JP2020096538A - さつまいも加工食品の製造方法 - Google Patents

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【課題】シアル酸を含むさつまいも加工食品を得ることができるさつまいも加工食品の製造方法を提供する。【解決手段】ヒーター3の出力を制御すると共に、電磁弁7を開閉制御して、圧力容器2内温度を125℃〜149℃にまで上昇させて、圧力容器2内に収容した被処理物たるさつまいもを分解処理するに当たり、制御部5により、ヒーター3をオンして圧力容器2内を加温する際、およびヒーター3をオフして圧力容器2内を冷却する際、圧力容器2内の水を沸騰させることなく、かつ飽和水蒸気圧曲線に沿うように加温および冷却するようにヒーター3のオンオフ制御および電磁弁7の開閉制御をすることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明はシアル酸を含有するさつまいも加工食品の製造方法に関する。
植物や動物の細胞膜表面に存在する糖鎖にはガングリオシドと呼ばれる糖脂質が含まれている。ガングリオシド(ganglioside)とは、糖鎖上に1つ以上のシアル酸を結合しているスフィンゴ糖脂質の一種であり、現在60種類ほどが知られている。
ガングリオシドは、抗がん作用、血糖値降下作用、抗ウイルス作用等の、各種有用機能を有すると言われ、近年研究が盛んに行われるようになった。
ガングリオシドの上記各種機能は、その先端に付加されているシアル酸の働きによるとされており、シアル酸の有効利用が重要となる。ところで、糖鎖は、糖やシアル酸が強固なグリコシド結合によって結合されていて、人体内では消化酵素等によっても簡単には分解、切断されないようになっている。ガングリオシドは、植物由来の食品から接種するのが好適であるが、シアル酸を人体内で有効に吸収、利用できるようにするためには、食品の段階で、ガングリオシドがそのグリコシド結合が切断され、分解された単糖やシアル酸を含む食品として提供するのが好適である。
一般に、糖鎖部分のグリコシド結合を切断するには、次の3つの方法が考えられる。
1)化学的方法で、強酸の中で加熱し、化学反応によって加水分解して切断す る方法。
2)微生物によって分解させる方法。
3)水蒸気中で分解する方法。
しかし、1)の化学的方法では、強酸と分解物との分離が厄介であり、また2)の微生物による方法では、長時間を要し、また切断箇所のコントロール糖ができない。
3)の水蒸気による分解は、発明者が進めている色差分解による方法(特許文献1:特開2012−19713号公報)である。
この特許文献1における植物組織中の有効成分抽出方法は、植物原料を被処理物として密閉空間内に収容し、該密閉空間内を、密閉空間内の分圧として水蒸気圧を飽和水蒸気圧曲線に沿って制御しつつ植物組織の加水分解に必要な圧力と温度である温度125℃〜135℃、圧力を2気圧〜3気圧の範囲で一定時間その圧力、温度を保ち、その後、飽和水蒸気圧曲線に沿って圧力及び温度を制御しつつ密閉空間内の温度及び圧力を下降させ、密閉空間内に発生する水蒸気を植物組織内に浸透させて植物組織を加水分解するとともに、密閉空間内の水蒸気圧を被処理物の表面に作用させ、加水分解によって生成した植物組織内成分を被処理物の外部に搾り出す抽出方法である。
主な植物組織成分を含む蒸気の温度・圧力域では、飽和水蒸気圧より少しでも温度が高いと炭化し、低いと不完全分解による不純物の液化混入の危険が生ずる。そこで、圧力容器内の雰囲気の温度と、圧力とをコンピューター制御によって、微妙な温度・圧力域を維持する。圧力容器内を飽和水蒸気圧曲線上の温度tを125℃以上、135℃以下、2〜3気圧の範囲に維持することによって、水蒸気が被処理物の組織内に深く浸透して組織の分解を促進する。
上記特許文献1に示される熱分解処理方法は、色差分解処理といわれるものであり、水分子のブラウン運動の方向と位相を色力学的に整えてやることによって、水分子の連鎖に突然ウェーブが起こり、これが強大な破壊力となって、生体高分子のグリコシド結合を物理的に分断するという仕組みを利用している。この場合に重要なことは、これら高分子の構造水となっている水分子が飽和水蒸気圧の条件下で有効に働くということであり、圧力が飽和水蒸気圧点より低くても、また温度が飽和水蒸気圧点より高くても、水分子は高分子の構造から離れ、高分子は動きを止めてしまうため、分解処理ができなくなってしまう。
特開2012−19713号公報
特許文献1に示される方法によれば、上記処理を行うことによって、植物の細胞組織、特に細胞壁に含まれる抗酸化成分や各種の有用成分を容易に、効率よく取り出すことができる。
ところで、特許文献1のものでは、圧力容器内の雰囲気の温度と、圧力とをコンピューター制御によって、微妙な温度・圧力域を維持するものであるが、圧力容器内の温度、圧力を飽和水蒸気圧曲線に沿うように制御することは必ずしも容易ではない。
特に、特許文献1のものでは、ヒーターによる加温開始時に、電磁弁を閉じて圧力容器内を密閉するようにしている。このため、圧力センサで検出される圧力が、飽和水蒸気分圧と空気分圧の和となり、飽和水蒸気分圧を正確に検出することが困難となり、飽和水蒸気圧曲線に沿うように圧力容器内の温度、圧力を制御することが困難となる。
また、特許文献1のものでは、圧力容器内の水の沸騰を抑えることは考慮していない。特に、特許文献1のものでは、温度下降時(冷却時)に、圧力容器内の温度が、125℃以下に低下したときに電磁弁を開けているため、圧力容器内の水が沸騰しやすい。圧力容器内の水が沸騰すると、高分子を取り巻いている水の分子(構造水)が高分子から離れ、それぞれバラバラな分子となって勝手に動きまわるため、上記大きな破壊力(ウェーブ)が形成されなくなる。
そこで本実施の形態は、上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、熱分解処理中に水の沸騰するのを回避し、圧力容器内の温度、圧力を飽和水蒸気圧曲線に沿って上昇、下降するよう制御することのできる熱分解処理方法によりさつまいもを処理し、シアル酸を含むさつまいも加工食品を得ることができるさつまいも加工食品の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本実施の形態は次の構成を備える。
すなわち、本実施の形態に係るさつまいも加工食品の製造方法は、圧力容器と、該圧力容器を開閉する蓋体と、前記圧力容器内の温度を検出する温度センサと、前記圧力容器内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力容器を大気に開放可能な電磁弁と、前記圧力容器内を加温するヒーターとを具備する熱分解処理装置を用いるさつまいも加工食品の製造方法において、前記圧力容器内にさつまいもを収容する工程と、前記圧力容器を前記蓋体で密閉する工程と、前記電磁弁を開いて前記圧力容器内を大気に開放すると共に、前記ヒーターにより前記圧力容器内を加温する工程と、前記ヒーターによる加温時、前記温度センサにより検出される前記圧力容器内温度が該圧力容器内の水が沸騰する温度に到達する前に、前記電磁弁を閉じる工程と、引き続いて、前記圧力容器内温度が125℃〜149℃の温度に上昇するまで、前記ヒーターにより前記圧力容器を加温し、さつまいもを熱分解する工程と、前記ヒーターによる加温を停止し、前記圧力容器内を冷却する工程と、冷却後、前記圧力容器内から、さつまいもが熱分解して生成された液体成分および固形成分を取り出し、該液体成分および固形成分を混合してペースト状にする工程を具備し、前記加温時および前記冷却時、前記圧力容器内を、飽和水蒸気圧曲線に沿うように加温および冷却すると共に、前記圧力容器内を冷却する際、前記温度センサにより検出される前記圧力容器内温度が該圧力容器内の水が沸騰する温度よりも低い温度にまで達したときに前記電磁弁を開いて、前記圧力容器を大気に開放することを特徴とする。
前記圧力センサにより検出される圧力が、前記温度センサにより検出される温度と、飽和水蒸気圧曲線の近似式とから演算される演算圧力値に近接するように、前記ヒーターの出力を制御すると好適である。
上記さつまいも加工食品に、さつまいもの細胞の糖鎖から分離されたシアル酸(KDO)が含まれる。
前記さつまいもに、品種名シルクスイートのさつまいもを用いると好適である。
本発明によれば、熱分解処理中に水の沸騰するのを回避し、圧力容器内の温度、圧力を飽和水蒸気圧曲線に沿って上昇、下降するよう制御する熱分解処理方法によりさつまいもを熱分解処理することにより、ガングリオシドの糖鎖のグリコシド結合を切断して、シアル酸を有効に含むさつまいも加工食品を得ることができる。
図1Aは熱分解処理装置の縦断面図、図1Bはその平面図である。 本発明を実施するシステムの構成図である。 本発明のフローを示す図である。 本発明のフローを示す図である。
以下本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下では、熱分解処理装置と共に、本実施の形態に係るさつまいも加工食品の製造方法を説明する。
図1Aは、熱分解処理装置の縦断面図、図1Bはその平面図である。
熱分解処理装置は、ハッチを開閉する蓋体1を備えた円筒状の圧力容器2をなす。圧力容器2の下底および外周面にはヒーター3が装着され、圧力容器2内の温度は温度センサ4によって検知される。なお、圧力容器2の底部の温度及び周面の温度は別個に制御される。圧力容器2内の温度検知信号は制御装置(制御部)5に伝送される。
蓋体1には圧力容器2内の圧力を検出する圧力センサ6と、圧力コントロール用の電磁弁7が取り付けられている。電磁弁7は、制御装置5からの指示によって開弁し、圧力容器2内に発生させた水蒸気を外部に排出して圧力容器2内の圧力をコントロールするものである。
被処理物たるさつまいもは、かご8内に収容して圧力容器2内のほぼ中央領域に差し入れられる。また、圧力容器2の底には、さつまいもから搾り出された抽出液及び容器の壁面を伝わって落ちる可溶性成分の凝縮液を受け入れるトレー11を格納しておく。
図2に、圧力容器2内で進行させる水蒸気分解反応の進行を監視するためのシステムの構成を示す。制御装置5は、監視室9内に設置されたコンピューターであり、ヒーターの電源投入(ON、OFF)、処理時間の設定、電磁弁7の開閉制御などの制御を行う。さらに制御装置5は、成分抽出処理に必要な一切の制御並びに設定情報の管理を行う機能、分解反応の進行状況の監視機能を実行し、さつまいもの細胞組織から抽出される物質の抽出進行状態は、モニター10によって監視するほか、これらのデータをオートサンプラ12に収集してサンプリングを行う機能を有している。
制御装置5は、植物原料(さつまいも原料)Aを洗浄し、必要により適当な大きさに裁断あるいは不要部分を除去した被処理物(さつまいも)Bを圧力容器2内に収容して成分抽出処理Cを施し、成分抽出処理Cによって得られた抽出液Dを圧力容器2から取り出し、これに必要に応じて精製処理Eを施すことによって、高純度の植物組織成分を得るまでの処理を管理する。
さつまいもは、基本的に塊根の部位を用いるが、必要に応じて茎(つる)や葉を併用してもよい。
なお、さつまいもは、品種名シルクスイートのさつまいもを用いると好適である。
成分抽出処理(熱分解処理)Cに先立って、圧力容器2のハッチを開き、圧力容器2内に少量の水を注入する。
次に成分抽出処理Cを施すべきさつまいもBをかご8の中に入れ、これを圧力容器2内に格納してハッチを閉じ、圧力容器2内でさつまいもBの成分抽出処理Cを開始する。処理の手順を図3〜図5に従って説明する。
図3、図4は、熱分解処理を実行する手順を示すフロー図である。
図3、図4に示すように、まず、内外をつなぐ管路に設けられた電磁弁7を開いて圧力容器2を大気に開放すると共に、ヒーター3の電源を投入(ON)する(ステップS1、ステップS2)。
ヒーター3による圧力容器2の加温中、適宜時間間隔をおいて、圧力容器2内の温度(t)、圧力(p)を温度センサ4、圧力センサ6によってそれぞれ検出する(ステップS3)。
検出温度データおよび検出圧力データはその都度制御部5に伝送され、制御部5では、検出された温度が、設定温度範囲(例えば70℃〜80℃)内であるか否か判定する。
この設定温度範囲は、圧力容器2内の水が沸騰に至らない温度とし、安全のため、70℃〜80℃の温度範囲とするのがよい(70℃〜90℃程度でもよい)。
本実施の形態では、上記のように電磁弁7を開いて、圧力容器2内を大気に開放した状態でヒーター3にて加温する。これにより、水蒸気圧が増すにしたがって、圧力容器2内の空気は排除される。したがって、圧力容器2内の温度が、80℃程度であれば、圧力容器2内の空気はほとんど排除され、検出される圧力(実測圧力値)は、ほとんど飽和水蒸気圧に近いものとなる。
検出温度が、温度設定温度範囲に至っていない場合にはステップS3および上記判定を繰り返す。
温度計測は、できるだけ狭い温度上昇幅(例えば5℃程度)ごとになるように行うのが、沸騰回避上、安全でよい。
検出温度が上記設定温度に至った場合、電磁弁7を閉じる(ステップS4)。ヒーター3による加温は継続する。
電磁弁7を閉じて後、適宜な段階でタイマー(図示せず)により、熱分解処理時間を例えば3時間にセットする(ステップS5)。
また、適宜な時間間隔(あるいは適宜な温度上昇幅ごと)で圧力容器2内の温度(t)と圧力(p)を検出する(ステップS6)。
検出温度データ、検出圧力データはその都度制御装置5に伝送され、制御装置5では、予め入力されている飽和水蒸気圧曲線の近似式に、温度センサ4で検出された温度数値を代入して、当該近似式に基づく飽和水蒸気圧(演算圧力値)を演算する(ステップS7)。近似式としては、Tetensの式などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
また制御装置5では、この演算圧力値と圧力センサ6で検出される圧力値(実測圧力値)とを比較し、実測圧力値の演算圧力値に対するずれが所要設定範囲内であるか否か判定する(ステップS8)。
実測圧力値が演算圧力値に対して設定範囲以上にずれている場合には、ヒーター3の出力を調整し(ステップ9)、実測圧力値が演算圧力値にできるだけ近接するように制御する。
なお、ステップS4に至る段階でも、ステップS6〜ステップS9と同様の制御をし、実測圧力値が演算圧力値に近接するようにヒーター3のON、OFF制御をするようにしてもよい。
ステップ6〜ステップ9の制御を行いつつ、ステップS6における検出温度が、125℃〜149℃内の設定温度まで上昇したら(ステップS11)、ヒーター3の出力を調整(あるいはOFF)して(ステップ10)、タイマーでセットした時間だけ上記設定温度に維持し、必要な、熱分解処理を行う。
なお、本実施形態における熱分解処理は、圧力容器2内温度が125℃〜149℃の範囲で行う。温度150℃以上に上昇すると、被処理物が炭化してしまう。
タイマーがOFFとなったら(ステップS11)、ヒーターをOFFにする(ステップS12)。
上記のようにすることで、ステップS12に至るまで、圧力容器2内の温度、圧力をほぼ飽和水蒸気圧曲線に沿って上昇するように制御することができる。
本実施の形態では、ヒーター3をOFFしたまま、圧力容器2を自然冷却する(ステップS13)。
この自然冷却することによって、圧力容器2内は、温度、圧力がほぼ飽和水蒸気圧曲線に沿ったまま降下することになる。
この間、適宜時間間隔ごとに温度センサ4により圧力容器2内の温度を検出する(ステップS14)。検出温度が、例えば、90℃程度の、水の沸騰を回避できる程度の温度にまで降下したら、電磁弁7を開き(ステップS15)、このまま圧力容器2内を自然冷却して(ステップS16)処理を終了する。
このようにして、ステップS12以降も、圧力容器2内の温度、圧力をほぼ飽和水蒸気圧曲線に沿って下降するように制御することができる。ステップS15に示すように、圧力容器2内温度が90℃以下に低下した際に電磁弁7を開くようにしているので、圧力容器2内の水の沸騰を確実に防止できる。
なお、圧力容器2が大型で、ステップS13における自然冷却するのに長時間を要する場合には、ステップS12でヒーターをOFFした後、電磁弁7を所定時間間隔ごとに短時間開いて水蒸気を逃がすことにより、圧力容器2内の冷却速度を大きくして冷却するようにしてもよい。
この場合、圧力容器2内の温度と圧力をそれぞれ温度センサ4、圧力センサ6で検出し、上記と同様にして、飽和水蒸気圧曲線の近似式により、検出温度における演算圧力を算出し、実測圧力が演算圧力に近接するように、電磁弁7の開放間隔、開放時間を制御するようにするとよい。これにより、冷却時においても、圧力容器2内の水を沸騰させることなく、圧力容器2内の温度、圧力を飽和水蒸気圧曲線に沿って降下させるように制御できる。
図1、図2に示す熱分解処理装置を用いて、図3、図4に示す処理手順により、品種名シルクスイートのさつまいもの熱分解処理を行った。
ステップS2、S3の加温工程では、圧力容器2内の温度が約80℃の上昇するまで電磁弁7を開いた状態(大気に開放)で圧力容器2の加温を行った。その後、電磁弁7を閉じ、加温を継続し(ステップS4)、圧力容器2内の温度が132℃(圧力約3.0気圧)まで上昇させ、この温度で約4時間保持した。
次いでヒーター3をOFFして圧力容器2を自然冷却した。
圧力容器2内の温度が約90℃まで低下した時点で、電磁弁7を徐々に開き、圧力容器2内に大気を導入し、圧力容器2内をさらに自然冷却させた。圧力容器2内で液体の沸騰は起らなかった。
圧力容器2内を冷却した後、圧力容器2内の液体成分、および固形成分を回収した。
本実施の形態では、液体成分および固形成分を混合し、ペースト状のさつまいも加工食品を得た。
このように、さつまいもを上記熱分解処理して得た液体成分と固形成分を混合することで、さつまいもの有効成分が全て混入した食品とすることができ、栄養食品として有効である。
このさつまいも加工食品を、300名を超えるモニターに長期(半年以上)に亘って食してもらった結果、次のような効能を有することがわかった。
1.便通が改善した。
2.爪が割れなくなった。
3.髪が太くなりしっかり立つようになった(美容師さんに言われた)。また 白髪が減って黒くなってきたという人もいた。
4.殆どの人が、風邪をひかなくなった。
5.殆どの人が、口内炎ができなくなった。
6.血糖値が下がった。
7.うつ状態が改善された。
8.癌を患っている人が、癌が縮小し、転移が認められない。
9.抗がん剤による副作用(痛み、できもの、食欲減退、脱毛など)が軽減。
10.白血球が増えた。
さつまいもの表皮部分には、生体内で生じる活性酸素や、細胞や遺伝子を傷つけ、がん・生活習慣病・老化の原因となるフリーラジカルを打ち消す強力な成分が含まれており、これが抗ガン作用、抗酸化作用、抗炎症作用を発揮する。このようなラジカル消去活性物質として、ガングリオシド、βグルカン、アントシアニン、クロロゲン酸、グルタチオンなどがある。
ガングリオシドは前記のように、糖鎖上に1つ以上のシアル酸を結合しているスフィンゴ糖脂質の一種である。この糖鎖先端にグリコシド結合により強固に結合されているシアル酸が、上記熱分解処理により糖から分離され、この分離されたシアル酸が体内で吸収され、利用される。体内で吸収されたシアル酸はシチジン一リン酸(CMP)と結合して細胞内まで運ばれ、細胞のがん化を抑制すると考えられる。特にさつまいものガングリオシドのシアル酸はケトダイオキシオクトン酸(KDO)で、ヒトのシアル酸(アセチルノイラミン酸)とは相違し、がん化抑制作用が強いと考えられる。
上記熱処理によって得られるさつまいも加工食品は、成分が加水分解され、そして水が蒸発して濃縮されているから、少量の摂取量で各種作用が発揮可能となる。通常、体重60Kgの人の場合、上記さつまいも加工食品を毎日30g程度摂取すれば有効である。
1 蓋体、2 圧力容器、3 ヒーター、4 温度センサ、5 制御装置(制御部)、6 圧力センサ、7 電磁弁、8 かご、10 モニター、11 トレー、12 オートサンプラ

Claims (4)

  1. 圧力容器と、該圧力容器を開閉する蓋体と、前記圧力容器内の温度を検出する温度センサと、前記圧力容器内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力容器を大気に開放可能な電磁弁と、前記圧力容器内を加温するヒーターとを具備する熱分解処理装置を用いるさつまいも加工食品の製造方法において、
    前記圧力容器内にさつまいもを収容する工程と、
    前記圧力容器を前記蓋体で密閉する工程と、
    前記電磁弁を開いて前記圧力容器内を大気に開放すると共に、前記ヒーターにより前記圧力容器内を加温する工程と、
    前記ヒーターによる加温時、前記温度センサにより検出される前記圧力容器内温度が該圧力容器内の水が沸騰する温度に到達する前に、前記電磁弁を閉じる工程と、
    引き続いて、前記圧力容器内温度が125℃〜149℃の温度に上昇するまで、前記ヒーターにより前記圧力容器を加温し、さつまいもを熱分解する工程と、
    前記ヒーターによる加温を停止し、前記圧力容器内を冷却する工程と、
    冷却後、前記圧力容器内から、さつまいもが熱分解して生成された液体成分および固形成分を取り出し、該液体成分および固形成分を混合してペースト状にする工程を具備し、
    前記加温時および前記冷却時、前記圧力容器内を、飽和水蒸気圧曲線に沿うように加温および冷却すると共に、
    前記圧力容器内を冷却する際、前記温度センサにより検出される前記圧力容器内温度が該圧力容器内の水が沸騰する温度よりも低い温度にまで達したときに前記電磁弁を開いて、前記圧力容器を大気に開放することを特徴とするさつまいも加工食品の製造方法。
  2. 前記圧力センサにより検出される圧力が、前記温度センサにより検出される温度と、飽和水蒸気圧曲線の近似式とから演算される演算圧力値に近接するように、前記ヒーターの出力を制御することを特徴とする請求項1記載のさつまいも加工食品の製造方法。
  3. 加工食品に、さつまいもの細胞の糖鎖から分離されたシアル酸(KDO)が含まれることを特徴とする請求項1または2記載のさつまいも加工食品の製造方法。
  4. 前記さつまいもに、品種名シルクスイートのさつまいもを用いることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のさつまいも加工食品の製造方法。
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