JP2020088449A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

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緑 稲葉
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Abstract

【課題】ハーフトーン処理した後の画像において画像補正処理の補正効果をより忠実に再現する。【解決手段】画像処理装置100は、画像形成装置102の出力特性に応じて入力画像を補正する第1の補正部(例えば、明度補正部105)と、第1の補正部により補正された画素の画素値を、所定の表現範囲内にクリッピングし、クリッピング量を保存するクリッピング処理部107と、クリッピング処理部107がクリッピングした後の画像をハーフトーン処理するハーフトーン処理部108と、クリッピング処理部107により保存されたクリッピング量に基づき、ハーフトーン処理した後の画像の画素値を補正するハーフトーン画像補正部110とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に出力する画像データの画像処理に関する。
例えば、画像形成装置は、ハーフトーン処理された画像データを、紙などの記録媒体上に色材を用いて画像として形成する。このような画像形成装置では、その特性に起因して、入力された画像データの忠実な画像形成が妨げられることがある。そのため、画像データをハーフトーン処理する前に、画像補正処理が行われている。
例えば、特許文献1は、画像形成装置の光学伝達特性に応じた画像補正処理を開示している。
特開2011−24049号公報
しかしながら、上述したような画像補正処理を行った後、補正後の画素値がデータの表現範囲を超過した場合には、補正後の画素値をデータの表現範囲内に収めるためにクリッピング処理が行われることがある。そのため、クリッピング処理によって画素値が変化すると、ハーフトーン処理した後の画像において画像補正処理の補正効果を十分に再現することができなかった。
本発明は、そのような問題に鑑みてなされたものであり、ハーフトーン処理した後の画像において画像補正処理の補正効果をより忠実に再現することを目的とする。
本発明の一実施形態における画像処理装置は、画像形成装置の出力特性に応じて入力画像を補正する第1の補正手段と、前記第1の補正手段により補正された画素の画素値を、所定の表現範囲内にクリッピングし、クリッピング量を保存するクリッピング処理手段と、前記クリッピング処理手段がクリッピングした後の画像をハーフトーン処理するハーフトーン処理手段と、前記クリッピング処理手段により保存されたクリッピング量に基づき、前記ハーフトーン処理した後の画像の画素値を補正する第2の補正手段とを有する。
本発明によると、ハーフトーン処理した後の画像において画像補正処理の補正効果をより忠実に再現することができる。
第1の実施形態における画像処理装置の機能構成図。 第1の実施形態における画像処理のフローチャート。 第1の実施形態における特徴量算出処理のフローチャート。 第1の実施形態における明度補正処理のフローチャート。 第1の実施形態における明度補正係数テーブルの例。 第1の実施形態におけるPWM補正テーブルの例。 第1の実施形態におけるハーフトーン画像の補正例。 第1の実施形態におけるハーフトーン画像補正処理のフローチャート。 第1の実施形態におけるハーフトーン画像の画素値補正例。 第1の実施形態におけるハーフトーン画像の画素値補正例。 第2の実施形態における画像処理装置の機能構成図。 第2の実施形態における画像処理のフローチャート。 第2の実施形態におけるMTF補正処理のフローチャート。 第2の実施形態における周波数特性計測チャートの例。 第3の実施形態における画像処理装置の機能構成図。 第3の実施形態における画像処理のフローチャート。 第3の実施形態におけるシャープネスフィルタの例。 第1〜第3の実施形態おける画像処理装置のハードウェア構成図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
(第1の実施形態)
<画像処理システムの構成>
図1は、本実施形態における画像処理装置の機能構成例を示す。画像処理装置100は、画像を格納する画像記憶部101、及び電子写真方式の画像形成装置102に接続される。画像処理装置100は、画像入力部103、特徴量算出部104、明度補正係数記憶部105、明度補正部106、クリッピング処理部107、及びハーフトーン処理部108を有する。さらに、画像処理装置100は、PWM(Pulse Width Modulation)補正値記憶部109、ハーフトーン画像補正部110、及び画像出力部111を有する。なお、画像記憶部101は、ネットワークを介して接続されたサーバ装置でもよい。
画像入力部103は、画像記憶部101に格納された画像(以下、入力画像)を取得し、画像処理装置100に入力する。
特徴量算出部104は、入力画像の注目画素の特徴量を算出する。本実施形態における特徴量は、注目画素を含む所定の領域の複数の画素値から求められる、周波数、振幅、及び平均明度を含む。
明度補正係数記憶部105は、画像の特徴量に応じた、画像形成装置102の明度補正係数を格納する。
明度補正部106は、特徴量算出部104で求められた注目画素の特徴量に応じて、明度補正係数記憶部105に格納された明度補正係数を取得する。さらに、明度補正部106は、取得した明度補正係数を用いて入力画像の明度補正を行ない、明度補正画像を生成する。すなわち、明度補正部106は、画像形成装置102の出力特性に応じて入力画像の明度補正を行なう。
クリッピング処理部107は、明度補正部106によって生成された明度補正画像の各画素に対して、画素値がデータの表現範囲上限(例えば、8ビット画像の場合255)を超過している場合、データ表現範囲上限値で画素値を置換する。また、クリッピング処理部107は、明度補正部106によって生成された明度補正画像の各画素に対して、画素値がデータの表現範囲下限(例えば、8ビット画像の場合0)を下回る場合、データ表現範囲下限値で画素値を置換する。そして、クリッピング処理部107は、クリッピング処理されたクリッピング後画像と、各画素のクリッピング量を格納したクリッピング量画像を生成する。
ハーフトーン処理部108は、クリッピング処理部107によって生成されたクリッピング後画像に対し、ハーフトーン処理を施して、ハーフトーン画像を生成する。
PWM補正値記憶部109は、クリッピング量に応じたPWM補正値(例えば、画像形成装置102のPWM制御範囲が4ビット16諧調の場合、−8から+8の値)を格納する。
ハーフトーン画像補正部110は、クリッピング処理部107によって生成されたクリッピング量画像の各画素のクリッピング量に応じて、PWM補正値記憶部109に格納されたPWM補正値を取得する。さらに、ハーフトーン画像補正部110は、取得したPWM補正値を用いて、ハーフトーン処理部108によって生成されたハーフトーン画像に対し、PWM値の補正を行う。
画像出力部111は、ハーフトーン画像補正部110によって生成された補正後ハーフトーン画像を画像形成装置102に出力し、画像を記録媒体上に形成させる。
<画像処理フロー>
図2は、本実施形態における画像処理装置100が実行する画像処理のフローチャートを示す。フローチャートで示される一連の処理は、画像処理装置100のCPUがROMに記憶されているプログラムコードをRAMに展開し、実行することにより行われる。あるいはまた、フローチャートにおけるステップの一部または全部の機能をASICや電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップを意味する。後述するその他のフローチャートについても同様である。
まず、S01で、画像入力部103は、画像記憶部101から入力画像の画像データを入力する。本実施形態において、入力画像データは、600dpiの8ビットのグレー画像とする。入力画像データにおいて、画素値0は黒を表し、画素値255は白を表す。
S02で、特徴量算出部104は、入力画像データから処理対象の画素(以下、注目画素)を選択する。本実施形態において、注目画素は、入力画像の左上を起点とし、ラスタスキャンの順で選択される。
S03で、特徴量算出部104は、選択した注目画素の特徴量を算出する。前述したように、本実施形態における特徴量は、注目画素を含む所定の領域の複数の画素値から求められる、周波数、振幅、及び平均明度を含む。
図3は、S03における特徴量算出処理の詳細なフローチャートを示す。
まず、S031で、特徴量算出部104は、注目画素を含む所定の領域の平均明度値を算出する。平均明度値は、所定の領域のすべての画素値の平均から求められる。本実施形態において、所定の領域は、注目画素を中心とした65画素×65画素の領域とする。ただし、所定の領域はこれに限らず、これとは異なる領域であってもよい。
S032で、特徴量算出部104は、注目画素を含む所定の領域の画像データに対してウェーブレット変換を行い、注目画素を含む所定の領域の画像データを周波数成分に分解する。
S033で、特徴量算出部104は、S032から出力された周波数成分のうち、最も強度の高い周波数を選択し、選択した周波数の強度を、実空間上の振幅値に変換し、注目画素における振幅値として保存する。
S03において、入力画像データにおける各画素に対してS031からS033による処理を繰り返し、全画素の特徴量を算出する。
図2に戻り、S04で、明度補正部106は、明度補正係数を明度補正係数記憶部105から注目画素の特徴量(周波数成分ごとの振幅値と平均明度値)を用いて選択し、選択した明度補正係数を用いて入力画像データを補正する。
図4は、S04における明度補正処理の詳細なフローチャートを示す。
まず、S041で、明度補正部106は、注目画素の特徴量に応じた明度補正係数を、明度補正係数記憶部105から取得する。図5は、明度補正係数記憶部105に記憶されている明度補正係数テーブルの一例を示す。本実施形態における明度補正係数テーブル500は、周波数(出力解像度)ごとに、明度平均値と振幅値が変化した場合の明度補正係数を格納している。すなわち、明度補正部106は、注目画素の周波数(出力解像度)に対応する明度平均値と振幅値の組み合わせに応じて、明度補正係数を明度補正係数テーブル500から選択することで、明度補正係数を取得する。明度補正係数テーブル500の生成方法については、後述する。なお、明度補正係数の取得方法は、出力画像における明度変化を補正する際に、出力画像の明度値を入力画像の明度値に等しくするような明度補正係数を取得することができればよく、その方法は限定されない。また、注目画素の特徴量に対応する明度補正係数が、明度補正係数記憶部105が記憶する離散的な明度補正係数に含まれない場合があり得る。その場合、注目画素の特徴量に近い明度補正係数を用いて、明度補正係数を補完演算してもよい。
S042で、明度補正部106は、S041で取得した明度補正係数に基づく補正値を、注目画素の画素値に加算する。具体的には、注目画素の画素値に対し、明度補正係数と注目画素の平均明度値との積を補正値として加算する。補正値が加算された画素値は、入力画像のデータ表現範囲外の数値(例えば、8ビットの場合0未満または255超)となる可能性があるため、データ表現範囲外の数値も格納可能なデータ型で格納する(例えば、float型)。
図2に戻り、S05で、クリッピング処理部107は、明度補正後画像データにクリッピング処理を行い、クリッピング処理による画素値の変化、すなわち、画素値の差分(クリッピング量)を、クリッピング量画像における画素に保存する。
具体的には、明度補正後の注目画素の画素値が、入力画像データ表現範囲の最小値(8ビットの場合0)を下回る場合、クリッピング処理部107は、当該注目画素の画素値を入力画像データ表現範囲の最小値(0)に設定する(クリッピング処理)。さらに、クリッピング処理部107は、クリッピング量(すなわち、クリッピング処理前後の画素値の差分)として、クリッピング処理前の注目画素の画素値(マイナス値)を保存する。また、明度補正後の注目画素の画素値が、入力画像データ表現範囲の最大値(8ビット画像の場合255)を超える場合、クリッピング処理部107は、当該注目画素の画素値を入力画像データ表現範囲の最大値(255)に設定する(クリッピング処理)。さらに、クリッピング処理部107は、クリッピング量(すなわち、クリッピング処理前後の画素値の差分)として、クリッピング処理前の注目画素の画素値から入力画像データ表現範囲の最大値(255)を減算した値(プラス値)を保存する。なお、明度補正後の注目画素の画素値が入力画像データ表現範囲内にある場合は、明度補正後の画素値がそのまま使用される(すなわち、クリッピングは発生しない)。したがって、画素値の差分も生じないため、クリッピング量は0となる。
クリッピング後画像データは、入力画像データの表現範囲内に収まるため、入力画像データと同じデータ型(8ビット)で格納される。クリッピング量は、マイナス値となる可能性があるため、明度補正後画像データと同じデータ型(float型)、またはマイナス値を表現可能なその他のデータ型で記録される。
S06で、入力画像のすべての画素を処理したか判定する。すべての画素が処理されていればS07に進み、そうでなければS02に戻り、入力画像の次の画素を処理する。
S07で、ハーフトーン処理部108は、クリッピング後画像データにハーフトーン処理を行う。本実施形態では、クリッピング後画像データは、入力画像と同じ8ビットのグレー画像とする。ハーフトーン処理された画像は、入力画像より少ないビット数の画像データへ量子化される。量子化された画像データをハーフトーン画像データと呼ぶ。本実施形態におけるハーフトーン画像データは、4ビット16値(0〜15)とする。ハーフトーン画像データの画素値の最大値15は、画像形成装置102によって出力された出力画像において、最大濃度(黒)となる。また、ハーフトーン画像データの画素値の最小値0は、出力画像において最小濃度(紙白)となる。ハーフトーン処理した後の画像の画素値は、パルス幅変調(PWM)で表される値である。本実施形態における画像形成装置102は、電子写真方式であるので、公知のAMスクリーンによるハーフトーン処理が好適に適用できる。
S08で、ハーフトーン画像補正部110は、S05のクリッピング処理でクリッピングが発生していたか判定する。判定は、S05で記録されたクリッピング量に0以外の値が含まれているかどうかで行う。クリッピング量に0以外の値が含まれている場合は、クリッピングが発生していたと判定される。クリッピングが生じていた場合、ハーフトーン画像補正を行うためS09に進む。そうでない場合、ハーフトーン画像補正を行わずにハーフトーン画像データを画像形成装置102に出力するため、S13に進む。
S09で、ハーフトーン画像補正部110は、各画素のクリッピング量をPWM補正値へ変換する。変換は、PWM補正値記憶部109に格納されているPWM補正テーブルを参照して行う。図6は、本実施形態におけるPWM補正テーブルの例を示す。PWM補正テーブル600は、クリッピング量とPWM補正値との対応関係を記憶する。すなわち、ハーフトーン画像補正部110は、PWM補正テーブル600を用いて、各画素のクリッピング量を、対応するPWM補正値に変換することができる。以下に、PWM補正テーブル600に格納されている数値について詳細に説明する。
クリッピング量が0である画素は、明度補正後画像データにおいてクリッピングが生じていない画素である。そのため、PWM補正値は0に変換され、ハーフトーン画像に対する補正は行われない。
クリッピング量がプラスである画素は、クリッピングが生じており、明度補正後画像データにおいてデータ表現範囲の最大値(8ビット画像の場合255(白))よりも明るく補正したかった画素である。つまり、ハーフトーン画像補正部110では、PWMによる発光時間を短くし、最小濃度(白)の面積を広くすることが求められる。そのため、PWM補正値はマイナス値に変換される。マイナスのPWM補正値がハーフトーン画像データの各画素に加算されることで、出力画像の最小濃度(白)の面積を広くすることができる。詳細フローについては、後述のS11で説明する。図7(a)は、補正前のハーフトーン画像の例を示し、図7(b)は、PWM補正値がマイナスの場合のハーフトーン画像の補正例を示す。図7(b)に示すように、後述するS10からS12の処理によって、元のライン幅よりも補正後のライン幅を狭める(白の面積を広くする)ことができる(すなわち、ハーフトーン画像内のラインオブジェクトに対する細らせ処理)。
クリッピング量がマイナスである画素は、クリッピングが生じており、明度補正後画像データにおいてデータ表現範囲の最小値(8ビット画像の場合0(黒))よりも暗く補正をしたかった画素である。つまり、ハーフトーン画像補正部110では、PWMによる発光時間を長くし、最大濃度(黒)の面積を広くすることが求められる。そのため、PWM補正値はプラス値に変換される。プラスのPWM補正値がハーフトーン画像データの該当画素に加算されることで、出力画像の最大濃度(黒)の面積を広くすることができる。詳細フローについては、後述のS11で説明する。図7(c)は、PWM補正値がプラスの場合のハーフトーン画像の補正例を示す。図7(c)に示すように、後述するS10からS12の処理によって、元のライン幅よりも補正後のライン幅を広げる(黒の面積を広くする)ことができる(すなわち、ハーフトーン画像内のラインオブジェクトに対する太らせ処理)。
図2に戻り、S10で、ハーフトーン画像補正部110は、ハーフトーン画像データから注目画素を選択する。本実施形態において、注目画素は、ハーフトーン画像の左上を起点とし、ラスタスキャンの順で選択される。
S11で、ハーフトーン画像補正部110は、ハーフトーン画像データとPWM補正値を用いて、ハーフトーン画像補正を行う。図8は、S11のハーフトーン画像補正処理の詳細なフローチャートを示す。また、図9は、S11のハーフトーン画像補正処理による第一の画素値補正例を示す。第一の画素値補正例は、PWM補正値がプラスの場合の補正例である。さらに、図10は、S11のハーフトーン画像補正処理による第二の画素値補正例を示す。第二の画素値補正例は、PWM補正値がマイナスの場合の補正例である。
まず、S111で、ハーフトーン画像補正部110は、ハーフトーン画像の注目画素における周辺画素の画素値を取得する。ここでは、周辺画素を、注目画素を中心とした左右1画素とする。なお、周辺画素は、注目画素と連続した画素群であればよく、この限りではない。
図9の第一の画素値補正例において、ハーフトーン画像補正に使用するデータは、図9(a)に示すような、S07で生成されたハーフトーン画像901と、S09でクリッピング量から変換されたPWM補正値902である。図9(b)は、S10でハーフトーン画像901の第1画素(左端の画素)が注目画素として選択された場合の画素値補正例を示す。図9(b)に示すように、S111では、ハーフトーン画像補正部110は、ハーフトーン画像904の丸で囲まれている注目画素に対し、左右1画素の周辺画素値を取得する。図9(b)では、注目画素の左画素が存在しないため、左画素は画素値なし(=画素値0)として処理する。
S112で、ハーフトーン画像補正部110は、注目画素における周辺画素のPWM補正値を取得する。第一の画素値補正例において、本ステップにおける周辺画素の定義はS111と同じとする。なお、周辺画素の定義はこれに限定されず、S111と同じでなくてもよい。図9(b)の例では、PWM補正値905が、本ステップで取得されたPWM補正値である。
S113で、ハーフトーン画像補正部110は、ハーフトーン画像の注目画素の画素値と、周辺画素のPWM補正値とを加算して、補正後ハーフトーン画像の注目画素の画素値を算出する。注目画素の画素アドレスをiとすると、本ステップにおける加算処理は、以下の式(1)で表すことができる。
補正後ハーフトーン画像[i]=ハーフトーン画像[i]+(PWM補正値[i−1]+PWM補正値[i]+PWM補正値[i−1])・・・(1)
図9(b)の例では、式(1)により、補正後ハーフトーン画像906の注目画素の画素値は2となる。なお、本実施形態では、式(1)を用いて補正後ハーフトーン画像の画素値を算出したが、ハーフトーン画像の画素値とPWM補正値とを用いて画素値を算出する方法であれば、必ずしも上記の演算方法でなくともよい。
S114で、ハーフトーン画像補正部110は、補正後ハーフトーン画像の注目画素の画素値が、PWM表現範囲内にあるか判定する。本実施形態では、PWM値は4ビットで表されるため、PWM表現範囲は0から15である。図9(b)の例では、補正後ハーフトーン画像906の注目画素の画素値は2であるため、PWM表現範囲内にある。一方、図9(c)は、補正後ハーフトーン画像の注目画素の画素値が、PWM表現範囲を超える場合の例を示す。図9(c)の例では、S10でハーフトーン画像907の第2画素(左から2番目の画素)が注目画素として選択されている。この場合、S112でPWM補正値908が取得される。図9(c)の例では、S113で算出した補正後ハーフトーン画像909の注目画素の画素値は19となる。そのため、S114では、補正後ハーフトーン画像の注目画素の画素値がPWM表現範囲(最大値15)を超えると判定され、S115に進む。なお、補正後ハーフトーン画像の注目画素の画素値がPWM表現範囲内にあると判定された場合は、S116に進む。
S115で、ハーフトーン画像補正部110は、補正後ハーフトーン画像の注目画素に対し、クリッピングを行う。図9(c)の例では、補正後ハーフトーン画像909の注目画素の画素値は、19から15(PWM表現範囲の最大値)へクリッピングされる。
S116で、ハーフトーン画像補正部110は、補正後ハーフトーン画像の注目画素に対し、PWM位相制御を行う。PWM位相制御とは、画素内のレーザの発光位置を主操作方向に右寄せまたは左寄せする技術である。例えば、補正後ハーフトーン画像の注目画素の周辺画素を探索し、注目画素の右隣画素に最大濃度(PWM値15)画素が存在する場合は、レーザの発光位置を右寄せとする。また、注目画素の左隣画素に最大濃度(PWM値15)画素が存在する場合は、レーザの発光位置を左寄せとする。左右両隣に最大濃度(PWM値15)画素が存在しない場合は、画素中心を基準としてレーザの発光位置を決定する。また、左右両隣に最大濃度(PWM値15)画素が存在する場合は、画素中心を基準としてレーザの発光位置を決定してもよいし、右寄せ、あるいは左寄せとしてもよい。このように、濃度(PWM値)に応じて、注目画素と隣接画素との間でPWM波形を連続させることにより、濃度の連続性を保ち、画質を向上させることができる。
図2に戻り、S12で、すべての画素を処理したか判定する。すべての画素が処理されていればS13に進み、そうでなければS10に戻り、次の画素を処理する。図9(a)は、第一の画素値補正例において、S10、S11、及びS12の処理が終了した後の補正後ハーフトーン画像903を示す。補正後ハーフトーン画像903では、補正前のハーフトーン画像901の最小濃度(PWM値0)の画素が、PWM値2に補正されている。また、PWM値2の画素は、右寄せまたは左寄せのフラグが付加されている。
図10の第二の画素値補正例は、PWM補正値がマイナスの場合の補正例を示し、上記フローと同様に処理を行うことにより、図10(a)に示すような補正後ハーフトーン画像1001を生成することができる。図10(b)の例では、ハーフトーン画像1002の第1画素(左端の画素)は、S113の処理でPWM値−2となり、S115の処理でPWM値−2から0(PWM表現範囲の最小値)へクリッピングされる。図10(c)の例では、ハーフトーン画像1003の第2画素(左から2番目の画素)は、S113の処理でPWM値13となり、S116の処理で右寄せのフラグが付加される。
S13で、画像出力部111は、補正後ハーフトーン画像を画像形成装置102へ出力する。画像形成装置102は補正後ハーフトーン画像を参照し、電子写真方式の画像形成プロセスに従い画像を形成する。補正後ハーフトーン画像の多値(4ビット)の値は、露光プロセスにおける露光量PWM制御に用いられる。すなわち、画像形成装置102内のPWM制御回路(図示せず)を通して画像形成装置102のレーザ発光時間を制御することで、画像の1画素相当内での濃度を変調する。
<明度補正係数取得方法>
明度補正係数記憶部105は、図5に示すように、周波数成分(出力解像度)ごとに、明度平均値と振幅値との複数の組合せに対する明度補正係数を記憶する。明度補正係数は、周波数、振幅値、および明度値を所定条件に設定した正弦波チャートを画像形成装置102に出力させ、出力された正弦波チャートの平均明度値と、出力前の正弦波チャートの平均明度値との差から算出する。注目画素の特徴量は、周波数成分ごとに算出されるため、平均明度値と振幅値に対応する明度補正係数を周波数成分ごとに取得することで、平均明度値と振幅値に対応する明度補正係数を全周波数成分において取得することができる。なお、チャートは正弦波に限定されるものではなく、矩形波でもよい。
<PWM補正テーブル取得方法>
PWM補正値記憶部109は、図6に示すように、クリッピング量とPWM補正値が記録されているPWM補正テーブル600を記憶する。PWM補正テーブル600を生成するためには、まず、所定周波数の矩形波チャートにおいて、矩形波(ライン)の両隣画素に位相制御したPWM値を付加し、パッチを生成する。付加するPWM値を割り振り(例えば、−8から+8)、その他のパッチも生成する。各種パッチを配置したチャートを生成し、画像形成装置102に出力させる。出力されたチャートの各パッチの平均明度値を測定器で測定し、PWM値を割り振ったときに変動する平均明度値を記録する。平均明度値をクリッピング量となる画素値に変換することで、PWM補正テーブル600を生成することができる。
なお、本実施形態では矩形波チャートを使用したが、付加するPWM値を変更した場合の明度が取得できればよく、ラインチャートやハーフトーン処理が施されたチャートを使用してもよい。また、本実施形態では所定の周波数の矩形波チャートを用いたが、さらに周波数を割り振って、周波数ごとに複数のPWM補正テーブルを持ってもよい。または、スクリーン線数で固定される周波数でもよい。
また、本実施形態では、明度を用いて補正を行ったが、輝度や濃度を用いて補正を行なってもよい。
以上説明したように、本実施形態によると、ハーフトーン処理後の画像において、明度補正による補正効果をより忠実に再現することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、入力画像に対して明度補正が行われた場合について説明した。第2の実施形態では、画像形成装置のMTF(Modulation Transfer Function)特性に基づき、入力画像に対してMTF補正が行われた場合について説明する。MTF補正とは、入力画像の空間周波数特性の成分毎の振幅を補正することである。
<画像処理システムの構成>
図11は、本実施形態における画像処理装置の機能構成例を示す。第1の実施形態との違いは、画像処理装置100が、特徴量算出部104、明度補正係数記憶部105、及び明度補正部106の代わりに、MTF特性記憶部112とMTF補正部113を有することである。
MTF特性記憶部112は、画像形成装置102のMTF特性を記憶する。
MTF補正部113は、MTF特性記憶部112に記録されている画像形成装置102のMTF特性(すなわち、出力特性)を用いて、入力画像データを補正する。詳細は後述する。
その他の機能部については第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
<画像処理フロー>
図12は、本実施形態における画像処理装置100が実行する画像処理のフローチャートを示す。第1の実施形態との違いは、図2のS03の特徴量算出処理と、S04の明度補正処理の代わりに、S14のMTF補正処理を含むことである。したがって、以下では、S14のMTF補正処理について説明し、その他の処理の説明は省略する。
S14で、MTF補正部113は、MTF特性記憶部112に記録されている画像形成装置102のMTF特性を用いて、入力画像データを補正する。
図13は、S14におけるMTF補正処理の詳細なフローチャートを示す。
まず、S141において、MTF補正部113は、注目画素を含む所定の領域のMTF特性をMTF特性記憶部112から取得する。例えば、平均明度値等によってMTF特性が異なる場合、MTF特性記憶部112には、平均明度値等に応じたMTF特性が記憶されており、MTF補正部113は、注目画素を含む所定の領域の特徴量に応じてMTF特性記憶部112からMTF特性を選択する。
S142で、MTF補正部113は、取得されたMTF特性からMTF補正用のフィルタ係数を算出し、周波数空間の補正フィルタを生成する。MTF補正用のフィルタ係数は、画像形成装置102の出力画像の周波数特性の劣化を防ぐ(出力画像と入力画像の周波数特性を一致させる)ために、画像形成装置102が出力する前の画像の周波数特性を補う係数である。
S143で、MTF補正部113は、周波数空間の補正フィルタを逆フーリエ変換などによって実空間へ変換して、実空間の補正フィルタを生成する。詳細は後述する。
S144で、MTF補正部113は、実空間の補正フィルタと、注目画素の画像データを畳込積分して、注目画素をMTF補正する。MTF補正後のデータは入力画像データ表現範囲(8ビットの場合0−255)に収まらない可能性がある。従来のMTF補正では、補正後のデータはクリッピング処理によってデータ表現範囲内に丸め込まれるが、本実施形態では、データ表現範囲外の値も保持することが必要になる。これは、クリッピングされるデータ分の明度を、ハーフトーン画像補正部110で補正するためである。そのため、MTF補正後の画像データは入力画像のデータ表現範囲外も対応可能なデータ型で格納する(例えば、16bit INT型)。なお、本実施形態において、クリッピング処理は、S14に続くS05で実施され、クリッピング量が記録される。
<MTF特性取得方法>
以下に、MTF特性、すなわち、周波数特性H(u,v)の取得方法を詳細に説明する。
まず、画像形成装置102によって、周波数特性計測チャートを出力する。本実施形態では、ブラック(K)単色で出力する。図14は、本実施形態における周波数特性計測チャートの一例を示す。周波数特性計測チャート1400は、周波数や方向が異なる複数の正弦波パターンと、図中左下の均一パターン(例えば、白ベタと黒ベタ)を含む画像チャートである。
次に、不図示の測定装置を用いて、周波数特性の取得に必要な情報を周波数特性計測チャートから取得する。測定装置には、例えば、スキャナ、デジタルカメラ、顕微鏡、マイクロデンシトメータなどを用いることができる。取得した情報に基づき、画像形成装置102の周波数特性H(u,v)を算出する。
本実施形態では、周波数特性H(u,v)として、以下の式(2)を用いて算出されるMTF(u,v)を用いる。また、式(2)中、Max(u,v)とMin(u,v)は、それぞれ、周波数uで変化する正弦波チャートの最大反射率、最小反射率である。さらに、式(2)中、WhiteとBlackは、それぞれ均一パターンの反射率である。
H(u,v)=MTF(u,v)=C(u,v)/C´ ・・・(2)
ただし、
C(u,v)=(Max(u,v)−Min(u,v))/(Max(u,v)+Min(u,v))
C´=(White−Black)/(White+Black)
なお、MTF(u,v)の算出式は、式(2)に限定されない。例えば、以下の式(2)´を用いてもよい。
H(u,v)=MTF(u,v)=(Max(u,v)−Min(u,v))/(White−Black)・・・(2)´
なお、上記では、Max(u,v)とMin(u,v)、WhiteとBlackを明度として周波数特性H(u,v)を算出しているが、例えば輝度や濃度、トナー量、測定装置のデバイスRGB値等を用いて算出してもよい。また、周波数特性計測チャートは、正弦波パターンではなく、矩形波パターンでもよい。その場合、矩形波パターンに対して式(2)を適用することにより算出されるコントラスト伝達関数(CTF)の値を周波数特性H(u,v)として用いる。もしくは、CTF値を公知のコルトマン補正式を用いて変換したMTF値を周波数特性H(u,v)に用いてもよい。
<MTF補正フィルタ生成方法>
画像形成装置102のMTFによる画質劣化は、周波数空間において、出力する画像データとMTFの乗算として以下の式(3)によって表される。
G(u,v)=H(u,v)×F(u,v) ・・・(3)
ここで、G(u,v)は出力画像(劣化画像)、H(u,v)はMTF(劣化関数)、F(u,v)は入力画像、(u,v)は空間周波数を表す。
画質劣化を回復する方法として、回復フィルタを用いる画像回復方法が知られている。回復フィルタとしては、劣化関数の逆フィルタやWiener(ウィナー)フィルタなどがある。以下の式(4)は、劣化関数H(u,v)の逆関数I(u,v)である逆フィルタを示す。
I(u,v)=1/H(u,v) ・・・(4)
逆フィルタは、ノイズを考慮していないため、ノイズが存在するとノイズ成分を強調してしまう。一方、Wienerフィルタは、以下の式(5)に示すように、ノイズを制御した回復フィルタである。
W(u,v)=Hc(u,v)/(|H(u,v)|22 + Γ) ・・・(5)
ここで、W(u,v)はWienerフィルタ、Hc(u,v)はH(u,v)の複素共役、Гはノイズ成分を制御するパラメータを表す。
S142の補正フィルタ生成処理では、劣化関数として特徴量に対応するMTF特性を用いて、回復フィルタとして逆フィルタまたはWienerフィルタを生成する。ただし、回復フィルタは、画質劣化を回復または抑制することができるものであればよく、その形式は限定されない。
また、一次元のMTF補正用のフィルタ係数を用いて、二次元のMTF補正用のフィルタを生成する方法として次のものがある。
・一次元のフィルタ係数を原点中心に回転させる方法。
・例えば直交する二方向の一次元のフィルタ係数を用いて二方向の間を補間する方法。
・三方向以上の一次元のフィルタ係数を用いて複数方向の間を補間する方法。
なお、一次元のMTF補正用のフィルタ係数を用いて、二次元のMTF補正用のフィルタを生成する方法も、これらに限定されない。
<MTF補正方法>
画像形成装置102のMTFによる画質劣化を画素ごとに補正するには、実空間におけるフィルタリングが必要である。そこで、S143にて周波数空間の補正フィルタを実空間の補正フィルタに変換する。
実空間におけるフィルタリングは、注目画素の画像データと実空間の補正フィルタとの畳込積分として表現される。具体的には、実空間におけるMTF補正による復元処理は、以下の式(6)のようにモデル化される。
g(x,y)=h(x,y)*f(x,y) ・・・(6)
ここで、g(x,y)はMTF補正後の画像、h(x,y)はMTF補正用の補正フィルタ、f(x,y)はMTF補正前の画像、*は畳込積分を表す。
S144では、上式を用いて、対象となる画像データに対してMTF補正が実施される。
以上説明したように、本実施形態によると、入力画像に対してMTF補正が行われた場合でも、ハーフトーン処理後の画像において補正効果をより忠実に再現することができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、入力画像に対して明度補正が行われた場合について説明し、第2の実施形態では、入力画像に対してMTF補正が行われた場合について説明した。第3の実施形態では、入力画像に対してシャープネス補正が行われた場合について説明する。
<画像処理システムの構成>
図15は、本実施形態における画像処理装置の機能構成例を示す。第2の実施形態との違いは、画像処理装置100が、MTF特性記憶部112とMTF補正部113の代わりに、シャープネス補正部114を有することである。
シャープネス補正部114は、入力画像に対してシャープネス補正を行なう。すなわち、シャープネス補正部114は、画像形成装置102の出力特性に応じたシャープネス補正を行なう。詳細は後述する。
その他の機能部については、第2の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
<画像処理フロー>
図16は、本実施形態における画像処理装置100が実行する画像処理のフローチャートを示す。第2の実施形態との違いは、図12のS14のMTF補正処理の代わりに、S15のシャープネス補正処理を含むことである。したがって、以下では、S15のシャープネス補正処理について説明し、その他の処理の説明は省略する。
S15で、シャープネス補正部114は、入力画像に対してシャープネス補正を行う。シャープネス補正は、シャープネスフィルタを各画素に適用すること(フィルタ処理)によって行うことができる。図17のうち、図17(a)は、本実施形態におけるシャープネスフィルタの一例を示し、図17(b)は、本実施形態におけるシャープネスフィルタの別の例を示す。なお、シャープネスフィルタはシャープネスを強調する効果が得られるものであればよく、図17に示す例に限定されない。
フィルタ処理は、一般的に、注目画素を中心としてその周辺画素の画素値を取得し、フィルタに指定された係数を用いて注目画素の画素値を調整する処理である。
シャープネス補正後のデータは、第2の実施形態と同様に、入力画像データ表現範囲(8ビットの場合0−255)に収まらない可能性がある。シャープネス補正後の画像データを入力画像データ表現範囲内に丸めてしまうと、丸めこまれるデータ分の明度を、ハーフトーン画像補正部110で補正することができない。そのため、シャープネス補正後の画像データは入力画像のデータ表現範囲外も対応可能なデータ型で格納する(例えば、16bit INT型)。なお、本実施形態において、クリッピング処理は、S15に続くS05で実施され、クリッピング量が記録される。
以上説明したように、本実施形態によると、入力画像に対してシャープネス補正が行われた場合でも、ハーフトーン処理後の画像において補正効果をより忠実に再現することができる。
図18は、上述した第1〜第3の実施形態における画像処理装置のハードウェア構成例を示す。画像処理装置200は、CPU201、ROM202、RAM203、記憶装置204、出力装置205、入力装置206、及びネットワークI/F(インターフェース)207を有する。各構成要素は、バス209を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU201は、ROM202又は記憶装置204に格納されたプログラムを実行して、画像処理装置200を統括的に制御する。ROM202は、画像処理装置200の制御プログラムを格納する。RAM203は、CPU201がプログラムを実行する際のメインメモリとして機能し、一時記憶領域として用いられる。記憶装置204は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶媒体であり、画像データや各種プログラムなどを記憶する。
出力装置205は、液晶ディスプレイなどの表示装置であって、各種設定情報や画像データ等を表示する。入力装置206は、マウスやキーボード、タッチパネル等であり、ユーザーから各種設定情報の入力や、操作指示を受け付ける。ネットワークI/F207は、ネットワークを介して外部装置と通信を行なうためのインターフェースである。
以上、第1〜第3の実施形態における画像処理装置200のハードウェア構成を説明したが、上述した構成には限定されない。図1を参照して上述した画像処理装置の各機能は、CPU201が、ROM202または記憶装置204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、ハーフトーン画像データは4ビット16値形式とした。しかし、ハーフトーン画像データを1ビット2値形式とし、例えばS11のハーフトーン画像補正処理の冒頭にて、ハーフトーン画像データを2値から16値の多値にデータの形式変換をしてもよい。2値から16値への形式変換の場合、0または1の画素値を0または15の画素値に変更する。なお、PWM制御のための多値も16値に限らず、デバイスの制御分解能により定めてよい。
また、上述の実施形態では、入力画像データをグレースケールとした。しかし、入力画像データはカラーであってもよい。その場合、CMYKやRGBなどの複数のチャンネルを持つ画像データに対して、それぞれのチャンネルに同じ補正処理を行えばよい。また、画像形成装置が用いる各色材に対して各種補正に必要な補正テーブルを取得しておき、それぞれ別の特性を参照して補正処理を行うことで、より好適な補正を行うことができる。さらに、個体ごとに補正テーブルを変えることで、より好適な補正を行うことができる。
また、上述の実施形態では、画像形成装置102は電子写真方式とし、PWM制御する場合を例に説明した。しかしながらレーザ発光を制御する方法としては、ハーフトーン処理した後の画像に基づいてPAM(pulse-amplitude modulation)制御をする形態でもよい。この場合、上述の実施形態と同様にPAM制御における制御範囲に基づいて、クリッピング量に応じたPAM補正値を設定しておけばよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 画像処理装置
101 画像記憶部
102 画像形成装置
103 画像入力部
104 特徴量算出部
105 明度補正係数記憶部
106 明度補正部
107 クリッピング処理部
108 ハーフトーン処理部
109 PWM補正値記憶部
110 ハーフトーン画像補正部
111 画像出力部

Claims (16)

  1. 画像形成装置の出力特性に応じて入力画像を補正する第1の補正手段と、
    前記第1の補正手段により補正された画素の画素値を、所定の表現範囲内にクリッピングし、クリッピング量を保存するクリッピング処理手段と、
    前記クリッピング処理手段がクリッピングした後の画像をハーフトーン処理するハーフトーン処理手段と、
    前記クリッピング処理手段により保存されたクリッピング量に基づき、前記ハーフトーン処理した後の画像の画素値を補正する第2の補正手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第2の補正手段は、注目画素を含む所定の領域のクリッピング量に基づいて取得された補正値を、前記注目画素の画素値に加算することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記クリッピング処理手段は、前記第1の補正手段により補正された画素の画素値から、前記クリッピングした後の画像における画素の画素値を減算した値を、前記クリッピング量として算出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. さらに、前記第2の補正手段から出力された画像は、前記画像形成装置における変調手段により変調されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記クリッピング量に対応する補正値を記憶する補正値記憶手段をさらに備え、
    前記第2の補正手段は、前記補正値記憶手段から前記クリッピング量に対応する前記補正値を取得することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記補正値記憶手段は、前記変調手段による制御範囲に応じて前記クリッピング量に対応する補正値が設定されていることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記変調手段は、パルス幅変調による制御を実行し、
    前記第2の補正手段は、前記ハーフトーン処理した後の画像内のラインオブジェクトに対する太らせ処理または細らせ処理を行うことを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記太らせ処理または細らせ処理は、注目画素を含む所定の領域のクリッピング量に基づいて取得された補正値を、前記注目画素の画素値に加算することで実施されることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の補正手段は、前記入力画像の平均明度を補正することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の補正手段は、前記入力画像の空間周波数の特性の成分毎の振幅を補正することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1の補正手段は、前記入力画像のシャープネスを補正することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置であり、
    前記ハーフトーン処理した後の画像の画素値は、パルス幅変調で表される値であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記太らせ処理または細らせ処理は、PWM波形が連続するように行われることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  14. 前記PWM波形は、注目画素の隣接画素の画素値に応じて決定されることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. コンピュータを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
  16. 画像形成装置の出力特性に応じて入力画像を補正する第1の補正工程と、
    前記第1の補正工程により補正された画素の画素値を、所定の表現範囲内にクリッピングし、クリッピング量を保存するクリッピング処理工程と、
    前記クリッピング処理工程においてクリッピングした後の画像をハーフトーン処理するハーフトーン処理工程と、
    前記クリッピング処理工程により保存されたクリッピング量に基づき、前記ハーフトーン処理した後の画像の画素値を補正する第2の補正工程と
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
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