JP2020095897A - 電池制御装置 - Google Patents

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卓弥 延命
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Abstract

【課題】電池電圧を検知するためのAD変換器が正常に動作しているか否かを診断する技術を提供する。【解決手段】本開示は、電池電圧を調整するために備えたバランシングスイッチを交互にON/OFFさせることで、通常の電池電圧より高い電圧を発生させ、その電圧をAD変換器に入力することで、AD変換器出力のビット列の予測値(推定値)を1とし、このAD変換結果が期待通り1にセットされているか否かによって、AD変換器のFull scale診断を実施する技術を提供する。【選択図】図2

Description

本開示は、電池制御装置に関する。
電気自動車およびハイブリッド型自動車においては、リチウムイオン単電池等の二次電池セル(単電池)を直列または直並列に複数個接続した組電池を、更に複数個直列または直並列に接続した電池モジュールを使用している。また、この電池モジュールを複数個直列または直並列に接続したものが、これらの電池モジュールを制御する電池制御装置とともに蓄電装置として使用されている。
一般に、リチウムイオン電池を搭載した車両には、リチウムイオン電池を安全に使用するために電池の過充電、過放電を防止するシステムが備えられているが、近年、ISO26262規格に代表される様に車両の安全に対する要求が更に高まってきている。電池の過充電・過放電を防止するためには、まず、電池電圧を正確に測定する必要が有り、これが電池制御装置の重要な機能となっている。このため、電池制御装置においては、電池電圧を検知する回路の正当性を診断することが求められる。電池電圧を検知する回路の正当性を診断する技術としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、AD変換器の故障診断や電池電圧調整用スイッチのON/OFF制御によるマルチプレクサ診断がある。具体的に、特許文献1や特許文献2は、AD変換器が正しく動作しているか確認するために、基準電圧等の既知の電圧を入力し、AD変換後のディジタル値が許容範囲内か診断する技術について開示する。
特開2013−258628号公報 特開2015−142431号公報
近年では、機能安全の要求等から全てのビットが正しく働いているかについても診断する必要が出てきたが、特許文献1および2で示されるような従来技術では、全ビットが正しく働いていることは確認できない。
リチウムイオン電池では、特に、過充電・過放電に至る場合を正しく検知出来ることが要求される。例えば、AD変換結果がオール1にならない(何れかのビットが0へ固着している)場合は、電池電圧を低めに検知してしまい、過充電を見逃す可能性がある。このビットが1にならない(0固着)診断を以降Full scale診断と呼ぶ。
一方、AD変換結果がオール0にならない(何れかのビットが1へ固着している)場合は、電池電圧を高めに検知し、過放電を見逃す可能性がある。この診断はZero scale診断と呼んでいる。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、電池電圧を検知するためのAD変換器が正常に動作しているか否かを診断する技術を提供する。
上記課題を解決するために、本開示は、複数のバランシングスイッチを含み、接続される複数の電池の電池電圧を監視する電池電圧監視回路と、電池電圧監視回路の出力をビット列にして出力するAD変換器と、電池電圧監視回路に対して制御コマンドを与え、AD変換器の出力結果を判断するプロセッサと、を備え、プロセッサは、電池電圧監視回路に対して、複数の電池のそれぞれの電池電圧よりも高い電圧を複数の電池の電池電圧から生成することを指示する第1コマンドを与えて、当該高い電圧を生成させ、当該高い電圧に対応するAD変換器のビット列の出力結果に基づいて、AD変換器が正常に動作しているか否か判断する、電池制御装置を提供する。
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではないことを理解する必要がある。
本開示によれば、電池電圧のバランシング用に設けている回路を用いてAD変換器のFull scale診断が実施できるため、診断のために新しいハードウェアを必要とせず、AD変換器のFull scale診断が実施できる。
本実施形態による電池制御システム(BMS:Battery Management System)100の全体構成例を示す図である。 電池制御システム100におけるセルコントロールIC1_11とフィルタ1_12の内部構成例を示す図である。 AD変換結果が格納されるレジスタイメージを示す図である。 IC1_11の動作を説明するためのタイミングチャートである。 全ての単電池電圧値が低い場合の対策を説明するための図であって、複数の単電池が過放電(OD:Over Discharge)となった場合を想定したタイミングチャートである。 電池制御システム(BMS:Battery Management System)100の各IC(IC1_11、IC2_21、・・・・)に含まれるAD変換器のFull scale診断動作の詳細を説明するためのフローチャートである。
リチウムイオン電池では、単電池の過充電や過放電を検知することが非常に重要である。過充電/過放電の検知は、単電池電圧を測定することで行う。単電池電圧を測定する回路の中にAD変換器があるが、単電池電圧を正しく測定するためには、このAD変換器が正しく動作していることを確認する必要がある。
本実施形態は、例えば、過充電を防止する観点で、Full scale(0固着)診断に関し、電池電圧を検知するためのAD変換器の出力ビットが1になることを診断(AD変換器の故障の有無を診断)する技術について開示する。Full Scale診断の場合、AD変換器が正常に動作していれば、出力ビット列の全てが「1」となる。一方、AD変換器が正常に動作していない場合には、出力ビット列のうち1つでも「0」となり、入力された電圧が高いにも拘らず、電圧が低く検知されてしまう。本実施形態では、AD変換器のこの挙動を活用し、意図的に通常よりも高い電圧を入力し、AD変換器の出力ビット列の全てが「1」となるか否かをチェックすることにより、Full scale診断をすることとしている。
本実施形態では、元々設けられている電池間のバランスを取るスイッチ(電池電圧を均等化するためのバランシングスイッチ)の動作を制御する(例えば、ON/OFF制御)ことにより、通常の電池電圧よりも高い電圧を生成し、それをAD変換器に入力させている。これにより、AD変換器の故障を、新たに回路を追加することなく、従来から電池制御装置が備えている回路を用いて実現した。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
更に、本開示の実施形態は、後述されるように、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。
<システム構成例>
図1は、本実施形態による電池制御システム(BMS:Battery Management System)100の全体構成例を示す図である。電池制御システム100は、上位コントローラ200にCAN通信などの通信信号線で接続され、接続された複数の電池Cell1からCell8を管理(各電池の電圧バランス調整やFull scale診断を含む)する。
電池制御システム100は、内部構成として、マイコン(プロセッサ)10と、複数のセルコントロールIC1_11からセルコントロールIC2_21と、各セルコントロールICと管理対象の複数の電池セル(例えば、1つのICで4つの電池セルを管理)との間に設けられた複数のフィルタ1_12からフィルタ2_22と、を備えている。図1では、セルコントロールIC1_11とセルコントロールIC2_21の2個を直列に接続した例が示されているが、セルコントロールICの数は2個に限られず、任意の個数のセルコントロールICを直列接続した構成を採用することが可能である。このような接続の仕方をデイジーチェーン接続という。
セルコントロールIC2_21は、マイコン10から信号(コマンド:例えば、本実施形態に則して言えば、Full scale診断開始のコマンド)を受け、セルコントロールIC2_21内のAD変換器(図2参照)のFull scale診断を実行し、その結果(Full scale診断結果1)をパケット化する。そして、セルコントロールIC2_21は、パケット化したFull scale診断結果1を当該コマンドに連結させてセルコントロールIC1_11へ信号を送る。
セルコントロールIC1_11は、セルコントロールIC2_21から受信したコマンドに応答してセルコントロールIC1_11内のAD変換器(図2参照)のFull scale診断を実行し、その結果(Full scale診断結果2)をパケット化する。そして、セルコントロールIC1_11は、パケット化したFull scale診断結果2をセルコントロールIC2_21から受信したコマンド+Full scale診断結果1に連結させてマイコン10へ信号を送信する(戻す)ように動作する。マイコン10に戻される信号は、セルコントロールICへのコマンドと各セルコントロールICによるFull scale診断結果1,2・・・の他に、各セルコントロールICからの電池電圧情報などによって構成されている。
<フィルタおよびセルコントロールICの内部構成>
図2は、電池制御システム100におけるセルコントロールIC1_11とフィルタ1_12の内部構成例を示す図である。
図2に示されるように、フィルタ(フィルタ回路)1_12には、Cell1からCell4(単電池を直列に接続したもの)の各単電池の両端が接続される。単電池の両端は、電圧検出線V1−,V1+からV4+で表され、フィルタ1_12を介してセルコントロールIC1_11へ接続されている。
フィルタ1_12は、単電池電圧測定のための抵抗Rfおよび抵抗Rbと、キャパシタCfおよびキャパシタCbと、によって構成されている。フィルタ1_12内の抵抗RfとキャパシタCfは、単電池電圧測定のためのローパスフィルタとして機能する。また、抵抗RbとキャパシタCbは、バランシングスイッチSW1からSW4の両端電圧を測定するためのローパスフィルタとして機能する。さらに、抵抗Rbは、単電池のバランシングのための放電電流を調整するためのバランシング抵抗としての機能をも有している。
セルコントロールIC1_11は、マルチプレクサCVMUX111と、複数のバランシングスイッチSW1_113からSW4_116と、マルチプレクサSWMUX112と、マルチプレクサMUX117と、差動アンプ118と、AD変換器119と、を備えている。
単電池電圧を測定するためにIC1_11のC0からC4端子に入力された電圧は、マルチプレクサCVMUX111により何れかの単電池の両端電圧が選択され(例えば、マイコン10からの指令(コマンド)に基づいてVc1からVc4が順次選択される)、端子CMUXO−0およびCMUXO−1へと出力される。ここで測定される単電池電圧を、それぞれVc1からVc4とする。マルチプレクサCVMUX111の出力CMUXO−0/1間に出力される電圧は、単電池電圧Vc1からVc4の何れかとなる。
バランシングスイッチ側に入力された電圧は、マルチプレクサSWMUX112により何れかのスイッチの両端電圧が選択され、SMUXO−0、SMUXO−1へと出力される。ここで測定されるスイッチ側電圧を、それぞれVsw1からVsw4とする。マルチプレクサSWMUX112の出力SMUXO−0/1間に出力される電圧は、スイッチ電圧Vsw1からVsw4の何れかとなる。
バランシングスイッチSW1〜SW4は、単電池Cell1からCell4を放電させるためのスイッチである。バランシングスイッチSW1〜SW4は、例えば、接続された単電池Cell1からCell4のそれぞれ電圧値のバランスが崩れているときに、高い電圧値を示す単電池を放電させて、全体のバランスを取るために用いられる。
マルチプレクサMUX117は、マルチプレクサCVMUX111側の出力電圧と、マルチプレクサSWMUX112側の出力電圧の、何れかを選択するように機能する。ここで選択された電圧が、差動アンプ118に入力される。そして、差動アンプ118の出力がAD変換器119でディジタル信号に変換される。
なお、図2においては単電池の個数を4つとしているが、これは単なる一例であり、任意の個数の単電池を接続することができる。単電池の接続個数を変えれば、マルチプレクサCVMUX111への入力端子の個数(図2におけるC0からC4)、マルチプレクサSWMUX112への入力端子の個数(図2におけるS0からS4)、およびバランシングスイッチ(図2におけるSW1_113からSW4_116)の個数は、それ(単電池の接続個数)によって変わってくる。また、本実施形態では、IC1_11やIC2_21に、接続される任意の数の電池の電池電圧を監視する電池電圧監視回路とAD変換器とが内蔵された形態が示されているが、電池電圧監視回路とAD変換器とが別々の回路として構成されていてもよい。
<AD変換器の分解能>
AD変換器119は、差動アンプ118の出力をディジタル信号に変換する。Full scale診断では、当該AD変換器119が正しく動作しているか否か診断することになる。上述のように、Full scale診断において、AD変換器119が正しく動作しているときには、その内部レジスタの数値が全て「1」となる。図3は、AD変換結果が格納されるレジスタイメージを示す図である。図3では12ビットのレジスタの例を示しているが、ビット数は任意である。
AD変換器119の診断として、最小値から最大値(分解能における最小値から最大値)まで変換可能かを確認する必要がある。本実施形態では、最大値まで変換可能か確認するための診断をFull scale(0固着)診断としているので、ケース1は、上位4ビットが1に変化するか(0に固着していないか)を確認する例である。上位4ビットが全て「1」となれば、AD変換器119が正常に動作していると判断される。ただし、上位4ビットの場合は、確認するビット数が少ない反面、5000mVをFull scaleとした場合の分解能は311mVとなり、電圧測定精度が荒くなってしまう。
一方、ケース2、およびケース3は、それぞれ確認するビット数を上位6ビット、上位8ビットとした場合の例である。ケース2およびケース3のように、確認するビット数が多くなるに従い分解能が小さくなり、測定精度が向上する。
なお、最小値まで変換可能か確認するための診断をZero scale(1固着)診断とした場合にもケース1からケース3のように分解能を設定することができる。
<Full scale診断における動作>
図4は、IC1_11の動作を説明するためのタイミングチャートである。より具体的には、図4は、バランシングSW1_113からSW4_116のON/OFFによるスイッチ電圧Vsw1からVsw4の変化を示している。
(i)マイコン10から出力されたコマンド(例えば、SW1_113とSW3_115をONし、Full scale診断を開始するよう指示する内容のコマンド)がIC2_21を経由してIC1_11に入力されると、バランシングSW1_113およびSW3_115がONし、バランシングSW2_114およびSW4_116がOFFとなる。このように、Full scale診断を行う場合には、複数のバランシングスイッチが交互にONとOFFの状態となる。従って、バランシングSW2_114およびSW4_116がONの場合には、バランシングSW1_113およびSW3_115はOFFとなる。
(ii)バランシングSW1_113およびSW3_115がONで、バランシングスイッチSW2_114およびSW4_116がOFFの場合、スイッチ電圧Vsw1およびスイッチ電圧Vsw3は共に約0Vとなる。
一方、スイッチ電圧Vsw2は、バランシング抵抗Rbの電圧降下により単電池電圧の約2倍の電圧となる。これらの電圧は、バランシング抵抗Rbに対し、バランシングスイッチ(SW1からSW4)のON抵抗が充分小さい場合を仮定している。また、スイッチ電圧Vsw4は、単電池電圧の約1.5倍の電圧となる。スイッチ電圧Vsw2とスイッチ電圧Vsw4の電圧値の差が生じる理由は、バランシングSW4_116の高電圧側にはバランシングSWが存在しておらず、スイッチ電圧Vsw4の電圧上昇分がバランシングSW3_115のON電流とバランシング抵抗Rbによる電圧降下のみしか寄与しないためである。これに対し、スイッチ電圧Vsw2の電圧は、バランシングSW1_113とバランシングスイッチSW3_115のON電流とバランシング抵抗Rbによる2つ分の電圧降下が寄与するため単電池電圧の約2倍の電圧となる。
(iii)これらの動作により、単電池電圧を基にして、スイッチ電圧Vsw1からVsw4の何れかの電圧を当該単電池電圧よりも高電圧に設定(変換)し、AD変換器119の出力データの上位複数ビットを「1」へ変化させることにより、AD変換器119のFull scale診断を行う。この時、AD変換器119の入力レンジを切り替えることで、よりFull scale診断を行いやすくすることができる。具体的には、例えば、AD変換器119の入力を0から5Vとして変換するユニポーラモードから、+2.5Vから−2.5Vとして変換するバイポーラモードにすることにより、AD変換器119のプラス側入力電圧が低めでもFull scale診断を実行しやすくなる。バイポーラモードへの切り替えは、AD変換器119において行われる。
しかし、バイポーラモードを使用したとしても、全ての単電池電圧が低い場合、例えば全単電池電圧が1Vと仮定した場合は2倍の2Vの場合でも、Full scale診断結果が異常となることが想定される。この時の単電池電圧1Vは、一般的に電池過放電領域であるため、何らかの対策が必要となる。
<全ての単電池電圧値が低い場合の対策>
図5は、全ての単電池電圧値が低い場合の対策を説明するための図であって、複数の単電池が過放電(OD:Over Discharge)となった場合を想定したタイミングチャートである。本実施形態では、例えば、過放電の閾値(電池電圧値がこれを下回った場合には、電池が過放電状態であると判断する値)を1.5Vとし、Full scale(FS)誤診断閾値(電池電圧値がこれを下回った場合には、電池がFull scale診断ができないと判断する値:つまり、バランシングスイッチをON・OFFして通常の電池電圧よりも高い電圧値でAD変換器119を動作させても適切な診断ができない場合である)を1.4Vとしている。
まず、1つ目のセルコントロールIC(例えば、図2におけるセルコントロールIC2_21)でODとFS診断異常が発生した場合は、OD診断カウンターとFS診断カウンターがインクリメントされる。カウンター値がXカウント(Xは予め決められた数値:例えば、ユーザによって設定される)まで進むと、当該ICに接続された単電池の異常が確定となる。ここで、別のセルコントロールIC(例えば、図2におけるセルコントロールIC1_11)でODとFS診断異常が発生した場合は、OD異常についてのみ診断カウンターがインクリメントされ、FS異常についてはノーカウントとしている。このようにすることにより、多くの単電池の過放電が発生している可能性が高い場合は、FS診断異常よりもOD異常を優先させて、OD時のFS誤診断リスクを低くすることができるようになる。すなわち、実際は、FS診断異常(AD変換器119の動作が異常の場合)でODと検出しているのか、ODが発生しているためFS診断異常となっているか判断が困難な場合がある。このような場合に対応するため、複数のセルコントロールIC(セルコントロールIC1_11、IC2_21・・・)でOD異常の兆候が有る場合は、ODが発生しているという判定をしやすくしている。
<各ICのAD変換器のFull scale 診断動作>
図6は、電池制御システム(BMS:Battery Management System)100の各IC(IC1_11、IC2_21、・・・・)に含まれるAD変換器のFull scale診断動作の詳細を説明するためのフローチャートである。例えば、Full scale診断は、所定期間毎に定期的に実行するようにしてもよいし、ユーザの指示(Full scale診断実行の指示)に応答して実行するようにしてもよい。
(i)ステップ601
電池制御システム100のマイコン10は、処理対象のセルコントロールIC(例えば、電池制御システム100内の全セルコントロールICの場合もあるし、ユーザの指示によって指定される特定のセルコントロールICの場合もある)に含まれるAD変換器119をユニポーラモードからバイポーラモードにモード変更するためのコマンドを生成してデイジーチェーン接続された複数のセルコントロールICに出力する。処理対象とされているセルコントロールIC(全てのセルコントロールIC、あるいは特定のセルコントロールIC)に対して当該コマンドが入力されると、AD変換器119のモードがユニポーラモードからバイポーラモードに変更される。
(ii)ステップ602
マイコン10は、上記特定のセルコントロールICのバランシングスイッチSW1_113からSW4_116のうち、奇数番号のスイッチをONおよび偶数番のスイッチをOFFに設定するためのコマンド(奇数番号のスイッチをOFFおよび偶数番のスイッチをONに設定するためのコマンドであってもよい:つまり、スイッチを交互にONとOFFに設定するコマンド)を生成してデイジーチェーン接続された複数のセルコントロールICに出力する。処理対象とされているセルコントロールIC(全てのセルコントロールIC、あるいはそのうちの特定のセルコントロールIC)に対して当該コマンドが入力されると、バランシングスイッチSW1_113およびSW3_115・・・(奇数番のスイッチ)がONとなり、バランシングスイッチSW2_4およびSW4_116(偶数番のスイッチ)がOFFとなる(上述のように、奇数番と偶数番のスイッチのONおよびOFFが逆であってもよい)。
(iii)ステップ603
マイコン10は、上記処理対象のセルコントロールICのバランシングスイッチSW1_113からSW4_116・・・の電圧Vsw1からVsw4・・・を測定するためのコマンドを生成してデイジーチェーン接続された複数のセルコントロールICに出力する。処理対象とされているセルコントロールIC(全てのセルコントロールIC、あるいはそのうちの特定のセルコントロールIC)に対して当該コマンドが入力されると、電圧Vsw1からVsw4・・・が測定される。
AD変換器119は、測定した電圧Vsw1からVsw4・・・の差動アンプ出力をディジタル信号に変換する。
(iv)ステップ604
マイコン10は、上記処理対象のセルコントロールICから測定データを読み出すためのコマンドを生成してデイジーチェーン接続された複数のセルコントロールICに出力する。処理対象とされているセルコントロールIC(全てのセルコントロールIC、あるいはそのうちの特定のセルコントロールIC)に対して当該コマンドが入力されると、測定データが出力される。
当該AD変換器119の変換結果は、処理対象のセルコントロールICによる測定データ(電圧情報)として、マイコン10からの通信データに付加され(例えば、マイコン10からの通信データにIC2_21の測定データ(電圧情報)が付加され、その後、さらにIC1_11の測定データが付加される)、出力される。
(v)ステップ605
マイコン10は、デイジーチェーン接続を介して、処理対象のセルコントロールICの測定データ(AD変換器119の変換値)を取得する。
(vi)ステップ606
マイコン10は、測定電圧のAD変換結果のうち、上位の複数ビットが全て「1」となっているか判断する。上位の複数ビットが全て「1」である場合(ステップ606でYESの場合)、処理はステップ607に移行する。一方、上位の複数ビットが全て「1」ではない場合(1つでも「0」がある場合:ステップ606でNOの場合)、処理はステップ608に移行する。
(vii)ステップ607
マイコン10は、当該処理対象のセルコントロールICに含まれるAD変換器119は正常に動作していると判断(診断)する。
(viii)ステップ608
マイコン10は、当該処理対象のセルコントロールICに含まれるAD変換器119はFull scale異常であると判断(診断)する。
(ix)ステップ609
マイコン10は、上記処理対象のセルコントロールICのモードをバイポーラモードからユニポーラモードに変更するためのコマンドを生成してデイジーチェーン接続された複数のセルコントロールICに出力する。処理対象のセルコントロールICに当該コマンドが入力されると、AD変換器119のモードがバイポーラモードからユニポーラモードに変更される(元のモードに戻される)。
<まとめ>
(i)本実施形態では、例えば、電池電圧を調整するために備えたバランシングスイッチ(SW1からSW4)を交互にON/OFFさせる(一部をON、残りをOFFとする)ことで、通常の電池電圧より高い電圧を発生させ、その電圧をAD変換器に入力することで、AD変換器出力のビット列の予測値(推定値、期待値)を1とする。このAD変換結果が予測(期待)通りに1にセットされているかどうかを判定することにより、AD変換器のFull scale診断を実行する。
バランシングスイッチをONした場合のバランシングスイッチの両端電圧は、概略0V近辺まで低下する(バランシングスイッチのON抵抗に依存する)。これに対し、バランシングスイッチをOFF設定した場合のスイッチ両端電圧は、約2倍の電池電圧まで高くなる(電圧降下の作用)。この高電圧をAD変換器へ入力し、出力ビット列の予測値(推定値、期待値)を1とする。
しかしながら、単電池電圧が低くなると、単電池電圧を2倍にした電圧であっても、AD変換器のFull scale診断を行えるほどバランシングスイッチの両端電圧が高くならない場合が有る。このため、AD変換器は、通常の電池電圧を測定する時は、ユニポーラモードで0Vから5Vまでをフルスケールとして動作させる。一方、Full scale診断を実施する時には、バイポーラモードで動作させ、−2.5Vから+2.5Vまでをフルスケールとして動作させるようにする。このようにすることで、バランシングスイッチのON抵抗を理想的に0Ωとした場合において、電池電圧が1.25Vまで低下しても、AD変換器のフルスケール診断が可能となる。
ただし、この方法では、仮に電池電圧監視回路(IC)に接続している全ての単電池電圧が1.25V未満まで低下(過放電)している場合は、当該電池電圧監視回路(IC)が、Full scale診断異常と誤って診断され、電池過放電を見逃すリスクが発生する。この問題を回避するために、複数の電池電圧監視回路(IC)でFull scale診断異常が発生している場合は、過放電異常と診断するようにしている。
以上のように、本実施形態によれば、高電圧を発生する追加回路を設けることなく、通常備えているバランシングスイッチで高電圧を発生することでセルコントロールIC内のAD変換器のFull scale診断を実施することができる。
(ii)本実施形態の機能は、ソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本開示を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
さらに、本実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによってでも実装できることを理解する必要がある。更に、汎用目的の多様なタイプのデバイスがここで記述した教授に従って使用可能である。ここで述べた方法のステップを実行するのに、専用の装置を構築するのが有益である場合もありうる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本開示は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為である。本分野にスキルのある者には、本開示を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせがあることが解るであろう。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
10 マイコン
11 IC1
12 フィルタ1
21 IC2
22 フィルタ2
100 電池制御システム
111 CVMUX
112 SWMUX
113 SW1
114 SW2
115 SW3
116 SW4
117 MUX
118 差動アンプ
119 AD変換器

Claims (9)

  1. 複数のバランシングスイッチを含み、接続される複数の電池の電池電圧を監視する電池電圧監視回路と、
    前記電池電圧監視回路の出力をビット列にして出力するAD変換器と、
    前記電池電圧監視回路に対して制御コマンドを与え、前記AD変換器の出力結果を判断するプロセッサと、を備え、
    前記プロセッサは、前記電池電圧監視回路に対して、前記複数の電池のそれぞれの電池電圧よりも高い電圧を前記複数の電池の電池電圧から生成することを指示する第1コマンドを与えて、当該高い電圧を生成させ、当該高い電圧に対応する前記AD変換器のビット列の出力結果に基づいて、前記AD変換器が正常に動作しているか否か判断する、電池制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記複数のバランシングスイッチは、前記複数の電池のそれぞれの正極と負極との間に設けられ、
    前記電池電圧監視回路は、前記第1コマンドに応答して、前記複数のバランシングスイッチの一部をONとし、残りのスイッチをOFFとすることにより、前記電池電圧よりも高い電圧を生成する、電池制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記電池電圧監視回路は、前記第1コマンドに応答して、前記複数のバランシングスイッチを交互にONとOFFにして、電圧降下を生じさせ、前記電池電圧よりも高い電圧を生成する、電池制御装置。
  4. 請求項1において、
    前記プロセッサは、前記AD変換器からのビット列の出力結果のうち、上位から複数ビットのビット列に基づいて、前記AD変換器が正常に動作しているか判断する、電池制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記プロセッサは、前記電池電圧よりも高い電圧に対応する前記AD変換器の前記上位から複数ビットのビット列が全て「1」である場合には前記AD変換器が正常に動作していると判断し、そうでない場合には前記AD変換器にFull scale異常が発生していると判断する、電池制御装置。
  6. 請求項1において、
    前記電池電圧監視回路と前記AD変換器の組を複数組備え、
    前記プロセッサは、それぞれの組の前記AD変換器のビット列の出力結果を取得し、当該ビット列の出力結果のそれぞれに基づいて、各AD変換器が正常に動作しているか否か判断する、電池制御装置。
  7. 請求項6において、
    前記プロセッサは、複数のAD変換器に異常が発生していると判断した場合には、電池過放電が発生していると判断する、電池制御装置。
  8. 請求項1において、
    前記AD変換器は、前記プロセッサが出力する、前記AD変換器の動作モードを指定する第2コマンドに応答し、前記複数の電池の電池電圧を検出するときにはユニポーラモードで動作し、前記AD変換器の診断のときにはバイポーラモードで動作する、電池制御装置。
  9. 請求項1において、
    前記電池電圧監視回路と前記AD変換器は、1つのICで構成される、電池制御装置。
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