JP2020097360A - シートベルト装置 - Google Patents

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岩崎 明
Akira Iwasaki
明 岩崎
智哉 西多
Tomoya Nishita
智哉 西多
祐輔 加納
Yusuke Kano
祐輔 加納
悠 揚村
Yu Agemura
悠 揚村
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Abstract

【課題】車両の衝突時にモータ制御回路の損傷を防ぐことを可能とするシートベルト装置を提供する。【解決手段】乗員11を車両10のシートに拘束するウェビング41と、ウェビング41を巻き取るとともに引き出し可能に回転するスプール51と、スプール51に動力伝達機構を介して連結され、車両10の衝突時に、ウェビング41を巻き取る方向にスプール51を回転させるプリテンショナ機構70と、スプール51及びプリテンショナ機構70に、上記動力伝達機構を介して連結されたモータ61と、モータ61を制御するモータ制御装置20とを備え、モータ制御装置20は、上記衝突時に所定値以上の加速度が発生した場合、プリテンショナ機構70の作動開始前に、モータ61と電気的に切断されるものとする。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両に装備されるシートベルト装置に関する。
自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、車両の衝突時をはじめとして、車体に大きな加速度(減速度)が加わるような場合に、ウェビング(ベルト)で乗員を拘束することにより、乗員のシートからの飛び出しを阻止し、乗員を保護するものである。
乗員の拘束には、ウェビングの引き出しをロックするELR(Emergency Locking Retractor)機構や、ELR機構作動状態において、ウェビングを引き出す引出荷重(ウェビングから乗員へ作用する衝撃荷重)が所定の制限値以上にならないように、ウェビングの引き出しを行って、引出荷重を制限するフォースリミッタ機構が用いられている。
上記フォースリミッタ機構には、ELR機構作動下のウェビングの引き出しに応じて、シートベルトリトラクタ内のトーションバーを捩り変形させることで、引出荷重を制限する構造が一般的に採用されている。
また、シートベルト装置の巻取り機構にモータを追加することで、ウェビングの弛みを除去したり、着脱時の補助としたり、車両に衝突の危険があると判断されたときの危険報知や乗員の姿勢最適化に用いる、モータ付きシートベルト制御装置がある。ある種のモータ付きシートベルト制御装置では、衝突時にモータを作動させることで、引出荷重の制限値を増加させて可変としたものが提案されている(特許文献1,2)。
特開2011‐093431号公報 特開2009‐262811号公報
上記モータ付きシートベルト制御装置のなかで、モータがプリテンショナ機構と各ギヤを介して直結されている構造を有するものは、プリテンショナ機構の作動時にモータが通常(想定使用条件)より高速に回転するため、この高速回転により、モータに逆起電力が発生し、過大な電流が流れてしまい、モータ制御回路の損傷に繋がる懸念がある。
本発明は、上記技術的課題に鑑み、車両の衝突時にモータ制御回路の損傷を防ぐことを可能とするシートベルト装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るシートベルト装置は、
乗員を車両のシートに拘束するウェビングと、
前記ウェビングを巻き取るとともに引き出し可能に回転するスプールと、
前記車両の衝突時に、前記スプールを、前記ウェビングを巻き取る方向に回転させ、前記ウェビングを巻き取るプリテンショナ機構と、
前記スプールに連結され、前記スプールに対して前記ウェビングを巻き取る方向又は引き出す方向に回転させるトルクを付与するモータと、
前記モータを制御するモータ制御装置と、
前記モータ制御装置に設けられ、前記モータとの電気的な接続を接続状態と切断状態に切り替え可能な保護回路とを備え、
前記モータ制御装置は、前記車両の衝突時に所定値以上の加速度が発生した場合、前記プリテンショナ機構の作動開始前に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を切断状態とする
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係るシートベルト装置は、
上記第1の発明に係るシートベルト装置において、
前記所定値は、前記プリテンショナ機構を作動させる前記車両の衝突時の加速度である
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係るシートベルト装置は、
上記第1又は2の発明に係るシートベルト装置において、
前記モータ制御装置は、前記プリテンショナ機構の作動開始前に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を切断状態とした場合、前記プリテンショナ機構の作動終了後に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を接続状態とする
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係るシートベルト装置は、
上記第3の発明に係るシートベルト装置において、
前記モータ制御装置は、前記スプールの回転方向又は回転速度に基づき、前記プリテンショナ機構の作動終了を判断する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係るシートベルト装置は、
上記第3又は4の発明に係るシートベルト装置において、
前記車両の衝突時に前記スプールの回転を阻止して前記ウェビングの引き出しを禁止する回転阻止機構と、
前記スプールの回転が阻止された状態で、前記スプールに前記ウェビングの引き出し方向へ制限値以上の引出荷重が作用した場合に、前記スプールの回転を許容する荷重制限機構とをさらに備え、
前記モータ制御部は、前記プリテンショナ機構の作動終了後に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を接続状態とすると、前記車両の衝突時に前記モータを制御し、前記スプールに付与する前記トルクを調整する
ことを特徴とする。
本発明に係るシートベルト装置によれば、車両の衝突時にモータ制御回路の損傷を防ぐことを可能とする。
本発明の実施例に係るシートベルト装置を備える車両を示す概略図である。 本発明の実施例に係るシートベルト装置本体の構成を説明する概略図である。 本発明の実施例におけるモータ制御装置の構成を説明するブロック図である。 本発明の実施例に係るシートベルト装置の衝突時における動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明に係るシートベルト装置を実施例にて図面を用いて説明する。
図1は、本実施例に係るシートベルト装置を備える車両を示す概略図である。図1に示すように、本実施例のシートベルト装置本体40は、自動車等の車両10に装備され、ウェビング41によって乗員11を車両10のシート(図示略)に拘束することで、乗員11のシートからの飛び出しを阻止して、乗員11を保護する安全装置である。
本実施例においては、シートベルト装置本体40に、モータ61(直流ブラシ付きモータ)が備わっている。このモータ61の駆動動作はモータ制御装置20により制御されている。
モータ制御装置20には、乗員情報センサ、車両情報センサ、及び衝突予測センサ等を含む予測安全センサ部31が接続されるとともに、衝突センサ32、及び、スプール回転検知センサ33(さらには、後述するウェビング41のタングを取り付け可能なバックルに設けられたスイッチ(図示略))が接続されている。
予測安全センサ部31における上記乗員情報センサは、例えば、乗員11の重量を取得する重量検出装置や乗員11の着座位置を取得するシート位置検出装置等であり、上記車両情報センサは、例えば、車両10の速度を取得する車両速度検出装置や衝突対象物に対する相対速度を取得する相対速度検出装置等であり、上記衝突予測センサは、例えば、衝突対象物を検知するレーダ、ソナーあるいはカメラ等である。
さらに、衝突センサ32は、車両10の衝突時の加速度(減速度)を検出するものであり、また、スプール回転検知センサ33は、後述するスプール51の回転方向を検出するものとしてもよく、あるいは、後述するスプール51の回転速度を検知するものとしてもよい。
モータ制御装置20は、上記各センサからの情報に基づいて、後述するモータ61の正回転、逆回転、トルク、作用するタイミング、継続時間を制御し、ウェビング41を引き出す引出荷重の制限値を制御し、最適なフォースリミッタの作動荷重を設定して、シートベルト装置本体40の制御を行っている。
図2は、シートベルト装置本体40の構成を説明する概略図である。図1,2を参照して、シートベルト装置本体40の構成を説明する。シートベルト装置本体40は、乗員11を車両10のシートに拘束するウェビング41、及び、ウェビング41を巻き取ると共に引き出し可能に回転して、ウェビング41の長さ(ベルト引出量)を調整するスプール51を備える巻き取り装置であるリトラクタ50を有している。
リトラクタ50は、スプール51と共に、ロックホイール52、ELRホイール53、及び、トーションバー54を有している。
スプール51は、概ね円筒状に形成されて、リトラクタ50の筐体50aに回転可能に支持されている。ウェビング41の一端がスプール51に固定されており、バネ(図示省略)の付勢力によりスプール51が回転することにより、ウェビング41を巻き取ることになる。
スプール51の両方の端部51a,51bは、ウェビング41を巻き取る部分と比較して、大径に形成されており、ウェビング41を巻き取る際のガイドとなっている。なお、以下では、スプール51がウェビング41を巻き取る方向を引き込み方向と呼び、スプール51からウェビング41を引き出す方向を引き出し方向と呼ぶ。
ロックホイール52は、概ね円盤状に形成されて、筐体50aに回転可能に支持されており、引出加速度検知部55によりウェビング41の引出加速度が所定値を超えたと検知されたとき、及び、ロックホイール52にELRホイール53に対する引き出し方向の相対的な回転力が生じたときに、ロックホイールロック部材56により回転を阻止されるように構成されている。
ELRホイール53は、概ね円盤状に形成されて、ロックホイール52の軸方向外側に配設され、筐体50aにロックホイール52と共に回転可能に支持されて、ELRホイール53は、車体加速度検知部57により車体の車体加速度が所定値を超えたと検知されたときに、ELRホイールロック部材58により回転を阻止されるように構成されている。
トーションバー54は、スプール51に挿通され、一端がロックホイール52に支持されると共に、他端が端部51aに支持されている。つまり、リトラクタ50において、スプール51とロックホイール52との間で、トーションバー54を介した回転運動(回転力)が伝達されるようになっている。このトーションバー54により当初の引出荷重の制限値が規定されている。
本実施例においては、ロックホイール52、ELRホイール53、引出加速度検知部55、ロックホイールロック部材56、車体加速度検知部57、及び、ELRホイールロック部材58等により、衝突時にスプール51の回転を阻止するELR機構(回転阻止機構)が構成される。
上記ELR機構は、車両10の衝突時に、ロックホイールロック部材56及びELRホイールロック部材58を用いて、ロックホイール52及びELRホイール53の回転を阻止し、スプール51の回転を阻止して、ウェビング41の引き出しをロック(禁止)することにより、乗員11のシートからの飛び出しを阻止して、乗員11を保護している。
トーションバー54は、ELR機構作動時、つまり、スプール51の回転が阻止された状態で、スプール51にウェビング41の引き出し方向へ制限値以上の引出荷重が作用した場合に、スプール51の回転を許容して、ウェビング41の引き出しを許容しており、ウェビング41が引き出されることにより、その間の運動エネルギーを吸収して、ウェビング41から乗員11へ作用する衝撃荷重を軽減している。つまり、トーションバー54は、ウェビング41の引出荷重を制限する荷重制限機構である。
さらに、本実施例では、モータ61が、スプール51及びプリテンショナ機構70と、各ギヤを介して直結して設けられている。
具体的に説明すると、モータ61は、ドライブギヤ62、カウンタギヤ63、及び、ドリブンギヤ64を介して、スプール51に接続されており、スプール51に対して正回転又は逆回転させるトルクを付与するものである。なお、ここでは、引き込み方向となるモータ61の回転を正回転とし、引き出し方向となるモータ61の回転を逆回転とする。
より具体的には、モータ61は、筐体50aに取り付けられており、モータ61の出力軸にドライブギヤ62が取り付けられている。カウンタギヤ63は、筐体50aに回転可能に支持されて、ドライブギヤ62とドリブンギヤ64の間に配置されると共に、ドライブギヤ62とドリブンギヤ64に噛み合うように配置されている。
そして、スプール51はドリブンギヤ64と同軸に取り付けられている。つまり、ドライブギヤ62、カウンタギヤ63及びドリブンギヤ64は、モータ61の動力伝達機構となっている。
また、ドリブンギヤ64の軸方向外側には、リングギヤ71、ケース72、ボール73、及び、ガスジェネレータ(図示略)等を有するプリテンショナ機構70が配設されている。リングギヤ71は、スプール51と同軸にドリブンギヤ64に取り付けられ、ケース72内には、複数のボール73が環状に配置されている。
そして、プリテンショナ機構70は、スプール51に上記動力伝達機構を介して連結され、車両10の衝突時に、上記ガスジェネレータを爆発駆動することで、複数のボール73を押し出し、押し出された複数のボール73の押圧力により、リングギヤ71を回転させており、これにより、瞬時にスプール51を引き込み方向に回転させて、ウェビング41を巻き取り、ウェビング41の弛みを除去している。
なお、上記動力伝達機構及びプリテンショナ機構70については、本実施例で例示した構成に代えて、他の公知の構成を用いてもよい。
ただし、ここで注意すべきことは、モータ61は、スプール51及びプリテンショナ機構70に、上記動力伝達機構を介して連結されているため、プリテンショナ機構70の作動により瞬間的に発生した動力は、モータ61にも伝達するということである。
図3は、モータ制御装置20の構成を説明するブロック図である。図3に示すように、モータ制御装置20は、駆動指令部21、駆動制御部22、及び、電流制限部23を備えており、モータ61を制御するものである。また、駆動制御部22には、回路保護スイッチ22a(保護回路)が設けられている。
駆動指令部21は、ウェビング41のタングを取り付け可能なバックルに設けられたスイッチ(図示略)、予測安全センサ部31、衝突センサ32、及びスプール回転検知センサ33の検知情報に基づき、必要なモータ61の回転数及びモータ61への電流値を決定し、駆動制御部22に対し当該電流値に基づきモータ61を駆動するように指令を行うプロセッサである。
なお、衝突センサ32がエアバッグECU(制御装置)(図示略)と電気的に接続している場合は、駆動指令部21は、エアバッグECUと電気的に接続し、衝突センサ32から直接情報が入力されるのではなく、エアバッグECUから情報が入力されるものとする。
駆動制御部22は、モータ61の駆動用電源(図示略)に接続されており、駆動指令部21で決定した値の電流を実際にモータ61に流すHブリッジ回路である。なお、電流制限部23は、駆動制御部22からモータ61への電流が定電流となるように監視及び制御するオペアンプ又はコンパレータである。
さらに、駆動制御部22に設けられている回路保護スイッチ22aは、駆動制御部22とモータ61との電気的な接続を接続状態と分離(切断)状態に切り替え可能な回路(リレー回路等)である。
以下では、上記構成としたシートベルト装置本体40の動作について、通常時と衝突時とに分けて説明する。
≪通常時≫
乗員11が車両10に乗り込んで、シートベルト着用のために、ウェビング41を初期位置から引き出すとき、モータ制御装置20は、モータ61を停止状態(無負荷状態)としている。そのため、乗員11は容易にウェビング41を引き出すことができる。
そして、ウェビング41のタングをバックルに取り付けると、モータ制御装置20はこれを検知しモータ61を駆動する。すなわち、駆動指令部21は、バックルに設けたスイッチのON状態を検知し、(モータ61に流す電流値を決定し)駆動制御部22に対し駆動指令を行い、駆動制御部22は、当該指令に基づきモータ61を正回転方向に駆動して、ウェビング41を所定量巻き戻す。これにより、ウェビング41の弛みを除去することができる。
また、ウェビング41のタングをバックルから取り外すと、モータ制御装置20はこれを検知しモータ61を駆動する。すなわち、駆動指令部21は、バックルに設けたスイッチのON状態を検知し、(モータ61に流す電流値を決定し)駆動制御部22に対し駆動指令を行い、駆動制御部22は、当該指令に基づきモータ61を正回転方向に駆動して、ウェビング41を初期位置まで巻き戻す。これにより、ウェビング41を迅速かつ確実に巻き戻すことになり、シートベルト着脱時の補助を行うことができる。
≪衝突時≫
車両10の衝突時(衝突直前を含む)については、図4のフローチャートに基づき説明する。
ステップS1では、衝突前に予測安全センサ部31がON状態となる。すなわち、乗員11のシートベルト着用状態において、予測安全センサ部31のうち車両情報センサにより、急制動や急旋回等の緊急動作の発生を検知する、あるいは、予測安全センサ部31のうち衝突予測センサにより、衝突対象物を検知して衝突を予測する。
ステップS2では、モータ制御装置20がモータ61を駆動し、ウェビング41のスラックス(弛み)を除去する。すなわち、駆動指令部21は、モータ61に流す電流値を決定し、駆動制御部22は、当該電流値に基づきモータ61を正回転方向に駆動して、ウェビング41を所定量巻き戻す。
これにより、乗員11への危険報知を行うと共に、シートベルト着用時の乗員11の姿勢の適正化を図ることができる。そしてその後、衝突が発生した場合には、乗員11を適正に拘束しているので、乗員11を確実に保護することができる。
ステップS3では、衝突センサ32がON状態となり、モータ制御装置20(駆動指令部21)においてこれを検知する。
ステップS4では、衝突センサ32の情報に基づき、モータ制御装置20(駆動指令部21)が、衝突時の加速度(減速度)が所定値以上か否かを判断する。所定値以上であればステップS5へ、所定値未満であればステップS6へ、それぞれ移行する。なお、ここでの「所定値」とは、プリテンショナ機構70を作動させる衝突時の加速度とする。
ステップS5では回路分離を行う。すなわち、モータ制御装置20は、(プリテンショナ機構70の作動開始前に)モータ61と電気的に切断される。
具体的には、駆動制御部22に設けられている回路保護スイッチ22aによって、駆動制御部22とモータ61との電気的な接続を分離状態とする。そしてこの状態において、ステップS6ではプリテンショナ機構70が作動する。
すなわち、もし仮に、モータ制御装置20とモータ61とが接続した状態において、プリテンショナ機構70が作動すると、既に説明したように、モータ61に逆起電力が発生し、過大な電流が流れてしまい、モータ制御回路20の損傷に繋がる懸念がある。そのため、プリテンショナ機構70の作動の前に、モータ61とモータ制御回路20とを分離状態としておく。これにより、モータ制御回路20の損傷を防止することができる。
ステップS7では、モータ61とモータ制御装置20(駆動制御部22)との電気的な接続が分離しているか否かを判断する。分離状態であればステップS8へ移行し、接続状態であればステップS9へ移行する。
ステップS8では、回路復帰を行う。すなわち、モータ制御装置20は、プリテンショナ機構70の作動開始前に、モータ61との電気的な接続を分離状態とした場合、プリテンショナ機構70の作動終了後に、モータ61との電気的な接続を接続状態とする。
具体的には、駆動指令部21が、スプール回転検知センサ33の検知情報、すなわち、スプール51の回転方向又は回転速度に基づき、プリテンショナ機構70の作動が終了したと判断した場合、駆動制御部22に設けられている回路保護スイッチ22aに指令を行い、当該指令を受けた回路保護スイッチ22aによって、分離状態としていた駆動制御部22とモータ61との電気的な接続を接続状態とする。
ステップS9では、ウェビング41の伸び出しが行われる。このとき、上記ELR機構が作動し、トーションバー54によって、ウェビング41に荷重(ベルト荷重)Fbがかかる。従来、この荷重Fbは、即トーションバー54のねじり変形による荷重Ftとなるため、柔軟な設定ができないものであるが、本実施例では、荷重Ftに加えて、モータ61のトルクによる荷重Fmを用い、ベルト荷重Fbを荷重Ft±荷重Fmとして柔軟に設定し、最適なベルト荷重Fbになるようにしている。
具体的には、駆動指令部21の指令に基づき、駆動制御部22がモータ61を正回転方向又は逆回転方向に駆動制御することにより、引き込み方向又は引き出し方向の荷重Fmを作用させ、スプール51に付与するトルク、すなわち、ベルト荷重Fbを調整する。
モータ61による荷重Fmの設定は、上述した予測安全センサ部31で取得した情報に基づいて駆動指令部21が行う。例えば、乗員情報センサとして、重量検出装置を有する場合には、取得した乗員11の重量の情報に基づいて、荷重Fmの大小及び正負を設定する。同様に、乗員情報センサとして、シート位置検出装置を有する場合には、取得した乗員11の着座位置の情報に基づいて、荷重Fmの大小及び正負を設定する。さらに、車両情報センサとして、車両速度検出装置を有する場合には、取得した速度や加速度(減速度)の情報に基づいて、荷重Fmの大小及び正負を設定する。
このようにして、乗員や車両の状況に応じて、ベルト荷重Fbを変更することにより、最適なフォースリミッタの作動荷重を設定することができる。
そして、このステップS9の処理を行うためには、モータ61とモータ制御装置20とが接続状態になければならない。したがって、ステップS5を経て、モータ61とモータ制御装置20とが分離状態となっている場合は、ステップS8によって回路復帰を行う(接続状態とする)ものとしている。
このようにして本実施例では、車両の衝突時にモータ制御回路の損傷を防ぐことができる。
本発明に係るシートベルト装置は、自動車等の車両に好適なものである。
10 車両
11 乗員
20 モータ制御装置
21 駆動指令部
22 駆動制御部
22a 回路保護スイッチ(保護回路)
23 電流制限部
31 予測安全センサ部
32 衝突センサ
33 スプール回転検知センサ
40 シートベルト装置本体
41 ウェビング
50 リトラクタ
50a 筐体
51 スプール
51a,51b 端部
52 ロックホイール
53 ELRホイール
55 引出加速度検知部
56 ロックホイールロック部材
57 車体加速度検知部
61 モータ
62 ドライブギヤ
63 カウンタギヤ
64 ドリブンギヤ
70 プリテンショナ機構
71 リングギヤ
72 ケース
73 ボール

Claims (5)

  1. 乗員を車両のシートに拘束するウェビングと、
    前記ウェビングを巻き取るとともに引き出し可能に回転するスプールと、
    前記車両の衝突時に、前記スプールを、前記ウェビングを巻き取る方向に回転させ、前記ウェビングを巻き取るプリテンショナ機構と、
    前記スプールに連結され、前記スプールに対して前記ウェビングを巻き取る方向又は引き出す方向に回転させるトルクを付与するモータと、
    前記モータを制御するモータ制御装置と、
    前記モータ制御装置に設けられ、前記モータとの電気的な接続を接続状態と切断状態に切り替え可能な保護回路とを備え、
    前記モータ制御装置は、前記車両の衝突時に所定値以上の加速度が発生した場合、前記プリテンショナ機構の作動開始前に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を切断状態とする
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記所定値は、前記プリテンショナ機構を作動させる前記車両の衝突時の加速度である
    ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記モータ制御装置は、前記プリテンショナ機構の作動開始前に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を切断状態とした場合、前記プリテンショナ機構の作動終了後に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を接続状態とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記モータ制御装置は、前記スプールの回転方向又は回転速度に基づき、前記プリテンショナ機構の作動終了を判断する
    ことを特徴とする請求項3に記載のシートベルト装置。
  5. 前記車両の衝突時に前記スプールの回転を阻止して前記ウェビングの引き出しを禁止する回転阻止機構と、
    前記スプールの回転が阻止された状態で、前記スプールに前記ウェビングの引き出し方向へ制限値以上の引出荷重が作用した場合に、前記スプールの回転を許容する荷重制限機構とをさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記プリテンショナ機構の作動終了後に、前記保護回路によって前記モータとの電気的な接続を接続状態とすると、前記車両の衝突時に前記モータを制御し、前記スプールに付与する前記トルクを調整する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のシートベルト装置。
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