JP2020091161A - 検査装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】補正光の光量を調整可能なパターン検査装置提供する。【構成】検査装置100は、光源161と、光源161からの光を被検査対象Maに照明する光と被検査対象Maの面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子180と、補正光を受光するセンサ175(172)と、センサ175(172)で受光した補正光の光量の変位率を求める変位率演算部136と被検査対象Maを照明して反射された光の光量を基に被検査対象Maの光学画像データを作成する光学画像作成部137と、変位率から光学画像データを補正する光量補正部135と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、検査装置に関する。例えば、半導体製造に用いる露光用マスク基板のパターン欠陥を検査する装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。よって、かかる微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、微細な回路パターンを描画することができる電子ビームを用いたパターン描画装置を用いる。かかるパターン描画装置を用いてウェハに直接パターン回路を描画することもある。或いは、電子ビーム以外にもレーザビームを用いて描画するレーザビーム描画装置の開発が試みられている。
そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、ナノメータのオーダーになっている。歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、拡大光学系を用いてリソグラフィマスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像した光学画像と、設計データ、あるいは試料上の同一パターンを撮像した光学画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die(ダイ−ダイ)検査」や、パターン設計されたCADデータをマスクにパターンを描画する時に描画装置が入力するための装置入力フォーマットに変換した描画データ(設計パターンデータ)を検査装置に入力して、これをベースに設計画像(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる光学画像とを比較する「die to database(ダイ−データベース)検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、検査対象はテーブル上に載置され、テーブルが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。被検査対象には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。被検査対象を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は測定データとして比較部へ送られる。比較部では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合などには、パターン欠陥有りと判定する。
このように、パターン検査の手法として、被検査対象を透過した透過像を検査する透過検査と被検査対象から反射された反射像を検査する反射検査がある。また、これらの両方を同時に検査する透過/反射検査を行う場合もある。透過/反射検査を行う場合、光源からの光を2つに分岐して、一方を透過検査用に他方を反射検査用にそれぞれ異なる照明光学系を介して被検査対象の異なる位置に同時に照射する。
ところで、光源や光学系起因で光量が変位すると光学画像データの階調値に変位が生じてパターン検査の精度が低下してしまうことがある。検査光の一部を補正光として用いて、光量変位を検知して、検査精度を向上させることが出来るが、マスクの反射率によって欠陥検査に必要な光量が変化する。欠陥検査に必要な光量が変化すると、補正光の光量も変化してしまい、光量変位を適切に補正することが出来なくなる。
特開2014−222175号公報
そこで、本発明の一態様は、補正光の光量を調整可能な検査装置を提供する。
本発明の一態様の検査装置は、光源と、光源からの光を被検査対象に照明する光と被検査対象の面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子と、補正光を受光するセンサと、センサで受光した補正光の光量の変位率を求める変位率演算部と被検査対象を照明して反射された光の光量を基に被検査対象の光学画像データを作成する光学画像作成部と、変位率から光学画像データを補正する光量補正部と、を備える。
上述の検査装置において、光学素子は、第1の光分岐素子、2分の1波長板、第1の4分の1波長板、第2の4分の1波長板及びミラーを含み、光源からの光は、2分の1波長板を通り、2分の1波長板を通った光は、第1の光分岐素子で、被検査対象を照明する光と補正光に分岐され、第1の光分岐素子で分岐された補正光は、第1の4分の1波長板を通って、前記ミラーで反射され、第1のミラーで反射された補正光は、第1の4分の1波長板を通って、第1の光分岐素子で反射され、第1の光分岐素子で反射された補正光は、センサで受光され、第1の光分岐素子で分岐された被検査対象に照明する光は、第2の4分の1波長板を通り、第2の4分の1波長板を通った被検査対象に照明する光は、被検査対象の面を照射することが好ましい。
上述の検査装置において、第1の光分岐素子は、偏光ビームスプリッタであり、2分の1波長板の光学軸方向を調整することによって、第1の光分岐素子で被検査対象に照明する光と補正光に分岐する比率を調整することが好ましい。
上述の検査装置において、光学素子は、第2の光分岐素子、調光フィルタ及びミラーを有し、光源からの光は、第2の光分岐素子で、被検査対象に照明する光補正光に分岐され、第2の光分岐素子で分岐された補正光は、調光フィルタを通って、ミラーで反射され、ミラーで反射された補正光は、調光フィルタを通って、第2の光分岐素子で反射され、第2の光分岐素子で反射された補正光は、センサで受光され、第2の光分岐素子で分岐された被検査対象に照明する光は、被検査対象の面を照射することが好ましい。
上述の検査装置において、第2の光分岐素子は、反射透過部材であり、調光フィルタの光透過率を調整して補正光の光量を調整することが好ましい。
上述の検査装置において、補正光が前記センサによって受光された光量に対する被検査対象に照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内になるように光学素子を調整することが好ましい。
上述の検査装置において、光源からの光を被検査対象に照明する透過照明光学系と、光源からの光を透過照明光学系側と光学素子側に分岐する第3の光分岐素子を備え、補正光がセンサによって受光された光量に対する被検査対象に照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内であり、補正光がセンサによって受光された光量に対する透過照明光学系を通り被検査対象を透過した光が光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内であり、かつ、被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量に対する透過照明光学系を通り被検査対象を透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が0.5%以内になるように光学素子及び第3の光分岐素子を調整することが好ましい。
本発明の一態様によれば、光源や光学的要因による光量変位による影響を好適に補正することができる。
実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。 実施の形態1におけるパターン検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態2におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。 実施の形態2におけるパターン検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。
実施の形態1
図1は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図1において、被検査対象Maに形成されたパターンの欠陥を検査する検査装置100は、検査装置100を制御する制御部110及び被検査対象Maを撮像する光学画像取得機構150を備えている。被検査対象Maは、例えば、マスクである。
制御部110は、例えば、制御計算機121、バス122、テーブル制御部131、位置演算部132、参照画像作成部133、比較部134、光量補正部135、変位率演算部136、光学画像作成部137、記憶装置141、パターンモニタ142、モニタ143及びプリンタ144を有する。光学画像作成部137は、反射用信号処理部137a及び透過用信号処理部137bを有する。
光学画像取得機構150は、例えば、光源161、拡大光学系162、第3の光分岐素子163、ミラー164、XYθテーブル165、レーザ測長システム166、ミラー167、光源161からの光を被検査対象Maに照明する光と被検査対象Maの面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子(以下、光分岐調光素子)180、対物レンズ168、ミラー169、ミラー170、レンズ171、透過用TDI(Time Delay Integration)センサ172、ミラー173、レンズ174及び反射用TDIセンサ175を有する。
検査装置100全体を制御する制御計算機121が、バス122を介して、テーブル制御部131、位置演算部132、参照画像作成部133、比較部134、光量補正部135、変位率演算部136、光学画像作成部137、記憶装置141、パターンモニタ142、モニタ143及びプリンタ144に接続されている。
テーブル制御部131は、XYθテーブル165に接続されて、制御されている。XYθテーブル165は、例えば、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータにより駆動される。比較部134は、位置演算部132、参照画像作成部133及び光量補正部135と接続されている。位置演算部132は、レーザ測長システム166と接続されている。光量補正部135は、変位率演算部136及び光学画像作成部137と接続されている。光学画像作成部137の反射用信号処理部137aは、反射用TDIセンサ175と接続され、透過用信号処理部137bは、透過用TDIセンサ172と接続されている。
実施の形態1の分岐調光素子180は、2分の1波長板181、第1の光分岐素子182、第1の4分の1波長板183、ミラー184及び第2の4分の1波長板185を有する。第1の光分岐素子182としては、偏光ビームスプリッタが好ましい。2分の1波長板181と偏光ビームスプリッタ182を組み合わせて光源161からの光を被検査対象Maに照明する光と被検査対象Maの面を介さない補正光に、任意の割合で分岐させることができる。
光源161か出射された光(実線)は、拡大光学系162で任意の撮像倍率に調整され、第3の光分岐素子163によって、透過照明光学系側(破線)と光路光分岐調光素子180側(一点鎖線)に分岐される。第3の光分岐素子163は、例えば、透過反射板、又は、2分の1波長板並びに偏光ビームスプリッタを含むものである。被検査対象Maを透過する光によって被検査対象Maを検査しない場合は、第3の光分岐素子163をミラーに置き換えることが出来る。被検査対象Maを透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量、被検査対象Maで反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量及び補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量が同程度になるように第3の光分岐素子163の分岐率が調整される。
透過照明光学系は、ミラー164を含む。透過照明光学系を通った光は、XYθテーブル165上に配置された被検査対象Maを照明する。被検査対象Maを透過した光は、対物レンズ168、光分岐調光素子180の第2の4分の1波長板185及び第1の光分岐素子182を通る。被検査対象Maを透過して第1の光分岐素子182を通った光は、ミラー169で反射され、さらに、ミラー170で反射される。被検査対象Maを透過してミラー170で反射された光は、レンズ171を通り、透過用TDIセンサ172で受光される。透過用TDIセンサ172で受光された光は光電変換され、光学画像作成部173の透過用信号処理部137bで信号が処理され、被検査対象Maを透過した光を基に光学画像データが作成される。センサとしてTDIセンサを挙げているが、TDIセンサに限定されるものではない。
光分岐調光素子180側に分岐された光は、ミラー167で反射される。ミラー167で反射された光は、2分の1波長板181を通り、第1の光分岐素子182で反射された被検査対象Maを照明する光(長い破線)と第1の光分岐素子182を透過した補正光(短い破線)に分岐される。被検査対象Maを照明する光と補正光に分岐する比率は、被検査対象Maの反射率及びその他光学素子による損失などを考慮して選択される。被検査対象Maを照明して反射される光と補正光に分岐する比率は、被検査対象Maで反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量と補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の比率が同程度になるように調整されることが好ましい。
第1の光分岐素子182を透過した光(補正光)は、第1の4分の1波長板183を通り、ミラー184で反射される。ミラー184で反射された光は、再び第1の4分の1波長板183を通り、第1の光分岐素子182で反射されてミラー169側へ導かれる。ミラー169側へ導かれた補正光は、ミラー169で反射される。ミラー169で反射された補正光は、ミラー173で反射され、レンズ174を通り、反射用TDIセンサ175の補正光用の領域で受光される。反射用TDIセンサ175で受光された光は光電変換され、変位率演算部136で信号が処理され、補正光の光量の変位率(経時的光量変位率)が求められる。なお、図1では、検査装置100は、補正光が反射用TDIセンサ175で受光される構成となっているが、補正光は、透過用TDIセンサ172で受光されるように検査装置100が構成されていてもよい。
補正光の光量の経時的変化は、光源161から出射される光の光量変化や揺らぎ等の光学的要因によるものである。補正光の光量の経時的変化は、被検査対象Maを照明して透過した光にも被検査対象Maを照明して反射された光にも同様に生じている。被検査対象Maを照明して透過した光及び被検査対象Maを照明して反射された光は検査光であるため、光源161からの光源161から出射される光量変化や光学的要因等の理由の他に被検査対象Maの検査そのものによって受光される光量が変化する。従って、受光された光量の変化が光源161から出射される光量変化や光学的要因などを理由するものであるのか被検査対象Maの検査によるものか区別することが出来ない。補正光の光量変位は、被検査対象Maの検査に影響されず、さらに、被検査対象Maで反射されないため、被検査対象Maの反射率に影響されないことから、補正光は、光源161から出射される光の光量変化や揺らぎ等に起因する光量の経時的変位を正確に測定することが出来る。光源161から出射される光量を測定しても光学的要因による光量変位を測定することはできない。補正光は、被検査対象Maを照明して透過した光、被検査対象Maを照明して反射された光、又は、被検査対象Maを照明して透過した光並びに被検査対象Maを照明して反射された光と同時にセンサに受光されるため被検査対象Maの検査位置における光量変位率が容易に求められる。
第1の光分岐素子182で反射された被検査対象Maを照明する光は、第2の4分の1波長板185を通る。第2の4分の1波長板185を通った被検査対象Maを照明する光は、被検査対象Maを照明する。被検査対象Maを照明して反射された光は、再び第2の4分の1波長板185を通る。被検査対象Maで反射され第2の4分の1波長板185を通った光は、第1の光分岐素子182を通りミラー169で反射される。被検査対象Maで反射され第2の4分の1波長板185を通ってミラー169で反射された光は、ミラー173で反射される。ミラー173で反射された光は、レンズ174を通り反射用TDIセンサ175で受光される。被検査対象Maで反射された光を受光する反射用TDIセンサ175の領域は、補正光を受光する反射用TDIセンサ175の領域とは異なる。反射用TDIセンサ175で受光された光は光電変換され、光学画像作成部173の反射用信号処理部137aで信号が処理され、被検査対象Maで反射された光を基に光学画像データが作成される。
光学画像データは、光量補正部135において、補正光の光量変位率を考慮して光学画像データの階調値が補正される。光学画像データは、他にも画像処理されてもよい。
レーザ測長システム166からのXYθテーブル165の移動位置は位置情報部132に送られる。そして、位置情報部132で被検査対象Maの位置情報が演算される。補正された光学画像データは、参照画像作成部133で作成された参照用光学画像データ及び位置情報とともに比較部134へ送られる。比較部134では、光学画像データと参照用光学画像データを比較して、被検査対象Maの欠陥検出を行なう。検出された欠陥は、位置情報とともに記憶装置141に保存される。
実施の形態では、補正光を比較的簡素な光学素子で分岐及び調光されてセンサに導くことが出来る。また、補正光は、被検査対象Maを照明して透過した光を受光するセンサ又は被検査対象Maを照明して反射された光を受光するセンサで受光して光電変換されることから、被検査対象Maを検査する光に生じる検査以外の要因で生じる光量変位率を被検査対象Maを検査するのと同等の構成(方法)で補正光を測定することが出来る。従って、被検査対象Maを検査する光が通る光路で生じる光学的要因による光量変化を正確に測定することが出来る。補正光が被検査対象Maを検査する光と全く異なる光路を通る場合は、光学的要因による光量変化を正確に測定することは出来ない。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。また、図1では、被検査対象Maを透過した光からパターン検査を行なう光学素子、センサ及び信号処理系が含まれるが、これらを省略することが出来る。
図2は、実施の形態1におけるパターン検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。図2において、実施の形態1におけるパターン検査方法は、第1の検査光測定工程(S101)、第2の検査光測定工程(S102)、第1の分岐割合調整工程(S103)、第2の分岐割合調整工程(S104)、全体光量調整工程(S105)、スキャン工程(S106)、光学画像作成工程(S107)、光量変位率演算工程(S108)、光学画像補正工程(S109)、参照画像作成工程(S110)及び比較工程(S111)の各工程を実施する。なお、上記工程を行なう前に、TDIセンサの特性を調整してセンサ特性のばらつきを減らす(無くす)キャリブレーションを行なうことが好ましい。以下、各工程を説明する。
<第1の検査光測定工程(S101)>
第1の検査光測定工程(S101)は、被検査対象Maを照明して透過した光の光量を測定する工程である。好適にはキャリブレーションを行なった後、第1の検査光測定工程を行なう。具体的には、光源161から出射され、拡大光学系162を通り、第3の光分岐素子163で分岐され、そして、ミラー164で反射された光が被検査対象Maを照明する。被検査対象Maを照明し、透過した光の光量を透過用TDIセンサ172で受光して、被検査対象Maを照明して透過した光量を測定する。透過用TDIセンサ172で光電変換されたアナログ信号は、透過用信号処理部137bでデジタル変換を含む処理がなされる。そして、透過用信号処理部137bで被検査対象Maを照明して透過した光から光学画像データで作成される。
予め被検査対象Maを透過した光の光量を測定することで、後に被検査対象Maを透過して受光された光の光量と補正光が受光された光の光量との差を少なくする調整を行なうことが出来る。本工程は、被検査対象Maを照明して透過する光で被検査対象Maの欠陥検査を行なう場合に実施すればよい。
透過照明光学系を有しない場合や被検査対象Maを照明して透過する光によって被検査対象Maを検査しない場合は、本工程は、省略される。
<第2の検査光測定工程(S102)>
第2の検査光測定工程(S102)は、被検査対象Maを照明して反射された光の光量を測定する工程である。具体的には、光源161から出射され、拡大光学系162を通り、第3の光分岐素子163で光分岐調光素子180側に分岐され、ミラー167で反射され、2分の1波長板181を通り、第1の光分岐素子182で分岐(反射)され、第2の4分の1波長板185を通って、対物レンズ168を通って、被検査対象Maを照明する。このとき、2分の1波長板181の光学軸方向を調整し、偏光ビームスプリッタ182を透過する光が無くなる(反射:透過=1:0)ようにする。被検査対象Maを照明して反射された光の光量を反射用TDIセンサ175で受光して光量を測定する。反射用TDIセンサ175で光電変換されたアナログ信号は、反射用信号処理部137aでデジタル変換を含む処理がなされる。被検査対象Maの反射率によって、反射用TDIセンサ175で受光される光量が変化する。
予め被検査対象Maを照明して反射された光の光量を測定することで、被検査対象Maで反射されて受光された光の光量と補正光が受光された光の光量との差を少なくする調整を行なうことが出来る。
<第1の分岐割合調整工程(S103)>
第1の分岐割合調整工程(S103)は、被検査対象Maを照明して反射される光と補正光との比率を変更する工程である。被検査対象Maを照明する光と補正光との比率を変更するために光分岐調光素子180の2分の1波長板181の光学軸方向を調整する。実施の形態1では、光源161からの光を被検査対象Maに照明する光と被検査対象Ma面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えるために、2分の1波長板181と偏光ビームスプリッタ182を組み合わせている。従って、2分の1波長板181の光学軸方向を調整することで、偏光ビームスプリッタ182で反射する光と偏光ビームスプリッタ182を透過する光の割合を調整することが出来る。補正光は、偏光ビームスプリッタ182を通り、第1の4分の1波長板183を通って、ミラー184で反射され、再び第1の4分の1波長板183を通る。再び第1の4分の1波長板183を通った光は、偏光ビームスプリッタ182で反射されて反射用TDIセンサ175で受光される。
キャリブレーションをしている場合は、予めTDIセンサの感度調整がなされているため、測定した被検査対象Maの反射率を含むパラメータから計算によって偏光ビームスプリッタ182の分岐割合、すなわち、2分の1波長板181の光学軸方向を求めることができる。また、2分の1波長板181の光学軸方向を調整しながら、反射用TDIセンサ175で受光された光量を測定して被検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサで受光される光量と補正光が当該光を受光するセンサで受光される光量の比率を調整することが出来る。
補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量に対する検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差Δ1(=([検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量]−[補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])/[補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])は、±0.5%以下であることが好ましい。上記光量の差Δ1が小さいと、補正光のSN比と検査対象Maを照明して反射されて受光された光のSN比が同程度となり、補正光を用いた補正の精度が向上する。同観点から、上記光量の差Δ1は、±0.25%以下がより好ましい。
<第2の分岐割合調整工程(S104)>
第2の分岐割合調整工程(S104)として、第3の光分岐素子163の分岐比率を調整する。第3の光分岐素子163の分岐比率を調整することで、透過照明光学系側と光分岐調光素子180側に分岐する光の割合が調整される。より具体的には、被検査対象Maを照明して透過された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量と被検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の比率、及び、被検査対象Maを照明して透過された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量と補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の比率が同程度になることが好ましい。補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量に対する被検査対象Maを照明して透過して受光された光量との差Δ2(=([被検査対象Maを照明して透過された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量]−[補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])/[補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])は、±0.5%以下であることが好ましい。同観点から、上記光量の差Δ2は、±0.25%以下であることがより好ましい。
被検査対象Maを照明して透過した光に基づいて作成される光学画像データと被検査対象Maを照明して反射された光に基づいて作成される光学画像データにおいて、両光学画像データを比較することなどを考慮すると、光量の変位にともなう補正量は、同じ又は同程度であることが好ましい。反射に基づく光学画像データと透過に基づく光学画像データで補正量が大きく異なると、両画像データの補正の精度が大きく異なってしまうことは好ましくない。そこで、被検査対象Maを照明して反射された光が受光された光量に対する被検査対象Maを照明して透過された光が当該光を受光するセンサによって受光され光量の差Δ3(=([被検査対象Maを照明して透過された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量]−[検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])/[検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量])は、±0.5%以下であることが好ましい。同観点から、上記光量の差Δ3は、±0.25%以下であることがより好ましい。
<全体光量調整工程(S105)>
全体光量調整工程(S105)において、光源161から出射される光量を調整する。上記工程を行なうことで分岐された各光の光量は調整前よりも減っていることから、適切な光量になるように光源161の出力を調整する。全体光量調整後も上記光量の差Δ1からΔ3は好適な値であることが好ましい。全体光量調整工程(S105)を行なった後の、補正光が当該光を受光するセンサによって受光された光量を基準光量(補正光の基準光量)とする。基準光量をスキャン時の光量変動の基準値とする。
<スキャン工程(S106)>
スキャン工程(S106)は、被検査対象Maの検査対象領域をスキャンする工程である。スキャン工程において、被検査対象Maをスキャンして、透過用TDIセンサ172で受光された信号は、透過用信号処理部137bに送られ、反射用TDIセンサ175で受光された信号は、反射用画像処理部137aに送られる。スキャン工程において、検査時の光量変位を光学画像データに反映できるようにするために、反射用TDIセンサ175で受光された検査光の信号は、変位率演算部136に送られる。スキャン工程(S106)の際に、レーザ測長システム166は、XYθテーブル165の位置を測長する。即徴された位置情報は、位置演算部132に出力される。位置演算部132は、測長された位置情報を用いて、被検査対象Maの位置を演算する。演算された被検査対象Maの位置は、欠陥位置の特定や光学画像データの作成、比較並びに補正などに利用される。
<光学画像作成工程(S107)>
光学画像作成工程(S107)は、スキャン工程で得られた信号を処理して光学画像データを作成する工程である。透過用TDIセンサ172で受光された信号は、透過用信号処理部137bに送られ、アナログ信号からデジタル信号へ変換される。変換されたデジタル信号は、増幅処理などが任意に行なわれ、光学画像データとして記憶装置141に記憶される。反射用TDIセンサ175で受光された信号は、反射用信号処理部137aに送られ、アナログ信号からデジタル信号へ変換される。変換されたデジタル信号は、増幅処理などが任意に行なわれ、光学画像データとして記憶装置141に記憶される。
<光量変位率演算工程(S108)>
光量変位率演算工程(S108)は、スキャン時の光量変位率を計算する工程である。反射用TDIセンサ175で補正光が受光された信号は、変位率演算部136に送られ被検査対象Maをスキャンした信号と同様にデジタル信号へ変換される。被検査対象Maをスキャンした信号と同様の処理がなされ、画像データ又は位置情報と階調値情報を含むデータとして記憶装置に記憶される。補正光の基準光量と測定された補正光の光量から光量変位率が求まる(より具体的には、補正光の基準光量の階調値である基準階調値を求め、基準階調値と測定された補正光の階調値から光量変位率が求まる)。具体的には、光量変位率は、[測定された補正光の光量]/[補正光の基準光量]で求まる(より具体的には、[測定された補正光の階調値]/[補正光の基準光量の階調値]で求まる)。光量変位率は、画像データ又は位置情報と光量変位率を含む光学画像データの補正用データとして記憶装置に記憶される。
<光学画像補正工程(S109)>
光学画像補正工程(S109)は、求められた光量変位率(補正用データ)を用いて光学画像データを補正する工程である。具体的には光学画像データの階調値を補正する。補正された光学画像データは、記憶装置141に記憶される。なお、光量変位率の補正は、光学画像データの被検査対象Maの検査対象領域の光量(階調値)に当該検査対象領域を検査した際の光量変位率を除算する処理である。
被検査対象Maを照明して反射された光から作成された光学画像データを補正する場合、被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量(より具体的には、被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の階調値)に光量変位率を除算して([被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量]÷[光量変位率] より具体的には、[被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の階調値]÷[光量変位率])、光学画像データを補正する。同様に、被検査対象Maを照明して透過した光から作成された光学画像データを補正する場合、被検査対象Maを照明して透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量(より具体的には、被検査対象Maを照明して透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の階調値)に光量変位率を除算して([被検査対象を照明して透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量]÷[光量変位率] より具体的には、[被検査対象を照明して透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の階調値]÷[光量変位率])、光学画像データを補正する。かかる方法によれば、階調値の高低や被検査対象Maで反射された光であるか透過した光であるか等に影響されず、検査時の光量変化による影響を高精度かつ簡便に補正をすることが出来る。そして、光量変化の影響を受けていない(影響が小さくなるように処理された)光学画像データを下記工程に示す方法で比較することで、欠陥検出の精度が高まる。
<参照画像作成工程(S110)>
参照画像作成工程(S110)は、測定されて補正された光学画像データと比較対象となる画像データを作成する工程である。die to database検査の場合、被検査対象Maを形成する基になった設計データ(描画データ)に定義されたパターンデータに基づいて参照用光学画像データを作成する。die to die検査の場合、過去に検査した光学画像データを参照用の画像データとして用意する。
<比較工程(S111)>
比較工程(S111)測定されて補正された光学画像データと参照用光学画像データを比較して欠陥を検出する工程である。測定されて補正された光学画像データと参照用光学画像データの位置を合わせ、例えば、画素毎の階調値の差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。検出された欠陥情報は、位置情報とともに記憶装置141に記憶される。
光量変位量の補正がなされていても、補正光の光量と検査光の光量(被検査対象Maを照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量と被検査対象Maを照明して透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量)が大きく違えば、光学画像データの補正の精度が下がるため、欠陥判定が正確に行えない場合がある。実施の形態では、検査光と補正光の受光光量を合わせているため補正光の光量変位量と同じ又は同程度の補正を光学画像データに行なうことが出来るため、精度の高い補正が可能となる。実施の形態の検査装置は、被検査対象Maの反射率に応じて補正光の光量を調整することが出来る構成であるため、被検査対象Maの反射率が高くても低くても光量変位量の補正を精度高く行なうことが出来る。例えば、補正光と検査光の受光光量の差が例えば数倍など大きな差であると、補正光による補正の誤差は欠陥の判定に影響を及ぼすことが危惧される程度であるが、検査光と補正光の受光光量を上記の差に抑えることで補正の誤差を極めて小さくすることが出来、欠陥検査の精度が向上する。従って、上記光量の差Δ1、Δ2及びΔ3は、上述の範囲内の値であることが好ましい。
実施の形態2
図3は、実施の形態2におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図2において、被検査対象Maに形成されたパターンの欠陥を検査する検査装置200は、検査装置200を制御する制御部110及び被検査対象Maを撮像する光学画像取得機構150を備えている。被検査対象Maは、例えば、マスクである。実施の形態2は、実施の形態1の変形例である。以下、実施の形態2における実施の形態1と異なる構成などについて説明する。
光源からの光を被検査対象に照明する光と被検査対象Maの面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子である光分岐調光素子190は、第2の光分岐素子191、調光フィルタ192及びミラー193を含む。第2の光分岐素子191は、透過反射板であることが好ましい。調光フィルタ192は、1つ又は複数の透過する光量を減少させるフィルタを用いる。調光フィルタ192は、調光量が固定されたフィルタや調光量が可変であるフィルタを用いることができる。
実施の形態1では、補正光は、反射用TDIセンサ175で受光される構成となっているが、実施の形態2では、補正光は、透過用TDIセンサ172で受光される構成となっている。なお、実施の形態2において、補正光は、反射用TDIセンサ175で受光されるように検査装置200が構成されていてもよい。
光源161か出射された光(実線)は、拡大光学系162で任意の撮像倍率に調整され、第3の光分岐素子163によって、透過照明光学系側(破線)と光分岐調光素子190側(一点鎖線)に分岐される。第3の光分岐素子163は、例えば、偏光ビームスプリッタ又は透過反射板を含むものである。被検査対象Maを透過する光によって被検査対象Maを検査しない場合は、第3の光分岐素子163をミラーに置き換えることが出来る。、受光された被検査対象Maを透過した光の光量、受光された被検査対象Maで反射された光の光量及び受光された補正光の光量が同程度になるように第3の光分岐素子163の分岐率が調整される。
透過照明光学系は、ミラー164を含みXYθテーブル165上に配置された被検査対象Maを照明する。被検査対象Maを透過した光は、対物レンズ168、光分岐調光素子190の第2の光分岐素子191を通る。第2の光分岐素子191を通った被検査対象Maを透過した光は、ミラー169で反射され、さらに、ミラー170で反射される。ミラー170で反射された被検査対象Maを透過した光は、レンズ171を通り、透過用TDIセンサ172で受光される。透過用TDIセンサ172で受光された光は光電変換され、光学画像作成部173の透過用信号処理部137bで信号が処理され、被検査対象Maを透過した光を基に光学画像データが作成される。センサとしてTDIセンサを挙げているが、TDIセンサに限定されるものではない。
光分岐調光素子190側に分岐された光は、ミラー167で反射される。ミラー167で反射された光は、光分岐調光素子190の第2の光分岐素子191で反射された被検査対象Maを照明する光(長い破線)と第2の光分岐素子191を透過した補正光(短い破線)に分岐される。被検査対象Maを照明する光と補正光に分岐する比率は、被検査対象Maの反射率及びその他光学素子による損失を考慮して選択される。被検査対象Maを照明する光と補正光に分岐する比率は、受光された被検査対象Maで反射された光の光量と受光された補正光の光量の比率が同程度になるように調整されることが好ましい。
第2の光分岐素子191を透過した補正光は、調光フィルタ192を通り、ミラー193で反射される。ミラー193で反射された光は、再び調光フィルタ192を通り、第1の光分岐素子182で反射されてミラー169側へ導かれる。ミラー169側へ導かれた補正光は、ミラー169で反射される。ミラー169で反射された補正光は、ミラー170で反射され、レンズ171を通り、透過用TDIセンサ172の補正光用の領域で受光される。透過用TDIセンサ172で受光された光は光電変換され、変位量演算部136で信号が処理され、補正光の光量の変位率(経時的光量変位率)が求められる。
図4は、実施の形態2におけるパターン検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、実施の形態2におけるパターン検査方法は、第1の検査光測定工程(S101)、第2の検査光測定工程(S202)、第3の分岐割合調整工程(S203)、第2の分岐割合調整工程(S104)、全体光量調整工程(S105)、スキャン工程(S106)、光学画像作成工程(S107)、光量変位率演算工程(S108)、光学画像補正工程(S109)、参照画像作成工程(S110)及び比較工程(S111)の各工程を実施する。上記に説明した光路の違いの他、第2の検査光測定工程(S202)、第1の分岐割合調整工程(S203)と補正光が透過用TDIセンサ172で受光されて光電変換されること以外は、実施の形態1の検査方法と共通する。なお、上記工程を行なう前に、TDIセンサの特性を調整してセンサ特性のばらつきを減らす(無くす)キャリブレーションを行なうことが好ましい。以下、各工程を説明する。
<第2の検査光測定工程(S202)>
第2の検査光測定工程(S202)は、被検査対象Maを照明して反射された光の光量を測定する工程である。具体的には、光源161から出射され、拡大光学系162を通り、第3の光分岐素子163で光分岐調光素子190側に分岐され、ミラー167で反射され、第2の光分岐素子191で反射され、対物レンズ168を通って、被検査対象Maを照明する。このとき、2の光分岐素子191に透過反射板を用いているため、被検査対象Maを照明する光と補正光の分岐率は固定されている。被検査対象Maを照明して反射された光の光量を反射用TDIセンサ175で受光して光量を測定する。反射用TDIセンサ175で光電変換されたアナログ信号は、反射用信号処理部137aでデジタル変換を含む処理がなされる。被検査対象Maの反射率によって、反射用TDIセンサ175で受光される光量が変化する。
<第3の分岐割合調整工程(S203)>
第3の分岐割合調整工程(S203)は、被検査対象Maを照明する光と補正光との比率を変更する工程である。被検査対象Maを照明する光と補正光との比率を変更するために光分岐調光素子190の調光フィルタ192の光透過率を調整する。補正光は、調光フィルタ192を2回通るため、目的とする減光量に対して半分の補正がなされるように調光フィルタの光透過率を調整する。光透過率の調整は、調光フィルタ192の光透過率が違うものに置き換えること、調光フィルタ192の複数使用すること、及び、可変の調光フィルタ192の光透過率を調整することをいずれか1つ又は組み合わせて行なう。本工程を含む操作によって、被検査対象Maの反射率によらず補正光の光量が適切になるように調整することが出来る。実施の形態2では、透過率(反射率)が固定された透過反射板191を用いているため、被検査対象Maを照明する光の光量は調整されない。補正光は、透過反射板191を通り、調光フィルタ192を通って、ミラー193で反射され、再び調光フィルタ192を通る。再び調光フィルタ192を通った光は、透過反射板191で反射されて透過用TDIセンサ172で受光される。透過用TDIセンサ172で受光された補正光の信号は、光量変位率演算工程(S108)において、信号処理がなされる。
実施の形態2においても、被検査対象Maの反射率に応じて適切な補正光の光量となるように調整が可能である。従って、光源161からの光量の変位などの理由による光量変位に基づいて精度の高い光学画像データの補正が可能となる。
以上の説明において、各「〜部」は、ハードウェア、ソフトウェア及びハードウェア並びにソフトウェアの組み合わせを含む。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパターン検査装置、及びパターン検査方法方法は、本発明の範囲に包含される。
100 検査装置
110 制御系
121 制御計算機
122 バス
131 テーブル制御部
132 位置演算部
133 参照画像作成部
134 比較部
135 光量補正部
136 変位率演算部
137 光学画像作成部
137a 反射用信号処理部
137b 透過用信号処理部
141 記憶装置
142 パターンモニタ
143 モニタ
144 プリンタ
150 光学画像取得機構
161 光源
162 拡大光学系
163 第3の光分岐素子
164 ミラー
165 テーブル
Ma 被検査対象
166 レーザ測長システム
167 ミラー
168 対物レンズ
169 ミラー
170 ミラー
171 レンズ
172 透過用TDIセンサ
173 ミラー
174 レンズ
175 反射用TDIセンサ
180 光源からの光を被検査対象に照明する光と被検査対象の面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子(光分岐調光素子)
181 2分の1波長板
182 第1の光分岐素子(偏光ビームスプリッタ)
183 第1の4分の1波長板
184 ミラー
185 第2の4分の1波長板
190 光源からの光を被検査対象に照明する光と被検査対象の面を介さない補正光とに分岐させ、補正光の光量を変えることの出来る光学素子(光分岐調光素子)
191 透過反射板
192 調光フィルタ
193 ミラー

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を被検査対象に照明する光と前記被検査対象の面を介さない補正光とに分岐させ、前記補正光の光量を変えることの出来る光学素子と、
    前記補正光を受光するセンサと、
    前記センサで受光した前記補正光の光量の変位率を求める変位率演算部と、
    前記被検査対象を照明して反射された光の光量を基に前記被検査対象の光学画像データを作成する光学画像作成部と、
    前記変位率から前記光学画像データを補正する光量補正部と、
    を備えた検査装置。
  2. 前記光学素子は、第1の光分岐素子、2分の1波長板、第1の4分の1波長板、第2の4分の1波長板及びミラーを含み、
    前記光源からの光は、前記2分の1波長板を通り、
    前記2分の1波長板を通った光は、前記第1の光分岐素子で、前記被検査対象を照明する光と前記補正光に分岐され、
    前記第1の光分岐素子で分岐された前記補正光は、前記第1の4分の1波長板を通って、前記ミラーで反射され、
    前記第1のミラーで反射された前記補正光は、前記第1の4分の1波長板を通って、前記第1の光分岐素子で反射され、
    前記第1の光分岐素子で反射された前記補正光は、前記センサで受光され、
    前記第1の光分岐素子で分岐された前記被検査対象に照明する光は、前記第2の4分の1波長板を通り、
    前記第2の4分の1波長板を通った前記被検査対象に照明する光は、前記被検査対象の面を照射する請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記第1の光分岐素子は、偏光ビームスプリッタであり、
    前記2分の1波長板の光学軸方向を調整することによって、前記第1の光分岐素子で前記被検査対象に照明する光と前記補正光に分岐する比率を調整する請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記光学素子は、第2の光分岐素子、調光フィルタ及びミラーを有し、
    前記光源からの光は、前記第2の光分岐素子で、前記被検査対象に照明する光と前記補正光に分岐され、
    前記第2の光分岐素子で分岐された前記補正光は、前記調光フィルタを通って、前記ミラーで反射され、
    前記ミラーで反射された前記補正光は、前記調光フィルタを通って、前記第2の光分岐素子で反射され、
    前記第2の光分岐素子で反射された前記補正光は、前記センサで受光され、
    前記第2の光分岐素子で分岐された前記被検査対象に照明する光は、前記被検査対象の面を照射する請求項1に記載の検査装置。
  5. 前記第2の光分岐素子は、反射透過部材であり、
    前記調光フィルタの光透過率を調整して前記補正光の光量を調整する請求項4に記載の検査装置。
  6. 前記補正光が前記センサによって受光された光量に対する前記被検査対象に照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内になるように前記光学素子を調整する請求項1から5までのいずれか1つの請求項に記載の検査装置。
  7. 前記光源からの光を前記被検査対象に照明する透過照明光学系と、
    前記光源からの光を前記透過照明光学系側と前記光学素子側に分岐する第3の光分岐素子を備え、
    前記補正光が前記センサによって受光された光量に対する前記被検査対象に照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内であり、前記補正光が前記センサによって受光された光量に対する前記透過照明光学系を通り前記被検査対象を透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が±0.5%以内であり、かつ、前記被検査対象を照明して反射された光が当該光を受光するセンサによって受光された光量に対する前記透過照明光学系を通り前記被検査対象を透過した光が当該光を受光するセンサによって受光された光量の差が0.5%以内になるように前記光学素子及び前記第3の光分岐素子を調整する請求項1から5までのいずれか1つの請求項に記載の検査装置。
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