JP2020096413A - 円筒状磁気回路及びその製造方法 - Google Patents

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Yoshihiko Kuriyama
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Abstract

【課題】加工等の無駄の発生を抑え、効率よく製造することのできる、永久磁石とヨークとからなる円筒状磁気回路及びその製造方法を提供する。【解決手段】円筒状磁気回路100は、円筒状に配置された複数の永久磁石101と、永久磁石101の外周又は内周に、永久磁石101に接続して円筒状に配置された複数のヨーク102と、複数のヨーク102を固定するためのリング状固定部103とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、円筒状に配置された永久磁石と、それに対応して円筒状に配置されたヨークとからなる円筒状磁気回路、及び前記円筒状磁気回路を製造する方法に関する。
特開2018-19532号(特許文献1)は、加振機などに使用される大型のボイスコイルモータに関する技術を開示している。特許文献1に記載されたボイスコイルモータは、円筒状のヨークと、前記円筒状のヨークの内周面に貼り付けた複数の永久磁石とからなる磁気回路によって構成されている。前記磁気回路を構成するヨークは、例えば、磁性金属の塊より削り出し加工により作製されるため、削り出し加工により除去された部分は無駄となる。特に、特許文献1に記載されたような大型のボイスコイルモータを製造する際には削り出し加工の手間や、前記除去部分の無駄が製造コストを高める大きな要因となる。さらに円筒状のヨークの内周面に磁石を張り付ける作業は、隣接する磁石同士の磁気的な反発のため時間がかかり製造効率が悪い。
特開平7-322589号(特許文献2)は、円筒状ヨークの内周面に弓形磁石を張り付けた小型のブラシレスモータの技術を開示している。特許文献2に記載されたモータは小型であるため、大型の磁気回路のようなヨークの削り出し加工時の無駄は発生しないが、特許文献2に記載されたようなモータ構造を、例えば大型風力発電の発電機に適用した場合には、前述の特許文献1の場合と同様、ヨークの削り出し加工時の無駄が発生するおそれがある。
特開2012-34436号(特許文献3)は、円筒状ヨーク(回転子鉄心)の外周面に磁石を固定してなる、風力発電用の発電機に用いられる回転子に関する技術を開示している。特許文献3に記載の回転子も、円筒状のヨーク(回転子鉄心)の外周面に磁石を接着して作製されるため、円筒状のヨークを加工により切り出す際に、前述した文献に記載の技術と同様、多くの無駄が発生する。
従って、大型の円筒状磁気回路を無駄なく、かつ効率よく製造する方法の開発が望まれている。
特開2018-19532号公報 特開平7-322589号公報 特開2012-34436号公報
従って、本発明の目的は、加工等の無駄の発生を抑え、効率よく製造することのできる、永久磁石とヨークとからなる円筒状磁気回路及びその製造方法を提供することである。
上記目的に鑑み、鋭意研究の結果、本発明者らは、削り出し加工によって製造した円筒状のヨークを使用する代わりに、円周方向に分割した形状のヨークに、同じく分割した形状の永久磁石を固定して作製した磁石ユニットを、円筒状に配置して構成することにより、大型の円筒状磁気回路であっても、加工による無駄の発生を抑え、効率よく製造することができることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の円筒状磁気回路は、
円筒状に配置された複数の永久磁石と、
前記永久磁石の外周又は内周に、前記永久磁石に接続して円筒状に配置された複数のヨークと、
前記複数のヨークを固定するための固定手段とを有する。
前記固定手段は、前記複数のヨークを固定するためのリング状固定部材であるのが好ましい。
前記永久磁石は軸方向視で台形状を有しており、前記ヨークは軸方向視で台形状を有しているのが好ましい。
1つの前記永久磁石に対応して、1つの前記ヨークが接続されて、軸方向視で台形状磁石ユニットを構成しているのが好ましい。
前記ヨークは、前記リング状固定部材によって径方向の移動を規制するための段差部を有するのが好ましい。
本発明の円筒状磁気回路において、前記固定手段は、前記複数のヨークの周方向一方の面に形成された段差部と、周方向他方の面に形成され、隣接する前記ヨークの段差部に嵌合する突起部と、前記段差部及び突起部を固定するネジ部とから構成されていても良い。
本発明の円筒状磁気回路において、前記固定手段は、前記複数のヨークの周方向一方の面に形成された第1の段差部と、周方向他方の面に形成され、隣接する前記ヨークの第1の段差部とともに溝部を構成する第2の段差部と、前記溝部に嵌合する連結部材と、前記連結部材と前記ヨークとを固定するネジ部とから構成されていても良い。
前記複数の永久磁石は、それぞれ周方向に分割された複数の部分から構成されていても良い。
前記複数の永久磁石は、それぞれ軸方向に分割された複数の部分から構成されていても良い。
前記複数の永久磁石は、径方向に磁化された永久磁石によって構成されていても良いし、径方向に磁化された永久磁石と径方向に直交する方向に磁化された永久磁石とから構成されていても良い。
前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側にはポールピースが設けられていてもよい。
前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側には非磁性の導電リングが設けられていてもよい。
前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側にはポールピース及び非磁性の導電リングが順に設けられていてもよい。
本発明の円筒状磁気回路は、300 mm以上の外径を有するのが好ましい。
前記円筒状磁気回路を製造する本発明の方法は、
永久磁石とヨークとを接着し磁石ユニットを作製する工程、
前記磁石ユニットの前記永久磁石を磁化する工程、及び
前記永久磁石及び前記ヨークがそれぞれ円筒状に配置されるように、前記磁化された磁石ユニットを円筒状に配置し、固定手段によって前記ヨークを固定する工程を有する。
本発明の製造方法において、
前記永久磁石と前記ヨークとが台形柱状を有しており、前記永久磁石と前記ヨークとを接着することにより台形柱状の磁気ユニットを形成するのが好ましい。
本発明の円筒状磁気回路は、加工等の無駄の発生を抑え、効率よく製造することができるので、特にストローク長が40〜100 mmの大型の加振機(ボイスコイルモータ)や、大型の回転電機に好適である。
本発明の円筒状磁気回路の一例を示す(a)平面図、及び(b)(a)のA-A断面図である。 図1に示す円筒状磁気回路を構成する磁石ユニットを抜き出して示す(a)平面図、及び(b)側面図である。 図2に示す磁石ユニットを示す斜視図である。 図2に示す磁石ユニットを円筒状に配置した状態示す(a)平面図、及び(b)(a)のB-B断面図である。 ヨークに設けられた段差部の形状とリング状固定部材の形状との組合せ例を示す模式断面図である。 磁石ユニットの他の例を示す(a)平面図、(b)側面図、及び(c)斜視図である。 磁石ユニットのさらに他の例を示す斜視図である。 図6に示す磁石ユニットを用いて構成した本発明の円筒状磁気回路を示す(a)平面図、及び(b)(a)のC-C断面図である。 本発明の円筒状磁気回路の第1の態様において、複数の永久磁石の内側にポールピースを配置した構成を示す(a)平面図、及び(b)(a)のA’-A’断面図である。 本発明の円筒状磁気回路の第1の態様において、複数の永久磁石の内側にポールピース及び非磁性の導電リングを配置した構成を示す(a)平面図、及び(b)(a)のA”-A”断面図である。 本発明の円筒状磁気回路の他の例を示す(a)平面図、及び(b)(a)のD-D断面図である。 図11に示す円筒状磁気回路を構成する磁石ユニットを抜き出して示す(a)平面図、及び(b)側面図である。 図12に示す磁石ユニットを円筒状に配置した状態示す(a)平面図、及び(b)(a)のE-E断面図である。 ヨークに設けられた段差部の形状とリング状固定部材の形状との組み合わせ例を示す模式断面図である。 本発明の円筒状磁気回路を構成する磁石ユニットの他の構成を示す部分平面図である。 本発明の円筒状磁気回路を構成する磁石ユニットのさらに他の構成を示す部分平面図である。 本発明の円筒状磁気回路の第2の態様において、永久磁石の磁化方向の一例を示す平面図である。
[1] 円筒状磁気回路
本発明の円筒状磁気回路は、円筒状に配置された複数の永久磁石と、前記永久磁石の外周又は内周に、前記永久磁石に接続して円筒状に配置された複数のヨークと、前記複数のヨークを固定するための固定手段とを有する。固定手段としては、リング状固定部材を用いた手段(第1及び第2の態様)、隣接するヨーク同士をネジ止めする手段(第3の態様)、隣接するヨーク同士を連結部材によってネジ止めする手段(第4の態様)等が挙げられる。
(1)第1の態様
図1は、円筒状に配置された複数の永久磁石101と、その外周に円筒状に配置された複数のヨーク102と、前記複数のヨーク102を固定するためのリング状固定部材103とで構成される円筒状磁気回路100を示す。この円筒状磁気回路100は、図2及び図3に示すような、永久磁石101とヨーク102とからなる磁石ユニット104を、図4に示すように周方向に円筒状に並べ、リング状固定部材103で複数のヨーク102を固定することによって製造できる。
<磁石ユニット>
円筒状磁気回路100は、図2及び図3に示すように、永久磁石101とヨーク102とからなる磁石ユニット104により構成されるのが好ましい。永久磁石101は、リング状磁石が周方向に分割された形状を有しているのが好ましく、軸方向視で環状扇形状又は台形状の柱状であるのが好ましい。同様に、ヨーク102も軸方向視で環状扇形状又は台形状の柱状であるのが好ましい。加工の容易さから、永久磁石101及びヨーク102ともに軸方向視で台形状の台形柱状であるのが好ましい。図2及び図3に示すように、図中、台形柱状の永久磁石101の下の底面と台形柱状のヨーク102の上の底面とを接着して作製することにより、全体として軸方向視で台形状の台形柱状の磁石ユニット104が得られる。このように磁石ユニット104が軸方向視で台形状とすることにより、周方向に配置したときに円筒状に磁気回路を構成することができる。
磁石ユニット104(永久磁石101及びヨーク102)の周方向の分割数は、特に限定されないが、製造コストを抑えるため、材料(特に永久磁石)の入手しやすさを考慮して適宜設定するのが好ましい。例えば、図1に示す円筒状磁気回路100の場合は32分割であるが、分割数は円筒状磁気回路の径に応じて適宜設定される。
<ヨーク>
ヨーク102は、リング状固定部材103によって磁石ユニット104の径方向の移動を規制するための段差部105を有するのが好ましい。ヨーク102部分に段差部105を有することにより、磁石ユニット104を円筒状に配置したときに段差部105が円周状に並んで円周状の凸部分を形成し、この円周状の凸部分にリング状固定部材103を嵌合させることで、ヨーク102(及び永久磁石101)の径方向の移動を規制することができるとともに、磁気回路を円筒状に保つことができる。ヨーク102にはネジ穴106aが設けられており、リング状固定部材103をヨーク102にネジ106によるネジ止め等により固定することができる。
ヨーク102に設けられる段差部105の形状、及びヨーク102の径方向の移動を規制するリング状固定部材103の形状は、段差部105によって形成される円周状の凸部分(又は凹部分)にリング状固定部材103が嵌合するような形状である必要がある。例えば、図(b)に示すように、ヨーク102の外周側に形成された段差部105に断面L字状のリング状固定部材103が嵌合する構成、図5(a)に示すように、外周側に段差部105aが形成されたヨーク102aに断面長方形状のリング状固定部材103aが嵌合する構成、図5(b)に示すように、内周側に段差部105bが形成されたヨーク102bに断面長方形状のリング状固定部材103bが嵌合する構成、図5(c)に示すように、段差部を有さないヨーク102cに、ヨーク102c全体が被嵌するような溝部107が形成されたリング状固定部材103cが嵌合する構成が挙げられる。図4(b)及び図5(a)に示す構成はそれぞれヨーク102及びヨーク102aの半径方向外側への移動を規制し、図5(b)に示す構成はヨーク102bの半径方向内側への移動を規制し、図5(c)に示す構成はヨーク102cの半径方向外側及び内側の両方の移動を規制する。
<永久磁石>
磁石ユニット104を構成する永久磁石101は、図1に示すように一体の永久磁石により構成されていてもよいし、図6に示すように径方向に分割された永久磁石101a及び永久磁石101bから構成されていても良い。さらに永久磁石101は、図7(a)に示すように軸方向に分割された複数の永久磁石101cから構成されていても良い。同様に、永久磁石101a及び永久磁石101bは、図7(b)に示すようにそれぞれ軸方向に分割された複数の永久磁石101d及び複数の永久磁石101eから構成されていても良い。径方向の分割数及び軸方向の分割数は特に限定されず、磁石材料の入手のしやすさ等によって適宜決定すれば良い。これらの永久磁石は、互いに接着剤等で接着するのが好ましい。軸方向に二分割された永久磁石101a及び永久磁石101bから構成された磁石ユニット104a(図6を参照)を用いて構成した円筒状磁気回路100aを図8に示す。
本発明の円筒状磁気回路に使用する永久磁石は、公知の永久磁石を用いることができる。使用する永久磁石の材質は円筒状磁気回路の使用目的に応じて適宜設定すれば良いが、R(Nd等の希土類元素のうちの少なくとも一種)、T(Fe又はFe及びCo)及びBを必須成分とする希土類鉄ボロン系異方性焼結磁石(ネオジム磁石)等の希土類系焼結磁石(耐食性の点から各種の表面処理を施したもの)又はフェライト磁石が好ましく、特に希土類系焼結磁石が好ましい。希土類系焼結磁石としては、特にネオジム磁石が好ましい。
<ポールピース>
円筒状に配置された複数の永久磁石101の内側(ヨーク102の反対側)には、ポールピース108を設けても良い。例えば、図9に示すように、中心軸側がN極でヨーク102側がS極となるように着磁された複数の永久磁石101を円筒状に配置し、全体としてラジアル異方性を有するように構成した円筒状磁気回路100において、永久磁石101のN極側(中心軸側)にポールピース108を設けるのが好ましい。ポールピース108を設けることにより、整磁効果(磁場の均一性を高める)が得られる。ポールピース108の厚みは特に限定されず、円筒状磁気回路100の使用目的に応じて適宜設定するのが好ましい。ポールピース108には公知の磁性体(軟磁性体)を用いるのが好ましい、特に磁性を有する鋼材を用いるのが好ましい。
<非磁性の導電リング>
円筒状に配置された複数の永久磁石101の内側(ポールピース108を設けた場合は、ポールピース108のさらに内側)には、非磁性の導電リング109を設けてもよい。図10は、円筒状に配置された複数の永久磁石101の内側にポールピース108を設け、ポールピース108のさらに内側に非磁性の導電リング109を設けた例を示す。これらの非磁性の導電リング109は、例えば、円筒状磁気回路100をボイスコイルモータに適用したときに、渦電流を低減する効果を発揮するものであり、必要に応じて設けることができる。非磁性の導電リング109は、例えば銅板からなるのが好ましい。
(2)第2の態様
図11は、円筒状に配置された複数の永久磁石201と、その内周に円筒状に配置された複数のヨーク202と、前記複数のヨーク202を固定するためのリング状固定部材203とで構成される円筒状磁気回路200を示す。この円筒状磁気回路200は、図12に示すような、永久磁石201とヨーク202とからなる磁石ユニット204を、図13に示すように周方向に円筒状に並べ、リング状固定部材203で複数のヨーク202を固定することによって製造できる。図11に示す円筒状磁気回路200を構成する各永久磁石201は、径方向に分割された永久磁石201a及び永久磁石201bからなるが、一体に構成された永久磁石を用いても良い。
第1の態様の円筒状磁気回路100は、複数の永久磁石101が複数のヨーク102の内周側に配置された構成であるのに対して、第2の態様の円筒状磁気回路200は、複数の永久磁石201が複数のヨーク202の外周側に配置された構成である点で異なる。第1の態様の円筒状磁気回路100は、加振機等に用いられるボイスコイルモータや回転子として電機子を用いる回転電機に好適であり、第2の態様の円筒状磁気回路200は、ローターとして磁石を有する発電機等や電動機の回転電機に好適である。
<磁石ユニット>
円筒状磁気回路は200、図12に示すように、永久磁石201とヨーク202とからなる磁石ユニット204により構成されるのが好ましい。なお図12に示す磁石ユニット204は、径方向に分割された永久磁石201a及び永久磁石201bからなる永久磁石201によって構成されているが、一体に製造された永久磁石を用いても良い。
永久磁石201は、リング状磁石が周方向に分割された形状を有しているのが好ましく、軸方向視で環状扇形状又は台形状の柱状であるのが好ましい。同様に、ヨーク202も軸方向視で環状扇形状又は台形状の柱状であるのが好ましい。加工の容易さから、永久磁石201及びヨーク202ともに軸方向視で台形状の台形柱状であるのが好ましい。図12に示すように、図中、台形柱状の永久磁石201の下の底面と台形柱状のヨーク202の上の底面とを接着して作製することにより、全体として軸方向視で台形状の台形柱状の磁石ユニット204が得られる。このように磁石ユニット204が軸方向視で台形状とすることにより、周方向に配置したときに円筒状に磁気回路を構成することができる。
<ヨーク>
ヨーク202は、リング状固定部材203によって磁石ユニット204の径方向の移動を規制するための段差部205を有するのが好ましい。ヨーク202部分に段差部205を有することにより、磁石ユニット204を円筒状に配置したときに段差部205が円周状に並んで円周状の段差部分を形成し、この円周状の段差部分にリング状固定部材203を嵌合させることで、ヨーク202(及び永久磁石201)の径方向の移動を規制することができるとともに、磁気回路を円筒状に保つことができる。ヨーク202にはネジ穴206aが設けられており、リング状固定部材203をヨーク202にネジ206によるネジ止め等により固定することができる。
ヨーク202に設けられる段差部205の形状、及びヨーク202の径方向の移動を規制するリング状固定部材203の形状は、段差部105によって形成される円周状の凸部分(又は凹部分)にリング状固定部材203が嵌合するような形状である必要がある。例えば、図11(b)に示すように、ヨーク202の内周側に形成された段差部205に断面L字状のリング状固定部材203が嵌合する構成、図14(a)に示すように、外周側に段差部205aが形成されたヨーク202aに断面長方形状のリング状固定部材203aが嵌合する構成、図14(b)に示すように、内周側に段差部205bが形成されたヨーク202bに断面長方形状のリング状固定部材203bが嵌合する構成、図14(c)に示すように、段差部を有さないヨーク202cに、ヨーク202c全体が被嵌するような溝部207が形成されたリング状固定部材203cが嵌合する構成が挙げられる。図11(b)及び図14(b)に示す構成はそれぞれヨーク202及びヨーク202bの半径方向内側への移動を規制し、図14(a)に示す構成はヨーク202aの半径方向外側への移動を規制し、図14(c)に示す構成はヨーク202cの半径方向外側及び内側の両方の移動を規制する。
<永久磁石>
磁石ユニット204を構成する永久磁石201は、一体の永久磁石により構成(図示せず)されていてもよいし、図12に示すように径方向に分割された永久磁石201a及び永久磁石201bから構成されていても良い。さらに永久磁石201は、第1の態様の円筒状磁気回路と同様、軸方向に分割された複数の永久磁石から構成されていても良い(図7(a)を参照)。同様に、永久磁石201a及び永久磁石201bは、軸方向に分割された複数の永久磁石から構成されていても良い(図7(b)を参照)。径方向の分割数及び軸方向の分割数は特に限定されず、磁石材料の入手のしやすさ等によって適宜決定すれば良い。これらの永久磁石は、互いに接着剤等で接着するのが好ましい。
第2の態様の円筒状磁気回路に使用する永久磁石は、第1の態様の円筒状磁気回路に使用する永久磁石と同様の材料からなる永久磁石を用いることができる。また第2の態様の円筒状磁気回路においても、第1の態様の円筒状磁気回路と同様に、円筒状に配置された複数の永久磁石201の外側にポールピース及び/又は非磁性の導電リングを設けても良い。
(3)その他の態様
本発明の円筒状磁気回路において、複数のヨークを固定するための固定手段は、第1及び第2の態様ではリング状固定部材を用いた固定手段であったが、リング状固定部材を使用しない固定手段であってもよい。
例えば、図15に示すように、複数のヨーク302の周方向一方の面に形成された段差部305aと、周方向他方の面に形成され、隣接するヨーク302の前記段差部305aに嵌合する突起部305bと、前記段差部305a及び突起部305bを固定するネジ部306とからなるもの(第3の態様)であっても良い。
また例えば、図16に示すように、前記複数のヨーク402の周方向一方の面に形成された第1の段差部405aと、周方向他方の面に形成され、隣接する前記ヨーク402の第1の段差部405aとともに溝部407を構成する第2の段差部405bと、前記溝部407に嵌合する連結部材408と、前記連結部材408と前記ヨーク402とを固定するネジ部406a、406bとからなるもの(第4の態様)であっても良い。
第3及び第4の態様の円筒状磁気回路に使用する永久磁石は、第1の態様の円筒状磁気回路に使用する永久磁石と同様の材料からなる永久磁石を用いることができる。また第3及び第4の態様の円筒状磁気回路においても、第1の態様の円筒状磁気回路と同様に、円筒状に配置された複数の永久磁石301又は複数の永久磁石401の内側にポールピース及び/又は非磁性の導電リングを設けても良い。
(4)磁化方向
本発明の円筒状磁気回路の第1〜第4の態様において、永久磁石の磁化方向は、円筒状磁気回路の使用目的に応じて適時設定すれば良く、特に限定されるものではない。例えば、第1、第3及び第4の態様の円筒状磁気回路を加振機等に用いられるボイスコイルモータに使用する場合、例えば、図9に示すように、径方向に磁化させた永久磁石を磁化方向を揃えて配置することにより、円筒状磁気回路全体としてリング状ラジアル磁石を構成することができる。
第2の態様の円筒状磁気回路を、モータ、発電機等の回転電機に使用する場合、径方向に磁化させた永久磁石を、隣接する永久磁石の磁化方向が逆になるように周方向に並べて配置する。又は、隣接する永久磁石の磁化方向を逆にするのではなく、複数の永久磁石を一つの永久磁石として機能するように、複数の永久磁石毎に磁化方向を逆にしてもよい。このとき、隣接する永久磁石(同極とした複数の永久磁石)同士の間には、スペーサを設けて磁気的に離間させればよい。ヨークは一体で形成してもよいし、電磁鋼板を重ねた積層鋼板で構成してもよい。磁石及びヨークで構成される磁石ユニットは磁気回路の軸方向に磁石がスキュー配列となるような構造としてもよい。隣接する永久磁石間にスペーサを配置する代わりに、図17に示すように、磁化方向が逆の永久磁石の間に、さらに周方向に磁化された永久磁石を配置(ハルバッハ配列)するのが好ましい。
(4)サイズ
本発明の円筒状磁気回路は、特に大型の加振機等に用いられるボイスコイルモータや、大型のモータ、発電機等の回転電機に使用される場合により加工等の無駄の発生を抑え、効率よく製造することができる。従って、本発明は、300 mm以上の外径を有する円筒状磁気回路に適用した場合により高い効果を発揮する。
[2] 円筒状磁気回路の製造方法
本発明の円筒状磁気回路の製造方法は、
永久磁石とヨークとを接着し磁石ユニットを作製する工程、
前記磁石ユニットの前記する工程、及び
前記永久磁石及び前記ヨークがそれぞれ円筒状に配置されるように、前記磁化された磁石ユニットを円筒状に配置し、記固定手段によって前記ヨークを固定する工程を有する。
永久磁石とヨークとは共に台形柱状を有しているのが好ましく、磁石ユニットは、図2及び図3に示すように、台形柱状の永久磁石と台形柱状のヨークとを接着し台形柱状に形成するのが好ましい。このとき、永久磁石は一体のものを使用しても良いし、複数の磁石を組み合わせて使用しても良い。磁石ユニットを形成した後で永久磁石の磁化を行う。
磁石ユニットを円筒状に配置する際には、例えば、各磁石ユニットを所定の位置に仮に固定する治具を用いて行うのが好ましい。
100、100a・・・円筒状磁気回路
101・・・永久磁石
101a、101b、101c、101d、101e・・・永久磁石
102、102a、102b、102c・・・ヨーク
材103、103a、103b、103c・・・リング状固定部
104、104a・・・磁石ユニット
105、105a、105b、105c・・・段差部
106・・・ネジ
106a・・・ネジ穴
107・・・溝部
108・・・ポールピース
109・・・非磁性の導電リング
200・・・円筒状磁気回路
201・・・永久磁石
201a、201b・・・永久磁石
202・・・ヨーク
203、203a、203b、203c・・・リング状固定部材
204・・・磁石ユニット
205、205a、205b、205c・・・段差部
206・・・ネジ
206a・・・ネジ穴
207・・・溝部
301・・・永久磁石
302・・・ヨーク
305a・・・段差部
305b・・・突起部
306・・・ネジ部
401・・・永久磁石
402・・・ヨーク
405a・・・第1の段差部
405b・・・第2の段差部
406a、406b・・・ネジ部
407・・・溝部
408・・・連結部材

Claims (17)

  1. 円筒状に配置された複数の永久磁石と、
    前記永久磁石の外周又は内周に、前記永久磁石に接続して円筒状に配置された複数のヨークと、
    前記複数のヨークを固定するための固定手段とを有する円筒状磁気回路。
  2. 請求項1に記載の円筒状磁気回路において、
    前記固定手段が、前記複数のヨークを固定するためのリング状固定部材であることを特徴とする円筒状磁気回路。
  3. 請求項1又は2に記載の円筒状磁気回路において、
    前記永久磁石は軸方向視で台形状を有しており、前記ヨークは軸方向視で台形状を有していることを特徴とする円筒状磁気回路。
  4. 請求項3に記載の円筒状磁気回路において、
    1つの前記永久磁石に対応して、1つの前記ヨークが接続されて、軸方向視で台形状磁石ユニットを構成していることを特徴とする円筒状磁気回路。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記ヨークは、前記リング状固定部材によって径方向の移動を規制するための段差部を有することを特徴とする円筒状磁気回路。
  6. 請求項1に記載の円筒状磁気回路において、
    前記固定手段が、前記複数のヨークの周方向一方の面に形成された段差部と、周方向他方の面に形成され、隣接する前記ヨークの段差部に嵌合する突起部と、前記段差部及び突起部を固定するネジ部とからなることを特徴とする円筒状磁気回路。
  7. 請求項1に記載の円筒状磁気回路において、
    前記固定手段が、前記複数のヨークの周方向一方の面に形成された第1の段差部と、周方向他方の面に形成され、隣接する前記ヨークの第1の段差部とともに溝部を構成する第2の段差部と、前記溝部に嵌合する連結部材と、前記連結部材と前記ヨークとを固定するネジ部とからなることを特徴とする円筒状磁気回路。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石が、それぞれ周方向に分割された複数の部分からなることを特徴とする円筒状磁気回路。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石が、それぞれ軸方向に分割された複数の部分からなることを特徴とする円筒状磁気回路。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石が、径方向に磁化された永久磁石によって構成されていることを特徴とする円筒状磁気回路。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石が、径方向に磁化された永久磁石と径方向に直交する方向に磁化された永久磁石とから構成されていることを特徴とする円筒状磁気回路。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側にポールピースが設けられていることを特徴とする円筒状磁気回路。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側に非磁性の導電リングが設けられていることを特徴とする円筒状磁気回路。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    前記複数の永久磁石の、前記ヨークとは反対側にポールピース及び非磁性の導電リングが順に設けられていることを特徴とする円筒状磁気回路。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の円筒状磁気回路において、
    300 mm以上の外径を有することを特徴とする円筒状磁気回路。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の円筒状磁気回路を製造する方法であって、
    永久磁石とヨークとを接着し磁石ユニットを作製する工程、
    前記磁石ユニットの前記永久磁石を磁化する工程、及び
    前記永久磁石及び前記ヨークがそれぞれ円筒状に配置されるように、前記磁化された磁石ユニットを円筒状に配置し、固定手段によって前記ヨークを固定する工程を有する円筒状磁気回路の製造方法。
  17. 請求項16に記載の円筒状磁気回路の製造方法において、
    前記永久磁石と前記ヨークとが台形柱状を有しており、前記永久磁石と前記ヨークとを接着することにより台形柱状の磁気ユニットを形成することを特徴とする円筒状磁気回路の製造方法。
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