JP2020084032A - 塗料組成物、缶用部材、及び缶 - Google Patents

塗料組成物、缶用部材、及び缶 Download PDF

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Abstract

【課題】BPAなどのビスフェノール骨格や、ビフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を原料として用いず、熱処理後の開口性に優れ、加工性、耐酸性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物、及び、当該塗料組成物の塗膜を有する缶を提供することを目的とする。【解決手段】エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)を含有する、塗料組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール骨格及びビフェノール骨格のいずれも有さないエポキシ化合物中のエポキシ基と、カルボキシル基を有するポリエステルのカルボキシル基との反応生成物である、塗料組成物。【選択図】図1

Description

本開示は塗料組成物、缶用部材、及び缶に関する。
金属缶には、ブリキ、ティンフリースチール、アルミ等の金属素材が内容物に直接接触し腐食するのを防ぐために、通常、薄い合成樹脂保護被膜が施されている。内面被覆用の塗料組成物としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂とフェノール樹脂乃至アミノ樹脂とを媒体中に溶解ないし分散させた塗料組成物が知られている。
ここで缶の内面を被覆する塗料には、耐酸性、耐腐食性、耐レトルト性などの他、缶部材成型時の加工を可能とする、加工性に優れる塗膜を形成できることが求められている。
特許文献1には、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)部およびフェノール樹脂からなる塗料組成物が開示されている。特許文献1によれば、当該塗料組成物の塗膜は、下地金属との接着性および耐抽出性に優れ、フレーバー香気成分が吸着し難い塗膜を形成し得るとされている。
一方、缶用塗料として、ビスフェノールA(BPA)型エポキシ樹脂を含まない塗料組成物が検討されている。
ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いない手法として、例えば特許文献2には、2種類のポリエステル樹脂を混合した混合ポリエステル樹脂とレゾール型フェノール樹脂架橋剤からなる塗料組成物が開示されている。
特開昭59−62673号公報 特開2015−168759号公報
しかしながら、特許文献2の缶内面被覆組成物では、缶蓋内面塗膜に要求される開口性、特に熱処理後の開口性が不十分であり、耐酸性に劣るという問題があった。
本開示は、このような実情に鑑みてなされたものであり、BPAなどのビスフェノール骨格やビフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を含まず、開口性、耐酸性、加工性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物、及び、当該塗料組成物の塗膜を有する被覆缶を提供することを目的とする。
本開示に係る塗料組成物の一実施形態は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)を含有する、塗料組成物であって、
前記エポキシ樹脂(A)が、
ビスフェノール骨格及びビフェノール骨格のいずれも有さないエポキシ化合物中のエポキシ基と、
カルボキシル基を有するポリエステルのカルボキシル基との反応生成物であって、エポキシ基を有する反応生成物である。
本開示に係る缶用部材の一実施形態は、缶用基材表面に、前記実施形態の塗料組成物の塗膜を有する。
本開示に係る缶は、缶を構成する複数の缶用部材のうち、少なくとも一部に本開示の缶用部材を用いてなる缶である。
本開示によれば、BPAなどのビスフェノール骨格やビフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を使うことなく、開口性、耐酸性、加工性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物、及び、当該塗料組成物の塗膜を有する缶を提供することができる。
図1は、缶の一実施形態を示す模式図である。 図2は、加工性試験の試験片の作製方法を説明する模式図である。(a)は、テストパネル(試験片1)を折り曲げる前の模式図、(b)はテストパネル(試験片1)を折り曲げて試験片3を作製する模式図、(c)は試験片3におもりを落下させる方法を示す模式図である。
以下、本開示の塗料組成物、及び缶について説明する。
なお、本開示において、(イソ)アルキルエーテルは、ノルマルアルキルエーテル(n−アルキルエーテル)、及び、イソアルキルエーテルの各々を含む(アルキルには、プロピル、ブチル等の具体的なアルキル基が入ることがある)。
また本開示において塗膜は、塗料組成物を金属板等の基材に塗装して形成した被膜をいう。
本開示においてビスフェノール骨格とは、下記構造式(1)の骨格をいう。なお構造式(1)中のRは、各々独立に水素原子又は有機基である。また本開示においてビフェノール骨格とは、下記構造式(2)の骨格をいう。
Figure 2020084032
Figure 2020084032
[塗料組成物]
本開示の塗料組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)を含有する、塗料組成物であって、
前記エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール骨格及びビフェノール骨格のいずれも有さないエポキシ化合物中のエポキシ基と、カルボキシル基を有するポリエステルのカルボキシル基との反応生成物であって、エポキシ基を有する反応生成物であることを特徴とする。
本開示の塗料組成物によれば、開口性、耐酸性、加工性に優れた塗膜を形成することができる。
本開示の塗料組成物は、少なくともエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有するものであり、必要に応じてさらに他の成分を含有してもよいものである。以下、本開示の塗料組成物に含まれ得る各成分について順に説明する。
<エポキシ樹脂(A)>
本開示においてエポキシ樹脂(A)は、ビスフェノール骨格も有さず、ビフェノール骨格も有さないエポキシ化合物と、ポリエステルとの反応生成物である。
まず、エポキシ化合物について説明する。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物とは、分子内に1つ以上のオキシラン環構造を有する化合物である。オキシラン環構造としては、グリシジル基が好ましい。本開示におけるエポキシ化合物は、ビスフェノール骨格およびビフェノール骨格のいずれも有さないエポキシ化合物である。以下、ビスフェノール骨格等を有さないエポキシ化合物と略すことがある。
このようなエポキシ化合物としては、鎖状炭化水素単位、オキシアルキレン単位、環状炭化水素単位、およびエポキシ基以外の複素環単位からなる群より選ばれる単位と、グリシジル基を2個以上有することが好ましい。加工性と耐水性に優れる塗膜を形成できるという点から、環状炭化水素単位もしくはエポキシ基以外の複素環単位と、1分子中にグリシジル基を2個有することが好ましい。より加工性に優れる塗膜が形成できるという点から、鎖状炭化水素単位と、1分子中にグリシジル基を2個有することが好ましい。
鎖状炭化水素単位は、直鎖または分岐を有する炭化水素単位である。
直鎖の炭化水素単位は、炭素原子数1〜20のアルキレンが好ましい。炭素原子数が1〜20のアルキレンとしては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ペンチレン、ヘキシレン、デシレン等が挙げられる。
また、分岐を有する炭化水素単位は、主鎖の炭素原子数1〜20のアルキレン基、およびその側鎖に炭素数1〜4のアルキル基を有する単位が好ましい。前記側鎖は、前記主鎖に1または2以上有することが好ましい。
オキシアルキレン単位としては、(ポリ)オキシエチレン基、(ポリ)オキシプロピレン基、(ポリ)オキシテトラメチレン基等が挙げられる。
環状の炭化水素単位は、炭素数5〜6の環構造が好ましい。炭素数5〜6の環構造は、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基が挙げられる。
また、環状の炭化水素単位は、例えば、デカリンのように炭素数5〜6の環構造を2つ有する構造であっても良い。また環状の炭化水素単位は、置換基として、前記鎖状炭化水素単位を有してもよい。
エポキシ基以外の複素環を構成するヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等があげられ、中でも酸素原子が好ましい。
エポキシ基以外の複素環単位としては、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、ピロリジン、オキサゾール、イミダゾール、ピリジン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ジオキソラン等が挙げられる。
また、複素環単位は、例えば、プリンのように複素環構造を2つ有する構造であっても良い。また複素環単位は、置換基として、前記鎖状炭化水素単位を有してもよい。
鎖状炭化水素単位を有するエポキシ化合物を使用すると塗膜の加工性は、環状の炭化水素単位を有するエポキシ化合物を使用する場合より向上する。また、環状の炭化水素単位を有するエポキシ化合物を使用すると塗膜の耐水性は、鎖状炭化水素単位を有するエポキシ化合物を使用する場合より向上する。
好ましいエポキシ化合物のうち、鎖状炭化水素単位を有するエポキシ化合物としては、例えば、
アジピン酸、コハク酸、フタル酸等の種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ化合物;
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,7−ヘプタンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールジグリシジルエーテル類等が挙げられる。
好ましいエポキシ化合物のうち、オキシアルキレン単位を有するエポキシ化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリペンタメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリヘプタメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
好ましいエポキシ化合物のうち、環状炭化水素単位を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノール系ジグリシジルエーテル類、ビフェノール系ジグリシジルエーテル類、ベンゼンジオール系ジグリシジルエーテル類及び芳香族系ジグリシジルエーテル類から選ばれるジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物;
テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ダイマー酸等の種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ化合物;
1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、等の環状構造を有するアルキレングリコールジグリシジルエーテル類;
ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、カテコールジグリシジルエーテル等の芳香族系ジグリシジルエーテル類等が挙げられる。
好ましいエポキシ化合物のうち、エポキシ基以外の複素環単位からなる群より選ばれる単位を有するエポキシ化合物としては、例えば、イソソルビドジグリシジルエーテル等が挙げられる。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価カルボン酸と多価アルコールとの重合生成物であり、前述のエポキシ化合物と反応し、エポキシ樹脂(A)を形成するための原料であるため、カルボキシル基を有している。また、ポリエステルは、前記エポキシ化合物と同様に、ビスフェノール骨格及びビフェノール骨格のいずれも有さないことが好ましい。ポリエステルは、例えば、多価カルボン酸のカルボキシル基と多価アルコールの水酸基とを脱水縮合することで得られる。
多価カルボン酸は、1分子中に2個以上のカルボン酸を有する化合物であればよく、中でも1分子中に2個以上4個以下のカルボン酸を有する化合物であることが好ましく、1分子中に2個のカルボン酸を有するジカルボン酸であることが更により好ましい。
ジカルボン酸の具体例としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、およびナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、および1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、アゼライン酸、およびドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のα、β−不飽和ジカルボン酸等;およびこれらの酸無水物などが挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、多価アルコールは、1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であればよく、中でも1分子中に2個以上4個以下の水酸基を有する化合物であることが好ましく、1分子中に2個の水酸基を有するジオールであることが更により好ましい。
ジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、および3−メチル−1,5−ペンタンジオールなどの脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリテトラメチレングリコール等のエーテル結合を含有するジオール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる
ポリエステルの水酸基価は特に限定されないが、水酸基価は0.001mgKOH/g以上であることが好ましく、0.005mgKOH/g以上であることがより好ましく、0.01mgKOH/g以上であることが原料入手性の観点から特に好ましい。また、ポリエステルの水酸基価は60mgKOH/g以下であることが好ましく、50mgKOH/g以下であることがより好ましく、40mgKOH/g以下であることが柔軟性をよくする観点から特に好ましい。
ポリエステルの酸価は特に限定されないが、酸価は10mgKOH/g以上であることが好ましく、15mgKOH/g以上であることがより好ましく、20mgKOH/g以上であることが、合成上のハンドリングの観点から特に好ましい。また、酸価は200mgKOH/g以下であることが好ましく、175mgKOH/g以下であることがより好ましく、150mgKOH/g以下であることが柔軟性をよくする観点から特に好ましい。
ポリエステルの質量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、500以上であることが好ましく、750以上であることがより好ましく、1,000以上であることが柔軟性をよくする点で特に好ましい。また10,000以下であることが好ましく、9,000以下であることがより好ましく、8,000以下であることが合成上のハンドリングの観点から特に好ましい。
なお、本開示において数平均分子量及び質量平均分子量は、GPC法(標準ポリスチレン換算)により測定されるものである。
本開示においてポリエステルは、前記多価カルボン酸と前記多価アルコールとを重縮合して得られる。反応温度及び反応時間は、所定の数平均分子量のポリエステルが得られるように適宜調整することができる。
本開示においてポリエステルは、カルボキシル基を有するものであり、分子末端にカルボキシル基を有することがより好ましい。
(エポキシ樹脂(A)の合成)
前記エポキシ化合物とポリエステルとの反応は、常圧、加圧、減圧いずれの条件で行うこともできる。
また、反応温度は通常、60〜240℃、好ましくは80〜220℃、より好ましくは100〜200℃である。反応温度が上記下限以上であると反応を進行させやすいために好ましい。また、反応温度が上記上限以下であると副反応が進行しにくく、高純度のエポキシ樹脂を得る観点から好ましい。
反応時間としては特に限定されないが、通常0.5〜24時間であり、好ましくは1〜22時間であり、更に好ましくは1.5〜20時間である。反応時間が上記上限以下であると、生産効率向上の点で好ましく、上記下限以上であると、未反応成分を削減できる点で好ましい。
本開示においてエポキシ樹脂(A)部を製造するための反応工程には触媒を用いてもよい。触媒としては、通常、エポキシ樹脂の製法におけるアドバンス法の触媒として用いられるものであれば特に制限されない。
本開示においてエポキシ樹脂(A)の製造に使用するエポキシ化合物とポリエステルの配合比は、得られるエポキシ樹脂の理論エポキシ当量が200,000g/当量以下となる配合比であることが好ましく、150,000g/当量以下となる配合比であることがより好ましく、100,000g/当量以下となる配合比であることが他材料との相溶性を確保する点で特に好ましい。一方、理論エポキシ当量の下限は、100g/当量を超え、120g/当量以上、特に150g/当量以上、とりわけ200g/当量以上であることが、柔軟性に優れたエポキシ樹脂を得ることができ、好ましい。
ここで理論エポキシ当量とは、エポキシ化合物、ポリエステルに含まれる全てのエポキシ基とカルボキシル基が1:1で反応したときの反応生成物のエポキシ当量を意味する。
エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、200以上200,000以下が好ましく、250以上100,000以下がより好ましく、300以上50,000以下が特に好ましい。
エポキシ当量が上記下限値以上であれば、塗膜の加工性及び耐蝕性がより優れている。
また、エポキシ樹脂(A)の質量平均分子量は、7,000以上200,000以下が好ましく、7,100以上150,000以下がより好ましく、7,200以上100,000以下が特に好ましい。
質量平均分子量が上記下限値以上であれば、塗膜の加工性に優れ、例えば缶胴部内面塗料として用いた場合に、蓋との巻き締め部における塗膜の亀裂が抑制され、缶の耐腐食性が向上する。
<硬化剤(B)>
本開示の塗料組成物における硬化剤(B)は、前記エポキシ樹脂(A)と架橋反応して硬化させるために配合されるものである。
本開示における硬化剤(B)は、フェノール樹脂、アミノ樹脂、イソシアネート基を有する成分もしくはその誘導体、酸無水物基を有する成分、金属アルコキシド系化合物、金属キレート化合物、及びトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン等が挙げられる。中でもフェノール樹脂、アミノ樹脂、イソシアネート基を有する成分もしくはその誘導体、または酸無水物からなる群より選ばれることが好ましい。フェノール樹脂やアミノ樹脂は、自己架橋反応する他、エポキシ樹脂(A)中のグリシジル基および水酸基と反応し得る。イソシアネート基を有する成分もしくはその誘導体は、エポキシ樹脂(A)中のグリシジル基および水酸基と反応し得る。酸無水物基は、エポキシ樹脂(A)中のグリシジル基および水酸基との反応によりカルボキシル基を生成し、カルボキシル基がエポキシ樹脂(A)中のグリシジル基および水酸基と反応し得る。
硬化剤(B)は同じ種類のものを2種類以上併用したり、異なる種類のものを2種以上併用したりすることができる。
フェノール樹脂としては、フェノール化合物と、ホルムアルデヒド等のアルデヒドとの付加縮合反応により合成した樹脂が挙げられる。フェノール樹脂は公知の方法で合成できる。
フェノール化合物としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ノニルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、カテコール、レゾルシノール、およびハイドロキノン等が挙げられる。これらの中でも、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール等が好ましい。フェノール化合物は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール化合物は、フェノール性の水酸基に対して、オルト位とパラ位とが反応部となる。従って、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール 、p−フェニルフェノール、p−ノニルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール等は、1分子中に反応部位が2箇所あるため、当量数が2のフェノール化合物であり、官能基が2となる。又、フェノール、m−クレゾール、3,5−キシレノール 、レゾルシノール等は1分子中に反応部位が3箇所あるため、当量数が3のフェノール化合物であり官能基が3となる。又、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールB、ビスフェノールE、ビスフェノールH、ビスフェノールS等のビスフェノールや 、カテコール、ハイドロキノン等は1分子中に反応部位が4箇所あるため、当量数が4のフェノールモノマーであり、官能基が4となる。当量数が4未満のフェノール化合物を用いると、分子量が適切なフェノール樹脂を得やすい。そのため、このようなフェノール樹脂を使用した場合、溶剤に対する溶解性が向上し、塗膜表面にフェノール樹脂由来のブツが生じ難い。
フェノール樹脂は市販品を用いてもよい。好ましく使用できる市販品としては、例えば、Allnex社製Phenodur PR285、PR516、PR517、PR519、PR520、PR521、PR827、PR566、PR612、VPR1785;住友ベークライト社製 スミライトレジンPR−55317、PR−55819、PR−53893A;アイカSDKフェノール社製 ショウノールBKS−368、CKS−3898、BKM−2620、CKM−908、CKS−308A、CKS−394,CKM−1634等を挙げることができる。
またアミノ樹脂としては、尿素やメラミン、ベンゾグアナミン等のアミノ化合物にホルムアルデヒドを付加反応させたもの等を挙げることができる。この場合、アミノ化合物は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ樹脂は市販品を用いてもよい。好ましく使用できる市販品としては、例えば、Allnex社製Cymel301、303LF、304、323、325、328、370、659、1123;また、BASF社製 Luwipal014、015、018、066、070、052、B017;また、日立化成社製 メラン11E、358D、310XK−IB、322BK、3270等を挙げることができる。
上記フェノール樹脂やアミノ樹脂は、ホルムアルデヒドの付加により生成したメチロール基の一部ないし全部を、炭素数が1〜12なるアルコール類によってエーテル化した形のものも好適に用いられる。
上記イソシアネート基を有する成分もしくはその誘導体のうち、イソシアネート基を有する成分としては、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートのようないわゆるイソシアネートモノマー、前記イソシアネートモノマーとジオールとの反応生成物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、前記イソシアネートモノマーや前記ウレタンプレポリマーから形成される三量体(イソシアヌレート体)、アダクト体、ヴュレット体等が挙げられる。
イソシアネート基を有する成分もしくはその誘導体のうち、誘導体としてはいわゆるブロックイソシアネートが挙げられる。即ち、前述した種々のイソシアネート基を有する成分のイソシアネート基がブロック剤によりブロックされているものである。ブロックイソシアネートは加熱によりブロック剤が解離し、イソシアネート基が生成する。
ブロック剤としては、ジメチルピラゾール、メチルエチルケトンオキシム、およびε−カプロラクタム等が挙げられる。貯蔵安定性の面から、ブロックイソシアネート化合物の方が好適である。好ましく使用できる市販品としては、COVESTRO社製 Desmodur H、2460M、2665A、44M、BL 1001、BL 1265、EVONIK社製 VESTANAT B1358A、B1370、B1186A等が挙げられる。
酸無水物基を有する成分としては、例えば、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸、ポリ(エチルオクタデカンニ酸)無水物、或いは、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水トリメリット酸のエステル化物、無水ピロメリット酸、無水ピロメリット酸のエステル化物等の芳香族系酸無水物類、或いは、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の環状脂肪族基を有する酸無水物類などが挙げられ、それらの市販品としては、Huntsman社製 Aradur3380−1、Allnex社製 PHENODUR VPM 1150、Bitrez社製 CURADRIDE 35−380、新日本理化株式会社製 リカシッドTMEG、TMTA、MTA等がある。
上記金属アルコキシド系化合物、または金属キレート系化合物としては、例えばアルミニウム、チタン、スズ、ジルコニウムなどのアルコキシド金属化合物、アセト酢酸が金属に配位した金属キレート化合物などが挙げられる。
本開示の塗料組成物は、前記エポキシ樹脂(A)と前記硬化剤(B)とを固形分の質量比で(A)/(B)=95/5〜50/50で含むことが好ましい。
詳しくは後述するが、缶の内面用塗料には、高度な加工性が要求される蓋用部材の塗工に適用されるものと、食品を入れるため高度な耐蝕性が要求される缶胴部用部材の塗工に適用されるものとがある。
高度な加工性が要求される蓋用の塗料の場合、(A)/(B)=95/5〜75/25であることが好ましい。
一方、高度な耐蝕性が要求される缶胴部用の塗料の場合、(A)/(B)=95/5〜50/50であることが好ましい。耐蝕性の中でも耐食塩性を重視する場合には、(A)/(B)=90/10〜65/35であることが好ましい。耐蝕性の中でも耐酸性(特に耐酢酸性)を重視する場合には、(A)/(B)=85/15〜60/40であることが好ましい。また、耐硫性を重視する場合には、(A)/(B)=80/20〜60/40であることが好ましい。
<その他の成分>
本開示の塗料組成物は、効果を損なわない範囲で、必要に応じて他の成分を含有してもよい。以下、好適に含まれ得る成分について説明する。
本開示の塗料組成物には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ノボラック型樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルブチラール等を加えてもよい。
上記アクリル樹脂は、エチレン性不飽和カルボン酸と、これと共重合可能な(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むビニル単量体との共重合物である。アクリル樹脂は、これら単量体を、有機溶剤中で、過酸化物やアゾビス化合物等の重合開始剤の存在下、90〜160℃の温度でラジカル重合して得られる。質量平均分子量として10000〜100000程度が好ましい。
上記ポリエステル樹脂は、常法に従い、多価アルコール成分と多塩基酸成分との脱水縮合反応により得られるものである。ポリエステル樹脂は、樹脂構造中にカルボキシル基及び/又は水酸基を含有するものである。質量平均分子量として1000〜100000程度が好ましい。又、それらの市販品としては、バイロン103、バイロン200、バイロン270、バイロン600、バイロンGK360、バイロンGK640、バイロンGK880;また、ユニチカ社製エリテールUE3200、エリテールUE3201、エリテールUE3203、UE3600、UE3660、エリテールUE9800;また、EVONIK社製ダイナポールL205、ダイナポールL206、ダイナポールL208、ダイナポールL952;また、SKケミカル社製スカイボンES100、スカイボンES250、スカイボンES410、スカイボンES660、スカイボンES901、スカイボンES955;等を挙げることができる。
上記ビニル樹脂としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、及びこの共重合樹脂を加水分解して得られる変性塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂等が挙げられる。
上記ノボラック型樹脂としては、フェノールやパラフェニルフェノールを原料とするものが挙げられる。それらの市販品としては、アイカ工業(株)製のショウノールBKM−2620やショウノールCKM−5254C等が挙げられる。
本開示の塗料組成物には、塗装性の観点などから、通常、溶剤が配合される。上記溶剤としては、前記エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)などの各成分を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、アミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、1 ,2−ジエチルベンゼン、1,3−ジエチルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、2,6−ジメチルナフタレン、p−シメン、スチレン、テトラリン、α−ピネン、β−ピネン、ドデシルベンゼン、トルエン、メシテレンなどの他、スワゾール1000、スワゾール1500(以上、丸善石油化学社製)、T−SOL100FLUID、T−SOL150FLUID(以上、JXTGエネルギー社製)等の炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、コハク酸ジメチルエステル、グルタル酸ジメチルエステル、アジピン酸ジメチルエステルなどの他、FlexiSolv DBE esters(INVISTA社製) 等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、n−アミルアルコール、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、イソアミルアルコール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、n−オクタノール、ネオペンチルアルコール、n−ブタノール、s−ブタノール、t− ブタノール、1−プロパノール、n−ヘキサノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−ヘプタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル・エチレングリコールモノメトキシメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で 、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
本開示の塗料組成物は、必要に応じて、内容物に対する耐食性や内容物(風味)保持性を向上させる等の目的で、酸化亜鉛等を添加することもできる。
また本開示の塗料組成物は、必要に応じて、製缶工程における塗膜の傷付きを防止するなど目的で、ワックスやシリコーン系の滑剤および硬化触媒等を添加することもできる。
ワックスとしては、蜜蝋、ラノリンワックス、鯨蝋、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油、パーム油等の動植物系ワックス;
モンタンワックス、オゾゲライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の鉱物、石油系ワックス;
フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体、テフロン(登録商標)ワックス等の合成ワックス等が挙げられる。
シリコーン系の滑剤としては、ジメチルポリシロキサン及びその変性物が好適に用いられる。
硬化触媒としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、リン酸化合物、硫酸、およびスズ化合物、ならびにこれらの中和物等が挙げられる。
また、本開示の塗料組成物は、必要に応じて塗装性を向上させるなどの目的で、界面活性剤、消泡剤およびレベリング剤等の各種成分を含有してもよい。
また、本開示の塗料組成物は、必要に応じて塗膜を着色し意匠性を付与する等の目的で、酸化チタン、酸化鉄、アルミペースト、カーボン等の無機顔料や体質顔料、染料及び有機顔料等を添加することができる。
<塗料組成物の用途>
本開示の塗料組成物は、金属、プラスチックス等の部材を被覆する塗膜を形成する目的で好適に使用することができる。特に、飲料や食品等を収納する缶等の収納容器を被覆する用途が好ましく、その内面および外面を問わずに使用できるところ、その高度な加工性および耐蝕性を活かして缶の内面を被覆する用途がより好ましく、特に飲料缶および食品を入れるための缶(以下、食缶ともいう)の内面に使用することが好ましく、中でも缶蓋用部材の内面または食用缶の内面に使用することが好ましい。また、エンジンオイル等の食品用途以外の収納容器にも好適に用いることができる。なお、本開示の塗料組成物は、缶の外面を被覆する用途にも使用できることはいうまでもない。
前記金属は、例えば、アルミニウム、錫メッキ鋼板、クロム処理鋼板、ニッケル処理鋼板等が好ましく、さらにジルコニウム処理や燐酸処理等の表面処理を施すことができる。また、前記プラスチックスは、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン、並びに、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等が好ましい。
塗装方法は、エアースプレー、エアレススプレー、および静電スプレー等のスプレー塗装、ロールコーター塗装、浸漬塗装、ならびに電着塗装等の公知の方法を使用できる。
金属に塗装する場合、150〜350℃の温度で、10秒〜30分間焼き付けることが好ましく、10秒〜15分間がより好ましい。
[缶用部材、および缶]
飲料や食品等を収納するための缶には様々な形態のものがあるが、少なくとも2つの缶用部材を組み合わせて形成される。大きくは、缶胴部と底部とが一体となっている有底円筒状の部材と蓋用部材とで構成される2ピース缶(広義)、円筒状の缶胴部と前記缶胴部の上下に位置する蓋用部材と底用部材とで構成される3ピース缶に分類される。2ピース缶(広義)には、リキャップ可能な蓋用部材とボトル用部材とを備える、いわゆるボトル缶も含まれる。ボトル缶のボトル用部材の飲み口部には前記蓋用部材によって開閉可能なスクリューが設けられている。
塗膜の乾燥後の厚み(塗布量)は特に限定されず、部材の種類等に応じて適宜選定すればよく、通常1〜200mg/dm程度が好ましく、5〜180mg/dmがより好ましい。
図1を参照して缶用部材の一例を説明する。
図1の例は缶用部材のうち2ピース缶用の有底カップ状の部材の一実施形態を示す模式図である。図1の(a)は有底カップ状の部材の全体図であり、(b)はA部分の断面の拡大図である。図1の例に示される有底カップ状の部材10は、缶材11の内側に前記塗料組成物の塗膜12を有している。このような有底カップ状の部材は、以下のようにして得ることができる。即ち、大面積の平板状の缶用基材表面に前記塗料組成物をロールコーター等で塗装し、硬化し、塗膜を設けた後、一缶分ごと平板の円形または楕円形の部材を打ち抜き、当該部材を成型加工して、有底カップ状の部材を得ることができる。あるいは、大面積の平板状の缶用基材から一缶分ごとの平板の円形または楕円形の部材を打ち抜き、前記部材を成型加工し所定の有底カップ状に成型した後、その内面に塗料組成物をスプレー塗装し、硬化し、内面の塗膜を形成して、本開示の缶としてもよい。外面塗膜形成は適宜内面塗膜形成と同時、または前後して行うことができる。
2ピース缶用の有底カップ状の部材の場合、塗料の硬化条件は、150〜300℃の温度で、10秒〜10分間焼き付けることが好ましく、30秒〜5分間がより好ましい。また、缶用の有底カップ状の部材における塗膜の乾燥後の厚み(塗布量)は、通常5〜150mg/dm程度が好ましく、10〜100mg/dmがより好ましい。
缶用部材のうち3ピース缶用の缶胴部用の部材は、以下のようにして得ることができる。即ち、平板状の缶用基材表面に前記塗料組成物をロールコーター等で塗装し、硬化し、塗膜を設けた後、塗膜を設けた平板状の缶用基材から一缶分ごとの四辺形の部材を切り出し、四辺形の積層体を筒状に丸めて、端部を接合し、容器の胴部を作ることができる。外面塗膜形成は適宜内面塗膜形成と同時、または前後して行うことができる。
3ピース缶は、飲料水、清涼飲料水、茶飲料、アルコール飲料等の飲料を入れるためにももちろん用いることができるが、今日その多くは食品を入れるために用いられる。食品としては、畜肉、魚肉、野菜、果実、油、トマトソース等に代表される調理前の食材そのものに近いものだけでなく、カレー、スープ、パスタソース等多種多様な調理済みの加工食品があり、その種類は飲料よりも遥かに多い。3ピース缶の内面塗膜には、多種多様な食品から缶用基材を保護するという高度な耐蝕性が要求される。
従って、3ピース缶用の内面は、缶蓋用の場合に比して、長時間硬化・焼付し、厚い塗膜を設けることが好ましい。例えば、塗料の硬化条件は、150〜250℃の温度で、3分〜30分間焼き付けることが好ましく、5分〜15分間がより好ましい。塗膜の乾燥後の厚み(塗布量)は、顔料を含まない場合は、通常10〜200mg/dm程度が好ましく、20〜180mg/dmがより好ましい。顔料を含む場合は、150〜300mg/dm程度が好ましく、180〜250mg/dmがより好ましい。
缶用部材のうち蓋用部材や底用部材は、平板状の缶用基材表面、またはロール状に巻かれた長尺の缶用基材表面に前記塗料組成物をロールコーター等で塗装し、硬化し、塗膜を設けた後、一缶分ごとの平板の円形の部材を打ち抜き、形成される。
蓋用の場合は、さらに凹凸の多い複雑で高度な成型加工を施し、開口予定部を形成するので、蓋用の塗膜には他の部材用塗膜よりも高度な加工性が要求される。一方、開口の際には、開口部周辺の塗膜が開口部側に残らないような開口性(切れの良さ)が要求される。
また、缶胴部用部材の開口部は、缶胴部用部材の開口部よりも一回り大きな径の蓋用部材・底用部材が接合される場合があり、接合の結果、蓋用部材・底用部材の円周上の接合部は、缶胴部用部材の胴部よりも外側に出っ張ることがある。従って、蓋用部材・底用部材のための外面塗膜には、滑り性に富み、傷付き難いことが要求される。
蓋用部材や底用部材の場合、塗料の硬化条件は、150〜350℃の温度で、10秒〜30分間焼き付けることが好ましく、10秒〜15分間がより好ましい。蓋用部材や底用部材における塗膜の乾燥後の厚み(塗布量)は、通常10〜200mg/dm程度が好ましく、20〜180mg/dmがより好ましい。ロール状に巻かれた長尺の缶用基材を用いる場合には、塗料の硬化条件は、200〜350℃の温度で、10秒〜3分間焼き付けることが好ましく、10秒〜1分間がより好ましい。塗膜の乾燥後の厚み(塗布量)は、通常10〜200mg/dm程度が好ましく、20〜180mg/dmがより好ましい。
缶用基材としては、アルミニウム、錫メッキ鋼板、クロム処理鋼板、ニッケル処理鋼板等が挙げられ、さらにジルコニウム処理や燐酸処理等の表面処理を施すことができる。
本開示の缶は、缶を構成する複数の缶用部材のうち、少なくとも一部に前記の缶用部材を用いてなる缶である。
2ピース缶の場合は、有底カップ状の部材の開口端部を整えた後、内容物を入れ、蓋用部材を取り付け、開封可能な缶を形成する。
3ピース缶の場合は、筒状部材の両端の開口部端部を整えた後、底用部材を取り付け、内容物を入れた後、蓋用部材を取り付け、開封可能な缶を形成する。
本開示の塗料組成物から形成される塗膜は、耐レトルト性や耐酸性に優れているので、内面用塗料として好適である。また、加工性や開口性にも優れるので缶蓋用の内面塗料としても外面用塗料としても好適である。外面用塗料の場合は、ワックスやシリコーン等を入れ、塗膜の滑り性や耐傷付き性を向上することが好ましい。
本開示の缶は、形成する塗膜一層で十分な実用性を有しているところ、二層構成にすることで、さらに優れた塗膜物性、特に耐内容物性が得られる。二層構成とする場合、上層と下層で塗料組成物の組成が異なっても良い。
以下、本開示を実施例により具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は質量部を、「%」とは質量%をそれぞれ表す。
(数平均分子量および質量平均分子量の測定条件)
東ソー(株)製 高速GPC装置 8020シリーズ(THF溶媒、カラム温度40℃、ポリスチレン標準)を用いて測定した。具体的には、カラムとして東ソー(株)製G1000HXL、G2000HXL、G3000HXL、G4000HXLの4本を直列に連結し、流量1.0ml/minにて測定して得られた測定値である。
[製造例1]
<エポキシ樹脂(A−1)の製造>
水添ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量:198g/当量)360質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)1000質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.36質量部を3Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量18,000、エポキシ当量2,500のエポキシ樹脂(A−1)を得た。
[製造例2]
<エポキシ樹脂(A−2)の製造>
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量:116g/当量)230質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)1166質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.23質量部を3Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量23,000、エポキシ当量3,200のエポキシ樹脂(A−2)を得た。
[製造例3]
<エポキシ樹脂(A−3)の製造>
シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(エポキシ当量:144g/当量)46質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)185質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.05質量部を0.5Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量16,000、エポキシ当量2,400のエポキシ樹脂(A−3)を得た。
[製造例4]
<エポキシ樹脂(A−4)の製造>
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量:109g/当量)200質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)781質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.2質量部を2Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量28,000、エポキシ当量4,000のエポキシ樹脂(A−4)を得た。
[製造例5]
<エポキシ樹脂(A−5)の製造>
レゾルシノールジグリシジルエーテル(エポキシ当量:113g/当量)180質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)1075質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.2質量部を2Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量25,000、エポキシ当量3,500のエポキシ樹脂(A−5)を得た。
[製造例6]
<エポキシ樹脂(A−6)の製造>
ヒドロキノンジグリシジルエーテル(エポキシ当量:128g/当量)120質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)970質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.1質量部を2Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量32,000、エポキシ当量4,700のエポキシ樹脂(A−6)を得た。
[製造例7]
<エポキシ樹脂(A−7)の製造>
イソソルビドジグリシジルエーテル(エポキシ当量:130g/当量)120質量部、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから構成されるポリエステル(三菱ケミカル社製 FC−2976、酸価:61.4mgKOH/g)772質量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.1質量部を2Lフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下150℃で6時間、重合反応を行い、質量平均分子量21,000、エポキシ当量3,000のエポキシ樹脂(A−7)を得た。
Figure 2020084032
[[缶蓋用内面塗料組成物]]
[実施例1]
前記エポキシ樹脂(A−1)をシクロヘキサノン/スワゾール1000=50/50(質量比)の混合溶剤に溶解し、不揮発分40%のエポキシ樹脂ワニスを得た。
エポキシ樹脂(A−1)ワニスと下記硬化剤(B−1)とを、両者の不揮発分の質量比が85:15になるように混合し、さらに両者の不揮発分の合計100質量部に対し、硬化触媒としてリン酸0.5質量部を添加し、スワゾール1000、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、BDGという)、およびブチルセロソルブで希釈し、塗料組成物を得た。
硬化剤(B−1):スミライトレジンPR−55317(住友ベークライト社製、メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
[実施例2〜7]
上記実施例1において、エポキシ樹脂(A−1)の代わりに、表2に示すようにエポキシ樹脂(A−2)〜(A−7)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
[実施例8〜10]
表2に示すようにエポキシ樹脂(A−5)と下記硬化剤(B−2)〜(B−4)とを、エポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の質量比が85:15になるように用い、硬化剤(B−4)の場合はリン酸に代えてSCAT−24(日東化成社製、スズ系触媒)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
硬化剤(B−2):TD−2495(DIC社製、パラクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
硬化剤(B−3):Luwipal B017(BASF社製n−ブチルエーテル化ベンゾグアナミン、不揮発分濃度81%のn−ブタノール溶液)
硬化剤(B−4):VESTANAT B1186A(Evonik社製カプロラクタムブロック化ポリイソシアネート、不揮発分濃度60%のソルベントナフサ溶液)
[実施例11〜14]
表2に示すように、エポキシ樹脂(A−2)と硬化剤(B−1)とを、両者の不揮発分の質量比が95:5、90:10、80:20、75:25になるように用いた以外は実施例2と同様にして塗料組成物を得た。
[実施例15〜18]
表2に示すように、エポキシ樹脂(A−5)と硬化剤(B−1)とを、両者の不揮発分の質量比が95:5、90:10、80:20、75:25になるように用いた以外は実施例5と同様にして塗料組成物を得た。
[比較例1]
表2に示すように、エポキシ樹脂(A−1)の代わりに、NPES−629(NAN YA PLASTICS CORPORATION製BPA型エポキシ樹脂)を用いた以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
[比較例2]
ポリエステル樹脂としてバイロンGK−360(東洋紡製ポリエステル樹脂)をFlexisolvDBE esters(インビスタ社製)/キシレン=50/50(質量比) の混合溶剤で不揮発分40%になるように調整してポリエステル樹脂ワニスを得た。
表2に示すように、エポキシ樹脂(A−1)のワニスの代わりに、上記ポリエステル樹脂のワニスを用い、硬化触媒としてリン酸の代わりにドデシルベンゼンスルホン酸を用いた以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
[テストパネル1の作製]
実施例1〜18、及び比較例1〜2で得られた塗料組成物を、焼付乾燥後の塗膜質量が130mg/dmとなるように0.26mm厚のアルミ板上にバーコーターで塗装し、次いで第1ゾーンの温度が286℃、第2ゾーンの温度が326℃である2連型のコンベアーオーブンを24秒で通過させて乾燥・硬化することで塗膜を備えたテストパネル1を作製した。
<折り曲げ加工性>
テストパネル1を幅30mm縦50mmの大きさに準備した(試験片1)。
次いで、図2の(a)のように試験片1の塗膜を外側にして、縦長さ30mmの位置に直径3mmの丸棒2を添える。そして。図2の(b)のように丸棒2に沿って試験片1を2つ折りにして幅30mm・縦約30mmの試験片3を作製した。この2つ折りにした試験片3の間に厚さ0.26mmのアルミ板(省略)3枚はさみ、図2の(c)のように幅15cm×高さ5cm×奥行き5cmの直方体状の1kgのおもり4を高さ40cmから試験片3の折り曲げ部に落下させて完全に折り曲げ、試験片5を作製した。
次いで、試験片5の折り曲げ部を濃度1%の食塩水中に浸漬させた。次いで、試験片5の、食塩水中に浸漬されていない平面部の金属部分と、食塩水との間を6.0V×4秒通電した時の電流値を測定した。
塗膜の加工性が乏しい場合、折り曲げ加工部の塗膜がひび割れて、下地の金属板が露出して導電性が高まるため、電流値が高くなる。
A:5mA未満
B:5mA以上10mA未満
C:10mA以上20mA未満
D:20mA以上
上記評価結果が「B」であれば、良好な折り曲げ加工性を有し、「A」であれば優れた折り曲げ加工性を有する。一方、「D」であれば折り曲げ加工性は不良である。
<開口性試験(レトルト試験前・後)>
テストパネル1を縦50mm×横50mmの大きさに準備した。テストパネルの無塗装面に、飲料缶で一般的なステイオンタブ開口部の形状の型を当て、プレス機でプレスし、無塗装面に開口予定部を形成し、試料(レトルト試験前テスト蓋材)とした。前記試料を水に浸漬し、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、レトルト試験後のテスト蓋材とした。
次いで、レトルト試験前・後それぞれのテスト蓋材について、開口予定部の一端を塗装面側から無塗装面側に向けて細い棒状工具で打ち、開口予定部の前記一端をアルミニウム板ごと無塗装面側に突出させた。無塗装面側に突出した開口予定部の一端をペンチで挟み、開口予定部の形状に沿って開口予定部以外の部分からアルミニウム板ごと引きはがし、開口部を形成し、開口部を顕微鏡で拡大し目視判定した。
開口性が不良であると、塗膜が開口部の周辺部に残存しやすくなり、開口部内にはみ出す幅が大きくなる。開口性が良好であるとは、塗膜が開口部内にまったくはみ出さないか、あるいは、はみ出したとしても、そのはみ出し幅がごくわずかである状態をいう。具体的な判定方法としては、はみ出ている塗膜の幅を測定し、下記評価基準にて評価した。
A : はみ出ている塗膜の最大幅が100μm未満
B : はみ出ている塗膜の最大幅が100μm以上、200μm未満
C : はみ出ている塗膜の最大幅が200μm以上、400μm未満
D : はみ出ている塗膜の最大幅が400 μm 以上
なお、飲料缶の蓋は、開口に際しては口金を缶内部に押し込むステイオンタブ方式が一般的である。しかし、内面塗膜の開口性評価は口金を缶外部に引きはがす方式の方が厳しいので、本開示では上述のように評価する。
上記評価結果が「B」であれば、良好な開口性を有し、「A」であれば優れた開口性を有する。一方、「D」であれば開口性は不良である。
<密着性(碁盤目剥離試験)>
テストパネル1の塗膜にカッターナイフで基材に到達するように直交する11本の傷を1mm間隔で付けた後、水に前記テストパネルを浸漬したまま、レトルト窯で125℃−30分間レトルト処理を行い、23℃付近まで自然冷却し、それぞれ密着性評価用の試験片とした。
各試験片の傷にセロハンテープを密着させた後、剥がし、塗膜の剥離状態等を観察した。A: 全く剥離なし
B: 5%未満の剥離あり
C: 5〜20%の剥離あり
D: 20%を超える剥離あり
上記評価結果が「B」であれば、良好な密着性を有し、「A」であれば優れた密着性を有する。一方、「D」であれば密着性は不良である。
<耐レトルト性試験>
テストパネル1を水に浸漬したまま、または、クエン酸を含むpH2程度の水溶液に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で評価した。
A:未処理の塗膜と変化なし
B:ごく薄く白化
C:やや白化
D:著しく白化
上記評価結果が「B」であれば、良好な耐レトルト性を有し、「A」であれば優れた耐レトルト性を有する。一方、「D」であれば耐レトルト性は不良である。
<BPA抽出量>
塗膜面積1000cmの大きさのテストパネル1を準備した。テストパネル1を幅20mm縦50mmの短冊状にカットし、耐圧瓶にて1000mLの水に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行った。レトルト処理後の水を、エバポレーターを用いて水を除去した後、残留物をTHF2mLにて溶解し、日立製HPLC(Chromaster5110、5210、5310、5410、5440)にて分析を行った。
表2に各塗料組成物の物性評価結果を示す。
Figure 2020084032
表2中、各記号は以下の通り。
硬化剤B−1:スミライトレジンPR−55317(住友ベークライト社製、メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−2:TD−2495(DIC社製、パラクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−3:Luwipal B017(BASF社製n−ブチルエーテル化ベンゾグアナミン、不揮発分濃度81%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−4:VESTANAT B1186A(Evonik社製カプロラクタムブロック化ポリイソシアネート、不揮発分濃度60%のソルベントナフサ溶液)
*1:NPES−629(NAN YA PLASTICS CORPORATION製BPA型エポキシ樹脂)
*2:バイロンGK−360(東洋紡社製、ポリエステル樹脂)
表2に示されるとおり、ビスフェノール骨格やビフェノール骨格を有さないエポキシ化合物と、ポリエステルとの反応生成物であるエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有する、各実施例の塗料組成物より得られた塗膜は、いずれも、レトルト試験前だけでなくレトルト試験後も開口性に優れ、折り曲げ加工性や耐レトルト性に優れていることが明らかとなった。比較例1の塗料組成物は、折り曲げ加工性や開口性、耐レトルト性のいずれも良好であったが、塗膜からのビスフェノールAの溶出が認められた。比較例2の塗料組成物は、塗膜からのビスフェノールAの溶出が認められなかったが、開口性の点で実施例よりも劣る。
[[缶蓋外面用塗料]]
前記実施例2、4、5、7、及び比較例1の塗料組成物に含まれるエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計100質量部に対し、カルナバWAX及びポリエチレンWAXをそれぞれ固形分で2質量部添加し、外面用の塗料組成物(それぞれ実施例2−2、4−2、5−2、7−2、及び比較例1−2とする)とし、以下の方法で評価を実施した。
[テストパネル2の作製]
実施例2−2、4−2、5−2、7−2、及び比較例1−2で得られた塗料組成物を、焼付乾燥後の塗膜質量が45mg/dmとなるように0.26mm厚のアルミ板上にバーコーターで塗装し、次いで第1ゾーンの温度が286℃ 、第2ゾーンの温度が326℃である2連型のコンベアーオーブンを24秒で通過させて焼付乾燥することで試験用パネルを作製した。
<動摩擦係数>
テストパネル2の塗膜面に、3個の鋼球がついた重さ1kgの錘を、鋼球が塗膜面と接するようにして乗せ、この錘を150cm/分の速さで引っ張り、このときの動摩擦係数を測定した。動摩擦係数が小さいほど滑り性は良好である。
<耐摩耗性>
トライボギアHEIDON−22H(新東科学(株)製)を使用し、荷重1000g、往復幅2mm、往復速度300mm/分の条件において、接触子φ3mmのステンレス球をテストパネル2上で往復運動させた。塗膜に傷が発生し、その傷がアルミ基材に到達するまでの往復回数を測定した。
A: 往復回数が1000回以上
B: 500回以上1000回未満
C: 200回以上500回未満
D: 200回未満
上記評価結果が「B」であれば、良好な耐摩耗性を有し、「A」であれば優れた耐摩耗性を有する。一方、「D」であれば耐摩耗性は不良である。
<耐レトルト性試験>
テストパネル2を水に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で評価した。
A:未処理の塗膜と変化なし
B:ごく薄く白化
C:やや白化
D:著しく白化
上記評価結果が「B」であれば、良好な耐レトルト性を有し、「A」であれば優れた耐レトルト性を有する。一方、「D」であれば耐レトルト性は不良である。
<密着性(碁盤目剥離試験)>
テストパネル2の塗膜にカッターナイフで基材に到達するように直交する11本の傷を1mm間隔で付けた後、水に前記テストパネルを浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、23℃付近まで自然冷却し、それぞれ密着性評価用の試験片とした。
各試験片の傷にセロハンテープを密着させた後、剥がし、塗膜の剥離状態等を観察した。
A: 全く剥離なし
B: 5%未満の剥離あり
C: 5〜20%の剥離あり
D: 20%を超える剥離あり
上記評価結果が「B」であれば、良好な密着性を有し、「A」であれば優れた密着性を有する。一方、「D」であれば密着性は不良である。
Figure 2020084032
表3中、各記号は表2と同様。
表3に示すように、WAXを添加した実施例2−2、4−2、5−2、7−2の塗料組成物より得られた塗膜は、従来のビスフェノール骨格を含むエポキシ樹脂を用いた比較例1−2の塗料組成物より得られた塗膜と同様にすべての物性が良好であった。
((食缶向け3ピース缶の缶胴部用塗料組成物))
[実施例101]〜[実施例107]
表4に示すように、エポキシ樹脂(A−1)〜(A−7)の各ワニスと硬化剤(B−2)とを、エポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の質量比が80:20になるように用い、実施例1と同様にして、食缶向け塗料組成物を得た。
[実施例108]〜[実施例111]
表4に示すように、エポキシ樹脂(A−5)と硬化剤(B−1)〜(B−4)とを、エポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の質量比が80:20になるように用い、実施例1と同様にして、食缶向け塗料組成物を得た。なお、実施例111は、硬化剤(B−2)と(B−3)とを14:6(質量比)で併用した。
[実施例112]〜[実施例116]
表4に示すように、エポキシ樹脂(A−5)と硬化剤(B−2)とを、両者の不揮発分の質量比が95:5、90:10、80:20、70:30、60:40になるように用いた以外は実施例105と同様にして塗料組成物を得た。なお、実施例114は実施例105と同じであるが便宜上実施例114として表4に示す。
[比較例101]
表4に示すように、エポキシ樹脂(A−1)の代わりに、比較例1で用いたBPA型エポキシ樹脂のワニスを用いた以外は実施例101と同様にして塗料組成物を得た。
[比較例102〜103]
表4に示すように、エポキシ樹脂(A−1)の代わりに、比較例2で用いたポリエステル樹脂のワニスと、硬化剤(B−1)または(B−2)とを、ポリエステル樹脂と硬化剤の不揮発分の質量比が80:20になるように用い、硬化触媒としてリン酸の代わりにドデシルベンゼンスルホン酸を用いた以外は実施例101と同様にして塗料組成物を得た。
[実施例121〜126]
エポキシ樹脂(A−5)、硬化剤(B−1)〜(B−5)、および酸化チタンを用い、表5に示すように、エポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の質量比が80:20となるように、エポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の合計100質量部に対して酸化チタンが75質量部となるように配合し、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートで希釈し塗料組成物を得た。なお、実施例126は、硬化剤(B−3)と(B−5)とを5:15(質量比)で併用した。
[実施例127〜128]
表5に示すように、エポキシ樹脂(A−5)と硬化剤(B−5)の不揮発分の質量比が90:10、70:30となるように配合した以外は実施例125と同様にして塗料組成物を得た。
[比較例121〜122]
表5に示すように、エポキシ樹脂(A−1)の代わりに、比較例1で用いたBPA型エポキシ樹脂のワニス、または比較例2で用いたポリエステル樹脂のワニスを用いた以外は実施例125と同様にして塗料組成物を得た。
[テストパネル3の作製]
実施例101〜116、比較例101〜103で得られた塗料を、0.23mm厚のブリキ板上に、乾燥塗膜量が50mg/dm2となるように塗装した。この後、200℃で10分間焼き付け、評価用塗装板を作製した。
[テストパネル4の作製]
実施例121〜128、比較例121〜122で得られた塗料を、0.23mm厚のブリキ板上に、乾燥塗膜量が200mg/dm2となるように塗装した。この後、200℃で10分間焼き付け、評価用塗装板を作製した。
[テストパネル5の作製]
実施例101〜116、比較例101〜103で得られた塗料を、0.1mm厚のアルミ板上に、乾燥塗膜量が50mg/dm2となるように塗装した。この後、200℃で10分間焼き付け、評価用塗装板を作製した。
[テストパネル6の作製]
実施例121〜128、比較例121〜122で得られた塗料を、0.1mm厚のアルミ板上に、乾燥塗膜量が200mg/dm2となるように塗装した。この後、200℃で10分間焼き付け、評価用塗装板を作製した。
<折り曲げ加工性>
缶蓋用の場合と同様にして、ブリキ板に塗装したテストパネル3、4を用い、図2の(b)に示すように丸棒2に沿って塗装板を2つ折りにして試験片3を作製した。この2つ折りにした試験片3の間に厚さ0.23mmのブリキ板を2枚はさんだ以外は、缶蓋用の場合と同様にして試験片5を作製した。次いで、缶蓋用の場合と同様の方法で電流値を測定した。評価基準を以下に示す。
A:20mA未満
B:20mA以上30mA未満
C:30mA以上40mA未満
D:40mA以上
上記評価結果が「B」であれば、良好な折り曲げ加工性を有し、「A」であれば優れた折り曲げ加工性を有する。一方、「D」であれば折り曲げ加工性は不良である。
<耐レトルト性試験>
テストパネル3を水に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で評価した。
A:未処理の塗膜と変化なし
B:ごく薄く白化
C:やや白化
D:著しく白化
上記評価結果が「B」であれば、良好な耐レトルト性を有し、「A」であれば優れた耐レトルト性を有する。一方、「D」であれば耐レトルト性は不良である。
<耐酢酸性>、<耐食塩性>、<耐クエン酸性>、
テストパネル3、4を用い、JIS K 5600−5−3に準拠したデュポン衝撃(1/2インチ、300g、20cm)を、塗装面が凸となる様に加えて加工した。この後、非塗装面に耐水テープを貼り付けて保護してから、酢酸を1.5質量%含む水溶液、食塩を3%含む水溶液、クエン酸を2.0質量%含む水溶液にそれぞれ浸漬し、121℃−90分レトルト処理を行った。
その後、各水溶液に浸漬した状態で、50℃で2週間保存し、ブリキ板に発生する錆の状態を目視で確認した。評価基準を以下に示す。
A:錆が認められない
B:加工部にわずかな錆が認められる
C:加工部にはっきりした錆が認められる
D:塗膜全面に錆が認められる
上記評価結果が「B」であれば、それぞれ対象の水溶液に対し良好な耐性を有し、「A」であればそれぞれ対象の水溶液に対し優れた耐性を有する。一方、「D」であればそれぞれ対象の水溶液に対する耐性は不良である。
<レトルト水の着色状態>
塗膜面積400cm2の大きさのテストパネル5、6を準備した。テストパネル5、6を幅20mm縦50mmの短冊状にカットした後、耐圧瓶に入れ200mLの水に浸漬した状態で、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行った。レトルト処理後の水の着色の程度を目視で確認した。評価基準を以下に示す。
A:着色が見られない
B:わずかに着色
C:やや着色
D:著しく着色
上記評価結果が「B」であれば、レトルト時の水の着色が抑制され、良好な着色抑制性能を有し、「A」であればレトルト時の水の着色がさらに抑制され、優れた着色抑制性能を有する。一方、「D」であれば水の着色を抑制できず着色抑制性能は不良である。
<BPA抽出量>
テストパネル1の代わりにテストパネル5、6を用いた以外は、缶蓋用内面塗料用の場合と同様にしてレトルト処理後の水からのBPAの抽出量を求めた。
Figure 2020084032
Figure 2020084032
表4、5中、各記号は以下の通り。
硬化剤B−1:スミライトレジンPR−55317(住友ベークライト社製、メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−2:TD−2495(DIC社製、パラクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−3:Luwipal B017(BASF社製n−ブチルエーテル化ベンゾグアナミン、不揮発分濃度81%のn−ブタノール溶液)
硬化剤B−4:VESTANAT B1186A(Evonik社製カプロラクタムブロック化ポリイソシアネート、不揮発分濃度60%のソルベントナフサ溶液)
硬化剤B−5:Aradur 3380−1(HUNTSMAN社製、酸無水物)の不揮発分濃度40%のシクロヘキサノン溶液
*1:NPES−629(NAN YA PLASTICS CORPORATION製BPA型エポキシ樹脂)
*2:バイロンGK−360(東洋紡社製、ポリエステル樹脂)
表4、5に示されるとおり、ビスフェノール骨格やビフェノール骨格を有さないエポキシ化合物と、ポリエステルとの反応生成物であるエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)を含有する、実施例101〜128の塗料組成物より得られた塗膜は、いずれも、ビスフェノールAの溶出が認められず、加工性、耐酢酸性等の物性は比較例101及び比較例121のビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用した缶被覆用樹脂組成物と同等であった。比較例102〜103及び比較例122の缶被覆用樹脂組成物は、ビスフェノールAの溶出は認められなかったが、耐酢酸性、及び加工性のいずれか若しくは両方が劣るという結果が認められた。
1 テストパネル
2 丸棒
3 試験片
4 おもり
10 缶
11 缶材
12 塗膜

Claims (7)

  1. エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)を含有する、塗料組成物であって、
    前記エポキシ樹脂(A)が、
    ビスフェノール骨格及びビフェノール骨格のいずれも有さないエポキシ化合物中のエポキシ基と、
    カルボキシル基を有するポリエステルのカルボキシル基との反応生成物であって、エポキシ基を有する反応生成物である、
    塗料組成物。
  2. 前記エポキシ化合物が、
    鎖状炭化水素単位、オキシアルキレン単位、環状炭化水素単位、およびエポキシ基以外の複素環単位からなる群より選ばれる単位と、
    2個のグリシジル基と、を有するエポキシ化合物である、
    請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が200以上、200,000以下である、請求項1または2に記載の塗料組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の質量比率が、(A)/(B)=95/5〜50/50である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の塗料組成物。
  5. 前記硬化剤(B)が、フェノール樹脂、アミノ樹脂、イソシアネート基を有する成分、及び酸無水物基を有する成分からなる群より選択される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の塗料組成物。
  6. 缶用基材表面に、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の塗料組成物の塗膜を有する、缶用部材。
  7. 缶を構成する複数の缶用部材のうち、少なくとも一部に請求項6記載の缶用部材を用いてなる缶。
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