JP2020079155A - 糸巻取機 - Google Patents
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Abstract
【課題】糸の捕捉動作を効率化できる糸巻取機を提供する。【解決手段】紡績機1は、捕捉位置に位置している状態で糸Yを捕捉し、捕捉位置から目標位置へ移動可能なサクションマウス28と、サクションマウス28が捕捉した糸Yを検出する糸検出装置28bと、糸検出装置28bが、サクションマウス28が捕捉位置に位置している状態でサクションマウス28よる糸Yの捕捉を検出せず、サクションマウス28が捕捉位置から目標位置へ移動している途中に糸Yを検出した場合、サクションマウス28の動作を継続するように制御する制御部15と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、糸巻取機に関する。
糸巻取機では、糸を巻き取ってパッケージを形成する。パッケージの巻き取り中に糸切れ又は糸切断が発生した場合、パッケージの巻き取りを中止する。そして、パッケージからの糸をサクションマウスによって捕捉して糸継装置等の目標位置へ搬送し、給糸部からの糸と糸継ぎする。
このような糸巻取機は、サクションマウスにより糸が捕捉されたことを検出するセンサーを備えていることがある。センサーにより糸の捕捉が検出されない場合、糸継ぎのための一連の動作は一旦リセットされ、最初から遣り直される。センサーによる糸の捕捉の検出タイミングが遅れた場合にも、糸継ぎのための一連の動作は一旦リセットされ、最初から遣り直される。その結果、サクションマウスにより一度は捕捉できていた糸を放すような事態が発生するが、2回目にサクションマウスが糸を捕捉できる保証もない。
本発明の目的は、糸の捕捉動作を効率化できる糸巻取機を提供することである。
本発明の糸巻取機は、捕捉位置に位置している状態で糸を捕捉し、捕捉位置から目標位置へ移動可能な捕捉装置と、捕捉装置が捕捉した糸を検出する糸検出装置と、糸検出装置が、捕捉装置が捕捉位置に位置している状態で捕捉装置による糸の捕捉を検出せず、捕捉装置が捕捉位置から目標位置へ移動している途中に糸を検出した場合、捕捉装置の動作を継続するように制御する制御部と、を備える。
これにより、捕捉装置が糸を捕捉できていた場合、当該捕捉の検出タイミングが遅かったとしても捕捉装置の動作が一旦リセットされることがないため、糸巻取機は次の動作へ効率的に移行することができる。
前記糸巻取機において、糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置を更に備え、捕捉装置は、前記パッケージからの前記糸を捕捉するように構成されていてもよい。
これにより、パッケージの巻き取りが中断された場合であっても、捕捉装置によりパッケージの糸を捕捉して、糸巻取機は次の動作へ効率的に移行することができる。
前記糸巻取機において、制御部は、糸検出装置が、捕捉装置が捕捉位置に位置している状態で捕捉装置による糸の捕捉を検出せず、捕捉装置が捕捉位置から目標位置へ移動している途中に糸を検出した場合、捕捉装置による糸の捕捉を継続した状態で、捕捉装置を原点位置に復帰させるように捕捉装置を制御してもよい。
これにより、捕捉装置の動作の精度を維持することができ、捕捉装置は目標位置へ精度良く移動することができる。
前記糸巻取機において、糸を切断する切断装置を更に備え、制御部により捕捉装置の動作が継続されている場合、切断装置は糸を切断しなくてもよい。
従来は、捕捉の検出タイミングが遅かった場合、切断装置を作動させ、捕捉装置の動作もリセットされていた。本発明の糸巻取機では、捕捉の検出タイミングが遅かった場合でも切断装置が作動しないため、捕捉装置の動作を効率良く継続することができる。すなわち、捕捉装置が捕捉できていた糸が切断装置により切断され、捕捉装置が糸を一から捕捉する必要がなく、一連の動作において時間のロスが発生しない。
前記糸巻取機において、捕捉装置に接続される吸引空気源を更に備え、捕捉装置は、吸引空気流により糸を捕捉してもよい。
これにより、捕捉装置により糸を安定的に捕捉することができる。
前記糸巻取機において、パッケージを反巻取方向に回転する逆回転装置を更に備え、捕捉装置が捕捉位置から原点位置に移動した後、捕捉位置に再び到達したとき、逆回転装置は、パッケージを回転させてもよい。
これにより、例えば、パッケージから除去すべき糸欠陥を捕捉装置により確実に除去することができる。
前記糸巻取機において、巻取装置は、複数設けられており、捕捉装置と、糸検出装置と、逆回転装置とを備え、複数の巻取装置に対して走行する作業台車を更に備え、作業台車は、パッケージに接触する接触部材を更に備え、制御部は、1回のサイクルにおいて、捕捉装置が捕捉位置に二度目に到達した場合、接触部材がパッケージに接触しないように接触部材の動作を制御してもよい。
これにより、パッケージの表面に接触部材が接触する回数を低減することができ、パッケージの品質が低下することを回避できる。
本発明の糸巻取機は、糸が巻き取られることにより形成されるパッケージを支持する支持部材と、パッケージの周面に接触した状態で回転するドラムと、捕捉位置に位置している状態でパッケージの糸を捕捉し、捕捉位置から目標位置へ移動可能な捕捉装置と、支持部材の異常を検出する異常検出装置と、異常検出装置が支持部材の異常を検出した場合、捕捉装置が捕捉位置へ移動するのを禁止する制御部と、を備える。
これにより、支持部材に異常が発生している場合に、捕捉位置による一連の動作によってパッケージがダメージを受けることを回避できる。
前記糸巻取機において、支持部材とドラムと有する糸巻取ユニットを複数と、複数の糸巻取ユニットに対して走行可能に設けられ、捕捉装置を有する作業台車と、を備え、異常検出装置が第1の糸巻取ユニットの支持部材の異常を検出した場合、作業台車は第1の糸巻取ユニットとは別の第2の糸巻取ユニットへ走行してもよい。
これにより、異常が発生している可能性が高い糸巻取ユニットで作業台車が作業を継続しないため、糸巻取機全体の稼働効率が低下しない。
前記糸巻取機において、作業台車は、接触位置にてパッケージと接触する接触部材と、接触部材を待機位置と接触位置とに移動させる第1ステップモーターと、を備え、異常検出装置は、接触部材が待機位置から接触位置へ移動した後、設定時間以内に接触部材が接触位置に到達したことを検出しない場合、作業台車により作業が行なわれている糸巻取ユニットの支持部材に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、捕捉装置が意図せずにパッケージの表面に接触する事態を回避でき、捕捉装置による一連の動作によってパッケージがダメージを受けることを回避できる。
前記糸巻取機において、作業台車は、接触位置にてパッケージと接触する接触部材と、接触部材を待機位置と接触位置とに移動させる第1ステップモーターと、を備え、異常検出装置は、第1ステップモーターが脱調したことを検出すると、接触部材が接触したパッケージを支持している支持部材に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、異常検出装置は、簡単な構成により、支持部材の異常を検出することができる。
前記糸巻取機において、捕捉装置を捕捉位置と目標位置とに移動させる第2ステップモーターを更に備え、異常検出装置は、第2ステップモーターが脱調したことを検出すると、捕捉装置が糸を捕捉しようとしたパッケージを巻き取っている巻取装置の支持部材に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、異常検出装置は、簡単な構成により、支持部材の異常を検出することができる。
前記糸巻取機において、パッケージと接触して、当該パッケージを反巻取方向に回転する逆回転装置を更に備え、制御部は、異常検出装置が支持部材の異常を検出すると、当該支持部材を有する巻取装置のパッケージに対して、逆回転装置が接触することを禁止してもよい。
支持部材に異常が発生していると、パッケージが意図していない位置に位置している場合もある。この場合、逆回転装置がパッケージに接触すると、逆回転装置がパッケージに対して想定よりも強く接触し、パッケージにダメージを与えてしまうことが想定される。本発明では、このような事態が発生することを確実に回避できる。
前記糸巻取機において、パッケージがドラムと接触する巻取位置と、巻取位置から離間した離間位置とに移動するように支持部材を駆動する駆動部を更に備え、異常検出装置が支持部材の異常を検出した場合、制御部は、駆動部を再度駆動してパッケージを離間位置へ移動させてもよい。
これにより、駆動部が破損しているのではなく、支持部材の動きが鈍いだけのような場合に、駆動部が再度駆動されることにより支持部材を離間位置へ移動させることができる。その結果、当該支持部材により支持されているパッケージの巻き取りが中断されている時間が長くなることを回避できる。
前記糸巻取機において、異常検出装置が1つの支持部材について2回連続で異常を検出した場合、当該支持部材の異常を報知する報知部を更に備えてもよい。
これにより、支持部材の異常を正確に報知することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、紡績機(糸巻取機)1は、複数の紡績ユニット(糸巻取ユニット)2と、糸継台車(作業台車)3と、玉揚台車と、第1エンドフレーム4と、第2エンドフレーム5と、を備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されている。各紡績ユニット2は、糸Yを生成してパッケージPに巻き取る。ある紡績ユニット2で糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、糸継台車3は、当該紡績ユニット2で糸継動作を行う。玉揚台車は、ある紡績ユニット2でパッケージPが満巻きになった場合、パッケージPを玉揚げし、新しいボビンBを当該紡績ユニット2に供給する。第1エンドフレーム4には、紡績ユニット2で発生した繊維屑及び糸屑等を回収する回収装置と、糸継台車3に吸引空気流を発生させる吸引空気源4a等が収容されている。
第2エンドフレーム5には、紡績機1の各部に供給される圧縮空気(空気)の空気圧を調整して、空気を各部へと供給する空気供給部と、紡績ユニット2の各部に動力を供給するための駆動モータ等が収容されている。第2エンドフレーム5には、機台制御装置(制御部、異常検出装置)15と、表示部(報知部)16と、入力部17と、が設けられている。機台制御装置15は、紡績機1の各部を集中的に管理及び制御する。表示部16は、紡績ユニット2の設定内容及び/又は状態に関する情報等を表示することができる。オペレータが入力部17を用いて適宜の操作を行うことにより、紡績ユニット2の設定作業を行うことができる。
図1及び図2に示されるように、各紡績ユニット2は、糸Yの走行方向において上流側から順に、ドラフト装置6と、空気紡績装置7と、糸監視装置8と、テンションセンサ9と、糸貯留装置11と、ワキシング装置12と、巻取装置13と、を備えている。ユニットコントローラ(制御部)10は、所定数の紡績ユニット2ごとに設けられており、紡績ユニット2の動作を制御する。
ドラフト装置6は、スライバ(繊維束)Sをドラフトする。空気紡績装置7は、ドラフト装置6でドラフトされた繊維束Fに旋回空気流によって撚りを与えて糸Yを生成する。
糸監視装置8は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yの情報を監視して、監視した情報に基づいて糸欠陥の有無を検出する。糸監視装置8は、糸欠陥を検出した場合、糸欠陥検出信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8は、糸欠陥として、例えば、糸Yの太さ異常及び/又は糸Yに含有されている異物を検出する。糸監視装置8は、糸切れ等も検出する。
テンションセンサ9は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yのテンションを測定し、テンション測定信号をユニットコントローラ10に送信する。
糸監視装置8及び/又はテンションセンサ9の検出結果に基づきユニットコントローラ10が異常有りと判断した場合、紡績ユニット2において、糸Yが切断される。具体的には、空気紡績装置7への空気の供給が停止されて、糸Yの生成が中断されることにより、糸Yが切断される。或いは、別途設けられたカッタにより糸Yが切断されるようにしてもよい。
ワキシング装置12は、糸貯留装置11と巻取装置13との間において、糸Yにワックスを付与する。
糸貯留装置11は、空気紡績装置7と巻取装置13との間において、糸Yを貯留する。糸貯留装置11は、外周面に糸Yが巻かれることにより糸Yを貯留する糸貯留ローラを備えている。糸貯留装置11は、空気紡績装置7から糸Yを安定して引き出す機能、糸継台車3による糸継動作時等に空気紡績装置7から送り出される糸Yを滞留させて糸Yが弛むのを防止する機能、及び糸貯留装置11よりも下流側の糸Yのテンションの変動が空気紡績装置7に伝わるのを防止する機能を有している。
巻取装置13は、糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取装置13は、クレードルアーム(支持部材)21と、巻取ドラム(ドラム)22と、トラバースガイド23と、を有している。クレードルアーム21は、ボビンBを回転可能に支持する。クレードルアーム21は、支軸24によって揺動可能に支持されており、ボビンBの表面又はパッケージPの表面を巻取ドラム22の表面に適切な圧力で接触させる。第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータ(図示省略)が、複数の紡績ユニット2の巻取ドラム22を一斉に駆動する。これにより、各紡績ユニット2において、ボビンB又はパッケージPが巻取方向に回転させられる。各紡績ユニット2のトラバースガイド23は、複数の紡績ユニット2で共有されるシャフト25に設けられている。第2エンドフレーム5の駆動モータがシャフト25を巻取ドラム22の回転軸方向に往復駆動することによって、回転するボビンB又はパッケージPに対してトラバースガイド23が糸Yを所定幅でトラバースする。
糸継台車3は、ある紡績ユニット2において糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、駆動モータ18により走行輪を回転駆動することにより当該紡績ユニット2まで走行して、糸継動作を行う。糸継台車3は、糸継装置26と、サクションパイプ(捕捉装置)27と、サクションマウス(捕捉装置)28と、を有している。
サクションパイプ27は、支軸31によって回動可能に支持されており、捕捉位置P12に移動して空気紡績装置7からの糸Yを捕捉し、糸案内位置P13に移動して糸継装置26に糸Yを案内する。サクションマウス28は、支軸32によって回動可能に支持されており、捕捉位置P22へ移動して巻取装置13からの糸Yを捕捉し、目標位置P23へ移動して糸継装置26に糸Yを案内する。糸継台車3は、サクションマウス28のみを回動する第2ステップモーター28mを備えている。サクションマウス28は、第2ステップモーター28mにより、捕捉位置P22と目標位置P23とに移動する。糸継装置26は、案内された糸Y同士の糸継ぎを行う。糸継装置26による糸継ぎの後、サクションパイプ27が待機位置P11に、サクションマウス28は原点位置P21へ戻る。糸継装置26は、圧縮空気を用いるスプライサ又は糸Yを機械的に継ぐノッター等である。
糸継台車3は、パッケージプレート(接触部材)34と、逆回転装置35と、を更に備える。
パッケージプレート34は、第1ステップモーター34mにより、待機位置(図2)と接触位置(図3)とに移動できるように設けられている。パッケージプレート34は、支持アーム34aと、接触プレート34bと、を有している。支持アーム34aの一端は、支軸に連結されている。これにより、支持アーム34aは、支軸を中心に回動可能に設けられている。接触プレート34bは、支持アーム34aの他端に設けられている。接触プレート34bは、パッケージPと接触する面を有する板部材である。
本実施形態の糸継台車3は、パッケージプレート34が接触位置に移動したことを検出する前進端センサー(異常検出装置)34cを更に備えている。
逆回転装置35は、巻取装置13のパッケージPを逆回転させる。逆回転装置35は、支持アーム35aと、逆転ローラ35bと、を有している。支持アーム35aの一端は、支軸に連結されている。これにより、支持アーム35aは、支軸を中心に回動可能に設けられている。逆転ローラ35bは、支持アーム35aの他端に設けられている。逆転ローラ35bは、図示しない駆動源(モータ)により、巻取装置13の巻取ドラム22とは反対方向に回転する。
ある紡績ユニット2において糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2において、パッケージPが巻取ドラム22から離間するようにクレードルアーム21がエアーシリンダ(駆動部)21cによって移動させられる。ユニットコントローラ10は、エアーシリンダ21cに対して設けられたソレノイドバルブを開閉することによって、クレードルアーム21の移動を制御する。糸継台車3が当該紡績ユニット2に到着すると、パッケージプレート34をパッケージPに接触させ、パッケージPの惰性回転を停止させる。パッケージプレートPがパッケージPと接触することにより、パッケージPの位置決めが行なわれる。そして、サクションマウス28が捕捉位置P22に位置している状態で、逆回転装置35によってパッケージPが逆回転させられる。
次に、本実施形態において実施される、サクションマウス28による糸Yの捕捉動作について説明する。
サクションマウス28に接続される吸引管(図略)には、サクションマウス28が吸引捕捉した糸Yを検出可能な糸検出装置28aが設けられている。
ある紡績ユニット2において糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、糸継台車3は、当該紡績ユニット2に対して作業が行なえる位置まで走行して停止する。糸継台車3は、サクションマウス28を捕捉位置P22へ移動させ、パッケージPからの糸Yを捕捉させる。このとき、サクションマウス28は設定時間に渡って捕捉位置P22で待機してから目標位置P23へ向けて移動を開始する。サクションマウス28が捕捉位置P22に位置している間に糸検出装置28aが糸Yを検出しない場合、機台制御装置15は、サクションマウス28が糸Yの捕捉を失敗したと一旦判断する。なお、サクションマウス28が捕捉位置P22に位置している間に糸検出装置28aが糸Yを検出した場合は、設定時間の経過を待たずにサクションマウス28を目標位置P23へ向けて移動させてもよい。
サクションマウス28が捕捉位置P22から目標位置P23へ向けて移動している間に糸検出装置28aにより糸Yを検出できた場合、機台制御装置15は、サクションマウス28による糸Yの捕捉が成功したと判断する。そして、機台制御装置15は、サクションマウス28を原点位置P21に一旦移動させた後、再び捕捉位置P22へ向けて移動させ、一連の動作を継続する。サクションマウス28が捕捉位置P22に位置している状態において、逆回転装置35によりパッケージPを逆回転させることにより、糸Yに糸欠陥が含まれている場合には当該糸欠陥をサクションマウス28によって吸引除去できる。このとき、パッケージPが離間位置に移動してから時間も経過しているため、パッケージプレート34は作動させなくてよい。
この一連の動作において、サクションマウス28が一旦捕捉した糸Yが放されることはない。したがって、サクションマウス28により糸Yが捕捉できていたにも関わらず、サクションマウス28による捕捉動作を一から実施し直す必要はなく、サクションマウス28による糸Yの捕捉の成功率を向上できる。
サクションマウス28が捕捉位置P22から目標位置P23へ向けて移動している間にも糸検出装置28aにより糸Yを検出できない場合、機台制御装置15は、サクションマウス28による糸Yの捕捉が失敗したと判断する。機台制御装置15は、当該紡績ユニット2において一連の動作を所定回数繰り返してもよい。機台制御装置15は、当該紡績ユニット2において糸Yが捕捉できない場合、当該紡績ユニット2にエラーが発生している旨を当該紡績ユニット2の表示部及び/又は表示部16に表示してもよい。
次に、本実施形態において実施される、クレードルアーム21の異常の検出について説明する。
クレードルアーム21に異常が生じている場合とは、例えば、上記のエアーシリンダ21c及び/又はソレノイドバルブに異常が生じている場合を含む。クレードルアーム21に異常が生じていると、ユニットコントローラ10がクレードルアーム21を離間位置に移動するように制御したとしても、クレードルアーム21が想定していた離間位置に移動できないことがある。その結果、想定していた位置よりも巻取ドラム22に近い位置にパッケージPが位置している状態となり、パッケージプレート34がパッケージPに対して強く接触してしまい、第1ステップモーター34mが脱調する。その結果、パッケージプレート34は接触位置に到達できず、前進端センサー34cも設定時間以内にパッケージプレート34が接触位置に到達したことを検出できない。すなわち、機台制御装置15は、パッケージプレート34が待機位置から接触位置へ移動した後、設定時間以内にパッケージプレート34が接触位置に到達したことを検出しない場合、クレードルアーム21に異常が発生していることを検出できる。
機台制御装置15は、第1ステップモーター34mが脱調したことを検出することによって、クレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
機台制御装置15は、クレードルアーム21に異常が発生していることを検出すると、これ以降の動作が行なわれないように糸継台車3と紡績ユニット2を制御する。具体的には、機台制御装置15は、サクションマウス28と逆回転装置35によるパッケージPに対する動作を禁止する。サクションマウス28及び/又は逆回転装置35が各動作位置に向けて既に移動を開始していた場合には、サクションマウス28及び/又は逆回転装置35を、異常が検出された時点で位置していた位置から原点位置に復帰させる。これにより、クレードルアーム21の異常によって予定されている位置に位置していないパッケージPが、サクションマウス28及び/又は逆回転装置35によってダメージを受けることを回避できる。
そして、機台制御装置15は、紡績ユニット2の表示部及び/又は第2エンドフレーム5の表示部16を用いて、当該紡績ユニット2のクレードルアーム21に異常が発生していることを報知する。
なお、クレードルアーム21の異常が検出された場合、サクションパイプ27による空気紡績装置7からの糸Yの捕捉動作も行なわない。
機台制御装置15は、クレードルアーム21の異常が検出された場合、パッケージプレート34を一旦待機位置に復帰させ、クレードルアーム21の離間動作をもう一度実施してから、パッケージプレート34を再び接触位置へ移動させてもよい。これにより、クレードルアーム21が偶然、離間位置へ移動できていなかったような場合に、クレードルアーム21を離間位置へ移動させることができ、紡績ユニット2の稼働効率が低下するのを回避できる。したがって、上記の報知は1つのクレードルアーム21について2回連続で異常が検出された場合に行なわれてもよい。但し、クレードルアーム21を離間位置へ移動させる動作は2回以上(例えば3回)行なわれてもよい。
1つの紡績ユニット2に対してクレードルアーム21の離間動作を連続して行なう場合、他の紡績ユニット2で糸継要求が発生していれば、糸継台車3は、一旦、当該他の紡績ユニット2へ移動して一連の動作を行ない、その後、1つの紡績ユニット2に戻って来て、2回目の離間動作を行なうようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態の紡績機1は、捕捉位置に位置している状態で糸Yを捕捉し、捕捉位置P22から目標位置P23へ移動可能なサクションマウス28と、サクションマウス28が捕捉した糸Yを検出する糸検出装置28aと、糸検出装置28aが、サクションマウス28が捕捉位置P23に位置している状態でサクションマウス28による糸Yの捕捉を検出せず、サクションマウス28が捕捉位置P22から目標位置P23へ移動している途中に糸Yを検出した場合、サクションマウス28の動作を継続するように制御する機台制御装置15と、を備える。
これにより、サクションマウス28が糸Yを捕捉できていた場合、当該捕捉の検出タイミングが遅かったとしてもサクションマウス28の動作が一旦リセットされることがないため、紡績機1は次の動作へ効率的に移行することができる。
紡績機1において、糸Yを巻き取ってパッケージPを形成する巻取装置13を更に備え、サクションマウス28は、パッケージPからの糸Yを捕捉するように構成されていてもよい。
これにより、パッケージPの巻き取りが中断された場合であっても、サクションマウス28によりパッケージPの糸Yを捕捉して、紡績機1は次の動作へ効率的に移行することができる。
紡績機1において、機台制御装置15は、糸検出装置28aが、サクションマウス28が捕捉位置P22に位置している状態でサクションマウス28による糸Yの捕捉を検出せず、サクションマウス28が捕捉位置P22から目標位置P23へ移動している途中に糸Yを検出した場合、サクションマウス28による糸Yの捕捉を継続した状態で、サクションマウス28を原点位置P21に復帰させるようにサクションマウス28を制御してもよい。
これにより、サクションマウス28の動作の精度を維持することができ、サクションマウス28は目標位置P23へ精度良く移動することができる。
紡績機1において、糸Yを切断する切断装置を更に備え、機台制御装置15によりサクションマウス28の動作が継続されている場合、切断装置は糸Yを切断しなくてもよい。切断装置は例えば糸継装置26に設けられている。
従来は、捕捉の検出タイミングが遅かった場合、切断装置を作動させ、サクションマウス28の動作もリセットされていた。紡績機1では、捕捉の検出タイミングが遅かった場合でも切断装置が作動しないため、サクションマウス28の動作を効率良く継続することができる。すなわち、サクションマウス28が捕捉できていた糸Yが切断装置によって切断され、サクションマウス28が糸Yを一から捕捉する必要がなく、一連の動作において時間のロスが発生しない。
紡績機1において、サクションマウス28に接続される吸引空気源4aを更に備え、サクションマウス28は、吸引空気流により糸Yを捕捉してもよい。
これにより、サクションマウス28により糸Yを安定的に捕捉することができる。
紡績機1において、パッケージPを反巻取方向に回転する逆回転装置35を更に備え、サクションマウス28が捕捉位置P22から原点位置P21に移動した後、捕捉位置P22に再び到達したとき、逆回転装置35は、パッケージPを回転させてもよい。
これにより、例えば、パッケージPから除去すべき糸欠陥をサクションマウス28により確実に除去することができる。
紡績機1において、巻取装置13は、複数設けられており、サクションマウス28と、糸検出装置28aと、逆回転装置35とを備え、複数の巻取装置13に対して走行する糸継台車3を更に備え、作業台車3は、パッケージPに接触するパッケージプレート34を更に備え、機台制御装置15は、1回のサイクルにおいて、サクションマウス28が捕捉位置P22に二度目に到達した場合、パッケージプレート34がパッケージPに接触しないようにパッケージプレート34の動作を制御してもよい。
これにより、パッケージPの表面にパッケージプレート34が接触する回数を低減することができ、パッケージPの品質が低下することを回避できる。
紡績機1は、糸Yが巻き取られることにより形成されるパッケージPを支持するクレードルアーム21、パッケージPの周面に接触した状態で回転する巻取ドラム22と、捕捉位置P22に位置している状態でパッケージPの糸Yを捕捉し、捕捉位置P22から目標位置P23へ移動可能なサクションマウス28と、クレードルアーム21の異常を検出する前進端センサー34cと、前進端センサー34cがクレードルアーム21の異常を検出した場合、サクションマウス28が捕捉位置P22へ移動するのを禁止する機台制御装置15と、を備える。
これにより、クレードルアーム21に異常が発生している場合に、サクションマウス28による一連の動作によってパッケージPがダメージを受けることを回避できる。
紡績機1において、クレードルアーム21と巻取ドラム22と有する紡績ユニット2を複数と、複数の紡績ユニット2に対して走行可能に設けられ、サクションマウス28を有する糸継台車3と、を備え、前進端センサー34cが第1の紡績ユニット2のクレードルアーム21の異常を検出した場合、糸継台車3は第1の紡績ユニット2とは別の第2の紡績ユニット2へ走行してもよい。
これにより、異常が発生している可能性が高い紡績ユニット2で糸継台車3が作業を継続しないため、紡績機1全体の稼働効率が低下しない。
紡績機1において、糸継台車3は、接触位置にてパッケージPと接触するパッケージプレート34と、パッケージプレート34を待機位置と接触位置とに移動させる第1ステップモーター34mと、を備え、パッケージプレート34が待機位置から接触位置へ移動した後、設定時間以内にパッケージプレート34が接触位置に到達したことを前進端センサー34cが検出しない場合、機台制御装置15は、糸継台車3により作業が行なわれている紡績ユニット2のクレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、サクションマウス28が意図せずにパッケージPの表面に接触する事態を回避でき、サクションマウス28による一連の動作によってパッケージPがダメージを受けることを回避できる。
紡績機1において、糸継台車3は、接触位置にてパッケージPと接触するパッケージプレート34と、パッケージプレート34を待機位置と接触位置とに移動させる第1ステップモーター34mと、を備え、機台制御装置15は、第1ステップモーター34mが脱調したことを検出すると、パッケージプレート34が接触したパッケージPを支持しているクレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、機台制御装置15は、簡単な構成により、クレードルアーム21の異常を検出することができる。
紡績機1において、サクションマウス28を捕捉位置P22と目標位置P23とに移動させる第2ステップモーター32mを更に備え、機台制御装置15は、第2ステップモーター32mが脱調したことを検出すると、サクションマウス28が糸Yを捕捉しようとしたパッケージPを巻き取っている巻取装置13のクレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
これにより、機台制御装置15は、簡単な構成により、クレードルアーム21の異常を検出することができる。
紡績機1において、パッケージPと接触して、当該パッケージPを反巻取方向に回転する逆回転装置35を更に備え、機台制御装置15は、クレードルアーム21の異常を検出すると、当該クレードルアーム21を有する巻取装置13のパッケージPに対して、逆回転装置35が接触することを禁止してもよい。
クレードルアーム21に異常が発生していると、パッケージPが意図していない位置に位置している場合もある。この場合、逆回転装置35がパッケージPに接触すると、逆回転装置35がパッケージPに対して想定よりも強く接触し、パッケージPにダメージを与えてしまうことが想定される。本発明では、このような事態が発生することを確実に回避できる。
紡績機1において、パッケージPが巻取ドラム22と接触する巻取位置と、巻取位置から離間した離間位置とに移動するようにクレードルアーム21を駆動する駆動部21cを更に備え、クレードルアーム21の異常が検出された場合、機台制御装置15は、駆動部21cを再度駆動してパッケージPを離間位置へ移動させてもよい。
これにより、駆動部21cが破損しているのではなく、クレードルアーム21の動きが鈍いだけのような場合に、駆動部21cが再度駆動されることによりクレードルアーム21を離間位置へ移動させることができる。その結果、当該クレードルアーム21により支持されているパッケージPの巻き取りが中断されている時間が長くなることを回避できる。
紡績機1において、1つのクレードルアーム21について2回連続で異常が検出された場合、当該クレードルアーム21の異常を報知する表示部16及び/又は紡績ユニット2の表示部を更に備えてもよい。
これにより、クレードルアーム21の異常を正確に報知することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、糸検出装置28aは、サクションマウスに連なる吸引管に設けられていた。しかし、糸検出装置は、他の箇所に設けられていてもよく、例えば、サクションマウス28の先端に取り付けられていてもよい。
上記実施形態では、機台制御装置15は、パッケージプレート34を駆動する第1ステップモーター34nの脱調を検出することにより、クレードルアーム21の異常を検出していた。しかし、異常検出装置は、クレードルアーム21の移動距離を検出するセンサーであってもよい。この場合、異常検出装置は、クレードルアーム21が所定距離移動していないことに基づいて、クレードルアーム21に異常が発生していると検出してもよい。
上記実施形態では、サクションマウス238捕捉した糸Yを検出する糸検出装置28aに基づきサクションマウス28の動作が制御されている。しかし、糸検出装置は、サクションパイプ27が捕捉した糸Yを検出するように設けられていてもよい。この場合、機台制御装置15は、糸検出装置の検出結果に基づき、サクションパイプ27の動作を制御する。糸検出装置をサクションマウス28とサクションパイプ27の両方に対して設け、機台制御装置15は、サクションマウス28とサクションパイプ27のそれぞれについて動作の制御を行なってもよい。
上記実施形態では、パッケージPが巻取ドラム22から離間させられ、パッケージプレート34がパッケージPに接触することにより、パッケージPが停止されていた。しかし、紡績ユニット2が離間位置に位置しているパッケージPの惰性回転を停止させるパッケージブレーキを備えている場合、機台制御装置15は、サクションマウス28が捕捉位置P23に到達しないこと及び/又はサクションマウス28を回動する第2ステップモーター28mが脱調したことを検出することによって、クレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
上記実施形態は、パッケージプレート34が糸継台車3に設けられている例に基づき説明した。玉揚台車がパッケージプレートを備えている場合、異常検出装置は、玉揚台車のパッケージプレートが接触位置に到達しないことを検出することによって、クレードルアーム21に異常が発生していることを検出してもよい。
上記実施形態では、糸継装置26と、サクションパイプ27と、サクションマウス28と、パッケージプレート34と、逆回転装置35と、が糸継台車3に設けられている例を説明した。これらの装置の全て又は少なくとも1つは、各紡績ユニット2に設けられていてもよい。
ドラフト装置6の代わりに、コーミングローラを設け、空気紡績装置7は、コーミングローラから供給される繊維束に撚りを与えて糸Yを生成してもよい。
空気紡績装置7は、上記の構成に代えて、互いに反対方向に繊維束に撚りを与える一対のエアージェットノズルを備えていてもよい。
紡績ユニット2では、ドラフト装置6と空気紡績装置7の代わりにオープンエンド紡績装置(ロータ式紡績装置)を設けてもよい。オープンエンド紡績装置とは、コーミングローラ又は空気流によってスライバSの繊維を分離し、分離繊維を高速回転しているロータ内に空気流によって搬送し、ロータの内壁で繊維を収束させる装置である。収束された繊維がオープンエンド紡績装置から引き出されることにより、糸Yが生成される。
紡績ユニット2では、糸貯留装置11が空気紡績装置7から糸Yを引き出す機能を有していたが、デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yが引き出されてもよい。デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yを引き出す場合、糸貯留装置11の代わりに、吸引空気流を用いたスラックチューブ又は機械的なコンペンセータ等を設けてもよい。
紡績ユニット2では、糸継装置26により2つの糸端を接続する構成に代えて、パッケージPからの糸Yを空気紡績装置7に挿入し、ドラフト装置6のドラフト動作と空気紡績装置7の紡績動作を開始することにより、空気紡績装置7からの糸YとパッケージPの糸Yとを接続(ピーシング)してもよい。
紡績機1では、機台高さ方向において、上側で供給された糸Yが下側で巻き取られるように各装置が配置されていた。しかし、下側で供給された糸が上側で巻き取られるように各装置が配置されていてもよい。
紡績機1では、ドラフト装置6のボトムローラの少なくとも一つ及びトラバースガイド23が、第2エンドフレーム5からの動力によって(すなわち、複数の紡績ユニット2共通で)駆動されていた。しかし、紡績ユニット2の各部(例えば、ドラフト装置、紡績装置、巻取装置等)が紡績ユニット2ごとに独立して駆動されてもよい。
糸Yの走行方向において、テンションセンサ9が糸監視装置8の上流側に配置されてもよい。ユニットコントローラ10は、1つ紡績ユニット2ごとに設けられてもよい。紡績ユニット2において、ワキシング装置12、テンションセンサ9及び糸監視装置8は、省略されてもよい。糸Yにワックスを付与しない場合には、ワキシング装置12を省略せずに、ワキシング装置12からワックスのみを取り外してもよい。
図1では、紡績機1は、チーズ形状のパッケージPを巻き取るように図示されているが、コーン形状のパッケージを巻き取ることも可能である。コーン形状のパッケージの場合、糸Yのトラバースにより糸Yの弛みが発生するが、当該弛みは、糸貯留装置11で吸収することができる。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
1…紡績機(糸巻取機)、2…紡績ユニット(糸巻取ユニット)、3…糸継台車(作業台車)、4a…吸引空気源、13…巻取装置、15…機台制御装置(制御部、異常検出装置)、16…表示部(報知部)、21…クレードルアーム(支持部材)、21c…駆動部22…巻取ドラム(ドラム)、28…サクションマウス(捕捉装置)、28a…糸検出装置、28m…第2ステップモーター、34…パッケージプレート(接触部材)、34c…前進端センサー(異常検出装置)、34m…第1ステップモーター、35…逆回転装置、P…パッケージ、Y…糸
Claims (15)
- 捕捉位置に位置している状態で糸を捕捉し、前記捕捉位置から目標位置へ移動可能な捕捉装置と、
前記捕捉装置が捕捉した前記糸を検出する糸検出装置と、
前記糸検出装置が、前記捕捉装置が前記捕捉位置に位置している状態で前記捕捉装置による前記糸の捕捉を検出せず、前記捕捉装置が前記捕捉位置から前記目標位置へ移動している途中に前記糸を検出した場合、前記捕捉装置の動作を継続するように制御する制御部と、を備える糸巻取機。 - 糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置を更に備え、
前記捕捉装置は、前記パッケージからの前記糸を捕捉するように構成されている、請求項1に記載の糸巻取機。 - 前記制御部は、前記糸検出装置が、前記捕捉装置が前記捕捉位置に位置している状態で前記捕捉装置による前記糸の捕捉を検出せず、前記捕捉装置が前記捕捉位置から前記目標位置へ移動している途中に前記糸を検出した場合、前記捕捉装置による前記糸の捕捉を継続した状態で、前記捕捉装置を原点位置に復帰させるように前記捕捉装置を制御する、請求項1又は2に記載の糸巻取機。
- 前記糸を切断する切断装置を更に備え、
前記制御部により前記捕捉装置の動作が継続されている場合、前記切断装置は前記糸を切断しない、請求項1から3の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記捕捉装置に接続される吸引空気源を更に備え、
前記捕捉装置は、吸引空気流により前記糸を捕捉する、請求項1から4の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記パッケージを反巻取方向に回転する逆回転装置を更に備え、
前記捕捉装置が前記捕捉位置から前記原点位置に移動した後、前記捕捉位置に再び到達したとき、前記逆回転装置は、前記パッケージを回転させる、請求項1から5の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記巻取装置は、複数設けられており、
前記捕捉装置と、前記糸検出装置と、前記逆回転装置とを備え、前記複数の巻取装置に対して走行する作業台車を更に備え、
前記作業台車は、前記パッケージに接触する接触部材を更に備え、
前記制御部は、1回のサイクルにおいて、前記捕捉装置が前記捕捉位置に二度目に到達した場合、前記接触部材が前記パッケージに接触しないように前記接触部材の動作を制御する、請求項6に記載の糸巻取機。 - 糸が巻き取られることにより形成されるパッケージを支持する支持部材と、
前記パッケージの周面に接触した状態で回転するドラムと、
捕捉位置に位置している状態で前記パッケージの糸を捕捉し、前記捕捉位置から目標位置へ移動可能な捕捉装置と、
前記支持部材の異常を検出する異常検出装置と、
前記異常検出装置が前記支持部材の異常を検出した場合、前記捕捉装置が前記捕捉位置へ移動するのを禁止する制御部と、を備える糸巻取機。 - 前記支持部材と前記ドラムと有する糸巻取ユニットを複数と、
前記複数の糸巻取ユニットに対して走行可能に設けられ、前記捕捉装置を有する作業台車と、を備え、
前記異常検出装置が第1の前記糸巻取ユニットの前記支持部材の異常を検出した場合、前記作業台車は前記第1の糸巻取ユニットとは別の第2の前記糸巻取ユニットへ走行する、請求項8に記載の糸巻取機。 - 前記作業台車は、
接触位置にて前記パッケージと接触する接触部材と、
前記接触部材を待機位置と前記接触位置とに移動させる第1ステップモーターと、を備え、
前記異常検出装置は、前記接触部材が前記待機位置から前記接触位置へ移動した後、設定時間以内に前記接触部材が前記接触位置に到達したことを検出しない場合、前記作業台車により作業が行なわれている前記糸巻取ユニットの前記支持部材に異常が発生していることを検出する、請求項9に記載の糸巻取機。 - 前記作業台車は、
接触位置にて前記パッケージと接触する接触部材と、
前記接触部材を待機位置と前記接触位置とに移動させる第1ステップモーターと、を備え、
前記異常検出装置は、前記第1ステップモーターが脱調したことを検出すると、前記接触部材が接触した前記パッケージを支持している前記支持部材に異常が発生していることを検出する、請求項9に記載の糸巻取機。 - 前記捕捉装置を前記捕捉位置と前記目標位置とに移動させる第2ステップモーターを更に備え、
前記異常検出装置は、前記第2ステップモーターが脱調したことを検出すると、前記捕捉装置が前記糸を捕捉しようとした前記パッケージを巻き取っている前記巻取装置の前記支持部材に異常が発生していることを検出する、請求項8から11の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記パッケージと接触して、当該パッケージを反巻取方向に回転する逆回転装置を更に備え、
前記制御部は、前記異常検出装置が前記支持部材の異常を検出すると、当該支持部材を有する前記巻取装置の前記パッケージに対して、前記逆回転装置が接触することを禁止する、請求項7から12の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記パッケージが前記ドラムと接触する巻取位置と、前記巻取位置から離間した離間位置とに移動するように前記支持部材を駆動する駆動部を更に備え、
前記異常検出装置が前記支持部材の異常を検出した場合、前記制御部は、前記駆動部を再度駆動して前記パッケージを前記離間位置へ移動させる、請求項8から13の何れか一項に記載の糸巻取機。 - 前記異常検出装置が1つの前記支持部材について2回連続で異常を検出した場合、当該支持部材の異常を報知する報知部を更に備える、請求項8から14の何れか一項に記載の糸巻取機。
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