JP2020099947A - 冷延鋼板の製造方法および押圧装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記熱延鋼板の幅方向両端部を切断するトリミング工程と、
前記トリミング工程において前記両端部が切断されることによって前記熱延鋼板の両端部に形成された一対の切断面を、前記幅方向における外側から内側に向かって一対の押圧部材によって押圧する押圧工程と、
前記押圧工程において前記一対の切断面が押圧された前記熱延鋼板を冷間圧延することによって冷延鋼板を得る冷間圧延工程とを有する、冷延鋼板の製造方法。
前記押圧面のテーパー角は、0°を超えて30°以下である、上記(4)に記載の冷延鋼板の製造方法。
前記押圧面の前記破断面に対する傾斜角度は、前記押圧面の前記せん断面に対する傾斜角度よりも小さい、上記(5)に記載の冷延鋼板の製造方法。
前記押圧面は、前記熱延鋼板の圧延方向に直交しかつ前記ローラーの回転軸を通る断面において、前記ローラーの径方向外側に向かって凸となるように円弧形状を有している、上記(4)に記載の冷延鋼板の製造方法。
前記トリミング装置により前記両端部が切断されることによって前記熱延鋼板の両端部に形成された一対の切断面を、前記幅方向における外側から内側に向かって押圧する一対の押圧部材を備える、押圧装置。
前記押圧面のテーパー角は、0°を超えて30°以下である、上記(10)に記載の押圧装置。
前記押圧面の前記破断面に対する傾斜角度は、前記押圧面の前記せん断面に対する傾斜角度よりも小さく設定される、上記(11)に記載の押圧装置。
前記押圧面は、前記熱延鋼板の圧延方向に直交しかつ前記ローラーの回転軸を通る断面において、前記ローラーの径方向外側に向かって凸となるように円弧形状を有している、上記(10)に記載の押圧装置。
以下、本発明の実施の形態に係る冷延鋼板の製造方法およびその製造方法において利用される押圧装置について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る冷延鋼板の製造方法を説明するための図であり、図2は、押圧装置の一例を示す図である。図2において、(a)は、押圧装置を示す正面図であり、(b)は、押圧装置を示す平面図である。なお、図1および図2においては、熱延鋼板の幅方向が矢印X(以下、幅方向Xと記載する。)で示されている。また、図1においては、図面が煩雑になることを避けるために、押圧装置を簡略化して示している。
本発明の第1実施形態に係る製造方法および押圧装置の効果を確認するための実験を行った。
上述の第1実施形態では、熱延鋼板10の圧延方向に直交しかつ押圧部材20a,20bの回転軸(軸部材22a,22bの軸心)を通る断面において、押圧部材20a,20bの外周面(押圧面)は、上記回転軸に対して平行であったが、押圧部材20a,20bの形状は上述の例に限定されない。
本発明の第2実施形態に係る押圧装置の効果を確認するための実験を行った。具体的には、実施例5〜7として、高合金鋼(より具体的には、高Si鋼)からなる熱延鋼板(スラブから実機による熱間圧延工程、トリミング工程および酸洗工程を経て製造された鋼板)に対して、図5に示したようにテーパー状の押圧面34を有する押圧部材30を用いて押圧工程を実施した後、冷間圧延工程を実施した。
上述の第2実施形態では、押圧面34の破断面16に対する傾斜角度が、押圧面34のせん断面14に対する傾斜角度よりも小さくなるように、押圧面34が形成されているが、押圧面の形状は上述の例に限定されない。
本発明の第3実施形態に係る押圧装置の効果を確認するための実験を行った。具体的には、実施例8〜10として、押圧部材40を用いた点を除いて上述の実施例5〜7と同様の条件で押圧工程および冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。また、比較例3として、同様の熱延鋼板を用いて、押圧工程を実施せずに冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。なお、押圧面44のテーパー角は、10°に設定した。
図7は、本発明の第4実施形態に係る押圧装置の押圧部材(ローラー)を示す断面図である。なお、本実施形態に係る押圧装置が、第2実施形態に係る押圧装置と異なるのは、押圧部材30の代わりに、図7に示す押圧部材50が用いられる点である。したがって、以下においては、押圧装置のうち、押圧部材50以外の構成についての説明は省略する。なお、図7においては、軸部材22aの軸心を二点鎖線で示している。また、図7においては、軸部材22aに取り付けられる押圧部材50を示しているが、軸部材22b(図2参照)に取り付けられる押圧部材50も同様の構成を有している。
本発明の第4実施形態に係る押圧装置の効果を確認するための実験を行った。具体的には、実施例11〜13として、押圧部材50を用いた点を除いて上述の実施例5〜7と同様の条件で押圧工程および冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。また、比較例4として、同様の熱延鋼板を用いて、押圧工程を実施せずに冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。
図8は、本発明の第5実施形態に係る押圧装置の押圧部材(ローラー)を示す断面図である。なお、本実施形態に係る押圧装置が、第2実施形態に係る押圧装置と異なるのは、押圧部材30の代わりに、図8に示す押圧部材60が用いられる点である。したがって、以下においては、押圧装置のうち、押圧部材60以外の構成についての説明は省略する。なお、図8においては、軸部材22aの軸心を二点鎖線で示している。また、図8においては、軸部材22aに取り付けられる押圧部材60を示しているが、軸部材22b(図2参照)に取り付けられる押圧部材60も同様の構成を有している。
t≦R≦10t ・・・(1)
ただし、上記式において、Rは、押圧面64の曲率半径(mm)を示し、tは、熱延鋼板10の板厚(mm)を示す。
本発明の第5実施形態に係る押圧装置の効果を確認するための実験を行った。具体的には、実施例14〜19として、押圧部材60を用いた点ならびに押圧部材60の押圧力を300kgfおよび500kgfに設定した点を除いて上述の実施例5〜7と同様の条件で押圧工程および冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。また、比較例5として、同様の熱延鋼板を用いて、押圧工程を実施せずに冷間圧延工程を実施し、切断面に発生したき裂の数を調査した。
10a,10b 切断面
12 だれ部
14 せん断面
16 破断面
20 押圧装置
20a,20b,30,40,50,60 押圧部材
22a,22b 軸部材
Claims (14)
- スラブから熱間圧延によって熱延鋼板を得る熱間圧延工程と、
前記熱延鋼板の幅方向両端部を切断するトリミング工程と、
前記トリミング工程において前記両端部が切断されることによって前記熱延鋼板の両端部に形成された一対の切断面を、前記幅方向における外側から内側に向かって一対の押圧部材によって押圧する押圧工程と、
前記押圧工程において前記一対の切断面が押圧された前記熱延鋼板を冷間圧延することによって冷延鋼板を得る冷間圧延工程とを有する、冷延鋼板の製造方法。 - 前記押圧工程は、前記トリミング工程の直後に実施される、請求項1に記載の冷延鋼板の製造方法。
- 前記押圧工程よりも前に、前記熱延鋼板を酸洗する酸洗工程をさらに有する、請求項1または2に記載の冷延鋼板の製造方法。
- 前記一対の押圧部材はそれぞれローラーである、請求項1から3のいずれかに記載の冷延鋼板の製造方法。
- 前記ローラーは、前記切断面を押圧するためのテーパー状の押圧面を有し、
前記押圧面のテーパー角は、0°を超えて30°以下である、請求項4に記載の冷延鋼板の製造方法。 - 前記一対の切断面にはそれぞれ、せん断面および破断面が形成されており、
前記押圧面の前記破断面に対する傾斜角度は、前記押圧面の前記せん断面に対する傾斜角度よりも小さい、請求項5に記載の冷延鋼板の製造方法。 - 前記ローラーは、前記切断面を押圧するための押圧面を有し、
前記押圧面は、前記熱延鋼板の圧延方向に直交しかつ前記ローラーの回転軸を通る断面において、前記ローラーの径方向外側に向かって凸となるように円弧形状を有している、請求項4に記載の冷延鋼板の製造方法。 - 前記一対の切断面にはそれぞれ、せん断面および破断面が形成されており、前記押圧工程では、前記押圧部材によって少なくとも前記破断面が押圧される、請求項1から7のいずれかに記載の冷延鋼板の製造方法。
- 熱間圧延によって得られた熱延鋼板の幅方向両端部を切断するトリミング装置と、前記両端部が切断された熱延鋼板を冷間圧延する冷間圧延装置との間に配置され、
前記トリミング装置により前記両端部が切断されることによって前記熱延鋼板の両端部に形成された一対の切断面を、前記幅方向における外側から内側に向かって押圧する一対の押圧部材を備える、押圧装置。 - 前記一対の押圧部材はそれぞれローラーである、請求項9に記載の押圧装置。
- 前記ローラーは、前記切断面を押圧するためのテーパー状の押圧面を有し、
前記押圧面のテーパー角は、0°を超えて30°以下である、請求項10に記載の押圧装置。 - 前記一対の切断面はそれぞれ、せん断面および破断面を含み、
前記押圧面の前記破断面に対する傾斜角度は、前記押圧面の前記せん断面に対する傾斜角度よりも小さく設定される、請求項11に記載の押圧装置。 - 前記ローラーは、前記切断面を押圧するための押圧面を有し、
前記押圧面は、前記熱延鋼板の圧延方向に直交しかつ前記ローラーの回転軸を通る断面において、前記ローラーの径方向外側に向かって凸となるように円弧形状を有している、請求項10に記載の押圧装置。 - 前記一対の切断面はそれぞれ、せん断面および破断面を含み、前記押圧部材は、少なくとも前記破断面を押圧する、請求項9から13のいずれかに記載の押圧装置。
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