JP2020087258A - 隊列走行を行う複数の車両、及び当該車両を制御する制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部通信に伴う通信コストを抑制することのできる車両、及びその制御装置を提供する。【解決手段】制御装置10は、隊列走行を行う複数の車両100を制御する装置である。複数の車両100のそれぞれは、隊列に含まれる他の車両100との間で車々間通信を行うための車々間通信装置160を備えている。複数の車両100のうち少なくとも一部は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて外部通信を行うための外部通信装置170を備えている。隊列において、同時に外部通信を行い得る車両100の数が、隊列に含まれる車両100の数よりも少なくなるように、制御装置10はそれぞれの車両100を制御する。【選択図】図1
Description
本開示は、隊列走行を行う複数の車両、及び当該車両を制御する制御装置に関する。
隊列走行を行うことのできる車両の開発が進められている。「隊列走行」とは、先頭車両に対し、1台又は複数台の車両を後方から自動的に追従させることにより、複数台の車両を、隊列を組んだ状態で走行させることである。少なくとも先頭車両以外の車両の運転(操舵や制動等)は、運転者の操作によることなく自動的に行われる。
隊列走行を行うそれぞれの車両は、互いに無線通信を行うことにより、周囲の道路状況を共有したり、制御信号の送受信を行ったりしている。隊列に含まれるそれぞれの車両間で行われる無線通信のことを、以下では「車々間通信」とも称する。車々間通信は、例えば無線LANのように比較的狭い範囲で行われる無線通信である。
隊列走行を行うそれぞれの車両は、上記の車々間通信を行うほか、外部に設置された管理装置(サーバー)との間でも無線通信を行う。これにより、例えば、隊列が今後走行する経路の情報を管理装置から取得するようなことが可能となる。このような無線通信のことを、以下では「外部通信」とも称する。外部通信は、通信会社によって提供される広域無線通信サービスを利用して行われる。
下記特許文献1には、隊列を組んで走行するそれぞれの車両が、上記の車々間通信及び外部通信のいずれをも行い得る構成とすることが記載されている。
外部通信は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて行われるのが一般的である。ここでいう「識別情報」とは、通信会社との回線契約に基づいて予め付与されるものであって、携帯電話においてはSIMカードやeSIMに記録される情報である。複数台の車両が同時に外部通信を行うためには、それぞれの車両の通信装置に、個別の識別情報を予め割り当てておく必要がある。
上記特許文献1に記載された例のように、隊列を組んで走行するそれぞれの車両が外部通信を行い得ることとするためには、隊列に含まれる車両の台数分だけ上記の回線契約を行っておき、各車両の通信装置に識別情報の割り当てを行っておく必要がある。しかしながら、そのような構成においては、回線契約の数が多くなることに伴い、通信会社に支払うべき通信コストが大きくなってしまうという問題がある。
本開示は、外部通信に伴う通信コストを抑制することのできる車両、及びその制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る制御装置は、隊列走行を行う複数の車両(100)を制御する制御装置(10)である。上記複数の車両のそれぞれは、隊列に含まれる他の車両との間で車々間通信を行うための車々間通信装置(160)を備えている。また、上記複数の車両のうち少なくとも一部は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて外部通信を行うための外部通信装置(170)を備えている。この制御装置は、隊列において、同時に外部通信を行い得る車両の数が、隊列に含まれる車両の数よりも少なくなるように、それぞれの車両を制御する。
このような制御装置によれば、通信会社との間で行う回線契約の数(つまり、付与される識別情報の数)を、隊列に含まれる車両の数よりも少なくすることができる。これにより、外部通信に伴う通信コストを抑制することができる。
上記のような制御装置によって行われる制御には、例えば、隊列に含まれる複数の車両のうちの一部のみに対し、外部通信装置への識別情報の割り当てを行うことで、当該車両による外部通信を可能とする処理等が含まれる。
尚、識別情報が割り当てられた外部通信装置を備えていない車両は、外部に設置された管理装置との間における通信を直接は行うことができない。しかしながら、当該車両は、識別情報が割り当てられた外部通信装置を備えている車両、との間で車々間通信を行うことにより、当該車両を介して、外部に設置された管理装置との間における通信を行うことができる。
外部通信装置への識別情報の割り当てを常に固定とする場合には、上記のような制御装置を備えていない構成としてよい。この場合、本開示に係る複数の車両は、隊列走行を行う複数の車両であって、複数の車両のそれぞれは、隊列に含まれる他の車両との間で車々間通信を行うための車々間通信装置を備えている。また、複数の車両のうち少なくとも一部は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて外部通信を行うための外部通信装置を備えている。これら複数の車両は、隊列において、同時に外部通信を行い得る車両の数が、隊列に含まれる車両の数よりも少なくなっている。
このような車両においても、回線契約の数を上記と同様に少なくすることができるので、外部通信に伴う通信コストを抑制することができる。
本開示によれば、外部通信に伴う通信コストを抑制することのできる車両、及びその制御装置が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について説明する。図1に示される複数の車両100は、隊列走行を行うことのできる車両として構成されている。「隊列走行」とは、先頭車両に対し、1台又は複数台の車両を後方から自動的に追従させることにより、複数台の車両を、隊列を組んだ状態で走行させることである。本実施形態では、それぞれの車両100は電動車両として構成されているのであるが、内燃機関を有する車両として構成されていてもよい。
図1では、5台の車両100が隊列を組んで走行している状態が、上面視で模式的に示されている。図1では、それぞれの車両100に対し、先頭から順に符号101、102、103、104、105が付されている。以下の説明においては、符号101が付された先頭の車両100のことを、「車両101」と表記することがある。同様に、2番目以降の各車両100のことを、「車両102」や「車両103」等のように表記することがある。尚、隊列走行を行う車両100の台数は、5台よりも少なくてもよく、5台よりも多くてもよい。
図1に示される制御装置10は、隊列走行を行う複数の車両100のそれぞれを制御するための装置である。本実施形態における制御装置10は、不図示の建物の屋内に設置されている。つまり、隊列に含まれるそれぞれの車両100とは異なる位置に設置されている。制御装置10は、隊列に含まれる車両100のうちの1台と広域無線通信を行うことにより、車両101等による隊列走行を制御する。制御装置10によって行われる制御には、広域無線通信の対象となる車両100の切り換えや、隊列における車両101等の走行位置の切り換えなどが含まれる。制御装置10によって行われる制御の具体的な内容については後に説明する。
制御装置10と車両100との間の広域無線通信は、通信網20及び基地局40を介して行われる。通信網20は、全国に張り巡らされた有線の通信網であって、基地局40や後述の管理装置30と共に、通信会社が管理する設備である。この通信会社は、携帯電話等による広域の無線通信サービスを提供する会社である。
基地局40は、上記の広域無線通信を実現するためのアンテナ等を備えた設備である。基地局40は複数設けられており、それぞれが上記の通信網20に接続されている。それぞれの基地局40は、少なくとも車両100が走行する道路を、通信可能な範囲としてカバーするように、道路周辺の建物の屋上等に設置されている。
管理装置30は、上記の通信会社によって設置されたサーバーである。管理装置30は、通信網20を介して制御装置10に接続されている。また、管理装置30は、通信網20及び基地局40を介して、車両100との間で広域無線通信を行うことも可能となっている。管理装置30は、上記の広域無線通信サービスを提供するにあたり、車両100の外部通信装置170(図2を参照)にして割り当てられる識別情報の管理を行うためのサーバーである。管理装置30によって行われる処理の内容については後に説明する。
図2を参照しながら、車両100の構成について説明する。本実施形態では、隊列に含まれる全ての車両100の構成が互いに同一となっている。車両100は、車両制御装置150と、ナビゲーションシステム151と、周辺検知センサ152と、走行装置153と、報知装置154と、車々間通信装置160と、外部通信装置170と、を備えている。
車両制御装置150は、車両100の全体の動作を統括制御するための装置である。車両制御装置150は、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムとして構成されている。車両100は、運転者の操作によることなく、制動や操舵などの運転操作を自動的に行うことのできる車両、すなわち自動運転を行うことのできる車両として構成されている。車両制御装置150は、車両100の全体の動作を統括制御することにより、主に自動運転を実現するために必要な処理を行うものである。
ナビゲーションシステム151は、GPSによって車両100の現在位置を取得し、これに基づいて目的地までの走行経路を取得するためのシステムである。車両制御装置150は、ナビゲーションシステム151によって取得された走行経路に沿って車両100が目的地まで走行するように、車両100に自動運転を行わせる。
尚、隊列に含まれる全ての車両100が同じ目的地まで隊列走行を行う場合には、そのうちの1台(例えば先頭の車両101)のみに、ナビゲーションシステム151が搭載されている態様であってもよい。
周辺検知センサ152は、車両100の周囲の状況を検知するためのセンサである。周辺検知センサ152は、例えば車載カメラやレーダーである。周辺検知センサ152によって、車両100が走行している車線の境界を検知したり、走路上に存在する障害物(例えば他の車両)の存在を検知したりすることができる。周辺検知センサ152によって検知された周囲の状況は、車両制御装置150に送信される。これにより、車両制御装置150は、車両100が車線の境界をはみ出てしまうことや、車両100が障害物に衝突してしまうことを防止することができる。
尚、隊列に含まれる全ての車両100が同じ目的地まで隊列走行を行う場合には、そのうちの1台(例えば先頭の車両101)のみに、周辺検知センサ152が搭載されている態様であってもよい。
走行装置153は、車両100を走行させるための装置である。走行装置153には、車両100の駆動力を生じさせるためのモーターや、車両100の制動を行うための電動ブレーキや、車両100の操舵を行うための電動操舵装置、が含まれる。車両制御装置150は、走行装置153に含まれる上記の各装置を制御することで、車両100による自動運転を実現する。
報知装置154は、車両100の走行状況(例えば、現在走行中の位置等)を、車両100の乗員に報知するための装置である。報知装置154は、例えばタッチパネル画面である。尚、車両100が貨物運搬用の車両として構成されており、車両100に乗車する乗員が存在しないような場合には、報知装置154は備えられていなくてもよい。
車々間通信装置160は、車両100が、隊列に含まれる他の車両100との間で無線通信を行うための装置である。隊列走行中におけるそれぞれの車両100は、車々間通信装置160によって互いに無線通信を行うことにより、周囲の道路状況を共有したり、制動等のタイミングを調節するための制御信号の送受信を行ったりしている。このような無線通信のことを、以下では「車々間通信」とも表記する。車々間通信は、例えば無線LANのように比較的狭い範囲で行われる無線通信である。
外部通信装置170は、上記の通信会社によって提供される広域無線通信サービスを利用して、外部(例えば管理装置30や制御装置10)との広域無線通信を行うための装置である。このような広域無線通信のことを、上記の車々間通信と区別するために、以下では「外部通信」とも表記する。
外部通信は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて行われる。「識別情報」とは、通信会社との回線契約に基づいて予め付与されるものであって、携帯電話においてはSIMカードやeSIMに記録される情報である。複数台の車両100が同時に外部通信を行うためには、台数分の識別情報を通信会社から予め付与してもらい、それぞれの車両100の外部通信装置170に、個別の識別情報を予め割り当てておく必要がある。
本実施形態では、外部通信装置170は、隊列に含まれる全ての車両100に備えられている。このような態様に代えて、隊列に含まれる一部の車両100には外部通信装置170が備えられていない態様としてもよい。
制御装置10は、それぞれの外部通信装置170に対する識別情報の割り当てを管理する処理を行っている。後に説明するように、制御装置10は、特定の車両100の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、他の車両100の外部通信装置170に割り当てなおす処理を行うことがある。
ただし、本実施形態では、予め通信会社から付与される識別情報の数が、隊列に含まれる車両100の数よりも少なくなっている。このため、制御装置10は、隊列において同時に外部通信を行い得る車両100の数が、隊列に含まれる車両100の数よりも常に少なくなるように、各車両100の制御(具体的には、上記の割り当ての処理等)を行うこととなる。
このような構成においては、通信会社との間で行う回線契約の数(つまり、付与される識別情報の数)が、隊列に含まれる車両100の数よりも少なくなる。このため、全ての車両100に個別の識別情報を割り当てた場合に比べて、外部通信に伴う通信コストを抑制することができる。
図1に示される例では、隊列の先頭位置を走行する車両101の外部通信装置170にのみ識別情報が割り当てられており、他の車両102等の外部通信装置170には識別情報が割り当てられていない。このため、制御装置10や管理装置30との間で直接外部通信を行うことができるのは、識別情報が割り当てられた車両101のみとなっている。
外部通信装置170に識別情報が割り当てられていない車両102等は、制御装置10や管理装置30との外部通信を直接は行うことができない。しかしながら、車両102等は、外部通信可能な車両101との間で車々間通信を行うことにより、車両101を介して、制御装置10や管理装置30との通信を行うことができる。つまり、車両101が所謂「テザリング」を行うことにより、車両102等も、制御装置10や管理装置30との通信を行うことが可能となる。
外部通信装置170に対する識別情報の割り当てについて、図3を参照しながら説明する。図3(A)の表は、左欄に示されるIDと、右欄に示される識別情報と、の対応関係を示している。「ID」とは、各車両100に搭載された外部通信装置170のそれぞれに対して、予め個別に設定された固有の番号である。本実施形態では、車両101に搭載された外部通信装置170にはIDとして「01」が設定されており、車両102に搭載された外部通信装置170にはIDとして「02」が設定されており、車両103に搭載された外部通信装置170にはIDとして「03」が設定されている。図3に示される対応関係は管理装置30において記憶されている。
管理装置30に記憶されている対応関係が図3(A)の例のようになっているときには、車両101に搭載された外部通信装置170(ID=01)に、識別情報として「AAAAA」が割り当てられている。一方、その他の車両102等に搭載された外部通信装置170には、識別情報が割り当てられていない。このため、図1に示される例と同様に、車両101のみが外部通信を行うことが可能となっている。
管理装置30に記憶されている対応関係が図3(A)の例から変化すると、それぞれの外部通信装置170に対する識別情報の割り当てが変化する。換言すれば、管理装置30は、記憶されている対応関係を変化させることで、それぞれの外部通信装置170に対する識別情報の割り当てを変更することが可能となっている。
図3(B)には、変更された対応関係の例が示されている。対応関係が図3(B)の例のようになっているときには、車両102に搭載された外部通信装置170(ID=02)に、識別情報として「AAAAA」が割り当てられている。一方、その他の車両101や車両103等に搭載された外部通信装置170には、識別情報が割り当てられていない。このため、車両102のみが外部通信を行うことが可能となっている。
管理装置30は、記憶されている対応関係を図3(A)から図3(B)へと変化させることにより、識別情報の割り当て先を車両101から車両102へと変更している。その結果、外部通信を行う車両100が、車両101から車両102へと変更されている。管理装置30によるこのような変更は、制御装置10から送信される要求に応じて行われる。
尚、以上に説明した例においては、識別情報とIDとの対応関係、すなわち、識別情報と外部通信装置170との対応関係が管理装置30によって常に管理されており、この対応関係を変化させることで、識別情報の割り当て先が変更される。
このような態様に代えて、識別情報とIDとの対応関係が管理装置30によっては管理されない態様であってもよい。例えば、特定の外部通信装置170に対する「AAAAA」という識別情報の割り当てを、管理装置30を介することなく制御装置10が直接行うこととしてもよい。また、「AAAAA」という識別情報が、制御装置10からの制御信号に基づいて車両101から車両102へと直接受け渡され、これにより識別情報の割り当て先が変更されるような態様であってもよい。
識別情報の割り当て先を変更するために、制御装置10によって行われる処理の概要について、図4を参照しながら説明する。図4(A)に示されるのは、図1の例と同様に、5台の車両100が隊列を組んで走行している状態である。このとき、外部通信装置170に識別情報が割り当てられているのは、隊列において最も前方側の位置(つまり先頭)を走行している車両101のみとなっている。
図4(B)には、図4(A)に示される状態から、車両101の走行位置と車両102の走行位置とが互いに入れ換わった直後の状態が示されている。この状態においては、車両102が隊列のうち最も前方側となる位置を走行しており、車両101が、隊列のうち前から2番目の位置を走行している。このため、図4(B)の状態においては、隊列のうち前から2番目の位置を走行している車両101のみが外部通信を行っている。尚、このような走行位置の入れ換えは、例えば先頭の車両101に何らかの異常が生じた際等において行われる。
図4(B)の状態になると、制御装置10は、識別情報の割り当てを変更する処理を行う。具体的には、制御装置10は、車両101の外部通信装置170に割り当てられている識別情報を、先頭を走行している車両102の外部通信装置170に割り当てるよう、管理装置30に要求を送信する処理を行う。管理装置30は、図3を参照しながら説明したように、IDと識別情報との対応関係を変化させ、その結果として、車両102の外部通信装置170に識別情報を割り当てる。
図4(C)には、このような処理が行われた後における状態が示されている。図4(C)の状態においては、当初の図4(A)の状態と同様に、隊列において最も前方側の位置を走行している車両102のみが外部通信を行っている。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、隊列における特定位置を走行している車両100、の外部通信装置170に識別情報を割り当てて、当該車両100に外部通信を行わせる処理を行う。ここでいう「特定位置」とは、隊列走行中において外部通信を行う車両100の走行位置として、予め設定された走行位置のことである。図4の例では、上記の特定位置として、隊列のうち最も前方側の走行位置が設定されている。
尚、上記における「走行位置」とは、複数の車両100が隊列を組んで一列に並んで走行しているときにおいて、前から何番目を走行しているのかを示すものである。以下の説明においては、車両100の走行位置のことを単に「位置」と表記することがある。
本実施形態に係る制御装置10は、上記のように、隊列の中で外部通信を行う車両100を切り換える処理を行う。具体的には、隊列において最も前方側となる走行位置の車両100が外部通信を行うように、制御装置10が識別情報の割り当てを行う。
複数の車両100が隊列走行を行っているときには、障害物を検知する処理や、操舵や制動のタイミングを調整する処理、及び、これらの処理のために必要な情報を制御装置10等から通信によって取得する処理は、いずれも最も先頭を走行する車両100が行うことが好ましい。このため、例えば、先頭以外の車両100のみが外部通信を行う場合には、上記処理を行う先頭の車両100は、外部通信を行う車両100の外部通信装置170を介して(つまり間接的に)、制御装置10等との通信を行う必要がある。このような態様では、通信のタイムラグが生じることにより、先頭を走行する車両100が迅速に情報を取得することができないことが懸念される。
これに対し、本実施形態のように、常に先頭の車両100に外部通信を行わせる場合には、他の車両100の外部通信装置170を介することなく、先頭の車両100が制御装置10等と直接通信を行うことができる。このため、上記のようなタイムラグが生じることがない。
以上に説明したような制御を実現するために、制御装置10によって実行される処理の流れについて、図5を参照しながら説明する。図5に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置10によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS01では、外部通信を行っている車両100、すなわち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられている車両100の、隊列における現在の走行位置を取得する処理が行われる。当該処理は、それぞれの車両100と直接又は間接的に通信することによって行われる。
ステップS01に続くステップS02では、ステップS01で取得された走行位置が、予め設定された上記の特定位置(本実施形態では隊列の先頭)であるか否かが判定される。取得された走行位置が特定位置であった場合には、特定位置を走行している車両100が、外部通信装置170に割り当てられた識別情報に基づいて外部通信を行っているということである。この場合、識別情報を割り当てなおす処理は不要であるから、図5に示される一連の処理を終了する。
走行位置が特定位置とは異なる位置であった場合には、ステップS03に移行する。ステップS03では、現時点において特定位置を走行している車両100が、外部通信装置170を備えているか否かが判定される。当該車両100が外部通信装置170を備えていない場合には、図5に示される一連の処理を終了する。当該車両100が外部通信装置170を備えている場合にはステップS04に移行する。本実施形態では、隊列に含まれる全ての車両100が外部通信装置170を備えているので、ステップS03からは常にステップS04に移行することとなる。
ステップS04では、外部通信を行う車両100を、現時点において外部通信を行っている車両100から、特定位置を走行している車両100に切り換える処理が行われる。具体的には、現時点において外部通信を行っている車両100、の外部通信装置170に割り当てられている識別情報を、特定位置を走行している車両100、の外部通信装置170に割り当てなおす処理が行われる。これにより、図4(B)に示された状態から、図4(C)に示された状態へと移行する。
制御装置10によって行われる他の処理について説明する。図6に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置10によって繰り返し実行されるものである。当該処理は、図5に示される一連の処理と並行して実行される。
当該処理の最初のステップS11では、隊列の車両100と制御装置10との間で行われている外部通信に、異常が生じているか否かが判定される。外部通信が正常に行われている場合には、図5に示される一連の処理を終了する。一方、例えば車両100からの応答が一定時間途絶えた場合など、外部通信に何らかの異常が生じている場合には、ステップS12に移行する。
ステップS12では、隊列を走行している車両100の中で、外部通信を行う車両100を切り換える(つまり変更する)処理が行われる。具体的には、それまで外部通信を行っていた車両100、の外部通信装置170への識別情報の割り当てを解除し、その後、当該識別情報を、他の車両100の外部通信装置170に割り当てなおすよう、管理装置30に要求を送信する処理が行われる。これにより、外部通信を行う車両100が切り換えられる。このような処理が行われることにより、一部の外部通信装置170に故障等が生じた場合であっても、隊列走行中の車両100と制御装置10との間における外部通信を継続して行うことが可能となる。
ステップS12に続くステップS13では、車両100の走行位置を変更する処理が行われる。具体的には、外部通信装置170に識別情報を割り当てられた車両100が、隊列の特定位置(本実施形態では先頭の位置)を走行している状態となるように、隊列における各車両100の走行位置を変更する処理が行われる。
本実施形態に係る制御装置10は、車両制御装置150との通信を介して各車両100の操舵等を直接制御することで、各車両100の走行位置を変化させることが可能となっている。このような態様に代えて、制御装置10から各車両100に対して、目標となる走行位置を指定する信号のみが送信され、各車両100が操舵等を制御することで、その走行位置を指定された走行位置に変化させるような態様であってもよい。
上記の例では、特定位置として隊列のうち最も前方側の走行位置が設定されるのであるが、他の走行位置が特定位置として設定されることとしてもよい。つまり、隊列のうち最も前方側以外の位置で、外部通信が行われることとしてもよい。
例えば、隊列のうち最も前方側及び最も後方側を除いたいずれかの位置が、特定位置として設定されることとしてもよい。このような走行位置は、隊列以外の他の車両に追突してしまうことや、隊列以外の他の車両から追突されてしまう可能性の低い位置である。従って、上記のような走行位置を特定位置として設定しておけば、事故によって外部通信ができなくなってしまう可能性を低くすることができる。
本実施形態では、車両100が外部通信を行うに当たっての優先順位が、各車両100の走行位置毎に予め設定されている。この優先順位は、例えばステップS12の処理において、識別情報の割り当て先となる車両100を決定するための基準として用いられるものである。図7には、このような優先順位の一例が示されている。図7の各車両100の上部に括弧書きで示された数値が、その走行位置について設定された上記の優先順位を示している。当該数値が小さいほど、設定された優先順位は高くなる。
同図に示されるように、車両101が走行している位置、すなわち先頭から1番目の走行位置については、優先順位として最も高い1が設定されている。以降は、隊列の先頭から後方側に行くに従って、優先順位は1、2、3、4、5と設定されている。
設定された優先順位が最も高い1の車両101は、当初から外部通信装置170に識別情報が割り当てられて、外部通信を行う車両となっている。車両101が行う外部通信に異常が生じた場合には、車両101が備える外部通信装置170への識別情報の割り当てが解除された後、優先順位が次に高い車両102が外部通信を行うこととなる。尚、隊列におけるそれぞれの走行位置について予め設定される優先順位は、図7の例に示されるものとは異なっていてもよい。
制御装置10によって行われる更に他の処理について説明する。図8に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置10によって繰り返し実行されるものである。当該処理は、図5に示される一連の処理と並行して実行される。
当該処理の最初のステップS21では、隊列に含まれる複数の車両100の中に、外部通信装置170を備えていない車両100が存在するか否かが判定される。本実施形態の例のように、外部通信装置170を備えていない車両100が存在しない場合には、図8に示される一連の処理を終了する。外部通信装置170を備えていない車両100が存在する場合にはステップS22に移行する。
ステップS22では、外部通信装置170を備えていない車両100が、隊列において最も優先順位の低い位置を走行しているか否かが判定される。「最も優先順位の低い位置」とは、図7の例においては、優先順位として5が設定された最も後方側の位置である。外部通信装置170を備えていない車両100が、最も優先順位の低い位置を走行している場合には、図8に示される一連の処理を終了する。そうでない場合にはステップS23に移行する。
ステップS23では、上記車両100の走行位置を変更する処理が行われる。具体的には、外部通信装置170を備えていない車両100が、最も優先順位の低い位置を走行している状態となるように、隊列における各車両100の走行位置を変更する処理が行われる。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、隊列に含まれる車両100において外部通信装置170を備えていない車両100が存在する場合には、当該車両100に、優先順位の最も低い走行位置を走行させる処理を行う。このような処理が行われると、識別情報の割り当てが変更された際において、外部通信装置170を備えていない車両100の走行位置を変化させなくてもよくなる可能性が高くなる。その結果、各車両100の走行位置を変更させる処理を単純化することが可能となる。
外部通信装置170を備えていない車両100が複数台存在する場合には、これらの車両がいずれも優先順位の低い位置を走行するように、隊列の走行順を変更すればよい。例えば、外部通信装置170を備えていない車両100が2台存在する場合には、それぞれの車両100が、優先順位が最も低い位置と、2番目に低い位置とを走行するように、隊列に含まれる各車両100の走行順を変更すればよい。
以上においては、隊列に含まれる複数の車両100のうちの1台のみに対し、外部通信装置170への識別情報の割り当てが行われる場合の例について説明した。しかしながら、外部通信装置170への識別情報の割り当てが行われる車両100の台数は、隊列において2台以上であってもよい。つまり、通信会社から予め2つ以上の識別情報の付与を受けておくことにより、2台以上の車両100が同時に外部通信を行い得るような態様としてもよい。
このような場合において、それぞれの走行位置について設定される優先順位の例について、図9を参照しながら説明する。以下に説明するのは、通信会社から予め2つの識別情報が付与され、2台の車両100が同時に外部通信を行う場合の例である。
この例でも、隊列におけるそれぞれの走行位置には、予め図7の例と同様の優先順位が設定されている。つまり、隊列の先頭から後方側に行くに従って、当初の優先順位は1、2、3、4、5と設定されている。ただし、2つのうちの1つ目の識別情報が外部通信装置170に割り当てられると、それに応じて上記の優先順位が変更される。
図9(A)には、1つ目の識別情報が割り当てられた状態が示されている。1つ目の識別情報は、優先順位として1が設定された走行位置を走行する車両100、すなわち先頭の車両101の外部通信装置170に割り当てられる。
この例では、特定の車両100の外部通信装置170に識別情報が割り当てられると、隊列においてこれと前後に隣り合う走行位置の優先順位に5(つまり、隊列に含まれる車両の台数を示す数値)が加算される。図9(A)の例では、車両101の1つ後方を走行する車両102の走行位置の優先順位が、当初の2から7(2+5)へと変更されている。その結果、車両102の走行位置の優先順位は、隊列の中で最も低くなっている。
このため、2つめの識別情報は、車両102の外部通信装置170に対しては割り当てられず、優先順位が3の位置を走行する車両103の外部通信装置170、に対して割り当てられることとなる。車両102の走行位置の優先順位に5が加算されるのは、当該走行位置の優先順位を十分に低くしておくことで、1つ目の識別情報が先に割り当てられた車両101と、2つ目の識別情報が割り当てられる車両100とが、前後に隣り合う状態とならないようにするためである。
同時に外部通信を行い得る一対の車両100が、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行する場合には、隊列が2つに分離した際において、一方の隊列には外部通信を行い得る車両100が存在しなくなってしまう可能性がある。そこで、本実施形態に係る制御装置10では、同時に外部通信を行い得る一対の車両100が、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行しないように優先順位を適宜設定し、当該優先順位に基づいて外部通信を行う車両100を切り換える処理を行うこととしている。これにより、隊列が2つに分離した際において、分離後の2つの隊列のそれぞれに、外部通信を行い得る車両100が含まれる可能性を高くすることができる。
図9(B)に示されるのは、図9(A)のように優先順位が変更された後に、2つ目の識別情報が車両103の外部通信装置170に割り当てられた状態である。2つ目の識別情報が割り当てられたことに伴って、隊列において車両103と前後に隣り合う走行位置の優先順位に、再び5が加算される。図9(B)の例では、車両103の1つ後方を走行する車両104の走行位置の優先順位が、当初の4から9(4+5)へと変更されている。尚、車両103の1つ前方を走行する車両102の走行位置の優先順位にも5を加算してもよいのであるが、当該優先順位は、先に5が加算されることで既に十分に低くなっているので、図9(B)の例では当該処理を行わないこととしている。
仮に、3つ目の識別情報が存在する場合には、当該識別情報は、優先順位が5の走行位置を走行する車両105、の外部通信装置170に割り当てられることとなる。
識別情報の割り当てが行われる前において、それぞれの走行位置について予め設定される当初の優先順位は、図7の例とは異なるものであってもよい。図9(C)には、当初の優先順位の他の例が示されている。
図9(C)の例では、隊列のうち最も前方側となる走行位置(図9(C)では車両101の位置)に、優先順位として1が設定されている。また、隊列の内側のうち最も後方側となる走行位置(図9(C)では車両104の位置)に、優先順位として2が設定されている。隊列のうち最も後方側となる走行位置(図9(C)では車両105の位置)に、優先順位として3が設定されている。残りの車両100のうち後方側となる走行位置(図9(C)では車両103の位置)に、優先順位として4が設定されている。残りの車両100の走行位置(図9(C)では車両102の位置)に、優先順位として5が設定されている。
上記の例では、最も前方側となる走行位置に優先順位として1が設定されているのであるが、他の走行位置については、概ね後方側に行くほど優先順位が高くなるように設定されている。その理由は、後方側の走行位置を走行する車両100の外部通信装置170に2つ目の識別情報を割り当てておけば、隊列が2つに分離した際に、分離後の2つの隊列のそれぞれで外部通信が可能となる可能性が高いからである。
ただし、上記の例では、優先順位として2が設定されているのは、隊列の最も後方側となる走行位置ではなく、隊列の内側のうち最も後方側となる走行位置(図9(C)では車両104の位置)となっている。その理由は、当該走行位置は、後方側から他の車両に直接追突されることがなく、事故によって外部通信ができなくなってしまう可能性が低いからである。
2台以上の車両100が同時に外部通信を行い得るような場合において、制御装置10によって実行される処理の流れについて、図10を参照しながら説明する。図10に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置10によって繰り返し実行されるものである。当該処理は、図5に示される一連の処理に代えて実行される。
当該処理の最初のステップS31では、外部通信を行っている車両100、すなわち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられている各車両100の、隊列における現在の走行位置を取得する処理が行われる。当該処理は、それぞれの車両100と直接または間接的に通信することによって行われる。
ステップS31に続くステップS32では、ステップS31で取得された走行位置が、優先順位の高い位置であるか否かが判定される。「優先順位の高い位置」とは、外部通信装置170に識別情報が割り当てられていない他の全ての車両100、が走行しているそれぞれの走行位置のいずれよりも、優先順位の高い走行位置のことをいう。例えば、隊列に5台の車両100が含まれており、割り当てられた識別情報の数が2であった場合には、上記における「優先順位の高い位置」とは、優先順位として最も高い順位(例えば1)、又は2番目に高い順位(例えば2)が設定された走行位置のことである。
ステップS31で取得された走行位置が、優先順位の高い位置であった場合には、図10に示される一連の処理を終了する。優先順位の高い位置ではなかった場合には、ステップS33に移行する。ステップS33では、識別情報の割り当てを変更する処理が行われる。
当該処理の具体的な内容について、図11を参照しながら説明する。同図に示されるフローチャートは、図10のステップS33において実行される処理の流れを示すものである。
最初のステップS301では、隊列に含まれる車両100のうち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられていない他の車両100のそれぞれについて、その走行位置を特定する処理が行われる。その後、特定された走行位置の中で、最も高い優先順位が設定された走行位置が特定される。
ステップS301に続くステップS302では、上記のように特定された走行位置を走行している車両100の外部通信装置170に、識別情報を割り当てなおす処理が行われる。ステップS302に続くステップS303では、上記のように識別情報を割り当てられた車両100、による外部通信が開始される。これにより、外部通信を行う車両100が、上記における「優先順位の高い位置」を走行している車両100へと切り換えられる。尚、図11に示される処理は、優先順位の高い位置を走行している車両100のそれぞれが外部通信を行い得る状態となるまで、必要に応じて繰り返し実行される。
例えば図5のステップS04や、図11のステップS302のように、識別情報を割り当てなおすために行われる処理の更に具体的な流れについて、図12を参照しながら説明する。隊列に含まれる複数の車両100のうち、それまで外部通信を行っていた車両100のことを、以下では「第1車両」とも称する。また、識別情報の割り当てに伴い、これから外部通信を行うことになる車両100のことを、以下では「第2車両」とも称する。つまり、以下に説明するのは、第1車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、第2車両の外部通信装置170に割り当てなおすために行われる処理の流れである。
最初のステップS41では、第1車両による外部通信を停止させる処理が行われる。ステップS41に続くステップS42では、第1車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、第2車両の外部通信装置170に割り当てる処理が行われる。当該処理は、IDと識別情報との対応関係を変化させるよう、管理装置30に要求を送信する処理である。この処理により、第2車両は外部通信を行うことが可能な状態となる。ステップS42に続くステップS43では、第2車両による外部通信を開始させる処理が行われる。
このように、第1車両が外部通信を行っている状態から、第2車両が外部通信を行っている状態へと切り換える際には、本実施形態に係る制御装置10は、第1車両による外部通信を先ず停止させた後で(ステップS41)、第1車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、第2車両の外部通信装置170へと割り当てて(ステップS42)、その後に第2車両による外部通信を開始させるように構成されている。
このような構成においては、1つの識別情報に基づく外部通信が、2つの外部通信装置170のそれぞれにおいて同時に実行されてしまうような事態を確実に防止することができる。また、第1車両が通信に用いていた識別情報と、第2車両が通信に用いる識別情報とは互いに同じものなので、通信会社から予め付与を受けておく識別情報の数を少なくすることができる。
識別情報を割り当てなおすために行われる処理の他の例について、図13を参照しながら説明する。
この例における最初のステップS51では、第2車両による外部通信を開始させる処理が行われる。この時点では、第1車両による外部通信はまだ停止されておらず、引き続き行われている。従って、ステップS51において第2車両の外部通信装置170に割り当てられる識別情報は、切り換え時のために予めストックされていたものであって、第1車両の外部通信装置170に割り当てられている識別情報とは別のものである。
ステップS51に続くステップS52では、第1車両による外部通信を停止させる処理が行われる。これにより、第1車両が外部通信を行っていた当初の状態から、第2車両が外部通信を行っている状態へと移行する。
このように、第1車両が外部通信を行っている状態から、第2車両が外部通信を行っている状態へと切り換える際には、上記の例に係る制御装置10は、第2車両による外部通信を開始させた後で(ステップS51)、第1車両による前記外部通信を停止させるように構成されている(ステップS52)。
このような構成においては、第1車両による外部通信が行われている期間と、第2車両による外部通信が行われている期間とが完全には分離されず、一時的に重なることとなる。このため、外部通信を途切れることなく継続させることが可能となる。
ところで、例えば図5のステップS04や、図11のステップS302のような、識別情報を割り当てなおす処理は、周囲の状況によっては実行することが適切ではない場合がある。例えば、隊列が交差点を通過する際には、車両制御装置150が処理する必要のある情報量が増加するので、識別情報を割り当てなおすことに伴って外部通信が一時的に途切れてしまうことは好ましくない。そこで、本実施形態に係る制御装置10は、図5のステップS04等を実行する際に、その実行タイミングを調整する処理を行っている。当該処理の流れについて、図14を参照しながら説明する。
最初のステップS61では、隊列の周囲の状況が安全であるか否かが判定される。当該判定は、外部通信によって車両制御装置150から送信される情報に基づいて行われる。例えば、ジャンクションの合流地点や交差点等を隊列が通過しているときには、隊列の周囲の状況が安全ではないと判定される。また、他の車両が隊列に接近しており、当該車両との衝突の可能性があるような状況のときにも、隊列の周囲の状況が安全ではないと判定される。
隊列の周囲の状況が安全であると判定された場合には、ステップS62に移行する。ステップS62では、隊列に含まれる各車両100の状況が安全であるか否かが判定される当該判定も、外部通信によって車両制御装置150から送信される情報に基づいて行われる。例えば、隊列を走行する車両100の一部又は全部の走行位置を変更する処理(つまり、前後を入れ換える処理)が行われているときには、各車両100の状況が安全ではないと判定される。また、隊列の各車両100がレーンチェンジを行っているときや、右折又は左折を行っているときにも、各車両100の状況が安全ではないと判定される。
各車両100の状況が安全であると判定された場合には、ステップS63に移行する。ステップS63では、識別情報を割り当てなおす処理、すなわち、図5のステップS04等の処理が実行される。
ステップS61において、隊列の周囲の状況が安全ではないと判定された場合や、ステップS62において、各車両100の状況が安全ではないと判定された場合には、ステップS64に移行する。ステップS64では、識別情報を割り当てなおす処理、すなわち、図5のステップS04等の処理が保留される。その後、図14に示される一連の処理が再度実行される。識別情報の割り当ては、その後において隊列の周囲の状況が安全となり、各車両100の状況が安全となったタイミングにおいて実行されることとなる。
尚、ステップS61及びステップS62の処理は、本実施形態のように両方が実行されてもよいのであるが、これらのうち一方のみが実行されるような態様であってもよい。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、隊列の周囲の状況、又は隊列に含まれる各車両100の状況に応じて、外部通信を行う車両100を切り換える処理の実行タイミングを調整するように構成されている。これにより、常に適切なタイミングで外部通信を行う車両100を切り換えることができる。
尚、上記の例では、隊列の周囲の状況等が適切な状況になるのを待ってから、外部通信を行う車両100を切り換えることとしている。このような態様に換えて、外部通信を行う車両100を切り換える必要が生じた際に、切り換えるために適切な状況となるように、各車両100の走行状態を予め変化させることとしてもよい。例えば、隊列に含まれる全ての車両100を路肩に停止させ、安全な状況となった後で、外部通信を行う車両100を切り換える処理を開始することとしてもよい。また、各車両100のレーンチェンジや加減速を禁止して、定速走行している状態となった後に、外部通信を行う車両100を切り換える処理を開始することとしてもよい。
外部通信を行う車両100を切り換える処理の他の例について、図15を参照しながら説明する。この例では、隊列に含まれる各車両100の走行位置が、3つのグループに分けられている。同図に示されるように、グループG1には、最も先頭の走行位置のみが含まれている。グループG2には、先頭から2番目の走行位置から、先頭から4番目の走行位置までが含まれている。グループG3には、最も後方の走行位置のみが含まれている。
この例では、外部通信を行う車両100を切り換える処理が、それぞれのグループ内でのみ行われる。例えば、グループG2の走行位置を走行する車両103が外部通信を行っている場合には、車両103の外部通信装置170に割り当てられている識別情報は、その後、同じグループG2の走行位置を走行する車両(102又は104)のみに割り当てられることとなる。識別情報の割り当て先については、この例のような制約が設けられていてもよい。
識別情報とIDとの対応関係が管理装置30によっては管理されない場合の例について、図16を参照しながら説明する。この例では、実際に外部通信を行っているか否かに拘らず、それぞれの外部通信装置170に予め識別情報が記憶されている。外部通信装置170による外部通信を行う際には、その外部通信装置170に記憶されている識別情報をアクティブなものとし、当該識別情報に基づいた外部通信を開始させる。従って、この例においては、上記のように記憶された識別情報をアクティブなものとすることが、識別情報を割り当てて外部通信を行わせることに該当する。識別情報をアクティブなものとする処理は、制御装置10からそれぞれの車両制御装置150に向けて送信される信号に基づいて、車両制御装置150によって実行される。尚、識別情報を「アクティブ」なものとするとは、当該識別情報に基づいた外部通信が禁止されている状態から、当該識別情報に基づいた外部通信を許容する状態へと切り換えることを意味する。
図16(A)に示される例では、先頭の走行位置を走行する車両101の外部通信装置170に、識別情報としてS1が記憶されている。また、2番目以降の走行位置を走行する4台の車両(102、103、104、105)のそれぞれの外部通信装置170には、共通の識別情報としてS2が記憶されている。このように、それぞれの外部通信装置170に識別情報を記憶させておく処理は、制御装置10によって予め行われている。
図16(A)の例では、車両101の外部通信装置170に記憶された識別情報であるS1のみがアクティブとなっており、これに基づいて車両101のみが外部通信を行っている。その他の車両102等の外部通信装置170に記憶された識別情報であるS2は、いずれもアクティブにはなっていない。尚、図16(A)においてS2が括弧書きで示されているのは、S2がアクティブにはなっていないことを示している。後述の図16(B)や図16(C)でも同様である。
図16(A)の状態から、外部通信を行う車両100を切り換える際には、制御装置10は、車両101による外部通信を停止させて(つまり、S1をアクティブではない状態にして)、他の車両102等のうちいずれかの外部通信装置170に記憶された識別情報(S2)をアクティブにする。
このように、上記の例における制御装置10は、外部通信装置170を備えた車両100のうち、外部通信を行っていないそれぞれの車両(102、103、104、105)の外部通信装置170に対し、共通の識別情報を記憶させておく予め処理を行っている。このような態様であれば、識別情報とIDとの対応関係が管理装置30によって管理されない状況であっても、識別情報の割り当てを制御装置10によって変更することができる。
図16(B)に示される例では、先頭の走行位置を走行する車両101の外部通信装置170に、識別情報としてS1が記憶されている。また、先頭から4番目の走行位置を走行する車両104の外部通信装置170に、識別情報としてS2が記憶されている。
先頭から2番目の走行位置を走行する車両102の外部通信装置170、及び、先頭から3番目の走行位置を走行する車両103の外部通信装置170には、共通の識別情報としてS3が記憶されている。最も後方の走行位置を走行する車両105の外部通信装置170には、識別情報としてS4が記憶されている。
図16(B)の例では、車両101の外部通信装置170に記憶された識別情報であるS1と、車両104の外部通信装置170に記憶された識別情報であるS2と、がアクティブとなっている。このため、車両101及び車両104のそれぞれが外部通信を行っている。その他の識別情報であるS3、S4は、いずれもアクティブとはなっていない。
図16(B)の状態から、外部通信を行う車両100を切り換える際には、制御装置10は、車両101又は車両102による外部通信を停止させて(つまり、S1又はS2をアクティブではない状態にして)、車両102又は車両103等のうちいずれかの外部通信装置170に記憶された識別情報(S3)をアクティブにする。尚、車両105の外部通信装置170に記憶された識別情報であるS4は、上記の後において更に識別情報の切り換えが必要となった際にアクティブにされるものであり、予備として記憶されているものである。
図16(C)には、互いに独立に走行する2つの隊列(隊列1及び隊列2)が示されている。隊列1には、これまでの例と同様に、5台の車両100(101、102、103、104、105)が含まれている。各車両100の外部通信装置170には、識別情報として、先頭から順にS1、S3、S4、S5、S6がそれぞれ記憶されている。これら識別情報の中ではS1のみがアクティブとなっており、S3、S4、S5、S6はいずれもアクティブとはなっていない。このため、隊列1に含まれる車両100の中では、車両101のみがS1に基づいて外部通信を行っており、他の車両100は外部通信を行っていない。
隊列2には、5台の車両100(111、112、113、114、115)が含まれている。各車両100の外部通信装置170には、識別情報として、先頭から順にS2、S3、S4、S5、S6がそれぞれ記憶されている。これら識別情報の中ではS2のみがアクティブとなっており、S3、S4、S5、S6はいずれもアクティブとはなっていない。このため、隊列2に含まれる車両100の中では、車両121のみがS2に基づいて外部通信を行っており、他の車両100は外部通信を行っていない。
隊列1において、外部通信を行う車両100を切り換える際には、制御装置10は、車両101による外部通信を停止させて(つまり、S1をアクティブではない状態にして)、他の車両102等のうちいずれかの外部通信装置170に記憶された識別情報(S3等)をアクティブにする。
同様に、隊列2において、外部通信を行う車両100を切り換える際には、制御装置10は、車両111による外部通信を停止させて(つまり、S2をアクティブではない状態にして)、他の車両112等のうちいずれかの外部通信装置170に記憶された識別情報(S3等)をアクティブにする。
図16(C)の例では、アクティブになっていない識別情報(例えばS3)が、隊列1と隊列2との間で共有されている。このため、それぞれの隊列において上記のように識別情報の割り当てが切り換えられる際には、同じ識別情報が、隊列1及び隊列2の両方で同時にアクティブとはならないように留意する必要がある。同一の識別情報が同時にアクティブとされることを防止するためには、各隊列の制御装置10が、識別情報(S3等)が他の隊列においてアクティブとされているか否かを、管理装置30に対して予め問い合わせることとすればよい。
複数の隊列において保持されている識別情報の数が、複数隊列間で同時にアクティブな状態とされる識別情報の数よりも多くてもよい。例えば図16(C)の例において、隊列1及び隊列2のそれぞれの車両100の外部通信装置170に、識別情報S1、S2、S3が記録されていることとしてもよい。この場合、隊列1の車両101においてはS1をアクティブな状態とし、隊列2の車両111においてはS2をアクティブな状態とすることができる。その後、外部通信を車両101以外の車両100で行わせるには、車両102乃至車両105のいずれかにおいてS3をアクティブな状態とした後、車両101においてS1を非アクティブな状態とすればよい。隊列2においても、同様の切り換えを行うことができる。これにより、記憶されている識別情報の数を車両100の台数よりも少なくすることができる。好適には、それぞれの隊列において2つの識別情報をアクティブとした上で、1つまたはそれ以上の非アクティブな予備の識別情報を、それぞれの隊列で共有しておくこととすればよい。
図16に示される例では、識別情報がアクティブになっている車両100の外部通信装置170と、識別情報がアクティブになっていない車両100の外部通信装置170と、のそれぞれに記憶されている識別情報が互いに異なっているのであるが、両者に同じ識別情報が記憶されていることとしてもよい。例えば図16(A)の例では、全ての車両100の外部通信装置170に、同一の識別情報であるS1が記憶されていることとしてもよい。
図16(B)の例では、車両102、車両103、車両105のそれぞれの外部通信装置170に、識別情報としてS1又はS2が記憶されていることとしてもよい。
図16(C)の例では、隊列1の各車両100の外部通信装置170に、同一の識別情報であるS1が記憶されていることとし、隊列2の各車両100の外部通信装置170に、同一の識別情報であるS2が記憶されていることとしてもよい。この場合、隊列1において識別情報の割り当てを変更する際には、制御装置10は、車両101の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S1)をアクティブではない状態とし、例えば車両102の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S1)をアクティブな状態とすればよい。同様に、隊列2において識別情報の割り当てを変更する際には、制御装置10は、車両111の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S2)をアクティブではない状態とし、例えば車両112の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S2)をアクティブな状態とすればよい。
隊列の各車両100の外部通信装置170に記憶されている識別情報の種類の数は、同時にアクティブな状態とされる識別情報の数よりも多くてもよい。これにより、例えば図16(A)の例においては、車両102の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S2)をアクティブな状態とした後で、車両101の外部通信装置170に記憶されている識別情報(S1)をアクティブではない状態とすることができる。この場合、識別情報を複数回にわたりアクティブではない状態とする必要が生じた場合でも、識別情報を交互に切り換えることで対応することができる。図16(B)、図16(C)の例においても同様である。
当初から外部通信装置170に識別情報を記憶させておき、外部通信装置170の通信機能をONに切り替えることで、当該識別情報をアクティブにしても良い。
通信を介して識別情報を取得し、これを外部記憶装置に記憶させることとしてもよい。この場合、識別情報を記憶することで、当該識別情報をアクティブな状態としてもよい。識別情報は隊列内のいずれかの車両100の外部通信装置170で予め保管し、それを送受信することとしても良い。外部通信装置170が複数の識別情報を保管してもよい。通信網20や管理装置30から識別情報を取得してもよい。識別情報を取得する際、当該識別情報を新たに購入してもよい。
第2実施形態について説明する。本実施形態では、制御装置10によって実行される処理の内容において第1実施形態と異なっている。
本実施形態に係る制御装置10によって実行される処理の流れについて、図17を参照しながら説明する。図17に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置10によって繰り返し実行されるものである。図17に示される一連の処理は、図5に示される一連の処理に換えて実行される。
最初のステップS71では、外部通信を行っている車両100、すなわち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられている車両100の、隊列における現在の走行位置を取得する処理が行われる。当該処理は、それぞれの車両100と直接又は間接的に通信することによって行われる。
ステップS71に続くステップS72では、ステップS71で取得された走行位置が、予め設定された特定位置であるか否かが判定される。本実施形態でも、図4を参照しながら説明した第1実施形態の例と同様に、隊列のうち最も先頭となる走行位置が予め特定位置として設定されている。
ステップS71で取得された走行位置が特定位置であった場合には、特定位置を走行している車両100が、外部通信装置170に割り当てられた識別情報に基づいて外部通信を行っているということである。この場合、図17に示される一連の処理を終了する。取得された走行位置が特定位置でなかった場合にはステップS73に移行する。
ステップS73では、隊列に含まれる一部または全部の車両100の走行位置を変化させる処理が行われる。具体的には、外部通信を行っている車両100が、隊列における特定位置を走行している状態となるように、隊列に含まれるそれぞれの車両100の走行位置を変化させる処理が行われる。
例えば、図4(B)の例のように、外部通信を行っている車両101が先頭から2番目となる走行位置を走行していた場合には、車両102の走行位置と、車両101の走行位置とを互いに入れ換える処理が行われる。車両101は、その外部通信装置170に識別情報が割り当てられた状態のまま、その走行位置を先頭の特定位置へと変化させることとなる。
上記のような処理が行われる結果、特定位置を走行している車両100が外部通信を行っている状態となる。このように、本実施形態の制御装置10は、第1実施形態のように識別情報を割り当てなおすのではなく、隊列における車両100の走行位置を変化させることによって、特定位置を走行している車両100が外部通信を行っている状態に切り換える処理を行う。これにより、第1実施形態において説明したものと同様の効果を奏する。尚、本実施形態でも、隊列の先頭とは異なる走行位置が特定位置として設定されていてもよい。
本実施形態においても、予め外部通信装置170への識別情報の割り当てが行われる車両100の台数は、隊列において2台以上であってもよい。つまり、通信会社から予め2つ以上の識別情報の付与を受けておくことにより、2台以上の車両100が同時に外部通信を行い得るような態様としてもよい。
このような場合において、制御装置10によって行われる処理について、図18を参照しながら説明する。尚、本実施形態でも、図9(B)等を参照しながら説明したものと同様に、隊列のそれぞれの走行位置には、外部通信を行うに当たっての優先順位が予め設定されているものとする。
最初のステップS81では、外部通信を行っている車両100、すなわち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられている各車両100の、隊列における現在の走行位置を取得する処理が行われる。当該処理は、それぞれの車両100と直接または間接的に通信することによって行われる。
ステップS81に続くステップS82では、ステップS81で取得された走行位置が、優先順位の高い位置であるか否かが判定される。「優先順位の高い位置」とは、外部通信装置170に識別情報が割り当てられていない他の全ての車両100、が走行しているそれぞれの走行位置のいずれよりも、優先順位の高い走行位置のことをいう。例えば、隊列に5台の車両100が含まれており、割り当てられた識別情報の数が2であった場合には、上記における「優先順位の高い位置」とは、優先順位として最も高い順位(例えば1)、又は2番目に高い順位(例えば2)が設定された走行位置のことである。
ステップS81で取得された走行位置が、優先順位の高い位置であった場合には、図18に示される一連の処理を終了する。優先順位の高い位置ではなかった場合には、ステップS83に移行する。ステップS83では、車両100の走行位置を変化させる処理が行われる。
当該処理の具体的な内容について、図19を参照しながら説明する。同図に示されるフローチャートは、図18のステップS83において実行される処理の流れを示すものである。
最初のステップS801では、隊列に含まれる車両100のうち、外部通信装置170に識別情報が割り当てられていない他の車両100のそれぞれについて、その走行位置を特定する処理が行われる。その後、特定された走行位置の中で、最も高い優先順位が設定された走行位置が特定される。
ステップS801に続くステップS802では、上記のように特定された走行位置を走行している車両100と、外部通信装置170に識別情報が割り当てられている車両100とについて、互いの走行位置を入れ換えさせる処理が行われる。これにより、上記における「優先順位の高い位置」を走行している車両100が外部通信を行う状態となる。尚、図19に示される処理は、優先順位の高い位置を走行している車両100のそれぞれが外部通信を行い得る状態となるまで、必要に応じて繰り返し実行される。
本実施形態では、上記の「優先順位の高い位置」が、隊列において前後に隣り合うことの無いように優先順位が予め設定させている。例えば、図9(B)を参照しながら説明した例と同様に、優先順位が先頭から順に1、7、3、9、5、のように設定されていてもよい。優先順位がこのように設定された状況の下で、図18や図19を参照しながら説明したような処理が行われると、同時に外部通信を行い得る一対の車両100が、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行することがない。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、同時に外部通信を行い得る一対の車両100が、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行しないように、隊列に含まれるそれぞれの車両100の走行位置を変化させるように構成されている。これにより、隊列が2つに分離した際において、分離後の2つの隊列のそれぞれに、外部通信を行い得る車両100が含まれる可能性を高くすることができる。
第3実施形態について、図20を参照しながら説明する。本実施形態では、制御装置10が建物の屋内に設置されているのではなく、隊列に含まれる複数の車両100のうちの1台に設置されている。図20に示される例では、隊列の先頭を走行する車両101に制御装置10が搭載されている。このような態様に換えて、隊列の先頭以外を走行する車両102等のいずれかに、制御装置10が搭載されている態様としてもよい。
制御装置10は、車々間通信によってそれぞれの車両100の車両制御装置150と通信を行うと共に、外部通信によって管理装置30とも通信を行う。制御装置10によって行われる具体的な処理は、第1実施形態や第2実施形態において説明した処理と同様である。このような態様でも、第1実施形態や第2実施形態において説明したものと同様の効果を奏する。
第4実施形態について説明する。図21に示されるように、本実施形態では、隊列に含まれる車両100の台数分だけ制御装置10が用意されており、これらが、隊列に含まれるそれぞれの車両100に設置されている。図21においては、車両101に設置された制御装置10が制御装置11として示されている。同様に、車両102に設置された制御装置10が制御装置12として示されており、車両103に設置された制御装置10が制御装置13として示されており、車両104に設置された制御装置10が制御装置14として示されており、車両105に設置された制御装置10が制御装置15として示されている。
本実施形態では、以上のような5つの制御装置10が、必要に応じて互いに必要な情報を車々間通信で共有しながらも、各車両100において個別に処理を行うように構成されている。
制御装置10によって実行される処理について、図22を参照しながら説明する。図22に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、それぞれの制御装置10によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS91では、自車両の走行位置を取得する処理が行われる。ここでいう「自車両」とは、図22の処理を行っている制御装置10が搭載された車両100のことである。つまり、制御装置10から見て、自らが搭載された車両100のことである。以下の説明においても、上記と同じ意味で「自車両」の語を用いる。
ステップS91に続くステップS92では、ステップS91で取得された自車両の走行位置が、予め設定された特定位置であるか否かが判定される。本実施形態でも、図4を参照しながら説明した第1実施形態の例と同様に、隊列のうち最も先頭となる走行位置が予め特定位置として設定されている。
自車両の走行位置が特定位置であった場合には、ステップS93に移行する。ステップS93では、管理装置30に対して、識別情報の割り当てを要求する処理が行われる。当該処理は、自車両の外部通信装置170に対し識別情報を割り当てて、外部通信を可能とすることを要求する処理である。当該処理が行われると、管理装置30は、識別情報とIDとの対応関係(図3)を変化させることにより、上記自車両の外部通信装置170に識別情報が割り当てられた状態とする。このような態様に換えて、管理装置30を介することなく、他の車両100から自車両へと識別情報が直接譲渡されるような態様であってもよい。
ステップS93に続くステップS94では、割り当てられた識別情報に基づいて、自車両の外部通信装置170による外部通信を開始させる処理が行われる。
尚、ステップS92からステップS93に移行した時点において、自車両の外部通信装置170に既に識別情報が割り当てられていた場合には、ステップS93及びステップS94の処理は行われない。
ステップS92において、自車両の走行位置が特定位置ではなかった場合には、ステップS95に移行する。ステップS95では、自車両の外部通信装置170による外部通信を停止させる処理が行われる。ステップS95に続くステップS96では、管理装置30に対して、識別情報の譲渡を要求する処理が行われる。当該処理は、自車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、他の車両100の外部通信装置170に譲渡して割り当てることにより、当該車両100による外部通信を可能とすることを要求する処理である。当該処理が行われると、管理装置30は、識別情報とIDとの対応関係(図3)を変化させることにより、他の車両100の外部通信装置170に識別情報が割り当てられた状態とする。このような態様に換えて、管理装置30を介することなく、自車両から他の車両100へと識別情報が直接譲渡されるような態様であってもよい。
尚、ステップS92からステップS95に移行した時点において、自車両の外部通信装置170に既に識別情報が割り当てられていなかった場合には、ステップS95及びステップS96の処理は行われない。
図23には、車両100及び管理装置30のそれぞれによって実行される処理の流れが示されている。同図の左側に示されているのは、それまで外部通信を行っていた車両100、即ち第1車両に設置された制御装置10によって実行される処理の流れである。同図の中央に示されているのは、管理装置30によって実行される処理の流れである。同図の右側に示されているのは、それまで外部通信を行っていなかった車両100、即ち第2車両に設置された制御装置10によって実行される処理の流れである。
ステップS96において第1車両から(他の車両100への)識別情報の譲渡が要求され、ステップS93において第2車両から(自車両への)識別情報の割り当てが要求されると、管理装置30は、ステップS97において、第1車両の識別情報を無効化する処理を行う。これにより、いずれの外部通信装置170も、当該識別情報に基づいた外部通信を行うことができなくなる。その結果、第1車両による外部通信が停止された状態となる。
ステップS97に続くステップS98では、上記の識別情報を、第2車両の外部通信装置170に割り当てると共に、当該識別情報を再び有効化する処理が行われる。その後、第2車両はステップS94の処理を行い、割り当てられた識別情報に基づいた外部通信を開始する。
以上のように、本実施形態に係る制御装置10は、自らが搭載された車両100(自車両)が、隊列における特定位置を走行していることが検知された場合には、自車両に外部通信を行わせる処理を行うように構成されている。その際、制御装置10は、自らが搭載された車両100に外部通信を行わせるために、識別情報の割り当てを要求する処理を行う(ステップS93)。
自車両の走行位置が特定位置でなかった場合には、制御装置10は、自らが搭載された車両による外部通信を停止させ、自車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、他の車両の外部通信装置170に割り当てる(つまり譲渡する)処理を行う。上記の例では、制御装置10が、自車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、管理装置30に渡すことによって、他の車両100の外部通信装置170に割り当てることとしている。このような態様に換えて、制御装置10が、自車両の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、例えば他の車両100の制御装置10を介する等により、他の車両100の外部通信装置170に割り当てることとしてもよい。つまり、自車両から他の車両100へと識別情報が直接譲渡されるような態様であってもよい。
上記の例では、特定位置として隊列のうち最も前方側の走行位置が設定されるのであるが、他の走行位置が特定位置として設定されることとしてもよい。つまり、隊列のうち最も前方側以外の位置で、外部通信が行われることとしてもよい。
例えば、隊列のうち最も前方側及び最も後方側を除いたいずれかの位置が、特定位置として設定されることとしてもよい。このような走行位置は、隊列以外の他の車両に追突してしまうことや、隊列以外の他の車両から追突されてしまう可能性の低い位置である。従って、上記のような走行位置を特定位置として設定しておけば、事故によって外部通信ができなくなってしまう可能性を低くすることができる。
尚、通信会社から予め付与される識別情報の数が複数である場合には、特定位置も、識別情報の数と同じ数だけ設定されていればよい。
第5実施形態について説明する。本実施形態では、図21の第4実施形態と同様に、隊列に含まれる車両100の台数分だけ制御装置10が用意されており、これらが、隊列に含まれるそれぞれの車両100に設置されている。本実施形態では、制御装置10によって実行される処理の内容においてのみ第4実施形態と異なっている。
制御装置10によって実行される処理について、図24を参照しながら説明する。図24に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、それぞれの制御装置10によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS101では、自車両の走行位置を取得する処理が行われる。ステップS101に続くステップS102では、走行順位についての優先順位を取得する処理が行われる。本実施形態でも、図9(B)等を参照しながら説明したものと同様に、隊列のそれぞれの走行位置には、外部通信を行うに当たっての優先順位が予め設定されている。それぞれの走行位置と、設定された優先順位との対応関係は、それぞれの制御装置10で予め供給され記憶されている。ステップS102で行われる処理は、記憶されていた上記の対応関係を呼び出す処理である。当該処理が行われる結果、制御装置10は、自車両を含む各車両100が走行しているそれぞれの走行位置について、その優先順位の高低を判断することができるようになる。
ステップS102に続くステップS103では、隊列における外部通信が正常に行われているか否かが判定される。当該判定は、制御装置10と管理装置30との間の通信が可能であるか否かに基づいて行われる。ここでいう「通信」には、自車両が行う外部通信によって実現される通信のみならず、他の車両100が行う外部通信と、当該車両100との間の車々間通信と、によって実現される通信も含まれる。いずれの態様であっても、制御装置10と管理装置30との間の通信が可能となっている場合には、隊列における外部通信が正常に行われていると判定される。一方、制御装置10と管理装置30との間の通信が不可能となっている場合には、隊列における外部通信が正常には行われていないと判定される。
隊列における外部通信が正常に行われていた場合には、図24に示される一連の処理を終了する。隊列における外部通信が正常に行われていなかった場合には、ステップS104に移行する。ステップS104では、管理装置30に対して、識別情報の割り当てを要求する処理が開始される。当該処理は、自車両の外部通信装置170に対し識別情報を割り当てて、外部通信を可能とすることを要求する処理である。当該処理が行われると、その後において管理装置30は、識別情報とIDとの対応関係(図3)を変化させることにより、上記自車両の外部通信装置170に識別情報が割り当てられた状態とする。このような態様に換えて、管理装置30を介することなく、他の車両100から自車両へと識別情報が直接譲渡されるような態様であってもよい。
ステップS104に続くステップS105では、自車両の走行位置よりも優先順位の高い走行位置を走行している他の車両100、に設置された制御装置10からも、識別情報の割り当てを要求する処理が行われているか否かが判定される。他の車両100に設置された制御装置10からは上記の要求がなされていない場合には、ステップS104で開始された要求が継続して行われる。最終的には、自車両の外部通信装置170に識別情報が割り当てられた状態となる。
その後、ステップS106に移行する。ステップS106では、自車両の外部通信装置170に割り当てられた識別情報に基づいて外部通信を開始させる処理が行われる。これにより、隊列による外部通信が再び正常に行われるようになる。
ステップS105において、自車両の走行位置よりも優先順位の高い走行位置を走行している他の車両100、に設置された制御装置10からも、識別情報の割り当てを要求する処理が行われていた場合には、ステップS107に移行する。ステップS107では、ステップS104で開始された要求を停止する処理が行われる。その後における識別情報の割り当ては、自車両の外部通信装置170に対してではなく、優先順位の高い走行位置を走行している車両100の外部通信装置170に対して行われることとなる。これにより、隊列による外部通信が再び正常に行われるようになる。
以上のように、本実施形態に係る制御装置10は、自らが搭載された車両100よりも、優先順位の高い走行位置を走行している他の車両100から、識別情報の割り当てを要求する処理が並行して行われている場合には、識別情報の割り当てを要求する処理を停止するように構成されている。これにより、優先順位の高い走行位置を走行している車両100に、優先的に外部通信を行わせることができる。
第6実施形態について説明する。本実施形態では、図21の第4実施形態と同様に、隊列に含まれる車両100の台数分だけ制御装置10が用意されており、これらが、隊列に含まれるそれぞれの車両100に設置されている。本実施形態では、制御装置10によって実行される処理の内容においてのみ、第4実施形態や第5実施形態と異なっている。
制御装置10によって実行される処理について、図25を参照しながら説明する。図25に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、それぞれの制御装置10によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS111では、自車両と前後いずれかに隣り合う走行位置を走行している他の車両100が、外部通信を行っているか否かが判定される。つまり、自車両の1つ前又は1つ後ろを走行している車両100が、外部通信を行っているか否かが判定される。当該車両100が外部通信を行っている場合には、ステップS112に移行する。ステップS112では、それまで自車両が行っていた外部通信を終了する処理が行われる。当該外部通信に用いられていた識別情報は、例えば管理装置30を介して、他の車両100の外部通信装置170に譲渡され割り当てられる。尚、ステップS111からステップS112に移行した時点において、自車両の外部通信装置170に識別情報が割り当てられていなかった場合には、ステップS112の処理は行われない。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、自らが搭載された車両100からみて、隊列において前後いずれかに隣り合う走行位置を走行している車両100において外部通信が行われている場合には、自らが搭載された車両100による外部通信を停止させるように構成されている。
尚、ステップS111における判定は、他の車両100のうち、自車両よりも優先順位の高い走行位置を走行している車両100についてのみ行われることとしてもよい。
ステップS111において、自車両と前後に隣り合う走行位置を走行している他の車両100が、いずれも外部通信を行っていなかった場合には、ステップS113に移行する。ステップS113では、自車両による外部通信を開始させる処理が行われる。具体的には、他の車両100の外部通信装置170に割り当てられていた識別情報を、例えば管理装置30を介して、自車両の外部通信装置170に割り当てなおした後、当該識別情報に基づいて外部通信を開始する処理が行われる。尚、ステップS111からステップS113に移行した時点において、自車両による外部通信が既に行われていた場合には、ステップS113の処理は行われない。
このように、本実施形態に係る制御装置10は、自らが搭載された車両100からみて、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行している車両100において外部通信が行われていない場合には、自らが搭載された車両による外部通信を開始させるように構成されている。
つまり、本実施形態に係る制御装置10は、同時に外部通信を行い得る一対の車両100が、隊列において前後に隣り合う走行位置を走行しないように、隊列に含まれるそれぞれの車両100の走行位置を変化させるように構成されている。これにより、隊列が2つに分離した際において、分離後の2つの隊列のそれぞれに、外部通信を行い得る車両100が含まれる可能性を高くすることができる。
以上に説明したそれぞれの実施形態においては、制御装置10が、識別情報の割り当てを行ったり、車両100の走行位置を変更する処理を行ったりすることが可能となっている。しかしながら、外部通信を行う車両100の走行位置などを変更する必要がない場合には、制御装置10が設けられていない態様としてもよい。この場合、隊列において、同時に外部通信を行い得る車両100の数(つまり、付与された識別情報の数)が、隊列に含まれる車両100の数よりも少なくなっていることはこれまでと同様なのであるが、識別情報の割り当ては行われず、車両100の走行位置の変更も行われない。このような態様であっても、全ての車両100に個別の識別情報を割り当てた場合に比べて、外部通信に伴う通信コストを抑制することができるという効果が得られる。
以上においては、制御装置10による処理(例えば、図5に示される一連の処理)が、所定の制御周期が経過する毎に繰り返し実行される例について説明した。しかしながら、制御装置10による処理は、上記とは異なるタイミングで実行されることとしてもよい。例えば、一時停車時や、Ready-On、Ready-Offのとき等、所定の条件が成立したときに実行されることとしてもよい。また、所定の制御周期が経過したときと、所定の条件が成立したときと、の両方において実行されることとしてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:制御装置
100:車両
160:車々間通信装置
170:外部通信装置
100:車両
160:車々間通信装置
170:外部通信装置
Claims (26)
- 隊列走行を行う複数の車両(100)を制御する制御装置(10)であって、
複数の前記車両のそれぞれは、隊列に含まれる他の前記車両との間で車々間通信を行うための車々間通信装置(160)を備えており、
複数の前記車両のうち少なくとも一部は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて外部通信を行うための外部通信装置(170)を備えており、
前記隊列において、同時に前記外部通信を行い得る前記車両の数が、
前記隊列に含まれる前記車両の数よりも少なくなるように、それぞれの前記車両を制御する制御装置。 - 前記隊列の中で、前記外部通信を行う前記車両を切り換える処理を行う、請求項1に記載の制御装置。
- 前記隊列における特定位置を走行している前記車両、の前記外部通信装置に前記識別情報を割り当てて、当該車両に前記外部通信を行わせる、請求項2に記載の制御装置。
- 前記外部通信に異常が生じた場合には、当該外部通信を行っていた前記車両の前記外部通信装置、への前記識別情報の割り当てを解除する、請求項2に記載の制御装置。
- 前記隊列におけるそれぞれの走行位置には、前記外部通信を行うに当たっての優先順位が設定されており、
前記外部通信装置を備えていない前記車両に、前記優先順位の最も低い走行位置を走行させる、請求項1に記載の制御装置。 - 複数の前記車両には第1車両と第2車両とが含まれており、
前記第1車両が前記外部通信を行っている状態から、前記第2車両が前記外部通信を行っている状態へと切り換える際には、
前記第1車両による前記外部通信を停止させた後で、前記第1車両の前記外部通信装置に割り当てられていた前記識別情報を、前記第2車両の前記外部通信装置へと割り当てて、前記第2車両による前記外部通信を開始させる、請求項2に記載の制御装置。 - 複数の前記車両には第1車両と第2車両とが含まれており、
前記第1車両が前記外部通信を行っている状態から、前記第2車両が前記外部通信を行っている状態へと切り換える際には、
前記第2車両による前記外部通信を開始させた後で、前記第1車両による前記外部通信を停止させる、請求項2に記載の制御装置。 - 前記外部通信を行っている前記車両が、前記隊列における特定位置を走行するように、前記隊列に含まれるそれぞれの前記車両の走行位置を変化させる、請求項1に記載の制御装置。
- 前記隊列の周囲の状況、又は前記隊列に含まれる前記車両の状況に応じて、前記外部通信を行う前記車両を切り換える処理の実行タイミングを調整する、請求項2に記載の制御装置。
- 同時に前記外部通信を行い得る一対の前記車両が、前記隊列において前後に隣り合う走行位置を走行しないように、前記外部通信を行う前記車両を切り換える処理を行う、請求項2に記載の制御装置。
- 同時に前記外部通信を行い得る一対の前記車両が、前記隊列において前後に隣り合う走行位置を走行しないように、前記隊列に含まれるそれぞれの前記車両の走行位置を変化させる、請求項1に記載の制御装置。
- 前記特定位置とは、前記隊列のうち最も前方側の走行位置である、請求項3に記載の制御装置。
- 前記特定位置とは、前記隊列のうち、最も前方側及び最も後方側を除いたいずれかの走行位置である、請求項3に記載の制御装置。
- 前記外部通信装置を備えた前記車両のうち、前記外部通信を行っていないそれぞれの前記車両の前記外部通信装置に対し、共通の前記識別情報を予め記憶させておく、請求項2に記載の制御装置。
- 前記隊列に含まれるそれぞれの前記車両とは異なる位置に設置されている、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の制御装置。
- 前記隊列に含まれるいずれかの前記車両に設置されている、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の制御装置。
- 前記隊列に含まれるそれぞれの前記車両に設置されている、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の制御装置。
- 自らが搭載された前記車両が、前記隊列における特定位置を走行していることが検知された場合には、当該車両に前記外部通信を行わせる、請求項17に記載の制御装置。
- 自らが搭載された前記車両に前記外部通信を行わせるために、前記識別情報の割り当てを要求する処理を行う、請求項17に記載の制御装置。
- 前記隊列におけるそれぞれの走行位置には、前記外部通信を行うに当たっての優先順位が設定されており、
自らが搭載された前記車両よりも、前記優先順位の高い走行位置を走行している他の前記車両から、前記識別情報の割り当てを要求する処理が並行して行われている場合には、前記識別情報の割り当てを要求する処理を停止する、請求項19に記載の制御装置。 - 自らが搭載された前記車両による前記外部通信を停止させ、当該車両の前記外部通信装置に割り当てられていた前記識別情報を、他の前記車両の前記外部通信装置に割り当てる処理を行う、請求項17に記載の制御装置。
- 自らが搭載された前記車両からみて、前記隊列において前後に隣り合う走行位置を走行している車両において前記外部通信が行われていない場合には、自らが搭載された前記車両による前記外部通信を開始させる、請求項17に記載の制御装置。
- 自らが搭載された前記車両からみて、前記隊列において前後いずれかに隣り合う走行位置を走行している車両において前記外部通信が行われている場合には、自らが搭載された前記車両による前記外部通信を停止させる、請求項17に記載の制御装置。
- 前記特定位置とは、前記隊列のうち最も前方側の走行位置である、請求項18に記載の制御装置。
- 前記特定位置とは、前記隊列のうち、最も前方側及び最も後方側を除いたいずれかの走行位置である、請求項18に記載の制御装置。
- 隊列走行を行う複数の車両であって、
複数の前記車両のそれぞれは、隊列に含まれる他の前記車両との間で車々間通信を行うための車々間通信装置を備えており、
複数の前記車両のうち少なくとも一部は、通信会社から付与された固有の識別情報に基づいて外部通信を行うための外部通信装置を備えており、
前記隊列において、同時に前記外部通信を行い得る前記車両の数が、
前記隊列に含まれる前記車両の数よりも少なくなっている、複数の車両。
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