のドライブギヤ35Bおよび第2のドリブンギヤ36Aは、第1の中間軸35と第2の中間軸36との間で動力を伝達しており、第2の減速ギヤ対38を構成している。
第1の減速ギヤ対37および第2の減速ギヤ対38は、本発明における第1のギヤ対を構成している。また、第2の減速ギヤ対38の一方を構成する第2のドリブンギヤ36Aは、本発明における第1ギヤを構成する。
第3のドライブギヤ36Bおよび出力ギヤ17Dは、第2の中間軸36と前進用出力軸12との間で動力を伝達しており、第3の減速ギヤ対39を構成している。第3の減速ギヤ対39は、本発明における第2のギヤ対を構成している。第3の減速ギヤ対39の一方を構成する第3のドライブギヤ36Bは、本発明における第2ギヤを構成する。
減速機構33は、モータ32から前進用出力軸12に動力を伝達する動力伝達経路上に第1の中間軸35と第2の中間軸36とを有する。そして、減速機構33は、ドライブギヤ34、35B、36Bおよびドリブンギヤ35A、36Aの直径および歯数が任意の減速比となるように設定されることにより、モータ32の動力を減速して前進用出力軸12に伝達する。
このように、変速機ケース5には、モータ32の回転(駆動力)を減速して変速機構61に伝達する減速機構33が設けられている。また、減速機構33は、第1のギヤ対としての第1の減速ギヤ対37および第2の減速ギヤ対38を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸として、モータ軸32Bに設けられた第1のドライブギヤ34と、第1の中間軸35と、第2の中間軸36とを有している。
第2の中間軸36は、変速機構61の軸である4速段用の出力ギヤ17Dと第2のギヤ対としての第2の減速ギヤ対38とを介して相互に動力を伝達する。第2の中間軸36は、本発明における最終減速軸(減速機構33の最終減速軸)を構成する。第2の中間軸36は、第1のギヤ対の一方を構成する第1ギヤとしての第2のドリブンギヤ36Aと、第2のギヤ対の一方を構成する第2ギヤとしての第3のドライブギヤ36Bと、を有している。
レフトケース7は、その左端部に上方に膨出する膨出部7Hを有する。膨出部7Hによって、レフトケース7の左端部の開口は上方に拡大されている。膨出部7Hは、減速機構収容部25を構成するケース部分であって、その左側に減速機構33が配置される。
図1、図2に示すように、カバー部材27は、ボルト23B(図1参照)によってレフトケース7の左端部に接合(締結)されており、膨出部7Hの部分も含めレフトケース7の左端部の開口を閉塞している。つまり、膨出部7Hは、その左側に配置されるカバー部材27とで左右から減速機構33の収容空間となる減速機構収容部25を形成する。
図1、図2において、膨出部7Hの上端部には、そのエンジン8側(右側)にモータ取付部29Cが設けられている。モータ取付部29Cは、円形のフランジ状に形成されており、モータ32の外径、すなわち、モータケース32Aの外径と同等の外径まで膨出部7Hの上部(詳細には、膨出部7Hの上部の左端部)より拡径している。
モータ取付部29Cの外周部には複数のボス部29mが設けられており、ボス部29mは、モータ取付部29Cの外周部に沿って設けられている。モータ取付部29Cにはボルト23Cが挿通され、ボルト23Cがモータケース32Aに形成された図示しないねじ穴に締結されることにより、モータ32がモータ取付部29Cに締結される。
図1、図2において、モータ32よりも前側のレフトケース7の上部にはシフトユニット41が設置されている。車両1の平面視において、モータ32とシフトユニット41は、マウント取付部31に近づくように、マウント取付部31の前後に設置されている。
シフトユニット41は、駆動装置4のシフト操作およびクラッチ操作を行うように駆動される。ここで、シフト操作とは、駆動装置4の変速段を切換える操作をいい、クラッチ操作とは、駆動装置4のクラッチ10を係合(接続)または開放(切断)する操作をいう。
図4に示すように、レフトケース7にはシフトアンドセレクト軸42が収容されている。シフトアンドセレクト軸42は、レフトケース7に対して軸心方向に移動自在、かつ回転自在となっており、シフトユニット41によって操作される。
シフトユニット41は、運転者によって操作される図示しないシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態あるいはリバースレンジにシフトされた状態において、例えば、予めスロットル開度と車速とがパラメータとして設定された変速マップに基づいて、シフトアンドセレクト軸42を操作する。
シフトアンドセレクト軸42は、いずれも図示しないシフトヨーク、シフタ軸およびシフトフォーク等からなる変速操作機構を介して第1の同期装置18から第4の同期装置21を操作して変速段の制御を行う。なお、シフトユニット41は、油圧機構やモータ機構等によってシフトアンドセレクト軸42を操作するが、駆動方式は、これら油圧機構やモータ機構等に限定されるものではない。
図1、図2に示すように、変速機ケース5にはフロントブラケット46Aおよびリヤブラケット46Bが設けられている。フロントブラケット46Aは、モータ32とライトケース6とを連結しており、モータ32をライトケース6に支持している。
リヤブラケット46Bは、モータ32とライトケース6とを連結しており、モータ32をライトケース6に支持している。このように、モータ32は、軸方向の一端がモータ取付部29Cに取付けられ、軸方向の他端がライトケース6に連結されている。
モータ32の後方には、モータ32の他端側(右側端部)から径方向外方後方に突出しモータ32が用いる電力を受け入れる受電部32Dと、受電部32Dの左側面(モータ32の一端側となる面)にモータ32の一端側を向いたコネクタ32Cが設けられており、コネクタ32Cにはモータ32を駆動するためのパワーケーブル(図示省略)が接続されている。
レフトケース7の左側上部にはマウント取付部31が設けられている。マウント取付部31は、複数のボス部31Aを有し、ボス部31Aには、車体2に固定された図示しないマウント装置が締結されている。これにより、駆動装置4は、マウント装置を介して車体2に弾性的に支持されている。
モータ32は、マウント取付部31よりも後側においてレフトケース7の上面と離間して、レフトケース7の上方に配置されている。エンジン8は、エンジン用の図示しないマウント装置を介して車体2に弾性的に支持されている。
図5に示すように、第2の中間軸36は、左右の端部に軸受51E、51Fが取付けられている。そして、第2の中間軸36の右側の端部は右軸受51Eによってレフトケース7に軸支され、第2の中間軸36の左側の端部は左軸受51Fによってカバー部材27に軸支されている。
第2の中間軸36には、右軸受51Eの左側に隣接する位置に第3のドライブギヤ36Bが一体に形成されている。第3のドライブギヤ36Bの左側には、第1のドリブンギヤ35Aが入り込むことが可能な間隔を隔てて第2のドリブンギヤ36Aを配置できるように、第2のドリブンギヤ36A用の小径の取付軸部36Cが形成されている。
第2の中間軸36の取付軸部36Cは、第3のドライブギヤ36Bが設けられている部位よりも小径に形成されている。取付軸部36Cは、第3のドライブギヤ36Bが設けられている大径の部位との間に、段差部36Dを有している。
第2のドリブンギヤ36Aは、取付軸部36Cの外周側に配置されている。第2のドリブンギヤ36Aは、斜歯歯車からなる。第2のドリブンギヤ36Aと取付軸部36Cとの間にはボールスプライン軸受89が配置されている。つまり、第2のドリブンギヤ36Aは、ボールスプライン軸受89を介して第2の中間軸36(取付軸部36C)に取付けられている。
このボールスプライン軸受89によって、第2のドリブンギヤ36Aは、取付軸部36Cに対して、周方向に位置決めされ、かつ、軸方向に移動可能に設置されている。第2のドリブンギヤ36Aは、ボールスプライン軸受89によって、第2の中間軸36(取付軸部36C)に回転力を伝達可能で、且つ、第2の中間軸36(取付軸部36C)に対して小さな摩擦抵抗で滑らかに軸方向に移動することができる。
第2の中間軸36には歯打ち音防止構造80が設けられている。歯打ち音防止構造80は、第1のギヤ対としての第2の減速ギヤ対38の歯打ち音を抑制する。歯打ち音とは、ギヤがバックラッシュ(歯の隙間)を有することに起因して、ギヤの回転変動によりギヤの歯面同士が衝突を繰り返す際に発生する騒音のことである。
ここで、本実施例のように、互いに異なる駆動源であるエンジン8とモータ32とを備える車両1においては、エンジン8およびモータ32にそれぞれトルク変動(回転変動)が発生する。また、エンジン8とモータ32との間には差回転が発生する。
そのため、エンジン8の回転変動によって変速機構61のギヤは回転変動を発生し、遊転ギヤの噛み合い箇所で歯打ち音が発生する。複数のギヤを介して回転を伝達する場合、バックラッシュを有するギヤ同士の歯の噛み合いが連続し、振動が増幅されて伝わるため、ギヤが連続する動力伝達経路では歯打ち音を抑制する対策が特に要求される。
モータ32の駆動力が入力される駆動装置4には、モータ32からの回転を減速する減速機構33が設けられているため、モータ32の回転変動が入力される減速機構33は歯打ち音が発生し易い。これは、大きな減速比を得るために減速機構33が多数の減速用のギヤを有し、減速機構33において各ギヤのバックラッシュの大きさが積算されること、および、モータ32の回転に回転変動が含まれることが原因である。
このようなことから、本実施例では、減速機構33の最終減速軸である第2の中間軸36に、歯打ち音防止構造80が設けられている。歯打ち音防止構造80は、軸方向に移動可能な前述の第2のドリブンギヤ36Aと、弾性部材85とを有する。なお、最終減速軸とは、変速機構61のギヤに噛み合う減速機構33のギヤを軸支する軸のことである。
弾性部材85は、第2の中間軸36における第2のドリブンギヤ36Aの軸方向の両側に配置されており、第2のドリブンギヤ36Aを軸方向の両側から付勢している。つまり、第2のドリブンギヤ36Aは、軸方向の両側から弾性部材85によって付勢され、軸方向で取付軸部36Cの中央位置に配置されている。弾性部材85に関し、ゴム等を用いることが可能であるが、図5に示す実施例では、弾性部材85は直径が異なる複数の皿ばね85Aからなり、皿ばね85Aは、第2の中間軸36の軸方向に重ねられている。第2の中間軸36に嵌合する皿ばね85Aを用いることで、特別な形状等を第2の中間軸36に設ける必要が無く、組み付けが容易となる。また、バネ定数が異なる皿ばね85Aを重ねて用いることで、所望の特性に容易に変更が可能となる。
より詳しくは、取付軸部36Cにおける第2のドリブンギヤ36Aの軸方向の右方側の段差部36Dと第2のドリブンギヤ36Aの間に、複数の皿ばね85Aからなる弾性部材85が配置されている。また、取付軸部36Cにおける第2のドリブンギヤ36Aの軸方向の左方側の左軸受51Fの内輪と第2のドリブンギヤ36Aの間に、複数の皿ばね85Aからなる弾性部材85が配置されている。
このように構成された歯打ち音防止構造80は、第2の減速ギヤ対38である第2のドライブギヤ35Bと第2のドリブンギヤ36Aとが斜歯で噛み合ってトルク(回転力)を伝達する際に、斜歯のねじれ角によるトルクの分力が第2のドリブンギヤ36Aに作用するスラスト荷重となり、第2のドリブンギヤ36Aを軸方向へ移動させる。第2のドリブンギヤ36Aは、ボールスプライン軸受89によって第2の中間軸36に取付けられているので、小さな摩擦抵抗で滑らかに軸方向に移動することができる。
トルクが加えられて第2のドリブンギヤ36Aが軸方向へ移動した状態では、弾性部材85は圧縮された状態となって弾性部材85の復元力によって第2のドリブンギヤ36Aはもとの位置に向けて押しつけられており、第2のドリブンギヤ36Aと第2のドライブギヤ35Bのギヤの歯面は当接した状態となっている。この状態で、回転変動(伝達するトルクの変動)が第2のドリブンギヤ36Aに伝えられた時、トルクが増大する方向の変動は、弾性部材85が更に圧縮されて吸収しギヤの歯面が当接した状態が維持されて歯打ち音は発生しない。また、トルクが減少する方向の変動は、弾性部材85によって第2のドリブンギヤ36Aが移動して吸収され、ギヤの歯面が当接した状態が維持されて歯打ち音は発生しない。これにより、歯打ち音防止構造80は、第2のドリブンギヤ36Aと第2のドライブギヤ35Bとの間の歯面の当接状態を維持し、かつ、第2のドリブンギヤ36Aと第2のドライブギヤ35Bとを連続的に滑らかに噛み合わせるので、歯打ち音を抑制することができる。
第3のドライブギヤ36Bは、第2のドリブンギヤ36Aと同様に、斜歯歯車からなる。第3のドライブギヤ36Bの歯すじのねじれ方向は、第2のドリブンギヤ36Aの歯筋のねじれ方向と同じに設定されている。
言い換えれば、第2のドリブンギヤ36Aと第3のドライブギヤ36Bとは、これらのギヤに発生するスラスト荷重の方向が反対方向になるように、歯筋のねじれ方向がそれぞれ設定されている。
これにより、例えば、第2のドリブンギヤ36Aに左方向にスラスト荷重が作用する状態では、第3のドライブギヤ36Bに右方向にスラスト荷重が作用する。このため、方向の異なる2つのスラスト荷重が打ち消し合い、同一方向に2つのスラスト荷重が作用する場合と比較して、2つのスラスト荷重の合力が小さくなる。また、本発明の歯打ち音防止構造80では、同一軸(第2の中間軸36)に配置された第2のドリブンギヤ36Aと第3のドライブギヤ36Bとの距離がトルク付与時の弾性部材85の弾性変形にて変化し、各ギヤに形成されている斜歯の噛み合い点の回転方向の相対位置が変化するので、第2のドリブンギヤ36Aと第2のドライブギヤ35Bのギヤの歯面が当接する状態を維持するだけでなく、第3のドライブギヤ36Bと出力ギヤ17Dのギヤの歯面の当接も維持することができる。つまり、本発明の歯打ち音防止構造80では、最終減速軸の第1ギヤの噛み合い箇所の歯打ち音と第2ギヤの噛み合い箇所の歯打ち音を抑制することができる。
次に、作用を説明する。車両1の前進時におけるエンジン走行時においては、エンジン8の動力が入力軸11から所定の変速段を成立する入力ギヤ16Aから入力ギヤ16Fのいずれかを介して出力ギヤ17Aから出力ギヤ17Fのいずれかに伝達される。
これにより、前進用出力軸12のファイナルドライブギヤ17Gからファイナルドリブンギヤ15Aに動力が伝達され、エンジン8の動力がディファレンシャル装置15の差動機構15Cによって左右のドライブシャフト24L、24Rに分配されて駆動輪に伝達され、車両1が前進走行する。
一方、車両1の前進時にモータ32の駆動力を作用させる時は、モータ32の動力がモータ軸32Bから第1のドライブギヤ34を介して第1のドリブンギヤ35Aに伝達される。
次いで、モータ32の動力は、第2のドライブギヤ35B、第2のドリブンギヤ36Aおよび第3のドライブギヤ36Bを介して4速段用の出力ギヤ17Dに伝達される。
減速機構33は、ドライブギヤ34、35B、36Bおよびドリブンギヤ35A、36Aの直径および歯数が任意の減速比となるように設定されているので、モータ32の動力が減速されて前進用出力軸12に伝達される。
これにより、前進用出力軸12のファイナルドライブギヤ17Gからファイナルドリブンギヤ15Aに動力が伝達され、車両1が前進走行する。このように、モータ32の動力は、同期装置(第1の同期装置18から第4の同期装置21)を介さずにファイナルドリブンギヤ15Aに動力が伝達される。
詳しくは、モータ32の動力は、減速機構33および4速段用の出力ギヤ17Dを経てファイナルドリブンギヤ15Aに伝達される。この動力伝達の過程で、減速機構33の各ギヤ対には、モータ32のトルク変動およびエンジン8のトルク変動が作用する。特に、異なる駆動力の伝達経路であって異なる振動系となる減速機構33と変速機構61とを接続する最終減速軸である減速機構33の第2の中間軸36に本実施例での歯打ち音防止構造80が設けられているので、メインとなるエンジン8からの駆動力の伝達に影響を与えることなく効果的に歯打ち音を抑制することができる。
以上説明したように、本実施例の駆動装置4によれば、変速機ケース5には、モータ32の回転を減速して変速機構61に伝達する減速機構33が設けられている。また、減速機構33は、第1のギヤ対としての第1の減速ギヤ対37、第2の減速ギヤ対38を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸として、モータ軸32Bに設けられた第1のドライブギヤ34と、第1の中間軸35と、第2の中間軸36とを有している。
また、複数の減速軸のうち、変速機構61の軸である4速段用の出力ギヤ17Dと第2のギヤ対としての第3の減速ギヤ対39を介して相互に動力を伝達する第2の中間軸36は、第1のギヤ対の一方を構成する第1ギヤとしての第2のドリブンギヤ36Aと、第2のギヤ対の一方を構成する第2ギヤとしての第3のドライブギヤ36Bと、を有している。
さらに、第2の中間軸36には、第1のギヤ対としての第2の減速ギヤ対38の歯打ち音を抑制する歯打ち音防止構造80が設けられている。
このように、減速機構33と変速機構61との駆動力の合流箇所となる第2の中間軸36に歯打ち音防止構造80を設けたので、異なる駆動源であるエンジン8とモータ32とのトルク変動および回転変動(差回転)を、歯打ち音防止構造80により効果的に吸収することができる。したがって、歯打ち音を効果的に抑制できる。
この結果、異なる駆動源の回転変動を効果的に吸収することができ、歯打ち音を効果的に抑制し、商品性を向上させることができる。
本実施例の駆動装置4によれば、第2のドリブンギヤ36Aは、斜歯歯車からなり、かつ、第2の中間軸36に軸方向に移動可能に配置される。また、歯打ち音防止構造80は、第2のドリブンギヤ36Aと、第2の中間軸36における第2のドリブンギヤ36Aの軸方向の両側に配置され第2のドリブンギヤ36Aを軸方向の両側から付勢する弾性部材85と、を有する。
このように、減速されてトルクが大きくなった減速機構33の第2の中間軸36に、弾性部材85を有する歯打ち音防止構造80を設けたので、第2の中間軸36の第2のドリブンギヤ36Aに大きなトルクを作用させることができ、第2のドリブンギヤ36Aを容易に軸方向に動かすことができる。第2のドリブンギヤ36Aが軸方向に動きやすくなるので、歯打ち音の防止効果を向上させることができる。
本実施例の駆動装置4によれば、弾性部材85は、第2の中間軸36の軸方向に重ねられた直径が異なる複数の皿ばね85Aからなる。
これにより、皿ばね85Aからなる簡単な構造で歯打ち音防止構造80を構成することができる。また、皿ばね85Aは耐久性があるので、皿ばね85Aを使用することで、歯打ち音防止構造80の耐久性を向上させ、かつ、小型化することができる。また、直径や材質等の異なる皿ばね85Aを重ねて使用することで、弾性部材85の付勢力を容易に調整することができる。
本実施例の駆動装置4によれば、第3のドライブギヤ36Bは斜歯歯車からなり、第3のドライブギヤ36Bの歯すじのねじれ方向は、第2のドリブンギヤ36Aの歯筋のねじれ方向と同じに設定されている。
これにより、第2の中間軸36に第2のドリブンギヤ36Aと同軸配置された第3のドライブギヤ36Bにもスラスト荷重を発生させて、第3のドライブギヤ36Bのスラスト荷重によって第2のドリブンギヤ36Aのスラスト荷重を相殺することができ、変速機ケース5の減速機構収容部25に作用するスラスト荷重を緩和することができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。例えば、モータ32の回転に関し、モータ32から変速機構61に駆動力を伝達させる状況にて説明したが、変速機構61から駆動力をモータ32に作用させて回生を行う場合にも本発明の歯打ち音防止構造80は有効に機能する。
1...ハイブリッド車両、4...駆動装置(ハイブリッド車両用駆動装置)、5...変速機ケース、8...エンジン、17D...4速段用の出力ギヤ、32...モータ、33...減速機構、35...第1の中間軸(減速軸)、36...第2の中間軸(減速軸、最終減速軸)、36A...第2のドリブンギヤ(第1ギヤ)、36B...第3のドライブギヤ(第2ギヤ)、37...第1の減速ギヤ対(第1のギヤ対)、38...第2の減速ギヤ対(第1のギヤ対)、39...第3の減速ギヤ対(第2のギヤ対)、61...変速機構、80...歯打ち音防止構造、85...弾性部材、85A...皿ばね

Claims (4)

  1. エンジンから伝達された回転を変速する変速機構と、
    前記変速機構を収容する変速機ケースと、
    前記変速機構に駆動力を伝達するモータと、を備えるハイブリッド車両用駆動装置であって、
    前記変速機ケースには、前記モータの回転を減速して前記変速機構に伝達する減速機構が設けられ、
    前記減速機構は、第1のギヤ対を介して相互に動力を伝達する複数の減速軸を有し、
    複数の前記減速軸のうち、前記変速機構の軸と第2のギヤ対を介して相互に動力を伝達する最終減速軸は、前記第1のギヤ対の一方を構成する第1ギヤと、前記第2のギヤ対の一方を構成する第2ギヤと、を有し、
    前記最終減速軸に、前記第1のギヤ対の歯打ち音を抑制する歯打ち音防止構造を設けたことを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置。
  2. 前記第1ギヤは、斜歯歯車からなり、かつ、前記最終減速軸に軸方向に移動可能に配置され、
    前記歯打ち音防止構造は、
    前記第1ギヤと、前記最終減速軸における前記第1ギヤの軸方向の両側に配置され前記第1ギヤを軸方向の両側から付勢する弾性部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  3. 前記弾性部材は、前記最終減速軸の軸方向に重ねられた直径が異なる複数の皿ばねからなることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  4. 前記第2ギヤは斜歯歯車からなり、
    前記第2ギヤの歯すじのねじれ方向は、前記第1ギヤの歯筋のねじれ方向と同じに設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
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