JP2020084771A - マフラーカバー、排気装置及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】組付け性と外観性を向上すること。【解決手段】マフラーカバー(15)は、後輪(10)の側方に配置されるマフラーボディ(14)を覆うマフラーカバーであって、マフラーボディの両側方を覆うサイドカバー(22)と、マフラーボディの後方を覆うテールカバー(23)と、を備える。テールカバーは、サイドカバーの内側からサイドカバーに締め付けられる。サイドカバーは、マフラーボディ側からマフラーボディに締め付けられる。【選択図】図2
Description
本発明は、マフラーカバー、排気装置及び車両に関する。
一般に自動二輪車のマフラーは、エンジンから延びる排気管の下流端に接続され、車両の後方に向かって延びている(例えば特許文献1参照)。特許文献1では、後輪の側方にマフラーが配置される。マフラーは排気熱によって高温に晒されるため、乗員に対する熱保護の観点からマフラーの側面にはマフラーカバー配置される。
ところで自動二輪車のマフラーは、車両全体の外観に大きく影響を与える部品であり、マフラーカバーもまた同じである。特許文献1では、マフラーの側方を覆うマフラーカバーとマフラーのテール部分を覆うエンドキャップとが別々の部材で構成される。マフラーカバーとエンドキャップは、それぞれ複数のボルトによってマフラーに取り付けられる。
この場合、ボルトの締め付け箇所が多いことで組付け工数が増加するだけでなく、締め付け箇所が外部に露出することで目立ち易くなり、外観が悪化してしまうという問題がある。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、組付け性と外観性を向上することが可能なマフラーカバー、排気装置及び車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様のマフラーカバーは、後輪の側方に配置されるマフラーボディを覆うマフラーカバーであって、前記マフラーボディの両側方を覆うサイドカバーと、前記マフラーボディの後方を覆うテールカバーと、を備え、前記テールカバーは、前記サイドカバーの内側から当該サイドカバーに締め付けられ、前記サイドカバーは、前記マフラーボディ側から当該マフラーボディに締め付けられることを特徴とする。
本発明によれば、組付け性と外観性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明をクルーザータイプの二輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明を、他のタイプの車両、例えばバギータイプの三輪車、四輪車等の鞍乗型車両に適用してもよい。また、方向について、車両前方を矢印FR、車両後方を矢印RE、車両上方を矢印UP、車両下方を矢印LO、車両左方を矢印L、車両右方を矢印Rでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1を参照して、本実施の形態に係る車両の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る車両の右側面図である。
図1に示すように、車両1は、クルーザータイプの自動二輪車であり、鋼製又はアルミ合金製の車体フレーム(不図示)にエンジン2を懸架(支持)して構成される。エンジン2は、例えば、単気筒エンジンで構成される。エンジン2は、車両1の前後方向の略中央に配置されている。
車体フレームは、複数のパイプを溶接して形成されるダイヤモンドタイプのフレームであり、上記のようにエンジン2を懸架することで、車体全体として剛性が得られるように構成される。車体フレームの大部分は、左右の外装カバー3によって覆われている。
エンジン2の上部には、燃料タンク4が配置されている。燃料タンク4の後方には、前から順番にライダーシート5、ピリオンシート6が配置されている。
車体フレームの一部を構成するヘッドパイプ(不図示)には、ステアリングシャフトを介して左右一対のフロントフォーク7が操舵可能に支持される。フロントフォーク7の下部には前輪8が回転可能に支持されている。前輪8の上方は、フロントフェンダー9によって覆われている。
エンジン2の後方には、図示しないスイングアームの後端に後輪10が回転可能に支持されている。後輪10の上方は、リヤフェンダー11によって覆われている。リヤフェンダー11は、ピリオンシート6の下方に設けられている。
エンジン2の排気ポート(不図示)には、排気装置12の一部としてエキゾーストパイプ13(排気管)が接続される(図2参照)。エキゾーストパイプ13は、排気ポートから下方に向かって延び、エンジン2の前下方で後方に屈曲した後、車両後方に向かって延びている。エキゾーストパイプ13の後端には、消音器としてのマフラーボディ14(図2参照)が接続されている。マフラーボディ14は、後輪の右側方に配置されている。詳細は後述するが、マフラーボディ14の側面は、マフラーカバー15によって覆われている。
また、エンジン2の前下方には、運転者用のフートレスト16が配置されている。エンジン2の後方でマフラーカバー15の上方には、同乗者用のピリオンフートレスト17が配置されている。フートレスト16及びピリオンフートレスト17は、車幅方向外側に向かって突出するように配置されている。
次に図1から図5を参照して、本実施の形態に係る排気装置について説明する。図2は、本実施の形態に係る排気装置の分解斜視図である。図3は、本実施の形態に係る排気装置の右側面図である。図4は、本実施の形態に係る排気装置の平面図である。図5は、本実施の形態に係る排気装置の左側面図である。
図1から図5に示すように、排気装置12は、車両用のエンジン2に接続されるエキゾーストパイプ13と、エキゾーストパイプ13の下流側に接続されるマフラーボディ14と、マフラーボディ14を覆うマフラーカバー15と、エキゾーストパイプ13とマフラーボディ14との間でマフラーボディ14の前方に配置される触媒18等を含んで構成される。
エキゾーストパイプ13の上流端は、エンジン2のシリンダヘッドの前面に設けられる排気ポート(不図示)にフランジ部13aを介して接続される。エキゾーストパイプ13は、排気ポートから右前下方に突出してエンジン2の外面に沿って下方に延びている。そしてエキゾーストパイプ13は、エンジン2の前下方で後方に屈曲した後、車両後方に向かって延びている。
エキゾーストパイプ13の下流端は、エンジン2の後方において、接続パイプ19を介して触媒18が接続されている。接続パイプ19は、下流側である後方に向かうに従ってテーパ状に拡径している。接続パイプ19の車両内側の側面(左側面)には、板状のブラケット19aが溶接されている。
接続パイプ19の下流端には、触媒18が接続されている。触媒18は、円筒状の外筒部内にハニカム部(不図示)を収容して構成される。触媒18は、例えば三元触媒で構成され、排気ガス内の汚染物質(一酸化炭素、炭化水素や窒素酸化物等)をハニカム部で吸着して無害な物質(二酸化炭素、水、窒素等)に変換し浄化する。また、触媒18の外径は、エキゾーストパイプ13の外径よりも大きくなっている。
触媒18の外筒部側面には、車幅方向外側(右側)に突出する板状部18aが溶接されている。板状部18aは、触媒18の前後方向の中心より後方で且つ触媒18の軸中心より下方の外面に配置されている。詳細は後述するが、板状部18aは、マフラーカバー15の一部を固定するための固定部として機能する。
触媒18の下流端には、マフラーボディ14が接続される。マフラーボディ14は、下流側である後方に向かうに従って上下に拡径すると共に軸方向断面が円形から長円形に変化するように延びている。具体的にマフラーボディ14は、左右割の左半部14a及び右半部14bと、後端を塞ぐ蓋部材としてのテール部14cと、によって構成される。左半部14a、右半部14b及びテール部14cは、それぞれ金属板をプレス加工して形成され、溶接接合により一体化されている。
特に図示はしないが、マフラーボディ14の右側面(右半部14b及びテール部14cの右側面)には、マフラーボディ14を上下に分けるように上下方向の略中央部分に凹みが形成されている。
左半部14aの上面には、マフラーボディ14を車体フレームに固定するためのブラケット14dが溶接されている。また、左半部14aの左側面及びテール部14cの左側面には、マフラーカバー15を固定するためのブラケット14e、14fが溶接されている。ブラケット14e、14fは、板状部材を折り曲げてマフラーボディ14の外面から車両内側に突出するように形成される。
更にマフラーボディ14の下面には、マフラーカバー15の一部を固定するためのブラケット14g(図5参照)が溶接されている。ブラケット14gは、板状部材を折り曲げてマフラーボディ14の下面から車両下側に突出するように形成される。
テール部14cの背面には、2つのテールパイプ20が溶接されている。2つのテールパイプ20は、前後に延びており、上下に並んで配置されている。また、テールパイプ20は、テール部14c内に貫通している。マフラーボディ14内の空間は、テールパイプ20を通じて外部に開放される。
このように構成されるマフラーボディ14の外面は、マフラーカバー15によって覆われている。マフラーカバー15については後述する。
ところで、自動二輪車におけるマフラーは高温に晒されるだけでなく、車両全体の外観に大きく影響を与える部品である。このため、マフラーの側面に配置されるマフラーカバーにも同等の意匠性が求められる。また、マフラーカバーの大型化に伴い、構成部品の増加して組付け工数が増加することが想定される。構成部品が増加すると、構成部品同士の締め付け箇所が目立ち易くなり、外観に影響を与えることも想定される。
また、マフラーカバーが大型化すると、その成形性が悪化するため、デザインの自由度がなくなってしまう。また、樹脂製のマフラーカバーを直接マフラーに取り付けるとマフラーからの熱害を受けるため、使用可能な樹脂材料が制限される。例えば、マフラーカバーの材質として、表面にメッキ加工が可能なABS樹脂が挙げられるが、ABS樹脂は、成形性が良好であるものの、耐熱性に劣る。更に、マフラーカバー全体を金属製にすることも考えられるが、全体の重量が重くなると共に、デザインにも制約がでてしまう。
そこで、本件発明者は、マフラーカバーが大型化しても組付性を損なうことなく車両外観を向上させることを目的として、マフラーカバーの形状に着目し、本発明に想到した。
以下、図2から図9を参照して、本実施の形態に係るマフラーカバーについて説明する。図6は、本実施の形態に係るマフラーカバーの組付け前後の状態を示す図である。図7は、図6に示すマフラーカバーの嵌合部分の一部を拡大した分解斜視図である。図8は、本実施の形態に係るマフラーカバーの組付け前後の状態を示す図である。図9は、本実施の形態に係るマフラーカバーの組付け前後の状態を示す図である。
図2から図5に示すように、マフラーカバー15は、マフラーボディ14の前半部分を覆うフロントカバー21と、マフラーボディ14の両側方を覆うサイドカバー22と、マフラーボディ14の後方を覆うテールカバー23と、を含んで構成される。サイドカバー22は、更に車幅方向(左右方向)に分割されており、外側カバー24と内側カバー25とで構成されている。
本実施の形態では、これらのカバーを嵌めこみによって一体にし、一部をカバーの内側から締め付ける構成としている。例えば、外側カバー24及び内側カバー25は嵌めこみで一体にされる。フロントカバー21と外側カバー24も嵌めこみで一体にされる。テールカバー23は、サイドカバー22の内側から当該サイドカバー22に締め付けられる。また、サイドカバー22は、マフラーボディ14側から当該マフラーボディ14に締め付けられる。更に、フロントカバー21は、マフラーボディ14の上下から締め付けられる。これらにより、組付け性を簡略化すると共に、外観に締め付け部分が現れないため、デザイン性も向上することが可能である。
以下、各カバーの固定構成について詳細に説明する。先ず、フロントカバー21と外側カバー24との嵌め合い、及びマフラーボディ14に対するフロントカバー21の固定構成について説明する。フロントカバー21は、金属製の板材をプレス加工して形成される。サイドカバー22は、ナイロン等の合成樹脂により成形される。
フロントカバー21は、前方に向かうに従って上下幅が小さくなる側面視略三角形状に形成される。フロントカバー21は、触媒18の一部及びマフラーボディ14の前半部分を側方から覆うように湾曲した外面を有し、サイドカバー22の前方に取り付けられる。フロントカバー21の一部は、マフラーボディ14の下面に回り込んでいる。詳細は後述するが、フロントカバー21は、マフラーボディ14の前側に配置されている触媒18の一部の側方からピリオンフートレスト17(図1参照)下方までの範囲で、マフラーボディ14の前半部分の外側面を覆っている。外側カバー24は、フロントカバー21の後方に配置され、マフラーボディ14の後半部分の外側面を覆っている。
図2に示すように、フロントカバー21の内面には、マフラーボディ14に固定するための取付部21a、21bが溶接されている。車両前側に位置する取付部21aは、車両内側に向かって突出する正面視L字の板金部品で形成され、先端に貫通穴(不図示)が形成されている。取付部21aは、触媒18の外面に溶接された板状部18aに対応する位置に設けられている。取付部21aの貫通穴には、リング状のクッションゴムRが係合している。図4に示すように、取付部21aは、板状部18aの上方に対向するように配置され、クッションゴムR、取付部21aに上方からボルトBを挿通し、当該ボルトBを板状部18aにねじ込む。これにより、フロントカバー21の前側部分がマフラーボディ14に締め付けられる。なお、間にワッシャやスペーサを設けてもよい。
車両後側に位置する取付部21bは、車両内側に突出する平面視矩形状の板金部品で形成され、先端に貫通穴(不図示)が形成されている。取付部21bは、マフラーボディ14の下面に溶接されたブラケット14gに対応する位置に設けられている。取付部21bの貫通穴には、リング状のクッションゴムRが係合している。図5に示すように、取付部21bは、ブラケット14gの下方に対向するように配置され、クッションゴムR、取付部21aに下方からボルトBを挿通し、当該ボルトBをブラケット14gにねじ込む。これにより、フロントカバー21の後側部分がマフラーボディ14に締め付けられる。なお、間にワッシャやスペーサを設けてもよい。
また、図6及び図7に示すように、フロントカバー21の後縁部における内面には、外側カバー24と嵌合するための舌片部21c及び係合部21dが溶接されている。舌片部21cは、フロントカバー21の後縁部の上端及び下端にそれぞれ設けられている。舌片部21cは、後方の外側カバー24に向かって延びる板状体で形成される。舌片部21cの先端には、グロメットGが取り付けられる。グロメットGは、ゴム等の弾性部材で形成され、舌片部21cをくるむようにスリットG1が形成された扁平形状を有する。
係合部21dは、フロントカバー21の後縁部の内面において、上下方向の略中央部分に設けられている。具体的に係合部21dは、フロントカバー21の内面から車両内側に膨らむように板部材を複数回折り曲げて形成される。係合部21dにより、前後方向に貫通するスリット21eが形成される。スリット21eは、後述する外側カバー24側のグロメットGに嵌合可能な扁平形状を有する。なお、スリット21eは、グロメットGの外形より僅かに小さいことが好ましい。
フロントカバー21に対し、外側カバー24の前縁部における内面には、フロントカバー21と嵌合するための係合部24a及び舌片部24bが形成されている。係合部24aは、フロントカバー21の舌片部21cに対応して、外側カバー24の前縁部の上端及び下端にそれぞれ設けられている。係合部24aには、前方が開口された扁平形状のスリット24cが形成されている。スリット24cは、グロメットGの外径より僅かに小さいことが好ましい。
舌片部24bは、フロントカバー21の係合部21dに対応して、外側カバー24の前縁部の内面において、上下方向の略中央部分に設けられている。舌片部24bは、前方のフロントカバー21に向かって延びる板状体で形成される。舌片部24bの先端には、グロメットGが取り付けられる。
このように、各舌片部21c、24bには予めグロメットGが取り付けられ、当該グロメットGを対向するスリット24c、21eに押し込むことでフロントカバー21と外側カバー24とが嵌め合わされて一体化される。すなわち、フロントカバー21と外側カバー24とは、3つのグロメットGの弾性力によって嵌合状態が保持される。
図3に示すように、フロントカバー21と外側カバー24とが一体化された状態において、フロントカバー21の側面と外側カバー24の側面には、マフラーボディ14の右側面の凹みに応じて車両内側に凹む凹部21f及び凹部24dが形成されている。凹部21f及び凹部24dは、マフラーカバー15を上下に分けるように上下方向の略中央部分に形成されている。また、凹部21f及び凹部24dは、一直線上に連なって前後に延びている。詳細は後述するが、凹部21f及び凹部24dにより、マフラー全体があたかも2本出しマフラーのような外観に見せている。
次に、外側カバー24と内側カバー25との嵌め合い、及びマフラーボディ14に対する内側カバー25の固定構成について説明する。上記したように、サイドカバー22は、マフラーボディ14の右側面(車両外側面)を覆う外側カバー24と、マフラーボディ14の左側面(車両内側面)を覆う内側カバー25とを嵌めこみで一体にして構成される。サイドカバー22により、マフラーボディ14の後半部分が覆われる。
図2及び図8に示すように、外側カバー24の上下の縁部には、内側カバー25との合わせ面に対応する位置に、複数の係合片24eが形成されている。図2では、外側カバー24の上縁部に2つの係合片24eが形成され、外側カバー24の下縁部に1つの係合片24eが形成されている。なお、係合片24eの数は、これらに限らず、適宜増減が可能である。
係合片24eは、外側カバー24の上縁部又は下縁部から対向する内側カバー25の上縁部又は下縁部に向かって板状に延びる長尺体で形成される。係合片24eは、対向する内側カバー25の内面に沿うように車幅方向内側(左側)に延びている。係合片24eの先端は、合わせ面よりも左方に突出している。また、係合片24eの先端には、厚み方向(上下方向)に貫通する矩形状の矩形穴24fが形成されている。
外側カバー24に対して内側カバー25の上下の縁部には、外側カバー24との合わせ面に対応する位置に、複数の突起25aが形成されている。本実施の形態では、外側カバー24の係合片24e(矩形穴24f)に対応して、内側カバー25の上縁部に2つの突起25aが形成され、内側カバー25の下縁部に1つの突起25aが形成されている。説明の便宜上、一部の突起25aは図示していない。なお、突起25aの数は、係合片24eの数に応じて適宜増減が可能である。突起25aは、対向する外側カバー24に向かうに従って内側カバーの外面側に傾斜する正面視三角形状を有している。
また、内側カバー25の上下の縁部には、外側カバー24との合わせ面に対応する位置に、複数のリブ25bが形成されている。リブ25bは、内側カバー25の上縁部又は下縁部から対向する外側カバー24の上縁部又は下縁部に向かって延びており、側面視U字状に形成されている。U字の開放端は、内側カバー25の外面側に向けられている。リブ25bは、対向する外側カバー24の内面に沿うように車幅方向外側(右側)に延びている。リブ25bの先端は、合わせ面よりも右方に突出している。また、リブ25bは、前後方向で突起25aと交互に並ぶように配置されている。なお、リブ25bの数は、特に限定されず、適宜変更が可能である。
図8に示すように、外側カバー24と内側カバー25とを対向させ、係合片24eの矩形穴24fに突起25aが受容されるように押し込む。このとき、突起25aの傾斜部分に係合片24eの先端が当接するため、係合片24eが、変形しながら突起25aを乗り越えやすくなっている。係合片24eの先端が突起25aを乗り越えた結果、矩形穴24fに突起25aが受容されることで、外側カバー24と内側カバー25とが嵌りあうことになる。また、リブ25bの先端は、外側カバー24の内面に当接しながら外側カバー24の内側に入り込み、係合片24eが突起25aを乗り越えるときに外側カバー24の縁部が内側に撓むのを規制している。すなわち、リブ25bは、内側カバー25の剛性を高めると共に、外側カバー24に対する内側カバー25の嵌めこみを案内する役割を果たす。
また、図2及び図5に示すように、内側カバー25の左側面には、マフラーボディ14のブラケット14e、14fに対応して、2つの貫通穴25cが形成されている。貫通穴25cには、クッションゴムRが係合している。内側カバー25の外側(左側)からクッションゴムR及び貫通穴25cにボルトBを挿通し、当該ボルトBをブラケット14e、14fに形成されるネジ穴にねじ込む。これにより、サイドカバー22(内側カバー25)がマフラーボディ14に締め付けられる。なお、間にワッシャやスペーサを設けてもよい。
次に、サイドカバー22とテールカバー23との固定構成について説明する。図2及び図9に示すように、内側カバー25の後端側の側面には、車両外側(右側)に向かって凹む凹部25dが形成されている。凹部25dは、マフラーカバー15を上下に分けるように内側カバー25の上下方向の略中央部分に形成されている。図9に示すように、後面視において、外側カバー24と内側カバー25とが嵌め合った状態では、サイドカバー22の後端に上下に並んだ2つの円形開口26、27が形成される。2つの円形開口26、27は、中心軸が前後方向に延びており、同一形状を有している。
円形開口26、27のそれぞれの内面には、テールカバー23を固定するための固定部がそれぞれ3つずつ形成されている。具体的に上側の円形開口26の内面には、外側カバー24に1つの固定部26aが形成され、内側カバー25に2つの固定部26b、26cが形成されている。固定部26a−26cは、円形開口26の内面から径方向内側に突出して、前後方向に厚みを有する板状体で形成される。固定部26a−26cには、それぞれ厚み方向に貫通する貫通穴26dが形成されている。
下側の円形開口27の内面には、外側カバー24に1つの固定部27aが形成され、内側カバー25に2つの固定部27b、27cが形成されている。固定部27a−27cは、円形開口27の内面から径方向内側に突出して、前後方向に厚みを有する板状体で形成される。固定部27a−27cには、それぞれ厚み方向に貫通する貫通穴27dが形成されている。
円形開口26に対する固定部26b、26cの位置関係と、円形開口27に対する固定部27b、27cの位置関係は、対応(共通)している。一方、円形開口26に対する固定部26aの位置関係と、円形開口27に対する固定部27aの位置関係は、対応していない。
テールカバー23は、ABS樹脂等の合成樹脂により成形され、表面にクロム等の金属メッキが施されている。テールカバー23は、円形開口26、27を覆うように円形に形成されている。テールカバー23の中央には、テールパイプ20を挿通するための貫通穴23aが形成されている。貫通穴23aは、テールパイプ20の外径よりも大きく形成されている。テールカバー23の内面(前面)には、上記した固定部26a−26c、27a−27cの全てに対応するように4つのボス23bが形成されている。各ボス23bには、貫通穴26d、27dに対応してネジ穴23cが形成されている。
テールカバー23は、円形開口26、27を覆うように後方から配置され、ボス23bと各固定部が対向するように配置される。そして、図2に示すように、テールカバー23は、サイドカバー22の内側である前側から各貫通穴26d、27dに例えばタッピングネジSを挿通し、当該タッピングネジSをネジ穴23cにねじ込むことで外側カバー24と内側カバー25の両方に締め付けられる。
ここで、上側の円形開口26を覆うテールカバー23は、右上に位置するボス23bを除く3箇所のボス23bでサイドカバー22に固定される。一方、下側の円形開口27を覆うテールカバー23は、右下に位置するボス23bを除く3箇所のボス23bでサイドカバー22に固定される。このように、テールカバー23自体には4つのボス23bを設け、テールカバー23の取り付け箇所に応じて使用するボス23bを異ならせることにより、取り付け箇所が異なる場合であっても、共通のテールカバー23を使用することが可能である。
また、テールカバー23は、外側カバー24に対しては1箇所で固定され、内側カバー25に対しては2箇所で固定されている。これは、マフラーボディ14やテールパイプ20が外側カバー24側に偏って配置されており、ツールラインを確保すべく、比較的隙間の多い内側カバー25に固定箇所を増やしているためである。
また、図9に示すように、2つのテールカバー23が上下に並んで配置された状態において、2つのテールカバー23間には、僅かな隙間Dが設けられている。これに対し、外側カバー24には、凹部24dの内面から内側(左側)に向かって延びる延長部24gが形成されている。後面視において、テールカバー23は、延長部24gに重なるように配置されている。これにより、2つのテールカバー23間の隙間Dを埋めることが可能である。
以上説明したように、本実施の形態では、テールカバー23をサイドカバー22の内側からサイドカバー22に締め付け、サイドカバー22をマフラーボディ14側からマフラーボディ14に締め付ける構成としている。この構成によれば、内側から締め付けることで締付け箇所を目立たせなくできる。また、マフラーカバー15にテールカバー23を組み付けてからマフラーボディ14に組み付けることができ、マフラーボディ14への組付け性が向上する。また、テールカバー23が、マフラーボディ14に直接締め付けられないので、マフラーボディ14からの熱害を抑制することができる。この結果、テールカバーの材料選択の幅が広がり外観の向上につながる。
また、サイドカバー22を左右二分割したことで、カバーの成形性が向上するので、組付け性と外観を向上することが可能である。形状を最適化することで、マフラーカバー15全体の軽量化にもつながる。
また、テールカバー23が外側カバー24と内側カバー25の両方に締め付けられるため、外側カバー24と内側カバー25を嵌めこみで一体にしてもマフラーカバー15全体の強度を確保することが可能である。また、嵌めこみを活用することで、組付け性を向上させるだけでなく、締め付け箇所を削減して外観性も向上することが可能である。
また、締付で固定されるテールカバー23を上下に並んで2つ設けたことにより、外側カバー24と内側カバー25の固定箇所が増え、マフラーカバー15全体の強度を更に向上させることができる。また、テールカバー23を2つ使用することで、疑似的に2本出しマフラーを再現することができ、安価にデザイン性を向上させることができる。
また、延長部24gで2つのテールカバー23間の隙間Dを埋めることで、後面から当該隙間Dを目立たなくさせることができ、外観性が向上される。また、テールカバー23同士の位置関係を精度よく管理する必要がなく、組付け性も向上することができる。
また、フロントカバー21と外側カバー24とを嵌めこみで一体としたことにより、締め付け箇所を減らして組付け性が向上する。また、マフラーボディ14の上下からフロントカバー21が締め付けられることで、締め付け箇所が目立たなくなり、外観性も向上する。
また、触媒18の側方を金属製のフロントカバー21で覆うことにより、触媒18の熱に対して耐久性を確保することができる。また、金属材料で形成されるフロントカバー21の上方にピリオンフートレスト17を配置したことで、同乗者に対する熱の影響を抑制することが可能である。一方、デザインが重視されるサイドカバー22を樹脂材料で形成することにより、外観性を向上することができる。すなわち、熱に対する耐久性と外観性とを両立することが可能である。また、必要な箇所のみ金属製のカバーを採用することで、マフラーカバー15全体として軽量化を図ることが可能である。
なお、上記の実施形態では、単気筒のエンジン2を例にして説明したが、この構成に限定されない。例えば、エンジン2は、2気筒以上のエンジンで構成されてもよく、各気筒の配置も適宜変更が可能である。
また、上記の実施形態では、マフラが車両の右方に配置される構成としたが、この構成に限定されない。マフラは、エンジン2の左方に配置されてもよい。
また、上記の実施形態において、マフラーカバー15の締め付け箇所や嵌め合い箇所の形状、個数は適宜変更が可能である。
また、上記の実施形態では、テールカバー23がABS樹脂で形成され、表面にクロムメッキが施される場合について説明したが、この構成に限定されない。例えば、耐熱性を考慮して、ナイロンでテールカバー23を形成してもよい。また、アルミダイキャストでテールカバー23を形成してもよい。
また、複数の実施形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。更には、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
以上説明したように、本発明は、組付け性と外観性を向上することができるという効果を有し、特に、自動二輪車のマフラーカバーに有用である。
1 :車両
10 :後輪
12 :排気装置
13 :エキゾーストパイプ
14 :マフラーボディ
14a :左半部
14b :右半部
14c :テール部
15 :マフラーカバー
17 :ピリオンフートレスト
18 :触媒
20 :テールパイプ
21 :フロントカバー
21a :取付部
21b :取付部
21c :舌片部
21d :係合部
21e :スリット
21f :凹部
22 :サイドカバー
23 :テールカバー
23a :貫通穴
23b :ボス
23c :ネジ穴
24 :外側カバー
24a :係合部
24b :舌片部
24c :スリット
24d :凹部
24e :係合片
24f :矩形穴
24g :延長部
25 :内側カバー
25a :突起
25b :リブ
25c :貫通穴
25d :凹部
26 :円形開口
26a :固定部
26b :固定部
26c :固定部
26d :貫通穴
27 :円形開口
27a :固定部
27b :固定部
27c :固定部
27d :貫通穴
B :ボルト
D :隙間
G :グロメット
S :タッピングネジ
10 :後輪
12 :排気装置
13 :エキゾーストパイプ
14 :マフラーボディ
14a :左半部
14b :右半部
14c :テール部
15 :マフラーカバー
17 :ピリオンフートレスト
18 :触媒
20 :テールパイプ
21 :フロントカバー
21a :取付部
21b :取付部
21c :舌片部
21d :係合部
21e :スリット
21f :凹部
22 :サイドカバー
23 :テールカバー
23a :貫通穴
23b :ボス
23c :ネジ穴
24 :外側カバー
24a :係合部
24b :舌片部
24c :スリット
24d :凹部
24e :係合片
24f :矩形穴
24g :延長部
25 :内側カバー
25a :突起
25b :リブ
25c :貫通穴
25d :凹部
26 :円形開口
26a :固定部
26b :固定部
26c :固定部
26d :貫通穴
27 :円形開口
27a :固定部
27b :固定部
27c :固定部
27d :貫通穴
B :ボルト
D :隙間
G :グロメット
S :タッピングネジ
Claims (8)
- 後輪の側方に配置されるマフラーボディを覆うマフラーカバーであって、
前記マフラーボディの両側方を覆うサイドカバーと、
前記マフラーボディの後方を覆うテールカバーと、を備え、
前記テールカバーは、前記サイドカバーの内側から当該サイドカバーに締め付けられ、
前記サイドカバーは、前記マフラーボディ側から当該マフラーボディに締め付けられることを特徴とするマフラーカバー。 - 前記サイドカバーは、車幅方向に分割された外側カバーと内側カバーとを備えることを特徴とする請求項1に記載のマフラーカバー。
- 前記外側カバー及び前記内側カバーは、嵌めこみで一体にされ、
前記テールカバーは、前記外側カバー及び前記内側カバーの両方に締め付けられることを特徴とする請求項2に記載のマフラーカバー。 - 前記テールカバーは、前記サイドカバーの後端に上下に並んで2つ取り付けられることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のマフラーカバー。
- 上下2つの前記テールカバーは、隙間を空けて配置され、
前記外側カバーは、前記隙間を埋めるように内側に向かって延びる延長部を有し、
前記テールカバーは、後面視で前記延長部に重なっていることを特徴とする請求項4に記載のマフラーカバー。 - 前記サイドカバーの前方に取り付けられるフロントカバーを更に備え、
前記サイドカバーと前記フロントカバーとは、嵌め込みで一体にされ、
前記フロントカバーは、前記マフラーボディの上下から締め付けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のマフラーカバー。 - 請求項6に記載のマフラーカバーと、
前記マフラーボディの前方に配置される触媒と、を備え、
前記サイドカバーは、樹脂材料によって形成され、
前記フロントカバーは、金属材料によって形成され、前記触媒の側方を覆うことを特徴とする排気装置。 - 請求項6に記載のマフラーカバー又は請求項7に記載の排気装置と、
前記フロントカバーの上方に配置されるピリオンフートレストと、を備え、
前記サイドカバーは、樹脂材料によって形成され、
前記フロントカバーは、金属材料によって形成されることを特徴とする車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018214663A JP2020084771A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | マフラーカバー、排気装置及び車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018214663A JP2020084771A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | マフラーカバー、排気装置及び車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020084771A true JP2020084771A (ja) | 2020-06-04 |
Family
ID=70907094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018214663A Pending JP2020084771A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | マフラーカバー、排気装置及び車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020084771A (ja) |
-
2018
- 2018-11-15 JP JP2018214663A patent/JP2020084771A/ja active Pending
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