JP2020089825A - 回転篩装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1実施の形態に係る回転篩装置1について説明する。ここで、図面中、適宜、示される矢印X、矢印Y、矢印Zは、それぞれ回転篩装置1の前方向、横方向、上方向を示している。そして、以下の説明において、前後方向、左右方向又は上下方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、回転篩装置1の前後、左右又は上下を示すものとする。なお、実施の形態の説明の都合上、方向が示されるものであって、実施の形態に係る回転篩装置並びに各構成要素が上記方向に限定されるものではない。
図1及び図2に示されるように、回転篩装置1は、「被選別対象物」としての食料品を異なる大きさに選り分けて、選り分けられた食料品を大きさ毎に集める装置である。本実施の形態では、「被選別対象物」として、落花生(大きさの異なるすべての落花生を総称して符号「A」を付して説明する場合がある。)が使用されている。「落花生A」とは、実に殻が付いた状態の落花生である。すなわち、回転篩装置1は、大サイズの落花生A1、中サイズの落花生A2、小サイズの落花生A3の3種類のそれぞれに選り分けて、選り分けられた大サイズの落花生A1、中サイズの落花生A2、小サイズの落花生A3を大きさ毎に集める構成とされている。
また、本実施の形態に係る回転篩装置1は、収穫後に乾燥させた「乾燥落花生」、収穫後の未乾燥の「生落花生」、茹でた「茹で落花生」のいずれの選り分けにも適用可能であるが、特に「乾燥落花生」の選り分けに有効である。
なお、落花生Aの大きさの選り分けは、2種類又は4種類以上に設定されてもよい。
さらに、回転篩装置1には、篩ユニット2によって選り分けられた落花生Aを集積する集積部6と、篩ユニット2から集積部6へ落花生Aを導くガイド部7とが配設されている。集積部6は、大サイズの落花生A1を集積する集積容器61と、中サイズの落花生A2を集積する集積容器62と、小サイズの落花生A3を集積する集積容器63との合計3つを有している。ガイド部7は、篩ユニット2から集積容器61へ大サイズの落花生A1を導くガイド部材71と、篩ユニット2から集積容器62へ中サイズの落花生A2を導くガイド部材72と、篩ユニット2から集積容器63へ小サイズの落花生A3を導くガイド部材73との合計3つを有している。
以下、回転篩装置1の各構成について説明する。
図1〜図4及び図7に示されるように、架台4は回転篩装置1の下部を構成している。架台4は、支持ユニット3を支える第1架台4Aと、ホッパ5及び搬送ユニット8を支える第2架台4Bとを含んで構成されている。
ここで、図1〜図4に示されるホッパ5及び搬送ユニット8は、篩ユニット2への落花生Aの供給並びに搬送に使用されている。一方、図7に示されるホッパ5及び搬送ユニット8は、落花生Aの大きさを選り分ける前過程において、一定の規格に満たない「規格外の落花生A4」の排除に使用されている。「規格外の落花生A4」とは、殻の中に実が入っていない落花生、殻が破損している落花生、小サイズの落花生A3よりも更に小サイズの落花生等であって、商品価値が無いか、商品として提供が困難な落花生という意味において使用されている。なお、規格外の落花生A4を排除する構成については、後に説明する。
さらに、供給開口52Aを覆ってならし蓋53が排出部52に設けられている。ならし蓋53は、供給開口52Aの形状と同様な矩形状に形成され、かつ、供給開口52Aの形状に比し若干大きいサイズに形成され、ゴム製或いは樹脂製の柔軟性を有するシート状部材により形成されている。このならし蓋53の上端部は供給開口52Aの上縁部分に取り付けられ、ならし蓋53の下端側は、搬送ユニット8により搬送される落花生Aに当たる度に前方側へ自由に変形し、当たりが無くなると、元の形状へ戻る。
そして、本実施の形態では、ならし蓋53の下部には下端側から上下方向中間部に至る縦方向の切込み53Aが横方向に複数形成されている。この切込み53Aを備えることにより、ならし蓋53の変形自由度が向上されている。
ならし蓋53は、ホッパ5から供給され、搬送ユニット8上において重なり合う多量の落花生Aをならして、搬送ユニット8により搬送される落花生Aの搬送量を平均化させる機能を有する。
また、図7において、駆動源81及び制御部82は、ブロック表記として簡略化して示されているが、実際には無端ベルト8Cの下方の空きスペースに配置されている。このため、第2架台4B、搬送ユニット8及びホッパ5を含む全体の構造が小型化されている。
図1、図3及び図4に示されるように、支持ユニット3は、第1架台4Aの上部に配設され、後に詳述する篩ユニット2を回転自在に支持する機構を備えて構成されている。支持ユニット3は、篩ユニット2の回転軸C回りに、篩ユニット2を回転させる回転機構30を主要な構成要素として備えている。ここで、回転軸Cの軸方向は矢印X方向に略一致する。
一対の回転軸31及び32は、図3に示されるように、篩ユニット2の下側に配設され、篩ユニット2の回転軸Cに対して平行に、かつ、篩ユニット2の両側に配設されている。本実施の形態では、図4中、左側(落花生Aの選別中の搬送方向に対して右側)に配置された回転軸31が駆動用回転軸として使用され、右側(上記搬送方向に対して左側)に配置された回転軸32が従動用回転軸として使用されている。
同様に、支持ユニット3の前方側のクロスフレーム42の上側には、支持部材335を介して軸受け336が設けられ、回転軸32の前端部が軸受け336に回転自在に支持されている。支持ユニット3の後方側のクロスフレーム42の上側には、支持部材337を介して軸受け338が設けられ、回転軸32の後端部が軸受け338に回転自在に支持されている。
軸受け332、334、336、338として、例えばベアリング又は滑り軸受けを実用的に使用することができる。
篩ユニット2を傾斜させる構成により、篩ユニット2における選別中に、落花生Aは自重により自ら搬送方向へ移動し易くなる。
例えば、第1架台4Aのメインフレーム41或いはクロスフレーム42の上側から高さ方向に立設された雄ねじと、この雄ねじに螺合されて支持部材333及び支持部材337に連結された雌ねじとを含んで構成される傾斜調整機構を使用することができる。
同様に、ローラ321は、回転軸32の前端部であって、軸受け336よりも更に前方側に取り付けられている。ローラ322は、回転軸32の後端部であって、軸受け338よりも前方側に取り付けられている。
ローラ311、312、321、322のそれぞれは、特に構造を限定するものではないが、同一の構造とされている。
駆動源351は回転軸31の後端部に連結されている。駆動源351として電動モータが使用され、電動モータの回転駆動軸が回転軸31に連結されている。制御部352は駆動源351に接続され、制御部352により駆動源351の回転駆動が制御される。操作部353は制御部352に接続され、操作部353により制御部352が操作される。
なお、駆動ユニット35においては、制御部352が省略されて、操作部353により駆動源351が直接操作されてもよい。さらに、本実施の形態では、駆動ユニット35の制御部352、操作部353のそれぞれは、搬送ユニット8の制御部82、操作部83のそれぞれに対して別系統として構成されているが、これらを1つの系統として構成してもよい。
図1〜図3、図5及び図6(A)に示されるように、篩ユニット2は、略円筒状をなす複数層の篩を有する、所謂回転ドラム型の構造を備えている。篩ユニット2は、図4に示される4箇所において4個のローラ311、312、321、322の上に載置されて、回転機構30の作動により回転する構成とされている。特に、図6(A)に示されるように、前側から見て、篩ユニット2は、その回転軸Cを中心として、回転軸C回りであって矢印B方向の時計回りに回転させている。
前述のように、篩ユニット2は、側面視において前側へ向かって下方向に傾斜する設定とされている。そして、篩ユニット2の後端側(回転軸Cの一端側)は落花生Aを投入する投入側とされ、篩ユニット2の前端側(回転軸Cの他端側)は篩ユニット2によって選り分けられた落花生A1〜A3を排出する排出側とされている。
ここで、篩ユニット2は、径方向内側に配設された「他の篩」としての内篩21と、内篩21に対して同一の回転軸C上であって径方向外側に配設された「篩」としての外篩22とを含んで構成されている。表現を代えれば、外篩22に比し径方向サイズが小さい内篩21は、外篩22と同一の回転軸C上に配設され、かつ、外篩22の径方向内側に配置されている。本実施の形態では、内篩21及び外篩22の2層構造により、篩ユニット2が構成されている。なお、篩ユニット2は、外篩22の1層構造であっても、内篩21及び外篩22を有し、内篩21の更に径方向内側に別の内篩を加えた3層構造以上であってもよい。
内篩21は、矩形板材を丸めて両端部を接合し、略円筒状に形成された篩本体211と、篩本体211を板厚方向に貫通する選別孔212とを含んで構成されている。篩本体211は例えばステンレス鋼板を用いて形成されている。例えば、篩本体211は、300mmの直径と、800mm〜900mmの長さとに設定されている。
選別孔212は、篩ユニット2の回転軸C方向に対して平行な方向を長さ方向とし、かつ、内篩21の周方向を幅方向とする長孔として形成されている。選別孔212の長さ方向の両端部は、板厚方向に見て、半円形状に形成されている。つまり、「被選別対象物」としての落花生Aの大半が細長い形状を持っているので、選別孔212の形状は落花生Aの形状に合わせて形成されている。大半の選別孔212は、例えば100mmの長さと、14mmの幅とに設定されている。
一端側から篩本体211の内部に落花生Aが搬送されると、選別孔212では中サイズの落花生A2及び小サイズの落花生A3を通過させて選り分けることができる。選別孔212を通過することができなかった大サイズの落花生A1は篩本体211の他端側へ搬送される。
なお、選別孔212は、板厚方向に見て、矩形状の長孔であってもよい。
外篩22は、内篩21と類似する構成とされ、矩形板材を丸めて両端部を接合し、略円筒状に形成された篩本体221と、篩本体221を板厚方向に貫通する選別孔222とを含んで構成されている。篩本体221の径寸法は、篩本体211の径寸法に対して、一回り大きい設定とされている。例えば、篩本体221は、500mmの直径と、700mm〜800mmの長さとに設定されている。また、回転軸C方向において、篩本体211の長さに対して、篩本体221の長さは短い設定とされている。図1に示されるように、側面視において、篩本体221の後端位置と篩本体211の後端位置は略一致させているので、篩本体211の前端位置に対して、篩本体221の前端位置は後方側へ後退している。長さに違いが持たされることにより、選別孔222を通過しなかった中サイズの落花生A2を篩本体221の他端側から取り出し易くすることができる。篩本体221は篩本体211と同一材料を用いて形成されている。
選別孔222では、選別孔212に対して、少なくとも幅方向が小さく設定されている。この選別孔222の幅方向の設定により、内篩21の選別孔212を通過して選り分けられた中サイズの落花生A2及び小サイズの落花生A3のうち、選別孔222では小サイズの落花生A3を通過させて選り分けることができる。選別孔222を通過することができなかった中サイズの落花生A2は篩本体221の他端側へ搬送される。大半の選別孔222は、例えば90mmの長さと、11mmの幅とに設定されている。
エンドフレーム23の前面には回転機構30の制限部材36が接触し、制限部材36にエンドフレーム23が接触することにより、篩ユニット2の回転軸C方向への移動が制限されている。また、エンドフレーム23は、外篩22の強度を高めて外篩22の剛性の向上に寄与している。
外篩22の前端部において、3本のスポーク24のそれぞれは、径方向に延在され、外篩22の篩本体221の内壁と内篩21の篩本体211の外壁との間に設けられている。3本のスポーク24は回転軸C周りに略120度間隔において配置されている。スポーク24の径方向内側端部、径方向外側端部のそれぞれには雌ねじが設けられている。スポーク24の径方向内側端部の雌ねじには篩本体211を介して図示省略のボルトが締結されている。スポーク24の径方向外側端部の雌ねじには篩本体221を介して同様に図示省略のボルトが締結されている。
外篩22の後端部に配設された3本のスポーク24の配置や締結構造は、前端部に配設された3本のスポーク24の配置や締結構造と同様である。
そして、本実施の形態に係る回転篩装置1は、図1〜図3、図5及び図6(A)に示されるように、振動ユニット9を備えている。振動ユニット9は、篩ユニット2の回転軸C回りの回転中に篩ユニット2に振動を与える構成とされている。振動ユニット9は振動発生部材91を主要な構成として備えている。
傾斜部911は、篩本体221の回転方向(矢印B方向)へ進むに従って、篩本体221の外周面とローラ312又は322との離間寸法を徐々に大きくする構成とされている。傾斜部911は、回転軸C方向から見て、大凡、径方向外側へ突出する円弧形状(緩やかなスロープ形状)に形成され、ローラ312又は322と接触が開始されると、上方の矢印V1方向にゆっくりと篩ユニット2を持ち上げる。矢印V1方向とは、正確には、振動発生部材91とローラ312又は322とが接触していない状態における篩ユニット2の回転軸Cに向かう方向であって、径方向内側へ向かう方向である。
一方、段差部913は、矢印B方向における傾斜部911のローラ312又は322と接触する長さに比し短い距離において、最も離間された位置から篩本体221の外周面とローラ321又は322とを接触させる構成とされている。すなわち、傾斜部911により矢印V1方向に持ち上げられた篩ユニット2は、矢印V2方向にローラ312又は322と接触するまで一気に落とされる。矢印V2方向は矢印V1方向と反対方向である。
振動発生部材91は、篩ユニット2の回転軸C方向から見て、篩本体221の外周面を底辺とし、傾斜部911、段差部913のそれぞれを斜辺とする略三角形に形成されている。
本実施の形態において、振動発生部材91は、篩本体221の外周面に1個以上配設されればよい。1個の振動発生部材91は、篩本体221が回転軸C回りに1回転する度に2個のローラ312、322のそれぞれと接触する。このため、振動ユニット9では、篩ユニット2の1回転毎に、1個の振動発生部材91で篩ユニット2に2回の往復振動並びに衝撃を与えることができる。
さらに、図6(A)に示されるように、振動ユニット9では、振動方向が篩ユニット2の回転軸Cに向かう方向とされているので、回転軸Cと水平方向において直交する左右方向(矢印V3方向)にも篩ユニット2を振動させることができる。つまり、左右方向の振動により篩ユニット2は左右に揺さぶられる。
図7に示されるように、本実施の形態に係る回転篩装置1では、除外ユニット10が設けられている。除外ユニット10は、被選別対象物としての落花生Aのうち、規格外の落花生A4を予め排除し、規格内の落花生Aを選別する構成とされている。「規格外の落花生A4」は、落花生Aに比し軽く、又空気抵抗が大きいので、圧縮空気により飛ばされ易い。
落花生Aの自重、落下距離及び落下速度、落花生A4を吹き飛ばす距離等を考慮して、空気吹出部101からの空気airを吹出す角度は水平面から30度〜60度の範囲内に設定され、空気airは斜め上方に向かって吹き出される。
空気吹出部101にはエアーホース102の一端部が接続されている。このエアーホース102の他端部には図示省略の吹出空気発生源が接続されている。吹出空気発生源として、例えば圧縮空気を発生させる送風機(ブロワー)を実用的に使用することができる。
この落下途中において、落花生Aに空気吹出部101から空気airが吹き掛けられる。この空気airの吹き掛けにより、規格外の落花生A4は吹き飛ばされて集積容器65に選り分けられる。規格内の落花生Aは、規格外の落花生A4に比し重く、かつ、空気抵抗が小さいので、集積容器64に落下し集積される。
次に、回転篩装置1の動作について説明し、併せて落花生Aを選り分ける手順について説明する。
この後、規格内の落花生Aを選り分ける選別作業が開始される。選別作業の開始に際して、図1に示されるように、第1架台4Aに第2架台4Bが組み付けられ、丁度、搬送ユニット8の搬送方向端部が篩ユニット2の内篩21の一端部であって内篩21の内部に位置する状態とされる。
駆動源351が駆動されると、図1、図3及び図4に示される回転軸31が回転して回転軸31に設けられたローラ311及び312が回転する。ローラ311及び312上に篩ユニット2が載置されているので、図1〜図3に示されるように、ローラ311及び312は回転軸C回りに外篩22を回転させ、これにより篩ユニット2が回転する。外篩22が回転すると、外篩22に接触するローラ321、322及び回転軸32が篩ユニット2の回転に従って回転する。勿論、外篩22の回転に伴い、内篩21が回転する。
また、篩ユニット2が回転すると、図1〜図3及び図6(A)に示される、エンドフレーム23に接触する制限部材(ここではローラ)36が回転すると共に、制限部材36が壁となって篩ユニット2の回転軸C方向への移動が制限される。
ここで、内篩21に配設された複数の選別孔212を通過しない大サイズの落花生A1は、そのまま内篩21の他端側へ搬送され、ガイド部7のガイド部材71に導かれて集積部6の集積容器61に集積される。つまり、内篩21によって大サイズの落花生A1が選り分けられる。
以上説明したように、本実施の形態に係る回転篩装置1は、図1〜図5及び図6(A)に示されるように、篩ユニット2と、支持ユニット3とを備える。篩ユニット2は外篩22を含んで構成される。外篩22は、回転軸C方向の一端側から被選別対象物(ここでは、中サイズの落花生A2及び小サイズの落花生A3)が内篩21の選別孔212を通過して供給され(投入され)、回転軸C方向の他端側へ被選別対象物(ここでは、中サイズの落花生A2)が搬送される筒状に形成される。そして、外篩22には一定のサイズよりも小さい被選別対象物(ここでは、小サイズの落花生A1)を選り分ける選別孔222が径方向に貫通されて複数配設される。
ここで、回転篩装置1は、図1〜図3、図5、図6(A)及び図6(B)に示されるように、更に振動ユニット9を備える。振動ユニット9は、篩ユニット2の回転軸C回りの回転中に篩ユニット2に振動を与える。
このため、外篩22の選別孔222に小サイズの落花生A3が仮に引っ掛かったとしても、与えられた振動により簡単に振り落とすことができるので、中サイズの落花生A2と小サイズの落花生A3との選り分けを簡易に、かつ、確実に実行することができる。特に、落花生Aは凹凸のある網状の殻、細長く飯櫃な形状の殻、又はヒゲが突出した殻を持つので、小サイズの落花生A3は選別孔222に引っ掛かり易いが、振動により簡単に引っ掛かりを無くすことができる。
従って、飯櫃な形状を有する被選別対象物の大きさを簡易に選り分ける回転篩装置1を提供することができる。
そして、内篩21には選別孔212が複数配設される。選別孔212は、径方向に貫通され、外篩22の選別孔222に比し長孔の少なくとも幅方向のサイズを大きく設定している。
このため、篩ユニット2では、内篩21においても、被選別対象物の大きさ(ここでは、大サイズの落花生A3と中サイズの落花生A2及び小サイズの落花生A1との大きさ)を選り分けることができる。すなわち、回転篩装置1では、合計3種類の被選別対象物の大きさ選り分けることができる。
そして、篩ユニット2は、ローラ311、312、321、322上に載置される。
このため、支持ユニット3が、一対の回転軸31、32、ローラ311、312、321、322を含む、部品点数が少ない簡易な構成とされるので、回転篩装置1を簡易な構造により実現することができる。
加えて、簡易な構造とされるので、回転篩装置1の小型軽量化を実現することができる。また、部品点数が少ない簡易な構成とされているので、回転篩装置1の製作費を減らすことができる。
そして、篩ユニット2がローラ311、312、321、322上に載置される構成とされているので、支持ユニット3に対する篩ユニット2の脱着が簡単に行え、篩ユニット2のメンテナンスや洗浄を容易に実施することができる。
このため、簡易な構成により、篩ユニット2を回転させる回転機構30を構築することができるので、回転篩装置1を簡易な構造により実現することができる。
このため、振動発生部材91を主要な構成として振動ユニット9が構築されるので、部品点数が少なく、かつ、簡易な構成により振動ユニット9を構成することができる。従って、回転篩装置1の小型軽量化を更に実現することができる。
図6(A)及び図6(B)を参照すると、篩ユニット2の回転軸C方向から見て、振動発生部材91は、外篩22の外周面を底辺とし、傾斜部911、段差部913をそれぞれ斜辺とする略三角形に形成されている。
このため、振動発生部材91では、外篩22の外周面とローラ312又は322とを傾斜部911により最も離間させた直後に、段差部913により篩ユニット2の自重を利用して一気に双方を接触させ、篩ユニット2に衝突による衝撃を生じさせることができる。外篩22の選別孔222に小サイズの落花生A3が仮に引っ掛かったとしても、与えられた振動及び衝撃により選別孔222から小サイズの落花生A3を簡単に振り落とすことができる。従って、中サイズの落花生A2と小サイズの落花生A3との選り分けを簡易に、かつ、確実に実現することができる。
本実施の形態では、篩ユニット2に内篩21が設けられ、内篩21の選別孔212に仮に中サイズの落花生A2が引っ掛かったとしても、同様に、振動ユニット9により大サイズの落花生A1と中サイズの落花生A2との選り分けを簡易に、かつ、確実に実現することができる。
このため、振動発生部材91により発生させた振動並びに衝撃を効率良く外篩22、内篩21のそれぞれに伝搬させることができる。
このため、回転篩装置1において、従動ローラの簡易な構成により、篩ユニット2の軸方向の移動を制限することができる。
このため、除外ユニット10において、規格外の落花生Aを排除することができるので、選り分けられた落花生Aの品質を向上させることができる。
図8〜図15を用いて、本発明の第2実施の形態に係る回転篩装置1について説明する。なお、本実施の形態の説明において、第1実施の形態に係る回転篩装置1の構成要素と同一の構成要素又は実質的に同一の構成要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
第2に、回転篩装置1は、支持ユニット3を支える第1架台4Aに篩ユニット2の傾斜角度を調整する傾斜調整機構400を備えた点が、第1実施の形態に係る回転篩装置1に対して相違している。
第3に、回転篩装置1は、支持ユニット3の回転機構30の一部の構成と、振動ユニット9の構成とを変えた点が、第1実施の形態に係る回転篩装置1に対して相違している。
以下、回転篩装置1の相違する構成について説明する。
図8〜図11に示されるように、回転篩装置1は、搬送ユニット8、除外ユニット10、篩ユニット2のそれぞれが搬送方向へ連続して配設されている。表現を代えると、搬送ユニット8の搬送方向先端部と篩ユニット2の回転軸C方向の後端部との間に除外ユニット10が配設されている。
第1実施の形態に係る回転篩装置1と同様に、搬送ユニット8は第2架台4B上に配設され、搬送ユニット8上にはホッパ5が設けられている。搬送ユニット8の搬送方向先端下であって、搬送ユニット8と篩ユニット2との間に除外ユニット10の空気吹出部101が配設されている。基本的に、除外ユニット10の構成は第1実施の形態に係る回転篩装置1の除外ユニット10の構成と同一である。
図9及び図11に示されるように、空気吹出部101はエアーホース102を通して送風機103に接続されている。送風機103において電源投入により発生させた圧縮空気は、空気吹出部101から空気airとして吹き出される。
図8、図9及び図11に示されるように、搬送ユニット8の搬送方向先端下から篩ユニット2の内篩21の一端側内部へわたって搬送ガイド部494が設けられている。搬送ガイド部494は、上下方向を板厚方向とする板材の搬送幅方向の両端部を上方へ折り曲げて構成されている。搬送ガイド部494は、平面視において、搬送ユニット8側を無端ベルト8Cの幅寸法と同等か若干幅広の寸法に設定し、内篩21側をその内部に収まる幅狭の寸法に設定している(図9参照)。
搬送ガイド部494は、搬送ユニット8側から内篩21へ向かって下方へ下がる傾斜角度を付けて取り付けられている。詳細な説明は省略するが、搬送ガイド部494の傾斜角度は、図8に示される傾斜調整部495を用いて、例えば水平面に対して30度〜60度の範囲内において調整可能とされている。
このように構成される搬送ガイド部494では、搬送ユニット8から搬送され、除外ユニット10により規格内とされ選り分けられた落花生Aを受け止め、そしてこの落花生Aを篩ユニット2の内篩21へ滑らして供給することができる。
図8に示されるように、架台4は、第1実施の形態に係る回転篩装置1と同様に、支持ユニット3を支える第1架台4Aと、ホッパ5、搬送ユニット8そして除外ユニット10を支える第2架台4Bとを備えている。
図8及び図10に示されるように、第1架台4Aの脚部43の下端部には、第1架台4Aを移動可能とするブレーキ付きローラ430が設けられている。
さらに、図8に示されるように、脚部43の下端部には、傾斜調整機構400が組み付けられている。傾斜調整機構400は、載置面側に配置されるベース部401と、ベース部401上から上方へ立設された雄ねじ部402と、一部に雄ねじ部402に螺合される雌ねじ部を有し、他部が脚部43の下端部に接合されたブラケット403とを含んで構成されている。ブラケット403は、例えば上下方向を厚さ方向とする金属製の板材を用いて形成されている。傾斜調整機構400では、ベース部401及び雄ねじ部402を回転させて、雄ねじ部402の雌ねじ部との螺合高さを変えることにより、第1架台4Aを傾斜させることができる。ここでは、第1架台4Aは、前端側に対して後端側を高く調整し、篩ユニット2に傾斜を持たせている。
同様に、図8及び図11に示されるように、第2架台4Bの脚部47の下端部には、第2架台4Bを移動可能とするブレーキ付きローラ470が設けられている。第2架台4Bには、特に傾斜調整機構は必要とされない。
図8に戻って、支持ユニット3の回転機構30を構成する一対の回転軸31及び回転軸32(図9及び図10参照)は、支持ユニット3の底面に対して、又は第1架台4Aのメインフレーム41に対して平行に設けられている。第1実施の形態に係る回転篩装置1では、篩ユニット2が傾斜状態において支持ユニット3に支持されている。これに対して、本実施の形態に係る回転篩装置1では、傾斜調整機構400を備えているので、篩ユニット2は基本的に水平状態において支持ユニット3に支持されている。
ここで、ローラ322は、図14に示されるように、篩ユニット2の矢印B方向の回転により、上方から下方へ向かって移動する外篩22の外周面に接触している。一方、ローラ312は、下方から上方へ向かって移動する外篩22の外周面に接触している。
また、ローラ311、ローラ321のそれぞれは、側面視において、同一位置に配置されている。なお、ローラ311及びローラ321は、一方に対して他方をずれた位置に配置してもよい。
ローラ312、ローラ322の上記位置関係において、本実施の形態では、図12〜図15に示されるように、振動ユニット9の振動発生部材91が、ローラ322が接触する外篩22の外周面に沿って配設されている。表現を代えれば、ローラ312が接触する外篩22の外周面に沿って振動発生部材91は配設されていない。ここで、振動発生部材91は、外篩22の外周面に沿って一定の間隔において3個配設されている。各振動発生部材91は、外篩22とスポーク24との連結箇所の近傍に、それぞれ配設されている。なお、振動発生部材91は、3個に限らず、1個以上配設されればよい。また、振動発生部材91が配設される位置も、複数個の場合の夫々の間隔も任意であってよい。
図14に示されるように、篩ユニット2が矢印B方向へ回転し、ローラ322と振動発生部材91との接触が開始されると、ローラ322に対して外篩22は離間され、振動発生部材91がローラ322を超えると、ローラ322に外篩22が接触する。すなわち、振動ユニット9では、矢印V1方向及び矢印V2方向の上下方向の振動と、矢印V3方向の左右方向の振動とを、篩ユニット2に発生させることができる。そして、本実施の形態では、1回の篩ユニット2の回転により、3つの振動発生部材91を用いて3回の上下方向の振動を篩ユニット2に与えることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る回転篩装置1では、前述の第1実施の形態に係る回転篩装置1により得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
特に、除外ユニット10が搬送経路中に含まれているので、回転篩装置1は「乾燥落花生」の選り分け作業に有効である。
このため、振動ユニット9では、振動発生部材91がローラ322と接触することにより、篩ユニット2に振動並びに衝撃を与えることができる。
一方、振動ユニット9では、振動発生部材91がローラ312と接触しないので、ローラ312側において振動並びに衝撃の発生は生じない。これは、振動発生部材91がローラ312と接触し、篩ユニット2が上方へ持ち上げられた後、双方の接触が無くなって篩ユニット2が下方へ落とされた際に、振動発生部材91が、丁度、接触が解除された直後のローラ312に再び接触してしまう。この再接触はローラ312の損傷を誘発する恐れがあるので、本実施の形態に係る回転篩装置1は振動発生部材91にローラ312を接触させない構成とされている。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能である。
例えば、上記回転篩装置において、支持ユニットの駆動源と回転軸との間に減速機が配設されてもよい。
また、上記回転篩装置において、制限部材としての従動ローラと接触する篩ユニットの他端部、例えばエンドフレームの一部に振動発生部材を設けて振動ユニットが構築されてもよい。
さらに、上記回転篩装置は、篩の選別孔のサイズを適宜調整し、落花生の実の大きさの選り分けに使用してもよい。
2 篩ユニット
21 内篩(他の篩)
211、221 篩本体
212、222 選別孔
22 外篩(篩)
3 支持ユニット
30 回転機構
31、32 回転軸
311、312、321、322 ローラ
35 駆動ユニット
4 架台
5 ホッパ
6 集積部
7 ガイド部
8 搬送ユニット
9 振動ユニット
91 振動発生部材
911 傾斜部
913 段差部
A,A1〜A4 落花生(被選別対象物)
Claims (14)
- 軸方向一端側から被選別対象物が投入され、軸方向他端側へ前記被選別対象物が搬送される筒状に形成され、かつ、一定のサイズよりも小さい前記被選別対象物を選り分ける選別孔が径方向に貫通されて複数配設された篩を有する篩ユニットと、
前記篩ユニットを回転軸回りに回転自在に支持する支持ユニットと、
前記篩ユニットの回転軸回りの回転中に当該篩ユニットに振動を与える振動ユニットと、
を備えている回転篩装置。 - 前記選別孔は、
前記篩ユニットの軸方向に対して平行な方向を長さ方向とし、かつ、前記篩の周方向を幅方向とする長孔とされている
請求項1に記載の回転篩装置。 - 前記篩ユニットは、
軸方向一端側から前記被選別対象物が投入され、軸方向他端側へ前記被選別対象物が搬送され、前記篩に比し径方向サイズが小さい筒状に形成された他の篩を、前記篩と同軸上において前記篩の径方向内側に備え、
前記他の篩は、
径方向に貫通され、前記選別孔に比し前記長孔の少なくとも幅方向のサイズを大きく設定した他の選別孔を複数配設している
請求項2に記載の回転篩装置。 - 前記支持ユニットは、
前記篩ユニットの下側において前記篩ユニットの回転軸に対して平行に、かつ、前記篩ユニットの両側に配設された一対の回転軸と、
前記回転軸の一端部及び他端部にそれぞれ設けられ、前記篩の外周面に接して前記篩ユニットを回転軸回りに回転させるローラと、
を含んで構成され、
前記篩ユニットは、前記ローラ上に載置されている
請求項3に記載の回転篩装置。 - 一対の前記回転軸の少なくとも一方に連結される駆動源と、
前記駆動源の回転を制御する制御部と、
前記制御部を操作する操作部と、
を含んで構成される駆動ユニットを更に備えている
請求項4に記載の回転篩装置。 - 前記振動ユニットは、
前記篩の外周面の前記ローラが接触する部位の一部に配設され、当該篩の外周面から径方向外側へ突出させた振動発生部材を含んで構成され、前記篩ユニットに少なくとも径方向の振動を与える
請求項4又は請求項5に記載の回転篩装置。 - 前記振動発生部材は、
前記篩が回転方向へ進むに従って、前記篩の外周面と前記ローラとの離間距離を大きくする傾斜部と、
前記篩の回転方向における前記傾斜部の長さに比し短い長さにおいて、最も離間された位置から前記篩の外周面に前記ローラを接触させる段差部と、
を含んで構成され、
前記篩ユニットの軸方向から見て、前記篩の外周面を底辺とし、前記傾斜部、前記段差部をそれぞれ斜辺とする略三角形に形成されている
請求項6に記載の回転篩装置。 - 前記篩と前記他の篩とを連結するスポークを更に備え、
前記振動発生部材は、前記篩と前記スポークとの連結部位の近傍に配設されている
請求項6又は請求項7に記載の回転篩装置。 - 前記回転軸の一端部に設けられた前記ローラのうち、前記篩ユニットの回転により、上方から下方へ向かって移動する前記篩の外周面に接触する第1ローラに対して、下方から上方へ向かって移動する前記篩の外周面に接触する第2ローラは、前記篩ユニットの軸方向にずれた位置に配設され、
前記振動発生部材は、前記第1ローラが接触する前記篩の外周囲に配設されている
請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の回転篩装置。 - 前記篩ユニットの一端側に配設され、前記被選別対象物を投入するホッパを更に備えている
請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の回転篩装置。 - 前記支持ユニットは、前記篩ユニットの軸方向他端部に接触し、当該篩ユニットの軸方向他端側への移動を制限するストッパを更に備え、
前記ストッパは、前記篩ユニットの回転に従動して回転する従動ローラとして構成されている
請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の回転篩装置。 - 前記篩ユニットの他端側に配設され、選り分けられた前記被選別対象物を集積する集積部を更に備えている
請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の回転篩装置。 - 前記被選別対象物を搬送する搬送ユニットと、
前記搬送ユニットにより搬送される前記被選別対象物において一定の規格に満たない前記被選別対象物を取り除く除外ユニットと、を更に備えている
請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の回転篩装置。 - 前記篩ユニットの軸方向一端部と前記搬送ユニットとの間に前記除外ユニットが配設されている
請求項13に記載の回転篩装置。
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