JP7253765B2 - 特定の波長域を有する光を照射して栽培したアシタバの抽出物を含有する皮膚外用剤や内用剤 - Google Patents
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Description
(2)波長域570~730nmと400~515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が、2:1~1:1であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
(3)波長域570~730nmと400~515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が4:1~1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したアシタバと比較して、抗酸化効果及び/又はフィラグリン産生促進効果を高めることを特徴とするアシタバ。
(4)波長域570~730nmと400~515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が4:1~1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したアシタバと比較して、抗酸化効果及び/又はフィラグリン産生促進効果を高めたアシタバ、又は、そのアシタバの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
(5)波長域570~730nmと400~515nmとの光合成光量子束密度(PPFD)比が4:1~1:1の光を照射して栽培することによって、蛍光灯又は太陽光で栽培したアシタバと比較して、抗酸化効果及び/又はフィラグリン産生促進効果を高めたアシタバ、又は、そのアシタバの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする食品。
(6)波長域570~730nm及び/又は400~515nmの光を照射して栽培したアシタバの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
(7)波長域570~730nm及び/又は400~515nmの光を照射して栽培したアシタバ、又は、そのアシタバの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒によって抽出される抽出物。
(8)アシタバの抽出物を含有することを特徴とするフィラグリン産生促進剤。
以上のことを総じていえば、赤色と青色の光量比が4:1~1:1が好ましく、2:1~1:1がより好ましい。
水分を含んだメッシュにアシタバの種子を播種し、温度22~24℃・暗所で発芽させ、これをスポンジに包み、22~24℃で、24時間白色蛍光灯下で栽培し、育苗した。その後、水耕栽培装置を用いて、室温21~23℃で24時間、植物の真上30cmの位置から、青色LED(ピーク波長450nm)及び赤色LED(ピーク波長660nm)をどちらか一種、又は同時に照射し、赤色と青色LEDの合計光合成光量子束密度100μmol・m-2s-1となるように、赤色と青色の光量比を1:0~0:1にして、栽培を行った。また、比較栽培例1として光合成光量子束密度100μmol・m-2s-1となるように白色蛍光灯下で栽培を行い、比較栽培例2として太陽光下で栽培を行った。なお、栽培中は光量比を変えなかった。4週間栽培した後、収穫し、生アシタバを得た。これを約60℃で温風乾燥させることで、アシタバの乾燥物を得た(表1)。
製造例1A 熱水抽出物
栽培例1の乾燥物10gに精製水200mLを加え、95~100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して熱水抽出物を得た(表2)。
栽培例1の乾燥物5gに50%エタノール100mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、50%エタノール抽出物を得た(表2)。
栽培例1の乾燥物5gにエタノール100mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、エタノール抽出物を得た(表2)。
各種光照射条件で栽培したアシタバの各試料について、フリーラジカルの一種であるα,α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジル(以下DPPHとする)を用い、DPPHラジカルの消去作用を測定した。
各試料を、最終濃度40μg/mLとなるように加えた0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)0.4mLに無水エタノール0.4mL及び0.5mM DPPH無水エタノール溶液0.2mLを加えて反応液とした。また、油溶性の試料の場合は無水エタノール0.4mLに試料を加えて反応液とした。その後、37℃で30分間反応させ、水を対照として波長517nmの吸光度(A)を測定した。また、ブランクとして試料の代わりに精製水を用いて吸光度(B)を測定した。DPPHラジカル消去率は、以下に示す式より算出した。
DPPHラジカル消去率(%)=(1-A/B)×100
NMF(天然保湿因子)の前駆物質であるフィラグリン産生への影響をフィラグリン遺伝子(FLG)のmRNA発現量を指標として評価した。すなわち、ケラチノサイト由来HaCaT細胞を12wellプレートに1wellあたり2×104個播種し、10%FBSを含むDMEM培養液にて、37℃、5%CO2条件下で3日間培養した。次に、各試料(最終濃度10μg/mL)を添加したDMEM培養液にて、24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はRNAiso Plus(タカラバイオ)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT-PCR法により行った。リアルタイムRT-PCR法には、PrimeScript RT Master Mix(タカラバイオ)及びSYBR Select Master Mix(ライフテクノロジー)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、FLG mRNAの発現量を、内部標準であるGAPDH mRNAの発現量に対する割合として求めた。FLG発現量は、コントロールのFLG mRNAの発現量に対する試料添加群のFLG mRNAの発現量の比率として算出した。なお、FLG用のプライマーは、以下に示したものを使用した。
GGCACTGAAAGGCAAAAAGG(配列番号1)
AAACCCGGATTCACCATAATCA(配列番号2)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号3)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号4)
処方 含有量(%)
1.製造例4Bの抽出物 1.0
2.1,3‐ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~6及び11と、成分7~10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例1B、2B、3B、4B、5B、6Bの混合抽出物 0.5
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.25
12.1,3‐ブチレングリコール 8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11~13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例1A、2A、3A、4A、5A、6Aの混合抽出物 1.0
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10~13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例1C、2C、3C、4C、5C、6Cの混合抽出物 0.01
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3‐ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~5と、成分6~11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4Bの抽出物 0.1
2.製造例5Bの抽出物 0.1
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3‐ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~11を均一に溶解し製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4Aの抽出物 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10~13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14~17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4Aの抽出物 5.0
2.製造例4Bの抽出物 1.0
3.炭酸水素ナトリウム 50.0
4.黄色202号(1) 適量
5.香料 適量
6.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1~6を均一に混合し製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4B、5Bの混合抽出物 0.5
2.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
3.モノステアリン酸グリセリン 10.0
4.流動パラフィン 5.0
5.セタノール 6.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
7.プロピレングリコール 10.0
8.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~5を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び6~8を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4A、5Aの混合抽出物 20.0
2.乾燥コーンスターチ 30.0
3.微結晶セルロース 50.0
[製造方法]成分1~3を混合し、散剤とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4Aの抽出物 3.0
2.乾燥コーンスターチ 27.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1~4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成形する。成形した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
処方 含有量(%)
1.製造例2A、3A、4A、5Aの混合抽出物 0.5
2.乾燥コーンスターチ 50.0
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 適量
7.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~4及び7を混合し、顆粒成形する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
処方 含有量(%)
1.製造例5Aの抽出物 2.0
2.果糖ブドウ糖液糖 12.5
3.クエン酸 0.1
4.香料 0.05
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~5を混合し、飲料とする。
処方 含有量(%)
1.製造例4A、5Aの混合抽出物 10.0
2.粉糖 65.0
3.粉末ピーチ果汁 15.0
4.L-アスコルビン酸 8.0
5.結晶クエン酸 1.2
6.クエン酸ナトリウム 0.75
7.アスパルテーム 0.02
8.粉末ピーチ香料 0.03
[製造方法]成分1~8を混合し、粉末飲料とする。
処方 含有量(%)
1.栽培例4、5の混合乾燥物 50.0
2.ペパーミント 25.0
3.ローズヒップ 25.0
[製造方法]成分1~3を混合し、ティーバッグに2gを封入してハーブティーとする。
処方 含有量(%)
1.栽培例4の乾燥粉砕物の42メッシュ篩過品 1.0
2.栽培例5の乾燥粉砕物の42メッシュ篩過品 1.0
3.炭酸水素ナトリウム 50.0
4.黄色202号(1) 適量
5.香料 適量
6.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1~6を均一に混合し製品とする。
Claims (1)
- 発芽後のアシタバに、波長域570~730nmと400~515nmの光のみを、光合成光量子束密度(PPFD)比が2:1~1:1、PPFDが合計で10~300μmol・m -2 s -1 になるように同時に照射し、栽培温度20~25℃で10~30日間、栽培中は光量比を変えずに水耕栽培したアシタバの水、低級アルコール及び液状多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上の溶媒による抽出物を固形物に換算して0.001~10重量%含有することを特徴とする抗酸化用皮膚外用剤。(ただし、前記のアシタバ抽出物は、次の抗酸化効果を有する。すなわち、アシタバ抽出物(固形物)について、最終濃度40μg/mLとなるように加えた0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)0.4mLに無水エタノール0.4mL及び0.5mM DPPH無水エタノール溶液0.2mLを加えて反応液とし、その後、37℃で30分間反応させ、水を対照として波長517nmの吸光度(A)を測定し、ブランクとして前記抽出物の代わりに精製水を用いて吸光度(B)を測定し、DPPHラジカル消去率(%)=(1-A/B)×100を計算することによってDPPHラジカル消去率を算出するとき、DPPHラジカル消去率が49%以上である。)
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LEDで光合成できる?,大塚商会webページ(wayback machine archive),2016年,https://web.archive.org/web/20160421093657/http://www.otsuka-shokai.co.jp/products/led/qa/photosynthesis.html |
なんとびっくり!光の色で栄養素が変わる?,グリーンカフェwebページ,2017年02月,http://greencafe-shinkoiwa.com/led-light-color-362.html |
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光合成と光の波長,還暦からの出発webページ,http://blog.livedoor.jp/pac747/archives/4419200.html |
明日葉の効能が凄い!伊豆大島特産の野菜を徹底紹介!,まっしろなブログ,2016年,https://tom-w.hatenablog.com/entry/2016/06/08/171650 |
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