JP2020094532A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガス再循環装置が付帯する内燃機関を制御するにあたり、吸気通路を流れる新気の流量を検出するエアフローメータを付設することなく、排気通路から吸気通路に還流するEGRガスの流量を精度よく推測する。【解決手段】気筒に供給される吸気の圧力を検出する吸気圧センサが設けられる一方で新気の流量を検出するエアフローメータが設けられておらず、排気ガス再循環装置が付帯している内燃機関を制御するものであって、吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度が一定または略一定に保たれる状況下において、EGRバルブの開度を複数段階に操作し、各段階にて吸気圧センサを介して検出される吸気の圧力を知得し、それを基にEGRバルブの開度とEGR通路を流通するガスの流量との関係を補正する内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
外部EGR装置は、内燃機関の排気通路の所定箇所と吸気通路の所定箇所とをEGR通路により接続し、排気の一部を当該EGR通路を介して吸気通路に還流させて吸気に混交するものである。EGRにより、気筒における混合気の燃焼温度を低下させて有害物質であるNOxの排出量を削減しつつ、ポンピングロスの低減を図ることができる。
EGR通路上には、当該EGR通路を開閉し、以てEGR通路を流れるEGRガスの流量を増減調整するための流量制御弁であるEGRバルブが設置される。EGRバルブの弁体は、ステッピングモータ、サーボモータ等を用いて駆動する。
EGRバルブの開度を指令するものとしてステッピングモータ等に与える制御信号と、EGR通路を通じて吸気通路に流入するEGRガスの流量との関係は、経年変化やEGRバルブそれ自体の個体差、さらにはEGRバルブを内燃機関本体に取り付ける位置の(公差の範囲内での)ずれによる影響を受ける。これらの影響が大きくなると、想定しているEGRガスの流量が実際のそれから乖離し、気筒に充填される新気(空気)量及びEGRガス量の推定及び制御の精度が低下して、混合気の燃焼の不安定化や有害物質の排出増を招く懸念を生じる。
EGRバルブの流量特性の経年変化等に対応するべく、内燃機関の吸気通路におけるサージタンクまたは吸気マニホルドに吸気の圧力を検出する吸気圧センサを設け、かつスロットルバルブの上流に当該吸気通路を流れる新気の流量を検出するエアフローメータを設けて、両センサの出力信号を参照してEGRガスの流量を較正することが行われる(例えば、下記特許文献を参照)。
しかしながら、吸気圧センサに加えてエアフローメータを付設することによりコストが高騰する点は否めない。
特開2016−056734号公報
本発明は、EGR装置が付帯した内燃機関を制御するにあたり、吸気通路を流れる新気の流量を検出するエアフローメータを付設することなく、排気通路から吸気通路に還流するEGRガスの流量を精度よく推測することを所期の目的としている。
本発明では、吸気通路から気筒に供給される吸気の圧力を検出する吸気圧センサが設けられている一方で吸気通路を流通する新気の流量を検出するエアフローメータが設けられておらず、排気通路の所定箇所と吸気通路の所定箇所とを接続するEGR通路及びこのEGR通路上に設置されたEGRバルブを備える排気ガス再循環装置が付帯している内燃機関を制御するものであって、吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度が一定または略一定に保たれる状況下において、EGRバルブの開度を複数段階に操作し、各段階にて吸気圧センサを介して検出される吸気の圧力を知得し、それを基にEGRバルブの開度とEGR通路を流通するガスの流量との関係を補正する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、EGR装置が付帯した内燃機関を制御するにあたり、吸気通路を流れる新気の流量を検出するエアフローメータを付設することなく、排気通路から吸気通路に還流するEGRガスの流量を精度よく推測することが可能となる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実行するEGRガス流量の補正量の学習の内容を示すタイミング図。 同実施形態の制御装置が推定するEGRガス流量を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、吸気絞り弁である電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。電子スロットルバルブ32の弁体は、ステッピングモータやサーボモータ等により開閉駆動する。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ22とを要素とする。EGRバルブ22の弁体は、ステッピングモータやサーボモータ等により開閉駆動する。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33または吸気マニホルド34に接続している。
内燃機関には、各気筒1の吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミング及び/またはバルブリフト量を変化させることのできる可変動弁機構5が付随する。可変動弁機構5は、例えば、各気筒1の吸気バルブ及び/または排気バルブを駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を作動液圧(潤滑油圧)や電動機によって変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを進角/遅角するVVT(Variable Valve Timing)機構である。周知の通り、カムシャフトは、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトから回転駆動力の供給を受け、クランクシャフトに従動して回転する。クランクシャフトとカムシャフトとの間には、回転駆動力を伝達するための巻掛伝動装置(図示せず)が介在している。巻掛伝動装置は、クランクシャフト側に設けたクランクスプロケット(または、プーリ)と、カムシャフト側に設けたカムスプロケット(または、プーリ)と、これらスプロケット(または、プーリ)に巻き掛けるタイミングチェーン(または、タイミングベルト)とを要素とする。VVT機構5は、カムシャフトをカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、吸排気バルブの開閉タイミングを変更する。
可変動弁機構5の具体的態様は任意であり、一意に限定されない。カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角/遅角させるもの以外にも、吸排気バルブを開弁駆動するカムを複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの、ロッカーアームのレバー比を電動機を介して変化させるもの、吸排気バルブを電磁ソレノイドバルブとしたもの等が知られており、それら種々の機構の中から選択して採用することが許される。これらの可変動弁機構5は、吸排気バルブの開閉タイミングのみならず、バルブリフト量即ち吸排気バルブの弁体が弁座から離反する開度をも変更することができる。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラがCAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、内燃機関に要求されるエンジントルクまたはエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号d、吸気通路3特にサージタンク33または吸気マニホルド34内の吸気温及び吸気圧を検出する吸気温・吸気圧一体型センサ35から出力される吸気温・吸気圧信号e、排気通路4における触媒41の上流側及び/または下流側の排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサから出力される空燃比信号f、吸気カムシャフト及び/または排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、イグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ22に対して開度操作信号l、可変動弁機構5に対してバルブタイミング及び/またはバルブリフト量の制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得する。そして、それらを参照して、気筒1に吸入される新気量に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、運転状況に応じて、気筒1への燃料供給を一時中断する燃料カットを実行する。ECU0は、少なくとも、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上に高いことを以て、燃料カット条件が成立したと判断し、インジェクタ11からの燃料噴射を停止する。
燃料カット中は、スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量(0または0に近い)に依拠しない開度に開いておくことが好ましい。この操作は、燃料カット中の内燃機関のポンピングロスを低減してエンジン回転数の減速を遅らせることを目的とする。このときのスロットルバルブ32の開度は、常時一定の固定値としてもよいし、車速等に応じて上下させてもよいが、何れにせよ比較的大きな開度とすることが好ましい。
しかして、ECU0は、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した、等のうちの何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したと判断し、燃料カットを終了、インジェクタ11からの燃料噴射を再開する。燃料カット終了条件の成立後は、スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量に応じた開度に操作することは言うまでもない。
本実施形態における内燃機関の吸気通路3には、エアフローメータが設けられていない。従って、吸気通路3を流れる新気の流量を直接計測することはできない。インジェクタ11から燃料を噴射し気筒1の燃焼室内で着火燃焼させる運転中、ECU0は、気筒1に充填される吸気量を、そのときのサージタンク33または吸気マニホルド34内の吸気圧、及びエンジン回転数等から推測する。ECU0のメモリには予め、吸気圧及びエンジン回転数等と吸気量との関係を規定したマップデータが格納されている。マップデータは、内燃機関の設計開発または適合の段階で、実験または試験を通じて作成されたものである。ECU0は、現在の吸気圧及びエンジン回転数等をキーとして当該吸気量マップを検索し、現在の吸気量を知得する。
尤も、この吸気量は、新気量にEGRガス量が合算されたものである。燃料噴射量を決定するべく、気筒1に吸入される新気量を得るためには、吸気量からEGRガス量を減算する必要がある。ECU0は、EGR通路21経由で吸気通路3に流入するEGRガスの流量(特に、質量流量)を、そのときのスロットルバルブ32の開度、EGRバルブ22の開度、及びエンジン回転数等から推測する。ECU0のメモリには予め、スロットルバルブ32開度、EGRバルブ22開度及びエンジン回転数等と、EGRガス流量との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在のスロットルバルブ32開度、EGRバルブ22開度及びエンジン回転数等をキーとして当該EGRガス流量マップを検索し、現在のEGRガス流量を知得する。
しかしながら、EGRバルブ22の流量特性、即ち、EGRバルブ22を駆動するモータに与える開度操作信号lと、EGR通路21を流れるEGRガスの流量との関係は、経年変化や個体差等の影響を受ける。その影響が大きくなると、EGRガス流量マップから読み出したEGRガスの流量が実際の流量から乖離してしまい、その帰結として、気筒1に充填される新気量及びEGRガス量の推定及び燃料噴射制御の精度が低下するおそれがある。燃料噴射制御の精度の低下は、混合気の燃焼の不安定化や、有害物質の排出量の増大に繋がる。
そこで、本実施形態のECU0は、スロットルバルブ32の開度が一定または略一定に保たれる状況下において、EGRバルブ22の開度を複数段階に操作し、各段階にて吸気圧センサを介してサージタンク33または吸気マニホルド34内の吸気圧を知得し、それを基にEGRバルブ22の開度とEGR通路21を流通するガスの流量との関係を補正するための補正量を決定する学習を行うこととしている。
スロットルバルブ32の開度が一定または略一定に保たれる状況とは、典型的には、燃料カット条件が成立して燃料カットを実行するときである。燃料カット中は、スロットルバルブ32の開度を、アクセルペダルの踏込量の多寡によらない一定または略一定の開度に維持することが許される。加えて、燃料カット中のエンジン回転数は緩やかに減速するか概ね一定であり、可変動弁機構5が具現するバルブタイミング及びバルブリフト量も殆どまたは全く変化しないので、吸気通路3を気筒1に向かって流れる新気の量が顕著に変動しない。しかも、燃料カット中は、内燃機関の気筒1で燃料を燃焼させて正のエンジントルクを発生させることが要求されていない。つまり、EGRバルブ22を大きく開閉操作することで吸気通路3に流入するEGRガスの量が大きく増減したとしても、燃焼不安定ないし失火の問題が起こらない。
EGRガス流量の補正量の学習において、ECU0は、図2に示すように、EGRバルブ22の開度を例えば四段階に、より具体的には、EGR通路21を通じたガスの吸気通路3への流入を防ぐ全閉、EGR通路21を通じて小流量のガスを吸気通路3に流入させる所定の小開度α、中流量のガスを吸気通路3に流入させる所定の中開度β、並びに大流量のガスを吸気通路3に流入させる所定の大開度γに操作する。図示例では、EGRバルブ22を全閉状態から小開度αに開き、その後全閉まで閉じ、再びEGRバルブ22を中開度βまで開き、その後全閉まで閉じ、さらに大開度γまで開いて、最後に全閉まで閉じる操作を実行している。その上で、吸気温・吸気圧センサの出力信号eを参照して、EGRバルブ22を全閉した場合の吸気圧P0、EGRバルブ22を全閉から小開度αまで開いた場合の吸気圧Pα、EGRバルブ22を全閉から中開度βまで開いた場合の吸気圧Pβ、及びEGRバルブ22を全閉から大開度γまで開いた場合の吸気圧Pγをそれぞれ計測する。実測した吸気圧の増分(Pα−P0)、(Pβ−P0)、(Pγ−P0)は、EGRバルブ22を所定の小開度α、中開度β、大開度γに操作したときに吸気通路3から気筒1に吸入される吸気に占めるEGRガスの分圧に相当し、EGR通路21から吸気通路3に流入するEGRガスの実際の流量(特に、質量流量)を示唆する。
しかして、ECU0は、吸気温・吸気圧センサを介して実測した吸気圧P0、Pα、Pβ、Pγを用いて、EGRガス流量マップから知得されるEGRガスの流量を補正するための補正量を決定する。なお、図3中、実線はEGRガス流量マップに記述されているEGRバルブ22開度とEGRガス流量との関係(EGRガス流量の基本値または中央値)を表し、鎖線は補正量を加味した補正後のEGRバルブ22開度とEGRガス流量との関係を表す。
ECU0は、吸気圧の実測値Pα、Pβ、Pγの実測値を、EGRバルブ22が小開度αであるときのEGRガス流量Gα、EGRバルブ22が中開度βであるときのEGRガス流量Gβ、EGRバルブ22が大開度γであるときのEGRガス流量Gγに換算する。EGRバルブ22の開度を全閉、小開度α、中開度β、大開度γに操作したときのそれぞれの吸気量は、吸気圧P0、Pα、Pβ、Pγ及びエンジン回転数等が既知であることから、吸気量マップを検索して知得することができる。そして、補正量の学習を実行する間の新気の流量を一定と見なすならば、EGRバルブ22を小開度αに操作したときの吸気量から、EGRバルブ22を全閉したときの吸気量即ち新気量を減算することにより、小開度αに対応したEGRガス流量Gαを求めることができる。このEGRガス流量Gαは、経年変化や個体差等を含む現在のEGRバルブ22の流量特性に応じた実際のEGRガス流量の真値である。同様にして、中開度βに対応したEGRガス流量の真値Gβ、及び大開度γに対応したEGRガス流量の真値Gβを求めることもできる。
EGRバルブ22が小開度αであるときの補正量は、現状のEGRガス流量の真値Gαと、EGRガス流量マップに記述されたEGRガス流量Gα’との比(Gα/Gα’)の形で得られる。EGRバルブ22が中開度βであるときの補正量は、現状のEGRガス流量の真値Gβと、EGRガス流量マップに記述されたEGRガス流量Gβ’との比(Gβ/Gβ’)の形で得られる。並びに、EGRバルブ22が大開度γであるときの補正量は、現状のEGRガス流量の真値Gγと、EGRガス流量マップに記述されたEGRガス流量Gγ’との比(Gγ/Gγ’)の形で得られる。
ECU0は、得られた各開度α、β、γ毎の補正量(Gα/Gα’)、(Gβ/Gβ’)、(Gγ/Gγ’)を、学習値としてメモリに記憶保持する。EGRバルブ22の開度が、全閉と小開度αとの間、小開度αと中開度βとの間、中開度βと大開度γとの間、または大開度γと全開との間の大きさであるときの補正量は、各開度α、β、γに対応する補正量の学習値(Gα/Gα’)、(Gβ/Gβ’)、(Gγ/Gγ’)からの内挿(または、補間)によって決定できる。以後の内燃機関の制御において、ECU0は、EGRガス流量マップから読み出したEGRガス流量に、そのときのEGRバルブ22の開度に対応した補正量を乗じることで、EGRバルブ22の流量特性の変化を加味した、実態に近いEGRガス流量を算出する。
上述した補正量の学習は、一トリップ(イグニッションスイッチがONに操作されて内燃機関を冷間始動してから、イグニッションスイッチがOFFに操作されて内燃機関の運転を停止するまでの期間を一トリップとする)中に一度程度の頻度で実行すればよい。
本実施形態では、吸気通路3から気筒1に供給される吸気の圧力を検出する吸気圧センサが設けられている一方で吸気通路3を流通する新気の流量を検出するエアフローメータが設けられておらず、排気通路4の所定箇所と吸気通路3の所定箇所とを接続するEGR通路21及びこのEGR通路21上に設置されたEGRバルブ22を備えるEGR装置2が付帯している内燃機関を制御するものであって、吸気通路3上に設置されたスロットルバルブ32の開度が一定または略一定に保たれる状況下において、EGRバルブ22の開度を複数段階に操作し、各段階にて吸気圧センサを介して検出される吸気の圧力を知得し、それを基にEGRバルブ22の開度とEGR通路21を流通するガスの流量との関係を補正する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、EGR装置2が付帯した内燃機関を制御するにあたり、気筒1に供給される新気量及びEGRガス量の推定及び制御の精度が向上し、混合気の燃焼の不安定化及び有害物質の排出増を抑止することができる。燃焼の安定度が増すため、気筒1に充填する吸気のEGR率の上限をより高く引き上げる、つまりはEGRバルブ22をより大きく開いて吸気に混交するEGRガス量を増加させることが可能となる。このことは、ポンピングロスの一層の低減をもたらす。のみならず、気筒1の燃焼室内温度が低下してノッキング等の異常燃焼の発生リスクが低下することから、点火タイミングをよりMBT(Minimum advance for Best Torque)に近づけるよう進角化することができる。総じて、燃費性能の向上に寄与し得る。
また、吸気通路3を流れる新気の流量を計測するエアフローメータを必要としないことから、エアフローメータの付設に伴うコスト増を回避できる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、EGRガス流量の補正量を決定するための学習を、燃料カット中以外の時機に実行することを妨げない。
その他、各部の具体的構成や処理の内容等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
2…排気ガス再循環(EGR)装置
21…EGR通路
22…EGRバルブ
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
33…サージタンク
34…吸気マニホルド
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
e…吸気温・吸気圧信号
k…スロットルバルブの開度操作信号
l…EGRバルブの開度操作信号

Claims (1)

  1. 吸気通路から気筒に供給される吸気の圧力を検出する吸気圧センサが設けられている一方で吸気通路を流通する新気の流量を検出するエアフローメータが設けられておらず、排気通路の所定箇所と吸気通路の所定箇所とを接続するEGR通路及びこのEGR通路上に設置されたEGRバルブを備える排気ガス再循環装置が付帯している内燃機関を制御するものであって、
    吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度が一定または略一定に保たれる状況下において、EGRバルブの開度を複数段階に操作し、各段階にて吸気圧センサを介して検出される吸気の圧力を知得し、それを基にEGRバルブの開度とEGR通路を流通するガスの流量との関係を補正する内燃機関の制御装置。
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