JP2020083451A - 混合容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた操作性を具備する混合容器を提供する。【解決手段】本発明に係る混合容器1は、第1剤が収容される有底筒状の第1容器11と、第2剤が収容されるとともに、第1容器11内に連通する連通口65が形成された収容部61を有し、第1容器11の口部に配設された第2容器12と、口部21と連通口65との間の連通を遮断する閉塞部67と、を備えている。第2容器12は、収容部61に対して下方移動可能に構成されるとともに、下方移動に伴い閉塞部67が第1容器11に向けて押し込まれることで、連通口65を通じた収容部61内と第1容器11内との間を連通させる押下部53を備えている。第1容器11の底部24は、胴部23よりも変形が容易な変形容易部32を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、混合容器に関する。
例えば二種類の内容物を混合させる容器として、例えば下記特許文献1に示す混合容器が知られている。下記特許文献1に示す混合容器は、第1剤が収容された第1容器と、第2剤が収容されるとともに、第1容器の口部に連通する連通口が形成された収容部を有し、第1容器の口部に組み付けられる第2容器と、を備えている。
下記特許文献1に記載の構成では、内容物の混合時において、まず連通口を口部に向けた状態で第1容器の上方に第2容器を組み付ける。その後、収容部内に押下部(ピストン)を押し込む。すると、収容部内が加圧されることで、収容部内の第2剤が連通口及び口部を通じて第1容器内に供給される。これにより、第1容器内において、第1剤と第2剤とが混合される。
実開平1−150578号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の混合容器では、第1容器と第2容器とがパッキンを間に挟んで密閉状態で組み合わされている。しかしながら、第1容器と第2容器とが密閉されている場合には、押下部を押下する際の押下力が高くなる傾向にある。
また、押下部の下方移動に伴う第2容器内の容積の縮小等によって第1容器内の圧力が増加すると、押下部の押下後、押下部から手を離した際に第1容器内の圧力によって押下部が予期せず上昇する可能性もある。
本発明は、優れた操作性を具備する混合容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を提案している。
本発明の一態様に係る混合容器は、第1剤が収容される有底筒状の第1容器と、第2剤が収容されるとともに、前記第1容器内に連通する連通口が形成された収容部を有し、前記第1容器の口部に配設された第2容器と、前記口部と前記連通口との間の連通を遮断する閉塞部と、を備え、前記第2容器は、前記収容部に対して下方移動可能に構成されるとともに、下方移動に伴い前記閉塞部が前記第1容器に向けて押し込まれることで、前記連通口を通じた前記収容部内と前記第1容器内との間を連通させる押下部を備え、前記第1容器の底部は、胴部よりも変形が容易な変形容易部を備えている。
本態様によれば、押下部の下方移動に伴い閉塞部が第1容器内に押し込まれた際、第1容器内の圧力が増加しようとする。すると、第1容器内の圧力増加に伴い、変形容易部が優先的に変形する。これにより、第1容器内の容積が増加することで、第1容器内の圧力増加が抑制され、閉塞部を下方へ押し込む際の押下力が緩和される。
また、本態様によれば、第1容器内と収容部内との連通後、押下部の下方移動に伴う収容部内の容積の縮小等によって第1容器内の圧力が増加しようとした際においても、第1容器内の圧力増加に伴い、変形容易部が変形する。これにより、押下部の操作に伴う収容部内の容積の縮小等による第1容器内の圧力増加が抑制される。
このように、本態様では、第1容器の底部が、胴部よりも変形が容易な変形容易部を備えているので、第1容器内の圧力が増加しようとした場合に、変形容易部が優先的に変形する。これにより、例えば第1容器と第2容器とが密閉された状態で混合作業を行う場合であっても、胴部の変形を抑えた上で、第1容器内の圧力上昇を抑制できる。その結果、押下部の押下力が増加するのを抑制できるとともに、押下部の押下後、押下部が予期せず上昇するのを抑制でき、優れた操作性を具備させることができる。
上記態様に係る混合容器において、前記変形容易部は、前記底部の外周縁に対して前記第1容器の径方向の内側から連なり、上方に向けて延びる立ち上がり壁部と、前記立ち上がり壁部の上端部から径方向の内側に向けて突出するとともに、前記立ち上がり壁部との境界部分を起点にして上下方向に変形可能な可動壁部と、前記可動壁部の内周縁に連なる中央壁部と、を備えていてもよい。
本態様によれば、第1容器内の圧力変動に応じて変形容易部が柔軟に変形し易くなる。そのため、第1容器内の圧力上昇を効果的に抑制できる。
上記態様に係る混合容器において、前記変形容易部は、弾性変形可能に構成されていてもよい。
本態様によれば、例えば変形容易部を予め変形させた状態で、混合容器を密閉することで、第1容器内が負圧に保持される。この場合、混合容器の開封時(第1容器の開放時)に変形容易部が復元変形することで、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器の開封時に口部を通じて混合剤が漏れ出るのを抑制できる。
上記態様に係る混合容器において、前記押下部は、下方に向かうに従い漸次先細る先鋭形状とされていてもよい。
本態様によれば、閉塞部に対して効果的に押下力を伝えることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
本発明の各態様によれば、優れた操作性を具備する混合容器を提供できる。
第1実施形態に係る混合容器において、第1容器と第2容器とが分離した状態を示す図3のI−I線に対応する断面図である。 第1実施形態に係る混合容器において、第1容器と第2容器とが組み合わされた状態を示す図3のI−I線に対応する断面図である。 第1実施形態に係る混合容器の平面図である。 第1実施形態に係る混合容器の動作説明図であって、図3に対応する断面図である。 第2実施形態に係る混合容器の断面図である。 第2実施形態に係る混合容器の動作説明図であって、図5に対応する断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、混合容器1は、有底筒状の第1容器11と、有頂筒状の第2容器12と、を備えている。第1容器11及び第2容器12は、それぞれの中心軸が共通軸上に位置している。以下、第1容器11及び第2容器12の共通軸を容器軸Oという。混合容器1において、容器軸Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向に沿う第1容器11の底部24側を単に下方、第2容器12の頂壁部101側を単に上方という。さらに、上下方向から見た平面視において、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
第1容器11は、例えば合成樹脂材料で一体に形成され、射出成形により有底筒状に形成されたプリフォームを、2軸延伸ブロー成形することにより形成される。第1容器11は、口部21、肩部22、胴部23及び底部24が上方から下方に順に連なっている。口部21、肩部22、胴部23及び底部24は、径方向に沿う断面視で例えば円形状に形成されている。但し、口部21、肩部22、胴部23及び底部24の断面視形状は適宜変更が可能である。なお、第1容器11内には、第1剤が収容可能である。図示の例において、第1容器11内には、胴部23よりも上方にヘッドスペースが形成されるように、第1剤が収容される。第1剤は、液状や粒状、粉状等、適宜選択可能である。
胴部23の下端部には、周方向に延びる周溝25が形成されている。周溝25は、胴部23の外周面に対して径方向の内側に窪むとともに、胴部23の全周に亘って形成されている。
底部24は、胴部23の下端開口部を閉塞している。底部24は、接地部31と、変形容易部32と、を備えている。
接地部31は、胴部23の下端縁との境界部分を構成している。
変形容易部32は、接地部31に対して径方向の内側に連なっている。変形容易部32は、弾性変形可能に構成され、胴部23よりも変形が容易になっている(剛性が小さくなっている)。具体的に、変形容易部32は、立ち上がり壁部41と、可動壁部42と、中央壁部43と、を備えている。
立ち上がり壁部41は、接地部31から上方に延在している。
可動壁部42は、接地部31の上端縁から径方向の内側に突出する環状に形成されている。本実施形態の可動壁部42は、定常状態(第1容器11内が大気圧の場合)において、径方向の内側に向かうに従い下方に延在している。可動壁部42は、立ち上がり壁部41の上端縁を起点に上下方向に回動可能に構成されている。なお、可動壁部42は、定常状態において、径方向の内側に向かうに従い上方に延在していても、容器軸Oに直交する方向に延在していてもよい。
可動壁部42には、凹溝45が形成されている。凹溝45は、可動壁部42の下面に対して上方に窪むとともに、周方向に沿って可動壁部42の全周に亘って形成されている。本実施形態において、凹溝45は、容器軸Oを中心として同心状に複数形成されている。なお、可動壁部42は、凹溝45を有さない構成であってもよい。また、凹溝45の数や形状等は、適宜変更が可能である。
中央壁部43は、可動壁部42の内周縁に連なり、可動壁部42の開口部を閉塞している。中央壁部43は、可動壁部42の内周縁に対して上方に窪む有頂筒状に形成されている。但し、中央壁部43は、可動壁部42の内周縁と同等の高さに位置する円板状に形成されていてもよく、可動壁部42の内周縁に対して下方に位置する有底筒状に形成されていてもよい。
図1、図2に示すように、第2容器12は、第1容器11の口部21に着脱可能に装着されている。第2容器12が第1容器11に装着された状態において、混合容器1は密閉されている。本実施形態の混合容器1は、第1剤と第2剤の混合後であって、第1容器11の開封前においても、第1容器11内が負圧(大気圧以下)になるように第1容器11内の圧力が設定されていることが好ましい。このように設定するには、例えば変形容易部32を、下方に向けて突の状態から上方に向けて突の状態に治具等を用いて反転変形させる。この状態で、第1剤を充填した後、混合容器1を密閉すると、変形容易部32が復元変形しようとすることで、第1容器11内が負圧に保持される。
図2に示すように、第2容器12は、容器本体51と、取付筒部52と、押下部53と、ストッパ部54と、を備えている。
容器本体51は、収容部61と、供給筒62と、フランジ部63と、を備えている。
収容部61は、容器軸Oと同軸上に配置された有底筒状に形成されている。収容部61は、口部21内において上方に開口した状態で配置されている。収容部61内には、第2剤が収容可能である。第2剤は、液状や粒状、粉状等、適宜選択可能である。なお、図示の例において、収容部61の外周面と口部21の内周面との間には、径方向の隙間が形成されている。
収容部61の底壁において、径方向の中央部には、底壁を上下方向に貫通する連通口65が形成されている。収容部61は、連通口65を通じて第1容器11内に連通可能とされている。第1剤及び第2剤の混合前において、連通口65は閉塞部67によって第1容器11内との連通が遮断されている。閉塞部67は、破断可能な弱化部68によって連通口65の内周縁に、収容部61と一体で接続されている。なお、閉塞部67は、連通口65から離脱可能に嵌め込まれていてもよい。
供給筒62は、連通口65の内周縁から下方に延設されている。供給筒62の下端開口縁は、肩部22内に位置している。但し、供給筒62の上下方向での長さは適宜変更が可能である。
フランジ部63は、収容部61の上端縁から径方向の外側に向けて張り出している。フランジ部63は、シール部材71を間に挟んで口部21の上端縁上に配置されている。
取付筒部52は、有頂筒状に形成されている。具体的に、取付筒部52は、装着筒73と、天壁部74と、規制筒75と、を備えている。
装着筒73は、口部21に着脱可能に螺着されている。但し、装着筒73は、アンダーカット嵌合等の螺着以外の方法によって口部21に装着されていてもよい。装着筒73の下端縁には、破断可能な弱化部77を介してタンパーエビデンス部78が接続されている。
天壁部74は、装着筒73の上端縁から径方向の内側に突出している。天壁部74は、容器軸Oを中心とする環状に形成されている。天壁部74は、口部21の上端縁との間に、上述したフランジ部63及びシール部材71を上下方向で挟んでいる。これにより、口部21の上端縁と第2容器12(フランジ部63)との間を通じた混合容器1の内外の連通が遮断されている。
規制筒75は、天壁部74の内周縁から下方に延設されている。規制筒75は、収容部61内に嵌合されている。すなわち、規制筒75の外周面は、収容部61の内周面に密接している。
押下部53は、容器本体51に上下摺動可能に連結されている。具体的に、押下部53は、ピストン部81と、押込部82と、操作部83と、を備えている。本実施形態において、ピストン部81、押込部82及び操作部83はそれぞれ別体で形成されている。但し、ピストン部81、押込部82及び操作部83は、少なくとも何れかが一体で形成されていてもよい。
ピストン部81は、ベース筒91と、摺動部92と、を備えている。
ベース筒91は、容器本体51内において、容器軸Oと同軸に配置されている。ベース筒91における上下方向の中央部には、ベース筒91を上下に仕切る仕切壁95が形成されている。
摺動部92は、ベース筒91の下部から径方向の外側に張り出している。摺動部92は、上下方向の中央部に向かうに従い漸次外径が縮小する筒状に形成されている。摺動部92における上下方向の両端部は、収容部61の内周面に摺動可能に構成されている。これにより、収容部61の内周面と摺動部92との間を通じた混合容器1の内外の連通が遮断されている。
押込部82は、ピストン部81から下方に突出している。押込部82は、連結部97と、突起部98と、を備えている。
連結部97は、ベース筒91内において、仕切壁95よりも下方に位置する部分に嵌合されている。なお、連結部97は、嵌合以外の方法でベース筒91に連結されていてもよい。
突起部98は、連結部97から下方に延設されている。突起部98は、径方向に沿う断面視でX字状に形成されている。突起部98の下端部は、下方に向かうに従い先細る先鋭形状をなしている。突起部98の下端面は、閉塞部67に上下方向で対向している。なお、突起部98は、押下部53の下方移動に伴い、連通口65を開放できる構成であれば、先鋭形状に限らず、種々の形状を採用することが可能である。
操作部83は、延設筒100と、頂壁部101と、を備えている。
延設筒100は、容器軸Oと同軸に配置されている。延設筒100は、下部の内径が上部の内径よりも拡径された多段筒状に形成されている。延設筒100内の下部には、上述したベース筒91が嵌合されている。ベース筒91の上端縁は、延設筒100内において、上部と下部との間に形成された段差面100aに段差面100aの下方から近接又は当接している。なお、延設筒100の上部内周面には、上下方向に延びるリブ100bが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
頂壁部101は、平面視で円板状に形成されている。延設筒100の上端開口部を閉塞するとともに、延設筒100から径方向の外側に張り出している。頂壁部101の外径は、上述した装着筒73の外径よりも小さくなっている。
図3に示すように、ストッパ部54は、容器本体51に対する押下部53の下方移動を規制する。具体的に、ストッパ部54は、囲繞部105と、摘み部106と、を備えている。
囲繞部105は、平面視でC字状に形成されている。囲繞部105は、延設筒100のうち、取付筒部52から上方に突出した部分に径方向の外側から着脱可能に嵌め込まれている。囲繞部105は、取付筒部52の天壁部74と操作部83の頂壁部101との間に介在している。これにより、取付筒部52に対する押下部53の下方移動が規制されている。
摘み部106は、囲繞部105における周方向の中央部から径方向の外側に突出している。摘み部106は、平面視でT字状に形成されている。すなわち、摘み部106は、囲繞部105から径方向の外側に突出した後、周方向の両側に延在している。摘み部106における外周面は、頂壁部101の外周縁と面一若しくは径方向の内側に配置されていることが好ましい。
次に、上述した混合容器1の使用方法について説明する。
図2に示すように、押下部53からストッパ部54を取り外す。具体的には、摘み部106を摘まんでストッパ部54を径方向の外側に引き抜く。すると、囲繞部105と延設筒100との嵌合が解除され、ストッパ部54が押下部53から取り外される。これにより、容器本体51に対する押下部53の下方移動が許容される。
続いて、図4に示すように、押下部53を下方移動させ、収容部61内と第1容器11内とを連通させる。具体的には、頂壁部101を介して押下部53を下方に押し込む。押下部53は、摺動部92が収容部61の内周面上を摺動しながら下方に移動する。すると、突起部98の下端面が閉塞部67に閉塞部67の上方から突き当たる。この状態で、押下部53をさらに下方に押し込むと、弱化部68が破断されることで、連通口65が開放される。これにより、第1容器11内と収容部61内とが連通口65を通じて連通する。
第1容器11内と収容部61内とが連通すると、収容部61内の第2剤が連通口65を通じて第1容器11内に流入する。これにより、第1剤と第2剤とが第1容器11内において混合される。特に、本実施形態では、突起部98がX字状に形成されているため、突起部98が連通口65や供給筒62内に進入した状態であっても、連通口65や供給筒62の内周面と突起部98との間に第2剤の通過スペースを確保できる。これにより、第2剤の表面張力等によって第2剤が第1容器11内に流入し難くなるのを抑制できる。
第1剤と第2剤との混合剤を注出するには、第1容器11から第2容器12を取り外す。すなわち、取付筒部52(装着筒73)を口部21に対して緩み方向に回転させると、口部21に対して取付筒部52が上方に移動しようとすることで、弱化部77が破断される。これにより、装着筒73がタンパーエビデンス部78から離脱することで、口部21に対する取付筒部52の上方移動が許容される。その後、取付筒部52をさらに緩み方向に回転させることで、取付筒部52と口部21との螺着が解除され、第1容器11から第2容器12を取り外すことができる。その後、第1容器11を傾ける等することで、口部21を通じて混合剤を注出できる。なお、混合容器1を開封すると、変形容易部32が定常状態(図1に示す状態)に復元変形する。これにより、例えば第1剤と第2剤との混合後、混合剤を攪拌した際等に第1容器11の口部21周辺に付着した混合剤が、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器1を開封した際に口部21を通じて漏れ出すのを抑制できる。
ところで、本実施形態の混合容器1や上述した特許文献1に記載の混合容器では、第1容器11が密閉状態に保持されているため、押下部53によって閉塞部67を下方へ押し込む際の押下力が比較的高くなる。
これに対して、本実施形態の混合容器1では、押下部53の下方移動に伴い閉塞部67が押し込まれた際、第1容器11内の圧力が増加しようとする。すると、第1容器11内の圧力増加に伴い、変形容易部32が可動壁部42と立ち上がり壁部41との境界部分を起点に下方に回動する。これにより、第1容器11内の容積が増加することで、第1容器11内の圧力増加が抑制され、閉塞部67を下方へ押し込む際の押下力が緩和される。
また、本実施形態の混合容器1では、第1容器11と第2容器12との連通後、押下部53の下方移動に伴う収容部61内の容積の縮小等によって第1容器11内の圧力が増加しようとする。この際においても、本実施形態の混合容器1では、第1容器11内の圧力増加に伴い、変形容易部32が可動壁部42と立ち上がり壁部41との境界部分を起点に下方に回動する。これにより、押下部53の操作に伴う収容部61内の容積の縮小等による第1容器11内の圧力増加が抑制される。
このように、本実施形態では、第1容器11の底部24が、胴部23よりも変形が容易な変形容易部32を備える構成とした。
この構成によれば、第1容器11内の圧力が増加しようとした場合に、変形容易部32が優先的に変形する。これにより、例えば第1容器11と第2容器12とが密閉された状態で混合作業を行う場合であっても、胴部23の変形を抑えた上で、第1容器11内の圧力上昇を抑制できる。その結果、押下部53の押下力が増加するのを抑制できるとともに、押下部53の押下後、押下部53が予期せず上昇するのを抑制でき、優れた操作性を具備させることができる。
しかも、開封前後での第1容器11内の圧力増加を抑えることができるので、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器1を開封した際に混合剤が口部21を通じて漏れ出すのを抑制できる。
本実施形態では、変形容易部32が立ち上がり壁部41との境界部分を起点にして上下方向に変形可能な可動壁部42を備える構成とした。
この構成によれば、第1容器11内の圧力変動に応じて変形容易部32が柔軟に変形し易くなる。そのため、第1容器11内の圧力上昇を効果的に抑制できる。
本実施形態では、変形容易部32が弾性変形可能な構成とした。
この構成によれば、例えば変形容易部32を予め変形させた状態で、混合容器1を密閉することで、第1容器11内が負圧に保持される。この場合、混合容器1の開封時(第1容器11の開放時)に変形容易部32が復元変形することで、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器1の開封時に口部21を通じて混合剤が漏れ出るのを抑制できる。
本実施形態では、押下部53が下方に向かうに従い漸次先細る先鋭形状とされた構成とした。
この構成によれば、閉塞部67に対して効果的に押下力を伝えることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
本実施形態では、第2容器12が第1容器11内を密閉するように口部21に組み合わされる構成とした。
この構成によれば、混合容器1を密閉状態にすることで、仮に第1容器11等に空気逃げ孔等を設ける場合と異なり、混合作業に伴う第1容器11内の圧力増加に伴い空気逃げ孔等を通じて第1剤や第2剤が外部に漏れ出るのを抑制できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。本実施形態では、操作部211の回転操作に伴い押下部231が下方移動する点で上述した実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図5に示す混合容器200において、第2容器201は、取付筒部210と、操作部211と、を備えている。
取付筒部210は、装着筒220と、外フランジ部221と、内フランジ部222と、シール筒223と、収容部224と、を備えている。
装着筒220の内側には、第1容器11の口部21がアンダーカット嵌合されている。装着筒220の外周面には、雄ねじ部225が形成されている。なお、装着筒220には、上述したストッパ部54の囲繞部105が嵌め込まれている。
外フランジ部221は、装着筒220の下端部から径方向の外側に張り出している。なお、外フランジ部221は、装着筒220の全周に亘って形成されていても、周方向の一部に形成されていてもよい。
内フランジ部222は、装着筒220において上下方向の中央部から径方向の内側に突出している。内フランジ部222は、口部21の上端縁上に配置されている。
シール筒223は、内フランジ部222のうち、口部21よりも径方向の内側に位置する部分から下方に延設されている。シール筒223は、口部21内に嵌合されている。すなわち、シール筒223の外周面は、口部21の内周面に密接している。
収容部224は、内フランジ部222の内周縁に連なっている。収容部224は、容器軸Oと同軸に配置された筒状に形成されている。収容部224の下端開口部は、第1容器11内に連通可能な連通口227を構成している。本実施形態において、連通口227は、破断可能なフィルム部材(閉塞部)228により閉塞されている。収容部224及びフィルム部材228で画成された空間には、第2剤が収容される。
操作部211は、押下部231と、オーバーキャップ232と、を備えている。
押下部231は、可動筒240と、押込部241と、連結壁242と、を備えている。
可動筒240は、容器軸Oと同軸に配置された筒状に形成されている。可動筒240の内周面には、雌ねじ部250が形成されている。雌ねじ部250は、上述した雄ねじ部225に螺着されている。すなわち、操作部211は、取付筒部210に対する締め付け方向への回転に伴い下方移動可能に構成されている。なお、本実施形態の混合容器200では、混合前の状態において、外フランジ部221と可動筒240の下端縁との間に囲繞部105が介在することで、取付筒部210に対する操作部211の下方移動が規制されている。
押込部241は、容器軸Oと同軸に配置された有頂筒状に形成されている。押込部241の周壁部は、収容部224内に嵌合されている。押込部241における周壁部の下端縁は、径方向の第1側から第2側に向かうに従い下方に延びる刃部245を構成している。
押込部241の天壁部において、径方向の中央部には、天壁部を上下方向に貫通する注出孔246が形成されている。注出孔246の開口縁には、上方に向けて注出筒247が形成されている。
連結壁242は、可動筒240の上端縁から径方向の内側に突出している。連結壁242の内周縁には、押込部241の周壁部が接続されている。本実施形態において、押込部241は、天壁部が連結壁242よりも上方に突出した状態で、連結壁242に接続されている。
オーバーキャップ232は、上述した注出孔246を開閉する有頂筒状に形成されている。具体的に、オーバーキャップ232の周壁部は、ヒンジ部255を介して可動筒240の上端縁に回動可能に連結されている。オーバーキャップ232の周壁部において、容器軸Oを挟んでヒンジ部255の反対側に位置する部分には、径方向の外側に突出する操作片251が形成されている。
オーバーキャップ232の頂壁部において、上述した注出筒247と平面視で重なる部分には、下方に向けて突出する栓部252が形成されている。栓部252は、オーバーキャップ232の閉位置において、注出筒247内に嵌合されている。
本実施形態の混合容器200では、装着筒220からストッパ部54を取り外した後、操作部211を締め付け方向に回転させる。操作部211の締め付け方向への回転に伴い、取付筒部210に対して操作部211が下方移動する。操作部211の下方移動に伴い、刃部245によってフィルム部材228が突き破られる。これにより、連通口227を通じて収容部224内と第1容器11内とが連通する。その結果、収容部224内に収容された第2剤が、第1容器11内で第1剤に混合される。その後、オーバーキャップ232を開位置に移動させることで、注出孔246を通じて混合剤を注出できる。
本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
特に、本実施形態では、第1容器11内の圧力増加を抑制することで、仮にオーバーキャップ232を開位置にした状態で混合作業を行ったとしても、注出孔246を通じて第1剤又は第2剤が外部に漏れ出るのを抑制できる。
しかも、本実施形態では、回転操作によって操作部211が下方移動するので、押下部231の下方移動に必要な操作力を小さくできる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、変形容易部32を予め反転変形させた状態で、混合容器1を密閉することで、第1容器11内を負圧に保持する構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、第1容器11内に第1剤を加熱充填した後、第1容器11を密閉し、第1剤の冷却に伴う第1容器11の圧力低下によって第1容器11内を負圧に保持させてもよい。
また、本実施形態の混合容器は、第1容器11が大気圧の状態で密閉されていてもよい。この場合、混合容器は、例えば変形容易部32を反転させずに第1容器11に第1剤を常温充填する構成であってもよい。
上述した実施形態では、変形容易部32として、可動壁部42が立ち上がり壁部41の上端縁を起点に変形する構成について説明したが、この構成に限られない。変形容易部32は、胴部23に比べて優先的に変形する構成であればよい。また、変形容易部は、底部24の少なくとも一部に形成されていればよい。
上述した実施形態では、変形容易部32が弾性変形する構成について説明したが、この構成に限らず、変形容易部32が塑性変形する構成であってもよい。
上述した実施形態では、閉塞部が第2容器12に配設された構成について説明したが、この構成のみに限られない。閉塞部は第1容器11に配設されていてもよい。
上述した実施形態では、収容部内に第2剤のみが収容された構成について説明したが、この構成に限られない。収容部内には、仕切部を挟んで第2剤及び第3剤を収容されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1,200…混合容器
11…第1容器
12,201…第2容器
21…口部
24…底部
32…変形容易部
41…立ち上がり壁部
42…可動壁部
43…中央壁部
53,231…押下部
61,224…収容部
65,227…連通口
67…閉塞部
228…フィルム部材(閉塞部)

Claims (4)

  1. 第1剤が収容される有底筒状の第1容器と、
    第2剤が収容されるとともに、前記第1容器内に連通する連通口が形成された収容部を有し、前記第1容器の口部に配設された第2容器と、
    前記口部と前記連通口との間の連通を遮断する閉塞部と、を備え、
    前記第2容器は、前記収容部に対して下方移動可能に構成されるとともに、下方移動に伴い前記閉塞部が前記第1容器に向けて押し込まれることで、前記連通口を通じた前記収容部内と前記第1容器内との間を連通させる押下部を備え、
    前記第1容器の底部は、胴部よりも変形が容易な変形容易部を備えている混合容器。
  2. 前記変形容易部は、
    前記底部の外周縁に対して前記第1容器の径方向の内側から連なり、上方に向けて延びる立ち上がり壁部と、
    前記立ち上がり壁部の上端部から径方向の内側に向けて突出するとともに、前記立ち上がり壁部との境界部分を起点にして上下方向に変形可能な可動壁部と、
    前記可動壁部の内周縁に連なる中央壁部と、を備えている請求項1に記載の混合容器。
  3. 前記変形容易部は、弾性変形可能に構成されている請求項1又は請求項2に記載の混合容器。
  4. 前記押下部は、下方に向かうに従い漸次先細る先鋭形状とされている請求項1から請求項3の何れか1項に記載の混合容器。
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