JP2020096489A - モータユニットおよびその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出素子の個数の削減、および配線や制御の簡素化を図る。【解決手段】第1のロータ3と第2のロータ203とは、互いの回転位相がずれないように、連結機構300によって連結されている。第1磁気センサ10と第2磁気センサ8との第1のロータ3の回転方向における第1の位相差(角度δ)と、第1のロータ3の着磁波形と第2のロータ203の着磁波形との第2の位相差(角度ε)とが略等しい。【選択図】図14
Description
本発明は、複数のモータを連結して出力を増大させるモータユニットおよびその駆動方法に関する。
従来、ステッピングモータの脱調を防ぐために、ロータ(回転子)の位置を検出し、その検出結果に基づき通電を切り換えることが行われている。また、複数のモータを連結させ出力を増大させるモータユニットが知られている。特許文献1のモータユニットは、モータとしてのブラシレス直流モータの各々に、ロータの回転位置を検出する複数の位置検出センサを設け、複数の位置検出センサの信号に基づいて、複数のブラシレス直流モータの回転動作を同期制御している。
しかしながら、特許文献1の制御装置では、駆動する全てのブラシレス直流モータに位置検出センサを備える必要がある。そのため、駆動するモータの個数が増えるにつれて、必要な位置検出センサや配線の数が増加するだけでなく、制御も複雑化するという問題があった。
本発明は、検出素子の個数の削減、および配線や制御の簡素化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第1のロータ、並びに、前記第1のロータの回転方向における配置位置が互いに異なる第1の検出素子および第2の検出素子を少なくとも含み前記マグネットの回転位相を検出する複数の検出素子、を有する第1のモータと、周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第2のロータを有する第2のモータと、前記第1のロータと前記第2のロータとの互いの回転位相がずれないように前記第1のロータと前記第2のロータとを連結する連結部と、前記複数の検出素子の信号に基づいて、前記第1のモータおよび前記第2のモータの各々の通電を制御する制御手段と、を有し、前記第1の検出素子と前記第2の検出素子との、前記第1のロータの回転方向における第1の位相差と、前記第1のロータの着磁波形と前記第2のロータの着磁波形との第2の位相差とが略等しいことを特徴とする。
本発明によれば、検出素子の個数の削減、および配線や制御の簡素化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るモータユニットの一部を示すブロック図である。図2は、モータの外観斜視図である。図2では、説明の便宜のために一部の部品を破断して示している。
本実施の形態のモータユニット1000は、図7〜図9等で後述するように、2つの電動機である第1のモータ100と第2のモータ200とを、連結機構300で連結し、出力を増加させた電動機ユニットである。2つのモータの基本構成は共通であるので、まず、図1〜図6では、第1のモータ100に着目し、主として動作原理を説明する。
このモータユニット1000は、第1のモータ100、第2のモータ200(図7〜図9)、駆動回路22、制御回路13を備える。制御手段としての制御回路13は、CPU、ROM、RAMを備える(いずれも図示せず)。モータ100は、回転子としての第1のロータ3のほか、第1のコイル4、第1のヨーク6、第2のコイル5、第2のヨーク7を備える。さらにモータ100は、第1磁気センサ(第1の検出素子)10、第2磁気センサ(第2の検出素子)8、第3磁気センサ11、第4磁気センサ9を備える。
ロータ3はマグネット2を備え、駆動回路22を介して制御回路13によって回転可能に制御される。マグネット2は円筒形状に形成され、外周面を周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されている。本実施の形態では、マグネット2は8分割すなわち8極(N極が4極、S極が4極)に着磁されている。なお、8極に限らず、例えば、2極、4極や12極以上に着磁されてもよい。
第1のコイル4は、マグネット2の軸方向の一端側に配置されている。第1のヨーク6は軟磁性材料で、マグネット2の外周面に対して隙間を持って対向して形成されている。第1のヨーク6は、マグネット2の外周面に対向する複数の第1の磁極部6aを備える。複数の第1の磁極部6aは、第1のヨーク6の円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置される。第1の磁極部6aは、第1のコイル4に通電されることで励磁される。第1のコイル4と第1のヨーク6と複数の第1の磁極部6aに対向するマグネット2とによって「第1のステータユニット」が構成される。
第2のコイル5は、マグネット2の第1のコイル4が取り付けられた軸方向の一端とは反対側の他端に配置されている。第2のヨーク7は、軟磁性材料で、マグネット2の外周面に対して隙間を持って対向して形成されている。第2のヨーク7は、マグネット2の外周面に対向する複数の第2の磁極部7aを備えている。複数の第2の磁極部7aは、第2のヨーク7の円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置される。第2の磁極部7aは、第2のコイル5に通電されることで励磁される。第2の磁極部7aは、第1のヨーク6とマグネット2との相対位相とは異なる位相で配置される。第2のコイル5と第2のヨーク7と複数の第2の磁極部7aに対向するマグネット2とによって「第2のステータユニット」が構成される。
制御回路13は、第1の磁極部6a、第2の磁極部7aのそれぞれに励磁される極(N極、S極)を切り換えることで、ロータ3に与えるトルクを変化させることができる。第1磁気センサ10、第2磁気センサ8、第3磁気センサ11、第4磁気センサ9はいずれも、マグネット2の磁束を検出するホール素子であり、モータカバー12に固定される。モータカバー12は、第1の磁極部6aと第2の磁極部7aとが、マグネット2の着磁位相に対して電気角で略90度ずれて配置されるように第1のヨーク6と第2のヨーク7を固定保持する。ここで、電気角とは、マグネット磁力の1周期を360°として表したものであり、ロータの極数をM、機械角をθ0とすると、電気角θは以下の式1で表せる。
θ=θ0×M/2…(1)
θ=θ0×M/2…(1)
本実施の形態では、マグネット2の着磁は8極であるから、電気角の90度は機械角で22.5度となる。以下では、主として電気角を用いてフィードバック通電切換モードの動作を説明する。
図3は、モータ100のコイルへ一定電流を流したときのロータ3の回転角度とモータ100のトルクとの関係を示す図であり、横軸に電気角、縦軸にモータトルクをとっている。モータトルクの正、負については、ロータ3を図1や図4の時計回りに回転させるトルクを正とする。
図4(a)、(b)は、各ヨーク及びマグネット2の位相関係を示すモータ100の軸直角方向断面図である。本実施の形態では、第1のコイル4に正方向の電流を流すと第1の磁極部6aがN極に磁化され、第2のコイル5に正方向の電流を流すと第2の磁極部7aがN極に磁化されるとする。
図4(a)の状態の位相を図3中に符号aとして示す。図4(a)は、マグネット2の着磁された極の中心と周方向における第1の磁極部6aの中心との距離が、極の中心と周方向における第2の磁極部7aとの距離と同じとなる状態である。図4(a)の状態では、回転位相(回転位置)を保持する力は発生しているが、マグネット2のS極が第1の磁極部6aのN極と第2の磁極部7aのN極とに引きつけられて釣り合うため、回転駆動力は発生していない。
図4(a)の状態から第2の磁極部7aを切り換えてS極に励磁すると、ロータ3は、図4(b)に示す状態になるまで回転する。図4(b)の状態では、図4(a)に示す状態と同様に回転位相を保持する力は発生しているが、回転駆動力は発生していない。すなわち、マグネット2のS極が第1の磁極部6aのN極に引きつけられると共に、マグネット2のN極が第2のヨークの第2の磁極部7aのS極に引きつけられて釣り合った状態である。以下同様にして、順番に第1のコイル4と第2のコイル5の通電方向を切り換えて、第1の磁極部6aと第2の磁極部7aの極性を切り換えることでロータ3を回転させていくことができる。
このような回転駆動力が発生しないタイミングで第1の磁極部6aおよび第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えることを、電気進角0度での通電切り換えとする。このタイミングよりも電気角γ度だけ早いタイミングで第1の磁極部6aおよび第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えることを、電気進角γ度で磁極部の励磁切換を行う、と定義する。なお、励磁切換の定義に関し、磁極部6a、7aの極を切り換えることに限定されず、コイルを無通電状態にすることによって、磁極部6a、7aを、S極またはN強と、極が生じない状態とに切り換えることも、励磁切換の概念に含まれるとする。
図5(a)〜(c)は、ロータ3の回転角に対する、第1のコイル4および第2のコイル5の通電状態により発生するモータトルクを縦軸に表わした図である。横軸に電気角をとっている。
曲線L1は、第1のコイル4への通電方向が正、第2のコイル5への通電方向が正の場合のモータトルクを示す。曲線L2は、第1のコイル4への通電方向が正、第2のコイル5への通電方向が逆の場合のモータトルクを示す。曲線L3は、第1のコイル4への通電方向が逆、第2のコイル5への通電方向が逆の場合のモータトルクを示す。曲線L4は、第1のコイル4への通電方向が逆、第2のコイル5への通電方向が正の場合のモータトルクを示す。
図5(a)は、電気進角0度のときの状態を示している。このようなタイミングでコイルの通電方向を切り換えていくと、通電方向を切り換える直前の位相は、斜線部と太線で示すように、モータトルクが極めて小さくなっているため、モータ100の出力としては大きくならない。図5(b)は、電気進角45度のときの状態を示している。電気進角45度では、通電方向を切り換えたときに発生するモータトルクは最大となる。また、切り換えタイミングを早めて、電気進角90度でコイルの通電方向を切り換えると、図5(c)の斜線部で示すようになり、結果として電気進角0度の場合と同様の結果となって大きな回転駆動力は得られない。
以下、詳細に説明するように、本実施の形態では、各磁気センサを各ヨークに対して以下に説明する位置関係に設けることで、通電方向の切り換え時においてもトルクの合力が大きく落ち込むことなく大きな回転駆動力を得る。
図6(a)〜(i)は、ヨーク、磁気センサ及びマグネットの位相関係の遷移を示すモータの軸直角方向断面図である。図6を用いて制御モードに従ったモータ100の実際の動作を説明する。なお、図6(a)の状態を駆動時の初期状態として説明する。ロータ3の右回り(時計回り)の回転方向が第1の回転方向に相当する。ロータ3の左回り(反時計回り)の回転方向が、第1の回転方向の反対方向となる第2の回転方向に相当する。また、ロータ3の回転速度に応じて低進角駆動または高進角駆動が採用される。
(1)右回りの回転について
(1−i)低進角駆動
制御回路13は、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部6aの励磁状態を切り換え、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部7aの励磁状態を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を右回りに回転させる動作(第1の通電モード)に関して説明する。第1の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
(1−i)低進角駆動
制御回路13は、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部6aの励磁状態を切り換え、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部7aの励磁状態を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を右回りに回転させる動作(第1の通電モード)に関して説明する。第1の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
制御回路13は、第2磁気センサ8がマグネット2のS極を検出した場合には、第1の磁極部6aをN極に励磁するよう第1のコイル4に通電する。制御回路13は、第2磁気センサ8がマグネット2のN極を検出した場合には、第1の磁極部6aをS極に励磁するよう第1のコイル4に通電する。
制御回路13は、第4磁気センサ9がマグネット2のS極を検出した場合には、第2の磁極部7aをS極に励磁するよう第2のコイル5に通電する。制御回路13は、第4磁気センサ9がマグネット2のN極を検出した場合には、第2の磁極部7aをN極に励磁するよう第2のコイル5に通電する。
図6(a)の状態では、第2磁気センサ8、第4磁気センサ9は共に、マグネット2のS極を検出している。よって、第1の磁極部6aはN極に励磁され、第2の磁極部7aはS極に励磁されるので、ロータ3およびマグネット2に右回りの回転力が発生する。図6(a)の状態からロータ3が右回りに回転すると、図6(b)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と周方向における第1の磁極部6aの中心とが対向する状態になる。
図6(b)の状態からロータ3が右回りに回転する。すると、図6(c)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と第1の磁極部6aの中心との距離が、中心Q1とは異極に着磁されたマグネット2の極の中心Q2と第2の磁極部7aの中心との距離と同じになる。第2磁気センサ8の出力に基づいて第1の磁極部6aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの励磁切換のタイミングが電気進角0度と45度との間になるように第2磁気センサ8が配置されている。このため、図6(b)の状態から図6(c)の状態となるまでの間に第2磁気センサ8によってマグネット2のN極が検出される。このとき、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電される。また、第4磁気センサ9はマグネット2のS極を検出しているので、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には右回りの回転力が発生する。
図6(c)の状態からロータ3が右回りに回転すると、図6(d)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q2と第2の磁極部7aの中心とが対向する。図6(d)の状態からロータ3が右回りに回転すると、図6(e)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q2と第1の磁極部6aの中心との距離が、中心Q2と第2の磁極部7aの中心との距離と同じになる。第4磁気センサ9の出力に基づいて第2の磁極部7aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの励磁切換のタイミングが電気進角0度と45度との間になるように第4磁気センサ9が配置されている。このため、図6(d)の状態から図6(e)の状態となるまでの間に第4磁気センサ9によってマグネット2のN極が検出される。このとき、第2の磁極部7aがN極に励磁されるように第2のコイル5が通電される。また、第2磁気センサ8はマグネット2のN極を検出しているので、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には右回りの回転力が発生する。
このように、通電が順次切り換えられ、右回りの回転方向にロータ3およびマグネット2は回転していく。
上記した磁気センサ8、9の各配置を言い換えると次のようになる。まず、第2磁気センサ8の出力に基づいて第1の磁極部6aの励磁状態を切り換えるときに、第1の磁極部6aの励磁状態が、ロータ3の回転位置に対して電気進角0度と45度との間で切り換わる。そのような位置に第2磁気センサ8が配置されている。第4磁気センサ9の出力に基づいて第2の磁極部7aの励磁状態を切り換えるときに、第2の磁極部7aの励磁状態が、ロータ3の回転位置に対して電気進角0度と45度との間で切り換わる。そのような位置に第4磁気センサ9が配置されている。
そのため、各磁気センサの出力結果によってコイルの通電方向を切り換えたとしても、コイルの通電方向を切り換えずに励磁を維持した状態との位相のずれが少ない。従って、通常のステップ駆動で駆動される場合と、各磁気センサの出力によってコイルの通電を切り換えて駆動する場合との間で、ロータ3およびマグネット2の位相に大きな差はない。よって、ステップ駆動と各磁気センサの出力をフィードバック制御するブラシレス駆動とを切り換えても、振動や発振がなくスムーズな動作切り換えを行うことができる。特に、停止状態から駆動を開始する場合や駆動状態から停止状態にする場合にこのような電気進角で駆動するのが望ましい。
(1−ii)高進角駆動
ロータ3の回転が高速になると、逆起電力やコイルのインダクタンス成分により磁極部が磁化される時間が遅れてくる。この場合、ロータ3の回転位置に対してコイルの通電方向切り換えを早めに行うことによって、大きな回転駆動力を得ることができる。
ロータ3の回転が高速になると、逆起電力やコイルのインダクタンス成分により磁極部が磁化される時間が遅れてくる。この場合、ロータ3の回転位置に対してコイルの通電方向切り換えを早めに行うことによって、大きな回転駆動力を得ることができる。
そこで制御回路13は、第1磁気センサ10の出力に基づいて第1の磁極部6aに励磁される極を切り換え、第3磁気センサ11の出力に基づいて第2の磁極部7aに励磁される極を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を右回りに回転させる動作(第2の通電モード)に関して説明する。第2の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
制御回路13は、第1磁気センサ10がマグネット2のS極を検出した場合には第1の磁極部6aをN極に励磁し、第1磁気センサ10がマグネット2のN極を検出した場合には第1の磁極部6aをS極に励磁する。制御回路13は、第3磁気センサ11がマグネット2のS極を検出した場合には第2の磁極部7aをS極に励磁し、第3磁気センサ11がマグネット2のN極を検出した場合には第2の磁極部7aをN極に励磁する。
図6(a)の状態では、第1磁気センサ10、第3磁気センサ11はともにマグネット2のS極を検出している。よって、第1の磁極部6aはN極に励磁され、第2の磁極部7aはS極に励磁されるので、ロータ3およびマグネット2には右回りの回転力が発生する。
図6(a)の状態からロータ3が右回りに回転すると、図6(b)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と第1の磁極部6aの中心とが対向する状態になる。第1磁気センサ10の出力に基づいて第1の磁極部6aに励磁される極を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの励磁切換のタイミングが電気進角45度と90度との間になるように第1磁気センサ10が配置されている。このため、図6(a)の状態から図6(b)の状態となるまでの間に第1磁気センサ10によってマグネット2のN極が検出される。すると、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電される。また、第3磁気センサ11はマグネット2のS極を検出しているので、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には右回りの回転力が発生する。
図6(b)の状態からロータ3が右回りに回転すると、図6(c)の状態を経て、図6(d)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q2と第2の磁極部7aの中心とが対向する。第3磁気センサ11の出力に基づいて第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの励磁切換のタイミングが電気進角45度と90度との間になるように第3磁気センサ11が配置されている。このため、図6(c)の状態から図6(d)の状態となるまでの間に第3磁気センサ11によってマグネット2のN極が検出される。すると、第2の磁極部7aがN極に励磁されるように第2のコイル5が通電される。また、第1磁気センサ10はマグネット2のN極を検出しているので、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には右回りの回転力が発生する。
このように、通電が順次切り換えられ、右回りの回転方向にロータ3およびマグネット2は回転していく。
このような第1磁気センサ10、第3磁気センサ11の配置によって、ロータ3が高速回転している場合、磁極部6a、7aが磁化されるタイミングは、実質的に電気進角45度に近づいたタイミングとなるため、大きな回転駆動力を得ることができる。従って、ロータ3が高速で右回転している場合は、高進角駆動で駆動するのが望ましい。
(2)左回りの回転について
(2−i)低進角駆動
制御回路13は、第1磁気センサ10の出力信号により第1の磁極部6aの励磁を切り換え、第3磁気センサ11の出力信号により第2の磁極部7aの励磁を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を左回りに回転させる動作(第3の通電モード)に関して説明する。第3の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
(2−i)低進角駆動
制御回路13は、第1磁気センサ10の出力信号により第1の磁極部6aの励磁を切り換え、第3磁気センサ11の出力信号により第2の磁極部7aの励磁を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を左回りに回転させる動作(第3の通電モード)に関して説明する。第3の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
制御回路13は、第1磁気センサ10がマグネット2のS極を検出した場合には、第1の磁極部6aをS極に励磁するよう第1のコイル4に通電する。制御回路13は、第3磁気センサ11がマグネット2のS極を検出した場合には、第2の磁極部7aをN極に励磁するよう第2のコイル5に通電する。制御回路13は、第3磁気センサ11がマグネット2のN極を検出した場合には、第2の磁極部7aをS極に励磁するよう第2のコイル5に通電する。
図6(a)の状態では、第1磁気センサ10、第3磁気センサ11は共に、マグネット2のS極を検出している。よって、第1の磁極部6aはS極に励磁され、第2の磁極部7aはN極に励磁されるので、ロータ3およびマグネット2に左回りの回転力が発生する。
図6(a)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(f)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と第2の磁極部7aの中心とが対向する状態になる。図6(f)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(g)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と第2の磁極部7aの中心との距離が、中心Q1とは異極に着磁されたマグネット2の極の中心Q3と第1の磁極部6aとの距離と同じになる。第3磁気センサ11の出力に基づいて第2の磁極部7aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの励磁切換のタイミングが電気進角0度と45度との間になるように第3磁気センサ11が配置されている。このため、図6(f)の状態から図6(g)の状態となるまでの間に第3磁気センサ11によってマグネット2のN極が検出される。このとき、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電される。また、第1磁気センサ10はマグネット2のS極を検出しているので、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には左回りの回転力が発生する。
図6(g)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(h)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q3と第1の磁極部6aの中心とが対向する。図6(h)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(i)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q3と第2の磁極部7aの中心との距離が、中心Q3と第1の磁極部6aの中心との距離と同じになる。第1磁気センサ10の出力に基づいて第1の磁極部6aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの励磁切換のタイミングが電気進角0度と45度との間になるように第1磁気センサ10が配置されている。このため、図6(h)の状態から図6(i)の状態となるまでの間に第1磁気センサ10によってマグネット2のN極が検出される。このとき、第1の磁極部6aがN極に励磁されるように第1のコイル4が通電される。また、第3磁気センサ11はマグネット2のN極を検出しているので、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には左回りの回転力が発生する。
このように、通電が順次切り換えられ、左回りの回転方向にロータ3およびマグネット2は回転していく。
第1磁気センサ10の出力に基づいて第1の磁極部6aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの励磁切換のタイミングが電気進角0度と45度との間になるように第1磁気センサ10が配置されている。また、第3磁気センサ11の出力に基づいて第2の磁極部7aの励磁状態を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの励磁切換のタイミングが電気進角45度と90度との間になるように第3磁気センサ11が配置されている。
そのため、各磁気センサの出力結果によってコイルの通電方向を切り換えたとしても、コイルの通電方向を切り換えずに励磁を維持した状態との位相のずれが少ない。従って、通常のステップ駆動で駆動される場合と、各磁気センサの出力によってコイルの通電を切り換えて駆動する場合との間で、ロータ3およびマグネット2の位相に大きな差はない。よって、ステップ駆動と各磁気センサの出力をフィードバック制御するブラシレス駆動とを切り換えても、振動や発振がなくスムーズな動作切り換えを行うことができる。特に、停止状態から駆動を開始する場合や駆動状態から停止状態にする場合にこのような電気進角で駆動するのが望ましい。
(2−ii)高進角駆動
ロータ3の回転が高速になると、逆起電力やコイルのインダクタンス成分により磁極部が磁化される時間が遅れてくる。この場合、ロータ3の回転位置に対してコイルの通電方向切り換えを早めに行うことによって、大きな回転駆動力を得ることができる。
ロータ3の回転が高速になると、逆起電力やコイルのインダクタンス成分により磁極部が磁化される時間が遅れてくる。この場合、ロータ3の回転位置に対してコイルの通電方向切り換えを早めに行うことによって、大きな回転駆動力を得ることができる。
そこで制御回路13は、第2磁気センサ8の出力に基づいて第1の磁極部6aに励磁される極を切り換え、第4磁気センサ9の出力に基づいて第2の磁極部7aに励磁される極を切り換える。このようにして、制御回路13がロータ3を左回りに回転させる動作(第4の通電モード)に関して説明する。第4の通電モードでは、制御回路13は、以下のような組み合わせで通電方向を切り換える。
制御回路13は、第2磁気センサ8がマグネット2のS極を検出した場合には第1の磁極部6aをS極に励磁し、第2磁気センサ8がマグネット2のN極を検出した場合には第1の磁極部6aをN極に励磁する。制御回路13は、第4磁気センサ9がマグネット2のS極を検出した場合には第2の磁極部7aをN極に励磁し、第4磁気センサ9がマグネット2のN極を検出した場合には第2の磁極部7aをS極に励磁する。
図6(a)の状態では、第2磁気センサ8、第4磁気センサ9はともにマグネット2のS極を検出している。よって、第1の磁極部6aはS極に励磁され、第2の磁極部7aはN極に励磁されるので、ロータ3およびマグネット2には左回りの回転力が発生する。
図6(a)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(f)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q1と第2の磁極部7aの中心とが対向する状態になる。第4磁気センサ9の出力に基づいて第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの励磁切換のタイミングが電気進角45度と90度との間になるように第4磁気センサ9が配置されている。このため、図6(a)の状態から図6(f)の状態となるまでの間に第4磁気センサ9によってマグネット2のN極が検出される。すると、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電される。また、第2磁気センサ8はマグネット2のS極を検出しているので、第1の磁極部6aがS極に励磁されるように第1のコイル4が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には左回りの回転力が発生する。
図6(f)の状態からロータ3が左回りに回転すると、図6(g)の状態を経て、図6(h)に示すように、マグネット2の着磁された極の中心Q3と第1の磁極部6aの中心とが対向する。第2磁気センサ8の出力に基づいて第1の磁極部6aに励磁される極を切り換えるときに、ロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの励磁タイミングが電気進角45度と90度との間になるように第2磁気センサ8が配置されている。このため、図6(g)の状態から図6(h)の状態となるまでの間に第2磁気センサ8によってマグネット2のN極が検出される。すると、第1の磁極部6aはN極に励磁されるように第1のコイル4が通電される。また、第4磁気センサ9はマグネット2のN極を検出しているので、第2の磁極部7aがS極に励磁されるように第2のコイル5が通電されている。そのため、ロータ3およびマグネット2には左回りの回転力が発生する。
このように、通電が順次切り換えられ、左回りの回転方向にロータ3およびマグネット2は回転していく。
このような第2磁気センサ8、第4磁気センサ9の配置によって、ロータ3が高速回転している場合、磁極部6a、7aが磁化されるタイミングは、実質的に電気進角45度に近づいたタイミングとなるため、大きな回転駆動力を得ることができる。従って、ロータ3が高速で左回りに回転している場合は、高進角駆動で駆動するのが望ましい。
以上説明したように、右回り、左回りのそれぞれにおいて、磁極部6a、7aの励磁切換のタイミングが適切な電気進角の範囲内となるように、各磁気センサが配置されている。実際には、各磁気センサは、マグネットの着磁誤差、センサ寸法誤差及びヨーク誤差等を考慮しつつ、大きな回転駆動力を得るための位置に配置するのが望ましい。
図7は、モータユニット1000のブロック図である。図8は、モータユニット1000の斜視図である。図9はモータユニット1000の分解斜視図である。図8、図9に示すように、モータユニット1000は、第1のモータ100と、第2のモータ200とを連結機構300で連結して構成される。なお、図8、図9において、第1のモータ100に関して、図1で例示したのとは図面上の形状が異なる箇所があるが、両者は同じものを示している。第1のモータ100、第2のモータ200について、本発明に直接関係しない箇所の形状は両者のうちいずれの形状を採用してもよい。
第1のモータ100における第1のロータ3は、マグネット2のほか、第1の出力部3aおよび第1のシャフト3bを備える。第2のモータ200は、第2のロータ203、第1のコイル204、第2のコイル205、第1のヨーク206、第2のヨーク207およびモータカバー212を備える。第2のロータ203は、マグネット202、第2の出力部203aおよび第2のシャフト203bを備える。第2のモータ200において、第1のヨーク206は、マグネット202の外周面に対向する複数の第1の磁極部206aを備える。第2のヨーク207は、マグネット202の外周面に対向する複数の第2の磁極部207aを備えている。
第2のモータ200の第2のロータ203、第1のコイル204、第2のコイル205の構成は、第1のモータ100の第1のロータ3、第1のコイル4、第2のコイル5と同様である。第2のロータ203のマグネット202、第2の出力部203aおよび第2のシャフト203bの構成は、第1のロータ3のマグネット2、第1の出力部3aおよび第1のシャフト3bと同様である。第2のモータ200の第1のヨーク206、第2のヨーク207、モータカバー212の構成は、第1のモータ100の第1のヨーク6、第2のヨーク207、モータカバー12と同様である。ただし、第1のモータ100には磁気センサ10、8、11、9が設けられるが、第2のモータ200はこれらの磁気センサを有しない。
連結機構300(連結部)は、出力部301、ベアリング302、シャフト303および連結プレート304を備える。第1のロータ3と第2のロータ203との互いの回転位相がずれないように、第1のロータ3の第1の出力部3aと第2のロータ203の第2の出力部203aとが、連結機構300の出力部301によって連結されている。第1の出力部3a、第2の出力部203a、出力部301はいずれも、ギヤ形状に構成される。なお、第1のロータ3と第2のロータ203との互いの回転位相を固定して連結する構成であれば、連結機構300は他の部材、例えばベルト等を用いた構成であってもよい。
図10〜図13、図18に比較例を示し、図14〜図17、図19に本実施の形態の構成を示す。概略を述べると、本実施の形態では、制御回路13は、第1のモータ100に搭載されている磁気センサ8〜11を用いて第1のモータ100の回転位相を検出すると共に第1のモータ100を制御する。また、制御回路13は、磁気センサの搭載されていない第2のモータ200を、第1のモータ100に搭載された磁気センサ8〜11を用いて制御する。
[比較例での右回り]
まず、図10〜図13で、比較例の構成、および比較例における右回り時の制御を説明する。図10は、比較例におけるモータユニット1000を、図8のF1方向から見た図である。連結機構300によって、第1のロータ3と第2のロータ203とは、相対的な回転方向における位相(回転位相)が固定されている。特に、ロータ同士の着磁位相が等しくなるように組み付けられた状態(同期した状態)である。
まず、図10〜図13で、比較例の構成、および比較例における右回り時の制御を説明する。図10は、比較例におけるモータユニット1000を、図8のF1方向から見た図である。連結機構300によって、第1のロータ3と第2のロータ203とは、相対的な回転方向における位相(回転位相)が固定されている。特に、ロータ同士の着磁位相が等しくなるように組み付けられた状態(同期した状態)である。
図11は、比較例における右回り時の磁気センサの出力信号と磁極部の極性切り換えタイミングとの関係を電気角で表した図である。各モータを高進角駆動で右回りに回転させる場合を考える。制御回路13は、第1のロータ3と第2のロータ203とが同期して右回りに回転するときの各磁気センサの出力信号に基づいて、各磁極部6a、7a、206a、207aに励磁される極性を切り換える。具体的には、制御回路13は、第1のモータ100の第1の磁極部6aおよび第2のモータ200の第1の磁極部206aの各極性を切り換えるタイミングを、第1磁気センサ10の出力信号によって制御する。また、制御回路13は、第1のモータ100の第2の磁極部7aおよび第2のモータ200の第2の磁極部207aの各極性を切り換えるタイミングを、第3磁気センサ11の出力信号によって制御する。
このように、比較例において、各モータを高進角駆動で右回りに回転させる場合、磁気センサ8〜11の内、第1のモータ100の通電切り換えに用いられるのは、磁気センサ10、11の出力信号であり、磁気センサ8、9の出力信号は用いられない。
図12は、比較例における、2つのモータの合成トルクを示す図である。図12において、横軸はロータ3、203の回転位相を電気角で示している。縦軸はトルクを示し、各モータ100、200のトルクの最大値を1.4として正規化して示している。
ロータ3、203の回転位相は同期しているため、第1のモータ100のトルク波形と第2のモータ200のトルク波形との位相が略一致する。そのため、連結機構300の出力軸303により、2つのトルクが足し合わされ、その合成トルクは、1つのモータのトルクの2倍となる。2つのトルク波形を合わせた合成トルク波形において、合成トルクの低い箇所を、トルクの落ち込み位置と呼ぶ。
第1のモータ100のトルクの落ち込み位置と第2のモータ200のトルクの落ち込み位置とは同じである。そのため、合成トルク波形においては、合成トルクの落ち込み位置での値は、第1のモータ100のトルクの落ち込み位置での値及び第2のモータ200のトルクの落ち込み位置での値の2倍になる。図12の例では、合成トルクのトルク落ち込み位置での値は1.1となっている。駆動機構の負荷に対して合成トルクが不足してしまうと、モータユニット1000が適切に回転しないおそれがある。そのため、合成トルクの落ち込みの程度は低い方がよい。
図13は、比較例における、モータユニット1000の電流波形を示す図である。図13において、横軸に電気角をとり、縦軸に電流値をとり、1つのモータの最大電流値を200mAとして正規化して示している。
ロータ3、203の回転位相は同期しているため、モータユニット1000の電流合成波形は、第1のモータ100の電流波形と第2のモータ200の電流波形とが足し合わされたものとなる。第1のモータ100の電流波形の最大値の回転位相と、第2のモータ200の電流波形の最大値の回転位相とが一致(同期)している。そのため、電流合成波形において、最大電流値は、第1のモータ100の電流の最大値及び第2のモータ200の電流の最大値の2倍となり、図13の例では約400mAとなる。電流負荷の増大を抑制する観点からは、電流合成波形の最大値は小さい方が望ましい。
[本実施の形態での右回り]
次に、図14〜図17で、本実施の形態の構成、および本実施の形態における右回り時の制御を説明する。
次に、図14〜図17で、本実施の形態の構成、および本実施の形態における右回り時の制御を説明する。
図14は、本実施の形態におけるモータユニット1000を、図8のF1方向から見た図である。連結機構300によって、第1のロータ3と第2のロータ203とは、相対的な回転方向における位相(回転位相)が固定されている。比較例(図10)では、ロータ同士の着磁位相が一致しており、同期した状態であった。これに対し、本実施の形態のモータユニット1000は、第1のロータ3と第2のロータ203とで、回転方向における着磁波形の位相をずらして組み付けられている。従って、図14に示す本実施の形態のモータユニット1000は、図10の比較例に対し、構造に関してはロータ3、203間に位相差を設けた点が異なる。
また、高進角駆動での右回り時において、比較例では、第4磁気センサ9と第2磁気センサ8は、ロータ3、203のいずれを駆動するための通電の切り換えにも用いられていなかった。これに対し、本実施の形態では、第2のモータ200の第2のロータ203を駆動するための通電の切り換えに、第4磁気センサ9と第2磁気センサ8が用いられる。なお、第1のモータ100の第1のロータ3を駆動するための通電の切り換えには磁気センサ10、11が用いられる。上述のように磁気センサ8、9、10、11は、第1のロータ3の回転方向における配置位置が互いに異なる。
第1磁気センサ10と第1のロータ3の回転中心αとを通る直線βと、第2磁気センサ8と回転中心αとを通る直線γと、が成す角度を角度δとする。角度δは、第1磁気センサ10と第2磁気センサ8との、第1のロータ3の回転方向における第1の位相差に相当する。ここで、角度δの大きさは、各磁気センサ8〜11、及び各磁極部6a、7aの配置から次のように規定される。
まず、第2磁気センサ8は、第1のロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの極性切換タイミングが電気進角22.5度になるように配置されている。第4磁気センサ9は、第1のロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの極性切換タイミングが電気進角22.5度になるように配置されている。第1磁気センサ10は、第1のロータ3の回転位置に対する第1の磁極部6aの極性切換タイミングが電気進角67.5度になるように配置されている。第3磁気センサ11は、第1のロータ3の回転位置に対する第2の磁極部7aの極性切換タイミングが電気進角67.5度になるように配置されている。第2磁気センサ8と第1磁気センサ10との位相差は、電気角で45度であり、第4磁気センサ9と第3磁気センサ11の位相差は、電気角で45度である。従って、角度δは、電気角で45度であり、機械角では11.25度である。
第2のロータ203における極性の反転する境界面が、第1のロータ3における対応する境界面に対して、第1のロータ3の回転方向とは逆(左回り)に、角度εだけずれた回転位置に位置する。このような位置関係となるように、第1のロータ3と第2のロータ203とが、連結機構300によって連結されている。すなわち、ロータ3、203の回転位相が同期した状態(図10)に対し、図14の例では、ロータ203はロータ3に対して、ロータ3、203の回転方向とは逆(左回り)に、角度ε分だけ位相をずらして連結されている。角度εは、第1のロータ3の着磁波形と第2のロータ203の着磁波形との第2の位相差に相当する。
ここで、本実施の形態では、角度δと角度εとが等しくなるように、ロータ3、203、連結機構300が組み付けられている。これにより、以下に説明するように、第1のモータ100は、第1磁気センサ10と第3磁気センサ11によって極性切り換えを行う高進角駆動により、大きな回転駆動力を得ることができる。一方、第2のモータ200は、第2磁気センサ8と第4磁気センサ9によって極性切り換えを行う高進角駆動により、大きな回転駆動力を得ることができる。
図15は、本実施の形態において、右回り時の磁気センサの出力信号と磁極部の極性切り換えタイミングとの関係を電気角で表した図である。
第1のモータ100において、制御回路13は、第1磁気センサ10の出力信号により第1の磁極部6aの極性を切り換え、第3磁気センサ11の出力信号により第2の磁極部7aの極性を切り換える。第2のモータ200において、制御回路13は、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部206aの極性を切り換え、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部207aの極性を切り換える。
図15において、第1磁気センサ10と第2磁気センサ8との、電気角としての位相差をζ1とする。第3磁気センサ11と、第4磁気センサ9との電気角としての位相差をη1とする。位相差ζ1は電気角で45度である。位相差η1は電気角で45度である。従って、位相差ζ1と位相差η1とは略等しい。この位相差ζ1、η1の電気角(=45度)は機械角で11.25度であり、図14の角度δ(第1の位相差)の機械角11.25度、及び、角度ε(第2の位相差)の機械角11.25度と略等しい。つまり、モータユニット1000は、角度δと角度εとが略等しくなるように組み付けられている。
このように、第2のモータ200において、制御回路13は、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部206aの極性を切り換え、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部207aの極性を切り換える。従って、第2のモータ200には磁気センサを搭載する必要がないため、モータユニット全体で磁気センサの削減、およびそれに付随する配線や制御の簡素化が可能となっている。
図16は、本実施の形態における、2つのモータの合成トルクを示す図である。縦軸と横軸には図12と同様のものをとる。第1のロータ3と第2のロータ203との回転位相が、電気角で位相差ζ1(ないし位相差η1)分ずれている。従って、第1のモータ100のトルク波形と、第2のモータ200のトルク波形との位相は、電気角で位相差ζ1だけずれている。
そのため、連結機構300の出力軸303により得られる合成トルクの波形は、位相がずれた2つのトルク波形が合成されたものとなる。第1モータ100のトルクの落ち込み位置と第2のモータ200のトルクの落ち込み位置は位相差ζ1だけずれている。そのため、合成トルクの落ち込み位置での値は1.8となっている。従って、位相が同期した状態での合成トルク(図12)の落ち込み位置での値1.1と比較して、本実施の形態では、合成トルク波形の振幅が小さくなり、落ち込み位置での値が1.8にまで高くなっている。仮に、トルクの落ち込み位置からモータ回転が開始されたとしても、駆動機構の負荷が1.8未満であれば駆動機構を回転させることができるので、トルク不足でモータユニットが回転しないといったケースを減らせることができる。
第1のロータ3の回転方向における第1の磁極部6aと第2の磁極部7aとの位相のずれ量を、電気角でAとする。本実施の形態では、ずれ量A(所定電気角)は電気角で90度である。図4(a)、(b)の状態ではいずれも、回転駆動力が発生しておらず、トルクの落ち込み位置に該当する。図4(a)から図4(b)までのロータ3の回転移動量は電気角で90度である。
図5(b)に示す、電気進角45度のときのモータトルク波形では、トルクの落ち込みは電気角でずれ量Aごとに発生する。このことから、合成トルクの落ち込みを極力抑制するためには、第1のモータ100のトルク波形と第2のモータ200のトルク波形との位相を電気角でA/2度(ずれ量Aの半分)だけずらすとよい。こうすると、2つのトルク波形の落ち込み位置同士が最も離れた状態となり、一方のトルクの高い位置と他方のトルクの落ち込み位置とが足し合わされ、合成トルクの落ち込みが抑制される。従って、合成トルクの落ち込みを極力抑制するためには、角度δ(第1の位相差)は、電気角で、ずれ量Aの半分と略等しいのが好ましい。
図17は、本実施の形態における、モータユニット1000の電流波形を示す図である。図17において、横軸、縦軸には図13と同様のものをとる。
第1のロータ3と第2のロータ203との回転位相が、電気角で位相差ζ1(ないし位相差η1)分ずれている。従って、第1のモータ100の電流波形と、第2のモータ200の電流波形との位相は、電気角で位相差ζ1だけずれている。モータユニット1000の電流合成波形は、位相のずれた2つの電流波形が足し合わされたものとなる。第1のモータ100の電流波形の山および谷の位置と、第2のモータ200の電流波形の山および谷の位置とが電気角で位相差ζ1分だけずれている。そのため、電流合成波形における最大値は350mAとなっている。従って、位相が同期した状態での電流の最大値400mA(図13)と比較し、本実施の形態では、電流の最大値が350mAにまで低減できている。
図13、図17に示すように、各モータの電流波形において、電流値の最大値から隣接する最小値までの間隔は、電気角でずれ量Aだけ離れている。電流合成波形における最大値を極力小さくするためには、第1のモータ100の電流波形と第2のモータ200の電流波形との位相を電気角でずれ量Aだけずらすとよい。こうすることで、各電流波形の最大値と最小値とが重なり合い、合成電流の最大値を効果的に抑制することが可能である。従って、最大電流量を極力小さくするためには、角度δ(第1の位相差)は、電気角で、ずれ量Aと略等しいのが好ましい。
次に、図18、図19で、比較例と本実施の形態とにおける、左回り時の制御を説明する。図18は、比較例における、左回り時の磁気センサの出力信号と磁極部の極性切り換えタイミングとの関係を電気角で表した図である。図19は、本実施の形態において、左回り時の磁気センサの出力信号と磁極部の極性切り換えタイミングとの関係を電気角で表した図である。
[比較例での左回り]
まず、比較例において、図18に示すように、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合を考える。制御回路13は、第1のモータ100の第2の磁極部7aおよび第2のモータ200の第2の磁極部207aの各極性を切り換えるタイミングを、第4磁気センサ9の出力信号によって制御する。また、制御回路13は、第1のモータ100の第1の磁極部6aおよび第2のモータ200の第1の磁極部206aの各極性を切り換えるタイミングを、第2磁気センサ8の出力信号によって制御する。このように、比較例において、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合、磁気センサ8〜11の内、第1のモータ100の通電切り換えに用いられるのは、磁気センサ8、9の出力信号であり、磁気センサ10、11の出力信号は用いられない。
まず、比較例において、図18に示すように、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合を考える。制御回路13は、第1のモータ100の第2の磁極部7aおよび第2のモータ200の第2の磁極部207aの各極性を切り換えるタイミングを、第4磁気センサ9の出力信号によって制御する。また、制御回路13は、第1のモータ100の第1の磁極部6aおよび第2のモータ200の第1の磁極部206aの各極性を切り換えるタイミングを、第2磁気センサ8の出力信号によって制御する。このように、比較例において、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合、磁気センサ8〜11の内、第1のモータ100の通電切り換えに用いられるのは、磁気センサ8、9の出力信号であり、磁気センサ10、11の出力信号は用いられない。
その結果、比較例における、左回り時の2つのモータの合成トルクは、図12に示すものと同じになり、モータユニット1000の電流合成波形は、図13に示すものと同じになる。
[本実施の形態での左回り]
本実施の形態において、図19に示すように、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合を考える。第1のモータ100において、制御回路13は、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部7aの極性を切り換え、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部6aの極性を切り換える。第2のモータ200において、制御回路13は、第3磁気センサ11の出力信号により第1の磁極部206aの極性を切り換え、第1磁気センサ10の出力信号により第2の磁極部207aの極性を切り換える。
本実施の形態において、図19に示すように、各モータを高進角駆動で左回りに回転させる場合を考える。第1のモータ100において、制御回路13は、第4磁気センサ9の出力信号により第2の磁極部7aの極性を切り換え、第2磁気センサ8の出力信号により第1の磁極部6aの極性を切り換える。第2のモータ200において、制御回路13は、第3磁気センサ11の出力信号により第1の磁極部206aの極性を切り換え、第1磁気センサ10の出力信号により第2の磁極部207aの極性を切り換える。
その結果、本実施の形態における、左回り時の2つのモータの合成トルクは、図16に示すものと同じになり、モータユニット1000の電流合成波形は、図17に示すものと同じになる。図19に示す位相差ζ2、η2はそれぞれ、図15に示す位相差ζ1、η1に対応する。位相差ζ2と位相差η2とは略等しく、この位相差ζ1、η1の電気角(=45度)は機械角で11.25度であり、角度δ(第1の位相差)の機械角11.25度、及び、角度ε(第2の位相差)の機械角11.25度と略等しい。
本実施の形態の構成および制御をまとめると次のようになる。まず、第1のロータ3に対して、第2のロータ203は、第1の回転方向(右回り)において角度ε(第2の位相差)だけ遅れた回転位相となるように、連結機構300によって連結されている。第1の検出素子に対して、第2の検出素子は、第1の回転方向(右回り)における進み側に位置する。第1の検出素子に第1磁気センサ10(または第3磁気センサ11)が相当し、第2の検出素子に第2磁気センサ8(または第4磁気センサ9)が相当する。そして本実施の形態の構成を、右回り、左回りのいずれにも適合するように表現すると、次のようになる。
制御回路13は、第1の検出素子と第2の検出素子のうち、第1のロータ3の極性の反転する境界面が先に通過する検出素子の信号に基づいて、第1のロータ3を駆動するための通電を切り換える。また、制御回路13は、第1の検出素子と第2の検出素子のうち、第1のロータ3の極性の反転する境界面が後に通過する検出素子の信号に基づいて、第2のロータ203を駆動するための通電を切り換える。
例えば、右回り(図15)では、境界面が先に通過する第1磁気センサ10(または第3磁気センサ11)の信号に基づいて、第1のロータ3の極性が切り換えられる。境界面が後に通過する第2磁気センサ8(または第4磁気センサ9)の信号に基づいて、第2のロータ203の極性が切り換えられる。左回り(図19)では、境界面が先に通過する第2磁気センサ8(または第4磁気センサ9)の信号に基づいて、第1のロータ3の極性が切り換えられる。境界面が後に通過する第1磁気センサ10(または第3磁気センサ11)の信号に基づいて、第2のロータ203の極性が切り換えられる。
なお、第1の検出素子に第3磁気センサ11が相当し、第2の検出素子に第4磁気センサ9が相当するとしても同様に考えることができる。このように、高進角駆動時に第1のロータ3の駆動に使わない検出素子を第2のロータ203の駆動に有効利用することで、構成を簡単にすることができる。
本実施の形態によれば、第1のロータ3と第2のロータ203とは、互いの回転位相がずれないように、連結機構300によって連結されている。そして、第1磁気センサ10と第2磁気センサ8との第1のロータ3の回転方向における第1の位相差(角度δ)と、第1のロータ3の着磁波形と第2のロータ203の着磁波形との第2の位相差(角度ε)とが略等しい。第4磁気センサ9と第3磁気センサ11との位相差についても同様に角度εと略等しい。すなわち、第1のロータ3を高進角駆動で回転させる場合に通電切り換えに用いない方の磁気センサを、第2のロータ203の極性切り換えに用いるので、第2のモータ200には磁気センサを搭載する必要がない。従って、検出素子の個数の削減、および配線や制御の簡素化を図ることができる。
また、第1のロータ3の回転方向における第1の磁極部6aと第2の磁極部7aとのずれ量Aに対し、第1の位相差(角度δ)は、電気角でずれ量Aの半分(A/2)と略等しいので、合成トルクの落ち込みを極力小さくすることができる。
なお、第1の位相差(δ)を、電気角で、ずれ量Aと略等しくしてもよい。そうすれば、最大電流量を極力小さくすることができる。なお、合成トルクの落ち込みを小さくすることと、最大電流量を小さくすることとのバランスを考慮すれば、第1の位相差(δ)は、電気角で、ずれ量Aの半分(A/2)からずれ量Aまでの範囲に属するようにしてもよい。
なお、極性の反転する境界面が先に通過する検出素子の信号に基づいて、一方のロータの極性を切り換え、境界面が後に通過する検出素子の信号に基づいて、他方のロータの極性を切り換えるとした。この駆動方法において、検出素子の個数の削減、および配線や制御の簡素化を図る効果を得ることに限って言えば、第1の位相差(δ)と第2の位相差(ε)とが略等しいことは必須でない。
なお、第1の検出素子と第2の検出素子に該当する磁気センサの組は1組でもよく、3組以上であってもよい。また、固定された位相となるように互いに連結されるモータの数は複数であればよく、2つに限定されない。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
2、202 マグネット
3、203 ロータ
6、7 ヨーク
8、9、10、11 磁気センサ
13 制御回路
100、200 モータ
300 連結機構
3、203 ロータ
6、7 ヨーク
8、9、10、11 磁気センサ
13 制御回路
100、200 モータ
300 連結機構
Claims (10)
- 周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第1のロータ、並びに、前記第1のロータの回転方向における配置位置が互いに異なる第1の検出素子および第2の検出素子を少なくとも含み前記マグネットの回転位相を検出する複数の検出素子、を有する第1のモータと、
周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第2のロータを有する第2のモータと、
前記第1のロータと前記第2のロータとの互いの回転位相がずれないように前記第1のロータと前記第2のロータとを連結する連結部と、
前記複数の検出素子の信号に基づいて、前記第1のモータおよび前記第2のモータの各々の通電を制御する制御手段と、を有し、
前記第1の検出素子と前記第2の検出素子との、前記第1のロータの回転方向における第1の位相差と、前記第1のロータの着磁波形と前記第2のロータの着磁波形との第2の位相差とが略等しいことを特徴とするモータユニット。 - 前記第1のロータに対して、前記第2のロータは、第1の回転方向において前記第2の位相差だけ遅れた回転位相となるように、前記連結部によって連結され、
前記第1の検出素子に対して、前記第2の検出素子は、前記第1の回転方向における進み側に位置し、
前記制御手段は、前記第1の検出素子と前記第2の検出素子のうち、前記第1のロータの極性の反転する境界面が先に通過する検出素子の信号に基づいて、前記第1のロータを駆動するための通電を切り換え、前記第1の検出素子と前記第2の検出素子のうち、前記第1のロータの極性の反転する境界面が後に通過する検出素子の信号に基づいて、前記第2のロータを駆動するための通電を切り換えることを特徴とする請求項1に記載のモータユニット。 - 前記第1のモータは、前記第1のロータの外周面に対向する第1の磁極部を備えた第1のヨークと、前記第2のロータの前記外周面に対向し前記第1の磁極部に対して所定電気角だけ位相をずらした位置に配置された第2の磁極部を備えた第2のヨークと、を有し、
前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角の半分から前記所定電気角までの範囲に属することを特徴とする請求項1または2に記載のモータユニット。 - 前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角の半分と略等しいことを特徴とする請求項3に記載のモータユニット。
- 前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角と略等しいことを特徴とする請求項3に記載のモータユニット。
- 周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第1のロータ、並びに、前記第1のロータの回転方向における配置位置が互いに異なる第1の検出素子および第2の検出素子を少なくとも含み前記マグネットの回転位相を検出する複数の検出素子、を有する第1のモータと、
周方向に複数に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットを備えた回転可能な第2のロータを有する第2のモータと、
前記第1のロータと前記第2のロータとの互いの回転位相がずれないように前記第1のロータと前記第2のロータとを連結する連結部と、を有するモータユニットの駆動方法であって、
前記第1のロータに対して、前記第2のロータは、第1の回転方向において前記第2の位相差だけ遅れた回転位相となるように、前記連結部によって連結され、
前記第1の検出素子に対して、前記第2の検出素子は、前記第1の回転方向における進み側に位置し、
前記第1の検出素子と前記第2の検出素子のうち、前記第1のロータの極性の反転する境界面が先に通過する検出素子の信号に基づいて、前記第1のロータを駆動するための通電を切り換え、前記第1の検出素子と前記第2の検出素子のうち、前記第1のロータの極性の反転する境界面が後に通過する検出素子の信号に基づいて、前記第2のロータを駆動するための通電を切り換えることを特徴とするモータユニットの駆動方法。 - 前記第1の検出素子と前記第2の検出素子との、前記第1のロータの回転方向における第1の位相差と、前記第1のロータの着磁波形と前記第2のロータの着磁波形との第2の位相差とが略等しいことを特徴とする請求項6に記載のモータユニットの駆動方法。
- 前記第1のモータは、前記第1のロータの外周面に対向する第1の磁極を備えた第1のヨークと、前記第2のロータの前記外周面に対向し前記第1の磁極部に対して所定電気角だけ位相をずらした位置に配置された第2の磁極を備えた第2のヨークと、を有し、
前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角の半分から前記所定電気角までの範囲に属することを特徴とする請求項6または7に記載のモータユニットの駆動方法。 - 前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角の半分と略等しいことを特徴とする請求項8に記載のモータユニットの駆動方法。
- 前記第1の位相差は、電気角で、前記所定電気角と略等しいことを特徴とする請求項8に記載のモータユニットの駆動方法。
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JP2018234676A JP2020096489A (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | モータユニットおよびその駆動方法 |
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