JP2020094356A - 保水性舗装路の構造 - Google Patents

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【課題】高い保水性能を維持しつつ、舗装面の冷却効果を経済的に持続できる、保水性舗装路の構造を提供すること。【解決手段】雨水の貯留機能と水の毛管上昇作用による冷却機能を併有した歩道に適した保水性舗装路であって、少なくとも路床20上に形成された透水基盤材層30と、該透水基盤材層30の上方に形成された透水舗装層60(吸水・保水ブロックまたは透水アスファルト)とからなり、角粒体32の表面を酸性官能基を有する自然由来の湿潤物質を含むコーティング層33で被覆して付着させた骨材群からなる下位基盤層31と、下位基盤層31の代替材として機能させる安価な骨材群からなる上位代替基盤層35とを組み合せて構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、歩道、公園・広場、車道等に適用可能な保水性舗装路の構造に関し、特に高い保水性能を維持しつつ、地表の冷却効果を経済的に持続できる、保水性舗装路の構造に関する。
ヒートアイランド対策工のひとつとして透水性舗装が知られていて、透水性舗装の直下に透水性および保水性を有する基盤材層を構築し、舗装に降り注いだ雨水を基盤材層に浸透させて貯留し、夏場の暑い日には中に貯留されている水を地上に吸上げて透水性舗装面から蒸発する際の気化熱を利用して、舗装面の温度上昇を抑制する構造となっている(特許文献1,2等)。
この種の透水性舗装構造では、基盤材層の保水能力が低いために水の蒸発時間を長く持たせることが難しい。そのため、吸収した一部の水が蒸発するだけであり、短時間の日射で乾燥状態を経て舗装表面の温度が上昇を始めることになる。
基盤材層の保水性能を高めるために保水性に優れた様々な高保水性骨材が提案されているが、その何れも高保水性骨材が一般骨材と比べて高額であることにくわえて、舗装面の冷却持続効果が比較的短く、改良の余地がある。
その一方で、透水性舗装はゲリラ豪雨に配慮した高透水性(高排水性)が求められている。透水性舗装の骨材間隙を大きくすれば透水性がよくなるが、その反面、水の吸上げ性能の低下に伴う舗装面の冷却効果が犠牲になる。
このように従来はヒートアイランド対策を優先した透水性舗装構造が大半であり、ゲリラ豪雨対策を両立できる透水性舗装の提案が切望されている。
特開2008−2225号公報 特開2009−108483号公報
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは特に高い保水性能を維持しつつ、舗装面の冷却効果を経済的に持続できる、保水性舗装路の構造を提供することにある。
本発明は雨水の貯留機能と水の毛管上昇作用による冷却機能を併有した歩道に適した保水性舗装路であって、少なくとも路床上に形成された透水基盤材層と、該透水基盤材層の上方に形成された透水舗装層(吸水・保水ブロックまたは透水アスファルト)とからなる。
保水性舗装路は透水基盤材層と透水舗装層の間に透水路盤層を介挿させてもよいし、透水基盤材層と透水舗装層の間に透水下地層を介挿させてもよい。
さらに保水性舗装路は上記したすべての層を積層させた構造体でもよい。
透水基盤材層は、二種類の骨材を組み合せて構成される基盤材層の骨格をなす下位基盤層と、下位基盤層の代替材として機能させる上位代替基盤層とを有し、前記下位基盤層と上位代替基盤層の相互間で通水性と毛管上昇作用に連続性を有している。
前記上位代替基盤層が降雨等により劣化せず長期間に亘って一定の間隙を維持できる鉱物粒(真砂土または赤土)または人工粒を使用することができる。
本発明の他の形態おいて、下位基盤層を構成する骨材は角粒体の表面に酸性官能基を有する自然由来の湿潤物質(アロフェンまたは腐植)を含むコーティング層が被覆して付着されている。
本発明は高価な下位基盤層の使用量を削減し、削減した下位基盤層の代替材として上位代替基盤層を組み合せて透水基盤材層とすることで、保水性舗装路に高い保水性能を維持しつつ、舗装面の冷却効果を経済的に持続することができることから、従来まで困難とされてきたヒートアイランド対策とゲリラ豪雨対策の両立が可能な保水性舗装路を実現することができる。
本発明に係る保水性舗装路のモデル図
以下に図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。
1.保水性舗装路の構造
<1>概要
図1を参照して説明すると、本発明の保水性舗装路10は全体として毛管上昇作用による水の移動が行える連続間隙を有する構造体であり、路床20上に敷設された透水基盤材層30と、基盤材層30上に敷設された透水路盤層40と、透水路盤層40上に敷設された透水下地層50と、透水下地層50上に敷設された透水舗装層60との積層構造体からなる。
<2>透水基盤材層30
透水基盤材層30は雨水の貯留浸透施設として機能させる多孔質の構造を有している。
透水性が異なる二種類の天然骨材を組み合せて構成される透水基盤材層30は、基盤材層の骨格をなす下位基盤層31と、下位基盤層31の代替材として機能させる上位代替基盤層35とを有する。
粒径は下位基盤層31が上位代替基盤層35より大きく、透水性能も下位基盤層31が上位代替基盤層35より大きい関係にある。
上位代替基盤層35は下位基盤層31の上面と隣接していて、両層31,35の相互間で通水性と毛管上昇作用に連続性を有している。
<2.1>下位基盤層31
下位基盤層31はリサイクル骨材(単粒度の再生砕石)等の角粒体32の表面を自然由来の湿潤物質を含むコーティング層33で被覆した骨材群からなる。
<2.1.1>角粒体
角粒体は、耐圧性に優れた角張った形状の粒体であり、例えば産業廃棄物である再生砕石(コンクリートガラ、インターロッキングレンガ等)、レンガ類(タンデッシュレンガ、耐火レンガ、高炉スラグ、赤レンガ等)、ALC(軽量気泡コンクリート)、瓦類中の一種または複数種を組み合せて使用できる。
リサイクル骨材の粒径サイズとしては、10mm〜60mmの範囲を所定の単粒範囲に篩分けしたものを使用できる。
角粒体11の粒径サイズは、素材や使途などを考慮して適宜選択する。
<2.1.2>自然由来の湿潤物質
自然由来の湿潤物質とは酸性官能基を有する自然由来の物質であり、例えばアロフェン、腐植物質等を使用することができる。
自然由来の湿潤物質は下位基盤層31内におけるSS物質の捕捉に機能するだけでなく、毛管現象による水の吸上げ高さを高めることに大きく貢献する。
自然由来の湿潤物質の一種であるアロフェンは、粘土鉱物の一種であり、火山灰由来土壌が長期間、風化することによって生成した多孔質・非結晶性のシリカ・アルミナ系鉱物であり、成分の組成はAl・SiO・nHOである。非常に微細な気孔を多く含むため、大きな比表面積を持ち、物理的に吸着、吸湿し易い性質を有する。
自然由来の湿潤物質の一種である腐植は、土壌中の動植物の遺体が微生物のはたらきによって分解される分解過程でできた酸性官能基を有する自然由来の腐植物質であり、コロイド状有機高分子化合物となり、物理的に吸着し易い効果をもつうえに、リサイクル骨材に再生砕石を用いたときには「アルカリ性」を中和する。
湿潤性を有する高吸水性樹脂や高分子吸収体(例えばポリアクリル酸(塩)系(ポリアクリル酸ナトリウム(Sodium polyacrylate))、デンプングラフト重合系、ポリビニルアルコール系、カルボキシメチルセルロース系(carboxymethyl cellulose, CMC)のもの)や、酢酸ビニル樹脂、でんぷん糊、ポリビニルアルコール、水等を介して角粒体32の表面に自然由来の湿潤物質を付着させるとよい。これらの物質は湿潤すると粘性を発揮し、粘性を利用して角粒体32の表面に酸性官能基を有する自然由来の湿潤物質を付着させる。
<2.1.3>下位基盤層31の例示
下位基盤層31としては、例えば製品名「J-ミックス(東邦レオ株式会社製)」を用いることができ、J-ミックスの具体的な組成と製法は特開2014−177761号に開示されている。
J-ミックスは、間隙率(礫間貯留率)が30%前後の一般の単粒度砕石(4号)と比べて間隙率で41%に高めることができるうえに、貯水能力を約1.4倍に高めることができる。
<2.2>上位代替基盤層35
下位基盤層31はリサイクル骨材に自然由来の湿潤物質を被覆した構造であるため比較的高価である。
そこで、下位基盤層31の使用量を抑制するために、下位基盤層31と同等の毛管上昇作用を有する安価な上位代替基盤層35を下位基盤層31の代替骨材として使用する。
<2.2.1>上位代替基盤層35の組成
上位代替基盤層35としては、降雨等により劣化せず長期間に亘って一定の間隙を維持できる鉱物粒または人工粒であり、例えば真砂土または赤土等を使用でき、より好ましくは真砂土を使用することが望ましい。
真砂土は花崗岩が風化したもので粗砂や砕砂成分を多く含む安価な土であり、市販品を使用できる。
赤土は関東ローム層のような風化した火山灰層からできた土であり、シルトや粘土成分を多く含んだ安価な土砂である。
人工粒としては例えば安価な焼却灰の造粒体等を使用できる。
<2.2.2>真砂土または赤土を用いる理由
舗装路は踏圧等の載荷重を繰り返し受けることから、上位代替基盤層35として一般土砂や黒土等を用いた場合には、施工当初はある程度の透水性と毛管上昇作用を期待できるものの、経時的にその性能が低下していくことが確認できた。
一般土砂や黒土等は粘土粒子を多く含み、載荷重により土粒子間の隙間が減少することに起因するものと推測される。
本発明はこの点に着目し、上位代替基盤層35の原料として公知の各種骨材や土壌等でで載荷重を加えて試験を行った結果、真砂土または赤土が下位基盤層31と最も近い透水性と毛管上昇作用(機能)を有していて、しかも長期間に亘って良好な透水性と毛管上昇作用を持続できることが確認できた。
真砂土または赤土は、一般土砂や黒土等と比べて粘土粒子が少ないので、載荷重を繰り返し受けても土粒子間の隙間が減少し難い性質を有している。
特に、岩石が風化してできた真砂土は赤土と比べて土粒子間の隙間の減少が少ないことも確認している。
このように、本発明が下位基盤層31として真砂土または赤土を用いるのは、下位基盤層31との相性が最もよいだけでなく、下位基盤層31の有する透水性と毛管上昇機能を長期間に亘って維持するためである。
さらに現実的な問題として、昨今の建設現場において、透水性と毛管上昇機能に優れた「良質土」を入手することは困難であるが、関東であれば赤土系客土の入手が比較的容易であり、関西では真砂土の入手が比較的容易である。
<2.2.3>下位基盤層31と上位代替基盤層35の境界位置
保水性舗装路10を構成する各層の層厚は現場の状況等に応じて適宜選択するが、路床10から下位基盤層31の上面までの高さ、すなわち下位基盤層31と上位代替基盤層35の隣接境界は貯留水の予想される最高水位の付近の高さとする。
一般に歩道の直下地盤の浸透水が一定の水位に達したときに周辺の側溝等に浸透水を逃がせるようになっていて、本例における「貯留水の予想される最高水位」とは、このときの浸透水を周囲へ逃がす浸透水の水位を指すものである。
最高水位をはるかに超える高さまで下位基盤層31を形成することも可能であるが、この場合には下位基盤層31の資材コストが嵩む不都合がある。
そこで下位基盤層31の高さを必要最低の高さに抑え、下位基盤層31の高さの不足分を上位代替基盤層35で補うことで、透水基盤材層30全体としての雨水の貯留作用と水の毛管上昇作用を経済的に確保し得るようにしたものである。
<2.3>透水シート36
上位代替基盤層35を構成する土粒子が下位基盤層31の骨材より粒径が極端に小さいことから、下位基盤層31上に上位代替基盤層35を直接敷き詰めると上位代替基盤層35が雨水と一緒に流下するおそれがある。
そこで上位代替基盤層35の透過を規制できる不織布等の透水シート36を介装して上位代替基盤層35の土粒子の流下を規制するとよい。
透水シート36は必須ではなく省略してもよい。
<3>透水路盤層40
透水路盤層40はクラッシャラン等の粒状材料を用いた一般的な路盤であり、砕石や砂利などの自然骨材の他に各種ガラ等の廃棄物を適用することも可能である。
<4>透水下地層50
透水下地層50は透水舗装層60の下地材であり、本例では透水路盤層40上に敷設された透水性を有するアスファルトコンクリート製の耐圧下地層51と、耐圧下地層51上に敷設された砂製のクッション層52とからなる形態について例示する。
なお、透水下地層50は耐圧下地層51またはクッション層52の何れか一種で構成してもよい。
クッション層52を有する場合、必要に応じて図外の透水シートを介装して砂の流下を規制する。
<5>透水舗装層60
本例では透水舗装層60が透水・保水性を有す硬質のブロック61で構成する形態について示すが、開粒アスファルトであってもよい。
<6>保水性舗装路の透水係数の例示
透水基盤材層30から透水舗装層60へ向けた毛管上昇作用を高めるために、保水性舗装路10の透水性能は、透水基盤材層30が最も大きく、上位へ向けて透水下地層50、透水舗装層60の順で徐々に小さくなっている。
具体的に透水基盤材層30を構成する各層の透水性を例示すると以下のようになる。
透水基盤材層30を構成する下位基盤層31の透水係数は、1.0×10-1〜1.0×10-5(cm/sec)の範囲であり、特に1.0×10-2〜1.0×10-4(cm/sec)の範囲が望ましい。
透水基盤材層30を構成する上位代替基盤層35の透水係数は、1.0×10-2〜1.0×10-5(cm/sec)の範囲であり、特に1.0×10-2〜1.0×10-4(cm/sec)の範囲が望ましい。
透水路盤層40の透水係数は、1.0×10-2〜1.0×10-5(cm/sec)の範囲であり、特に1.0×10-3〜1.0×10-4(cm/sec)の範囲が望ましい。
透水下地層50を構成する耐圧下地層51の透水係数は、1.0×10-2〜1.0×10-5(cm/sec)の範囲であり、クッション層52の透水係数は、1.0×10-2〜1.0×10-4(cm/sec)の範囲である。
透水下地層50の透水係数は、1.0×10-2〜1.0×10-5(cm/sec)の範囲であり、特に1.0×10-3〜1.0×10-4(cm/sec)の範囲が望ましい。
[保水性舗装路の作用]
つぎに保水性舗装路10の各作用について説明する。
<1>雨水の浸透と貯留
保水性舗装路10を構成する各層60〜30は連続した通水性を有している。
したがって、舗装面に降り注いだ雨水等は、透水舗装層60、透水下地層50、透水路盤層40、上位代替基盤層35を浸透して下方へ移動していき、上位代替基盤層35の直下に位置する下位基盤層31に貯留される。
雨水は透水基盤材層30を構成する下位基盤層31だけでなく上位代替基盤層35へも貯留される。
透水基盤材層30内に浸透した水は周囲に浸透させずに貯留したままとしてもよいが、水の一部を路床20や側壁地山を通じて浸透させるように構成してもよい。
下位基盤層31は角粒体32の表面を自然由来の湿潤物質を含むコーティング層33で被覆した骨材群で構成されていることから、SS物質を含む雨水が下位基盤層31中を流下する際に、自然由来の湿潤物質を含むコーティング層33と触れることで浮遊するSS物質が付着して捕捉される。
捕捉されたSS物質は自然由来の湿潤物質とほぼ同質で湿潤しているから、捕捉されたSS物質に新たなSS物質が捕捉される。
雨水の浸透速度が極めて低いため、捕捉したSS物質が角粒体32から分離して流出することはなく、長期間に亘って捕捉状態を維持する。
このように下位基盤層31の流下途中でSS物質が捕捉されるので、下位基盤層31の最底部におけるSS物質の沈降と堆積を抑制できる。
<2>水の貯留能力
雨水は透水基盤材層30を構成する下位基盤層31と上位代替基盤層35の両層に貯留される。
特に、下位基盤層31はその間隙率(礫間貯留率)が一般の単粒度砕石(4号)と比べて高いことから下位基盤層31内に大量の水を貯留できる。
そのため、長時間に亘って保水性舗装路10内に吸水し得るので透水舗装層60の表面に水溜まりができにくく優れた排水性を発揮し、ゲリラ豪雨対策としても有効である。
<3>大気の冷却
夏場の気温上昇に伴い透水舗装層60の表面温度が高まると、下位基盤層31中に貯留された水が毛管現象により透水舗装層60へ向けて上昇した、透水舗装層60の上面から蒸発する。
水が大気中へ蒸発する際に気化熱を奪うので、透水舗装層60の周囲の温度を下げて効果的に冷却することができる。
特に、浸透基盤層30を構成する下位基盤層31および上位代替基盤層35中に大量の水が貯留されていることから、水の毛管上昇作用を長時間に亘って持続できる。
そのため、透水舗装層60の周囲の冷却効果を長時間に亘って持続できて、都市部のヒートアイランド対策としてきわめて有効である。
<4>冷却効果の実証実験
本発明の保水性舗装路を適用した歩道路の試験体と、舗装層を密粒度アスファルトで覆った通常の歩道路の試験体とにより、8月の9日間に亘って実証実験を行い、歩道路の表面温度を測定した。
本発明では透水舗装層60として60mm厚の保水ブロックまたは透水性アスファルト舗装を用い、透水下地層50として40mm厚のクッション層52を用い、透水路盤層40として100mm厚の再生砕石(C−40)を用い、上位代替基盤層35に35mm厚の真砂土を用い、下位基盤層31に45mm厚のJ-ミックス(東邦レオ株式会社製)を用いた。
その結果、密粒度アスファルトで覆った通常の歩道路の試験体の表面最高気温の平均が54℃であったのに対し、本発明の保水性舗装路を適用した歩道路の試験体では38℃であり、本発明の保水性舗装路が16℃の冷却効果を有していた。
本発明における優れた冷却効果が水の蒸発時間、すなわち冷却時間の持続性に起因するものであることを実証実験により確認することができた。
[他の実施例]
先の実施例では、透水基盤材層30(下位基盤層31、上位代替基盤層35)、透水路盤層40、透水下地層50(耐圧下地層51、クッション層52)、および透水舗装層60を積層させて保水性舗装路10を構成する形態について説明したが、保水性舗装路10はつぎの複数層を選択して組み合せて構成してもよい。
(1)透水基盤材層30、および透水舗装層60の組み合せ。
(2)透水基盤材層30、透水路盤層40、および透水舗装層60の組み合せ。
(3)透水基盤材層30、透水下地層50、および透水舗装層60の組み合せ。
何れの形態にあっても、保水性舗装路10は少なくとも透水基盤材層30と透水舗装層60とを具備していればよく、周辺環境や日照環境等を考慮して適宜選択する。
10・・・・保水性舗装路
20・・・・路床
30・・・・透水基盤材層
31・・・・下位基盤層
32・・・・角粒体
33・・・・自然由来の湿潤物質を含むコーティング層
35・・・・上位代替基盤層
40・・・・透水路盤層
50・・・・透水下地層
51・・・・耐圧下地層
52・・・・クッション層
60・・・・透水舗装層

Claims (9)

  1. 全体として連続間隙を有し、該連続間隙を通じて地中に浸透した水を毛管上昇作用により地表から蒸発可能な保水性舗装路であって、
    路床上に形成され、雨水の貯留浸透施設として機能する透水基盤材層と、
    前記透水基盤材層の上方に形成された透水舗装層による積層構造体からなり、
    前記透水基盤材層が基盤材層の骨格をなす下位基盤層と、
    前記下位基盤層の上面に隣接して形成され、前記下位基盤層の代替層として機能する上位代替基盤層とからなり、
    前記下位基盤層と上位代替基盤層の相互間で通水性と毛管上昇作用に連続性を有していて、
    前記上位代替基盤層が降雨等により劣化せず長期間に亘って一定の間隙を維持できる鉱物粒または人工粒であることを特徴とする、
    保水性舗装路の構造
  2. 前記上位代替基盤層を構成する鉱物粒が真砂土または赤土の何れか一種であることを特徴とする、請求項1に記載の保水性舗装路の構造。
  3. 前記下位基盤層を構成する骨材が角粒体と、該角粒体の表面に被覆して付着され、酸性官能基を有する自然由来の湿潤物質を含むコーティング層とからなることを特徴とする、請求項1に記載の保水性舗装路の構造。
  4. 前記湿潤物質がアロフェンまたは腐植であることを特徴とする、請求項3に記載の保水性舗装路の構造。
  5. 前記下位基盤層と上位代替基盤層の隣接境界が貯留水の予想される最高水位の付近に位置することを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の保水性舗装路の構造。
  6. 前記透水基盤材層上に隣接して透水路盤層が形成され、該透水路盤層上に透水舗装層が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の保水性舗装路の構造。
  7. 前記透水基盤材層上に隣接して透水下地層が形成され、該透水下地層上に透水舗装層が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の保水性舗装路の構造。
  8. 前記透水基盤材層上に隣接して透水路盤層が形成され、該透水路盤層上に透水下地層が形成され、該透水下地層上に透水舗装層が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の保水性舗装路の構造。
  9. 歩道として適用することを特徴とする、請求項1乃至7の何れか一項に記載の保水性舗装路の構造。
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