JP2020095677A - 入力ペン及び入力ペンの製造方法 - Google Patents

入力ペン及び入力ペンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入力体が木軸に装着される際の、入力体及び木軸双方の損傷を回避しつつ、使用中に入力体が決して脱落することのないように装着された入力ペンを提供する。【解決手段】本開示の入力ペン10は、木軸20と、前記木軸20の軸心に形成された装着孔23と、前記装着孔23に装着される棒状の入力体30と、前記装着孔23の内側面と前記入力体30の外側面との間に介在し該入力体30を該装着孔23に対し固着する固着剤50と、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、木軸の中に入力体が装着された入力ペン及び該入力ペンの製造方法に関する。
近年、画面上への物理的な接触により入力を行う入力ペンが広く用いられている。すなわち、ペン型に形成された位置指示器で、位置検出装置が設けられた板状の入力装置の入力面に接触して接触位置を検出するものである。
このような入力ペンには、入力面の被る物理的変化の態様に応じて、感圧式、静電容量式及び電磁誘導式等、様々な方式がある。また、入力ペンの分類には、電子回路を内蔵して自ら信号の発生に関与するアクティブ方式と、電子回路は内蔵せず入力面への物理的な作用のみを行うパッシブ方式とがあり、電磁誘導式は前者に、感圧式は後者に属する。なお、静電容量式には、電子回路を内蔵して先端に積極的に静電気を発生させるアクティブ方式と、電子回路は内蔵せず先端と手指との間に導電経路を確保した、いわば指先の延長として、入力面の静電容量を変化させるパッシブ方式との両方がある。
上記した入力ペンの種々の方式のうち、電磁誘導方式では、入力装置の入力面の下に設置されている位置検出装置が発生する特定の周波数の電磁波に対して共振する電磁誘導コイルが入力ペンの中に設けられていて、この共振が生じた位置を入力位置として認識するものである。
そして、これら様々な方式を実現するための構造を棒状に成形したものを入力体として、この入力体を軸筒に装着したものが入力ペンとされる場合が多い。
たとえば、下記特許文献1には、先端部を球面加工した外径1〜5mm程度のフェライトからなるペン先を木材あるいは合成樹脂などの非磁性体よりなるペン軸に埋め込んだ、電磁結合型データタブレット用のデータ入力用ペンが開示されている。
また、下記特許文献2には、木材やプラスチック製発泡体で形成された多孔質体からなる軸体と、この軸体に設けられている、導電性を備えたペン先とを備え、軸体の表面を導電性物質で被覆した、静電容量型入力装置に用いる入力ペンが開示されている。
実開昭55−159440号公報 特開2016−115029号公報
入力ペンにおいて、入力体が装着されている軸筒の材質を木材とした場合、木材で形成された軸筒である木軸に対し、装着されている入力体が使用中に脱落しないようにする必要がある。ここで、入力体を木軸に装着する際に圧力をかけた場合、入力体が破損し、入力ペンとしての用をなさなくなるおそれがある。特に、入力体がアクティブ方式の入力ペンとして用いられるものである場合には、木軸への装着の際に、内蔵する電子回路を損傷することは絶対に避けなければならない。さらには、入力体装着の際に圧力により木軸が損傷するおそれもある。
そこで、本発明の実施態様は、入力体が木軸に装着される際の、入力体及び木軸双方の損傷を回避しつつ、使用中に入力体が決して脱落することのないように装着された入力ペンを提供することを課題とする。
本発明の第1の実施態様に係る入力ペンは、木軸と、前記木軸の軸心に形成された装着孔と、前記装着孔に装着される棒状の入力体と、前記装着孔の内側面と前記入力体の外側面との間に介在し該入力体を該装着孔に対し固着する固着剤と、を有することを特徴とする。
本発明の第2の実施態様に係る入力ペンにおいては、第1の実施態様の特徴に加え、前記木軸は、2部材が貼着剤で貼り合わされて形成される。
本発明の第3の実施態様に係る入力ペンにおいては、第1又は第2の実施態様の特徴に加え、前記装着孔に補強樹脂が含浸される。
本発明の第4の実施態様に係る入力ペンにおいては、第1から第3までのいずれかの実施態様の特徴に加え、前記入力体の中に電子部品が内蔵される。
また、前記入力体は電磁誘導式であることが好ましい。
本発明の第5の実施態様に係る入力ペンにおいては、第1から第4までのいずれかの実施態様の特徴に加え、前記装着孔は前記木軸の軸心を先端から後端まで貫通し、前記入力体は前記装着孔の一端側に装着されるとともに、前記装着孔の他端側にさらに第2入力体が装着されている。
本発明の第6の態様は、前記各実施態様のうち前記第2の実施態様の特徴を有する実施態様の入力ペンの製造方法であって、断面半円形の溝を有する前記2部材のうちの一方の木軸部材において、接着剤が表面に塗布された状態の合成樹脂棒を該溝に配し、又は、該溝に接着剤を塗布した状態で合成樹脂棒を該溝に配する工程と、前記溝と同形の溝を有する前記2部材のうちの他方の木軸部材を前記一方の木軸部材に前記貼着剤で貼り合わせる工程と、貼り合わされた前記2部材から前記木軸を成形する工程と、前記木軸から前記合成樹脂棒を引き抜いて前記装着孔を形成する工程と、前記装着孔に前記固着剤を介在させて前記入力体を挿入する工程と、を含んでなることを特徴とする。
本発明の実施態様は、上記のとおり構成されているので、入力体が、木軸に対し、装着時の損傷を回避しつつ、使用中に決して脱落することのないように装着された入力ペンを提供することが可能となる。また、木軸と金属製の部分とを有する入力ペンを廉価かつ確実に製造することができる。
第1実施形態に係る入力ペンの外観を示す正面図である。 図1の入力ペンの平面図である。 図1の入力ペンの底面図である。 図1の入力ペンにおける木軸の正面図である。 図4の木軸のA−A断面図である。 図5の木軸のB−B断面図である。 図1の入力ペンにおける入力体の外観を示す正面図である。 図7の入力体のC−C断面図である。 図1の入力ペンにおける電磁誘導コイルの回路図である。 図1、図2及び図3のD−D断面図である。 図10のE−E断面図である。 図1の入力ペンの使用状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 図13のF−F断面図である。 第3実施形態における入力ペンの外観を示す正面図である。 図15の入力ペンの平面図である。 図15の入力ペンの底面図である。 図15の入力ペンにおける木軸の正面図である。 図18の木軸のG−G断面図である。 図19の木軸のH−H断面図である。 図15、図16及び図17のI−I断面図である。 図21のJ−J断面図である。 第4実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 図23のK−K断面図である。 第5実施形態における入力ペンの外観を示す正面図である。 図25の入力ペンの平面図である。 図25の入力ペンの底面図である。 図25の入力ペンにおける木軸の正面図である。 図28の木軸のL−L断面図である。 図29の木軸のM−M断面図である。 図25、図26及び図27のN−N断面図である。 図31のO−O断面図である。 第6実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 図33のP−P断面図である。 第7実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 第8実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 第9実施形態における入力ペンの外観を示す正面図である。 図37の入力ペンにおける木軸の正面図である。 図38の木軸のQ−Q断面図である。 図39の木軸のR−R断面図である。 図37のS−S断面図である。 図37の入力ペンにおける電磁誘導コイルの回路図である。 第10実施形態に係る入力ペンを正面断面図で示す。 図43の入力ペンの製造工程を正面断面図で示す。 図43の入力ペンの製造工程を正面断面図で示す。 図43の入力ペンの製造工程を正面断面図で示す。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、入力ペン10の接触先端42が位置する方の側を「先端」と称し、その反対側を「後端」と称する。また、ある構造に対して先端へ向かう方向を「前方」と称し、その反対方向を「後方」と称する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る入力ペン10は、図1の正面図、図2の平面図及び図3の底面図に示すように、断面六角形の鉛筆様の木軸20の先端から、入力体30の接触先端42が突出した外観を呈している。木軸20の先端は先細に切削されたテーパ部21となっている。また、木軸20の後端には、円筒形状で後端が球面に形成されているテールキャップ22が装着されている。木軸20の材質となっている木材の側面には、表面の保護、補強及び装飾を目的とした塗装が施されている。
図4は、図1の入力ペンにおける木軸20の正面図である。木軸20の先端は、先述のように先細に切削されたテーパ部21となっている。木軸20の後端は、外径を減じた円筒状に形成され、この部分が先述のテールキャップ22が装着される縮径部24となっている。
図5は、図4の木軸20をA−A断面で示したものである。木軸20の前半部分には、軸心に沿って穿設された孔である装着孔23が設けられている。木軸20は、図5におけるB−B断面である図6に示すように、鉛筆様に断面六角形を呈し、その軸心に装着孔23が形成されている。
図7は、図1の入力ペン10における入力体30の外観を正面図で示したものである。入力体30は、筒状の外筒31の内部に後述するデジタイザユニット40が内蔵されたものであり、先端からは前記した接触先端42が突出している。また、後端には支持蓋32が装着されている。外筒31は、ポリカーボネートABS(PC/ABS)ポリマーアロイ樹脂で形成されている。
図8は、図7の入力体30をC−C断面で示したものである。外筒31に内蔵されているデジタイザユニット40は、キャパシタ47を搭載した回路基板48を内蔵した収納筒43の先端に、先端継手41を介して、電磁誘導コイル45が巻き回されている棒状のフェライトコア44が装着され、また、その収納筒43の後端に、可変容量キャパシタ46aによる筆圧検知部46が装着された構造を有する。フェライトコア44の先端には合成樹脂製の接触先端42が固定されている。キャパシタ47の2つの足47a、47bは、回路基板48の配線によって2つの先端側の端子48a、48bとそれぞれ連絡しているとともに、2つの後端側の端子48c、48dともそれぞれ連絡している。先端側の端子48a、48bはそれぞれ電磁誘導コイル45の両端の延長線45a、45bと接続している。後端側の端子48c、48dはそれぞれ筆圧検知部46内の可変容量キャパシタ46a(図9参照)の2つの足46c、46dと接続している。この可変容量キャパシタ46aは、接触先端42に加えられた筆圧により印加される圧力を、静電容量の変化として検出するものである。以上のフェライトコア44、電磁誘導コイル45、可変容量キャパシタ46a及びキャパシタ47は、入力体30の中に内蔵される電子部品であり、回路基板48の配線によって図9に示すような並列共振回路を形成している。また、外筒31の後端には、筆圧検知部46の後端を支持する支持蓋32が装着されている。
図7に示す入力体30は、図4に示す木軸20の装着孔23(図5参照)に挿入されて、図1に示すような電磁誘導式の入力ペン10となる。この入力ペン10を図1、図2及び図3のD−D断面で示したのが図10である。なお、図10では入力体30の内部構造は省略している。入力体30の大部分は装着孔23に収容されており、接触先端42を含む先端部分のみが木軸20の先端から突出している。なお、木軸20の後端の縮径部24を被覆するようにして、テールキャップ22が装着されている。
図11は、図10のE−E断面を示したものである。なお、入力体30の内部構造は省略している。木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。固着剤50は、入力体30を装着孔23に対して固着させるための構成である。固着剤50としては、木材とプラスチック(特に、PC/ABSポリマーアロイ樹脂)との接着に適した接着剤を用いることができる。このような接着剤としては、たとえば、水性形接着剤の合成ゴム系ラテックス系接着剤、溶剤形接着剤のゴム系溶剤系接着剤又は反応型接着剤のエポキシ樹脂系接着剤を使用することが可能である。
ここで、入力体30には前述したように電子部品が内蔵されているため、装着孔23に圧入されて装着されるようなことがあると電子部品の損傷をもたらすおそれがあり、入力ペン10としての使用に支障を来す可能性がある。そのため、本実施形態では、装着孔23の内径は、入力体30を圧入せずとも挿入可能な程度の長さ、換言すると、入力体30が遊嵌される程度の長さとなっている。
そして、装着孔23の内側面に固着剤50を塗布してから入力体30を遊嵌させることで、入力体30に過度な力を加えずに木軸20に装着することが可能となり、同時に、装着の際に木軸20を損傷することもない。入力体30を装着した後は、固着剤50が固化すれば、入力体30は装着孔23に対し完全に固着され、使用中に脱落することはない。そして、固着剤50は、装着孔23と入力体30との間に充填されることが望ましい。
図12は、本実施形態の入力ペン10の使用状態を示すものである。入力装置70の入力面71の下面には、特定の周波数の電磁波を周期的に発生する図示しない位置検出装置が設けられている。そして、入力面71の上を入力ペン10の接触先端42で描線72のようになぞると、接触先端42が押圧される。このとき、図9に示す並列共振回路が電磁波により共鳴し、電磁誘導コイル45で生成された電気がキャパシタ47に蓄電される。この電気が電磁誘導コイル45を流れることによって生ずる電磁波を、入力ペン10が送信しこれを前記位置検出装置が受信することで、この電磁誘導が生じた位置を、入力装置70は座標情報として認識することで、描線72が電子データとして記録されることとなる。ここで、可変容量キャパシタ46aは、接触先端42の押圧により電気容量が変化するため、これによって入力ペン10が送信する電磁波の周波数を変化させることができる。この周波数の変化を前記位置検出装置で検知することによって、描線72に関する様々な属性として認識させることが可能となっている。この様々な属性とは、たとえば、描線72の太さ及び色であったり、また、描画モードの切り替え(筆記モード及び消去モード)であったりする。
ここで、木軸20の材質として用いられる種類としては、たとえば、気乾比重1未満とした木材であり、檜、檜葉、桐、チーク、マホガニー、杉、松、桜、竹、アオダモ、ホワイトアッシュ、ホワイトファー、ハードメープル、インセンスシダー、リンデン、バルサなどが挙げられる。また、無垢の木材だけではなく、間伐材、廃材チップや木粉等を集めて固めた圧縮加工材料のような木質材を使用することも可能である。また、その際の含水率は20%未満である。なお、含水率は、電気式水分計MR−200II(サンコウ電子研究所)を用いて測定することができる。
ここで、入力ペン10の軸筒として、木軸20を使用する意義は以下の通りである。
合成ゴム又は合成樹脂のような無機質の素材より、天然の木材のような有機質の素材の方が環境に優しいものであり、自然の素材で作成され、また、コンピューターを操作する人にとっても木の香りによる安らぎを与えることができる。また、木材を用いることによって靭性が高く衝撃にも強いために木軸20が割れにくく、また、落下時等の音を吸収するという別の効果もある。さらに、塗装すると、木材の道管の色が濃く染まって木目が浮き出し美しく仕上がるという利点もある。
また、木材は、水分を吸収するので、指に汗をかいた場合であっても、指先の汗を吸収し、指が汗で滑ったりすることがない。さらに利用者の手が直接木軸20の木肌に触れるので木の温もりが伝わり作業効率の向上が期待される。
そして、木材は、使い込めば、使い込む程に特有の渋みが生れ、独特の風雅な感じを与えることができる。
ゆえに日常を無機質で無味乾燥な電子部材に囲まれている作業環境のなかで、木軸20が有する特有の手触り感と暖かさにはストレス解消と癒しの心理効果が期待される。また、それぞれに異なる木目模様の個性的なゆらぎや質感等の固体別特徴により、長期の使用頻度に比例して専用意識が芽生え、日常の手入れを楽しめる等の精神的なリラックス効果も望める。
また、学校教育現場のような、デジタル機器と非デジタルなアナログ製品とが混在しやすい環境下では、筆記具として用いられる鉛筆等と近似した材料を用いることで、違和感なく使用することができる。
さらに、比較的軽量な木軸20に対して、より密度の高い入力体30が前半部分に装着されているため、入力ペン10としての重心が前方寄りとなるため、手指で把持する際の安定感が増し、使用感を向上させることも可能となる。
<第2実施形態>
図13は、第2実施形態に係る入力ペン10を、正面断面図にて示すものである。本実施形態に係る入力ペン10の外観は第1実施形態(図1参照)と同様であるが、木軸20の装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸されている点で第1実施形態と相違する。この補強樹脂60としては、たとえば、二液エポキシ樹脂を使用することが可能である。このような補強樹脂60を、装着孔23の内側面に塗布し、所定時間放置することで、図13に示すように装着孔23の内側面付近の木材に含浸された状態で固化し、それによって装着孔23の内側面が補強されることになる。そのため、木軸20のテーパ部21のように肉薄の部分の強度が増し、入力体30の装着時や使用中に損傷する可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態においても、図13におけるF−F断面図である図14に示すように、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。この固着剤50の意義については第1実施形態と同様である。本実施形態では、装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸された層が存在しているため、木軸20の強度が前記第1実施形態よりも増している。
また、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義についても、前記第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
本発明の第1実施形態に係る入力ペン10は、図15の正面図、図16の平面図及び図17の底面図に示すように、断面六角形の鉛筆様の木軸20の先端から、入力体30の接触先端42が突出した外観を呈している。木軸20の先端は先細に切削されたテーパ部21となっている。また、木軸20の後端には、円筒形状で後端が球面に形成されているテールキャップ22が装着されている。木軸20の材質となっている木材の側面には、表面の保護、補強及び装飾を目的とした塗装が施されている。
図18は、図1の入力ペンにおける木軸20の正面図である。木軸20の先端は、先述のように先細に切削されたテーパ部21となっている。木軸20の後端は、外径を減じた円筒状に形成され、この部分が先述のテールキャップ22が装着される縮径部24となっている。
図19は、図18の木軸20をG−G断面で示したものである。本実施形態では、木軸20は、2つの部材、すなわち木軸部材28、29が貼着剤55で貼り合わされて形成されている。これらの木軸部材28、29は、通常は同じ樹種の木材で形成されるが、異なる樹種の木材を使用してもよい。この貼着剤55としては、木材同士を接着することの可能な接着剤、たとえば木工用ボンドを使用することができる。木軸20の前半部分には、軸心に沿って穿設された孔である装着孔23が設けられている。木軸20は、図19におけるH−H断面である図20に示すように、鉛筆様に断面六角形を呈し、その軸心に装着孔23が形成されている。
図15の入力ペン10における入力体30については、前記第1実施形態と同様である。この入力体30が、図18に示す木軸20の装着孔23(図19参照)に挿入されて、図15に示すような電磁誘導式の入力ペン10となる。この入力ペン10を図15、図16及び図17のI−I断面で示したのが図21である。なお、図21では入力体30の内部構造は省略している。入力体30の大部分は装着孔23に収容されており、接触先端42を含む先端部分のみが木軸20の先端から突出している。なお、木軸20の後端の縮径部24を被覆するようにして、テールキャップ22が装着されている。
図22は、図21のJ−J断面を示したものである。なお、入力体30の内部構造は省略している。上述したように、木軸20を構成する木軸部材28、29は、これらを貼り合わせる貼着剤55を介して全体として六角形の断面を呈している。また、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。固着剤50については前記第1実施形態と同様である。
ここで、入力体30には前述したように電子部品が内蔵されているため、装着孔23に圧入されて装着されるようなことがあると電子部品の損傷をもたらすおそれがあり、入力ペン10としての使用に支障を来す可能性がある。そのため、本実施形態では、装着孔23の内径は、入力体30を圧入せずとも挿入可能な程度の長さ、換言すると、入力体30が遊嵌される程度の長さとなっている。
そして、装着孔23の内側面に固着剤50を塗布してから入力体30を遊嵌させることで、入力体30に過度な力を加えずに木軸20に装着することが可能となり、同時に、装着の際に木軸20を損傷することもない。入力体30を装着した後は、固着剤50が固化すれば、入力体30は装着孔23に対し完全に固着され、使用中に脱落することはない。
また、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義についても、前記第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
図23は、第4実施形態に係る入力ペン10を、正面断面図にて示すものである。本実施形態に係る入力ペン10の外観は第3実施形態(図15参照)と同様であるが、木軸20の装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸されている点で第3実施形態と相違する。この補強樹脂60については、前記第2実施形態と同様である。このような補強樹脂60を、装着孔23の内側面に塗布し、所定時間放置することで、図23に示すように装着孔23の内側面付近の木材に含浸された状態で固化し、それによって装着孔23の内側面が補強されることになる。そのため、木軸20のテーパ部21のように肉薄の部分の強度が増し、入力体30の装着時や使用中に損傷する可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態においても、図23におけるK−K断面図である図24に示すように、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。この固着剤50の意義については前記第1実施形態と同様である。本実施形態では、装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸された層が存在しているため、木軸20の強度が前記第3実施形態よりも増している。
また、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義については、前記第1実施形態と同様である。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る入力ペン10は、図25の正面図、図26の平面図及び図27の底面図に示すように、断面正三角形の鉛筆様の木軸20の先端から、入力体30の接触先端42が突出した外観を呈している。木軸20の先端は先細に切削されたテーパ部21となっている。また、木軸20の後端には、円筒形状で後端が球面に形成されているテールキャップ22が装着されている。木軸20の材質となっている木材の側面には、表面の保護、補強及び装飾を目的とした塗装が施されている。
図28は、図25の入力ペンにおける木軸20の正面図である。木軸20の先端は、先述のように先細に切削されたテーパ部21となっている。木軸20の後端は、外径を減じた円筒状に形成され、この部分が先述のテールキャップ22が装着される縮径部24となっている。
図29は、図28の木軸20をL−L断面で示したものである。本実施形態では、木軸20は、2つの部材、すなわち木軸部材28、29が貼着剤55で貼り合わされて形成されている。これらの木軸部材28、29は、通常は同じ樹種の木材で形成されるが、異なる樹種の木材を使用してもよい。この貼着剤55については、前記第3実施形態と同様である。木軸20の前半部分には、軸心に沿って穿設された孔である装着孔23が設けられている。木軸20は、図29におけるM−M断面である図30に示すように、断面正三角形を呈し、その軸心に装着孔23が形成されている。
図25の入力ペン10における入力体30については、前記第1実施形態と同様である。この入力体30が、図28に示す木軸20の装着孔23(図29参照)に挿入されて、図25に示すような電磁誘導式の入力ペン10となる。この入力ペン10を図25、図26及び図27のN−N断面で示したのが図31である。なお、図31では入力体30の内部構造は省略している。入力体30の大部分は装着孔23に収容されており、接触先端42を含む先端部分のみが木軸20の先端から突出している。なお、木軸20の後端の縮径部24を被覆するようにして、テールキャップ22が装着されている。
図32は、図31のO−O断面を示したものである。なお、入力体30の内部構造は省略している。上述したように、木軸20を構成する木軸部材28、29は、これらを貼り合わせる貼着剤55を介して全体として正三角形の断面を呈している。また、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。固着剤50については前記第1実施形態と同様である。
ここで、入力体30には前述したように電子部品が内蔵されているため、装着孔23に圧入されて装着されるようなことがあると電子部品の損傷をもたらすおそれがあり、入力ペン10としての使用に支障を来す可能性がある。そのため、本実施形態では、装着孔23の内径は、入力体30を圧入せずとも挿入可能な程度の長さ、換言すると、入力体30が遊嵌される程度の長さとなっている。
そして、装着孔23の内側面に固着剤50を塗布してから入力体30を遊嵌させることで、入力体30に過度な力を加えずに木軸20に装着することが可能となり、同時に、装着の際に木軸20を損傷することもない。入力体30を装着した後は、固着剤50が固化すれば、入力体30は装着孔23に対し完全に固着され、使用中に脱落することはない。
また、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義についても、前記第1実施形態と同様である。
<第6実施形態>
図33は、第6実施形態に係る入力ペン10を、正面断面図にて示すものである。本実施形態に係る入力ペン10の外観は第5実施形態(図25参照)と同様であるが、木軸20の装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸されている点で第5実施形態と相違する。この補強樹脂60については、前記第2実施形態と同様である。このような補強樹脂60を、装着孔23の内側面に塗布し、所定時間放置することで、図33に示すように装着孔23の内側面付近の木材に含浸された状態で固化し、それによって装着孔23の内側面が補強されることになる。そのため、木軸20のテーパ部21のように肉薄の部分の強度が増し、入力体30の装着時や使用中に損傷する可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態においても、図33におけるP−P断面図である図34に示すように、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30の外側面との間には、固着剤50が介在している。この固着剤50の意義については前記第1実施形態と同様である。本実施形態では、装着孔23の内側面に、補強樹脂60が含浸された層が存在しているため、木軸20の強度が前記第5実施形態よりも増している。
また、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義については、前記第1実施形態と同様である。
<第7実施形態>
図35は、第7実施形態に係る入力ペン10を正面断面図にて示すものである。本実施形態では、2つの木軸部材28、29が貼り合わされて形成されている木軸20の装着孔23は先端から後端まで貫通している。そのため、通常の鉛筆の製造ラインにおけるいわゆるスラットをこの木軸20の製造に流用することができる。なお、木軸部材28、29の貼り合わせに関与する貼着剤55については、前記第3実施形態と同様である。
この装着孔23の後半部分には、円柱状の後端スペーサ11が挿入される。この後端スペーサ11の材質は易接着性の材質の棒を利用することが望ましい。易接着性の材質は、たとえばABS、ポリスチレン等の樹脂、ステンレス等の金属、セラミック、カーボン芯、コンクリートなどが挙げられる。そして、装着孔23の前半部分には、前記各実施形態と同様に、入力体30が装着される。
なお、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義については、前記第1実施形態と同様である。また、入力体30と装着孔23とを固着剤50にて固着することについてもまた前記第1実施形態と同様である。さらに、装着孔23の内側面に補強樹脂60を含浸させることについては前記第2実施形態と同様である。
<第8実施形態>
図36は、第8実施形態に係る入力ペン10を正面断面図にて示すものである。本実施形態では、前記第7実施形態と同様、2つの木軸部材28、29が貼り合わされて形成されている木軸20の装着孔23は先端から後端まで貫通している。そのため、通常の鉛筆の製造ラインにおけるいわゆるスラットをこの木軸20の製造に流用することができる。なお、木軸部材28、29の貼り合わせに関与する貼着剤55については、前記第3実施形態と同様である。
この装着孔23の後半部分には、尾栓12が挿入される。尾栓12は、装着孔23に挿入される後端挿入部13と、木軸20の後端縁に当接してこれを被覆する後端被覆部14とから形成される。この尾栓12の材質は特に限定されないが、合成樹脂製の成形体を利用することが望ましい。そして、装着孔23の前半部分には、前記各実施形態と同様に、入力体30が装着される。
なお、入力体30の構成及び入力ペン10の使用状態並びに木軸20を使用する意義については、前記第1実施形態と同様である。また、入力体30と装着孔23とを固着剤50にて固着することについてもまた前記第1実施形態と同様である。さらに、装着孔23の内側面に補強樹脂60を含浸させることについては前記第2実施形態と同様である。
<第9実施形態>
本発明の第9実施形態に係る入力ペン10は、図37の正面図及び図40の断面図に示すように、断面円形の鉛筆様の木軸20の一端側、すなわち先端から、入力体30の接触先端42が突出した外観を呈している。木軸20の先端は先細に切削されたテーパ部21となっている。また、木軸20の他端側、すなわち後端には、略円筒形状のテールキャップ22が装着され、さらにその後端から、第2入力体80の接触後端92が突出している。木軸20の材質となっている木材の側面には、表面の保護、補強及び装飾を目的とした塗装が施されている。
図38は、図37の入力ペンにおける木軸20の正面図である。木軸20の先端は、先述のように先細に切削されたテーパ部21となっている。
図39は、図38の木軸20をQ−Q断面で示したものである。本実施形態では、木軸20は、2つの部材、すなわち木軸部材28、29が貼着剤55(図40参照)で貼り合わされて形成されている。これらの木軸部材28、29は、通常は同じ樹種の木材で形成されるが、異なる樹種の木材を使用してもよい。この貼着剤55としては、木材同士を接着することの可能な接着剤、たとえば木工用ボンドを使用することができる。木軸20には、先端から後端まで軸心に沿って貫通した孔である装着孔23が設けられている。木軸20は、図39におけるR−R断面である図40に示すように、鉛筆様に断面円形を呈し、その軸心に装着孔23が形成されている。
図37の入力ペン10に装着される入力体30については、前記第1実施形態と同様である。この入力体30が、図38に示す木軸20の装着孔23(図39参照)の前半部分に挿入される。入力体30の大部分は装着孔23に収容されており、接触先端42を含む先端部分のみが木軸20の先端から突出している。
なお、木軸20の後端の縮径部24を被覆するようにして、テールキャップ22が装着されている。このテールキャップ22を貫通して、木軸20の装着孔23の後半部分に挿入された第2入力体80の接触後端92が後方へ突出している。第2入力体80は、筒状の第2外筒81の内部に後述する第2デジタイザユニット90が内蔵されたものであり、後端からは前記した接触後端92が突出している。また、先端には第2支持蓋82が装着されている。第2外筒81は、ポリカーボネートABS(PC/ABS)ポリマーアロイ樹脂で形成されている。
第2外筒81に内蔵されている第2デジタイザユニット90は、第2キャパシタ97を搭載した第2回路基板98を内蔵した第2収納筒93の後端に、後端継手91を介して、第2電磁誘導コイル95が巻き回されている棒状の第2フェライトコア94が装着され、また、その第2収納筒93の先端に、第2可変容量キャパシタ96aによる第2筆圧検知部96が装着された構造を有する。第2フェライトコア94の後端には合成樹脂製の接触後端92が固定されている。接触後端92は、後端が閉塞した略円筒形状の接触部92aと、後端の内面から先端へ突出し第2フェライトコア94に接続される接続部92bとを備える。第2キャパシタ97の2つの足97a、97bは、第2回路基板98の配線によって2つの後端側の端子98a、98bとそれぞれ連絡しているとともに、2つの先端側の端子98c、98dともそれぞれ連絡している。後端側の端子98a、98bはそれぞれ第2電磁誘導コイル95の両端の延長線95a、95bと接続している。先端側の端子98c、98dはそれぞれ第2筆圧検知部96内の可変容量キャパシタ96a(図42参照)の2つの足96c、96dと接続している。この可変容量キャパシタ96aは、接触後端92に加えられた筆圧により印加される圧力を、静電容量の変化として検出するものである。以上の第2フェライトコア94、第2電磁誘導コイル95、第2可変容量キャパシタ96a及び第2キャパシタ97は、第2入力体80の中に内蔵される電子部品であり、第2回路基板98の配線によって図42に示すような並列共振回路を形成している。また、第2外筒81の後端には、第2筆圧検知部96の後端を支持する第2支持蓋82が装着されている。
なお、木軸20の装着孔23のほぼ中間部分には、入力体30の支持蓋32と第2入力体80の支持蓋82とを連結する内部継手15が内蔵されている。また、木軸20の装着孔23の内側面と、入力体30及び第2入力体80の各々の外側面との間には、前記第1実施形態と同様に固着剤50が介在している(図11参照)。固着剤50に関しては前記第1実施形態と同様である。
ここで、入力体30及び第2入力体80には前述したように電子部品が内蔵されているため、装着孔23に圧入されて装着されるようなことがあると電子部品の損傷をもたらすおそれがあり、入力ペン10としての使用に支障を来す可能性がある。そのため、本実施形態では、装着孔23の内径は、入力体30及び第2入力体80を圧入せずとも挿入可能な程度の長さ、換言すると、入力体30及び第2入力体80が遊嵌される程度の長さとなっている。
そして、装着孔23の内側面に固着剤50を塗布してから入力体30及び第2入力体80を遊嵌させることで、入力体30及び第2入力体80に過度な力を加えずに木軸20に装着することが可能となり、同時に、装着の際に木軸20を損傷することもない。入力体30及び第2入力体80を装着した後は、固着剤50が固化すれば、入力体30及び第2入力体80は装着孔23に対し完全に固着され、使用中に脱落することはない。そして、固着剤50は、装着孔23と入力体30及び第2入力体80との間に充填されることが望ましい。
本実施形態の入力ペン10において、入力体30による使用状態は、第1実施形態と同様であり、図12に準ずる。入力装置70の入力面71の下面には、特定の周波数の電磁波を周期的に発生する図示しない位置検出装置が設けられている。そして、入力面71の上を入力ペン10の接触先端42で描線72のようになぞると、接触先端42が押圧される。このとき、図9に示す並列共振回路が電磁波により共鳴し、電磁誘導コイル45で生成された電気がキャパシタ47に蓄電される。この電気が電磁誘導コイル45を流れることによって生ずる電磁波を、入力ペン10が送信しこれを前記位置検出装置が受信することで、この電磁誘導が生じた位置を、入力装置70は座標情報として認識することで、描線72が電子データとして記録されることとなる。ここで、可変容量キャパシタ46aは、接触先端42の押圧により電気容量が変化するため、これによって入力ペン10が送信する電磁波の周波数を変化させることができる。この周波数の変化を前記位置検出装置で検知することによって、描線72に関する様々な属性として認識させることが可能となっている。この様々な属性とは、たとえば、描線72の太さ及び色とすることができる。
一方、第2入力体80は、入力体30により入力された情報を消去するための消去ユニットとして使用される。その際には、本実施形態の入力ペン10の後端を下向きにして、図12とほぼ同様に使用される。すなわち、入力面71に既に入力されている描線72の上を入力ペン10の接触後端92でなぞると、接触後端92が押圧される。このとき、図42に示す並列共振回路が電磁波により共鳴し、第2電磁誘導コイル95で生成された電気が第2キャパシタ97に蓄電される。この電気が第2電磁誘導コイル95を流れることによって生ずる電磁波を、入力ペン10が送信しこれを前記位置検出装置が受信することで、この電磁誘導が生じた位置を、入力装置70は座標情報として認識することで、描線72が消去される旨の電子データとして記録されることとなる。
ここで、接触後端92は描線72の消去という使用目的に鑑みて、入力面71との接触面積が接触先端42よりも大きくなるように形成されている。なお、第2入力体80の内部の電子部品の設定によって、第2入力体80は、たとえばより太い描線の入力や、入力体30とは異なる色の描線の入力に対応させることも可能である。その際には、接触後端92の押圧により電気容量が変化する第2可変容量キャパシタ96aによって、入力体30の場合と同様に入力ペン10が送信する電磁波の周波数を変化させることができる。この周波数の変化を前記位置検出装置で検知することによって、描線72に関する様々な属性(たとえば、描線72の太さ及び色)として認識させることが可能である。
なお、入力ペン10に木軸20を使用する意義については、前記第1実施形態と同様である。また、前記第2実施形態と同様に、木軸20の装着孔23の内側面に、補強樹脂60を含浸させてもよい。
<第10実施形態>
本発明の第10実施形態に係る入力ペン10は、図43の正面断面図に示すように、2つの木軸部材28、29が貼り合わされて形成されている木軸20の装着孔23の前半部分に入力体30が装着される一方、後半部分に後端スペーサとしての鉛筆芯150が装着されているものである。また、鉛筆芯150が外面に露出することによる汚れを防ぐために、木軸20の後端に塗料を後方に凸となるように盛った凸部25が施されている。たとえば、凸部25を形成するための塗料に導電性塗料を用いることで後端側に静電容量タイプの入力ペンの機能を付与することができる。木軸20の先端は先細に切削されたテーパ部21となっている。
本実施形態に係る入力ペン10の製造方法を図44〜図46の正面断面図を参照しつつ説明する。まず、図44(a)に示す工程において、木軸20を構成する2部材のうちの一方の木軸部材29に、長手方向の全長に渡って断面半円形の溝23aが形成される。なお、図示はしないが、他方の木軸部材28にも同形の断面半円形の溝23aが形成される。そのため、通常の鉛筆の製造ラインにおけるいわゆるスラットをこれらの木軸部材28、29として流用することができる。なお、この状態で、後に装着孔23の内側面となる溝23aの内周面に、第2実施形態で言及したような補強樹脂60を含浸させておいてもよい。
そして、図44(b)に示す工程において、中空の合成樹脂棒100及び鉛筆芯150が、その表面に図示しない固着剤が塗布された状態で、溝23aの前半部分に合成樹脂棒100が配されるとともに、溝23aの後半部分に鉛筆芯150が配される。なお、あらかじめ溝23aに固着剤が塗布された状態で、溝23aの前半部分にポリプロピレン製の合成樹脂棒100が配されるとともに、溝23aの後半部分に鉛筆芯150が配されることとしてもよい。なお、合成樹脂棒100は中空のものではなく、中実のものを使用してもよい。ここでこの固着剤については、前記第1実施形態で言及された固着剤50と同様である。
次いで、図44(c)に示す工程において、他方の木軸部材28が、その溝23aに合成樹脂棒100及び鉛筆芯150を嵌入させるようにして、一方の木軸部材29に貼り合わされることで、木軸20が成形される。なお、これら木軸部材28、29の貼り合わせに関与する貼着剤55については、前記第3実施形態と同様である。
この状態から、図45(a)に示す工程で、木軸20の後端に前記したように塗料が盛られ凸部25が形成されるとともに、図45(b)に示す工程で、木軸20の先端部分が、内蔵される合成樹脂棒100とともに、所定の長さとなるように切り落とされる。さらに、図45(c)に示す工程で、木軸20の先端部分が先細に切削されてテーパ部21が形成される。
そしてこの状態から、図46(a)に示す工程において、木軸20の先端から合成樹脂棒100が前方に引き抜かれる。合成樹脂棒100を引き抜く方法としては、たとえば、合成樹脂棒100の先端の空間にラグスクリューのような雄ネジが形成された工具を圧入したうえで、これを前方へ引っ張ることが挙げられるが、他にも適宜の方法が利用可能である。
ポリプロピレン製の合成樹脂棒100が引き抜かれた後には、図46(b)に示すように装着孔23が形成される。そして、図46(c)に示す工程において、前記第1実施形態と同様、装着孔23との間に図示しない固着剤を介在させて、木軸20の先端から入力体30が後方へ挿入されることで、図43に示す入力ペン10が完成する。この入力体30については、前記第1実施形態と同様である。
ここで、合成樹脂棒100の材質としては、ポリプロピレン製に限らず、固着剤によって接着されない又は接着されにくい難接着性の合成樹脂が好ましい。そのような材質としてはたとえば、ポリアセタール、フッ素系樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレン等が挙げられる。
なお、上記の製造方法は、工程の省略や部品の変更等により上記した他の実施形態にも応用して用いることができる。
本発明は、木軸を利用した入力ペンに利用可能であり、特に、アクティブ方式の入力ペンに適している。
10 入力ペン 11 後端スペーサ 12 尾栓
13 後端挿入部 14 後端被覆部 15 内部継手
20 木軸 21 テーパ部 22 テールキャップ
23 装着孔 23a 溝 24 縮径部
25 凸部
28 木軸部材 29 木軸部材
30 入力体 31 外筒 32 支持蓋
40 デジタイザユニット 41 先端継手 42 接触先端
43 収納筒 44 フェライトコア
45 電磁誘導コイル 45a、45b 延長線
46 筆圧検知部 46a 可変容量キャパシタ
46c、46d 可変容量キャパシタの足
47 キャパシタ 47a、47b キャパシタの足
48 回路基板 48a、48b 先端側の端子
48c、48d 後端側の端子
50 固着剤 55 貼着剤 60 補強樹脂
70 入力装置 71 入力面 72 描線
80 第2入力体 81 第2外筒 82 第2支持蓋
90 第2デジタイザユニット 91 後端継手
92 接触後端 92a 接触部 92b 接続部
93 第2収納筒 94 第2フェライトコア
95 第2電磁誘導コイル 95a、95b 延長線
96 第2筆圧検知部 96a 第2可変容量キャパシタ
96c、96d 第2可変容量キャパシタの足
97 第2キャパシタ 97a、97b 第2キャパシタの足
98 第2回路基板 98a、98b 後端側の端子
98c、98d 先端側の端子
100 合成樹脂棒 150 鉛筆芯

Claims (9)

  1. 木軸と、
    前記木軸の軸心に形成された装着孔と、
    前記装着孔に装着される棒状の入力体と、
    前記装着孔の内側面と前記入力体の外側面との間に介在し該入力体を該装着孔に対し固着する固着剤と、
    を有することを特徴とする入力ペン。
  2. 前記木軸は、2部材が貼着剤で貼り合わされて形成されたことを特徴とする請求項1記載の入力ペン。
  3. 前記装着孔に補強樹脂が含浸されたことを特徴とする請求項1記載の入力ペン。
  4. 前記装着孔に補強樹脂が含浸されたことを特徴とする請求項2記載の入力ペン。
  5. 前記入力体の中に電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の入力ペン。
  6. 前記入力体の中に電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項2又は4に記載の入力ペン。
  7. 前記装着孔は前記木軸の軸心を先端から後端まで貫通し、
    前記入力体は前記装着孔の一端側に装着されるとともに、
    前記装着孔の他端側にさらに第2入力体が装着されていることを特徴とする、請求項1、3又は5に記載の入力ペン。
  8. 前記装着孔は前記木軸の軸心を先端から後端まで貫通し、
    前記入力体は前記装着孔の一端側に装着されるとともに、
    前記装着孔の他端側にさらに第2入力体が装着されていることを特徴とする、請求項2、4又は6に記載の入力ペン。
  9. 断面半円形の溝を有する前記2部材のうちの一方の木軸部材において、前記固着剤が表面に塗布された状態の合成樹脂棒を該溝に配し、又は、該溝に前記固着剤を塗布した状態で合成樹脂棒を該溝に配する工程と、
    前記溝と同形の溝を有する前記2部材のうちの他方の木軸部材を前記一方の木軸部材に前記貼着剤で貼り合わせる工程と、
    貼り合わされた前記2部材から前記木軸を成形する工程と、
    前記木軸から前記合成樹脂棒を引き抜いて前記装着孔を形成する工程と、
    前記装着孔に前記固着剤を介在させて前記入力体を挿入する工程と、
    を含んでなることを特徴とする、請求項2、4、6又は8に記載の入力ペンの製造方法。
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