JP2020081671A - 遊技機 - Google Patents

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泰平 町田
Yasuhei Machida
泰平 町田
友和 眞野
Tomokazu Mano
友和 眞野
吉田 勝幸
Katsuyuki Yoshida
勝幸 吉田
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Abstract

【課題】体感器などの狙い打ちに対するゴト行為を防止することができる遊技機を提供する。【解決手段】あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させてメイン乱数を生成する第1乱数生成手段と、前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させてサブ乱数を生成する第2乱数生成手段と、を備え、主制御手段がメイン乱数を初期値にリセットするリセット処理を実行したことを契機に、演出制御手段がサブ乱数を初期値にリセットして、メイン乱数とサブ乱数とが同期しうるように構成され、上記主制御手段は、ランダムに生成される遅延時間を設定するランダム時間設定処理を実行し、当該遅延時間の経過後に前記リセット処理を実行するように構成した。【選択図】図9

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来、主制御基板と演出制御基板の夫々に対して、乱数を発生させる仕組みが同じある乱数発生手段を設け、主制御基板側の乱数発生手段と演出制御基板側の乱数発生手段とが同じ乱数を発生するように動作する(同期する)ように構成した遊技機が知られている(下記特許文献1)。
特開2009−066011号公報
しかしながら、主制御基板側と演出制御基板側の乱数とが同期している遊技機では、体感器などを利用したゴト行為を招きやすい。たとえば、回胴式遊技機の場合、遊技者による始動レバーの操作を契機に内部抽選を行うため、演出制御基板側に発生した演出、たとえば、遊技機に設けられた外部表示器の点灯周期などを手掛かりとして主制御基板側の当選乱数値(役当選となる乱数値)を推測し始動操作を行うことで(役の狙い打ち)、意図的に特定の役を当選させて不正な利益を得るゴト行為が可能となる。
そこで本発明の目的は、主制御基板側と演出制御基板側の乱数が同期している構成であっても、上記のような役の狙い打ちに対するゴト行為を防止することができる遊技機を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)複数種類の図柄が表示された複数の回胴を有し、各回胴の停止時の図柄の組合せにより遊技結果を導出表示する遊技結果表示手段と、
所定のゲーム開始条件の下、各回胴を回転させるための始動手段と、
各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるための複数の停止手段と、
あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させて第1乱数を生成する第1乱数生成手段と、
前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させて第2乱数を生成する第2乱数生成手段と、
前記始動手段の始動操作を契機に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して、役に関する抽選を実行する役抽選処理を含み、遊技動作処理を統括的に制御する主制御手段と、
前記第2乱数生成手段から第2乱数値を取得して、その取得した乱数値に基づき所定の演出を実行制御可能に構成された演出制御手段と、
を備えた回胴式遊技機において、
前記主制御手段が前記第1乱数生成手段により生成される第1乱数を前記初期値にリセットするリセット処理を実行したことを契機に、前記演出制御手段が前記第2乱数生成手段により生成される第2乱数を前記初期値にリセットして、前記第1乱数と前記第2乱数とが同期しうるように構成され、
前記主制御手段は、
ランダムに生成される遅延時間を設定する第1ランダム時間設定処理を実行し、当該遅延時間の経過後に前記リセット処理を実行するように構成された、
ことを特徴とする回胴式遊技機。
(2)前記主制御手段は、
前記リセット処理を実行後に、ランダムに生成される遅延時間を設定する第2ランダム時間設定処理を実行する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の回胴式遊技機。
(3)前記主制御手段は、
全回胴の停止後に前記第1ランダム時間設定処理を実行する、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の回胴式遊技機。
(4)複数種類の図柄が表示された複数の回胴を有し、各回胴の停止時の図柄の組合せにより遊技結果を導出表示する遊技結果表示手段と、
所定のゲーム開始条件の下、各回胴を回転させるための始動手段と、
各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるための複数の停止手段と、
あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させて第1乱数を生成する第1乱数生成手段と、
前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させて第2乱数を生成する第2乱数生成手段と、
前記始動手段の始動操作を契機に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して、役に関する抽選を実行する役抽選処理を含み、遊技動作処理を統括的に制御する主制御手段と、
前記第2乱数生成手段から第2乱数値を取得して、その取得した乱数値に基づき所定の演出を実行制御可能に構成された演出制御手段と、
を備えた回胴式遊技機において、
前記主制御手段は、
前記始動手段の始動操作を契機に、遅延時間を設定する遅延時間設定処理を実行し、当該遅延時間が経過後に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して前記役抽選処理を実行するように構成され、
前記演出制御手段は、
前記遅延時間と前記役抽選処理による抽選結果とに基づいて、前記第2乱数が前記第1乱数と同期しうるように補正する補正手段を有し、
前記主制御手段は、
今回のゲームにおける全回胴の停止後に、次回ゲームにおいて前記遅延時間設定処理により設定される遅延時間を、複数の遅延時間のうちから抽選により決定する遅延時間抽選処理と、
次回のゲーム開始条件が成立する前に、前記遅延時間抽選処理により決定された遅延時間情報を前記演出制御手段に送信する遅延時間情報送信手段と、を備える、
ことを特徴とする回胴式遊技機。
本発明によれば、役の狙い打ちに対するゴト行為を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る回胴式遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。 同実施形態に係る回胴式遊技機の遊技パネル77に配設された表示器を示す図である。 同実施形態に係る回胴式遊技機の図柄配列帯を示す図である。 同実施形態に係る回胴式遊技機の制御装置の概要を示す制御ブロック図である。 同実施形態に係る回胴式遊技機の役抽選テーブル、役構成(抽選対象役、入賞役、配当等)の説明に供する図である。 遊技動作制御プログラムに従い主制御部側が行う主制御側メイン処理を示すフローチャートである。 図6中のゲーム処理の詳細を示すフローチャートである。 遊技動作制御プログラムに従い主制御部側が行う主制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。 第1の不正防止構成に係る遊技動作制御の概略を示す概略フローである。 図9の詳細を示す詳細フローである。 第2の不正防止構成に係る遊技動作制御の概略を示す概略フローである。 図10の詳細を示す詳細フローである。 図10のランダム遅延時間待機処理の詳細を示すフローチャートである。 第2の不正防止構成における乱数同期化の説明に供する説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<機械的構成:図1>
本発明の一実施形態に係る遊技機として、回胴式遊技機を例にとり説明する。図1は、本実施形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係る回胴式遊技機は、遊技機本体として、図1に示すように、遊技に供する各種遊技部品を収納するための遊技機筐体1と、遊技機筐体1の前面側に開閉自在に取り付けられた前扉2とを備えている。前扉2には、そのほぼ中央に第1の表示窓3が、またその上側に第2の表示窓4が設けられている。
下側の第1の表示窓3は回胴視認部であり、回胴装置210の横並びに3個配設された回胴5a、5b、5c(以下、必要に応じて、回胴5aを「左回胴5a」、回胴5bを「中回胴5b」、回胴5cを「右回胴5c」と称する)が、この回胴視認部3に臨ませて、遊技者側から視認しうるように設けられている。本実施形態では、回胴視認部3を介して、各々3個程度(計9つ程度)の図柄が視認可能となっている。
回胴5a、5b、5cは、その外周に複数種類の図柄が表示された図柄配列帯を有しており、各回胴5a、5b、5cの停止時の図柄の組合せによって遊技結果が導出表示する回胴装置210(遊技結果表示手段)を構成している。また各回胴5a、5b、5cには、回胴視認部3に表示される各図柄を回胴の内側から照射する図柄照射用バックライトLED(バックライト手段)が形成されている。
<図柄配列帯200:図3>
図3は、各回胴5a、5b、5cが有する図柄配列帯200を例示したものである。図示の「1ST」図柄配列帯は左回胴5aに、「2ND」図柄配列帯は中回胴5bに、「3RD」図柄配列帯は右回胴5cに対応している。
図柄配列帯200には、当選役(内部抽選(役抽選)により決定される役)に対応する図柄の組合せを構成するための図柄(構成要素図柄)が表示されている。この実施形態の場合、図示のように、図柄種として、赤7図柄231〜ブランク図柄237などの複数種類の図柄が設けられている。これらの図柄が回胴の回転方向に計21コマ配置され、図柄の並び順に沿って図柄番号0番〜20番のコマ番号が割り当てられている。
各回胴5a、5b、5cは、それぞれステッピングモータからなる回胴駆動モータ211a、211b、211c(図4参照)により回転駆動され、各図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)が実現される。なお、回胴は、電気的駆動源により回転動作が制御されるような機械的な回胴に限らず、液晶表示装置などの画像表示装置に表示され、その画像表示により、図柄の変動表示動作を実行可能なものであってもよい。また、回胴数は適宜変更することができる。
回胴視認部3には、ここを横および斜めに横断する形で、計5本の入賞ラインが施されている。この入賞ラインは、回胴視認部3を水平方向に横断する3つのラインと、回胴視認部3の左上から右下に向かって斜め方向に横断するラインと、回胴視認部3の左下から右上に向かって斜めに横断するラインとからなる。入賞ラインは、単位遊技(1ゲーム)に対する所定の賭数(ベット数)が設定されると有効として扱われる。この有効とされた入賞ライン(以下、「有効入賞ライン」と称する)上に、当選役に対応する図柄の組合せが停止した場合、具体的には、図柄の組合せについて遊技価値を獲得するために必要な組合せとしてあらかじめ定められたものが遊技結果として導出表示された場合、その図柄の組合せに応じた遊技価値が遊技者に付与されるようになっている。なお、図3には、5本の入賞ライン3aを例示してあるが、入賞ライン数やそのライン形態は、役構成や遊技性に応じて適宜変更することができる。また、入賞ラインを複数本設ける場合には、単位遊技(1ゲーム)に対するベット数に応じて有効として扱われるライン数を変化させることができる。
また回胴視認部3の上側に設けられた第2の表示窓4は液晶画面視認部であり、前扉2の裏側に装着された画像表示装置としての液晶表示装置6(LCDユニット)の表示画面(液晶画面)6aが液晶画面視認部4に臨ませて、遊技者側から視認可能に配設されている。この液晶表示装置6は、演出を画像により表示する画像表示手段として働く。
また回胴視認部3の下部側には、横長状に形成された遊技パネル77が設けられている。この遊技パネル77の内側には、遊技者に対し、現在の遊技進行具合・遊技状況を報知するための各種の表示部が配設されている。
(遊技パネル77における各種表示部について:図2)
図2に、遊技パネル77における各種の表示部を示す。遊技パネル77には、
(a)遊技メダルの投入枚数(現在の賭数)を報知する「投入枚数表示部30(投入枚数表示LED31(1BET用)、LED32(2BET用)、LED33(3BET用))」、
(b)クレジット枚数を表示する「クレジット枚数表示器(クレジット枚数表示部)34」、
(c)遊技結果(入賞)に応じて払い出される遊技メダルの枚数を報知する「払出枚数表示器(払出枚数表示部)35」、
(d)遊技メダルの投入が受付可能状態であるか否かを報知する「投入許可表示LED(メダル投入表示部)36」、
(e)再遊技が作動中(再遊技中)であるか否かを報知する「再遊技作動LED(再遊技作動表示部)37」
(f)始動レバー11の操作が有効(遊技開始可能状態(回胴始動可能状態))であるか否かを報知する「遊技開始表示LED(遊技開始表示部)38」などの表示部が設けられている。
クレジット枚数表示器34や払出枚数表示器35は、7セグメント表示器により現在のクレジット枚数情報や遊技結果に応じた払い出し枚数情報を報知可能に構成されている。また、投入枚数表示LED33、投入許可表示LED36、再遊技作動LED37、遊技開始表示LED38などは、その内蔵LEDの発光態様(消灯・点灯(点滅)、発光色など)により、現在の投入枚数、遊技メダルの投入が受付可能か否か、再遊技が作動中であるか否かの遊技状況を報知可能に構成されている。
また操作パネル部14の下方には、色彩や文字や絵柄が施された装飾パネル部17が設けられ、この装飾パネル部17の下方には、前扉2と一体的に装着された横長状のメダル受け皿18が設けられている。このメダル受け皿18の遊技機本体側には、ホッパーユニット500(遊技メダル払出装置:図4参照)から払い出された遊技メダルや返却された遊技メダルをメダル受け皿18側に排出するためのメダル払出口19が開口している。
また回胴視認部3の左右両側には、装飾ランプ13(光演出手段)が設けられている。この装飾ランプ13は、フルカラーLEDやELランプなどの発光手段を内蔵し、その発光態様(発光色や発光パターン)により、遊技に関する光演出効果を発揮する。また前扉2の前扉上部両側と前扉下部両側には、複数のスピーカ16(上部右スピーカ、上部左スピーカ、下部右スピーカ、下部左スピーカ)が設けられている。スピーカ16(音演出手段(音出力手段))は、遊技に関する音楽や効果音を出力して、遊技に関する音演出効果を発揮する。
回胴視認部3の下方の段部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口7、クレジット手段にクレジットされた範囲内において、1ゲームに対して許容される賭数の上限値(最大ベット数:たとえば、3枚)まで遊技メダルを一度に疑似投入しうるMAXベットボタン8、押した回数に応じて上記賭数の上限値まで遊技メダルを加算的に疑似投入しうる1ベットボタン9、クレジット精算を行うためのクレジット精算ボタン10、遊技者が操作可能な「演出ボタンBT」などが設けられている。この演出ボタンは、その操作の前後で、遊技者参加型演出の際に利用される。
また、MAXベットボタン8の内部には、MAXベットボタン8の操作が許容状態であるか否かを報知するためのMAXベットLED39(図4参照)が内蔵されている。なお、上記「クレジット手段」とは、所謂「貯留装置」であり、具体的には、遊技機に投入された遊技メダルまたは入賞によって獲得した遊技メダルを、所定の上限数である最大クレジット枚数(たとえば、50枚)まで貯留して、その貯留数(クレジット数)を電磁的方法によって記憶可能とする機能部である。
また回胴視認部3の上記段部の下側には、横長状に形成された操作パネル部14が設けられている。この操作パネル部14には、メダル投入口7内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン15、回胴5a、5b、5cの回転を開始させるための始動レバー11、各回胴5a、5b、5cの回転を個別に停止させるための3個の停止ボタン12a、12b、12c(左回胴停止ボタン12a、中回胴停止ボタン12b、右回胴停止ボタン12c)が設けられている。本明細書中では、特に必要のない限り、停止ボタン12a、12b、12cを「停止ボタン12」と略す。
前扉2の裏面側のメダル投入口7に対応する位置には、メダル投入口7に投入された遊技メダルが正規か否かを選別して、正規の遊技メダルを遊技機内部のホッパーユニット500(図4参照)に導くメダルセレクタ(図示せず)が設けられている。メダルセレクタには、投入された遊技メダルを検出するメダル検出センサ7aが設けられ、また、投入された遊技メダルをホッパーユニット500に誘導するメダル受入通路側と、メダル受け皿18側に誘導するメダル返却通路側とを切り換え可能に構成されたブロッカーソレノイド7c(図4参照)による通路切換機構が設けられている。
<演出手段>
本発明における各種の演出は、回胴式遊技機に配設された各種の演出手段により現出される。斯様な演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることにより演出効果を発揮し得る刺激伝達手段であればよく、装飾ランプ13やLED装置などの光発生手段(光演出手段)、スピーカ16などの音響発生装置(音演出手段)、液晶表示装置6などの演出表示装置(表示手段)、操作者の体に接触圧を伝える加圧装置、遊技者に振動を与える振動装置、遊技者の体に風圧を与える風圧装置、ないし、その動作により視覚的演出効果を発揮する可動体役物は、その代表例である。ここで演出表示装置は、画像表示装置(画像表示手段)と同じく視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(たとえば、7セグメント表示器)も含む点で画像表示装置と異なる。画像表示装置と称する場合は主として画像表示により演出(画像表示演出)を現出するタイプを指し、7セグメント表示器のように画像以外により演出を現出するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
<制御装置:図4>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る回胴式遊技機の制御装置について説明する。図4は、遊技動作制御を行うための制御装置の構成の概要を示す制御ブロック図である。なお、図1〜図3と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
本実施形態に係る回胴式遊技機の制御装置は、遊技動作制御全般を司る主制御基板400(以下、「主制御部400」と称する)と、主制御部400から演出制御コマンドを受けて、演出動作制御(演出手段に対する演出制御)全般を司る演出制御部410と、外部電源から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板(不図示)とを中心に構成される。演出制御部410は、演出制御基板420と液晶制御基板460とを含んで構成され、液晶制御基板460には液晶表示装置6が接続されている。なお、図4において電源供給ルートは省略してある。
(2−1.主制御部400)
主制御部400は、メインCPU401c(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納するメインROM401a(主制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するメインRAM401b(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータ(Z80システム相当品)を構成している。
また図示はしていないが、主制御部400は、Z80システムに周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するCTC(Counter Timer Circuit)、CPUに割込み信号を付与するタイマ割込みなどの割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、電源投入時や遮断時や電源異常などを検知し、システムリセット信号を出力してCPUをリセット可能なリセット回路、制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、あらかじめ設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているか否かを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、ハードウェア的に一定範囲の乱数(ハード乱数)を生成するための乱数回路、回胴を駆動制御するモータ駆動回路なども備えている。なお、少なくとも主制御部(主制御基板)400と払出制御基板450は、不図示の電源基板から電圧降下信号(電源異常信号)を受けることによって、電源遮断に先立ち、バックアップ処理を開始して、電源遮断前の遊技動作を電源復帰後に再開できるようになっている(バックアップ機能)。この遊技機の場合、少なくとも数日はRAMの各記憶内容を保持することが可能となっている。
本実施形態では、CTCを利用して、メインCPU401cに1.49ms(ミリ秒)程度の時間間隔でタイマ割込みをかけている。また、乱数回路は、乱数生成手段として機能し、所定周期のクロック信号に基づいて、所定の数値範囲(0〜65535)のハード乱数を更新する16ビットカウンタとして働く。乱数回路により生成される乱数値は、内部抽選用乱数値RNDとして、役抽選(内部抽選)などに利用される。また乱数回路は、16ビットカウンタだけでなく、所定の数値範囲(0〜255)のハード乱数を生成する8ビットカウントも搭載されており、これら乱数回路は複数搭載可能である(後述の演出制御部410(演出制御基板410についても同様)。また、ソフトウェア的に一定範囲の乱数(ソフト乱数)を生成し取得する機能部(ソフト乱数生成手段)も備えている。
主制御部400には、遊技中継基板370を介して、メダル投入口7からの遊技メダルを検出するメダル検出センサ7a、MAXベットボタン8の操作を検出するMAXベットスイッチ8a、1ベットボタン9の操作を検出する1ベットスイッチ9a、クレジット精算ボタン10の操作を検出するクレジット精算スイッチ10a、始動レバー11の操作を検出する始動スイッチ11a、各停止ボタンの操作をそれぞれ検出する停止スイッチ12a’、12b’、12c’を搭載した停止スイッチ基板360などが接続され、主制御部400はこれらからの検出信号を受信可能となっている。
また主制御部400には、遊技中継基板370を介して、ブロッカーソレノイド7cが接続され、主制御部400は、ブロッカーソレノイド7cに対してソレノイド制御用の励磁信号を送信可能となっている。
また主制御部400には、遊技中継基板370を介して、遊技表示基板390が接続されている。この遊技表示基板390には、LED表示器である、投入枚数表示LED31〜33、投入許可表示LED36、再遊技作動LED37、および遊技開始表示LED38、MAXベットLED39などが搭載され、また7セグメント表示器である、クレジット枚数表示器34および払出枚数表示器35などが搭載されている。主制御部400は、処理状態に応じて、これら表示器を発光制御するための制御信号を送信可能となっている。
また主制御部400には、回胴中継基板330を介して、回胴装置210の回胴5a、5b、5cを回転駆動するための回胴駆動モータ211a、211b、211cが接続され、主制御部400は、回胴駆動モータ用のモータ駆動回路を備え、これら回胴駆動モータを駆動させるための制御信号を送信可能となっている。
また主制御部400には、回胴中継基板330を介して、各回胴5a、5b、5cの回転位置(基点からの現在位置)や回胴の回転状態を検出するための回胴位置検出センサ(インデックスセンサ)212a、212b、212cが接続され、主制御部400は、これら回胴位置検出センサからの検出信号を受信可能となっている。主制御部400は、回胴位置検出センサからの検出信号に基づき、各回胴の現在位置や回転状態を把握可能となっている。
また主制御部400には、払出中継基板350を介して、ホッパーユニット500が接続されている。ホッパーユニット500は、投入された遊技メダルを貯留するホッパータンク(メダルホッパー)と、その下部側の本体部とを中心に構成される。本体部には、ホッパータンクの貯留メダルをメダル受け皿18に向けて排出する排出機構(排出用ディスク)、その排出機構を駆動するためのホッパーモータ510、ホッパーモータ510を駆動制御する払出制御基板450、および排出される遊技メダルを検出するメダル払出センサ520などを含んで構成されている。
主制御部400は、遊技メダルの払い出しが必要な場合、払出制御基板450に対して払出枚数を指定する「払出制御コマンド」を送信する。払出制御基板450は、この払出制御コマンドを受信すると、ホッパーモータ510を駆動制御し、指定枚数分の遊技メダルを1枚ずつ払い出す。払い出された遊技メダルは、メダル払出センサ520により検出され、その検出信号は主制御部400に入力される。主制御部400は、メダル払出センサ520からの検出信号に基づいて、払い出し枚数や、遊技メダルの払い出し状態を監視して、払い出し動作が正常であるか否かを監視している。
また主制御部400には、払出中継基板350を介して、満杯検知金具600が接続されている。この満杯検知金具600は、ホッパーユニット500から溢れた余剰の遊技メダル貯留する補助タンク(図示せず)が満杯状態(オーバーフロー異常)であるか否かを検出する。主制御部400は、満杯検知金具600からの検出信号に基づき、遊技機内部の遊技メダルが満杯状態である否かを監視し、満杯状態であれば、所定のエラー処理を行い、遊技メダル投入不可状態や遊技進行停止状態に制御する。また、また主制御部400には、払出中継基板350を介して、前扉2の開閉状態(開放OFF/閉鎖ON)を検出するドア開放センサ(図示せず)が接続されている。
また主制御部400には、外部集中端子基板310が接続されている。主制御部400は、この外部集中端子基板310を介して、遊技機外部のホールコンピュータHCに対し、所定の遊技情報(たとえば、ゲーム開始情報、遊技メダルの投入・払出枚数情報、入賞の発生情報、ボーナス遊技発生情報など)を送信可能となっている。ホールコンピュータHCとは、枠用外部端子基板21から出力される外端信号に基づき、遊技機の遊技情報を監視・収集し、パチンコホールに設置された遊技機の稼働状況を統括的に管理する遊技店専用の管理コンピュータである。
また主制御部400には、回胴設定基板430が接続されている。この回胴設定基板430には、図示はしていないが、所定のエラーを解除するためのリセットスイッチと、設定値を変更するための設定変更スイッチと、設定変更スイッチを有効化するための設定キースイッチとが搭載され、回胴設定基板430は、これらスイッチが操作された際の検出信号を主制御部400に送信可能となっている。
主制御部400は、出玉率(所謂、機械割(出玉率))などの遊技者に付与する利益の期待値(利益度合)を段階別に変更可能な「設定変更機能」を有し、上記「設定値」とは、この段階を示す値である。この設定値は、回胴設定基板430に設けられた設定表示器により確認可能となっており、専ら、パチンコホール(遊技店)の営業戦略に基づき、ホール店員により適宜設定される。本実施形態では、設定1〜6の6段階の設定値が設けられており、設定値が高くなるほど、機械割(出玉率)が高くなるように定められている。たとえば、設定値が高くなるほど、1または複数の役の当選確率が上昇し、遊技者に及ぼす利益度合いが有利に作用する。
設定値の変更は、所定の操作により行う。具体的には、電源投入時に、少なくともドア開放センサがOFF状態(開放状態)および設定キースイッチがON状態の場合に設定変更許容状態に制御され、それ以外のスイッチ操作にて、電源を投入した場合には、設定変更禁止状態に制御されるようになっている。この設定変更許容状態中において、設定変更スイッチをON操作すると、設定表示器の現在の表示値が「1→2→3→4→5→6→1→2→3→・・・」のように1〜6の範囲で循環的に切り替え表示される。そして希望する設定値が表示された際に、始動レバー11をON操作すると(設定確定操作)、現在の表示値が今回の設定値として確定され、その設定値データがRAM401bの設定値格納領域に記憶される。そして、設定キースイッチが現在のON状態からOFF状態に操作すると、設定変更許容状態が終了され、以後、確定された設定値の下で遊技が開始される。
また主制御部400には、演出I/F基板340を介して、演出制御部410(演出制御手段)を構成する演出制御基板420が接続されている。
また主制御部400は、処理状態に応じて、特別図柄変動表示ゲームに関する情報や、エラー情報などの各種遊技処理情報を、演出制御コマンドにより、演出制御部410(演出制御基板420)に対して送信可能となっている。ただし、外部からのゴト行為を防止するために、主制御部400は演出制御部410に対して信号を送信するのみで、演出制御部410からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。これにより、演出制御部410を介して、不正な信号が主制御部400に入力されることを防止している。
(演出制御部410)
次に、演出制御部410について説明する。演出制御部410は、演出動作制御全般を司る機能部として、演出制御基板420と液晶制御基板460とを含んで構成される。
演出制御基板420は、サブCPU421c(演出制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、演出制御処理に要する演出データを格納したサブROM421a(演出制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するサブRAM421b(演出制御RAM)とを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、スピーカ16を含む音響発生装置(音演出手段)に対する音響制御部(音源LSI)99、装飾ランプ13を含む演出LED基板380(光演出手段)に対する光表示制御部98、可動体役物(不図示)を動作させるための可動体役物モータに対する駆動制御部(役物モータ駆動回路)などである。また、図示はしていないが、RTC機能部(Real Time Clock)、一定範囲のハード乱数を生成するための乱数回路、割込みコントローラ回路、リセット回路、WDT回路などが設けられ、演出動作全般を制御する。RTC機能部は、時を刻む時計ICであり、現在の時刻(「現在が何時何分何秒である」)という実時間上の時間情報および/または日付(月、日、曜日)に関する暦情報を提供する時計手段として働く。また主制御部400と同じく、バックアップ機能やソフト乱数生成手段も備えている。
また演出制御基板420には、演出ボタンBTの操作を検出するための演出ボタン用スイッチ(図示せず)が接続され、演出制御基板420は、演出ボタンからの操作検出信号を受信可能となっている。
この演出制御基板420の主な役割は、主制御部400からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の決定(演出抽選または抽選によらずゲーム中の演出を決定する)、液晶制御基板460への液晶制御コマンドの送信、スピーカ16の音制御、装飾ランプ13や各種演出用LEDの発光制御、可動体役物(図示せず)の動作制御などである。
また、演出制御基板420には、演出I/F基板340と液晶I/F基板(不図示)を介して、液晶制御基板460が接続されている。
液晶制御基板460は、液晶表示装置6の表示制御を司る表示制御部(図示せず)を備えている。この表示制御部は、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を司るVDPと、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)を格納した画像ROMと、VDPが展開した画像データを一時的に記憶するVRAM(Video RAM)と、VDPが表示制御を行うために必要な制御データを出力する液晶制御CPUと、液晶制御CPUの表示制御動作手順を記述したプログラムやその表示制御に必要な種々のデータを格納する液晶制御ROMと、ワークエリアやバッファメモリとして機能する液晶制御RAMと、を中心に構成されている。
この液晶制御基板460の主な役割は、演出制御基板420からの液晶制御コマンドの受信、液晶制御コマンドに基づく液晶表示装置6の画像表示制御などである。
演出の現出制御については、演出制御基板420が主制御部400から送られてくる演出制御コマンドに基づき、あらかじめ用意された複数種類の演出パターンの中から抽選によりあるいは一意に決定して、演出シナリオを作成する。演出制御基板420(CPU421c)は、演出シナリオに従い、必要なタイミングで、音響制御部99や光表示制御部98やモータ駆動回路などに対して専用の制御信号(音制御信号、光制御信号、駆動制御信号)を送信し、スピーカ16による音演出、演出用LED(装飾ランプ13)による光演出、可動体役物による可動体演出を現出させ、画像再生が必要なタイミングで、液晶制御コマンドを液晶制御基板460に対し送信する。液晶制御基板460は、演出制御基板420からの液晶制御コマンドを受け、それに応じて表示駆動信号を生成し、表示駆動信号を液晶表示装置6に供給して、画像表示演出を現出させる。これにより、ゲーム中におおいて種々の演出を実現する。
また演出制御基板420は、主制御部400から送られてくる特定の演出制御コマンド(たとえば、遊技状態情報を含むコマンド)を受けて、現在の遊技状態(たとえば、通常状態中、BB内部中、BB中など)を把握し、複数種類の演出モード間の移行制御を実行可能に構成されている。演出制御基板420は、主制御部側で管理される遊技状態と整合性を保つ形で、演出モードの移行制御を行い、現在の遊技状態に対応する適切な演出を現出させる。
なお演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなる2バイト構成により機能を定義し、MODEとEVENTの区別を行うために、MODEのBit7はON、EVENTのBit7をOFFとしている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)およびイベント(EVENT)の各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、メインCPU401c(主制御CPU)は、送信すべきコマンドがある場合、演出制御部410(演出制御基板420)にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行う。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行う。ストローブ信号は、サブCPU421c(演出制御CPU)が確実にコマンドを受信可能とする所定期間、CPU401cによりアクティブ状態に制御される。また液晶制御コマンドの送信に際しては、演出制御基板420は割り込み用ストローブ信号を発生し、液晶制御基板460にMODE信号とEVENT信号とで構成される2バイト長の液晶制御コマンドを前後して送信する。
また演出制御基板420(サブCPU421c)は、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させてコマンド受信割込処理用の制御プログラムを実行し、この割込処理において演出制御コマンドが取得されるようになっている。またサブCPU421cは、メインCPU401cとは異なり、ストローブ信号の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理(定期的に実行されるタイマ割込処理)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を行い、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を優先的に行うようになっている。
(遊技動作の概要)
次に、本実施形態の回胴式遊技機に係る遊技動作の概要を説明する。
主制御部400は、所定の遊技開始条件の下、始動レバー11の操作を検出したことを契機に内部抽選(役抽選)を実行し、回胴駆動モータ211a、211b、211cを制御するための駆動パルス信号を供給して、回胴の回転動作を制御する。詳しくは、主制御部400は、メダル投入信号(メダル検出センサ7a、MAXベットスイッチ8a、または1ベットスイッチ9aからの検出信号)に基づき、遊技開始可能となる規定枚数(ここでは、賭数3枚)の遊技メダルが投入されたか否かを監視しており、規定枚数の投入を確認した場合には、始動スイッチ11aからの操作信号の入力受付を有効化、つまり「遊技開始可能状態」に設定する。そして、この遊技開始可能状態中に、始動レバー11が操作され、始動スイッチ11aからの操作信号の入力を確認すると、内部抽選用乱数値を取得して、役抽選テーブル(後述の図5(イ))に基づく内部抽選(役抽選)を実行する。この内部抽選により、いずれの役に当選したのか、そうでない‘ハズレ’であるのかが決定される。また、内部抽選の結果(抽選結果情報)は、所定の処理が終了するまでメインRAM401b(主制御RAM)の所定領域に格納され、後述のBB(持越役)の当選情報(ボーナス当選フラグ)を除き、1ゲーム毎にクリアされるようになっている。
なお、本実施形態では、遊技メダル3枚が1ゲームに対しての最大賭数(MAXベット)となっており、上記遊技開始条件となる規定枚数も遊技メダル3枚となっている。ただし、最大賭数は、遊技状態に応じて変化させることができる。たとえば、通常遊技中では最大賭数を遊技メダル3枚とし、ボーナス遊技中では最大賭数を遊技メダル2枚とすることができる。また上記規定枚数は、1枚または2枚でもよく、特に制限されない。
(役抽選テーブル:図5(イ)(ロ))
図5を参照して、上記した役抽選テーブルについて説明する。図5(イ)に、本実施形態に係る役抽選テーブルの一例を示す。この役抽選テーブルには、各遊技状態に応じた複数の役抽選テーブルが設けられている。ここでは、通常状態とボーナス遊技中(BB中)に対応する役抽選テーブルを例示してある。
なお、役抽選テーブルには、設定1〜6に応じた役抽選テーブルが設けられている。各役抽選テーブルは、たとえば、1または複数種類の特定の抽選対象役(たとえば、1種BB、スイカ役など)の抽選確率が設定値に応じて異なるものとなっており、設定値が高くなるほど特定の抽選対象役の抽選確率が高確率となり、遊技者に有利に作用するように定められている。ここでは、本発明の理解を容易なものとするために、特定の設定値(たとえば、設定値6)に対応した役抽選テーブルを代表的に示し、抽選対象役(役抽選の対象となる役)として、リプレイ役、1種BB、スイカ役、ベル役の4種類を代表例として示し、また、他の設定値に対応する役抽選テーブルについては、重複記載を避けるために図示を省略する。
(役構成について:図5(ロ))
先ず、抽選対象役であるリプレイ役(抽選番号1)、1種BB(抽選番号2)、スイカ役(抽選番号3)、およびベル役(抽選番号4)の役構成とその配当について説明しておく。図5(ハ)は、各役が当選した場合の図柄の組合せ(入賞役)とその配当の関係を示したものである。
リプレイ役は、再遊技を伴う「再遊技役種」に属する役である。リプレイ役の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」の図柄の組合せとなっている。この「再遊技」とは、遊技メダル(遊技媒体)等の投入(クレジット手段により、またはその他の装置の操作により遊技メダルを遊技の用に供することを含む)をすることによらずに行うことができる遊技をいう。具体的には、今回のゲームで使用した遊技媒体量(投入枚数)と同一量(同一枚数)を疑似的に付与(自動投入)して、次回のゲーム開始条件を付与する。この再遊技は、遊技者が遊技メダルを減らすことなく次回のゲームが可能になるという点で、遊技メダルと同様に遊技価値を有するものといえる。
スイカ役とベル役は、所定枚数の遊技メダルの払い出しを伴う「小役種」に属する役である。スイカ役の当選により入賞が許容される図柄の組合せは「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」の図柄の組合せ、ベル役の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「ベル」−「ベル」−「ベル/スイカ(ベルまたはスイカ)」の図柄の組合せとなっている。この実施形態の場合、スイカ役が入賞した場合には「遊技メダル12枚」の払い出し、ベル役が入賞した場合には「遊技メダル8枚」の払い出しとなっており、スイカ役の方が相対的に遊技価値が高い抽選対象役となっている。
BBは、ボーナス遊技への移行契機となる特別役種(第1種特別役物)に属する役である。BBの当選により入賞が許容される図柄の組合せは「赤7」−「赤7」−「赤7」(ボーナス役(赤7揃い))の図柄の組合せとなっている。BBが入賞した場合、次ゲームから遊技者に有利なボーナス遊技に移行される。このボーナス遊技中は、ベル(抽選番号4)の当選確率が高確率に変動して、1ゲーム当りの平均純増枚数が他の遊技状態よりも向上し遊技者は短時間で大量の遊技メダルを獲得することができる(図5(イ)のBB中の欄参照)。ボーナス遊技は、所定の規定払出枚数(たとえば、104枚)の払い出しで終了する。
(特別役の持ち越しについて)
上記した特別役であるBBは、当選したそのゲームで取りこぼしたとしても、その当選は無効とされることなく、当選した権利(ボーナス当選フラグ)を次回以降のゲームに持ち越すことができる「持越役」としてとして定められている。このため、BBに当選した場合は、ボーナス役(本例では、赤7揃い)が入賞するまでの遊技期間(BB内部当選遊技期間:BB内部中)、ボーナス当選フラグの成立状態が維持され、この間、BBは内部抽選対象から除外される。一方、特別役種以外の一般役種(小役種とリプレイ役種)は、その当選フラグを次回のゲームに持ち越すことができない「持越不可役」として定められている。一般役種については、BB内部当選中であっても通常通りに内部抽選が実行され、当選すれば、その内部当選フラグが成立する。このため、ボーナス当選フラグと一般役種の内部当選フラグとが同時に成立する「重複当選状態」が発生するが、この場合、いずれの当選役に対応する図柄の組合せを入賞させるかについては、所定の引き込み優先順位に基づいて決定される。本実施形態の場合、その優先順位は「特別役種(BB)<小役種<リプレイ役種」の順位となっている(小役優先制御)。これにより、特別役種と一般役種とが重複当選中のゲームにおいては、一般役種が優先的に入賞することになる。
図5(イ)に示す「役抽選テーブル」には、図示の通り、抽選対象役に対応した当選領域(判定値)を有する抽選領域が定められており、これにより各役の当選確率が規定される。本実施形態の場合、抽選領域の大きさは「65536」、つまり、内部抽選用乱数(乱数RND)がとり得る範囲は「0〜65536」であり、当選確率は「当選領域/抽選領域」で規定される。たとえば、リプレイであれば、約1/7.3(8978/65536)の当選確率となる。
主制御部400は、役抽選テーブルを参照して、内部抽選乱数値RNDが属する当選領域(判定値)を判定する内部抽選を実行し、いずれの役に当選したのか不当選(ハズレ)であるのかを決定する。図5(ロ)を用いて説明すれば、たとえば、内部抽選乱数値RNDが0〜44757の範囲内の値であれば「ハズレ」となり、53736〜54035の範囲内の値であれば、BB当選となる。内部抽選により今回のゲームにおける当選役が決定されると、その当選役に対応する内部当選フラグが成立する。また図示の通り、遊技状態(通常状態中、BB中)に応じて、抽選対象役の種類や当選確率などが異なっており、これにより遊技内容の豊富化を図っている。
上記の内部抽選処理を終えると、主制御部400は、回胴駆動モータ211a〜211cを駆動制御して、各回胴5a〜5cを回転始動させ、各回胴を略一定速度で回転させる。ただし、後述のフリーズ演出(レバー操作時フリーズ)を実行する場合は、所定のフリーズ時間を待って、通常の回転動作を開始させる。
各回胴が略一定速度で回転されると、主制御部400は、停止スイッチ12a’〜12c’からの操作信号の入力受付を有効化、つまり「停止操作許容状態」に設定する。この停止操作許容状態下で、遊技者が停止ボタン12を操作して、停止スイッチ12a’〜12c’からの操作信号の入力を確認した場合、そのタイミングで、特定位置(たとえば、図1の最下段水平方向のライン上)に存在する図柄番号を停止対象となった回胴に係る「停止操作図柄番号」として取得し、その停止操作図柄番号からどれだけのコマ数(滑りコマ数)分移動させて回胴を停止させるかを、所定の停止テーブル(図示せず)から割り出して目的の位置に回胴を停止させる(引き込み制御)。
上記「停止テーブル」には、最大引き込みコマ数範囲内(たとえば、最大4コマ)で、上記「停止操作図柄番号」に対する滑りコマ数を定めた回胴の停止データが定められており、最大引き込みコマ数範囲内において特定の図柄を有効入賞ライン上に引き込んで停止させる、所謂「引き込み制御」を実現するための停止データが定められている。これにより、当選役に対応する図柄の組合せ(入賞役)を有効入賞ライン上に引き込んで停止させる回胴の停止制御を実現している。斯様な「引き込み制御」の特性を利用し、各回胴の図柄配列帯200における図柄に対応した滑りコマ数や引き込み率などを定めれば、当選役の構成要素図柄を停止操作手順(押し順および停止操作タイミング)によらずに有効入賞ライン上に停止させたり(引き込み率100%)、停止操作手順によっては、最大滑りコマ数引き込んでも有効入賞ライン上に停止不可能にする「取りこぼし」を生じさせることができる。
主制御部400は、回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号に基づき、現在、基点となる位置からどれだけの移動量で回胴が回転しているかを監視し、上記特定位置に存在する図柄番号を把握している。これにより、各回胴5a、5b、5cの有効入賞ライン上にどの図柄番号の図柄が停止したのかについて、回胴の停止毎に把握することができるようになっている。また回胴が実際に停止する前段階であっても、滑りコマ数と停止操作図柄番号とに基づき、有効入賞ライン上の停止図柄を事前に把握することもできる。
なお、内部抽選によりいずれの役にも当選していない「不当選(ハズレ)」の場合は、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効入賞ライン上に停止させないようにする回胴の停止位置が決定される。したがって、「ハズレ」のゲームでは、回胴の停止操作手順によらず、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効入賞ライン上に停止することがなく、遊技結果は常に「ハズレ」となる。
<遊技動作制御処理>
次に、本実施形態に係る回胴式遊技機の遊技動作制御に関する処理内容について詳細に説明する。本発明を示す図9〜図14の説明に入る前に、本発明の理解を容易なものとするために、先ず、本発明と係わりのある遊技動作処理について説明しておく。
<主制御部側の処理:図6〜図8>
図6〜図8を参照して、本実施形態の主制御部400における遊技動作処理について説明する。主制御部400の処理は、1ゲーム毎に実行される無限ループ状のメイン処理(主制御側メイン処理:図6〜図7)と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込処理(主制御側タイマ割込処理:図8)とを含んで構成される。
(6.主制御側メイン処理:図6)
図6は、主制御側メイン処理を示すフローチャートである。
主制御側メイン処理の開始契機には、停電状態や電源異常などからの復旧時におけるシステムリセットが生起した場合や、制御プログラムが暴走したことにより、ウォッチドッグタイマ(WDT)機能が発揮されてCPUが強制的にリセット(WDTリセット)された場合などがある。いずれの場合でも、主制御側メイン処理が開始されると、主制御部400(メインCPU401c)は、まず、電源投入時処理の一環として、遊技動作開始に必要な初期設定処理を実行する(ステップS12)。
上記したステップS12の初期設定処理を終えると、正常動作時の処理として、まず、「ゲーム処理」を実行する(ステップS13)。このゲーム処理の詳細については、図7を用いて後述するが、ここでは、主に、遊技メダルの投入に関する管理(賭数の設定や、クレジットに係る処理など)、ゲームが開始されたか否かの監視を行う。規定枚数の遊技メダルが投入されてゲームが開始された場合は(始動レバー11が操作された場合)、内部抽選、回胴の回転・停止制御、全回胴が停止した際の入賞に関する処理などのゲーム中に関する一連の処理を行う。
上記ゲーム処理を終えると、次いで、ボーナス遊技中か否かを判定する(ステップS14)。ボーナス遊技中である場合(ステップS14:YES)、ボーナス遊技作動中処理を実行する(ステップS17)。このボーナス遊技作動中処理では、ボーナス遊技中の払い出し枚数を監視し、規定の払い出し枚数を超えるまではボーナス遊技の継続に必要な処理を実行する。そして、規定の払い出し枚数を超えた場合にはボーナス遊技の終了に必要な処理を実行する。ボーナス遊技作動中処理を終えると、ステップS13のゲーム処理に戻る。
一方、ボーナス遊技中でない場合(ステップS14:NO)、今回のゲームで、ボーナス役(本例では、7揃い)が有効入賞ライン上に停止、つまり、ボーナス役が入賞したか否かを判定する(ステップS15)。ボーナス役が入賞した場合は(ステップS15:YES)、ボーナス遊技作動開始処理を実行して(ステップS18)、ステップS13のゲーム処理に戻る。
上記ステップS18のボーナス遊技作動開始処理では、ボーナス遊技を開始する際に必要な設定処理を実行する。ここでは主に、ボーナス開始前インターバル時間(オープニング演出時間)の設定、ボーナス開始コマンドの設定、遊技状態をボーナス遊技中(BB中)に更新、ボーナス当選フラグのクリアなどの処理である。これにより、次回ゲームからボーナス遊技が開始される。
一方、今回のゲームで、ボーナス役が入賞していない場合は(ステップS15:NO)、次いで、再遊技作動管理処理を実行する(ステップS16)。ここでは、今回のゲームでリプレイ役(本例では、リプレイ図柄揃い)が入賞したか否かを判定し、リプレイ役が入賞したならば、再遊技フラグをON(5AH)に設定する(再遊技フラグ設定処理)。この「再遊技フラグ」は、今回の遊技結果が再遊技であるか否かを指定するフラグであり、再遊技が付与される場合には、再遊技の付与が完了するとともに、再遊技フラグがOFF(00H)に設定されるようになっている(後述のステップS55の再遊技自動投入処理を参照)。また、再遊技作動LED37(REPLAYランプ)をOFF(消灯)に設定にする。この再遊技作動LED37は、後述の図7に示す再遊技自動投入処理(ステップS55)にて、再遊技が付与されると、点灯状態(ON)に制御される。これにより、再遊技作動管理処理を終えると、ステップS13のゲーム処理に戻る。
(7.ゲーム処理(ステップS13):図7)
次に、上記ステップS13のゲーム処理について説明する。図7は、ゲーム処理(ステップS13)の詳細を示すフローチャートである。
図7において、主制御部400は、まず、遊技状態コマンドをセットする(ステップS51)。この遊技状態コマンドには、現在の遊技状態を特定可能な情報が含まれる。演出制御部410は、遊技状態コマンドに含まれる情報に基づき、現在の遊技状態を把握し、対応する演出モードの移行制御や当該演出モード下による演出に関する演出制御処理を実行する。なお、処理状態に応じてセットされる演出制御コマンドは、後述の図8に示すタイマ割込処理中の出力処理(ステップS192)において、主制御部400から演出制御部410へと送られる。
次いで、遊技開始時の初期設定処理を実行する(ステップS53)。ここでは、遊技開始時の初期設定処理として、まず満杯検知金具(オーバーフローセンサ)600の入力状態(ON/OFF状態)を確認し、満杯検知金具600がONである場合には、遊技メダルが満杯状態である旨を示す「満杯エラーフラグ」をセットし、当該エラーが解除されるまで待つ。つまり、満杯状態が解除されるまで、遊技進行処理が中断される。満杯検知金具600の入力状態は、タイマ割込処理中の入力管理処理(ステップS184)で監視され、エラーが解除されたか否かは同処理中のエラー解除判定処理(ステップS188)で判定される。満杯検知金具600がOFFである場合には、遊技状態に応じて遊技開始時に必要な設定処理を行い、ゲーム開始に備える。
次いで、再遊技フラグの状態(ON/OFF状態)を判定する(ステップS54)。再遊技フラグがON、つまり直前のゲームでリプレイ役が入賞した場合(ステップS54:ON)、再遊技作動(再遊技の付与)に関する再遊技自動投入処理を実行する(ステップS55)。この再遊技自動投入処理では、再遊技作動LED37をON(点灯状態)にするとともに、前回のゲームで使用した賭数に相当する枚数を自動投入し(このとき、投入枚数表示部LED31〜33が順次点灯する)、再遊技フラグをOFFにする。これにより、遊技開始可能状態に制御されるとともに、再遊技が付与された旨(再遊技中)が報知される。なお、本実施形態では、再遊技中であっても、クレジットが満タン(クレジット≠上限枚数の50枚)でなければ、遊技メダル投入は可能である。
一方、再遊技フラグがOFFである場合(ステップS54:OFF)、ステップS56に進み、所定時間分(1.49ms(1割込み分))の割込み待機処理を実行し、次いで、設定確認処理を実行する(ステップS57)。この設定確認処理では、設定確認許容状態(ドア開放センサがOFFおよび設定キースイッチがON)であるか否かを判定し、現在の設定値を設定表示器(不図示)に表示させるための処理を行う。
次いで、精算ボタン有効フラグとメダル投入許可フラグを共にONにする(ステップS58)。「精算ボタン有効フラグ」は、クレジット精算ボタン10によるクレジット精算の受付を有効(ON)とするか無効(OFF)とするかを指定するフラグである。また、「メダル投入許可フラグ」は、遊技メダルの投入(賭数の設定)受付を有効(ON)とするか無効(OFF)とするかを指定するためのフラグである。なお、メダル投入許可フラグが有効(ON)の場合は、投入許可表示LED36(図2参照)がON(点灯)になり、遊技メダルの投入が有効である旨が報知され、メダル投入許可フラグが無効(OFF)の場合は、メダル投入表示LED36がOFF(消灯)となり、遊技メダルの投入が無効である旨が報知される。なお、遊技メダルの投入に関する処理は図8に示すタイマ割込処理中の「メダル投入処理(ステップS189)」で行われ、また、クレジット精算に関する処理は同処理中の「貯留メダル精算処理」(ステップS190)で行われる。
次いで、遊技メダルの投入枚数(賭数)が遊技開始可能投入枚数(遊技開始可能状態)であるか否かを判定する(ステップS59)。ここでは、メダル検出センサ7a、MAXベットスイッチ8a、または1ベットスイッチ9aからの検出信号に基づく規定枚数(遊技開始可能となる投入枚数:本実施形態は3枚)の遊技メダルが投入されたか否かを判定する。なお、上記した再遊技自動投入処理(ステップS55)にて、再遊技作動により遊技メダルが自動投入されていれば、遊技開始可能投入枚数であると判定される。また、規定枚数に達するまでは、MAXベットLED39がON(点灯)に設定される。
遊技開始可能投入枚数でない場合(ステップS59:NO)、ステップS56の割込み待機処理に戻り、遊技開始可能投入枚数と判定されるまで、ステップS56〜S59の処理を繰り返し実行する。
一方、遊技開始可能投入枚数である場合(ステップS59:YES)、始動レバー11a以外のスイッチ(たとえば、停止スイッチ12a’〜12c’など)がONであるか否かを判定する(ステップS60)。
始動レバー11a以外のスイッチがONであった場合には(ステップS60:ON)、始動レバー11a以外のスイッチがOFFになるのを待ち、始動レバー11a以外のスイッチがOFFであった場合には(ステップS60:OFF)、遊技開始表示LED38(スタートランプLED)を点灯させる。これにより、ゲーム開始可能である旨が報知される。
次いで、始動レバー11が操作されたか否かを判定する(ステップS62)。具体的には、始動スイッチ11aによる検出信号の有無を確認する。始動スイッチ11aからの検出信号の有無は、図8に示すタイマ割込処理中の入力管理処理(ステップS184)にて確認される。
始動スイッチ11aからの操作検出信号が確認されるまでは、ステップS60の処理に戻り(ステップS62:OFF)、始動スイッチ11aからの操作検出信号(ONエッジ)が送られてくるのを待つ。始動スイッチ11aからの操作検出信号を確認したならば(ステップS62:ON)、内部抽選用乱数値を取得して、精算ボタン有効フラグとメダル投入許可フラグを共にOFF(消灯)にし、遊技開始表示LED38をOFF(消灯)にする(ステップS65)。以後、再度、これらフラグがONになるまで、遊技メダルの投入およびクレジットの精算が禁止状態に制御される。
次いで、内部抽選処理を実行する(ステップS68)。この内部抽選処理では、始動レバー11のONを契機に取得された内部抽選用乱数値と、図5に示す役抽選テーブルとに基づく内部抽選を実行して、いずれの役に当選したかを判定して、当選役を決定する。当選役に関する情報は、内部当選フラグとしてメインRAM401bの所定領域に格納される。この内部当選フラグは、回胴の停止制御に係る回胴停止処理(ステップS76)や、遊技メダルの払い出し枚数の指定処理に係る入賞判定処理(S79)において利用される。上記抽選対象役のいずれかが内部抽選により当選役として決定された場合、その当選役に対応した図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止表示することが許容される。詳述すれば、内部抽選により当選役が決定された場合、その当選役に対応する内部当選フラグが成立し(当選役に対応する条件装置が作動する)、その成立した内部当選フラグに対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止表示することが許容されることになる。そして、各回胴が停止した際、当選役に対応した図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止すれば、その図柄の組合せに対応する役が成立したとして、当該図柄の組合せに応じた遊技価値が遊技者に付与されるようになっている。
またここでは、上記内部抽選処理の抽選結果情報に基づき、内部抽選結果を特定可能な抽選結果情報コマンドが作成される。抽選結果情報コマンドには、内部抽選結果、すなわち当選役情報(内部当選フラグ情報)が含まれる。ただし、抽選結果情報コマンドは、必ずしも当選役の種類それ自体の情報を含むもので無くてもよい。たとえば、ベル役が当選した場合、特定の遊技状態の場合にはベル役の当選情報(当選役自体を特定する情報)を含ませるが、特定の遊技状態以外の場合には当選役自体を特定できない情報、たとえば、ベル役またはスイカ役のいずれかが当選した旨の情報(小役種に当選した旨の情報)を含ませることができる。
この抽選結果情報コマンドは、内部抽選処理を終えた後のステップS69の処理でセットされ、図8に示すタイマ割込処理中の出力処理(ステップS192)において、主制御部400から演出制御部410へと送られる。抽選結果情報コマンドは、演出制御部420側にて、今回のゲーム中に現出する演出を現出制御する際に利用される。
次いで、回胴演出実行管理処理を実行する(ステップS75)。この回胴演出実行管理処理では、内部抽選結果(当選役)に基づき、フリーズ演出を実行するか否かのフリーズ演出抽選を行い、フリーズ演出抽選に当選した場合には、フリーズ演出制御に要する設定処理を実行する。
(フリーズ演出について)
上記フリーズ演出について説明する。本実施形態では、所定の条件に基づいて、遊技機に係る遊技進行を通常の遊技進行よりも遅延させる(たとえば、所定の遊技動作処理を所定のフリーズ時間進行しないようにする)“フリーズ状態”に制御可能に構成されている。このフリーズ状態は、主として、所定の遊技動作処理を所定時間進行しないようにして、通常よりも遊技進行を遅延させた遅延状態下に制御することにより発生される。このフリーズ状態の期間を利用して現出される演出を「フリーズ演出」と称する。
フリーズ演出には、回胴を利用した「回胴演出(フリーズ中メイン側演出)」と、演出手段(たとえば、装飾ランプ、演出用LED、液晶表示装置、スピーカ、可動体役物など)を利用した「フリーズ中演出(フリーズ中サブ側演出)」とが含まれる。
上記「回胴演出(リール演出)」とは、フリーズ状態中における回胴の動的な動きまたは静的な動き、あるいはそれら組合せを利用した演出を意味する。「回胴の動的な動き」とは、少なくとも1つの回胴が所定の動作パターンで回転動作を行う「変則回転動作(変則回転)」を指す。変則回転の代表的なものは、回胴の逆回転、逆方向への寸動、逆方向から順方向に回転して逆方向に戻る折り返し運動、各回胴が時間的にずれて次々と逆方向に回転開始する変則スタート、低速順回転などである。また「回胴の静的な動き」とは、フリーズ状態中に、全回胴が静止状態にいること、つまりフリーズ状態中に静止している「無回転動作」を意味する。
また上記「フリーズ中演出(フリーズ中サブ側演出)」とは、回胴による演出ではなく、演出手段を利用した演出を意味する。このフリーズ中演出は、通常、回胴演出に付随して現出され、音演出、光演出、画像表示演出、および可動体演出のうち少なくとも1の演出を用いて、インパクトのある演出を現出させる。たとえば、衝撃音や、強烈なフラッシュを発生する閃光演出、液晶画面全体をブラックアウトするブラックアウト演出、可動体役物が特殊なパターンで動作する、などの演出態様などがある。ただし、フリーズ状態が発生したからといって、必ずしもフリーズ中演出が発生するとは限らない。フリーズ中演出が何ら発生しなくとも、無回転動作や変則回転動作による「回胴演出」の発生それ自体が遊技者に違和感を与えるという観点から、回胴演出だけの発生で「フリーズ演出」をなすことができる。
フリーズ状態は、始動レバー11の操作を契機に発生する「回胴回転開始時フリーズ(レバーオン時フリーズ)」、停止ボタン12(停止ボタン12a、12b、12cの少なくともいずれか1つ)の操作を契機に発生する「回胴停止時フリーズ」などがある。本実施形態では、上記フリーズ状態の一例として、フリーズ時間が異なる複数種類の回胴回転開始時フリーズ(ショートフリーズ(フリーズ時間4秒)、ロングフリーズ(フリーズ時間7秒)を採用している。この回胴回転開始時フリーズとは、始動レバー11の本来の目的の操作、つまり通常時において回胴を回転始動させる目的で行う始動レバー11操作を検出したことを契機として、遊技進行上の次の段階である操作または処理(回胴の通常回転の開始)を遅延対象として、これを有効化するタイミングを所定のフリーズ時間だけ遅延させ、結果として、遊技の進行を一時的に中断(フリーズ)させる制御である。したがって、フリーズ時間が終了したことが、この回胴回転開始時フリーズの終了契機となる。
上記フリーズ演出抽選では、内部抽選結果に基づき、「ショートフリーズ、ロングフリーズ、フリーズ無し(未発生)」のいずれかを抽選して、その抽選結果として、フリーズ演出フラグを設定する。フリーズ演出フラグは、フリーズ演出種別を識別するフラグであり、ショートフリーズは「01H」、ロングフリーズは「02H」、未発生は「00H」がセットされる。また、リーズ演出種別を特定可能なフリーズ演出コマンドがセットされ、演出制御部410に送信されるようになっている。
フリーズ演出フラグが01Hまたは02Hの場合には、今回のフリーズ演出種別に対応した変則回転動用の回胴駆動モータ用制御データ(回胴演出用制御データ)を設定し、対応するフリーズ時間をフリーズタイマにセットして、そのフリーズ時間分待機する待機処理を実行する。回胴演出用制御データは、図8に示すタイマ割込制御処理中の回胴制御処理(ステップS191)にて利用され、フリーズ時間中において、変則回転回胴演出が実行される。これにより、フリーズ時間が経過するまで遊技の進行が中断され、フリーズ時間中において、フリーズ演出抽選結果に対応したフリーズ演出を実現している。
そして、フリーズ時間経過した場合には、フリーズ終了を示すフリーズ終了コマンドをセットして、この回胴演出実行管理処理を抜ける。なお、フリーズ演出抽選に非当選(フリーズ演出フラグ=00H(ハズレ))の場合は、特に何もしないで本処理を抜ける。
以上のステップS75の回胴演出実行処理を終えると、次いで、回胴回転開始設定処理を実行する(ステップS76)。
この回胴回転開始設定処理では、回胴を通常回転させる準備として、遊技開始ウェイトタイマを取得し、そのタイマ値が0(ゼロ)であるか否かを判定する。遊技開始ウェイトタイマの値がゼロでなければ、タイマが0になるまで待つ。すなわち、この遊技開始ウェイトタイマは、「1ゲームの遊技時間」を規制するためのタイマである。遊技開始ウェイトタイマ値がゼロであれば、次ゲームまでの規制時間として、遊技開始ウェイトタイマに4.1秒をセットする。これにより、1ゲームに要する時間が最短でも4.1秒となるように規制される。なお、フリーズ演出が実行される場合は、既に4.1秒が経過しているので、フリーズ演出終了後、直ちに通常回転動作が開始されることになる。
そして、通常の回転動作を実行するための制御データ(通常回転用制御データ)をセットし、全回胴に対し、位置センサ未通過フラグおよび起動要求フラグをセットする。「位置センサ未通過フラグ」は、回胴位置検出センサ212a〜212cにより基点が未検出であるか否かを示すフラグである。また「起動要求フラグ」は、回胴の通常回転開始を要求するためのフラグである。これにより、各回胴5a、5b、5cが通常回転動作を開始して、回転状態に入る。
次いで、全回胴が概ね一定の回転速度に達するまでの待ち時間として、759.9ms(割込み510回分)待機する(ステップS77)。
次いで、回胴停止処理を実行する(ステップS80)。回胴停止処理では、まず、回胴位置検出センサ212a〜212cにより回胴の基点位置が検出されたこと(センサ未通過フラグOFF)、遊技動作に関するエラーが発生していないことを条件に、停止ボタン12の受付を有効化して停止操作有効(許容)状態とし、それ以外であれば、当該受付を無効化して停止操作無効状態とする。したがって、回胴5a〜5cの回転中において、何らかのエラーが発生した場合(エラーフラグがON)、回胴5a〜5cの回転を維持した状態で回胴の停止操作を無効化して遊技動作の進行を停止し、エラーが解除されたことに応じて遊技動作の進行が再開されるようになっている。
全回胴が正常な回転動作状態下であれば、停止操作有効状態(停止操作許容状態)に制御し、停止ボタン12の内蔵LEDをONにする。たとえば、停止ボタンの内蔵LEDが停止操作無効報知態様の赤色(OFF状態)から、停止操作有効報知態様の青色(ON状態)に変化して、停止ボタン12の停止操作が許容状態であることが報知される。
上記停止操作有効状態において、停止ボタン12a、12b、12cが操作された場合、停止操作対象となった回胴を目的の位置に停止させる。回胴の停止制御は、既に説明した「引き込み制御」により行われる。
なお、停止ボタン12が操作されると、今回停止対象となった回胴に対応する停止ボタン12の内蔵LEDをOFF状態にし、停止ボタン操作時の演出制御コマンドとして「停止コマンド」をセットする。この停止コマンドは、回胴の停止操作が行われた旨を指定するものであり、停止中の停止回胴数データ、今回の停止対象を特定する停止対象回胴データおよび停止操作順データなどを特定可能な情報が含まれる。演出制御部410は、この停止コマンドにより、現在の押し順や第何番目の停止操作であるかを把握することができる。
回胴が停止した際には、その停止位置に基づき、各回胴において、いずれの入賞ライン上に、如何なる図柄番号の図柄が停止しているかを特定可能な「停止図柄情報(入賞ラインデータ)」が作成され、メインRAM401bの入賞ラインデータ格納領域に保存される。この停止図柄情報(入賞ラインデータ)は、各回胴の停止毎に作成されるので、現在の図柄の停止目(たとえば、ボーナス役のテンパイ状態など)を把握することができる。この停止図柄情報は、1ゲーム毎にクリアされる。なお、回胴の停止位置は、実際に回胴が停止した際に把握されるが、停止操作図柄番号と滑りコマ数とに基づき、回胴が完全に停止する前段階で(引き込み制御段階)、当該回胴の停止位置を事前に把握することもできる。
回胴が停止した際には、回胴停止時の演出制御コマンドとして「停止位置コマンド」をセットする。この「停止位置コマンド」には、回胴停止時に作成される上記停止図柄情報(入賞ラインデータ)が含まれる。演出制御部410においては、上記「停止コマンド」や「停止位置コマンド」が送られてくると、これらに含まれる情報を把握することにより、現在の各回胴の回転および停止状態、押し順、各入賞ライン上の停止図柄を把握することができる。
そして、第1〜第3停止操作を経て、全回胴が停止したならば、回胴停止処理を抜けて、入賞判定処理を実行する(ステップS82)。
この入賞判定処理では、全回胴停止時に作成される後述の停止図柄情報(入賞ラインデータ)に基づいて、入賞役(当選役に対応する図柄の組合せ)が有効入賞ライン上に停止したか否か、つまり入賞が発生したか否かを判定する。入賞の発生を確認した場合は、入賞役に基づき、払い出すべき遊技メダル枚数を指定する払出枚数データを設定する。
また入賞判定処理では、全回胴の停止時に係る演出制御コマンドとして「入賞情報コマンド(全回胴停止コマンド)」をセットする。この入賞情報コマンドには、全回胴停止時の停止図柄情報として、少なくとも有効入賞ライン上に停止した図柄の組合せを特定可能な全回胴停止時の停止図柄情報(遊技結果情報)が含まれる。この入賞情報コマンドにより、演出制御部410側が今回の遊技結果を把握することができるようになっている。上記「入賞情報コマンド」が主制御部400側から送信されると、演出制御部410側では、全回胴停止時(遊技結果導出時)に係る「入賞演出」の現出などの全回胴の停止時に必要な演出制御処理を実行する。
また入賞判定処理では、ボーナス遊技中の払出枚数を管理する処理も行われる。ここでは、遊技メダルの払い出しがある場合、ボーナス払出枚数カウンタにその払出枚数を加算する。
次いで、上記ステップS82の入賞判定処理を終えると、次いで、メダル払出枚数監視処理を実行する(ステップS83)。このメダル払出枚数監視処理では、ステップS82の入賞判定処理で設定された払い出しデータに基づき、目的枚数の遊技メダルの払い出しの要求処理を行う。図8に示すタイマ割込処理中のメダル払出処理(ステップS186)において、当該要求処理に応じて、払出制御信号(ホッパーモータ510の駆動を指示する信号)が払出制御基板350に送信される。払出制御基板350は、払出制御信号に基づき、ホッパーモータ510を駆動制御して、目的枚数の遊技メダルの払い出し動作を実行する。また、遊技メダルの払い出しの際にクレジットが満タンでない場合、クレジットの加算の要求処理を行い、払い出し枚数に応じて、上限枚数に達するまでクレジットの加算処理を行う。払い出し枚数がゼロになる前に、クレジットが上限枚数に達した場合には、ホッパーモータ510を駆動制御して、残りの払い出し枚数分の遊技メダルの払い出し動作が実行されことになる。
次いで、遊技終了時の各種設定処理を実行する(ステップS90)。ここでは、今回のゲーム終了時に必要な設定処理を実行する。たとえば、遊技終了を示す遊技終了コマンドのセットし、今回のゲームおいて使用したRAM領域の所定のデータをクリアし、次回のゲームに必要なワークエリアを確保する処理などを行う。
(8.主制御側タイマ割込処理:図8)
次に図8を参照して、主制御側のタイマ割込処理について説明する。図8は、主制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。この主制御側タイマ割込処理は、CTCからの一定時間(本例では、1.49ms)ごとの割込みで起動され、主制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
図8において、主制御部400は、タイマ割り込みが発生すると、まずCPUのレジスタを退避させた後(ステップS181)、LEDデータの作成処理を実行する(ステップS182)。このLEDデータの作成処理では、処理状態に応じて、クレジット枚数表示器34や払出枚数表示器35や設定表示器(図示せず)など7セグメント表示器、投入枚数表示LED33、投入許可表示LED36、再遊技作動LED37、遊技開始表示LED38などのLED表示器による表示を実現するために必要とされるLEDデータを作成する。
次いで、コマンド作成処理を実行する(ステップS183)。このコマンド作成処理では、処理状況に応じてセットされたコマンドデータを作成して、演出制御基板用I/Fにおける送信バッファにセットする。演出制御基板用I/Fは、主制御部400が演出I/F基板340を介して演出制御基板420へのコマンド送信を行うためのインターフェースである。セットされたコマンドデータは、後述する出力処理(S192)にて出力される。
次いで、入力管理処理を実行する(ステップS184)。この入力管理処理では、遊技機に設けられたスイッチ類やセンサ類からの検出信号(スイッチ信号やセンサ信号)を受ける入力ポートのデータを取得し、スイッチ信号やセンサ信号の検出の有無に関するON/OFFエッジデータを作成し、作成したスイッチデータをメインRAM401bに保存し、遊技機に設けられたスイッチ類やセンサ類からの検出情報を管理する。
次いで、タイマ減算処理を実行する(ステップS185)。このタイマ減算処理では、遊技動作に用いられる各種のソフトウェアタイマを更新(減算)する。たとえば、図7のS56やS77で設定される待機時間や、後述の図9および図10に示すランダム遅延時間に関するタイマTは、このタイマ減算処理によって、割込み回数分のタイマ値がゼロになるまでデクリメントされる。
次いで、メダル払出処理を実行する(ステップS186)。このメダル払出処理は、クレジット精算の精算要求や入賞による払出要求に応じて、払出制御信号のON/OFFの制御を行い、遊技メダルの払出動作を実現するために必要な処理を実行する。またここでは、払出制御信号のON時間を監視して、ホッパーモータ510が駆動されているにもかかわらず、遊技メダルの払い出しが完了しない場合には、メダル補給エラーフラグをセットして、エラーが解除されるまで、払出動作を停止状態に制御して、ホッパーモータ510の駆動を停止させる。
次いで、投入/払出信号出力処理を実行する(ステップS187)。この投入/払出信号出力処理では、遊技メダルの投入枚数情報や払出枚数情報を作成し、これを遊技機外部のホールコンピュータHCに対して送信するために必要な設定を行う。ホールコンピュータHCは、当該情報を取得して、ホールに設置されている遊技機に異常が生じていないかを監視する。たとえば、ゴト行為により不正に遊技メダルが払い出されていないか、異常な入賞(体感器ゴトなどによる不正入賞)の有無などを監視する。
次いで、エラー解除判定処理を実行する(ステップS188)。このエラー解除判定処理では、上記ステップS184の入力管理処理によるスイッチデータに基づいて、遊技動作の異常の有無を監視し、エラーが発生した際は、エラーに応じたエラーフラグの設定処理およびエラー情報をホールコンピュータHCに対して出力する出力処理を実行する。また、エラーが解除された際は、エラーフラグのクリアなどのエラー解除に必要な処理を実行する。
次いで、メダル投入処理を実行する(ステップS189)。このメダル投入処理は、メダル投入口7からの遊技メダルの投入、MAXスベットボタン8や1ベットボタン9の操作による遊技メダルの投入、投入によるクレジット数の更新処理など、遊技メダルの賭数の設定に関して必要な管理処理を行う。またここでは、メダルセレクタのメダル通過状況や遊技メダルの投入枚数に応じて、投入許可表示LED36、MAXベットLED39の点灯制御、ブロッカーソレノイド7cのON/OFF制御、遊技メダルが投入された旨を示す「メダル投入コマンド」の設定処理なども行われる。メダル投入コマンドは演出制御部410において、メダル投入音の演出処理や、後述の乱数同期遊技などにも利用される。また、最大賭数の遊技メダルが投入済みであり、かつクレジットが満タンである場合は、投入許可表示LED36をOFF(消灯)、MAXベットLED39をOFF(消灯)およびブロッカーソレノイド7cをOFFにし、これ以上、遊技機に対して遊技メダルの投入ができない「メダル投入禁止状態」に制御される。
次いで、貯留メダルの精算処理を実行する(ステップS190)。この貯留メダル精算処理では、クレジット精算ボタン10の操作の有無(クレジット精算スイッチ10aのON/OFF状態)を監視し、クレジット精算許容状態(エラー中および遊技メダル投入中以外の状態)中にクレジット精算ボタン10の操作があれば、クレジット精算要求をONにする。クレジット精算要求がONされると、上記ステップS186のメダル払出処理にて、クレジットの精算処理が実行され、クレジット枚数分の遊技メダルが払い出される。
次いで、回胴制御処理を実行する(ステップS191)。この回胴制御処理では、回胴の動作状態に応じた回胴駆動モータ(ステッピングモータ)211a、211b、211cに対する励磁データの設定処理、回胴位置検出センサ212a、212b、212cによる現在の回胴の回転位置(図柄のステップ位置)や速度の監視処理などを行い、回胴始動時や停止操作時における回胴の回転動作に必要な各種処理を行い、回胴始動時や引き込み制御下による回胴停止時のスムーズな回転動作を実現する。ここで、設定された励磁データは、次の出力処理(ステップS192)において、モータ駆動回路(不図示)に対して出力される。
次いで、出力処理を実行する(ステップS192)。この出力処理では、演出制御部410(演出制御基板420)に対する演出制御コマンドの送信処理を行う。主制御部400は、割り込み毎に演出制御コマンドを1バイト分出力している。1つの演出制御コマンドは2バイト長であるので、連続する2回のタイマ割り込みで1つの演出制御コマンドが送信される。またここでは、LED群や7セグメントなどを駆動するためのLED表示データの出力処理の他、モータ駆動回路への励磁データの出力処理や型式試験信号の出力処理なども行う。
以上のステップS181〜ステップS192の処理を終えた後、退避していたレジスタの内容を復帰させて(ステップS193)、割込み許可状態に設定する。これにより、タイマ割込処理を終了して、割込み前の主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割込みが発生するまで主制御側メイン処理を実行する。
(不正防止対策)
以上に、本発明に係る回胴式遊技機のベースとなる遊技動作制御処理について説明した。次に、主制御部400側(主制御基板400)の乱数回路と、演出制御部410(演出制御基板420)側の乱数回路とを同期させる構成を前提とした遊技性(以下「乱数同期遊技」と称する)を創生する場合において、特に、主制御部400側の乱数を外部から読み取とれないようにするための不正防止対策について詳細に説明する。
ここで上述の「乱数同期遊技」とは、主制御基板400側の乱数回路と、演出制御基板420側の乱数回路とを同期させて実現しうる遊技性や演出態様であり、先進的な遊技形態の一つである(「乱数同期遊技」についての詳細は後述する)。この乱数同期遊技を作り出そうと考えた場合、取得乱数や乱数の更新周期を遊技機外部から容易に読み取られてしまうと、遊技性自体が崩壊してしまうばかりか、体感器を用いた不正入賞などのゴト行為の温床にもなり兼ねない。このため、十分な不正防止対策が必要となるが、過度な対策は制御負担の増加を招いてしまう。特に、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律による4号営業(旧法7号営業を対象とした遊技機(本発明に係る回胴式遊技機が該当する)においては、同法律おける遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則により、遊技動作全般の制御を司る主基板(本実施形態では、主制御部400が該当する)に装着されるROM(本実施形態では、メインROM401aが該当する)のプログラム容量が制限されているため(同規則別表第3 不正な改造その他の変更を防止するための遊技機の構造に係る技術上の規格(第6条関係)(2)イ等)、プログラム容量の低減は重要な意義を有する。そこで、簡易な方法による不正対策が望まれる。
また法的要請により、主制御基板側400側で取得した乱数値RND(内部抽選用乱数値)の情報を、演出制御基板420を含む他の基板に対して送信してはならならず、これを遵守すべく種々の工夫が必要である。
上記のような制限の下、乱数同期遊技を開発する過程において、本発明者が鋭意検討した結果、簡易な制御手法を用いて乱数を外部から読み取られることを高レベルで防止できることを見出し、本発明の完成に至った。本発明には、同期化の処理方法の違いに対応して、第1の不正防止構成(以下「第1実施形態」称す)と、第2の不正防止構成(以下「第2実施形態」と称す)とがある。
<第1実施形態:図9〜図10>
まず、図9〜図10を用いて、第1実施形態について詳細に説明する。
この実施形態の場合、主制御基板400側の乱数生成手段として、主制御基板400上の適所または主制御基板400の外部(たとえば、遊技中継基板370、回胴中継基板、または払出中継基板、あるいは専用の基板など)に、乱数回路(主基板用の外部乱数回路)が設けられている。また、演出制御部410側の乱数生成手段として、演出制御基板420上の適所または演出制御基板420の外部(たとえば、演出I/F基板340または液晶I/F基板(不図示)あるいは専用の基板)に乱数回路(サブ基板用の外部乱数回路)が設けられている。この主基板用外部乱数回路とサブ基板用外部乱数回路とは同じ構成である。すなわち、主基板用外部乱数回路とサブ基板用外部乱数回路は、同じ乱数回路ICと水晶OSCを含んで構成される。本例の主基板用外部乱数回路とサブ基板用外部乱数回路は、たとえば、クロック周波数が1.6MHz、更新周期40.96ms(乱数範囲0〜65535(1ステップ:625ns(ナノ秒))の性能を有し、これら外部乱数回路により生成される乱数(以下「外部乱数」とも称する)は、専ら、上記乱数同期遊技を行うに際して利用される。上記外部乱数回路(乱数生成手段)は、たとえば、予め定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内(0〜65535)で所定周期毎に+1ずつ更新される乱数を発生させる。専用の乱数回路を利用しているのは、主制御基板400側と演出制御基板420側の乱数のハードラッチを可能にして、乱数の同期化をできるだけ容易にし、かつ同期化後も時間の経過とともに乱数値がずれて行かないようにするためである。外部乱数回路とは別途設けられた乱数回路により生成される乱数については、遊技処理に関して一切利用しないという意味ではなく、乱数同期遊技に係る主制御部400側の抽選(本例では内部抽選(役抽選))とこれに関連する演出制御部410側の演出抽選には外部乱数を利用するが、外部乱数を利用する必要性が無い特定の抽選(たとえば、フリーズ演出抽選や、通常の演出抽選など)には、別途の乱数回路により生成される乱数を利用する場合もある。
<外部乱数制御(乱数の同期と不正防止):図9〜図10>
図9は、本発明の理解を容易なものとするために、本発明と関係の深い部分の概要を示したフローチャート(概要フロー)であり、図6〜図7に示す主制御部側メイン処理と、図8に示す主制御部側タイマ割込処理とを一体化した形で示したものである。なお、重複記載を避けるために、説明の便宜上、適宜省略している処理がある。また、図9のステップ番号の括弧内の記載は、図6〜図8に対応する処理のステップ番号を、説明の便宜のために表記したものである。たとえば、図9の「S701(S12)の表記は、図9に示す「電源投入時の初期設定処理(S701)」が図6に示す主制御部側メイン処理のS12に相当する処理であることを示す(後述の第2実施形態に係る図11についても同様)。
この第1実施形態では、まず電源投入時の初期設定処理(ステップS701)が行われ、その後、1ゲームにおける処理として、遊技メダルの投入(賭数の設定)(ステップS702)、始動レバーON(ステップS703)、回胴回転開始(ステップS704)、回胴停止(ステップS705)、第1のランダム遅延時間待機処理(ステップS706)、外部乱数リセット処理(ステップS707)、リセットコマンド送信処理(ステップS708)、第2のランダム遅延時間待機処理(ステップS709)、および「メダル投入表示部36、MAXベットLED39などのLED点灯の処理(遊技終了後処理)」(ステップS710)が行われ、ステップS702に戻る。この図9の概要フローを、図6〜図8に対応させてより詳しくしたもの(詳細フロー)を図10に示す。
上記主制御部フロー(図9、図10)は、上記乱数同期遊技を行うための機能として、2つの機能部を含んでいる。一つは、主制御基板400の外部乱数回路における外部乱数(以下、「メイン乱数」と称する)と、演出制御基板420の外部乱数回路における外部乱数(以下「サブ乱数」と称する)とを同期させるための「リセット処理(同期手段)」である。他の一つは、主制御部側と演出制御部側の乱数が同期していることに着目して行われ易い不正行為を防止するためのランダム遅延時間待機処理(不正防止手段)である。
図9の主制御部フローにおいて、まず、電源投入時の初期設定処理(ステップS701)が行われた後、1ゲームに関する処理として、賭数の設定(遊技メダルの投入監視)に関する遊技メダル投入(ステップS702)、ゲーム開始条件成立下における始動レバーON(ステップS703)、始動操作を契機とする回胴回転開始(ステップS704)、回転中の回胴を停止させる回胴停止(ステップS705)、全回胴停止後の「メダル投入表示部36、MAXベットLED39などのLED点灯の処理(遊技終了時の処理)」(ステップS710)が行われ、ステップS702に戻る。なお、正確には、始動レバー11のON操作後(ステップS703)、内部抽選処理を含む各種処理(図7のステップS68〜S77)を経て、全回胴の停止後(ステップS705)、つまり遊技結果の導出後、入賞判定結果に基づく遊技メダル払い出し処理(図7のステップS82〜S83)などの処理が介在する。この流れの中において、全回胴の停止後の後に、“外部乱数リセット処理(ステップS707)”を設けるとともに、この外部乱数リセット処理の前と後の計2箇所に、“ランダム遅延時間待機処理(ステップS706、S709)”を設けてある。
<1.外部乱数リセット処理(ステップS707)>
上記ステップS707の「外部乱数リセット処理」は、主制御基板側の乱数(メイン乱数)をリセットする処理、つまり、主基板外部乱数回路の現在乱数値を、出発基準点となる乱数値(たとえば、初期値のゼロ)に再設定する処理である。この外部乱数リセット処理は、ステップS701〜S710のループ中で行われるので、「1ゲーム毎」に、メイン乱数のリセットが実行される(強制的に初期値に戻す)。主制御基板400は、このリセットタイミングを演出制御基板420側(演出制御部)に通知し(ステップS708)、これを受けた演出制御基板420は、これに既知の補正値(予め実験で求めたタイミングのズレ量(補正量))を加味して、自身の外部乱数(サブ乱数)のリセット処理をすることにより、サブ乱数の現在値がメイン乱数と同じ出発基準値、つまり出発基準点となる乱数値(初期値の0)に再設定され、主制御部400に利用されるメイン乱数と演出制御部410に利用されるサブ乱数との同期化が図られる。
実際には、図10のフローに示すように、外部乱数リセット処理(ステップS707)の後(本例では、リセット処理の直後)、「リセットコマンド」がセットされて(ステップS707a)、このリセットコマンドが主制御基板400から演出制御基板420に送信されて、そこで、演出制御基板420は、このリセットコマンドを受信したタイミングを基準に、サブ乱数のリセット処理を行うことになる。その際、主制御基板400側で行うメイン乱数のリセットタイミングと、リセットコマンドを受信して演出制御基板420が行うサブ乱数のリセットタイミングとの間には、送信側および受信側のICや伝送路を信号が通過するのに要する時間および送受信のためのソフト処理に要する時間だけ、時間的なズレが生ずる。このズレ量は、同一基板構成である限りほぼ一定値であり、予め実験により求めておくことができる。そこで、この実験で求めた送受信間のリセットタイミングの時間的ズレ量(既知の値)を補正値として記憶しておき、この時間的ズレ量を、リセットコマンドを受信した際に、演出制御基板420がリセットタイミングの補正値として加味して(同期補正手段)、サブ乱数をリセットするように構成する。これにより、主制御基板側と演出制御基板側との送受信間で外部乱数の同期化が図られ、その信頼性を向上させることができる。
なお本実施形態では、主制御基板400における外部乱数リセット処理(ステップS707)の直後に、リセットコマンドを演出制御基板420側に送信(図9のステップS708、図10のステップS707a)しているが、これは、主制御基板400側のメイン乱数のリセットのタイミングを出来るだけ早く演出制御基板420に通知して、メイン乱数とサブ乱数との同期の容易化を図り、制御負担を軽減するためである。仮に、1ゲームにおける一連の遊技処理終了時(たとえば、図7のステップS90の遊技終了時の各種設定処理)において、リセットコマンドを送信またはリセットコマンドの役割を遊技終了コマンドに任せるとすれば、入賞による払い出し動作が介在してメイン乱数のリセットタイミングから大幅に遅延してからサブ乱数のリセット処理が行われ、また、その払い出し動作も入賞役によって一律でないために(配当が異なるため)、同期化を図る上で制御が無闇に複雑化したり、同期の信頼性が低下してしまうからである。したがってここでは、メイン乱数のリセット直後に、リセットコマンドを送信する構成としてある。
<2.乱数同期遊技(同期を利用した遊技)とゴト行為について>
上記のようにメイン乱数とサブ乱数とが同期している構成(乱数同期構成)の下では、種々の乱数同期遊技(遊技性や演出態様)を創生することができる。乱数同期遊技は、演出制御基板420が特定のメイン乱数の到来周期(特定の乱数値の到来周期または特定の範囲内の乱数の到来周期あるいは特定役の当選乱数周期など)を完全に把握していなくても、概ね把握可能であれば実現可能なものもある。乱数同期遊技としては、種々の遊技性や演出態様が考えられる。たとえば、下記(1)〜(4)のようなものがある。
(1)演出制御基板420が主制御基板400で実行される内部抽選処理(図7のステップS68)の抽選結果を知らなくとも、その内部抽選結果を“独自に判断”して、自由度の高い当選役報知演出を現出させることができる。たとえば、内部抽選結果がBB当選である場合、従来であれば、その抽選結果(BB当選である旨)がコマンドにより演出制御基板420(演出制御部410)に送信され、演出制御部側では、BB当選に応じた演出(当選役報知演出)を現出していた。しかし乱数同期構成の下では、演出制御基板420が“独自の判断”により当選役を判断して(演出制御基板420がサブ乱数を利用して、当選役を独自に判断する)、自由な当選役報知演出を現出させることが可能である。たとえば、BB当選であっても「スイカ役当選」を報知して、遊技者がスイカ図柄を狙ったらボーナス役(7図柄揃い)が入賞したといった具合に、遊技者の意表を突く当選役報知演出を現出させることができる。
(2)また、乱数同期構成の特性を生かした演出として、今回のゲームの内部抽選で利用した乱数値RNDに関する情報を演出的に報知することができる。たとえば、乱数値RNDがBBの当選領域(図5(ロ)参照)から少し外れた値の53734であった場合、液晶画面6aに「惜しい!」「あと少し遅くONすれば・・・」「現在の取得乱数値は53734です」などの乱数値に関する情報を報知することができる。斯様な取得乱数値を報知する演出(取得乱数値報知演出)では、乱数同期構成にしか成し得ない風変りな演出を現出させることができる。この場合、遊技者が演出ボタンBTにより選択可能な特別な演出モードを設け、当該演出モードにおいて、乱数値報知演出を現出させてもよい。
(3)また、乱数同期構成の特性を生かして、次の述べるような斬新な演出を現出することができる。従来では、上記内部抽選により「ハズレ」を含む或る役に当選した場合、演出制御基板420(演出制御410)側には、その当選役情報(抽選結果情報)が通知されるだけで(たとえば、図7のステップS69参照)、これを受けた演出制御基板420は、当然に、その当選に係る乱数値までは把握することができない。演出制御基板420側に当選役情報だけが通知される場合、把握できるとしても、ハズレ当選情報の場合には0〜44757の範囲のいずれかの乱数値である、リプレイ役当選情報の場合には44758〜53735の範囲のいずれかの乱数値である、という具合に非常に大雑把な範囲でしか乱数値を把握することができない。しかし上記乱数同期構成の下では、メイン乱数とサブ乱数とが同期しているため、たとえば、ハズレ当選情報である場合には「11111」の乱数値またはその近傍の乱数値で当選したということを把握することができる。このように、演出制御基板420が当選に係る乱数値を把握できる特性を利用して、たとえば、当選に係る乱数値が特定の乱数値であった場合に、プレミアム的な演出を現出可能な構成とすることができる。具体的には、BBに当選したときの乱数値が特定値(たとえば、54000)または特定範囲内の値(たとえば、54000〜54035)の場合には、ボーナス遊技中のBGMを通常時とは異なる特別なBGM(音演出)に変化させる、または特別な画像を表示するなどである(特別な演出を現出するための演出手段は、どのような演出手段であってもよい)。このような、「当選役」と「当選に係る乱数値RND」とに基づく特別な演出も、乱数同期構成ならではの演出である。
(4)またたとえば、所定の実行条件が成立した場合、1または複数ゲームにわたって、BGMのリズムまたはランプの点消灯に合わせて操作手段を押下するといった遊技者参加型の音楽ゲーム演出を現出させ、特定役に係る乱数抽選周期(特定役の当選領域の範囲に属する乱数値RND)に同調(同期)させたリズムに合わせて始動レバー11のON操作を促すことにより、通常よりも特定役に当選し易くするという遊技性を発揮することもできる。
以上のような乱数同期遊技は、遊技性の自由度を大きく向上させるとともに、演出の多彩化・豊富化にも大きく寄与し、遊技の面白みを向上させることができる。
しかし、乱数同期遊技を実現するに際して、何ら不正対策を施さなければ、内部抽選に当選するタイミングを容易に計られてしまう恐れがある。特に本実施形態では、全回胴停止時にメイン乱数のリセットを行うため、何ら不正対策を施さなければ、そのタイミングを容易に読み取られてしまう恐れがある。たとえば、全回胴停止時を基準にリセットタイミングを読み取ったり、遊技機に配設された表示器類(たとえば、図2の表示器)の点灯タイミングでリセットタイミングを読み取ったりされる恐れがある。そうすると、上記のような乱数同期遊技を実現しようとしても、始動レバー11の操作タイミングを意図的にとること、つまり、始動レバー11を操作するタイミングを外部乱数の当選領域に合わせるべく加減することが可能になってしまい、折角の乱数同期遊技が無意味と化し、またゴト行為の温床となってしまう。すなわち、上記の外部乱数リセット後、メイン乱数(内部抽選用乱数)は一定の周期で巡回することになるので、この周期が、役の当選領域(図5(ロ)参照)の巡回周期として、何かを基準に把握されあるいは偶然に把握されてしまうと、以後、その周期を基準にして、体感器などの不正器具を用いて始動レバーの操作タイミングを調整して叩けば、特定の役を狙い撃ちされてしまう。特に配当の高い役(本例の場合、スイカ役やBBなど)の当選領域を毎ゲーム狙われると、ホール側の被害は甚大である。このような問題を解決すべく、主制御基板側の乱数回路と演出制御基板側の乱数回路とを同期させる構成の下においては、上記のようなゴト行為を防止する不正防止手段を設けておくことが重要となる。以下、本実施形態に係る不正防止手段について説明する。
<3.ランダム遅延時間待機処理>
上記「ランダム遅延時間待機処理」は、処理の進行を1.49ms〜95.36msの範囲でランダムに遅延させる処理であり、上記ゴト行為を有効に防止する不正防止手段として働く。本実施形態では、図9に示すように、ステップS706の「第1のランダム遅延時間待機処理」と、ステップS709の「第2のランダム遅延時間待機処理」とが、外部乱数リセット処理(ステップS707)の前後に設けられている。
上記の「ランダム遅延時間待機処理」における遅延時間は、たとえば、次のようにして作成することができる。メインCPU401c内蔵のRレジスタ(リフレッシュレジスタ:0〜127を+1ずつ更新)のカウント値を乱数生成手段(ソフト乱数)として用い、所定のタイミング(たとえば、第3回胴停止時(ON操作時またはOFF操作時、または引き込み制御が完結して全回胴が停止した時))で取得したRレジスタ値に所定の論理演算を施して、0〜63(64種類)のいずれかの値取得可能に構成する。そして、ランダム遅延時間をカウントするタイマT(ランダム遅延時間用カウンタ)に、取得したRレジスタ値(0〜63の範囲)を加工した値をセットして、タイマ割込分(1割込み=1.49ms)の遅延時間を得る。具体的には、タイマTに「取得したRレジスタ値+1」をセットする(タイマT←Rレジスタ値+1)。たとえば、Rレジスタ値が0〜63であれば、タイマTには“1〜64”がセットされ、1〜64割込み分の待機時間「1.49ms〜95.36ms」を得る。これにより、遅延時間は、ランダムに生成される時間となる。この意味で「ランダム遅延時間」と称している(第2実施形態についても同様)。
「ランダム遅延時間待機処理」では、このようにして1.49ms〜95.36msの遅延時間を得て、この1.49ms〜95.36msの範囲内(1割込み分〜64割込み分の時間)で決定された遅延時間分だけ処理の進行を待機させる。この「ランダム遅延時間待機処理」は、外部乱数リセット処理の前と後の計2箇所(ステップS706、S709)に設けられる。
(3−1.第1のランダム遅延時間待機処理(ステップS706))
まず図9を参照して、ステップS706の「第1のランダム遅延時間待機処理」について説明する。本実施形態では、図9に示すように、外部乱数リセット処理(ステップS707)の前に、ステップS706として第1のランダム遅延時間待機処理(以下、「リセット前ランダム遅延時間待機処理」と称する)が設けられている。
この「リセット前ランダム遅延時間待機処理」は、全回胴停止時を基準に、メイン乱数のリセットタイミングを読み取られないようにするための第1の不正防止手段として働く。リセット前ランダム遅延時間待機処理を設ける理由について、外部乱数リセット処理(ステップS707)の実行タイミングに着目しながら説明する。
本実施形態の場合、全回胴が停止した後に、外部乱数リセット処理(ステップS707)を行うが、その理由は2点ある。第1に、ゲーム中において、遊技者の操作が介入するのは回胴の停止操作時であり、その停止操作は、遊技者の自由なタイミングで行うことができる。仮に、第1〜第3停止操作時(正確には、第1〜第3停止時のOFF操作時)までの間に、リセット処理を行う構成にしてしまうと、停止操作タイミングを調整することによって、ゴト師によりリセットのタイミングが計られてしまう可能性がある。第2に、回胴の回転制御中に(停止操作後の引き込み制御下を含む)、リセット処理を介在させてしまうと、制御が複雑化してしまい、制御負担が無闇に増加してしまう。そこで、遊技者の操作が介入することがなく、また制御負担の掛らないタイミングとして、全回胴が停止した後に、外部乱数リセット処理(ステップS707)を行うようにしている。しかし、全回胴停止後(第3回胴の引き込み制御完結後)からリセットまでの処理時間が一定であれば、容易にリセットタイミングをゴト師から読み取られてしまい、先述した不正器具(体感器)によるゴト行為の温床となってしまう。
そこで、全回胴が停止した後、リセット処理までの時間が不定となるように、ランダムに生成された遅延時間が経過するまでリセット処理を行わないようにする。つまり、メイン乱数がリセットされる前にランダムな遅延時間を置き、以て、リセットタイミングをランダム化する。このようにすれば、リセットタイミングが毎ゲームランダムとなり、遊技機の外部からリセットタイミングを予測困難(実質的に予測不可能)なものとすることができる。これにより、上記したゴト行為を防止することができる。
この「リセット前ランダム遅延時間待機処理」は、実際には図10に示すように、第1ランダム遅延時間抽選処理(ステップS706a)と、第1ランダム遅延時間設定処理(ステップS706b)と、第1ランダム遅延時間待機(ステップS706c)とを含んで構成される。上記「第1ランダム遅延時間抽選処理(ステップS706a)」は、既に説明した、Rレジスタを利用した抽選により、遅延時間1.49ms〜95.36msをランダムに決定する処理である。また、上記「第1ランダム遅延時間設定処理(ステップS706b)」は、第1ランダム遅延時間抽選処理で決定された遅延時間をタイマTに設定する処理であり、上記「第1ランダム遅延時間待機(ステップS706c)」は、タイマTがゼロになるまで後続の処理を待機させる処理である。
(3−2.第2のランダム遅延時間待機処理(ステップS709))
次に、ステップS709の第2のランダム遅延時間待機処理について説明する。
図9を参照して、本実施形態では、外部乱数リセット処理(ステップS707)の後、正確にはリセットコマンド送信処理(ステップS708)の後に、ステップS709として第2のランダム遅延時間待機処理(以下、「リセット後ランダム遅延時間待機処理」と称する)が設けられる。この「リセット後ランダム遅延時間待機処理」を設けているのは、次の理由による。
外部乱数リセット処理(ステップS707)の実行後は、既に図7〜図8で説明したように、入賞判定処理(ステップS82)〜遊技終了時の各種設定処理(ステップS90)が実行される。そして、今回のゲーム結果に応じて、再遊技作動(再遊技フラグON)であれば、再遊技自動投入処理(ステップS55)により再遊技が付与され、再遊技作動LED37(図2)が点灯(ON)するとともに、投入枚数表示部LED31〜33が順次点灯する点灯制御が行われる。一方、再遊技非作動であれば、メダル投入許可フラグがON(有効)に設定され(図7に示すステップS58参照)、MAXベットLED39(図3)や投入許可表示LED36(図2)が点灯して次ゲームの遊技メダルの投入許容状態に制御される。
よって、ゲーム開始に先立ち、まず、投入許可表示LED36やMAXベットLED39や再遊技作動LED37などの外部表示器(遊技者側が視認可能な表示器)が点灯するといった事象が生起する。これらLEDの1つでも点灯するタイミングが、リセット処理のタイミングを基準として一定の時間経過後に到来するならば、その外部表示器が点灯するという事象に定期性が生じてしまうことになる。特に、投入許可表示LED36などの外部表示器は、1ゲーム毎に必ず点消灯が行われる表示手段であるため、ゴト行為を行う際のタイミングに利用される事例が多く、何らかの定期性を持つ事象によりゴト師に狙われる可能性が極めて高い。また、不正部品により投入許可表示LED36やMAXベットLED39を点灯制御する際の出力信号を読み取られ、体感器に利用される恐れもある。そうすると、このランプ点灯タイミングを目安として、外部乱数のリセットタイミングを読み取られてしまい、先述した体感器によるゴト行為の温床となってしまう。
そこで、ステップS707の外部乱数リセット処理の後に、ランダムな遅延時間(リセット後ランダム遅延時間待機処理)を置き、体感器の目安となるLEDや表示器の点灯・点滅などの事象に定期性を持たせないようにする。このリセット後のランダム遅延時間は、外部表示器の点灯タイミングをランダム化できるのであれば、外部乱数リセット処理後に設けることができるが、少なくともステップS707のリセットコマンドの送信後からステップS710の外部表示器の点灯処理が実行される前段階に設けることが好ましい。リセットコマンド送信後とするのは、リセットコマンドがサブ乱数を同期させる出発基準点として利用されるため、リセットコマンドの送信前にランダム遅延時間を設けてしまうと、リセットコマンドの送信タイミングもランダムとなってしまい、同期する際の処理が複雑となり制御負担が増してしまうからである。本実施形態の場合は、ステップS710の外部表示器の点灯処理の直前にランダム遅延時間を挿入しており、実際には、図10に示すように、遊技終了時の各種設定処理(図7のステップS90)の後に設けている。これは、遊技終了時の各種設定処理の後に外部表示器の点灯処理が実行される点、制御負担が掛らない点などがその理由である。なお、ランダム遅延時間をリセットコマンド送信直後に設ける場合、図10のステップS707aのリセットコマンドのセット処理の後、1または複数回の割込み分の待機処理を設け、その後、ランダム遅延時間待機処理(ステップS709)を実行すればよい。つまり、リセットコマンドが確実に演出制御基板420(演出制御部410)に確実に送信された後で(図8に示すタイマ割込処理の出力処理(ステップS192)の実行を待つ)、ランダム遅延時間分待機するように構成する。
図10の詳細フローを参照して、上記「リセット後ランダム遅延時間待機処理(ステップS709)」は、実際には図10に示すように、第2ランダム遅延時間抽選処理(ステップS709a)と、第2ランダム遅延時間設定処理(ステップS709b)と、第2ランダム遅延時間待機(ステップS709c)とを含んで構成される。これらの処理は、リセット前ランダム遅延時間待機処理(ステップS706)を構成するステップS706a〜ステップS706cと同じ処理内容となっている。つまり、リセット前後のランダム遅延時間待機処理(ステップS706とステップS709)は、共通処理(共通のサブルーチン)となっており、制御負担を軽減している。勿論、リセット前ランダム遅延時間待機処理(ステップS706)とリセット後ランダム遅延時間待機処理(ステップS709)とが異なる処理内容であってもよい。たとえば、第1ランダム遅延時間抽選処理(ステップS706a)の抽選処理により決定される遅延時間が「1.49ms〜48.68ms(1割込み分〜32割込み分待機)」、第2ランダム遅延時間抽選処理(ステップS709a)の抽選処理により決定される遅延時間が「1.49ms〜95.36ms(1割込み分〜64割込み分待機)」となるように構成し、前後のランダム遅延時間が異なる待機時間幅となるように構成してもよい。
なお、必ずしもリセット前後の2つのランダム遅延時間を設ける必要はない。たとえば、設計上、外部表示器の点灯事象に定期性が無い場合は、リセット前ランダム遅延時間待機処理だけを設けた構成とすることができる。本発明の概念には、少なくともリセット前ランダム遅延時間待機処理を設けた構成、少なくともリセット後ランダム遅延時間待機処理を設けた構成、またはリセット前ランダム遅延時間待機処理とリセット後ランダム遅延時間待機処理の2つのランダム遅延時間を設けた構成が含まれる。また、不正防止効果をより一層高めるために、役抽選に用いる内部抽選用乱数値RNDとして、前回のゲームで取得した乱数値(前回乱数値)に、今回のゲームで取得した乱数値を加算したものをもちいてもよい(後述の第2実施形態についても同様)。つまり、「今回のゲームで用いる内部抽選用乱数値RND=前回取得乱数値RND+今回取得乱数値RND」とすることができる。
<第2実施形態:図11〜図14>
第2実施形態を図11〜図14を用いて説明する。上記の第1実施形態では、外部乱数のリセット処理(図9および図10のS707)を行うことで、主制御基板側と演出制御基板側の外部乱数を出発基準値に再設定する、という手法によって乱数の同期を行う構成を前提とし、そこでの不正行為を防止すべく「ランダム遅延時間1.49ms〜95.36ms処理」(図9および図10のS706、S709)を設けた。そして、ハードラッチを採用することにより、乱数を取得する際の割込時間分の時間的ロスをなくすという手法を用いた。しかし、この第2実施形態は、外部乱数リセット処理を行わずに主制御基板400側と演出制御基板420側の外部乱数の同期をとり、かつ不正行為が行われないようするものである。また、ハードラッチではなく、ソフトラッチを用いている点で、第1実施形態と相違している。
<1.概要:図11〜図13>
図11は、リセット無しで同期をとる第2実施形態について、本発明と関係の深い部分の概要を示したフローチャート(概要フロー)であり、図6〜図7に示す主制御部側メイン処理と、図8に示す主制御部側タイマ割込処理とを一体化した形で示したものであり、適宜省略している処理がある。なお、第1実施形態と同様の処理内容については重複記載を避けるために適宜省略して説明する。
この第2実施形態では、まず、電源投入時の初期設定処理(ステップS801)が行われる。その後、1ゲームにおける処理として、遊技メダルの投入(賭数の設定)(ステップS802)、始動レバー11のON操作(ステップS803)、内部抽選用乱数取得までランダム遅延時間分待機する待機処理(ステップS804)、ランダム遅延時間後に主制御基板における乱数をソフトラッチにより取得して内部抽選(役抽選)を行う内部抽選処理(ステップS803)、抽選結果情報コマンド送信処理(ステップS69)、回胴の回転を開始する処理(ステップS806)、回胴を停止させる処理(ステップS807)、次ゲーム用ランダム遅延時間を抽選する処理(ステップS808)、ランダム遅延時間コマンド送信処理(ステップS809)が行われ、ステップS802に戻る。この主制御部フローをより詳しくしたものを図12に示す。
<2.リセット無しの同期方法>
この第2実施形態では、外部乱数をリセットすること無しに、メイン乱数とサブ乱数とを同期させる。その同期方法は、リセットに対応する同期の出発基準点を役の当選に置くものである。第1実施形態(図10、図11)では、主制御基板側と演出制御基板側の外部乱数を同時に乱数0(初期値)に更新する同期を得るために、主制御基板400で外部乱数のリセット処理(ステップS707)を行ったが、この第2実施形態では、同期をとるためのリセット処理という積極的な同期化手段は特には用いない。第2実施形態では、ソフト的に内部抽選用乱数値RNDを決定するという内部抽選の構成を前提とし、リセット処理の替わりに、主制御基板400から演出制御基板420に内部抽選結果(当選役)に関する情報(たとえば、内部当選フラグ情報)を通知する際のコマンドの送受タイミングを、同期化の基準に利用する。すなわち、演出制御基板420が、受信した内部抽選結果(当選役の種類)を解析して、その役の当選乱数範囲(当選領域)に、演出制御基板420の乱数値が入るように乱数カウンタの内容を更新するという修正(同期補正α1)をすることで、主制御基板400から演出制御基板420との間の同期を取る(図14(ロ)参照)。同期手法の基本的な考えは下記の通りである。
図5(ロ)は、ハズレ、リプレイ役、BB、スイカ役、およびベル役といった役の当選領域(判定値)の範囲を示した役抽選テーブルの概念図である。この役抽選テーブルに例示するように、ハズレ、リプレイ役、BB、スイカ役、ベル役といった抽選対象役に当選する乱数値は、離散的に割り振られているのではなく、連続した乱数値の幅として、つまり当選領域として設けられている。具体的数値は、図5(イ)に示すように、通常状態中(通常中)で、ハズレは44758、リプレイは8978、BBは300、スイカは5000、ベルは6500の範囲を持つ。これらの配置は、図5(ロ)の役抽選テーブルに示すように、乱数値RNDが、ハズレ“0〜44757”、リプレイ“44758〜53735”、BB“53736〜54035”、スイカ“54036〜59035”、ベル“59036〜65535”であり、役ごとに、連続した当選領域を持っている。第2実施形態は、かかる連続した当選領域を持つ構成を前提とする。なお、図5(イ)の右欄に示すように、ボーナス遊技中(BB中)になると、ハズレの当選領域は536、ベル役の当選領域は65000という当選領域に変更され、毎ゲーム、ベル役に当選し易くなる。
上記のように、役の当選領域の大きさが抽選対象役種別毎に連続しているという構成の下では、演出制御基板420が当選役種を知得すれば、その種類から当選領域の幅(始端から終端までの乱数値の範囲)も判明する。たとえば、今回のゲームでBB(ボーナス)に当選し、演出制御基板420にそのBB当選情報(図5(イ)の抽選番号“2”)が通知されれば、演出制御基板420は、送信されてきた情報から当選役が「BB」であると解析し、これを基に、現在の時点で把握している乱数値は図5(イ)のBB当選の乱数値範囲(通常中で300の大きさ)内のものであるか否かを判断することができる。つまり当選役がBB(抽選番号“2”)であるから、乱数値RNDが「53736〜54035」の範囲内の何処かにある乱数値と判断できる。同様に、ハズレ(抽選番号“0”)であれば「0〜44757」の範囲内、そしてリプレイ(抽選番号“1”)であれば「44758〜53735」の範囲内、スイカ(抽選番号“3”)であれば「54036〜59035」の範囲内、ベル(抽選番号“4”)であれば「59036〜65535」の範囲内の何処かにある乱数値と判断することができる。
そこで、演出制御基板は、毎ゲームごとに、受信した役を判定した際、その役から当該役の当選領域、つまり乱数値範囲が判るので、判明した乱数値範囲に対して、演出制御基板420が現在取得している乱数値を照合し、その照合結果として、役の当選領域(乱数値範囲)に対しどの程度現在乱数値が合致しているか、つまり役の当選領域内に入っているか否かを判断する。そして、現在乱数値が役の当選領域から外れている場合は、現在乱数値を当選領域内の値に戻すための補正(乱数値の更新:図14(ロ)の「同期補正α1」)を行い、これによって演出制御基板420の内部乱数値を主制御基板400の内部乱数に同期させる。
(2−1.役の当選領域と同期精度)
しかし、役の当選領域(乱数値範囲)には幅がある。上記の同期方法では、役の当選領域内に現在乱数値が入っているか否かという大まかな判断がなされるだけであるので、同期精度は、役ごとに定められている当選領域(乱数値範囲)の大きさに左右される。図5(ロ)の役抽選テーブルを参照すれば、「ハズレ“0〜44757”>リプレイ役“44758〜53735”>ベル役“59036〜65535”>スイカ役“54036〜59035”、BB“53736〜54035”」の順に小さくなるので、この順序で同期精度は高くなるが、同期精度が高い役ほど出現する頻度は低くなる、という関係にある。
そこで、BBに比べ頻繁に出現し易い役について、その役の当選領域(乱数値範囲)を小さく区分しておく。たとえば、ベル役の当選領域“59036〜65535”の範囲(当選領域の大きさ6500)を、「ベル1、ベル2・・ベル30」というように複数区分に分けておく。つまり、ベル役の当選領域“59036〜65535”の範囲には、ベル役に属する役として、ベル1〜ベル30という複数のベル役(30種類のベル役)の当選領域が設けられている、という具合に小区分化しておくと、ベル1、ベル2・・ベル30のいずれに当選したかで、更に細かい乱数値範囲が判明する。このため、同期精度が高まる。なお、これら小区分のベル1〜ベル30の当選領域を含めた全体は、その中のいずれの乱数値を取得したとしてもベル役に当選するので、ベル役の当選領域(乱数値範囲)の幅は全体として区分前と変わらない。実際には、上記同期補正α1による同期精度を高めるため、スイカ役やベル役などの小役の当選領域を、少なくとも20〜30区分(たとえば、個々のベル役の当選領域の大きさが、最小の当選領域を持つBBの大きさ程度に区分する)またはそれ以上にすることが望まれる。同様に、ハズレおよび他の役(リプレイ役、BBなど)についても当選領域を適当な同期精度が得られる程度に、小区分化しておくことが望まれる。
(2−2.時間経過による同期誤差の修正)
信号がICを通過するに要する時間誤差や、コマンド送受などのソフト処理に要する時間誤差は、時間の経過と共に、またはゲーム回数を重ねる毎に累積して大きな値になって行く。たとえば、上記の当選役情報の送受による同期補正α1が行われなかったとすると、乱数値の誤差は3分で2000程度に達する。この誤差は、ゲームとゲームとの間の間隔が長くなるほど誤差が累積し、同期精度が低下する。したがって、(a)上記の同期補正α1により行われる同期化ポイント間(ゲーム間)における時間経過に関して、その時間経過によるずれを修正する必要が出て来る。(b)また、同期補正α1により同期化が図られている場合でも、現在乱数値が今回の当選役の当選領域内に入っていれば正しく同期していると判断しているだけであるので、当選領域内という幅の中で、メイン乱数値とサブ乱数値との間に同期補正α1で修正されずに残っているズレを修正する必要が出て来る。
そこで、メイン乱数とサブ乱数の時間経過による誤差を修正する処理として、サブ乱数値の時間経過による誤差(たとえば上記の3分で2000という誤差)を予め実験により求めておき、この誤差に対応する修正値を現在の乱数値に付加する補正(同期補正α2)をして遅れを取り戻す(図14(ロ)参照)。この同期補正α2により、サブ乱数値の時間経過による乱数のズレ修正を、所定時間経過毎と1ゲーム毎に施している。
この同期補正α2を所定時間経過毎に実行する理由は、ゲームとゲームの間が長く空いている場合があるので、このゲームとゲームの間の時間経過として累積する誤差をなくすようにするためである。また、この同期補正α2を1ゲーム毎に実行する理由は、この同期補正α2を毎ゲーム行うことで、当選領域内という幅の中で、同期補正α1で修正されずに残っているズレが修正し、同期精度が更に高まるからである。また、同期補正α1の同期化処理をしようとした際に「現在乱数値が当選領域内に既に正しく入っている」という状態を保持し、「現在乱数値が当選領域内に入っていない」という同期外れの状態が発生するのを防止することにもなるからである。なお図14(ロ)では、乱数カウンタによる乱数値を所定値、たとえば「0」において同期補正α2をしている。この同期補正α2により補正される単位時間当たりの乱数修正量は、予め実験により求めておくことができる既知の一定値であり、これに経過時間を掛けた値が補正値となる。
上記のようにサブ乱数がメイン乱数に同期していると、第1実施形態で述べたものと同じく、種々の乱数同期遊技を創生することができる。しかし、第2実施形態の場合も第1実施形態と同じように、何ら不正対策を施さなければ、当選タイミングを容易に計られてしまい、体感器によるゴト行為の温床になってしまう恐れがある(第1実施形態で述べた「(2)乱数同期遊技(同期を利用した遊技)とゴト行為」に関する記載参照)。そこで本実施形態では、ゴト行為を防止する手段として、ランダム遅延時間を抽選により作成し(図11のステップS808)、次回のゲームにおける始動レバーONの後に、このランダム遅延時間を挿入している(図11のステップS804)。
<5.ランダム遅延時間抽選処理:図11のS808>
図11のステップS802〜S809(1ゲームに関する処理中)において、回胴停止(本例では、全回胴停止)(ステップS807)の後に、「次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)」が設けられ、始動レバーON(ステップS803)の後にランダム遅延時間待機処理(ステップS804)が設けられている。このランダム遅延時間待機処理は、次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)で設定されたランダム遅延時間だけ、今回のゲームにおけるメイン乱数(内部抽選用乱数RND)の取得を遅らせる。
詳しくは、ステップS804の「ランダム遅延時間待機処理」における待機時間(ランダム遅延時間)は、“前回のゲームにて実行された「次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)」”を経てランダムに決定される時間幅となっており、この遅延時間分だけ、乱数値RNDの取得タイミングを遅らせるようになっている。したがって、ステップS804の「ランダム遅延時間待機処理」は、乱数取得遅延処理(乱数取得遅延手段)として働く。この乱数取得タイミングのランダム性を作り出すことにより、体感器によるゴト行為を防止することができるようになっている。
図14(イ)を参照して、次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)は、主制御基板400(CPU401c)が、次回のゲームにおいて内部抽選用乱数値を取得するタイミングを、始動レバーONの時点(図14のt2b)からランダム遅延時間Dだけずらすため(図14のt2cの時点にずらす)、そのランダム遅延時間Dを今回ゲームの時刻t1bにて抽選により決定する処理である。決定されたランダム遅延時間Dは、ランダム遅延時間コマンドにより演出制御基板400に通知される(ランダム遅延時間コマンド送信処理:ステップS809)。そして、次回ゲームでは、前回の「次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)」で決定されたランダム遅延時間Dを経てから内部抽選(ステップS805)が行われるため、始動レバー11のONタイミングでは直ちに乱数が取得されず、ランダム遅延時間Dだけ遅れた時点(図14の時刻t2c)にて乱数がソフトラッチされる。
よって、始動レバー11を前回のゲームと同じタイミングにてONさせたとしても、始動レバー11のONタイミングとメイン乱数がソフトラッチされる時点との間にはランダム遅延時間Dが介在しているので、乱数取得時点が毎ゲーム不定となり、乱数抽選周期を捉えて特定の乱数値または特定範囲の乱数、すなわち、役の当選領域を意図的に狙い撃つことができなくなる。つまり、始動レバーONと乱数取得との間における時間間隔の一様性が排除されているため、体感器によるゴト行為を無効化することができる。
<6.ランダム遅延時間待機処理:図11のS804>
なお、上記ランダム遅延時間待機処理(ステップS804)については、ソフトラッチの関係上、メイン処理の割込タイミングを利用するのでは誤差が大きくなるので、割込み処理により待機時間(ランダム遅延時間D)カウントを行うのではなく、ソフト上のループ処理により遅延時間の経過を待つ。その具体的な処理内容を図13に示す。なお図13に示す処理内容は、ステップS804の待機処理の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図13を参照して、CPU401cは、まずランダム遅延時間をカウントする処理として、Bレジスタにループ回数をセットし(ステップS901)、WAレジスタペアに待機用カウント値をセットする(ステップS902)。そして、待機用カウント値の減算処理として、WAレジスタペアの値をデクリメントし(ステップS903)、WAレジスタペアの値がゼロになるまで待ち(ステップS903:NO)、WAレジスタペアの値がゼロになったならば(ステップS903:YES)、ループ回数(Bレジスタの値)がゼロになるまで(ステップS906:NO)、ステップS903〜S906の処理を繰り返す。これにより、CPU401cは、ランダム遅延時間が経過するまで、後続の処理の実行を待機させる。なお、右下の破線ブロック内は、ステップS903〜S906の処理内容を示すソースコードの一例である。
本処理により確保される待機時間(ランダム遅延時間D)は、「SYSTEM_10〜SYSTEM_30」の各命令のステート数、待機用カウント値、ループ回数、およびCPU動作周波数などにより定まり、乱数値RNDの取得タイミングを始動レバーON時からどの程度遅延させるかに応じて適宜な値を定めればよい。しかし、その待機時間自体は、ランダムな時間であることが必要である。そこで本実施形態では、「待機用カウント値」を定数(固定値)とし(各命令のステート数、CPU動作周波数なども固定値)、「ループ回数」はランダム(抽選により決定)に決定される値とし、以て、待機時間をランダム化している。
詳述するに、主制御基板(主制御部)400は、前回のゲームにおける「次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)」において、今回のゲームで設定するためのループ回数を抽選により決定する構成となっている。たとえば、ループ回数を「50、100、150、200」のうちから、いずれかの値を抽選により決定する。抽選の仕方については、ループ回数がランダムに決定できる方法であれば特に限定されない。たとえば、テーブル抽選方式(複数のループ回数を定めた抽選テーブルから乱数を用いていずれかを選択する)であってもよいし、Rレジスタを加工した値をループ回数として利用してもよい。いずれにしても、ステップS804における待機時間(ランダム遅延時間D)は、ランダムに生成される時間が設定されることになる。また、待機処理中に割込み処理が実行されるような場合は、ステップS901の実行する前に割込み禁止状態に設定し、ステップS906の処理を抜けた後(S906:YESの場合)に割込み許可状態に設定する。
図11の説明に戻り、上記したように、ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808)より決定されたランダム遅延時間Dは、ランダム遅延時間コマンドにより演出制御部に通知される(ランダム遅延時間コマンド送信処理:ステップS809)。このランダム遅延時間コマンドから、主制御基板400が次回のゲームで乱数を取得するタイミングがランダム遅延時間分遅延することを把握できるため、これを考慮して乱数同期遊技を実行することができる。
実際には図12のフローに示すように、遊技終了時の各種設定処理(図7のステップS90)の実行後(今回のゲームの一連の遊技処理の終了後)、「次ゲーム用ランダム遅延時間を抽選(ここでは、図13の上記したループ回数)する処理を行い(ステップS808a)、抽選により決定したランダム遅延時間を、次ゲーム用に設定するランダム遅延時間としてRAM401bに格納する(ステップS808b)。この実施形態の場合は、上記した図13のループ回数(ランダム遅延時間を直接的に決定するための値)が抽選により決定され、決定されたループ回数がRAM401bに格納されて、次回ゲームにおけるランダム遅延時間待機処理(ステップS804、図14)で利用される。
次いで、この「次ゲーム用ランダム遅延時間」を特定可能な情報を含むランダム遅延時間コマンドをセットする(ステップS809a)。これにより、主制御側タイマ割込処理(図8)においてランダム遅延時間コマンドが演出制御部410(演出制御基板420)に送信され、次ゲーム用ランダム遅延時間が通知される。なお、ランダム遅延時間コマンドとして、上記ループ回数情報だけを特定可能なコマンドを送信し、これを受信した演出制御基板420が、そのループ回数からランダム遅延時間を算出し、把握可能な構成としてもよい。なお、次ゲーム用ランダム遅延時間抽選処理(ステップS808(ステップS808aおよびS808b))の処理は、遊技終了時の各種設定処理(ステップS90)の実行後に限らず、適宜な処理段階で実行してもよい。たとえば、回胴停止処理(ステップS80)の実行後から遊技終了時の各種設定処理(ステップS90)以前の間で実行することができる。また、ランダム遅延時間コマンドは、乱数同期遊技態様に応じて、適宜なタイミングで送信することができるが、乱数値RNDが取得されるよりも前にランダム遅延時間を演出制御基板420に通知する必要があるため、少なくとも次回のゲーム実行のための始動レバー11が操作されるタイミングよりも前段階(ステップS62よりも前段階)、好ましくは、少なくとも次回ゲーム実行のための賭数設定を確認した場合(少なくとも遊技メダル1枚の投入または規定枚数投入を確認した場合(再遊技作動による自動投入を含む))に送信する。この意味で、図12に示すステップS809aを破線で示してある。
以上に説明した実施形態の好ましい形態についてまとめると、下記のように構成することができる。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
(I)本発明の第1の実施形態に係る遊技機Aについて
複数種類の図柄が表示された複数の回胴を有し、各回胴の停止時の図柄の組合せにより遊技結果を導出表示する遊技結果表示手段(回胴装置210)と、
所定のゲーム開始条件の下、各回胴を回転させるための始動手段(始動レバー11(始動スイッチ11a))と、
各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるための複数の停止手段(停止ボタン12a、12b、12c(停止スイッチ12a’、12b’、12c’))と、
あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させて第1乱数(メイン乱数)を生成する第1乱数生成手段(主基板用外部乱数回路)と、
前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させて第2乱数(サブ乱数)を生成する第2乱数生成手段(サブ基板用外部乱数回路)と、
前記始動手段の始動操作を契機に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して、役に関する抽選を実行する役抽選処理(図7のS68、図5の役抽選テーブル)を含み、遊技動作処理を統括的に制御する主制御手段(主制御部(主制御基板)400)と、
前記第2乱数生成手段から第2乱数値を取得して、その取得した乱数値に基づき所定の演出を実行制御可能に構成された演出制御手段(演出制御部410(演出制御基板420))と、
を備えた遊技機Aにおいて、
前記主制御手段が前記第1乱数生成手段により生成される第1乱数を前記初期値にリセットするリセット処理を実行したことを契機に、前記演出制御手段が前記第2乱数生成手段により生成される第2乱数を前記初期値にリセットして、前記第1乱数と前記第2乱数とが同期しうるように構成され(図9、図10のS707)
前記主制御手段は、
ランダムに生成される遅延時間を設定する第1ランダム時間設定処理を実行し、当該遅延時間の経過後に前記リセット処理を実行するように構成された(図9のS706とS707、図10S706a〜706cおよびS707)、
ことを特徴とする遊技機A。
(2)前記主制御手段は、前記リセット処理を実行後に、ランダムに生成される遅延時間を設定する第2ランダム時間設定処理を実行する(図9のS709、図10のS709a〜709c)、
ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機A。
(3)前記主制御手段は、全回胴の停止後に前記第1ランダム時間設定処理を実行する(図9のS705およびS706、図10のS80およびS706a〜706c)、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の遊技機A。
(II)本発明の第2実施形態に係る遊技機Bについて
本発明の第2実施形態に係る遊技機Bについて、遊技結果表示手段、始動手段、停止手段、第1乱数生成手段、第2乱数生成手段と、主制御手段、および演出制御手段は、第2実施形態に係る遊技機Aと実質的に同じである。
よって、第2実施形態に係る遊技機は、
(4)遊技結果表示手段、始動手段、停止手段、第1乱数生成手段、第2乱数生成手段と、主制御手段、および演出制御手段を備えた遊技機Bにおいて、
前記主制御手段は、
前記始動手段の始動操作を契機に、遅延時間を設定する遅延時間設定処理を実行し、当該遅延時間が経過後に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して前記役抽選処理を実行するように構成され(図10のS804〜S805、図11のS62、S804、S68)、
前記演出制御手段は、
前記遅延時間と前記役抽選処理による抽選結果とに基づいて、前記第2乱数が前記第1乱数と同期しうるように補正する補正手段(図14(同期補正α1、α2))を有し、
前記主制御手段は、
今回のゲームにおける全回胴の停止後に、次回ゲームにおいて前記遅延時間設定処理により設定される遅延時間を、複数の遅延時間のうちから抽選により決定する遅延時間抽選処理(図11のS808、図12のS808a〜808b)と、
次回のゲーム開始条件が成立する前に、前記遅延時間抽選処理により決定された遅延時間情報を前記演出制御手段に送信する遅延時間情報送信手段(図11のステップS809、図12のステップS809a)とを備える、
ことを特徴とする遊技機B。
上記遊技機Aまたは遊技機Bは、メイン乱数とサブ乱数の同期を図ることが可能であり、かつ、内部抽選に関するメイン乱数(特に、上記乱数同期構成に利用される乱数)に関し、不正行為、具体的には、体感器などを用いて乱数(役の当選領域内の乱数)を狙い撃ちするゴト行為(役の狙い撃ちゴト)を効果的に防止することができる。
以上に説明した実施形態によれば、乱数同期構成に関して制御負担を増すことなく、また、体感器などの不正器具を用いたゴト行為を防止することができる。また、本発明は回胴式遊技機に限らず、その他の遊技機にも適用することができる。
本発明は、遊技機に有用である。
1 遊技機筐体、
3a 入賞ライン、
5a、5b、5c 回胴、
6 液晶表示装置、
6a 表示画面(液晶画面)、
7 メダル投入口、
8 MAXベットボタン、
9 1ベットボタン、
11 始動レバー、
12a、12b、12c 停止ボタン、
13 装飾ランプ、
16 スピーカ、
36 投入許可表示LED、
37 再遊技作動LED、
38 遊技開始表示LED、
39 MAXベットLED、
210 回胴装置、
330 回胴中継基板、
340 演出I/F基板、
350 払出中継基板、
360 停止スイッチ基板、
370 遊技中継基板、
380 演出LED基板、
390 遊技表示基板、
400 主制御基板(主制御部)、
401a メインROM、
401b メインRAM、
401c メインCPU、
410 演出制御部、
420 演出制御基板、
421a サブROM、
421b サブRAM、
421c サブCPU、
460 液晶制御基板。

Claims (4)

  1. 複数種類の図柄が表示された複数の回胴を有し、各回胴の停止時の図柄の組合せにより遊技結果を導出表示する遊技結果表示手段と、
    所定のゲーム開始条件の下、各回胴を回転させるための始動手段と、
    各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるための複数の停止手段と、
    あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させて第1乱数を生成する第1乱数生成手段と、
    前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させて第2乱数を生成する第2乱数生成手段と、
    前記始動手段の始動操作を契機に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して、役に関する抽選を実行する役抽選処理を含み、遊技動作処理を統括的に制御する主制御手段と、
    前記第2乱数生成手段から第2乱数値を取得して、その取得した乱数値に基づき所定の演出を実行制御可能に構成された演出制御手段と、
    を備えた回胴式遊技機において、
    前記主制御手段が前記第1乱数生成手段により生成される第1乱数を前記初期値にリセットするリセット処理を実行したことを契機に、前記演出制御手段が前記第2乱数生成手段により生成される第2乱数を前記初期値にリセットして、前記第1乱数と前記第2乱数とが同期しうるように構成され、
    前記主制御手段は、
    ランダムに生成される遅延時間を設定する第1ランダム時間設定処理を実行し、当該遅延時間の経過後に前記リセット処理を実行するように構成された、
    ことを特徴とする回胴式遊技機。
  2. 前記主制御手段は、
    前記リセット処理を実行後に、ランダムに生成される遅延時間を設定する第2ランダム時間設定処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
  3. 前記主制御手段は、
    全回胴の停止後に前記第1ランダム時間設定処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回胴式遊技機。
  4. 複数種類の図柄が表示された複数の回胴を有し、各回胴の停止時の図柄の組合せにより遊技結果を導出表示する遊技結果表示手段と、
    所定のゲーム開始条件の下、各回胴を回転させるための始動手段と、
    各回胴のそれぞれに対応して設けられ、前記回胴の回転を個別に停止させるための複数の停止手段と、
    あらかじめ定めた初期値から終期値までの所定の数値範囲内の値を循環させて第1乱数を生成する第1乱数生成手段と、
    前記初期値から前記終期値までの数値範囲内の値を前記第1乱数と同じ周期で循環させて第2乱数を生成する第2乱数生成手段と、
    前記始動手段の始動操作を契機に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して、役に関する抽選を実行する役抽選処理を含み、遊技動作処理を統括的に制御する主制御手段と、
    前記第2乱数生成手段から第2乱数値を取得して、その取得した乱数値に基づき所定の演出を実行制御可能に構成された演出制御手段と、
    を備えた回胴式遊技機において、
    前記主制御手段は、
    前記始動手段の始動操作を契機に、遅延時間を設定する遅延時間設定処理を実行し、当該遅延時間が経過後に前記第1乱数生成手段から第1乱数値を取得して前記役抽選処理を実行するように構成され、
    前記演出制御手段は、
    前記遅延時間と前記役抽選処理による抽選結果とに基づいて、前記第2乱数が前記第1乱数と同期しうるように補正する補正手段を有し、
    前記主制御手段は、
    今回のゲームにおける全回胴の停止後に、次回ゲームにおいて前記遅延時間設定処理により設定される遅延時間を、複数の遅延時間のうちから抽選により決定する遅延時間抽選処理と、
    次回のゲーム開始条件が成立する前に、前記遅延時間抽選処理により決定された遅延時間情報を前記演出制御手段に送信する遅延時間情報送信手段と、を備える、
    ことを特徴とする回胴式遊技機。
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