JP2020093981A - トリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
で表されるトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物に関する物である。
で表される、分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物と、
下記一般式(4):
{式中、Aは、下記一般式(2):
で表されるジシラザン化合物を酸性触媒の存在下に反応させることを特徴とする、トリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物の製造方法に関する物であり、特に、酸性触媒として固体状触媒、好適には、粘土鉱物、活性白土、ゼオライト、メソポーラスシリカから選ばれる1種類以上の酸性触媒を使用する製造方法に関する。
で表され、製造直後におけるpH値が6.0〜8.0の範囲にあり、かつ、40℃において180日経過した後のpH値の変化が+0.2〜−0.2の範囲であることを特徴とする。
下記一般式(3):
で表される、分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物と、
下記一般式(4):
{式中、Aは、下記一般式(2):
で表されるジシラザン化合物を酸性触媒(好適には固体状触媒であり、粘土鉱物、活性白土、ゼオライト、メソポーラスシリカから選ばれる1種類以上である酸性触媒)の存在下に反応させることにより製造することができる。
(I): 一般式(3)で表される分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物、一般式(2)で表されるジシラザン化合物、酸性触媒および任意の反応溶媒を一括で反応容器に投入し反応させる。
(II): 反応容器中、一般式(3)で表される分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物および酸性触媒および任意の反応溶媒の混合物を調製し、一般式(2)で表されるジシラザン化合物を滴下して反応させる。
なお、一般的に、一般式(3)で表される分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物は、室温下で固体状なので、サイクルタイムを含む反応・生産効率および生産の安全性の見地から、反応形態(II)、特に加熱等により溶融せしめた一般式(3)で表される分子内に3つのアルコール性水酸基を有する化合物と触媒を反応容器中で予め混合し、ここに、一般式(2)で表されるジシラザン化合物を滴下して反応させる形態が特に好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。実施例および比較例の概要を表1に、実施例および比較例により得られた各化合物(トリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパン)の製造直後および保管後のpH値を表2に、各々示した。
[pH測定法]
各サンプルのpH値は測定装置(メトラー・トレド製、型番:FiveEasyF20)を用い、JIS K 1557を参照し、次の方法により測定した。pH=7.00±0.05に調製したイソプロピルアルコール溶液(イソプロピルアルコール100ml:純水60ml)とサンプル(10.0g±0.1g)を容器に投入し、pH電極を含浸させ、攪拌しながらpHの測定をおこなった。電極を含浸させてから5分後の数値を読み取った。
[保存サンプルの保管方法]
合成した各化合物は、高密度ポリエチレン製瓶に充填し、窒素ガスを封入し、40℃に保温した熱風循環式オーブン内にて保存した。
[純度測定]
合成した各化合物の純度はガスクロマトグラフィー(島津理化製、型番:GC−2010Plus、カラム:DB−5ms、検出器:FID、検出器温度280℃、注入口(スプリット)温度:280℃、温度プログラム:80℃−3分保持−15℃/分−280℃−20分保持)により測定した。
滴下漏斗、温度計、ジムロート氏冷却管、In−Situ FTIRプローブ(メトラー・トレド製React IR)を備えた2,000mlの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン(東京化成工業製、550.00g、4.10モル)、活性白土(日本活性白土製 製品名K500、13.42g)を投入し、60℃に加熱・攪拌した。その後、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(ダウケミカル製 製品名Dowsil PMX−6079、581.00g、3.60モル)を3時間かけて滴下した。滴下中、反応温度は60℃〜70℃で管理し、反応の様子はin-situ FTIRで追跡した。滴下終了後、FTIRで1200cm−1に現れるトリメチロールプロパンの炭素原子―酸素原子単結合に由来する伸縮振動に帰属されるシグナルが検出限界以下となったことを確認してフラスコを冷却し、反応を終了させた。その後、4つ口フラスコに規則充填物(スルザー製LabEX、理論段数20段)を備えた蒸留塔を設置し、減圧蒸留によりトリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパンを単離した(収量:608.56g、トリメチロールプロパン基準収率:96.4%、純度99.9%)
反応触媒として、酸性白土(和光純薬製、13.42g)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:604.00g、トリメチロールプロパン基準収率:95.7%、純度99.9%)
反応触媒として、メソポーラスシリカであるMCM−41(シグマアルドリッチ製、13.42g)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:606.0g、トリメチロールプロパン基準収率:95.9%)
反応触媒として、Y型ゼオライトであるRM8850(シグマアルドリッチ製、13.42g)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:603.90g、トリメチールプロパン基準収率:95.6%)
反応触媒として、ドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成工業製、19.00g、トリメチロールプロパンに対して3.0モル%)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:606.00g、トリメチロールプロパン基準収率:96.0%、純度99.4%)
反応触媒として、サンデットS(三洋化成工業製、アルキルベンゼンスルホン酸(C8−C15)、19.00g、トリメチロールプロパンに対して3.0モル%)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:604.00g、トリメチロールプロパン基準収率:95.7%、純度99.5%)。
反応触媒として、サンデットS(三洋化成工業製、アルキルベンゼンスルホン酸(C8−C15)、19.00g、トリメチロールプロパンに対して3.0モル%)を用い、かつ、反応終了後、ナトリウムメトキシド(東京化成工業製、メタノール28%溶液、40.0g)を投入し、80℃で10時間攪拌して以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:588.00g、トリメチロールプロパン基準収率:93.1%、純度99.0%)。
比較例3において、酸性触媒を中和した後に反応容器を13kPaに減圧し、120℃まで加熱して低沸点成分を留去した以外は同様にして、実験を行った(収量:580.00g、トリメチロールプロパン基準収率:91.9%、純度99.4%)。
比較例4において、規則充填物(スルザー製LabEX、理論段数20段)を備えた蒸留装置を用いてさらに2回減圧蒸留を繰り返した(すなわち、計3回の減圧蒸留操作を行った)以外は同様にして、実験を行った(収量:220.2g、蒸留収率:73.4%、純度99.7%)。
滴下漏斗、温度計、ジムロート氏冷却管、In−Situ FTIRプローブ(メトラー・トレド株式会社製React IR)を備えた5,000mlの4つ口フラスコに、トリメチロールプロパン(東京化成工業製、550.00g、4.10モル)、トリエチルアミン(東京化成工業製、1742.50g、17.2モル)、トルエン(東京化成工業株式会社製、1,000ml)を投入し攪拌しながら60℃に加熱した。これに、トリメチルクロロシラン(ダウ・ケミカル製、製品名Dowsil PRX−24、1336.3g、12.3モル)を3時間かけて滴下した。滴下中、反応温度は60℃−70℃に管理した。反応の様子はin-situ FTIRで追跡した。滴下終了後、FTIRで1200cm−1に現れるトリメチロールプロパンの炭素原子―酸素原子単結合に由来する伸縮振動に帰属されるシグナルが検出限界以下となったことを確認してフラスコを冷却し、反応を終了させた。生成したトリエチルアミン塩酸塩をガラスフィルター(ADVANTEC社製、型番:GC90)を用いてろ過した後、規則充填物(スルザー社製LabEX、理論段数20段)を備えた蒸留塔を用いて、減圧蒸留によりトリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパンを単離した(収量:411.10g、トリメチロールプロパン基準収率:65.1%、純度99.8%)
反応触媒として触媒用イオン交換樹脂(ダウ・ケミカル製、品番:アンバーリスト15DRY、10.0g)を使用した以外は実施例1と同様に実験を行った(収量:599.7g、トリメチロールプロパン基準収率:95.0%、純度99.9%)
TMCS=トリメチルクロロシラン
**)比較例4の収率×蒸留収率=91.9%×73.4%
活性白土、酸性白土、メソポーラスシリカ、ゼオライトを酸性触媒に用いた実施例1、2、3、4においては、中和操作やろ過操作をなんら行うことなく、高収率かつ高純度でトリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパンを得ることができ、当該トリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパンは、他の製法で得られた同化合物と異なり、中性付近のpHを有し、かつ、経時でのpH値の変化が著しく小さいという特性を備えていた。
Claims (7)
- 酸性触媒として固体状触媒を使用することを特徴とする、請求項2に記載のトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物の製造方法。
- 酸性触媒として、粘土鉱物、活性白土、ゼオライト、メソポーラスシリカから選ばれる1種類以上を使用することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載のトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物の製造方法。
- 酸性触媒として、酸性白土、活性白土、Y型ゼオライト、MCM-41であるメソポーラスシリカから選ばれる1種類以上を使用することを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載のトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物の製造方法。
- 請求項1に記載のトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物を含む、シーラント用添加剤。
- 請求項1に記載のトリス(トリオルガノシロキシ)基含有有機化合物を含む、シリコーン変性シーラント。
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Non-Patent Citations (2)
Title |
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