JP2020097548A - オタネニンジン及び/又はその抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤 - Google Patents

オタネニンジン及び/又はその抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤 Download PDF

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和寿 大隅
祐子 村上
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祐子 村上
紘介 深田
Kosuke Fukada
紘介 深田
坂井田 勉
Tsutomu Sakaida
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Abstract

【目的】特定の波長域を有する光を照射して栽培したオタネニンジンの抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤を提供する。【構成】本発明のオタネニンジンの発芽した新芽は、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果が優れており、さらに、特定の波長域を有する光を照射して栽培したオタネニンジンの抽出物は、抗酸化効果及びMMP阻害効果がより優れていることを見出した。これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に有効である。【選択図】 なし

Description

本発明は、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果、フィラグリン生成促進効果等に優れた新規な皮膚外用剤又は内用剤に関する。
皮膚は生体の最外層に位置し、紫外線等の影響により活性酸素が発生しやすい臓器であり、絶えずその酸素ストレスに曝されている。一方、皮膚細胞内には活性酸素消去酵素が存在しており、その能力を超える活性酸素が発生しないかぎり活性酸素の傷害から皮膚細胞を防衛している。ところが、皮膚細胞内の活性酸素消去酵素の活性は加齢とともに低下することが知られており、活性酸素による傷害がその防御反応を凌駕したとき、皮膚は酸化され、細胞機能が劣化して老化してゆくと考えられる。また、皮膚以外の臓器においても、その活性酸素消去能を越える活性酸素に曝されたとき、機能低下が起こり老化したり、ガンや心筋梗塞等様々な生活習慣病が発症したりすると考えられる。そこで、活性酸素による傷害からの防御を目的として活性酸素消去剤や抗酸化剤が検討され、SODやカタラーゼ等の活性酸素消去酵素、SOD様活性物質等の活性酸素消去剤や抗酸化剤を配合した食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等が開発されている(特許文献1,2参照)。
皮膚は、紫外線、乾燥、寒冷、熱、薬物等の様々な物理的及び化学的ストレスに日々曝されている。その結果、皮膚の機能低下が引き起こされ、様々な皮膚の老化現象が顕在化する。皮膚の老化現象の一つに、しわがある。しわには、表皮性のしわと、真皮性のしわの二種類が存在することが知られている。表皮性のしわは小じわと呼ばれ、皮膚の乾燥により、表皮角質層中の水分量が低下することによって一時的に生じるしわである。小じわの改善方法としては、保湿効果を有する化粧品の使用が一般的である。一方、真皮性のしわは、太陽光線に含まれる紫外線や加齢によって形成されるしわである。その形成メカニズムとしては、紫外線や加齢による真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能の低下や、MMPの増加によるコラーゲンの分解促進が挙げられる。
乾燥に起因する表皮性のしわと真皮性のしわでは、組織学的形態、発症メカニズム、治療方法が異なり、紫外線や加齢により生じる真皮性のしわは、保湿効果を有する化粧品の使用によっては改善できない。
これまでに、紫外線によって生じる真皮性のしわを改善することを目的として、加水分解アーモンドを有効成分とする皮膚のしわ形成防止・改善剤(特許文献3)、ジョチョウケイ、テンキシ及びキセンウの抽出物を有効成分とする紫外線照射に起因するしわの改善剤(特許文献4)が報告されている。
また、真皮には線維芽細胞やコラーゲンが存在し、I型コラーゲンが全体の80%を占める。I型コラーゲンのほかにはIII、V、XII及びXIV型コラーゲンの存在が知られている。しわやたるみの原因の一つとして、I型コラーゲンの減少があげられる。従って、I型コラーゲンの生成を促進させることが、しわ・たるみの予防・改善に有効であると考えられる。また、I型コラーゲンの生成促進は皮膚の創傷治癒の改善にも有効である。
また、線維芽細胞はコラーゲン等のタンパク質を産生して真皮結合組織を形成し、皮膚のハリを保っている。この結合組織が収縮力を失い、さらに弾力性を失う結果として皮膚のしわやたるみが発生すると考えられている。
コラーゲンは、哺乳動物組織の約1/3を占める主要な構造タンパク質であり、軟骨、骨、腱、及び皮膚を含む多くのマトリックス組織の必須な成分である。MMPに属するコラゲナーゼ(MMP−1)により1箇所を切断されると、通常の組織内では安定なコラーゲン分子は、変性して一本鎖のゼラチンとなり、他の様々なプロテアーゼにより分解されるようになる。その結果、マトリックス組織の構造の完全性が失われてしまう。
MMPに属するゼラチナーゼは、線維芽細胞や内皮細胞、ガン細胞等が産生する酵素であり、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン(動脈、腱、皮膚等、弾性組織の特殊成分をなす構造タンパク質)等の基質を分解する。従って、ゼラチナーゼに対して阻害活性を有する物質は、ガン組織における血管新生やガンの転移を抑制する効果が期待され、ガン疾患の予防、治療に有用であると考えられる。さらにMMPはガン疾患のみならず、潰瘍形成、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、歯周炎等の種々の病態での細胞外基質の分解に関与していることが報告されている。よって、MMPの阻害活性を有すれば、ガンの転移、潰瘍形成、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、歯周炎等、MMPの亢進が原因で起こる各種疾患の治療及び改善に有用である。
角質層の保湿性に重要な役割を果たしているのが天然保湿因子(NMF)であることは古くから知られており、これまでNMF成分は保湿剤の開発に応用されてきた。角質層におけるNMFの減少は、その保湿性を低下させ乾燥を招く。その結果として乾燥性のカユミが引き起こされる。近年、NMFの主体をなすアミノ酸は、ケラトヒアリン顆粒の主成分であるフィラグリンというタンパク質の分解により産生されることが明らかとなった(非特許文献1)。すなわち、表皮顆粒層において合成されたプロフィラグリンはケラトヒアリン顆粒に蓄積された後、顆粒層上層から角質層に至る過程で脱リン酸、加水分解を経てフィラグリンに分解される。さらにフィラグリンは角質層上層に至る過程でアミノ酸に分解されNMFの主体となる。一方、乾燥肌を呈する病態とフィラグリンに関する研究が進められ、老人性乾皮症やアトピー性皮膚炎等の角質層中ではアミノ酸が減少していることが知られているが、それらの皮膚ではフィラグリンの発現が低下していることが明らかにされている(非特許文献2)。したがって、角質層の保湿性維持の目的でNMFの産生を高めるためにはケラチノサイトにおけるフィラグリンあるいはプロフィラグリンの生成促進が重要であると考えられるようになり、特許文献5、6等の植物成分を用いたフィラグリンあるいはプロフィラグリンの生成促進剤が報告されている。
オタネニンジンは、中国東北部又は朝鮮の原産で、その根を薬用に用い、加工法によって呼び方が異なる。例えば周皮をはいで乾燥したものを白参(はくじん)、せいろで2〜4時間蒸してから熱風乾燥したものを紅参(こうじん)と呼ぶ。漢方で不老長寿、強壮、強精薬あるいは賦活、精神安定薬として虚証の者に用いるが、新陳代謝機能を活発にさせ、かつ強心利尿作用を持っているので、胃衰弱に伴う新陳代謝の衰えた病弱者の胃食欲不振、消化不良、はきけ、下痢などにも使われる(非特許文献3)。
特開平9−118630号公報 特開平9−208484号公報 特開2000−119125号公報 特開2006−199611号公報 特開2001−261568号公報 特開2002−201125号公報
Scott I.R., Biochem Biophys Acta, Vol.719, pp110−117,1982 Seguchi T., Arch Dermatol Res, Vol.288, pp442−446,1996 木村康一(1984)「オタネニンジン」,『原色日本薬用植物図鑑』p151,保育社.
本発明は、抗酸化効果、MMP阻害効果、フィラグリン生成促進効果等に優れた新規な皮膚外用剤又は内用剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、この問題点を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、オタネニンジンの発芽した新芽は、抗酸化効果、MMP阻害効果及びフィラグリン産生促進効果が優れており、さらに、特定の波長域を有する光を照射して栽培したオタネニンジンの抽出物は、抗酸化効果及びMMP阻害効果がより優れていることを見出した。また、特定の波長域を有する光を照射して栽培したオタネニンジンは生育が向上することも発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)からなる。
(1)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培したオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
(2)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が、3:1〜2:1であることを特徴とする(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン。
(4)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
(5)波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする食品。
(6)オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
(7)オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とするマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤。
(8)オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とするフィラグリン産生促進剤。
(9)オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
本発明のオタネニンジン又はその抽出物は、優れた抗酸化効果、MMP阻害効果、フィラグリン生成促進効果を有しており、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において貢献できるものである。
以下に、本発明について詳細に述べる。
本発明に用いるオタネニンジンとは、ウコギ科(学名 Panax ginseng)に属しており、韓国、北朝鮮、中国北部や日本の各地で栽培されている植物である。一般的な市場では、主に、根を乾燥したものが生薬として扱われているが、本発明においては、発芽した新芽又は特定の波長域を有する2種の光を同時に照射して栽培したものを用いることができ、その一部又は全草を用いることができる。特に、効果や生産効率の面から、地上部を用いることが好ましい。
その抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したものであっても良いし、常温抽出や低温抽出したものであっても良い。また、本発明においては、抽出物の代わりに、植物体のまま使用することもでき、生のままでも、乾燥して用いることもでき、目的によって使い分けることができる。さらには、抽出物と植物体を併用することもできる。
本発明のオタネニンジンの「発芽した新芽」の栽培方法としては、オタネニンジンの芽切種子を湿らせたペーパータオル、バーミキュライト、スポンジ等の播種床に播種し、冷蔵0〜10℃下で休眠打破することにより発芽させ、葉を展開させずに、1〜15cm程度に伸長した植物体を用いることができる。照明はあってもよいが、強いと緑化し、葉が展開し、伸長が停止するので、発芽した新芽の収量を確保するためにはできる限り暗室が好ましい。芽切種子は、種子を湿った砂と混合して、3〜4ヶ月木陰に置いたものが好ましく、市販品を購入できる。
本発明の光を照射して栽培するオタネニンジンの栽培方法としては、病害虫予防の為、外界と隔離栽培し易いバーミキュライト等の人工培養土を用いた栽培や水耕栽培で行うことが好ましい。苗は、芽切種子を「発芽した新芽」と同様に低温下で休眠打破することにより栽培に供することができるが、市販苗を用いることもできる。栽培は、温度、光等が制御された施設で栽培することが好ましい。栽培温度は、15〜30℃、好ましくは20〜25℃である。栽培期間は、照射する光条件によって異なるが、概ね10〜200日で収穫でき、地上部の利用には1〜2ヶ月程度栽培することが効率的である。
光源は、植物の栽培施設で用いる光源等を使用することができ、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード等の光半導体素子が挙げられるが、特定の範囲の波長域が選択的に照射できる光源であれば光半導体素子に限らない。
照射する波長としては、波長域400〜515nmの青色光、570〜730nmの赤色光であることが好ましく、それぞれ波長域430〜460nm、630〜680nmの光がさらに好ましい。これらの光は、同時に照射することが最も好ましい。このときの波長は、照射スペクトルの極大波長(ピーク波長)のことをいう。このような波長のピークを有する光源であれば、独自に作成したものや市販のものを使用することもできる。また、上記波長を選択的に照射できるように、光学フィルタを用いても良い。上記の2種の範囲の光に加え、太陽光や蛍光灯等の光源を補助的に使用することもできる。
照射する光量としては、光合成光量子束密度(PPFD)として表される。発光体を2種組み合わせて照射する場合には、その合計の光量を意味する。その光量は、発芽後は10〜200μmol・m−2−1が好ましく、50〜150μmol・m−2−1がさらに好ましい。この範囲外の光強度の場合は、生育障害、生育不良になる場合がある。照射は、オタネニンジンの上部10〜50cmの位置から照射することが好ましい。照射時間は、植物の特性や目的に応じて適宜変更できるが、6時間以上が好ましく、12〜24時間がより好ましい。
赤色と青色の光量比においては、それぞれのPPFDの比を意味しており、収量や有効性の向上等、目的に応じて選択が可能である。
中でも、植物体の収量を高めるには、赤色と青色の光量比は2:1が最も優れていた。
活性酸素消去作用(フリーラジカル捕捉除去作用)を高めるには、赤色と青色の光量比は3:1〜1:1がよく、3:1〜2:1がさらに好ましい。
MMP阻害作用を高めるには、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1がよく、2:1がさらに好ましい。
以上のことを総じていえば、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1が好ましく、3:1〜2:1がさらに好ましく、2:1が最も好ましい。
抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、1‐ブタノール、2‐ブタノール)、液状多価アルコール類(1,3‐ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3‐ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。
上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈及び濾過処理、活性炭等による脱色、脱臭処理等をして用いても良い。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。また、サラダ等、生で食することもできる。
本発明の外用剤又は内用剤には、食品も含むものとし、これには、上記植物体及び/又は抽出物をそのまま使用しても良く、これらの効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分を配合することもできる。
本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等に用いることができ、その剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、マッサージクリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、坐剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤等を含む)、錠菓、飲料、ティーバッグ、スパイス等が挙げられる。
本発明に用いる上記抽出物の含有量は、外用の場合、全量に対し、固形物に換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001〜10重量%がより好ましい。さらに、0.01〜5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を越えて含有した場合、効果の増強は認められにくく不経済である。一方、内用の場合、投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たりの1日の量としては、5mg以上が好ましく、10mg〜5gがより好ましい。さらに、100mg〜1gが最も好ましい。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いるオタネニンジンやオタネニンジンの発芽した新芽の栽培例、その抽出物の製造例、実験例及び処方例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す%とは重量%を示す。また、処方例に示す混合抽出物とは、各抽出物を等量混合したものである。
(1)実験材料及び生育条件
オタネニンジンの芽切り種子を、水分を含んだメッシュに包んで、遮光下で休眠打破して発芽させた。そのまま遮光下で栽培し、1〜3cmに伸長した苗をスポンジに包み、水耕栽培装置を用いて、室温21〜23℃で12時間、植物の真上30cmの位置から、赤色LED(ピーク波長660nm)及び青色LED(ピーク波長450nm)を同時に照射し、赤色と青色LEDの合計光合成光量子束密度100μmol・m−2−1となるように、赤色と青色の光量比を3:1〜1:1にして、栽培を行った。また、比較栽培例1として光合成光量子束密度100μmol・m−2−1となるように白色蛍光灯下で栽培を行い、なお、栽培中は光量比を変えなかった。4週間栽培した後、収穫し、生のオタネニンジンを得た。これを約60℃で温風乾燥させることで、オタネニンジンの乾燥物を得た(表1)。なお、比較栽培例として、太陽光下でも実施したが、生育が悪くてサンプルが得られなかったため、比較製造例2のサンプルとして太陽光にて栽培した根の乾燥物(市販品)を用いた。
栽培例4 発芽した新芽の乾燥物
「(1)実験材料及び生育条件」において、1〜3cmに伸長した苗を、一部、約60℃で温風乾燥させることで、発芽した新芽の乾燥物を得た。
(2)抽出
製造例1A 地上部の熱水抽出物
栽培例1の地上部の乾燥物1gに精製水20mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物を得た(表2)。
製造例1B 地上部の50%エタノール抽出物
栽培例1の地上部の乾燥物1gに50%エタノール水溶液20mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物を得た(表2)。
製造例1C 地上部のエタノール抽出物
栽培例1の地上部の乾燥物1gにエタノール20mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物を得た(表2)。
製造例1D 根の熱水抽出物
栽培例1の根の乾燥物1gに精製水20mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物を得た(表2)。
製造例1E 根の50%エタノール抽出物
栽培例1の根の乾燥物1gに50%エタノール水溶液5mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物を得た(表2)。
製造例1F 根のエタノール抽出物
栽培例1の根の乾燥物10gにエタノール50mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物を得た(表2)。
栽培例2,3及び比較栽培例1のオタネニンジンを用いて、上記の製造例1A〜1Fと同様に抽出し、製造例2A〜3F、比較製造例1A〜1Fとした(表2)。
製造例4A 発芽した新芽の熱水抽出物
栽培例4の発芽した新芽の乾燥物1gに精製水20mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物0.35gを得た。
製造例4B 発芽した新芽の50%エタノール抽出物
栽培例4の発芽した新芽の乾燥物1gに50%エタノール水溶液20mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物0.14gを得た。
製造例4C 発芽した新芽のエタノール抽出物
栽培例4の発芽した新芽の乾燥物1gにエタノール20mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物0.1gを得た。
比較製造例2A 根(市販品)の熱水抽出物
太陽光にて栽培した根の乾燥物(市販品)1gに精製水20mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物0.26gを得た。
比較製造例2B 根(市販品)の50%エタノール抽出物
太陽光にて栽培した根の乾燥物(市販品)1gに50%エタノール水溶液5mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物0.28gを得た。
比較製造例2C 根(市販品)のエタノール抽出物
太陽光にて栽培した根の乾燥物(市販品)1gにエタノール5mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物0.14gを得た。
実験例1 活性酸素消去作用
各種栽培条件で栽培したオタネニンジンの各試料について、フリーラジカルの一種であるα,α−ジフェニル−β−ピクリルヒドラジル(以下DPPHとする)を用い、DPPHラジカルの消去作用を測定した。
各試料を、最終濃度0.1mg/mLとなるように加えた0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)0.4mLに無水エタノール0.4mL及び0.5mM DPPH無水エタノール溶液0.2mLを加えて反応液とした。また、油溶性の試料の場合は無水エタノール0.4mLに試料を加えて反応液とした。その後、37℃で30分間反応させ、水を対照として波長517nmの吸光度(A)を測定した。また、ブランクとして試料の代わりに精製水を用いて吸光度(B)を測定した。DPPHラジカル消去率は、以下に示す式より算出した。
DPPHラジカル消去率(%)=(1−A/B)×100
これらの試験結果を表3に示した。本発明のオタネニンジンの抽出物は、優れたDPPHラジカル消去作用を有していることが認められた。特に、赤色と青色の光量比が3:1〜2:1のオタネニンジンの抽出物に高い効果が認められた。
実験例2 MMP阻害効果
MMP−1 mRNA発現量の測定を行った。ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB)を60mm dishに1×10個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、各試料を最終濃度10μg/mLを添加したDMEM(−)培養液にて24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はRNAiso Plus(タカラバイオ)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、High Capacity RNA−to−cDNA Kit(Applied Biosystems)及びSYBR Select Master Mix(Applied Biosystems)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:60秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、MMP−1 mRNAの発現量を、内部標準であるβ―actin mRNAの発現量に対する割合として求めた。MMP−1発現抑制率は、コントロールのMMP−1 mRNAの発現量に対する試料添加群のMMP−1 mRNAの発現量の比率として算出した。なお、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
MMP−1用のプライマーセット
GGGAGATCATCGGGACAACTC(配列番号1)
TGAGCATCCCCTCCAATACC(配列番号2)
β―actin用のプライマーセット
CACTCTTCCAGCCTTCCTTCC(配列番号3)
GTGTTGGCGTACAGGTCTTTG(配列番号4)
これらの実験結果を表4に示した。その結果、本発明のオタネニンジンの抽出物は、優れたMMP発現抑制効果(MMP阻害効果)が認められた。特に、赤色と青色の光量比が3:1〜1:1のオタネニンジンの抽出物に高い効果が認められた。その中でも、赤色と青色の光量比が2:1のオタネニンジンの抽出物は特に優れていた。
実験例4 フィラグリン(FLG)生成促進試験
FLG mRNA発現量の測定を行った。ヒトケラチノサイト由来HaCaT細胞を60mm dishに1×10個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO条件下で培養した。コンフルエントな状態になったところで、各試料を最終濃度10μg/mLを添加したDMEM(−)培養液にて24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はRNAiso Plus(タカラバイオ)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、High Capacity RNA−to−cDNA Kit(Applied Biosystems)及びSYBR Select Master Mix(Applied Biosystems)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:60秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、FLG mRNAの発現量を、内部標準であるβ―actin mRNAの発現量に対する割合として求めた。FLG発現抑制率は、コントロールのFLG mRNAの発現量に対する試料添加群のFLG mRNAの発現量の比率として算出した。なお、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
FLG用のプライマーセット
GGATCACTTGGATATAGACCACAACA(配列番号5)
TGAGCCAACTTGAATACCATCAGA(配列番号6)
β―actin用のプライマーセット
CACTCTTCCAGCCTTCCTTCC(配列番号3)
GTGTTGGCGTACAGGTCTTTG(配列番号4)
これらの試験結果を表5に示した。その結果、本発明のオタネニンジンの抽出物には優れたFLG mRNAの発現促進効果(フィラグリン生成促進効果)が認められた。一方、市販品であるオタネニンジンの根の熱水抽出物(比較製造例2A)には、本発明のオタネニンジンの抽出物とは反対に、FLG mRNAの発現を抑制する作用が確認された。
処方例1 化粧水
処方 含有量(%)
1.製造例2Aの抽出物 0.05
2.1,3‐ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方例1において、製造例2Aの抽出物を製造例1Aの抽出物、製造例3Aの抽出物及び製造例4Aの抽出物に置き換えたものを、それぞれ処方例2、3及び4とした。
処方例5 クリーム
処方 含有量(%)
1.製造例1B、2B、3Bの混合抽出物 0.1
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.25
12.1,3‐ブチレングリコール 8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
処方例6 乳液
処方 含有量(%)
1.製造例1A、2A、3Aの混合抽出物 0.5
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
処方例7 ゲル剤
処方 含有量(%)
1.製造例1C、2C、3Cの混合抽出物 0.01
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3‐ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5と、成分6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方例8 パック
処方 含有量(%)
1.製造例2Bの抽出物 0.5
2.製造例2Eの抽出物 0.5
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3‐ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。
処方例9 ファンデーション
処方 含有量(%)
1.製造例2Aの抽出物 0.01
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例10 浴用剤1
処方 含有量(%)
1.製造例2Aの抽出物 0.5
2.製造例2Bの抽出物 0.5
3.炭酸水素ナトリウム 50.0
4.黄色202号(1) 適量
5.香料 適量
6.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6を均一に混合し製品とする。
処方例11 軟膏
処方 含有量(%)
1.製造例2B、3Bの混合抽出物 0.5
2.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
3.モノステアリン酸グリセリン 10.0
4.流動パラフィン 5.0
5.セタノール 6.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
7.プロピレングリコール 10.0
8.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び6〜8を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例12 散剤
処方 含有量(%)
1.製造例1A、2Dの混合抽出物 20.0
2.乾燥コーンスターチ 30.0
3.微結晶セルロース 50.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、散剤とする。
処方例13 錠剤
処方 含有量(%)
1.製造例2Aの抽出物 3.0
2.乾燥コーンスターチ 27.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1〜4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成形する。成形した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
処方例14 錠菓
処方 含有量(%)
1.製造例1A、2A、3A、4Aの混合抽出物 0.5
2.乾燥コーンスターチ 50.0
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 適量
7.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成形する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
処方例15 飲料
処方 含有量(%)
1.製造例2Eの抽出物 1.0
2.果糖ブドウ糖液糖 12.5
3.クエン酸 0.1
4.香料 0.05
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を混合し、飲料とする。
処方例16 粉末飲料
処方 含有量(%)
1.製造例2A、3Aの混合抽出物 10.0
2.粉糖 65.0
3.粉末ピーチ果汁 15.0
4.L−アスコルビン酸 8.0
5.結晶クエン酸 1.2
6.クエン酸ナトリウム 0.75
7.アスパルテーム 0.02
8.粉末ピーチ香料 0.03
[製造方法]成分1〜8を混合し、粉末飲料とする。
処方例17 ハーブティー
処方 含有量(%)
1.栽培例2の地上部の乾燥物 50.0
2.ペパーミント 25.0
3.ローズヒップ 25.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、ティーバッグに2gを封入してハーブティーとする。
処方例18 浴用剤2
処方 含有量(%)
1.栽培例2の地上部の乾燥粉砕物の42メッシュ篩過品 1.0
2.栽培例2の根の乾燥粉砕物の42メッシュ篩過品 1.0
3.炭酸水素ナトリウム 50.0
4.黄色202号(1) 適量
5.香料 適量
6.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6を均一に混合し製品とする。
以上のことから、本発明のオタネニンジンの発芽した新芽は、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果が優れており、さらに、特定の波長域を有する光を照射して栽培したオタネニンジンの抽出物は、抗酸化効果及びMMP阻害効果がより優れている。これらを含有する皮膚外用剤又は内用剤は特に有効である。

Claims (9)

  1. 波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培したオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が、3:1〜2:1であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン。
  4. 波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
  5. 波長域570〜730nmと400〜515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が3:1〜1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したオタネニンジンと比較して、抗酸化効果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害効果及びフィラグリン産生促進効果から選ばれる一種又は二種以上の効果を高めることを特徴とするオタネニンジン、又は、そのオタネニンジンの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を含有することを特徴とする食品。
  6. オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
  7. オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とするマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤。
  8. オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とするフィラグリン産生促進剤。
  9. オタネニンジンの発芽した新芽の抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。

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