JP2021146272A - 硬化積層体の製造方法及び硬化積層体の製造装置、並びに硬化型組成物セット - Google Patents

硬化積層体の製造方法及び硬化積層体の製造装置、並びに硬化型組成物セット Download PDF

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大輔 尾崎
学 有田
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学 有田
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Shunsuke Kobayashi
俊介 小林
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Abstract

【課題】生産性に優れ、堅牢性及び密着性に優れる積層体を得ることができる硬化積層体の製造方法の提供。【解決手段】基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成工程と、前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成工程と、を含む硬化積層体の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、硬化積層体の製造方法及び硬化積層体の製造装置、並びに硬化型組成物セットに関する。
近年、活性エネルギー線硬化型インクは、オフセット、シルクスクリーン、トップコート剤などに広く用いられているが、乾燥工程の簡略化によるコストダウン、環境対応として溶剤の揮発量低減などの利点を有するので使用量が増加している。最近では、オンデマンド性などの点からインクジェットを用いた加飾印刷やコーティングを施す産業用途が増加している。
しかし、インクジェット適性として、一般的に塗膜堅牢性と密着性はトレードオフの関係にあり、インク塗膜だけでは市場要求を満たさないことが多い。そこで、別途コーティングやラミネートなどを施す必要があるが、別工程となると生産性が低下してしまう。また、インラインでインクジェットによる描画工程とコーティング工程を設けることで生産性を維持することもできるが、各層に対応した工程を連結させた大型の装置が必要となり、小型のインクジェット装置には適応できない。
このような問題に対して、様々な試みがなされる。
例えば、基材に対して接触角の異なるインクを用いて多層塗膜を形成させることで非浸透系基材に対する密着性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この他にも、例えば、紫外線硬化樹脂液体の液面上に紫外線硬化材料をインクジェット方式で吐出し、画像(層)を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また異なる印刷方式として、例えば、表面張力、粘度、硬化速度の異なるインクを2種以上用いて行うウェット・オン・ウェットインクジェット印刷により、色の鮮鋭性などを向上させ、画質を落とさずに生産性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、生産性に優れ、堅牢性及び密着性に優れる積層体を得ることができる硬化積層体の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の硬化積層体の製造方法は、基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成工程と、
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成工程と、を含む。
本発明によると、生産性に優れ、堅牢性及び密着性に優れる積層体を得ることができる硬化積層体の製造方法を提供することができる。
図1は、複数のインクジェットヘッドとUV光源を一連のキャリッジに搭載したインクジェット吐出装置を用いた、積層体の形成状態を示した概略図である。
(硬化積層体の製造方法及び硬化積層体の製造装置)
本発明の硬化積層体の製造方法は、基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成工程と、
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の硬化積層体の製造装置は、基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成手段と、
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
従来技術では、塗膜の堅牢性と基材への密着性を両立することができるが、各層を別々に一層ごとに作成していくため、生産性が低いという問題がある。
また、従来技術では、紫外線硬化樹脂液体の液面上に画像パターンを形成することはできるが、形成される画像パターンの層の厚みが薄いので、堅牢性が低い場合があるという問題がある。
また、従来技術では、活性エネルギー線硬化性液体を用いて上下2層を形成しているが、使用するインク中に多官能モノマーを45質量%以上含有しているため、上層に含まれる多官能モノマーが下層へ拡散して下層の硬化収縮を引き起こす場合があるため、基材に対する密着性が担保できないという問題がある。
本発明者らは、堅牢性を付与するための上層の単官能重合性化合物及び多官能重合性化合物の含有量と、多官能重合性化合物の重量平均分子量とを調節することによって、生産性、堅牢性、及び基材に対する密着性に優れる硬化物を得ることができることを見出した。
本発明の硬化積層体の製造方法により製造される硬化積層体は、新たに製品として製造したものだけでなく、既存の製品の上に積層体を形成したものを含む。
<未硬化積層体形成工程及び未硬化積層体形成手段>
前記未硬化積層体形成工程は、基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、第二の硬化型組成物による第二層を形成し、未硬化積層体を形成する工程である。
前記未硬化積層体形成手段は、基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、第二の硬化型組成物による第二層を形成し、未硬化積層体を形成する手段である。
なお、本発明において、未硬化とは、積層体表面にクリーンノール・ニトリル手袋(アズワン社製)を装着した手の人差し指で1Nの荷重で触れた際に、硬化型組成物が付着する状態を意味する。
−基材−
前記基材の形状及び構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィルム、シート、板などが挙げられる。なお、前記フィルムとは、平均厚みが200μm未満の軟質製のものを意味する。前記シートとは、平均厚みが200μm以上で軟質製のもの、又は平均厚みが500μm未満で硬質製のものを意味する。
また、前記基材としては、例えば、加工後の製品なども含めることができる。具体的には、前記基材としては、例えば、家具、日用品、建物の壁、乗り物の外装などが挙げられる。
前記家具としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、机、椅子、棚などが挙げられる。
前記日用品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スマートフォン、スマートフォンのケースなどが挙げられる。
前記建物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記乗り物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、自動車、飛行機などが挙げられる。
前記基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチック、天然紙、合成繊維からなる合成紙、不織布、布、レザー、木材、金属、ガラス、建築用材料、セラミックス及びそれらの複合材料などが挙げられる。これらの中でも、耐久性を有する基材が好ましく、建築用材料がより好ましい。
前記プラスチックとしては、例えば、ポリエステル;ポリプロピレン;ポリエチレン;ナイロン、ビニロン、アクリル等のプラスチック、又は前記フィルムの貼り合わせたものなどが挙げられる。
前記プラスチックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、強度の点から、一軸又は二軸延伸されていることが好ましい。
前記天然紙としては、例えば、和紙、パルプ紙、木綿紙、藁紙、板紙などが挙げられる。
前記合成紙としては、例えば、合成パルプ紙、合成フィルム紙、合成プラスチック板紙などが挙げられる。
前記不織布としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン繊維をシート状に散布し、熱圧着させてシート状に形成したものなどが挙げられる。
前記布としては、例えば、天然繊維、再生繊維、合成繊維及びそれらの繊維を組み合わせた繊維を用いた織物などが挙げられる。
前記木材としては、例えば、MDF、HDF、パーティクルボード、ベニヤなどの合材、表面にシートを貼り合わせた化粧板などが挙げられる。前記木材の平均厚みとしては、2mm以上30mm以下が好ましい。
前記金属としては、特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合金、アルミニウム、アルミニウム複合材料などが挙げられる。前記合金としては、例えば、ガルバリウム鋼板(登録商標)などが挙げられる。前記アルミニウム複合材料としては、例えば、熱可塑性の樹脂等をアルミニウムシートで挟んだ複合材料などが挙げられる。
前記ガラスとしては、例えば、フロートガラス、色ガラス、強化ガラス、網入りガラス、すりガラス、フロストガラス、ミラーガラスなどが挙げられる。前記ガラスとしては、ガラス板の形態が好ましい。前記ガラス板の平均厚みとしては、0.3mm以上20mm以下が好ましい。
前記セラミックスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不燃建材の代表的な素材として石膏ボードやケイカル板などが挙げられる。
前記建築用材料としては、例えば、床材、壁紙、内装材、壁板材、巾木材、天井材、柱などで使用される熱硬化型樹脂、繊維版、パーティクルボード、及びこれらの材料の表面に、熱硬化型樹脂、オレフィン、ポリエステル、PVCの化粧板を設けた材料などが挙げられる。
前記基材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−第一層−
前記第一層は、未硬化の前記第一の硬化型組成物を基材に付与することにより形成される層である。
−−第一の硬化型組成物−−
前記第一の硬化型組成物は、重合性化合物及び界面活性剤を含有し、重合開始剤、色材、及び有機溶媒を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
[重合性化合物]
前記重合性化合物は、熱又は活性エネルギー線(紫外線、電子線等)によって生成された活性種により重合反応を生起し、硬化する化合物であり、重合性官能基を有し、前記重合性官能基の数が、1つである単官能重合性化合物、複数である多官能重合性化合物が挙げられる。
前記単官能重合性化合物としては、例えば、単官能モノマーなどが挙げられる。
前記多官能重合性化合物としては、例えば、多官能モノマー、多官能オリゴマー、多官能ポリマー(マクロポリマー)などが挙げられる。
[[単官能モノマー]]
前記単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、t−ブチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[[多官能モノマー]]
前記多官能モノマーとしては、前記重合性官能基の数が2つである2官能モノマー、前記重合性官能基の数が3つである3官能モノマー、又は前記重合性官能基の数が4以上である官能基数のモノマーを含む。
前記多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、官能基数としては、2〜6官能など好ましく、2官能モノマーが低粘度の点から特に好ましい。
[[多官能オリゴマー]]
前記多官能オリゴマーとしては、重合性を有する重合性オリゴマーであれば特に制限はなく、重合性ポリマー(マクロモノマー)を含んでいてもよい。
前記多官能オリゴマーとしては、例えば、前記重合性官能基の数が2以上の多官能オリゴマーが挙げられる。
前記重合性官能基の数が2以上の多官能オリゴマーとしては、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、シリコーンアクリレートオリゴマー、ハイパーブランチオリゴマーなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記重合性化合物の含有量としては、例えば、前記第一の硬化型組成物の全量に対して85質量%以上が好ましい。
前記第一の硬化型組成物における前記単官能重合性化合物の含有量としては、前記第一層の硬化物が基材との密着性を発現することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記重合性化合物の全量に対して90質量%以上が好ましい。前記第一の硬化型組成物における前記単官能重合性化合物の含有量が、前記重合性化合物の全量に対して90質量%以上であると、前記基材との密着性に優れる硬化物(第一層の硬化物)を得ることができる。
前記第一の硬化型組成物における前記多官能重合性化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する第二の硬化型組成物の前記多官能重合性化合物の含有量よりも少ない量が好ましく、重合性化合物の全量に対する10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。前記第一の硬化型組成物における前記単官能重合性化合物の含有量が、第二の硬化型組成物の前記多官能重合性化合物の含有量よりも少ないと、前記第一層が硬化する際の硬化収縮による基材からの剥離を防止しつつ、前記基材との密着性に優れる硬化物を得ることができる。
[界面活性剤]
前記界面活性剤は、前記第一の硬化型組成物と、後述する第二の硬化型組成物とを、液体のまま層形成させるために、互いが混合することを抑制するために用いられる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、有機系界面活性剤などが挙げられる。
前記界面活性剤の含有量としては、前記第一の硬化型組成物の全量に対して0.01質量%以上1質量%以下が好ましく、0.05質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。前記界面活性剤の含有量が、0.01質量%以上1質量%以下であると、所望の静的表面張力を発現させやすくすることができ、後述する第二の硬化型組成物との混合を抑制することができる。
[重合開始剤]
前記重合開始剤としては、熱や活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ラジカル重合開始剤が好ましい。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物などが挙げられる。
前記重合開始剤の含有量は、十分な硬化速度を得るために、前記第一の硬化型組成物の全量に対して、5質量%以上20質量%以下が好ましい。
前記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。前記重合促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン化合物などが挙げられる。
前記重合促進剤の含有量は、特に制限はなく、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定することができる。
[色材]
前記色材としては、前記第一の硬化型組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。
前記色材の含有量は、特に制限はなく、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定することができるが、前記第一の硬化型組成物の全量に対しての、0.1質量%以上20質量%以下が好ましい。
なお、前記硬化型組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
下地となる第一の硬化型組成物としては、色材を含有する白色のもの(ホワイトインク)、色材を含有しないもの(クリアインク)であることが好ましい。
前記顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
前記有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(例えば、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などが挙げられる。
また、前記顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤を更に含んでもよい。
前記分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤などが挙げられる。
前記染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[有機溶媒]
前記第一の硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。
前記有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)硬化型組成物であれば、当該硬化型組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
[その他の成分]
硬化型組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
[第一の硬化型組成物の調製]
前記第一の硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、モノマー、色材、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に更にモノマー、重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合することにより調製することができる。
−第一の硬化型組成物の物性−
−−静的表面張力−−
前記第一の硬化型組成物の静的表面張力は、後述する第二の硬化型組成物の静的表面張力よりも大きければ特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、25mN/m以上40mN/m以下が好ましく、30mN/m以上37mN/m以下がより好ましい。前記第一の硬化型組成物の静的表面張力が、後述する第二の硬化型組成物の静的表面張力よりも大きいことにより、液体の第一の硬化型組成物と、液体の第二の硬化型組成物と接触させても混合せずに所望の位置に配することができる。
前記第一の硬化型組成物の静的表面張力は、自動表面張力計(DY−300、協和界面化学株式会社製)による白金プレートを用いたプレート法(25℃)により測定することができる。アセトン溶媒での超音波洗浄および赤熱洗浄後5分放冷した白金プレートより測定し、この手順を2回行った際の値の平均値を採用するものとする。なお、平均値のばらつきが±0.2mN/mであることとする。白金プレートは、純水25℃測定時において、71.96±0.5mN/mであるものを用いることとする。
なお、モノマーの種類や配合量によっても、得られる硬化型組成物の表面張力を変化させることができ、硬化型組成物からなる液滴の着弾挙動を変えることができる。特に界面活性剤の表面張力低下能が小さい場合や、界面活性剤量が少ない場合には、モノマー配合の影響が大きくなる。一方、特に界面活性剤の表面張力低下能が大きい場合や、界面活性剤量が多い場合、界面活性剤に対してモノマー組成の表面張力が十分に高い場合には、モノマー配合の影響は小さくなり、モノマー配合によらず、所望の着弾挙動を引き起こすことが可能になる。
−−粘度−−
前記第一の硬化型組成物の粘度は、特に制限はなく、用途や適用手段に応じて適宜調整することができ、例えば、前記第一の硬化型組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、25℃における粘度が15mPa・s以上40mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以上40mPa・s以下がより好ましい。また、20℃から65℃の範囲における粘度が5mPa・s以上15mPa・s以下が好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下がより好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。
上記粘度範囲であれば、インクジェットにより吐出することができ、第一の硬化型組成物の粘度は、いずれも25℃にて40mPa・s以下であることが好ましい。その結果、すべての工程をインクジェット方式にて行うことができる。
ここで、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
前記基材上に、前記第一の硬化型組成物による第一層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第一の硬化型組成物を前記基材上に付与する方法が挙げられる。前記第一の硬化型組成物を前記基材上に付与する方法としては、例えば、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法、ロールコート法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法等の塗工方法、インクジェット方式などが挙げられる。これらの中でも、インクジェット方式が好ましい。
前記インクジェット方式としては、連続噴射型、オンデマンド型などが挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式などが挙げられる。
前記第一層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10以上50以下が好ましく、20以上30以下がより好ましい。
前記第一層の平均厚みは、例えば、異なる10点の厚みをマイクロメーター(MDC−25MX、ミツトヨ社製)を用いて測定し、その平均値を用いることができる。
−第二層−
前記第二層は、未硬化の前記第二の硬化型組成物を前記第一層上に付与することにより形成される層である。
−−第二の硬化型組成物−−
前記第二の硬化型組成物は、重合性化合物及び界面活性剤を含有し、重合開始剤、色材、及び有機溶媒を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
[重合性化合物]
前記重合性化合物としては、前記第一の硬化型組成物に用いられるものと同様のものを用いることができる。以下、前記第二の硬化型組成物における前記第一の硬化型組成物との相違点について説明する。
前記第二の硬化型組成物においては、前記単官能重合性化合物の含有量が、前記第二の硬化性組成物の全量に対して45質量%以上である。前記単官能重合性化合物の含有量が、前記第二の硬化性組成物の全量に対して45質量%以上であると、前記単官能重合性化合物が前記第一層に拡散したとしても基材に対する密着性を阻害せず、密着性及び堅牢性を担保することができる。
前記第二の硬化型組成物においては、前記第二の硬化性組成物の全量に対して重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下含有し、15質量%以上30質量%以下含有することが好ましく、20質量%以上30質量%以下含有することがより好ましい。
前記第二の硬化性組成物の全量に対して重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下含有することにより、前記多官能重合性化合物が、前記第一層に拡散しにくくなり、前記第二層に留まることで、基材への優れた密着性及び堅牢性を両立する硬化積層体を得ることができる。
また、前記重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を40質量%以上含有すると、優れた密着性が得られなくなる。
前記第二の硬化型組成物における前記多官能重合性化合物の含有量は、前記第一の硬化型組成物における前記多官能重合性化合物の含有量よりも、多いことが好ましい。
前記重量平均分子量(Mw)としては、500以上であり、1,000以上が好ましく、2,000以上がより好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が500以下であると、前記第一層への多官能重合性化合物の拡散が生じ、基材への密着性を担保することができない。
なお、前記重量平均分子量(Mw)は、株式会社島津製作所社製ゲル浸透クロマトグラフィーを使用し、下記条件で測定することができる。
−重量平均分子量の測定条件−
・溶媒としてはGPC用テトラヒドロフラン(安定剤含有)(富士フイルム和光純薬工業社製)を用い、ポリスチレンを標準試薬(Sigma-Aldrich社製)として用いるものとする。
・ポリスチレンの標準試薬としては、ピークトップ分子量が472、1100、1920、3250、10250、24000のものを用いる。
前記第二の硬化型組成物において、官能基数が4以上の前記多官能重合性化合物を含有することが好ましい。前記第二の硬化型組成物において、官能基数が4以上の前記多官能重合性化合物を含有することにより、架橋密度を向上でき、硬化した第二層の硬度や防汚性を向上させることができる。
前記官能基数4以上の多官能重合性化合物としては、例えば、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ハイパーブランチオリゴマーなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ハイパーブランチオリゴマーは、2種類以上の置換基をもつモノマーの一段階重合により得られる官能基数2以上の(メタ)アクリレートのことを意味する。
前記第二の硬化型組成物は、前記多官能重合性化合物として前記ハイパーブランチオリゴマーを含有することが好ましい。通常、官能基数が増加し、架橋密度が高くなると、硬化時の硬化収縮が大きくなり、硬化物の密着性が低下することがある。しかし、前記第二の硬化型組成物が前記ハイパーブランチオリゴマーを含有することにより、官能基を含む複数の側鎖が分岐した構造を取ることで、硬化収縮を抑える効果があり、それによって塗膜全体の密着性を維持することができる。
前記ハイパーブランチオリゴマーとしては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよく、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、CN2303(サートマー・ジャパン株式会社製)、CN2302(サートマー・ジャパン株式会社製)、CN2304(サートマー・ジャパン株式会社製)、6363(長興材料工業株式会社製)、DR−E522(長興材料工業株式会社製)、ビスコート#1000(大阪有機化学工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記界面活性剤の含有量としては、前記第二の硬化型組成物の全量に対して0.01質量%以上1質量%以下含有することが好ましく、0.05質量%以上0.2質量%以下がより好ましい。前記界面活性剤の含有量が、0.01質量%以上1質量%以下であると、所望の静的表面張力を発現させやすくすることができ、前記第一の硬化型組成物との混合を抑制すること、防汚性及び吐出安定性を向上することができる。
前記第二の硬化型組成物としては、有色であることが好ましい。前記第二の硬化型組成物としては、目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。
前記色材の含有量は、特に制限はなく、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定することができるが、前記第一の硬化型組成物の全量に対して0.1質量%以上20質量%以下が好ましい。
前記顔料としては、前記第一の硬化型組成物に用いることができるものと同様のものを用いることができる。
上層に位置する第二の硬化型組成物としては、色材を含有する有色のもの(カラーインク)、色材を含有しない透明のもの(クリアインク)であることが好ましい。
前記第二の硬化型組成物における前記多官能重合性化合物の粘度としては、300mPa・s以上であることが好ましく、600mPa・s以上であることがより好ましい。前記多官能重合性化合物の粘度が、300mPa・s以上であると、前記第二の硬化型組成物を液体状態の前記第一層上へ付与したとしても、前記第二の硬化型組成物中の前記多官能重合性化合物が前記第一層へ拡散しにくくなり、硬化した前記第一層の基材への密着性を担保できる。
前記多官能重合性化合物の粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
−第二の硬化型組成物の調製−
前記第二の硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、モノマー、色材、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に更にモノマー、重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合することにより調製することができる。
−第二の硬化型組成物の物性−
−−静的表面張力−−
前記第二の硬化型組成物の静的表面張力は、前記第一の硬化型組成物の静的表面張力よりも小さければ特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20mN/m以上40mN/m以下が好ましく、23mN/m以上30mN/m以下がより好ましい。
前記第二の硬化型組成物の静的表面張力は、前記第一の硬化型組成物における静的表面張力の測定方法と同様の方法を用いて測定することができる。
−−粘度−−
前記第二の硬化型組成物の粘度は、特に制限はなく、用途や適用手段に応じて適宜調整することができ、例えば、前記第二の硬化型組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、25℃における粘度が15mPa・s以上40mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以上40mPa・s以下がより好ましい。また、20℃から65℃の範囲における粘度が5mPa・s以上15mPa・s以下が好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下がより好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。
上記粘度範囲であれば、インクジェットにより吐出することができ、第一の硬化型組成物の粘度は、いずれも25℃にて40mPa・s以下であることが好ましい。その結果、すべての工程をインクジェット方式にて行うことができる。
ここで、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
前記第一層上に、前記第二の硬化型組成物による第二層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第二の硬化型組成物を前記第一層上に付与する方法が挙げられる。前記第二の硬化型組成物を前記第一層上に付与する方法としては、例えば、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法、ロールコート法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法等の塗工方法、インクジェット方式などが挙げられる。これらの中でも、インクジェット方式が好ましい。
前記インクジェット方式としては、連続噴射型、オンデマンド型などが挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式などが挙げられる。
前記第二層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10μm以上40μm以下が好ましく、20μm以上30μm以下がより好ましい。
前記第二層の平均厚みは、例えば、異なる10点の厚みをマイクロメーター(MDC−25MX、ミツトヨ社製)を用いて測定し、その平均値を用いることができる。
<硬化積層体形成工程及び硬化積層体形成手段>
前記硬化積層体形成工程は、前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する工程である。
前記硬化積層体形成手段は、前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する手段である。
前記未硬化積層体を硬化する方法としては、前記未硬化積層体に用いられている硬化型組成物の種類に応じて適宜選択することができる。前記未硬化積層体を硬化する方法としては、例えば、前記未硬化積層体にエネルギーを印加する方法が挙げられる。
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する手段としては、例えば、加熱手段、又は活性エネルギー線を印加する手段などが挙げられる。これらの中でも、活性エネルギー線を印加する手段が好ましい。
前記活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
<その他の工程及びその他の手段>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御手段などが挙げられる。
次に、本発明の硬化積層体の製造方法について、図面を参照してより詳細に説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット吐出手段を備えた像形成装置100の一例を示す概略図である。インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、ヘッドユニット22から第一のインクジェットインク(第一の硬化型組成物)22Aを、ヘッドユニット23から第一のインクジェットインク(第一の硬化型組成物)22Aとは組成が異なる第二のインクジェットインク(第二の硬化型組成物)23Aを吐出し、第一のインクジェットインク(第一の硬化型組成物)22Aからなる液体の第一層と、第二のインクジェットインク(第二の硬化型組成物)23Aからなる液体の第二層と、が積層した未硬化積層体を形成する。形成した未硬化積層体に対して、インクジェットヘッドと隣接した活性エネルギー線照射装置24から活性エネルギー線を照射して、未硬化積層体を硬化する。
ヘッドユニット22、23には、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により基材21を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
基材21は、特に限定されないが、紙、フィルム、セラミックスやガラス、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、ダンボール、壁紙や床材等の建材、コンクリート、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、既存の製品の表面も基材21として使用することができる。
(硬化型組成物セット)
本発明の硬化型組成物セットは、基材上に第一層を形成するための第一の硬化型組成物と、
未硬化の前記第1層上に第二層をするための第二の硬化型組成物とを含み、
前記第二の硬化型組成物が、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
本発明の硬化型組成物のセットは、硬化積層体の製造方法及び硬化積層体の製造装置における、第一の硬化型組成物と、第二の硬化型組成物とを含むセットである。
本発明の硬化型組成物セットにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
(用途)
本発明の硬化型組成物セットの用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
また、本発明は、硬化型組成物セットを硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
(組成物収容容器)
本発明の組成物収容容器は、硬化型組成物セットにおける前記第一の硬化型組成物及び第二の硬化型組成物がそれぞれ収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の硬化型組成物セットにおける前記第一の硬化型組成物及び第二の硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1〜17)
−硬化型組成物1〜17の調製−
表1に示す材料と配合量(質量部)に基づき、各材料を常法により混合し、硬化型組成物1〜17を調製した。
なお、使用した材料の詳細は以下の通りである。
<重合性化合物>
<<単官能重合性化合物>>
・ACMO:アクリロイルモルフォリン、KJケミカルズ株式会社製、ACMO
・NVC:N−ビニルカプロラクタム、東京化成工業株式会社製
・PEA:フェノキシエチルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製、ビスコート#192
・TMCHA:3,5,5,トリメチルシクロヘキシルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製
<<多官能重合性化合物>>
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬株式会社製、KAYARAD DPHA
・ビスコート#1000:トリペンタエリスリトールアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製
・SR602NS:エトキシ化(10)ビスフェノールAジアクリレート、サートマー・ジャパン株式会社製
・SR610NS:ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、サートマー・ジャパン株式会社製、
・CN963:脂肪族ウレタンアクリレート、サートマー社製、CN963J85
<界面活性剤>
・メガファックRS−76NS、DIC株式会社製
・TEGO GRIDE432、EVONIK社製
・TEGO WET500、EVONIK社製
<色材>
・TiO:酸化チタン(ホワイトインク用色材)(大日本印刷社製)
・マゼンタ顔料:PR122(マゼンタインク用色材)(大日本印刷社製)
<開始剤>
・TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製)
次に、得られた各硬化型組成物について、以下のようにして、「静的表面張力」、「粘度」を測定した。結果を表1〜表3に示す。
<静的表面張力>
自動表面張力計(DY−300、協和界面化学株式会社製)を用い、プレート法により白金プレートを用い、25℃にて測定した。
<25℃での粘度>
東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定した。
Figure 2021146272
Figure 2021146272
Figure 2021146272
次に調製した硬化型組成物を用いて、以下の方法により硬化積層体を製造した。得られた硬化積層体について、以下の方法により「堅牢性」及び「密着性」を評価した。結果を表4に示す。
[硬化積層体の製造]
図1に示すような複数のインクジェットヘッドとUV光源を一連のキャリッジに搭載するインクジェット吐出装置に対し、インクジェットヘッドとしてMH5421(株式会社リコー製)を、活性エネルギー線照射装置として波長395nmのUV−LED光源を搭載し、表4に記載の組み合わせで硬化型組成物を装着した。
上記インクジェット吐出装置により、ポリカーボネート基材(三菱ガス化学株式会社製、ユーピロンNF−2000、厚み0.5mm、縦幅100mm、横幅100mm)上に、第一及び第二の硬化型組成物を付与して第一層及び第二層からなる未硬化積層体を形成した後、活性エネルギー線を照射し硬化積層体を形成した。なお、ヘッドユニットのキャリッジの移動速度は840mm/秒とし、ヘッドからUV照射機までの距離は30cm、1滴あたりの滴量は12μg、ドット密度は600dpi×600dpi、波長395nmのUV−LED光源の出力は照度4.5W/cmとした。
<堅牢性評価>
JIS K 5600 5−4に準拠し、コーテック社型式KT−VF2391を用いて、荷重750gにて、引っかき硬度(鉛筆法)試験を実施し、下記評価基準に基づき、硬化積層体の堅牢性を評価した。なお、1点以上であれば実使用上問題ないレベルである。
[評価基準]
4点:鉛筆硬度2H
3点:鉛筆硬度H
2点:鉛筆硬度F
1点:鉛筆硬度HB
0点:鉛筆硬度B〜3B
<密着性評価>
JIS K5600−5−6に準拠し、得られた硬化積層体に、カッターガイドを使用して1mm間隔で11本の切り傷を縦横につけ、100個の碁盤目をつくった。ニチバン製セロテープ(登録商標)No.405を碁盤目部分に強く圧着させ、一気に引き剥がした際の基材の露出頻度を確認し、下記評価基準に基づき評価した。なお、1点以上であれば実使用上問題ないレベルである。
[評価基準]
2点:基材の露出が5%未満
1点:基材の露出が5%以上35%未満
0点:基材の露出が35%以上
Figure 2021146272
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成工程と、
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成工程と、を含むことを特徴とする硬化積層体の製造方法である。
<2> 前記多官能重合性化合物の官能基数が4以上であるものを含有する、前記<1>に記載の硬化積層体の製造方法である。
<3> 前記多官能重合性化合物がハイパーブランチオリゴマーである、前記<1>から<2>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<4> 前記多官能重合性化合物の粘度が300mPa・s以上である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<5> 前記多官能重合性化合物の重量平均分子量(Mw)が1000以上である、前記<1>から<4>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<6> 前記第二の硬化型組成物が、前記多官能重合性化合物を15質量%以上30質量%以下含有する、前記<1>から<5>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<7> 前記第二の硬化型組成物が、界面活性剤を0.01質量%以上1質量%以下含有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<8> 前記第一の硬化型組成物が、透明又は白色であり、
前記第二の硬化型組成物が、白色以外の有色である、前記<1>から<7>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法である。
<9> 基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成手段と、
前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成手段と、を有することを特徴とする硬化積層体の製造装置である。
<10> 前記多官能重合性化合物の官能基数が4以上であるものを含有する、前記<9>に記載の硬化積層体の製造装置である。
<11> 前記多官能重合性化合物がハイパーブランチオリゴマーである、前記<9>から<10>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<12> 前記多官能重合性化合物の粘度が300mPa・s以上である、前記<9>から<11>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<13> 前記多官能重合性化合物の重量平均分子量(Mw)が1000以上である、前記<9>から<12>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<14> 前記第二の硬化型組成物が、前記多官能重合性化合物を15質量%以上30質量%以下含有する、前記<9>から<13>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<15> 前記第二の硬化型組成物が、界面活性剤を0.01質量%以上1質量%以下含有する、前記<9>から<14>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<16> 前記第一の硬化型組成物が、透明又は白色であり、
前記第二の硬化型組成物が、白色以外の有色である、前記<9>から<15>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置である。
<17> 基材上に第一層を形成するための第一の硬化型組成物と、
未硬化の前記第1層上に第二層をするための第二の硬化型組成物とを含み、
前記第二の硬化型組成物が、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する、ことを特徴とする硬化型組成物セットである。
前記<1>から<8>のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法、前記<9>から<16>のいずれかに記載の硬化積層体の製造装置、及び前記<17>に記載の硬化型組成物セットによると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
21 基材
22 第一の硬化型組成物を吐出する手段
22A 第一の硬化型組成物の液滴
22B 第一層
23 第二の硬化型組成物を吐出する手段
23A 第二の硬化型組成物の液滴
23B 第二層
24 活性エネルギー線照射手段
25 活性エネルギー線
特許5568857号公報 特許5990868号公報 特表2005−518971号公報

Claims (10)

  1. 基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
    前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成工程と、
    前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成工程と、を含むことを特徴とする硬化積層体の製造方法。
  2. 前記多官能重合性化合物の官能基数が4以上であるものを含有する、請求項1に記載の硬化積層体の製造方法。
  3. 前記多官能重合性化合物がハイパーブランチオリゴマーである、請求項1から2のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  4. 前記多官能重合性化合物の粘度が300mPa・s以上である、請求項1から3のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  5. 前記多官能重合性化合物の重量平均分子量(Mw)が1000以上である、請求項1から4のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  6. 前記第二の硬化型組成物が、前記多官能重合性化合物を15質量%以上30質量%以下含有する、請求項1から5のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  7. 前記第二の硬化型組成物が、界面活性剤を0.01質量%以上1質量%以下含有する、請求項1から6のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  8. 前記第一の硬化型組成物が、透明又は白色であり、
    前記第二の硬化型組成物が、有色又は透明である、請求項1から7のいずれかに記載の硬化積層体の製造方法。
  9. 基材上に第一の硬化型組成物による第一層を形成した後、
    前記第一層上に、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する第二の硬化型組成物による第二層を形成して、未硬化積層体を形成する未硬化積層体形成手段と、
    前記未硬化積層体を硬化して硬化積層体を形成する硬化積層体形成手段と、を有することを特徴とする硬化積層体の製造装置。
  10. 基材上に第一層を形成するための第一の硬化型組成物と、
    未硬化の前記第1層上に第二層をするための第二の硬化型組成物とを含み、
    前記第二の硬化型組成物が、前記第一の硬化型組成物よりも小さな静的表面張力を有し、かつ単官能重合性化合物を45質量%以上と重量平均分子量(Mw)が500以上である多官能重合性化合物を10質量%以上40質量%以下とを含有する、ことを特徴とする硬化型組成物セット。

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