JP2020097044A - 鋳造製品製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造で湯道残留部を良好に分断することが可能となる鋳造製品製造装置を提供する。【解決手段】鋳造製品を製造する鋳造製品製造装置11であって、鋳造製品を成形する鋳造製品成形部と、鋳造製品成形部に溶湯を供給する供給通路26とを備え、供給通路26は、鉛直下方向に窪んだ湯溜まり部52を有し、湯溜まり部52には、溶湯よりも比重が小さく、供給通路26における溶湯の流れる方向に対して傾斜する傾斜面112を有する供給通路遮断具13が収容されている。【選択図】図11

Description

本発明は、鋳造製品製造装置に関する。
鋳造製品製造装置には、球状体で湯道を遮断するものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開昭55−16729号公報 特開昭60−130447号公報
鋳造製品製造装置において、簡素な構造で湯道残留部を良好に分断することが望まれている。
本発明の目的は、簡素な構造で湯道残留部を良好に分断することが可能となる鋳造製品製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、供給通路が、鉛直下方向に窪んだ湯溜まり部を有し、前記湯溜まり部には、溶湯よりも比重が小さく、前記供給通路における前記溶湯の流れる方向に対して傾斜する傾斜面を有する供給通路遮断具が収容されている、構成とした。
本発明によれば、簡素な構造で湯道残留部を良好に分断することが可能となる。
実施形態の鋳造製品製造装置の要部を示す側断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の要部を示す平断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の要部を示す正断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路の要部を示す側断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路の要部を示す平断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路の要部を示す正断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路遮断具を示す正面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路遮断具を示す平面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路遮断具を示す下面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の供給通路遮断具を示す側面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の要部を示す鋳造終了時の状態を示す側断面図である。 実施形態の鋳造製品製造装置の変形例の要部を示す鋳造終了時の状態を示す側断面図である。
実施形態の鋳造製品製造装置を図面に基づいて説明する。実施形態の鋳造製品製造装置11は、例えばディスクブレーキキャリパ等の鋳造製品を製造するものであり、図1〜図3に示すように、鋳型12と、供給通路遮断具13とを有している。
鋳型12は、上型21と下型22とからなり、上型21と下型22とが重ね合わせられて、これらの間に、成形する鋳造製品と同形状の空間を有する鋳造製品成形部25と、鋳造製品成形部25に連通して図示略の湯口側から溶湯を鋳造製品成形部25に供給する湯道である供給通路26とが形成されている。鋳型12は、供給通路26を介して鋳造製品成形部25内の空間に溶湯が充填されることになり、充填された溶湯が冷却され固化した状態で型ばらしされると、鋳造製品成形部25の空間と同形状の鋳造製品が得られる。その際に、供給通路26内の空間にも溶湯が固化した湯道残留部が形成される。
図4〜図6に示すように、下型22は、その上面である平面状の型分割面31と、この型分割面31から下方に凹んで形成される供給通路凹部32と、を有している。下型22の型分割面31は、水平に広がっている。下型22は、型分割面31が上型21と面接触で重なる合わせ面部となる。
上型21は、その下面である平面状の型分割面41を有している。上型21の型分割面41も、水平に広がっている。
供給通路26は、下型22の供給通路凹部32と、上型21の型分割面41のうちの、供給通路凹部32と水平方向の位置が重なり合う天井面部42とで囲まれて形成されている。上型21は、型分割面41のうちの、天井面部42の周囲部分が下型22の型分割面31と面接触で重なる合わせ面部43となる。
供給通路26は、水平方向に直線状に延在する断面矩形状の主通路部51と、主通路部51の延在方向の中間位置に形成された、主通路部51よりも鉛直下方向に窪む湯溜まり部52とを有している。湯溜まり部52は、下型22に設けられており、下型22の製造時に主通路部51および鋳造製品成形部25の下型22に形成される部分と同時に造形される。
以下の説明において、上流側は、主通路部51における溶湯の流れ方向Xにおける上流側であり、下流側は、主通路部51における溶湯の流れ方向Xにおける下流側であり、左右は、主通路部51における溶湯の流れ方向Xに沿って下流側に見たときの左右である。
主通路部51は、水平な平面状の主通路底面55と、主通路底面55の左右両縁部からほぼ鉛直上方に広がる左右一対の主通路側面56とを有している。左右一対の主通路側面56は、左右方向に対しほぼ直交して広がっており、上側の方が間隔が広くなるように若干傾斜している。これら主通路底面55および一対の主通路側面56の延在方向が、主通路部51の延在方向、言い換えれば主通路部51における溶湯の流れ方向Xとなっている。
湯溜まり部52は、主通路部51の延在方向に直交する断面積が、主通路部51よりも大きくなっている。湯溜まり部52は、その上流側の湯溜まり本体部61と、その下流側のガイド部62とを有している。
湯溜まり本体部61は、湯溜まり部52における上流側と鉛直方向の下部側とに形成されており、上流側の本体上流面71と、本体上流面71の下端縁部から下流側に延出する本体底面72(底面)と、本体上流面71の左右両側縁部から下流側に延出する左右一対の本体側面73とを有している。
本体上流面71は、矩形平面状であって、下流側に向いており、主通路底面55から鉛直方向下側に、鉛直下側ほど下流側に位置するように傾斜して広がっている。
本体底面72は、鉛直方向上側に向いており、矩形平面状で水平に広がる中間底面部75と、中間底面部75と本体上流面71とを繋ぐ円筒面の一部形状をなすR面取部76と、中間底面部75よりも下流側の、円筒面の一部形状をなすR面取部77と、を有している。
一対の本体側面73は、互いに対向しており、左右方向に対してほぼ直交するように広がっている。左側の本体側面73は、左側の主通路側面56と同一平面に配置されており、右側の本体側面73は、右側の主通路側面56と同一平面に配置されている。一対の本体側面73は、本体底面72の左右両端縁部に繋がっている。
ガイド部62は、湯溜まり部52における下流側に形成されており、湯溜まり本体部61よりも左右方向両外側に凹んでいる。よって、ガイド部62の左右方向の幅は、主通路部51の左右方向の幅よりも広くなっている。ガイド部62は、湯溜まり本体部61における鉛直方向下部の中間位置から湯溜まり本体部61を越えて主通路部51の鉛直方向の上端部まで延びている。
ガイド部62は、上流側の左右一対のガイド上流面81と、対応するガイド上流面81の下流側の端縁部からそれぞれ下流側に延出する左右一対のガイド側面82と、一対のガイド側面82の下流側の端縁部同士を結ぶガイド下流面83と、対応するガイド上流面81およびガイド側面82の下端縁部からそれぞれ左右方向中央側に延出する一対のガイド底面84と、を有している。
一対のガイド上流面81は、矩形平面状であり、互いに対向し且ついずれも下流側に向いている。一対のガイド上流面81は、下流側ほど互いの間隔が広がるように傾斜している。一対のガイド上流面81は、湯溜まり本体部61における鉛直方向下部の中間位置から湯溜まり本体部61を越えて主通路部51の鉛直方向の上端部まで延びている。一対のガイド上流面81は、それぞれ、上流側の端縁部が、一対の本体側面73の対応する一方と、これと連続する一対の主通路側面56の対応する一方とに繋がっている。一対のガイド上流面81は、それぞれが繋がる本体側面73および主通路側面56とのなす角が同等になっている。
一対のガイド側面82は、矩形平面状であり、互いに対向し、左右方向に対してほぼ直交するように広がっている。一対のガイド側面82も、上側の方が間隔が広くなるように若干傾斜している。一対のガイド側面82も、湯溜まり本体部61における鉛直方向下部の中間位置から湯溜まり本体部61を越えて主通路部51の鉛直方向の上端部まで延びている。
ガイド下流面83は、主通路部51の延在方向に対しほぼ直交するように広がっており、上側ほど下流側に位置するように若干傾斜している。ガイド下流面83は、下端縁部が、本体底面72のR面取部77の下流側の端縁部に繋がっている。ガイド下流面83も、湯溜まり本体部61における鉛直方向下部の中間位置から湯溜まり本体部61を越えて主通路部51の鉛直方向の上端部まで延びている。ガイド下流面83は、一対の主通路側面56と主通路底面55とに繋がっている。
一対のガイド底面84は同一平面に配置されており、鉛直上方に向いて水平に広がっている。一対のガイド底面84は、本体底面72の中間底面部75よりも鉛直上側に配置されている。一対のガイド底面84は、それぞれ、一対の本体側面73の対応する一方と、一対のガイド側面82の対応する一方の下端縁部とに繋がっており、一対のガイド上流面81の対応する一方の下端縁部と、ガイド下流面83の下端縁部とに繋がっている。
一対のガイド底面84は、中間底面部75およびR面取部77と主通路部51の延在方向の位置を重ね合わせており、中間底面部75よりも鉛直上側に配置されている。よって、中間底面部75およびR面取部77と、これらと一対のガイド底面84とを結ぶ一対の本体側面73の一部とが、一対のガイド底面84よりも鉛直下方に凹む底凹部87を形成している。底凹部87は、上方および上流側に開口している。
図7〜図10に示すように、供給通路遮断具13は、ほぼ矩形の板形状であり、図1〜図3に示すように、湯溜まり部52のガイド部62に鉛直方向に摺動可能となるように収容されている。供給通路遮断具13は、ガイド部62に収容された状態で、主通路部51の延在方向に対し直交して広がる。
図7〜図10に示すように、供給通路遮断具13は、主体部101と、主体部101から鉛直下方に突出する突起102とを有している。主体部101は、上流側に向く主体部上流端面111と、主体部上流端面111の上端縁部から鉛直方向上側かつ下流側に斜めに延出する主体部傾斜面112(傾斜面)と、主体部上流端面111および主体部傾斜面112の左右両側縁部から左右両外側かつ下流側に斜めに延出する一対の主体部傾斜側面113と、左右一対の主体部傾斜側面113のそれぞれ対応する一方から下流側に延出する左右一対の主体部側面114と、を有している。
また、主体部101は、主体部傾斜面112の上端縁部から下流側に延出する主体部上面116と、主体部上流端面111の下端縁部から下流側に延出する主体部底面117と、一対の主体部側面114、主体部上面116および主体部底面117の主体部上流端面111とは反対側の端縁部を結んで広がる主体部背面118と、を有している。
主体部上流端面111は矩形平面状である。主体部底面117は平面状であり、主体部上流端面111の下端縁部から主体部上流端面111に対し垂直をなして延出している。
一対の主体部傾斜側面113は、平面状であり、主体部底面117の左右両端縁部の主体部上流端面111側から、主体部底面117に対し垂直をなして鉛直上方に延出している。一対の主体部傾斜側面113は、主体部上流端面111から離れるほど互いの間隔が広くなるように傾斜している。一対の主体部傾斜側面113は、主体部上流端面111に対し同等の角度で傾斜している。
一対の主体部側面114は、平面状であり、主体部底面117の左右両端縁部の主体部上流端面111とは反対側から、主体部底面117に対し垂直をなして鉛直上方に延出している。一対の主体部側面114は、互いに平行に広がっており、主体部上流端面111に対して垂直に広がっている。主体部傾斜側面113とこれに隣り合う主体部側面114とのなす角は、ガイド上流面81とこれに隣り合うガイド側面82とのなす角と同等になっている。
主体部背面118は、矩形平面状であり、主体部上流端面111と平行に広がっている。主体部上面116は、矩形平面状であり、主体部底面117と平行であって、一対の主体部側面114および主体部背面118に対し垂直に広がっている。
主体部傾斜面112は、平面状であり、一対の主体部側面114に対し垂直に広がっている。主体部傾斜面112は、主体部上流端面111から離れるほど、主体部底面117から離れ且つ主体部背面118に近づくように傾斜している。主体部傾斜面112は、主体部上流端面111に対して鈍角をなして傾斜している。
突起102は、半円筒面状をなして鉛直下方に先細の凸状をなす凸状面121と、主体部上流端面111側に設けられて、主体部背面118側に凹む半円筒面状の凹状面122と、主体部背面118側に設けられて、主体部上流端面111側に凹む半円筒面状の凹状面123とを有している。
凸状面121と凹状面122との境界縁部124は、主体部底面117に近い側ほど主体部上流端面111に近づくように傾斜しており、言い換えれば上側ほど上流側に位置するように傾斜している。凸状面121と凹状面123との境界縁部125は、主体部底面117に近い側ほど主体部背面118に近づくように傾斜しており、言い換えれば上側ほど下流側に位置するように傾斜している。よって、凸状面121は、主体部上流端面111と主体部背面118とを結ぶ方向においても先細の凸状をなしている。
主体部101の主体部底面117を含む主体部底部131と突起102とが、供給通路遮断具13の遮断具底部132(底部)を構成している。よって、言い換えれば、供給通路遮断具13は、遮断具底部132に突起102を有している。主体部底面117は、遮断具底部132の突起102の周辺に設けられた突起周辺部133に形成されている。凹状面122の径方向の内側範囲および凹状面123の径方向の内側範囲も突起周辺部133に含まれる。
図1〜図3に示すように、供給通路遮断具13は、湯溜まり部52のガイド部62に収容される。供給通路遮断具13は、ガイド部62に収容された状態で、一方の主体部側面114がガイド部62の一方のガイド側面82に近接してほぼ平行に対向し、他方の主体部側面114がガイド部62の他方のガイド側面82に近接してほぼ平行に対向し、一方の主体部傾斜側面113がガイド部62の一方のガイド上流面81に近接してほぼ平行に対向し、他方の主体部傾斜側面113がガイド部62の他方のガイド上流面81に近接してほぼ平行に対向し、さらに、主体部背面118がガイド下流面83に近接してほぼ平行に対向する。この状態のまま、供給通路遮断具13は、ガイド部62を摺動する。これにより、供給通路遮断具13は、主通路部51の延在方向および左右方向の移動が規制されて、ガイド部62内を鉛直上下方向に摺動する。
供給通路遮断具13は、ガイド部62に収容された状態で、主体部上流端面111が主通路部51の延在方向に対して直交して広がる。また、この状態で、主体部傾斜面112は、鉛直上方ほど下流側に位置するように傾斜して広がる。このとき、主体部傾斜面112に鉛直高さ一定の直線を引いたときに、この直線は、すべての位置で主通路部51の延在方向における位置が合う。言い換えれば、主体部傾斜面112は、主通路部51の延在方向に直交する面を主通路部51の延在方向に直交する水平軸を中心に回転させた面となっている。主体部101は、主通路部51の延在方向、言い換えれば供給通路26の延在方向、さらに言い換えれば溶湯の流れ方向Xに見てほぼ長方形状をなす。主通路部51のその延在方向に直交する面での断面積よりも、主体部101の同様の面での断面積の最大値の方が大きくなっている。
突起102の左右方向の最大幅は、湯溜まり本体部61の一対の本体側面73間の距離よりも小さくなっており、よって、突起102は、底凹部87に入り込むことが可能となっている。供給通路遮断具13は、ガイド部62内で最下位置に位置すると、突起102の凸状面121が湯溜まり本体部61の中間底面部75に当接するとともに、突起周辺部133の主体部底面117が、ガイド部62のガイド底面84に当接する。突起102が、先細の凸状面121で湯溜まり本体部61の底面72と当接することにより、供給通路遮断具13の突起周辺部133と湯溜まり本体部61の底面72との間に溶湯が流入する空間を形成している。ここで、突起102に、凹状面122,123が形成されていることで、突起周辺部133の面積は拡げられている。
ここで、供給通路遮断具13の突起102の主体部上面116とは反対側の先端から主体部上面116までの距離は、湯溜まり部52の中間底面部75から主通路部51の主通路底面55までの距離とほぼ同等になっている。よって、ガイド部62内で最下位置に位置した供給通路遮断具13は、その主体部上面116が主通路部51の主通路底面55とほぼ面一状となる。
また、供給通路遮断具13の主体部底面117から主体部上面116までの距離は、主通路部51の主通路底面55から主通路部51の上端位置までの距離よりも大きくなっている。よって、図11に示すように、供給通路遮断具13が主体部上面116を上型21の天井面部42に当接させるまで上昇しても、供給通路遮断具13は、主体部101が主通路部51の主通路底面55よりも下側まで広がる。また、主体部101は一対の主体部側面114間の距離、すなわち主体部背面118の幅が、主通路部51の一対の主通路側面56間の距離よりも大きくなっている。よって、供給通路遮断具13が主体部上面116を上型21の天井面部42に当接させるまで上昇すると、供給通路遮断具13は、主体部101によって主通路部51、すなわち供給通路26を閉じる。
湯溜まり部52と供給通路遮断具13とが供給通路26を連通状態から遮断する供給通路遮断機構135を構成しており、供給通路遮断機構135は、上型21および下型22のうちの下型22のみに形成された湯溜まり部52と、下型22に設けられた供給通路遮断具13とからなっている。ここで、ガイド部62のガイド下流面83は、主通路部51の鉛直下側および左右よりも広がって設けられ、主通路部51の流路断面積よりも広い断面積の弁体としての供給通路遮断具13を着座させて主通路部51の鋳造製品成形部25側を閉塞させる弁座部141を構成している。
供給通路遮断具13は、鋳造製品成形部25で成形される鋳造部品の溶湯よりも比重が小さい材料で形成されている。よって、図11に示すように、溶湯Mに浸かった状態で、溶湯Mから浮力を受けて上昇する。その際に、湯溜まり部52のガイド部62が、供給通路遮断具13を、供給通路26の延在方向の移動を制限して上昇移動をガイドする。ここで、供給通路遮断具13は、例えば、砂を熱硬化性樹脂で固めることで上記の形状に形成されている。鋳造部品が鋳鉄製となる場合、砂を熱硬化性樹脂で固めた供給通路遮断具13は、比重が鋳造部品の約1/3となる。
鋳造製品製造装置11において鋳造製品を製造する際には、図1〜図3に示すように、ガイド部62に供給通路遮断具13がセットされた状態で下型22と上型21とが型締めされる。このとき、供給通路遮断具13は、主体部上流端面111が図示略の湯口側に向いて主通路部51の延在方向に対してほぼ直交して広がり、主体部傾斜面112が湯口側に向いて鉛直上方ほど下流側、すなわち鋳造製品成形部25側に位置するように傾斜して広がる。また、このとき、供給通路遮断具13は、突起102の凸状面121が湯溜まり本体部61の中間底面部75に当接するとともに、突起周辺部133の主体部底面117が、ガイド部62のガイド底面84に当接する。
鋳型12にセットされた供給通路遮断具13は、その上部において溶湯の流れ方向Xに対して直交せず傾斜する主体部傾斜面112が、湯口側および鋳造製品成形部25側のうち湯口側のみに形成されている。言い換えれば、板状の供給通路遮断具13は、厚さ方向(主通路部51の延在方向)に直交し厚さ方向中央を通る平面で分割したときに、湯口側の体積が鋳造製品成形部25側の体積よりも小さくなるように、湯口側の上部のみに主体部傾斜面112が形成されている。
下型22と上型21とが型締めされた状態で、図示略の湯口から溶湯が注入される。すると、溶湯は、供給通路26を流れて鋳造製品成形部25に流れ込む。その際に、溶湯は、主通路部51から湯溜まり本体部61にも流れ込むことになる。主通路部51から湯溜まり本体部61に流れ込む溶湯は、供給通路遮断具13の鉛直方向の上部にあって湯口側に向く主体部傾斜面112に衝突することになる。すると、この主体部傾斜面112は、鉛直上方ほど下流側に位置するように傾斜して広がっていることから、溶湯から受ける衝突の力に、鉛直下方に向く成分を生じさせることになる。その結果、供給通路遮断具13は、下方に向けた力を受け、溶湯から浮力を受けても上昇しない。このとき、主体部傾斜面112は平面状であるため、鉛直下方に向く、より大きな力を供給通路遮断具13に生じさせることになる。
鋳造製品成形部25が溶湯で満たされると、供給通路26の溶湯の流れも停止することになり、溶湯が供給通路遮断具13の主体部傾斜面112に衝突する力がなくなる。すると、供給通路遮断具13は下方に向けた力を受けなくなる。また、供給通路遮断具13は、突起102が、先細の凸状面121で湯溜まり本体部61の底面72と当接して、遮断具底部132の突起周辺部133と湯溜まり本体部61の底面72との間に空間を形成しているため、この空間に溶湯が流れ込んでいる。よって、供給通路遮断具13は、溶湯から浮力を受けることになり、この浮力によってガイド部62で案内されながら、図11に示すように溶湯M内を上昇し、天井面部42に当接して停止する。
この上昇時に、主体部傾斜面112が溶湯Mから動圧を受けることになるが、主体部傾斜面112は鉛直上方ほど下流側に位置するように傾斜して広がっていることから、供給通路遮断具13には下流側に向く力が生じることになる。その結果、供給通路遮断具13がガイド部62内で下流側に移動し、主体部背面118を、ガイド部62のガイド下流面83に面接触で当接させる。言い換えれば、弁体としての供給通路遮断具13が上昇時に溶湯Mから受ける動圧でガイド下流面83を含む弁座部141に着座する。すると、供給通路遮断具13は、供給通路26を湯口側と鋳造製品成形部25側とに分断することになる。
鋳型12が、冷却装置で冷却されることにより溶湯Mを固化させた後、型ばらしされると、鋳造製品成形部25内の空間と同形状の鋳造製品が得られ、その際に、鋳造製品には、供給通路26内の空間と同形状の湯道残留部Sが繋がっている。ここで、湯道残留部Sは、供給通路26内が上記のように供給通路遮断具13で分断されているため、鋳造製品に繋がる部分の長さが短くなる。よって、湯道残留部Sを後で切断する切断作業が不要となる。
特許文献1,2には、溶湯の浮力を受けて上昇する球状体で湯道を遮断する技術が開示されている。しかしながら、球状体で湯道を遮断するためには、鉛直上方に湯道を設ける必要があり、上型の形状にも影響することになって、鋳型構造が煩雑になってしまう。また、鋳型構造を簡素化するため湯道を鉛直上方に設けずに水平方向に配置すると、球状体では湯道を良好に遮断することができない可能性がある。
これに対し、実施形態の鋳造製品製造装置11は、鋳造製品成形部25に溶湯を供給する供給通路26が、鉛直下方向に窪んだ湯溜まり部52を有しており、この湯溜まり部52に、溶湯よりも比重が小さく、供給通路26における溶湯の流れる方向に対して傾斜する主体部傾斜面112を有する供給通路遮断具13が収容されている。このように供給通路遮断具13が供給通路26における溶湯の流れる方向に対して傾斜する主体部傾斜面112を有するため、供給通路26を水平に配置した場合に、主体部傾斜面112が水平方向に対して傾斜することになる。その結果、供給通路遮断具13は浮力による上昇時に主体部傾斜面112が溶湯から受ける動圧で水平方向の力を生じることになる。よって、供給通路遮断具13を鋳型12の壁面であるガイド下流面83に水平方向に押し付けることができる。その結果、供給通路26を水平に配置しても供給通路26を良好に分断することができる。供給通路26を水平に配置することで、下型22のみの構成で供給通路26内の溶湯を分断することができるため、簡素な構造となる。
すなわち、上流側に向く主体部傾斜面112が、鉛直上方ほど下流側に位置するように傾斜して広がっていることから、供給通路遮断具13は、上昇時に溶湯から受ける動圧で下流側に移動して、主体部背面118を弁座部141のガイド下流面83に押し付けて面接触で当接させることができる。しかも、供給通路遮断具13は、主体部傾斜面112が平面状であるため、球面状である場合と比べて、上昇時に溶湯から受ける動圧で下流側に移動する力が大きくなる。このため、供給通路26の遮断が不十分になることを抑制することができ、供給通路遮断具13で、供給通路26を湯口側と鋳造製品成形部25側とに良好に分断することができる。
また、主体部傾斜面112が平面状であるため、球面状である場合と比べて、溶湯の流動圧で供給通路遮断具13に効率良く鉛直下方の力を生じさせることができる。よって、溶湯の流れが弱くなって主体部傾斜面112への流動圧が小さくなっても、供給通路遮断具13を鉛直下方に留めておくことができる。したがって、鋳造製品成形部25を十分に溶湯で満たした後に、供給通路26を遮断することできる。その結果、鋳造製品成形部25の溶湯が不足して生じる鋳造製品の不良品発生率を低下させることができ、言い換えれば歩留まりを向上させることができる。
また、供給通路遮断具13は、溶湯から浮力を受けて上昇して供給通路26を遮断する際にガイド部62でガイドされて上昇するため、安定した位置および姿勢で上昇して供給通路26を遮断することができる。よって、供給通路26の遮断が不十分になることを抑制することができる。
また、供給通路遮断具13は、遮断具底部132の突起102が湯溜まり本体部61の本体底面72と当接することにより、遮断具底部132の突起周辺部133と本体底面72との間に溶湯が流入する空間を形成しているため、供給通路遮断具13に溶湯の浮力を確実に付与することができる。よって、供給通路26の遮断が不十分になることを抑制することができる。
なお、供給通路遮断具13の主体部傾斜面112の主体部上流端面111に対する角度や、供給通路遮断具13の板厚を変更することにより、浮力、浮上スピードおよび主体部背面118のガイド下流面83への密着力等を変更することができる。供給通路遮断具13が浮上の際に押しのける溶湯の体積に対し、供給通路遮断具13の体積が大きければ、それだけ浮力および浮上スピードを増大させることができる。また、主体部傾斜面112の角度を変更すれば、溶湯を押しのける際に溶湯から受ける圧力で主体部背面118をガイド下流面83へ密着させる密着力を変更することができる。
また、図12に示すように、上型21に天井面部42から上方に凹む上凹部151を形成しても良い。この上凹部151は、ガイド下流面83と同一平面に配置される上部下流面152と、上部下流面152の上端縁部から天井面部42と平行をなして上流側に延出する延出面153と、延出面153の上流側の端縁部から下方かつ上流側に斜めに延出する傾斜面154とを有している。そして、供給通路遮断具13は、浮力によってガイド部62で案内されながら溶湯M内を上昇すると、上部が上凹部151に入り込んで停止する。この上昇時に、溶湯Mから下流側に向く力を受ける供給通路遮断具13は、主体部背面118を、ガイド下流面83と上部下流面152とに面接触で当接させる。
以上に述べた実施形態の第1の態様は、鋳造製品を製造する鋳造製品製造装置であって、前記鋳造製品を成形する鋳造製品成形部と、前記鋳造製品成形部に溶湯を供給する供給通路とを備え、前記供給通路は、鉛直下方向に窪んだ湯溜まり部を有し、前記湯溜まり部には、前記溶湯よりも比重が小さく、前記供給通路における前記溶湯の流れる方向に対して傾斜する傾斜面を有する供給通路遮断具が収容されている。これにより、簡素な構造で湯道残留部を良好に分断することが可能となる。
第2の態様は、第1の態様において、前記湯溜まり部は、前記供給通路遮断具が浮力を受けて上昇する際にガイドするガイド部を備える。
第3の態様は、第1または第2の態様において、前記供給通路遮断具は、底部に突起を有し、該突起が前記湯溜まり部の底面と当接することにより、該供給通路遮断具の底部の突起周辺部と前記湯溜まり部の底面との間に前記溶湯が流入する空間を形成している。
11 鋳造製品製造装置
13 供給通路遮断具
25 鋳造製品成形部
26 供給通路
52 湯溜まり部
62 ガイド部
72 本体底面(底面)
102 突起
112 主体部傾斜面(傾斜面)
132 遮断具底部(底部)
133 突起周辺部

Claims (3)

  1. 鋳造製品を製造する鋳造製品製造装置であって、
    前記鋳造製品を成形する鋳造製品成形部と、
    前記鋳造製品成形部に溶湯を供給する供給通路とを備え、
    前記供給通路は、鉛直下方向に窪んだ湯溜まり部を有し、
    前記湯溜まり部には、前記溶湯よりも比重が小さく、前記供給通路における前記溶湯の流れる方向に対して傾斜する傾斜面を有する供給通路遮断具が収容されている、鋳造製品製造装置。
  2. 前記湯溜まり部は、前記供給通路遮断具が浮力を受けて上昇する際にガイドするガイド部を備える、請求項1記載の鋳造製品製造装置。
  3. 前記供給通路遮断具は、底部に突起を有し、該突起が前記湯溜まり部の底面と当接することにより、該供給通路遮断具の底部の突起周辺部と前記湯溜まり部の底面との間に前記溶湯が流入する空間を形成している、請求項1または2記載の鋳造製品製造装置。
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