JP2020083451A - 混合容器 - Google Patents
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Abstract
Description
また、押下部の下方移動に伴う第2容器内の容積の縮小等によって第1容器内の圧力が増加すると、押下部の押下後、押下部から手を離した際に第1容器内の圧力によって押下部が予期せず上昇する可能性もある。
本発明の一態様に係る混合容器は、第1剤が収容される有底筒状の第1容器と、第2剤が収容されるとともに、前記第1容器内に連通する連通口が形成された収容部を有し、前記第1容器の口部に配設された第2容器と、前記口部と前記連通口との間の連通を遮断する閉塞部と、を備え、前記第2容器は、前記収容部に対して下方移動可能に構成されるとともに、下方移動に伴い前記閉塞部が前記第1容器に向けて押し込まれることで、前記連通口を通じた前記収容部内と前記第1容器内との間を連通させる押下部を備え、前記第1容器の底部は、胴部よりも変形が容易な変形容易部を備えている。
また、本態様によれば、第1容器内と収容部内との連通後、押下部の下方移動に伴う収容部内の容積の縮小等によって第1容器内の圧力が増加しようとした際においても、第1容器内の圧力増加に伴い、変形容易部が変形する。これにより、押下部の操作に伴う収容部内の容積の縮小等による第1容器内の圧力増加が抑制される。
本態様によれば、第1容器内の圧力変動に応じて変形容易部が柔軟に変形し易くなる。そのため、第1容器内の圧力上昇を効果的に抑制できる。
本態様によれば、例えば変形容易部を予め変形させた状態で、混合容器を密閉することで、第1容器内が負圧に保持される。この場合、混合容器の開封時(第1容器の開放時)に変形容易部が復元変形することで、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器の開封時に口部を通じて混合剤が漏れ出るのを抑制できる。
本態様によれば、閉塞部に対して効果的に押下力を伝えることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、混合容器1は、有底筒状の第1容器11と、有頂筒状の第2容器12と、を備えている。第1容器11及び第2容器12は、それぞれの中心軸が共通軸上に位置している。以下、第1容器11及び第2容器12の共通軸を容器軸Oという。混合容器1において、容器軸Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向に沿う第1容器11の底部24側を単に下方、第2容器12の頂壁部101側を単に上方という。さらに、上下方向から見た平面視において、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
接地部31は、胴部23の下端縁との境界部分を構成している。
変形容易部32は、接地部31に対して径方向の内側に連なっている。変形容易部32は、弾性変形可能に構成され、胴部23よりも変形が容易になっている(剛性が小さくなっている)。具体的に、変形容易部32は、立ち上がり壁部41と、可動壁部42と、中央壁部43と、を備えている。
可動壁部42は、接地部31の上端縁から径方向の内側に突出する環状に形成されている。本実施形態の可動壁部42は、定常状態(第1容器11内が大気圧の場合)において、径方向の内側に向かうに従い下方に延在している。可動壁部42は、立ち上がり壁部41の上端縁を起点に上下方向に回動可能に構成されている。なお、可動壁部42は、定常状態において、径方向の内側に向かうに従い上方に延在していても、容器軸Oに直交する方向に延在していてもよい。
容器本体51は、収容部61と、供給筒62と、フランジ部63と、を備えている。
収容部61は、容器軸Oと同軸上に配置された有底筒状に形成されている。収容部61は、口部21内において上方に開口した状態で配置されている。収容部61内には、第2剤が収容可能である。第2剤は、液状や粒状、粉状等、適宜選択可能である。なお、図示の例において、収容部61の外周面と口部21の内周面との間には、径方向の隙間が形成されている。
装着筒73は、口部21に着脱可能に螺着されている。但し、装着筒73は、アンダーカット嵌合等の螺着以外の方法によって口部21に装着されていてもよい。装着筒73の下端縁には、破断可能な弱化部77を介してタンパーエビデンス部78が接続されている。
ベース筒91は、容器本体51内において、容器軸Oと同軸に配置されている。ベース筒91における上下方向の中央部には、ベース筒91を上下に仕切る仕切壁95が形成されている。
摺動部92は、ベース筒91の下部から径方向の外側に張り出している。摺動部92は、上下方向の中央部に向かうに従い漸次外径が縮小する筒状に形成されている。摺動部92における上下方向の両端部は、収容部61の内周面に摺動可能に構成されている。これにより、収容部61の内周面と摺動部92との間を通じた混合容器1の内外の連通が遮断されている。
連結部97は、ベース筒91内において、仕切壁95よりも下方に位置する部分に嵌合されている。なお、連結部97は、嵌合以外の方法でベース筒91に連結されていてもよい。
突起部98は、連結部97から下方に延設されている。突起部98は、径方向に沿う断面視でX字状に形成されている。突起部98の下端部は、下方に向かうに従い先細る先鋭形状をなしている。突起部98の下端面は、閉塞部67に上下方向で対向している。なお、突起部98は、押下部53の下方移動に伴い、連通口65を開放できる構成であれば、先鋭形状に限らず、種々の形状を採用することが可能である。
延設筒100は、容器軸Oと同軸に配置されている。延設筒100は、下部の内径が上部の内径よりも拡径された多段筒状に形成されている。延設筒100内の下部には、上述したベース筒91が嵌合されている。ベース筒91の上端縁は、延設筒100内において、上部と下部との間に形成された段差面100aに段差面100aの下方から近接又は当接している。なお、延設筒100の上部内周面には、上下方向に延びるリブ100bが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
囲繞部105は、平面視でC字状に形成されている。囲繞部105は、延設筒100のうち、取付筒部52から上方に突出した部分に径方向の外側から着脱可能に嵌め込まれている。囲繞部105は、取付筒部52の天壁部74と操作部83の頂壁部101との間に介在している。これにより、取付筒部52に対する押下部53の下方移動が規制されている。
図2に示すように、押下部53からストッパ部54を取り外す。具体的には、摘み部106を摘まんでストッパ部54を径方向の外側に引き抜く。すると、囲繞部105と延設筒100との嵌合が解除され、ストッパ部54が押下部53から取り外される。これにより、容器本体51に対する押下部53の下方移動が許容される。
これに対して、本実施形態の混合容器1では、押下部53の下方移動に伴い閉塞部67が押し込まれた際、第1容器11内の圧力が増加しようとする。すると、第1容器11内の圧力増加に伴い、変形容易部32が可動壁部42と立ち上がり壁部41との境界部分を起点に下方に回動する。これにより、第1容器11内の容積が増加することで、第1容器11内の圧力増加が抑制され、閉塞部67を下方へ押し込む際の押下力が緩和される。
この構成によれば、第1容器11内の圧力が増加しようとした場合に、変形容易部32が優先的に変形する。これにより、例えば第1容器11と第2容器12とが密閉された状態で混合作業を行う場合であっても、胴部23の変形を抑えた上で、第1容器11内の圧力上昇を抑制できる。その結果、押下部53の押下力が増加するのを抑制できるとともに、押下部53の押下後、押下部53が予期せず上昇するのを抑制でき、優れた操作性を具備させることができる。
しかも、開封前後での第1容器11内の圧力増加を抑えることができるので、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器1を開封した際に混合剤が口部21を通じて漏れ出すのを抑制できる。
この構成によれば、第1容器11内の圧力変動に応じて変形容易部32が柔軟に変形し易くなる。そのため、第1容器11内の圧力上昇を効果的に抑制できる。
この構成によれば、例えば変形容易部32を予め変形させた状態で、混合容器1を密閉することで、第1容器11内が負圧に保持される。この場合、混合容器1の開封時(第1容器11の開放時)に変形容易部32が復元変形することで、混合作業によって上昇した圧力によって混合容器1の開封時に口部21を通じて混合剤が漏れ出るのを抑制できる。
この構成によれば、閉塞部67に対して効果的に押下力を伝えることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、混合容器1を密閉状態にすることで、仮に第1容器11等に空気逃げ孔等を設ける場合と異なり、混合作業に伴う第1容器11内の圧力増加に伴い空気逃げ孔等を通じて第1剤や第2剤が外部に漏れ出るのを抑制できる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。本実施形態では、操作部211の回転操作に伴い押下部231が下方移動する点で上述した実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図5に示す混合容器200において、第2容器201は、取付筒部210と、操作部211と、を備えている。
装着筒220の内側には、第1容器11の口部21がアンダーカット嵌合されている。装着筒220の外周面には、雄ねじ部225が形成されている。なお、装着筒220には、上述したストッパ部54の囲繞部105が嵌め込まれている。
シール筒223は、内フランジ部222のうち、口部21よりも径方向の内側に位置する部分から下方に延設されている。シール筒223は、口部21内に嵌合されている。すなわち、シール筒223の外周面は、口部21の内周面に密接している。
押下部231は、可動筒240と、押込部241と、連結壁242と、を備えている。
押込部241の天壁部において、径方向の中央部には、天壁部を上下方向に貫通する注出孔246が形成されている。注出孔246の開口縁には、上方に向けて注出筒247が形成されている。
オーバーキャップ232の頂壁部において、上述した注出筒247と平面視で重なる部分には、下方に向けて突出する栓部252が形成されている。栓部252は、オーバーキャップ232の閉位置において、注出筒247内に嵌合されている。
特に、本実施形態では、第1容器11内の圧力増加を抑制することで、仮にオーバーキャップ232を開位置にした状態で混合作業を行ったとしても、注出孔246を通じて第1剤又は第2剤が外部に漏れ出るのを抑制できる。
しかも、本実施形態では、回転操作によって操作部211が下方移動するので、押下部231の下方移動に必要な操作力を小さくできる。
例えば、上述した実施形態では、変形容易部32を予め反転変形させた状態で、混合容器1を密閉することで、第1容器11内を負圧に保持する構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、第1容器11内に第1剤を加熱充填した後、第1容器11を密閉し、第1剤の冷却に伴う第1容器11の圧力低下によって第1容器11内を負圧に保持させてもよい。
また、本実施形態の混合容器は、第1容器11が大気圧の状態で密閉されていてもよい。この場合、混合容器は、例えば変形容易部32を反転させずに第1容器11に第1剤を常温充填する構成であってもよい。
上述した実施形態では、変形容易部32が弾性変形する構成について説明したが、この構成に限らず、変形容易部32が塑性変形する構成であってもよい。
上述した実施形態では、閉塞部が第2容器12に配設された構成について説明したが、この構成のみに限られない。閉塞部は第1容器11に配設されていてもよい。
上述した実施形態では、収容部内に第2剤のみが収容された構成について説明したが、この構成に限られない。収容部内には、仕切部を挟んで第2剤及び第3剤を収容されていてもよい。
11…第1容器
12,201…第2容器
21…口部
24…底部
32…変形容易部
41…立ち上がり壁部
42…可動壁部
43…中央壁部
53,231…押下部
61,224…収容部
65,227…連通口
67…閉塞部
228…フィルム部材(閉塞部)
Claims (4)
- 第1剤が収容される有底筒状の第1容器と、
第2剤が収容されるとともに、前記第1容器内に連通する連通口が形成された収容部を有し、前記第1容器の口部に配設された第2容器と、
前記口部と前記連通口との間の連通を遮断する閉塞部と、を備え、
前記第2容器は、前記収容部に対して下方移動可能に構成されるとともに、下方移動に伴い前記閉塞部が前記第1容器に向けて押し込まれることで、前記連通口を通じた前記収容部内と前記第1容器内との間を連通させる押下部を備え、
前記第1容器の底部は、胴部よりも変形が容易な変形容易部を備えている混合容器。 - 前記変形容易部は、
前記底部の外周縁に対して前記第1容器の径方向の内側から連なり、上方に向けて延びる立ち上がり壁部と、
前記立ち上がり壁部の上端部から径方向の内側に向けて突出するとともに、前記立ち上がり壁部との境界部分を起点にして上下方向に変形可能な可動壁部と、
前記可動壁部の内周縁に連なる中央壁部と、を備えている請求項1に記載の混合容器。 - 前記変形容易部は、弾性変形可能に構成されている請求項1又は請求項2に記載の混合容器。
- 前記押下部は、下方に向かうに従い漸次先細る先鋭形状とされている請求項1から請求項3の何れか1項に記載の混合容器。
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