JP2020084764A - 海中浮遊式海流発電装置及び海中浮遊式海流発電システム - Google Patents

海中浮遊式海流発電装置及び海中浮遊式海流発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】より安定した電力を得ることができる海中浮遊式海流発電装置及び海中浮遊式海流発電システムを提供する。【解決手段】海中Wに浮遊させられて海中Wの海流Fにより発電する発電部111を備えた海中浮遊式海流発電装置1Aにおいて、超音波流速計105により海中Wのそれぞれの位置での海流Fの流速が計測され、位置制御部112により超音波流速計105によって計測された流速に基づいて発電部111の海中Wの位置が制御されるため、海中の所望の流速の位置に発電部111を位置させ易くなる。このため、流速の変動に発電部111の電力が影響され難くなり、より安定した電力を得ることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、海中浮遊式海流発電装置及び海中浮遊式海流発電システムに関するものである。
タービンを備えた発電機が海中に浮遊させられ、海中の海流により当該発電機が発電する海中浮遊式海流発電に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、外部からの指令に基づいて発電状態および発電休止状態のいずれかとされる海中浮遊式海流発電装置が開示されている。特許文献1の海中浮遊式海流発電装置は、内部にバラストタンクを有する本体部と、海流を受けて回転するタービンを有する発電機と、本体部に対して発電機を昇降させる昇降機構とを備える。発電休止状態から発電状態への移行時には、昇降機構により本体部の下方にある発電位置に発電機が移動させられるとともに、本体部が予め定められた深度となるまでバラストタンクが注水される。発電状態から発電休止状態への移行時には、昇降機構により本体部の上方にある発電休止位置に発電機が移動させられるとともに、バラストタンクが排水されて本体部が浮上させられる。
特許第6093839号公報
ところで、海流のある領域内でも、海流には場所により、又は季節などにより流速に変動が生じ、深さ方向にも流速分布が生じ、上記技術では、流速の変動に発電の電力が影響される。そのため、より安定した電力を得ることが望まれている。
そこで本発明は、より安定した電力を得ることができる海中浮遊式海流発電装置及び海中浮遊式海流発電システムを提供することを目的とする。
本発明の一側面は、海中に浮遊させられ、海中の海流により発電する発電部と、海中のそれぞれの位置での海流の流速を計測する超音波流速計と、超音波流速計により計測された流速に基づいて、発電部の海中の位置を制御する位置制御部とを備えた海中浮遊式海流発電装置である。
この構成によれば、海中に浮遊させられて海中の海流により発電する発電部を備えた海中浮遊式海流発電装置において、超音波流速計により海中のそれぞれの位置での海流の流速が計測され、位置制御部により超音波流速計によって計測された流速に基づいて発電部の海中の位置が制御されるため、海中の所望の流速の位置に発電部を位置させ易くなる。このため、流速の変動に発電の電力が影響され難くなり、より安定した電力を得ることができる。
この場合、位置制御部は、超音波流速計により計測された流速に基づいて、発電部による発電の電力が増大する海中の位置に発電部を移動させることができる。
この構成によれば、位置制御部により、超音波流速計により計測された流速に基づいて発電部による発電の電力が増大する海中の位置に発電部が移動させられるため、より大きな電力を得ることができる。
また、位置制御部は、発電部を移動させることにより増大する発電部による発電の電力量から、発電部を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量に基づいて、発電部の海中の位置を制御することができる。
この構成によれば、位置制御部により、発電部を移動させることにより増大する発電部による発電の電力量から発電部を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量に基づいて発電部の海中の位置が制御されるため、より大きく、より安定した電力量を得ることができる。
また、超音波流速計は、発電部の上方及び下方の海中の位置での流速を計測することができる。
この構成によれば、超音波流速計により、発電部の上方及び下方の海中の位置での流速が計測されるため、発電に重要な海中の深度方向での流速の分布を取得することができ、発電量の安定性をより向上させることができる。
また、発電部に設けられた2つの超音波流速計を備え、一方の超音波流速計は、発電部の一方の側方における斜め上方の海中の位置での流速を計測し、他方の超音波流速計は、発電部の他方の側方における斜め下方の海中の位置での流速を計測することができる。
この構成によれば、発電部に設けられた2つの超音波流速計を備え、一方の超音波流速計により、発電部の一方の側方における斜め上方の海中の位置での流速が計測され、他方の超音波流速計により、発電部の他方の側方における斜め下方の海中の位置での流速が計測される。一方の側方における斜め上方の海中の位置での流速から、一方の側方における上方、一方の側方における下方の一部及び他方の側方における上方の一部の流速も推測することができる。他方の側方における斜め下方の海中の位置での流速から、他方の側方における下方、他方の側方における上方の一部及び一方の側方における下方の一部の流速も推測することができる。このため、発電部に設けられた最小限の数量の超音波流速計により、発電部の上方、下方及び左右の側方の全方位における流速の分布を取得することができる。
また、海底に配置され、発電部を係留する係留部をさらに備え、超音波流速計は、係留部に設けられることができる。
この構成によれば、超音波流速計は、海底に配置され発電部を係留する係留部に設けられているため、発電部に到達する海流の流速を予め計測することができ、流速の予測を立て易く、位置制御部による発電部の位置の制御がより容易となる。
また、超音波流速計により計測された流速に基づいて、海流によって回転させられることにより発電部に発電させるためのタービンのピッチを制御するピッチ制御部をさらに備えることができる。
この構成によれば、ピッチ制御部により、超音波流速計により計測された流速に基づいて、海流によって回転させられることにより発電部に発電させるためのタービンのピッチが制御されるため、より効率良く電力を得ることができる。
一方、本発明の他の側面は、上記本発明の海中浮遊式海流発電装置を複数備えた海中浮遊式海流発電システムである。
この構成によれば、海中浮遊式海流発電システムは、上記本発明の海中浮遊式海流発電装置を複数備えるため、安定したより大きな電力を得ることができる。また、海中浮遊式海流発電装置のそれぞれが互いに海中の海流の流速に関する情報を共有することにより、より安定した電力を得ることも可能である。
本発明の一側面の海中浮遊式海流発電装置及び本発明の他側面の海中浮遊式海流発電システムによれば、より安定した電力を得ることができる。
第1実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置を示す斜視図である。 第1実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置の浮体を示すブロック図である。 (A)は第1実施形態に係る左ポッドの超音波流速計を示す図であり、(B)は第1実施形態に係る超音波流速計の上下左右の全方位における計測方向を示す図である。 第1実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置の動作を示すフロチャートである。 (A)、(B)、(C)、(D)及び(E)は、海中の深度と海流の流速との想定される様々なパターンを示す図である。 (A)、(B)及び(C)は、第1実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置の浮体の動作を示す図である。 海中浮遊式海流発電装置で生じる損失を示す図である。 (A)は第2実施形態に係る左ポッドの超音波流速計を示す図であり、(B)は第2実施形態に係る超音波流速計の上下左右の全方位における計測方向を示す図である。 第3実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置を示す斜視図である。 第4実施形態に係る海中浮遊式海流発電システムを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明において、「上流」又は「下流」との語は、海流の流れを基準として用いられる。「前」との語は、海流の流れの上流側を意味し、「後」との語は、海流の流れの下流側を意味する。「側」との語は、海流の流れに対して垂直で、かつ水平な方向を意味する。「右」又は「左」との語は、海流の流れに対して垂直で、かつ水平な方向を意味し、後方すなわち下流側からみた場合を基準として用いられる。「上」又は「下」との語は、後述の浮体が海中で安定した状態における鉛直方向線を基準として用いられる。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置1Aは、浮体100Aと係留部200Aとを備える。浮体100Aは、海中Wに浮遊させられ、海中Wの海流により発電する。係留部200Aは、海底Bに配置され、係留索201により浮体100Aを係留する。発電することで得られた電力は、例えば、係留索201及び海底Bに沿った不図示のケーブルによって外部の電力系統に送られる。
図1及び図2に示されるように、浮体100Aは、中央ポッド101、左ポッド102、右ポッド103、タービン104、超音波流速計105、連結部106、発電部111、位置制御部112、浮力調整装置113、姿勢制御装置114、ピッチ制御部115、深度計116及び通信制御部117を備える。浮体100Aの全長及び全幅は、例えば、10m〜100mである。
中央ポッド101、左ポッド102及び右ポッド103は、内部空間を有する円筒状の容器である。中央ポッド101は、左右方向において左ポッド102と右ポッド103との間に配置されており、左ポッド102及び右ポッド103よりも上方に配置されている。左ポッド102及び右ポッド103は、例えば互いに同一の構造を有している。中央ポッド101、左ポッド102及び右ポッド103の長手方向の中心軸線が互いに略平行となるように、中央ポッド101、左ポッド102及び右ポッド103は配置されている。中央ポッド101、左ポッド102及び右ポッド103は、連結部106により互いに連結されている。
左ポッド102及び右ポッド103は発電部111を備える。発電部111は、浮体100Aと共に海中Wに浮遊させられ、海中Wの海流により発電する。発電部111のそれぞれは、左ポッド102及び右ポッド103のそれぞれに配置されたタービン104の回転により電力を生成する。つまり、本実施形態の海中浮遊式海流発電装置1Aは、双発式の海流発電装置である。発電部111は、タービン104の回転数に対して発電機の回転数を増速する不図示の増速器を有する。発電部111のそれぞれの発電の電力は、例えば、1000kWである。また、例えば、2つのタービン104は左ポッド102及び右ポッド103の後部に配置されている。つまり、浮体100Aではダウンウインド型タービンが採用されている。また、互いの回転によるトルクを相殺するために、左ポッド102及び右ポッド103のそれぞれのタービン104はピッチが互いに逆向きであり、海流を受けて互いに逆向きに回転する。
左ポッド102及び右ポッド103は超音波流速計105を備える。超音波流速計105は、海中Wのそれぞれの位置での海流の流速を計測する。超音波流速計105は、超音波のドップラー効果を利用した流速計である。超音波流速計105は、超音波流速計105から発信された音波が海中Wの浮遊懸濁物で反射し、戻ってくる音に周波数の変化(ドップラーシフト)が生じ、それが流速に比例していることを利用して、海流の流速を測定するものである。
本実施形態では、図3(A)及び図3(B)に示されるように、左ポッド102及び右ポッド103のそれぞれは、4つの超音波流速計105を備える。4つの超音波流速計105のそれぞれは、左ポッド102及び右ポッド103の上方U、下方D、左方L及び右方Rの海中Wの位置での海流の流速を計測する。これにより、浮体100Aの発電部111の上方U、下方D及び左右の側方の全方位における流速の分布を取得することができる。
図2に示されるように、中央ポッド101は位置制御部112を備える。位置制御部112は、超音波流速計105により計測された流速に基づいて、発電部111の海中Wの位置を制御する。中央ポッド101は浮力調整装置113を備える。浮力調整装置113は、中央ポッド101に内蔵されたバラストタンクに海水を注排水することで浮体100Aに加わる浮力を調整する。左ポッド102及び右ポッド103のそれぞれは姿勢制御装置114を備える。姿勢制御装置114は、左ポッド102及び右ポッド103に配置されたバラストタンク及びスラスターにより浮体100Aの海中Wでの姿勢を制御する。位置制御部112は、浮力調整装置113及び姿勢制御装置114の動作を制御することにより、発電部111の海中Wの位置を制御する。
後述するように、位置制御部112は、超音波流速計105により計測された流速に基づいて、浮体100Aの発電部111による発電の電力が増大する海中Wの位置に浮体100Aと共に発電部111を移動させる。さらに詳細には、位置制御部112は、浮体100Aと共に発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、浮体100Aと共に発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量に基づいて、発電部111の海中Wの位置を制御する。
中央ポッド101はピッチ制御部115を備える。ピッチ制御部115は、超音波流速計105により計測された流速に基づいて、海流によって回転させられることにより発電部111に発電させるためのタービン104のピッチを制御する。また、中央ポッド101は通信制御部116を備える。深度計116は、浮体100Aの発電部111の深度を計測する。通信制御部117は、係留索201及び海底Bに沿った不図示のケーブルを介して、超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流の流速に関する情報、発電部111による発電の電力に関する情報及び浮体100Aの状態に関する情報等を外部に送信する。また、通信制御部117は、浮体100Aの動作を制御する指令信号を外部から受信する。
以下、本実施形態に係る海中浮遊式海流発電装置1Aの動作について説明する。図1に示されるように、係留部200Aが海底Bに配置される。係留部200Aにより係留された浮体100Aは海中Wに浮遊させられる。図4に示すように、海中浮遊式海流発電装置1Aの超音波流速計105は、海中Wのそれぞれの位置での海流の流速の計測を開始する(S1)。海中浮遊式海流発電装置1Aの位置制御部112は、超音波流速計105により計測された流速に基づいて、海中Wのそれぞれの位置での海流の流速を分析する(S2)。海中Wのそれぞれの位置での海流の流速は、深度計116により計測された浮体100Aの発電部111の深度等の浮体100Aの位置と関連付けたデータとして記録される。通信制御部117は当該データを外部に送信する。
図5(A)、図5(B)、図5(C)、図5(D)及び図5(E)に示されるように、海中Wの深度と海流の流速とのパターンは様々である。例えば、図6(A)に示すように、海中Wの海流Fの状態の変動により、海面Sと海底Bとの間の海中Wに浮遊させられた浮体100Aの周囲の海流Fの流速が低く、浮体100Aの位置よりも深い位置の海流Fの流速が高い場合が考えられる。位置制御部112は、海中のそれぞれの位置での海流の流速のデータを評価する(S3)。
位置制御部112は、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の閾値より大きい否かを判定する(S4)。例えば、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の正の閾値以下である場合には、位置制御部112は、浮体100Aの発電部111の海中Wの位置を維持する。
一方、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の正の閾値を超えている場合には、図2、図6(B)及び図6(C)に示されるように、位置制御部112は、浮体100Aの発電部111の海中Wの位置を目標位置Tへと移動させる(S5)。位置制御部112は、浮力調整装置113に指令信号を送信し、浮体100Aの浮力を制御する。また、位置制御部112は、姿勢制御装置114に指令信号を送信し、浮体100Aの姿勢を制御する。また、位置制御部112は、ピッチ制御部115に指令信号を送信し、浮体100Aの移動に適したピッチにタービン104のピッチを変更する。
位置制御部112は、浮体100Aの現在位置から目標位置Tまでの経路の海流Fの流速に基づいて、浮力調整装置113、姿勢制御装置114及びピッチ制御部115の動作を制御する。例えば、浮体100Aの現在位置よりも深度が深い目標位置Tまでの経路に海流Fの流速が低く、浮体100Aを潜航させ難い領域がある場合には、位置制御部112は、浮力調整装置113にバラストタンクの注水量を通常よりも増大させるように指令信号を送信する。一方、浮体100Aの現在位置よりも深度が深い目標位置Tまでの経路に海流Fの流速が急増し、浮体100Aが潜航し過ぎる領域がある場合には、位置制御部112は、浮力調整装置113にバラストタンクの注水量を通常よりも減少させるように指令信号を送信する。
図2及び図6(C)に示されるように、浮体100Aの発電部111の位置が目標位置Tに到達した後に、位置制御部112は、ピッチ制御部115に指令信号を送信し、発電部111の発電の電力が最大となるピッチにタービン104のピッチを変更する(S6)。位置制御部112は、超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流Fの流速に基づいて、目標位置Tにおいて、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の閾値より大きい否かを判定する(S7)。
例えば、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の正の閾値以下である場合には、位置制御部112は、浮体100Aの発電部111の海中Wの位置を維持する(S8)。一方、潮汐等による海中Wの海流Fの状態の変動により、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から、発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量が所定の正の閾値を超えている場合には、位置制御部112は、上記のS3〜S7の動作を行う。
本実施形態によれば、海中Wに浮遊させられて海中Wの海流Fにより発電する発電部111を備えた海中浮遊式海流発電装置1Aにおいて、超音波流速計105により海中Wのそれぞれの位置での海流Fの流速が計測され、位置制御部112により超音波流速計105によって計測された流速に基づいて発電部111の海中Wの位置が制御されるため、海中の所望の流速の位置に発電部111を位置させ易くなる。このため、流速の変動に発電の電力が影響され難くなり、より安定した電力を得ることができる。
また、本実施形態によれば、位置制御部112により、超音波流速計105により計測された流速に基づいて発電部111による発電の電力が増大する海中Wの位置に発電部111が移動させられるため、より大きな電力を得ることができる。
また、本実施形態によれば、位置制御部112により、発電部111を移動させることにより増大する発電部111による発電の電力量から発電部111を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量に基づいて発電部111の海中Wの位置が制御されるため、より大きく、より安定した電力量を得ることができる。
また、本実施形態によれば、超音波流速計105により、発電部111の上方及び下方の海中Wの位置での流速が計測されるため、発電に重要な海中の深度方向での流速の分布を取得することができ、発電量の安定性をより向上させることができる。つまり、発電部111の下方向のみではなく、上方向の流速も測定することができ、海中の深度方向での正確な流速の分布が得られ、発電量の安定性をより向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ピッチ制御部115により、超音波流速計105により計測された流速に基づいて、海流によって回転させられることにより発電部111に発電させるためのタービン104のピッチが制御されるため、より効率良く電力を得ることができる。
図7に示すように、海中浮遊式海流発電装置1Aでは、海流Fのエネルギーに対して、タービンによる損失、増速器による損失及び発電機による損失が生じる。なお、図7中において、T’は増速器のトルクであり、n’は増速器の回転数であり、Kgは増速器の増速比であり、Iは発電機の発電の電流であり、Vは発電機の発電の電圧である。これらの損失は0にすることは不可能であるため、海流Fのエネルギーを増やさなければ、発電の電力を増加させることは不可能である。本実施形態では、位置制御部112により超音波流速計105によって計測された流速に基づいて、発電の電力量が最大となる位置に発電部111の海中Wの位置が制御されるため、発電の電力量を常に最大にできる。したがって、発電部111を最適な位置に設置することができ、効率的に発電をすることができる。また、タービン104のピッチが最適に制御されるため、タービンによる損失を減少させることができる。
従来の海中浮遊式海流発電装置では、極端に流速が遅くなると浮体100Aが浮上してしまう可能性がある。また、従来の海中浮遊式海流発電装置では、極端に流速が遅い領域から、より潜航することができない可能性がある。一方、本実施形態では、位置制御部112により超音波流速計105によって計測された流速に基づいて浮体100Aの位置が制御されるため、極端に流速が遅い位置を予め避けることにより、浮体100Aの浮上を防止することができる。
また、浮体100Aの移動経路上の流速の情報を得られるため、浮体100Aの深度制御が容易となる。浮体100Aの潜航経路上に流速が0に近い領域がある場合には、浮体100Aが潜航できない可能性がある。しかし、本実施形態によれば、予め、浮力調整装置113にバラストタンクの注水量を通常よりも増大させる等の対策がとれる。一方、浮体100Aの潜航経路上に流速が急増する領域がある場合には、浮体100Aが潜航し過ぎる可能性がある。本実施形態によれば、浮体100Aの潜航経路上に流速が急増する領域がある場合にも、浮力調整装置113にバラストタンクの注水量を通常よりも減少させる等の対策がとれる。さらに、本実施形態によれば、超音波流速計105によりタービン104のブレードの周囲の流速を測定することができ、発電部111による発電の電力の変動を制御することができる。また、本実施形態によれば、深度計116による浮体100Aの発電部111の深度に関する情報を加味することで、海面Sからの絶対深度と流速とを関連付けて記録することができる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図8(A)及び図8(B)に示すように、本実施形態の海中浮遊式海流発電装置1Bの浮体100Bでは、発電部111を収容する左ポッド102及び右ポッド103のそれぞれに設けられた2つの超音波流速計105を備え、一方の超音波流速計105は、発電部111の一方の側方における斜め上方の海中Wの位置での流速を計測し、他方の超音波流速計105は、発電部111の他方の側方における斜め下方の海中Wの位置での流速を計測する。図8(A)及び図8(B)の例では、一方の超音波流速計105は、発電部111の斜め左上方LUの海中Wの位置での流速を計測し、他方の超音波流速計105は、発電部111の斜め右下方RDにおける斜め下方の海中Wの位置での流速を計測する。
本実施形態によれば、発電部111に設けられた2つの超音波流速計105を備え、一方の超音波流速計105により、発電部111の一方の側方における斜め上方の海中Wの位置での流速が計測され、他方の超音波流速計105により、発電部111の他方の側方における斜め下方の海中Wの位置での流速が計測される。一方の側方における斜め上方の海中Wの位置での流速から、一方の側方における上方、一方の側方における下方の一部及び他方の側方における上方の一部の流速も推測することができる。他方の側方における斜め下方の海中Wの位置での流速から、他方の側方における下方、他方の側方における上方の一部及び一方の側方における下方の一部の流速も推測することができる。このため、発電部に設けられた最小限の数量の超音波流速計105により、発電部111の上方、下方及び左右の側方の全方位における流速の分布を取得することができる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図9に示すように、本実施形態の海中浮遊式海流発電装置1Cは、海底Bに配置され、浮体100Aの発電部111を係留する係留部200Bを備える。超音波流速計105は、浮体100Aの他に、係留部200Bにも設けられている。なお、超音波流速計105は、係留部200Bにのみ設けられていてもよい。
本実施形態によれば、超音波流速計105は、海底Bに配置され発電部111を係留する係留部200Bに設けられているため、発電部111に到達する海流の流速を予め計測することができ、流速の予測を立て易く、位置制御部112による発電部111の位置の制御がより容易となる。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態の海中浮遊式海流発電システム300は、海中浮遊式海流発電装置1Cを複数備える。海底Bの異なる位置に係留部200Bが配置され、係留部200Bのそれぞれに浮体100Aが係留されている。係留部200Bの超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流の流速は、海底Bに沿った不図示のケーブルを介して、外部及び他の浮体100Aに送信される。また、浮体100Aの超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流の流速は、通信制御部117により係留索201及び海底Bに沿った不図示のケーブルを介して、外部及び他の浮体100Aに送信される。
浮体100Aのそれぞれの位置制御部112は、自己の超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流の流速の他に、他の浮体100C及び係留部200Bの超音波流速計105により計測された海中Wのそれぞれの位置での海流の流速に基づいて、自己の浮体100Aの位置を制御する。なお、係留部200Bに替えて係留部200Aが配置されてもよく、浮体100Aに替えて浮体100Bが配置されてもよい。
本実施形態によれば、海中浮遊式海流発電システム300は、本発明の海中浮遊式海流発電装置1Cを複数備えるため、安定したより大きな電力を得ることができる。また、海中浮遊式海流発電装置1Cのそれぞれが互いに海中Wの海流の流速に関する情報を共有することにより、より安定した電力を得ることも可能である。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
1A,1B,1C 海中浮遊式海流発電装置
100A,100B 浮体
101 中央ポッド
102 左ポッド
103 右ポッド
104 タービン
105 超音波流速計
106 連結部
111 発電部
112 位置制御部
113 浮力調整装置
114 姿勢制御装置
115 ピッチ制御部
116 深度計
117 通信制御部
200A,200B 係留部
201 係留索
300 海中浮遊式海流発電システム
U 上方
D 下方
L 左方
R 右方
LU 斜め左上方
RD 斜め右下方
S 海面
B 海底
W 海中
F 海流
T 目標位置

Claims (8)

  1. 海中に浮遊させられ、前記海中の海流により発電する発電部と、
    前記海中のそれぞれの位置での前記海流の流速を計測する超音波流速計と、
    前記超音波流速計により計測された前記流速に基づいて、前記発電部の前記海中の位置を制御する位置制御部と、
    を備えた海中浮遊式海流発電装置。
  2. 前記位置制御部は、前記超音波流速計により計測された前記流速に基づいて、前記発電部による発電の電力が増大する前記海中の位置に前記発電部を移動させる、請求項1に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  3. 前記位置制御部は、前記発電部を移動させることにより増大する前記発電部による発電の電力量から、前記発電部を移動させることにより消費される電力量を差し引いた電力量に基づいて、前記発電部の前記海中の位置を制御する、請求項2に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  4. 前記超音波流速計は、前記発電部の上方及び下方の前記海中の位置での前記流速を計測する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  5. 前記発電部に設けられた2つの前記超音波流速計を備え、
    一方の前記超音波流速計は、前記発電部の一方の側方における斜め上方の前記海中の位置での前記流速を計測し、
    他方の前記超音波流速計は、前記発電部の他方の側方における斜め下方の前記海中の位置での前記流速を計測する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  6. 海底に配置され、前記発電部を係留する係留部をさらに備え、
    前記超音波流速計は、前記係留部に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  7. 前記超音波流速計により計測された前記流速に基づいて、前記海流によって回転させられることにより前記発電部に発電させるためのタービンのピッチを制御するピッチ制御部をさらに備えた、請求項1〜6のいずれか1項に記載の海中浮遊式海流発電装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の海中浮遊式海流発電装置を複数備えた海中浮遊式海流発電システム。
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