JP2020093400A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体において、下塗り層、及びインク受理層を形成後、ブロッキングし難く、前記インク受理層と下塗り層、及びインクジェットインクとの接着性に優れる積層体を提供することにある。【解決手段】基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体であって、前記インク受理層及びインクジェットインク層が活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であり、前記インク受理層が、水酸基価が30mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性の建材用インクジェットインク対応の受理層を有する積層体に関する。
近年、インクジェットプリントの様々な素材への適用が検討されてきており、その一つの例に、建築用木質基材がある。この木質基材には、あらゆる屋内または屋外の条件に対応することができる優れた耐候性が求められる。ここでいう耐候性とは、熱、光、水などに曝された場合であっても、基材上に形成された画像が亀裂や剥離を発生せずに保持されることである。
これまでに提案されているインクジェット方式にて画像が形成された木質基材としては、例えば、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層、クリア層、無機質塗料層、光触媒塗料層をこの順に積層して形成したものが例示されている(例えば、特許文献1)。
また、溶剤系や水系などの揮発性のインクと比べて速乾性であり生産効率が高いことやインク受理層を必要とせずコストの軽減が見込めることから、インクジェットインクとして活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いたものが提案されている(例えば、特許文献2)。
インクジェットインクとして活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いた場合、一般的にインクジェットプリントを行う建築用木質基材表面には下塗り塗装が施されており、その下塗り塗料としてアクリル系樹脂を使用することが多いが、このアクリル系樹脂と活性エネルギー線硬化型インクジェットインクの相性から、しばしば、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクの濡れ性不良、下塗り塗装との密着性不良、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクが硬化して形成された画像の色再現性不良などの問題を抱えることがあった。
そこで造膜助剤を含まない状態でのMFT(最低造膜温度)が75℃〜110℃であるアクリル系エマルション、白色顔料を使用した受理層と活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを併用したものが提案されている(例えば、特許文献3)。
しかしながら、アクリル系エマルションを使用した場合、熱風乾燥に時間を要する事から、加熱による基材の変形が生じる事があり、インクジェットのプリントヘッドと基材が接触してしまい画像出力ができなくなる事があった。
また木質系床材には、表面保護及び意匠性向上のために、下塗り層、中塗り層、上塗り層と、各種の塗料が塗工されている。そして建材用インクジェットインクの受理層は、直接塗工面が接触する下塗り層用塗料とも接着性が良好でなくてはならない。
木質建材にインクジェットインク受理層を塗工後、数日間運搬や保管されてからインクジェットプリンタで出力される場合が多い事から、保管時に積層したインク受理層面がブロッキングする課題がある。加えて、前記インクジェットインク受理層は塗布後1週間も経過し完全硬化すると、例えばインク層として活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを印刷しても、前記インクジェットインク受理層が該インクジェットインクと反応せず接着性が低下しブロッキングが生じたり、インクジェット印刷面で界面剥離する問題点があった。
特開2008−57131号公報 特開2008−80629号公報 特許5208804号公報
本発明の目的は、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体において、下塗り層、及びインク受理層を形成後、ブロッキングし難く、前記インク受理層と下塗り層、及びインクジェットインクとの接着性に優れる積層体を提供することにある。
本発明者らは、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体であって、前記インク受理層及びインクジェットインク層が活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であり、前記インク受理層が、特定のアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする積層体を採用する事で上記課題を解決した。
即ち本発明は基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体であって、前記インク受理層及びインクジェットインク層が活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であり、前記インク受理層が、水酸基価が30mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする積層体に関する。
また本発明は、前記アクリル系樹脂が、酸価10mgKOH/g以下である積層体に関する。
また本発明は、前記アクリル系樹脂の重量平均分子量が60,000〜200,000であり、インク受理層中の含有比率が1〜20質量%である積層体に関する。
また本発明は、前記アクリル系樹脂が、スチレンーアクリル共重合体である積層体に関する。
また本発明は、前記インク受理層が、(メタ)アクリレートモノマー、及び光重合開始剤を含有する積層体に関する。
更に本発明は、前記インクジェットインク層を形成するインクが、着色剤を含有するインクである積層体に関する。
本発明により、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体において、下塗り層、及びインク受理層を形成後、ブロッキングし難く、前記インク受理層と下塗り層、及びインクジェットインク層との接着性に優れる積層体を提供する事ができる。
本発明の積層体は、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体であって、前記インク受理層及びインクジェットインク層が活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であり、前記インク受理層が、水酸基価が30mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする。
本発明に係る積層体は、基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層することによって形成される。
本発明に用いられる基材としては、化粧シート向けとしての紙や各種フィルムの他、木材、不燃材等が挙げられる。
前記化粧シートとは、紙等の基材に対し公知の例えばアクリル系、セルロース系、ビニル系、塩素化ポリオレフィン系、塩化ゴム系、ウレタン系の印刷インキや塗料を印刷あるいは塗布することによって絵柄層を形成した上で、この絵柄層を被覆させるトップコート層を設ける構成とするものである。
前記化粧シート向け基材の種類としては、例えば、薄葉紙、普通紙、強化紙、樹脂含浸紙等の紙質シート、チタン紙、ポリエチレンテレフタレートシート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレートシート(PETGシート)、ポリ塩化ビニルシート、ポリエチレンシート、アクリルニトリルブタジエンスチレンシート、ポリプロピレンシート等の樹脂シート、及びこれらの複合シート等を使用できる。
また、木質化粧板の木質基材としては、従来から化粧板や家具、建築部材等の木質基材として使用されている合板、パーティクルボード、ハードボード、中密度繊維板(MDF)等の公知のものが挙げられる。またこれらの公知基材はどのような製法で得られたものであるかは問わない。
各種基材との密着性を向上させる目的で設ける下塗り層は、ウレタン(メタ)アクリレートや、各種(メタ)アクリレートモノマーの混合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物からなる事が好ましい。
また、アクリルポリオール樹脂とイソシアネート硬化剤で形成される2液ウレタン型組成でもよい。また、ウレタン樹脂を主成分とする水性塗料でもよい。
更には、下塗り層には下地を隠蔽するため、酸化チタンを添加してもよい。
前記インク受理層は、前記下塗層との接着性に優れている上、インク受理層を形成後のブロッキングし難い事がより好ましい。また、該受理層は塗布後、直ちにインクジェットインクで描画される場合もあるし、受理層は塗布後1週間以上経過してから、インクジェットインクで描画される場合もあり、どちらの場合でも下塗り層及びインクジェットインク層と接着性が高く、層形成後はブロッキングし難い事が望まれる。尚、前記インク受理層及びインクジェットインク層が、共に活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物である事を特徴とする。
本発明の積層体を形成するインク受理層が、水酸基価が30mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする。
水酸基価が30mgKOH/g以下とする事でインク受理層と下塗り層間の接着性、インク受理層とインクジェットインク、及び保護層との接着性に優れ、かつインク受理層によるブロッキングも抑制する事ができる。
そして水酸基価が30mgKOH/g以下であり、且つ酸価10mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を用いれば、インク受理層と下塗り層、インクジェットインク、及び保護層との接着性はより向上し、インク受理層によるブロッキングも更に抑制されより好ましい。
酸価、水酸基価が共に低い不活性成分かつ熱可塑性成分がインク受理層に含まれることにより、インクジェットインクの濡れ性、浸透性が向上し接着性向上に寄与する事が出来るものである。尚、前記水酸基価、酸価の下限は何れも0.1mgKOH/g以上である。
本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。また、アクリル系樹脂とは少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
本発明で用いられるアクリル系樹脂は、水酸基含有モノマー(a1)を重合して得られるものであり、更に必要に応じて(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a2)や、(a1)以外のその他の官能基含有モノマー(a3)、その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a4)を共重合成分として含んでもよい。
前記水酸基含有モノマー(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜16(好ましくは1〜12)の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー、その他、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の1級水酸基含有モノマー;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2−ジメチル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマーが挙げられる。
また、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコール誘導体、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマーを用いてもよい。
上記水酸基含有モノマー(a1)の中でも、効率よく水酸基を導入できる点で1級水酸基含有モノマー、2級水酸基含有モノマーが好ましく、特に好ましくは親水性が高く耐溶剤性に優れる点で1級水酸基含有モノマー、更に好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドである。
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a2)としては、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチルアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ステアリルアクリレート等の脂肪族の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環族の(メタ)アクリル酸エステル;等が挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、通常1〜20、特に好ましく1〜12、更に好ましくは1〜8である。これらは1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
前記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a2)の中でも、共重合性、耐溶剤性、取り扱いやすさ及び原料入手のしやすさの点で、メチル(メタ)アクリレート、エチルメタ)アクリレート、n−ブチル(メタクリレート)、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記(a1)以外の官能基含有モノマー(a3)(以下、「官能基含有モノマー(a3)」と記すことがある。)としては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、窒素原子含有モノマー、リン酸基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー等が挙げられ、単独又は2種以上併用して用いられる。
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸のミカエル付加物(例えば、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等)、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステル(例えば、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等)等が挙げられる。
前記グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記窒素原子含有モノマーとしては、例えば、アミド基含有モノマーやアミノ基含有モノマーが挙げられる。
前記アミド基含有モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)メタクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリルアミド−3−メチルブチルメチルアミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミノアルキルメタクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
前記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、ビス(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
上記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等が挙げられる。
前記官能基含有モノマー(a3)の中でも、極性が高く反応性に優れる点でカルボキシル基含有モノマーが好ましく、共重合性に優れる点で(メタ)アクリル酸が好ましい。
その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a4)としては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香環含有モノマー;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン等を用いることができる。
前記アクリル系樹脂の重量平均分子量としては、60,000〜200,000の範囲であることが好ましく、100,000〜150,000の範囲であることがより好ましく、120,000〜140,000の範囲であることが更に好ましい。
アクリル系樹脂を上記重量平均分子量の範囲のものを使用することにより、下塗層及びインクジェットインク層との接着性が大幅に向上し、結果として耐ブロッキング性が優れるようになる。
また、アクリル系樹脂の重量平均分子量が60,000以上であれば、十分な塗膜強度が得られ耐ブロッキング性が保持される傾向があり、重量平均分子量が200,000以下であれば、インク受理層の粘度上昇を抑制する事ができ塗装作業性が向上する。
なお、前記アクリルポリオールの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
本発明の積層体で使用するアクリル系樹脂のインク受理層における含有量は、下塗層への接着性、及びインクジェットインクとの経時接着性を保持する観点からインク受理層100質量%に対して1質量%以上が好ましく、反対にインク受理層の紫外線硬化性低下による硬化不良抑制と塗工製造時・印刷時の作業性の観点からアクリル系樹脂のインク受理層における含有量は20質量%以下が好ましく、更には6〜15質量%の範囲であればより好ましい。
また、前記アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、強い密着性を得る点から、20〜110℃の範囲である事が好ましく、40〜80℃の範囲であることがより好ましい。
更に前記アクリル系樹脂が、スチレンおよびアクリル酸誘導体を反応原料とするスチレン−アクリル共重合体であればより好ましい。
スチレン又はスチレン誘導体と、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステルとを単量体として用いる共重合体が挙げられる。
前記アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、メチル基、エチル基等のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の脂肪族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、フェニル基、ベンジル基等の芳香族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル等が挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられ、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。
中でも、スチレンとブチル(メタ)アクリレートの共重合体がより好ましい。
本発明の積層体を形成するインク受理層は、更に(メタ)アクリルモノマー、及び光重合開始剤を含有する事が好ましい。
(メタ)アクリレートモノマーとしては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、重合性オリゴマー等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
中でも、アクリロイルモルフォリンが好ましい。
2官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性オリゴマーとしては、アミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレートなどのアミン変性アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオレフィン(メタ)アクリレート、ポリスチレン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートモノマーの総量は、インク受理層を形成する組成物全量の20〜70質量%の範囲が好ましく、より好ましくは30〜60質量%であり、40〜50質量%の範囲であれば更に好ましい。
本発明の積層体を形成するインク受理層を硬化させる活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線であるが、具体的なエネルギー源又は硬化装置としては、例えば、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧又は高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又は走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
前記活性エネルギー線として紫外線を使用する場合、添加する光重合開始剤としては、ラジカル重合タイプの光重合開始剤であれば公然公知のものを幅広く使用しる事ができる。
例えば、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル等が挙げられ、α-ヒドロキシアルキルケトン系光重合開始剤としては、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられ、フェニルグリオキソレート系光重合開始剤としてはメチルベンゾイルフォルマート等が挙げられる。
中でも、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが好ましく、これに該当する市販品としてはBASF社製「IRGACURE 184」が挙げられる。
これらの光重合開始剤の使用量は、前記インク受理層を形成する組成物中の不揮発成分100質量%に対し、その合計使用量として1〜20質量%の範囲が好ましく、3〜15質量%の範囲であればより好ましい。即ち、光重合開始剤の合計使用量が1質量%以上の場合は良好な硬化性を得ることができ、また20質量%以下の場合は、未反応の光重合開始剤が硬化物中に残存することによるマイグレーション、耐溶剤性、耐候性等の物性低下といった問題を回避できる。但し、活性エネルギー線として電子線を用いる場合には、原理的にこれら光重合開始剤の使用は必須ではない。
また本発明の積層体を形成するインク受理層には、着色し意匠性を付与する事ができる。着色のためには公知慣用の着色剤として無機顔料及び有機顔料を用いる事ができる。前記無機顔料としては、アルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、微粉ケイ酸、合成珪酸塩、等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等の白色顔料として使用される無機顔料、酸化鉄、あるいはコンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、三菱化学社製のNo.2300、No.900、No.960、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700等が、キャボット社製のRegal400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、ColorBlack S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
イエロー色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタ色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
また、シアン色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
本発明の積層体のインクジェットインク層を形成するインクは、活性エネルギー線硬化型の公知公用のインクジェットインクを使用する事ができる。前記インクジェットインクが含有する着色剤としては染料、顔料のいずれであってもよいが、印刷物の耐久性の点から顔料を使用することが好ましい。またこれらの着色剤を加える場合は、必要に応じて公知慣用の分散剤を使用することが好ましい。
前記染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、など通常インクジェット記録に使用される各種染料が挙げられる。
前記顔料としては、無機顔料あるいは有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタンや酸化鉄、あるいはコンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
その他、本発明の積層体のインクジェットインク層を形成するインクについて、必要に応じて汎用の有機溶剤、光増感剤、保存安定性を高める重合禁止剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング添加剤、マット剤等を添加することが出来る。 また、機能性を付与する目的で抗菌剤、帯電防止剤などを必要に応じて適宜添加することができる。
本発明の基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体において、更に前記インク受理層及びインクジェットインク層を保護する目的で保護層を設けてもよい。
前記保護層としては、耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染性、耐水性等の向上を図るべく、熱硬化型樹脂又は活性エネルギー線硬化型樹脂を使用する事が好ましい。
前記熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。これらは、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、または、重合促進剤を添加して用いる。たとえば、硬化剤としては、イソシアネートまたは有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加され、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加され、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物やアゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹脂には添加される。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらプレポリマーは、通常、重量平均分子量が10,000 程度以下のものが好ましい。重量平均分子量が10,000 を超えると硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の表面物性が低下する傾向にある。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、増感剤として光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、前記インク受理層で述べた共通の光重合開始剤を使用する事ができる。
本発明の積層体を形成する下塗り層、インク受理層、及び保護層の各層各々のコーティング方法としては、たとえばロールコーター、グラビアコーター、フレキソコーター、エアドクターコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、トランスファロールコーター、キスコーター、カーテンコーター、キャストコーター、スプレイコーター、ダイコーター、オフセット印刷機、スクリーン印刷機等の公知手段を適宜採用することができる。
本発明の積層体のインク受理層、インクジェットインク層は、活性エネルギー線、好ましくは紫外線等の光照射をすることにより硬化反応を行う。紫外線等の光源としては、例えばメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等であれば問題なく硬化させることができる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
尚、各層を塗布する毎に紫外線照射する事が好ましく、各層を「塗布・紫外線照射」の工程を連続して進行させてもよいし、例えばインク受理層を形成後に一旦保存し、経時の後インクジェットインク描画を行い、積層体を作製してもよい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。なお、以下実施例中にある部とは質量部を、%とは質量%を表す。
尚、本発明におけるGPCによる数平均分子量、及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
また、ガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査熱量計(株式会社TAインスツルメント製「DSC Q100」)を用い、窒素雰囲気下、冷却装置を用い温度範囲−80〜450℃、昇温温度10℃/分の条件で走査を行う事で測定した。
水酸基価は、樹脂中の水酸基を過剰のアセチル試薬にてアセチル化した際の、残存する酸をアルカリで逆滴定して算出した樹脂1g中の水酸基量を、水酸化カリウム(KOH)のmg数で示したものであり、JIS試験方法K 0070に準じたものである。
また、酸価は、JIS試験方法K 0070−1992に準拠して測定した。テトラヒドロフラン(THF)溶媒にポリマー0.5gを溶解させ、フェノールフタレインを指示薬として、0.1M水酸化カリウムアルコール溶液で滴定することにより求めた。
〔調整例1:インクジェットインク用受理層用活性エネルギー線硬化性組成物Aの調整〕
DIC(株)社製ユニディックV−5521(ビスフェノール型エポキシアクリレートとエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートの質量比率8:2の混合物)20部、DIC(株)社製ユニディックV−4221(2官能脂肪族ウレタンオリゴマーアクリレート)6部、MIWON社製2官能トリプロピレングリコールジアクリレート「ミラマーM222」10部、MIWON社製3官能トリメチルールプロパン(エチレンオキサイド変性)トリアクリレート「ミラマーM−3130」20部、KJケミカルズ(株)社製単官能モノマーであるアクリロイルモルフォリン「ACMO」15部、白石カルシウム社製長石「ミネックス 8F」20部、光重合開始剤としてモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 5部、日立化成(株)社製アクリル系樹脂ヒタロイド7920(スチレンとブチルアクリレートをmol%比率51:49のスチレン−アクリル共重合体、水酸基価17.0mgKOH/g以下、酸価1.0mgKOH/g、ガラス転移温度(Tg)60℃、重量平均分子量130,000)を添加した後、ビーズミルで2時間撹拌処理し、白色の活性エネルギー線硬化性組成物Aを作製した。
〔調整例2〜14:インクジェットインク用受理層向け活性エネルギー線硬化性組成物B〜Nの調整〕
表1、2の配合に従い、白色の活性エネルギー線硬化性組成物Aと同様の手順にてB〜Nを作製した。
〔実施例1:積層体の作製〕
(1)基材として、フロア合板突き板カバ材を用い、ゴムナチュラルロールコーター塗工機で、下塗り剤ポリメディックSKS−573溝用TX(組成:ウレタンアクリレート、N−アクリロイルモルフォリン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 、長石、二酸化ケイ素等含有のDIC社製紫外線硬化型塗料)を30g/m塗布し、200mJ/cmの条件で紫外線を照射し、下塗り層を得た。
(2)下塗り層の硬化塗膜上に、ゴムナチュラルロールコーターで、インクジェットインク用受理層用活性エネルギー線硬化性組成物Aを30g/mで塗布し、200mJ/cmの条件で紫外線を照射し白色のインクジェットインク用受理層を得た。
(3)白色のインクジェットインク受理層上に、DIC社製活性エネルギー線硬化性インクジェットインクCrystal UDYを用い、Tritek社製建材用IJプリンタIT−1を使用してシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックを印刷しインクジェット印刷による画像を得た。
〔実施例2及び3、比較例1〜11:積層体の作製〕
インクジェットインク用受理層向け白色の活性エネルギー線硬化性組成物Aの代わりに、白色の活性エネルギー線硬化性組成物B〜Nを使用し、実施例1と同様の手順にて積層体を作製した。
(評価方法)
実施例の「積層体の作製」の(1)と(2)の工程を経た試験用木質建材を試料Xとし、実施例の「積層体の作製」の(1)〜(3)の工程を経たインクジェットインクによる描画後の試験用木質建材を試料Yとした。
作製した積層体の評価方法を示す。
[接着性1:下塗り層とインク受理層間の接着性]
前記試料Xを用いてJIS K 5400記載の碁盤目テープ法に準じて評価し、下塗り層とインク受理層間の接着性の良否を下記の3段階にて目視評価した。
△以上が実用範囲である。
(評価基準)
○:切り傷1本ごとが、細くて両側が滑らかで、切り傷の交点と正方形の一目一目に はがれがない。
△:切り傷の両側と交点とにはがれがあり、欠損部の面積は全正方形の30%以内で ある。
×:はがれの面積は、全正方形面積の30%以上である。
[接着性2:インクジェットインク(以下IJインク)接着性]
前記試料Yを用いてJIS K 5400記載の碁盤目テープ法に準じて評価し、インク受理層に対するインクジェットインクの接着性の良否を下記の3段階にて目視評価した。△以上が実用範囲である。
(評価基準)
○:切り傷1本ごとが、細くて両側が滑らかで、切り傷の交点と正方形の一目一目に はがれがない。
△:切り傷の両側と交点とにはがれがあり、欠損部の面積は全正方形の30%以内で ある。
×:はがれの面積は、全正方形面積の30%以上である。
[煮沸試験]
前記試料Yを用いて95℃以上の沸騰水に5時間浸漬し、インクジェットインク層の剥がれ程度を下記の3段階にて目視評価した。△以上が実用範囲である。
(評価基準)
○:はがれの面積は、インクジェツトインク柄面積の5%未満である。
△:はがれの面積は、インクジェツトインク柄面積の5%以上、30%未満である。
×:はがれの面積は、インクジェツトインク柄面積の30%以上である。
[耐ブロッキング性]
前記試料Xを10mm×10mmの正方形に裁断したサンプルを準備し、インクジェットインク受理層面と24μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとが接するように重ね合わせ、更にその両面を75μmの乳白色PETフィルムで挟んだ。上記被測定用サンプルを東洋精機(株)製のブロッキングテスターにて、1kg/cmの加重をかけ、30℃の恒温室に48時間静置した。48時間後にサンプルを取り出し、PETフィルムを剥離した。インクジェットインク受理層面を接触させていたPETフィルムにインクジェットインク受理層が転移する程度を下記の3段階にて目視評価した。
(評価基準)
○:PETフィルムにインク受理層が全く転移していない。
△:PETフィルムにインク受理層の転移が見られる。
×:PETフィルムにインク受理層の転移が顕著である。
表1、2に各積層体のインク受理層を形成する活性エネルギー線硬化性組成物の組成、使用するアクリル系樹脂固形分中の水酸基価(mgKOH/g)、酸価(mgKOH/g)、ガラス転移温度Tg(℃)、及び重量平均分子量等の物性値、及び積層体の評価結果を示す。
Figure 2020093400
Figure 2020093400
表1、2中の略語のアクリル系樹脂のメーカー名、及び各固形分質量比率(%)を記す。
・ヒタロイド7920:日立化成(株)社製、スチレンとブチルアクリレートをmol%比率51:49で共重合させたスチレン−アクリル共重合体
・QT510−15ED: 大成化工(株)製 36.5%
・6KW−713: 大成化工(株)製 37.5%
・6FD−205: 大成化工(株)製 45.0%
・6479MA: 大成化工(株)製 45.0%
・6KW−032E: 大成化工(株)製 37.0%
・6KW−026E: 大成化工(株)製 37.5%
・6AN−963: 大成化工(株)製 37.8%
・6DY−204ED: 大成化工(株)製 40.5%
・6AN−493: 大成化工(株)製 44.5%
・6KS−508: 大成化工(株)製 50.0%
・6DY−205ED: 大成化工(株)製 40.5%
・6KW−061E: 大成化工(株)製 38.0%
・6KW−1203: 大成化工(株)製 38.0%
この結果、本発明により、下塗り層、及びインク受理層を形成後、ブロッキングし難く、前記インク受理層と下塗り層、及びインクジェットインク層との接着性に優れる積層体を提供する事ができる。

Claims (6)

  1. 基材の表面に、下塗り層、インク受理層、インクジェットインク層をこの順に積層する積層体であって、前記インク受理層及びインクジェットインク層が活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であり、前記インク受理層が、水酸基価が30mgKOH/g以下であるアクリル系樹脂を含有する事を特徴とする積層体。
  2. 前記アクリル系樹脂が、酸価10mgKOH/g以下である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記アクリル系樹脂の重量平均分子量が60,000〜200,000であり、インク受理層中の含有比率が1〜20質量%である請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記アクリル系樹脂が、スチレンーアクリル共重合体である請求項1〜3の何れか1つに記載の積層体。
  5. 前記インク受理層が、(メタ)アクリレートモノマー、及び光重合開始剤を含有する請求項1〜4の何れか1つに記載の積層体。
  6. 前記インクジェットインク層を形成するインクが、着色剤を含有するインクである請求項1〜5の何れか1つに記載の積層体。
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