JP2023142133A - 糸巻取機 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸道の位置が変更された後に糸を的確に吸引して捕捉可能な捕捉装置を備える糸巻取機を提供する。【解決手段】紡績機は、紡績装置と、巻取装置と、糸外し部材と、捕捉装置24と、を備える。紡績装置は、糸5を供給する。巻取装置は、紡績装置が供給した糸5を巻き取ってパッケージを形成する。糸外し部材は、紡績装置から巻取装置までの間に位置する糸5に作用することによって、糸5の巻取時の糸道である第1糸道から、第1糸道とは位置が異なる第2糸道に糸道を変更させる。捕捉装置24は、糸5を吸引して捕捉する吸引口62を有しており、第1糸道に対向しない向きであって、かつ、第2糸道に対向する向きに吸引口62が配置される。【選択図】図5

Description

本発明は、主として、糸を吸引して捕捉する捕捉装置を備える糸巻取機に関する。
特許文献1は、給糸ボビンに巻かれた糸を巻取装置によって巻き取ってパッケージを形成するワインダユニットを開示する。給糸ボビンと巻取装置の間の糸道(糸走行経路)には、ヤーントラップが配置されている。ヤーントラップは、筒状の部材であり、糸に接近して設けられている。ヤーントラップに吸引流を発生させることにより、ヤーントラップに糸を捕捉させることができる。また、ワインダユニットは、ヤーントラップを糸道に対して接近又は離間する方向に移動することが可能なヤーントラップ駆動部を備える。
特許第5471923号公報
特許文献1のワインダユニットでは、糸道に対してヤーントラップを接近又は離間させることは記載されているが、糸道の位置が変更されることについては記載されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、糸道の位置が変更された後に糸を的確に吸引して捕捉可能な捕捉装置を備える糸巻取機を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の糸巻取機が提供される。即ち、糸巻取機は、給糸部と、巻取装置と、糸道変更部材と、捕捉装置と、を備える。前記給糸部は、糸を供給する。前記巻取装置は、前記給糸部が供給した糸を巻き取ってパッケージを形成する。前記糸道変更部材は、前記給糸部から前記巻取装置までの間に位置する糸に作用することによって、糸の巻取時の糸道である第1糸道から、前記第1糸道とは位置が異なる第2糸道に糸道を変更させる。前記捕捉装置は、糸を吸引して捕捉する吸引口を有しており、前記第1糸道に対向しない向きであって、かつ、前記第2糸道に対向する向きに前記吸引口が配置される。
これにより、捕捉装置を用いて第2糸道に位置する糸を的確に吸引して捕捉することができる。
前記の糸巻取機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、糸巻取機は、糸貯留ローラと、糸掛け部材と、糸外し部材と、を備える。前記糸貯留ローラは、前記給糸部より糸走行方向の下流であって、前記巻取装置より糸走行方向の上流に配置され、糸を外周面に巻き付けて一時的に貯留する。前記糸掛け部材は、糸と接触した状態で前記糸貯留ローラと一体的に回転することによって前記糸貯留ローラの外周面に糸を巻き付ける。前記糸外し部材は、糸に作用して前記糸掛け部材から糸を外す糸外し位置と、前記糸外し位置から退避した退避位置と、の間で位置を切り替える。前記糸外し部材が前記糸道変更部材である。
これにより、糸外し部材によって糸掛け部材から糸が外され、糸に糸掛け部材の抵抗が作用しない状態において、捕捉装置が糸を安定的に吸引して捕捉することができる。
前記の糸巻取機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記捕捉装置の前記吸引口は、前記第2糸道のうち、前記糸外し位置にある前記糸外し部材と前記巻取装置を接続する糸道の少なくとも一部分に対向するように配置されている。前記糸掛け部材の動作軌跡は前記第1糸道と重複している。前記糸掛け部材よりも、前記糸貯留ローラの径方向外側に前記第2糸道が位置している。
これにより、糸外し部材が糸掛け部材から糸を外した後に、第2糸道に位置する糸と糸掛け部材が接触することを回避できる。また、第1糸道と第2糸道を大きく離すことができるので、糸の巻取時に捕捉装置が糸を吸引する事態を発生しにくくすることができる。
前記の糸巻取機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、糸巻取機は、前記捕捉装置より糸走行方向の下流であって、前記巻取装置より糸走行方向の上流に配置され、糸をガイドする糸ガイドを備える。前記糸外し部材が退避位置から糸外し位置に移動することにより、前記糸ガイドを支点として糸の位置が変化して、前記第1糸道から前記第2糸道に切り替わる。
これにより、糸ガイドを支点として第1糸道から第2糸道への切り替えを安定的に行うことができ、第2糸道の位置も安定するため、捕捉装置が第2糸道に位置する糸をより的確に吸引して捕捉することができる。
前記の糸巻取機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記捕捉装置は、前記吸引口から吸引された糸が流れる吸引管を備える。前記吸引管よりも装置正面側に前記吸引口が配置される。
これにより、オペレータがアクセスし易い位置に吸引口があるので、吸引口の清掃を容易に行うことができる。
前記の糸巻取機においては、前記捕捉装置が糸を吸引する際に前記吸引口に向けて糸を押し込む押込み装置を備えることが好ましい。
これにより、捕捉装置が糸を捕捉する確率を上げることができる。
前記の糸巻取機においては、前記押込み装置は、気体の噴射により前記吸引口に向けて糸を押し込むか、又は、糸に接触して糸を押圧することによって前記吸引口に向けて糸を押し込むことが好ましい。
これにより、一般的なアクチュエータを用いて糸を押圧できる。
本発明の一実施形態に係る紡績機の全体的な構成を示す正面図。 糸の巻取中の紡績ユニット及び糸継台車の側面図。 糸端を糸継装置に案内した状態の紡績ユニット及び糸継台車の側面図。 糸貯留装置の近傍の拡大側面図。 捕捉装置の近傍の平面図。 シリンダを用いて糸を押し込む変形例の平面図。
本発明の一実施形態に係る紡績機(糸巻取機)1について、図面を参照して説明する。以下の説明において、「上流側」及び「下流側」とは、それぞれ、糸5、スライバ4a又は繊維束4bの走行方向における上流側及び下流側を意味する。
図1に示すように、紡績機1は、ブロアボックス111と、制御ボックス112と、複数の紡績ユニット2と、糸継台車80と、を備える。複数の紡績ユニット2は、所定の方向(並列方向)に並べて配置されている。それぞれの紡績ユニット2は、紡績を行って糸5を生成してパッケージ7を形成する。
ブロアボックス111内には、負圧源として機能するブロア113等が配置されている。制御ボックス112には、中央制御装置115と、表示部116と、操作部117と、が配置されている。
中央制御装置115は、紡績機1の各部を集中的に管理及び制御する。中央制御装置115は、各紡績ユニット2が備えるユニット制御部15(図2)に、図略の信号線を介して接続されている。本実施形態では、それぞれの紡績ユニット2がユニット制御部15を備えているが、所定数(例えば、2つ又は4つ)の紡績ユニット2が1つのユニット制御部15を共用してもよい。
表示部116は、紡績ユニット2に対する設定内容、及び/又は、各紡績ユニット2の状態に関する情報等を表示することができる。操作部117は、オペレータが紡績機1の設定を行うために、及び/又は、表示部116に表示する情報の選択を行うために操作される。表示部116と操作部117は、タッチパネルディスプレイにより構成されていてもよい。
本明細書では、紡績機1のうちオペレータが主としてアクセスする面を正面と称する。紡績機1の正面は、例えば、表示部116又は操作部117が配置されている側の面である。また、紡績機1の正面は、紡績ユニット2の各部をオペレータが視認可能な面である。また、紡績機1の正面は、オペレータが紡績ユニット2の各部に容易にアクセス可能な面でもある。正面と背面を接続する方向を前後方向と称する。平面視において、前後方向は、紡績ユニット2の並列方向と直交する。
図2に示すように、各紡績ユニット2は、ドラフト装置21と、紡績装置22と、糸貯留装置23と、捕捉装置24と、巻取装置25と、を備える。これらの装置は、糸5等の走行方向において上流側から下流側へ向かって順に配置されている。
糸継台車80は、各紡績ユニット2に対して移動可能に設けられている。糸継台車80は、複数の紡績ユニット2に対して1つ備えられている。図1では1台の糸継台車80が図示されているが、紡績機1は、複数台の糸継台車80を備えていてもよい。糸継台車80は、後述するように、糸継装置82と、サクションパイプ83と、サクションマウス84と、を備える。糸継台車80を省略し、各紡績ユニット2が糸継装置82と、サクションパイプ83と、サクションマウス84と、を備えていてもよい。紡績機1において、サクションマウス84は省略してもよい。
ドラフト装置21は、紡績ユニット2の上部に設けられている。ドラフト装置21は、複数のドラフトローラ対を備える。それぞれのドラフトローラ対は、2つのドラフトローラによって構成される。
具体的には、ドラフト装置21は、4つのドラフトローラ対を備える。4つのドラフトローラ対は、上流側から下流側へ向かって順に配置された、バックローラ対41、サードローラ対42、ミドルローラ対43、及びフロントローラ対44である。ミドルローラ対43の各ドラフトローラには、エプロンベルト45が設けられている。
4つのドラフトローラ対のそれぞれは、互いに対向する駆動ローラ及び従動ローラを有している。4つのドラフトローラ対に関して、それぞれの駆動ローラに、図略のモータ等の駆動部が設けられている。それぞれの駆動ローラは、駆動部によって当該駆動ローラの軸線を中心に回転駆動される。本実施形態では、紡績ユニット2毎に駆動ローラの駆動部が設けられる。そのため、ある紡績ユニット2のドラフトローラ対は、他の紡績ユニット2のドラフトローラ対に対して独立して動作可能である。なお、複数の紡績ユニット2のドラフトローラ対を共通の駆動部によって駆動してもよい。
ドラフト装置21は、スライバ供給部20から供給されるスライバ4aを、各ドラフトローラ対の駆動ローラと従動ローラとの間で挟み込んで搬送することによって、所定の繊維量又は太さとなるまで引き伸ばして(ドラフトして)、繊維束4bを生成する。ドラフト装置21によって生成された繊維束4bは、紡績装置22に供給される。
スライバ供給部20は、ドラフト装置21よりも上流側に配置されている。スライバ供給部20には、スライバ4aが収容される容器であるケンスが配置される。
紡績装置22は、本実施形態では空気紡績装置である。紡績装置22は、ドラフト装置21によって生成された繊維束4bに旋回空気流を作用させることにより、撚りを加えて糸5を生成する。紡績装置22は、ドラフト装置21よりも下流側に配置されている。
紡績装置22は、生成した糸5を下流側に供給する。紡績装置22は、糸5を供給しているため給糸部に相当する。紡績装置22によって生成された糸5は、紡績装置22から巻取装置25に向かって走行し、巻取装置25によって巻き取られる。紡績装置22と巻取装置25との間には、糸5が走行する糸道が形成される。
糸貯留装置23は、紡績装置22によって生成された糸5を引き出して一時的に貯留する。糸貯留装置23は、紡績装置22よりも下流側であって、巻取装置25よりも上流側に配置されている。
糸貯留装置23は、糸貯留ローラ51と、電動モータ52と、糸掛け部材53と、糸外し部材(糸道変更部材)55と、貯留量センサ56と、を備える。
糸貯留ローラ51は、電動モータ52により回転駆動される。糸貯留ローラ51は、その外周面に糸5を巻き付けて一時的に貯留する。糸貯留ローラ51は、外周面に糸5を巻き付けた状態で所定の回転速度で回転することによって、紡績装置22から糸5を所定の速度で引き出すことができる。
糸掛け部材53は、糸5を引っ掛けることが可能である。糸掛け部材53は糸貯留ローラ51に対して相対回転可能に支持されている。糸掛け部材53には、例えば磁気的手段等からなるトルク発生手段により、糸貯留ローラ51に対し相対回転するのに抗するトルク(抵抗トルク)が掛かる。これにより、糸5に掛かる張力がこの抵抗トルクに打ち勝つほどに強ければ、糸掛け部材53は糸貯留ローラ51から独立して回転して、糸5を前記糸貯留ローラ51から解舒する。糸5に掛かる張力が抵抗トルクよりも弱ければ、糸掛け部材53は糸貯留ローラ51と一体的に回転し、糸5を前記糸貯留ローラ51に巻き付ける。なお、糸掛け部材53を回転駆動する駆動部を設けてもよい。
糸外し部材55は、糸貯留ローラ51の近傍に配置されている。糸外し部材55は、糸掛け部材53から糸5を外す糸外し動作を行うことができる。糸外し部材55は図1に示すようにL字状の部材として構成され、その端部が回転可能に支持されている。
糸外し部材55は、図4に示すように、退避位置と糸外し位置との間で移動可能に設けられている。糸外し部材55は、退避位置から糸外し位置に移動する過程で、糸貯留ローラ51よりも下流側の空間を通過する。このとき、糸掛け部材53に引っ掛かっている糸5があれば、当該糸5に糸外し部材55が作用して、この糸5が糸掛け部材53から外れる。糸掛け部材53から糸5が外れることにより、糸貯留ローラ51に巻かれた糸5は、糸貯留ローラ51から解舒される。
糸外し部材55は各紡績ユニット2に設けられており、それぞれの糸外し部材55に対して単独の駆動部(モータ又はエアシリンダ等)が設けられている。糸外し部材55の駆動部は、ユニット制御部15によって制御される。従って、糸外し部材55は、他の紡績ユニット2の糸外し部材55に対して独立して動作することができる。
貯留量センサ56は、糸貯留ローラ51の糸貯留量を検知することができる。貯留量センサ56は、糸貯留ローラ51の外周面の適宜の位置に対向するように配置されている。貯留量センサ56は、この位置における糸5の有無を検出する。貯留量センサ56は、検出した検出信号をユニット制御部15へ送信する。ユニット制御部15は、この検出信号に基づいて、糸貯留量が所定量以上であるか否かを検知することができる。
糸貯留装置23は、糸貯留ローラ51の外周面に糸5を一時的に貯留することができるので、糸5の一種のバッファとして機能する。これにより、紡績装置22における紡績速度と、巻取速度(後述のパッケージ7に巻き取られる糸5の走行速度)と、が何らかの理由により一致しないことによる不具合(例えば、糸5の弛み等)を解消することができる。
紡績装置22と糸貯留装置23との間には、糸監視装置47が設けられている。糸監視装置47は、糸貯留装置23よりも上流側(紡績装置22側)で糸5の状態を検知する。紡績装置22によって生成された糸5は、糸貯留装置23によって貯留される前に糸監視装置47を通過する。
糸監視装置47は、走行する糸5の品質を光センサによって監視し、糸5に含まれる糸欠陥を検出する。糸欠陥としては、例えば、糸5の太さの異常、及び/又は、糸5に含まれる異物等がある。糸監視装置47は、糸5の糸欠陥を検出した場合、ユニット制御部15へ糸欠陥検出信号を送信する。糸監視装置47は、光センサの代わりに、例えば静電容量式のセンサを用いて糸5の品質を監視してもよい。糸監視装置47は、これらの糸欠陥に代えて、或いは、これらの糸欠陥に加えて、糸5のテンションの異常を検出するように構成されていてもよい。
ユニット制御部15は、糸監視装置47の検出結果に基づいて、糸5を切断するか否かを判断する。糸5の切断は、ユニット制御部15が、紡績装置22による紡績を停止するように制御することによって実現される。糸5の切断は、ドラフト装置21によるドラフト(例えば、バックローラ対41の回転)を停止することによって実現されてもよい。紡績装置22が紡績を停止する場合でも、ドラフト装置21から紡績装置22への繊維束4bの供給が停止される場合でも、紡績装置22による紡績は実質的に中断されることになる。紡績ユニット2にカッタを備え、ユニット制御部15がカッタにより糸5の切断を行ってもよい。カッタによって糸5が切断される場合でも、ユニット制御部15は、紡績装置22による紡績が実質的に中断するように制御する。
捕捉装置24は、紡績装置22と巻取装置25の間で糸5が分断された場合に、パッケージ7側の糸5を吸引する。捕捉装置24は、糸貯留装置23よりも下流であって、巻取装置25よりも上流に配置されている。本実施形態では、捕捉装置24の吸引口62は糸道に対する距離が変化しないように固定されているが、多少移動可能であってもよい。例えば、捕捉装置24の吸引口62は、糸道に対して少しだけ接近及び退避する方向に移動可能であってもよい。言い換えると、捕捉装置24の吸引口62の移動可能長さは、サクションマウス84の吸引口の移動可能長さよりは短い。後述の糸継台車80が当該紡績ユニット2に対して作業を行うとき、捕捉装置24は、糸継台車80が備える糸継装置82よりも上流側に位置する。捕捉装置24は、糸5の分断が発生した場合に、巻取装置25側の糸5、言い換えればパッケージ7側の糸5を、糸継装置82よりも上流側で捕捉することができる。
糸継装置82は、図示しない糸寄せレバーを備える。捕捉装置24によって捕捉された糸5は、糸寄せレバーを動作させることによって糸継装置82へ取り込まれる。
糸継台車80は更に、サクションマウス84を備える。サクションマウス84は、パッケージ7側の糸5を捕捉装置24によって捕捉しないときに、捕捉装置24に代わって当該糸5を捕捉する。糸継台車80の構成については後述する。
糸5の分断が発生した場合、ユニット制御部15は、捕捉装置24の使用/不使用を決定し、当該決定に基づいて捕捉装置24を適宜制御する。捕捉装置24及びサクションマウス84は、パッケージ7側の糸5の捕捉のために択一的に選択されて用いられる。従って、捕捉装置24の使用はサクションマウス84の不使用を意味し、捕捉装置24の不使用はサクションマウス84の使用を意味する。
ユニット制御部15が捕捉装置24の使用を決定した場合、捕捉装置24は、ユニット制御部15によって、糸貯留装置23よりも下流側で、パッケージ7側の糸5を吸引して捕捉するように制御される。捕捉装置24が糸5を捕捉するタイミングは、糸外し部材55が糸外し動作を行って糸貯留ローラ51の糸5を解舒し始めた後であって、かつ、分断された糸5(パッケージ7側の糸5)の糸端が捕捉装置24を通過する前のタイミングである。捕捉装置24がパッケージ7側の糸5を捕捉することにより、パッケージ7側の糸5が糸継装置82の近傍に位置する。なお、図3には、パッケージ7側の糸5を捕捉装置24が捕捉した状態が示されている。
捕捉装置24は、吸引管61を備える。吸引管61の先端(長手方向一端)に吸引口62が形成されている。吸引口62は、紡績ユニット2に形成される後述の第2糸道の途中部に向かって開口している。吸引管61は、配管等を介して、ブロア113等の負圧源に接続されている。これにより、吸引口62(吸引管61内)に吸引流を発生させることができる。後述のサクションマウス84とは異なり、本実施形態の吸引口62の位置は一定である。
糸貯留装置23よりも下流側であって巻取装置25よりも上流側には、上ガイド48aと、下ガイド(糸ガイド)48bと、ワキシング装置49と、を備える。
上ガイド48a及び下ガイド48bは、糸貯留ローラ51よりも下流側に配置されている。下ガイド48bは、上ガイド48aよりも下流側に配置されている。また、上ガイド48a及び下ガイド48bは、糸走行方向でワキシング装置49を挟み込むように配置されている。図5に示すように、上ガイド48a及び下ガイド48bには、前後方向に細長い開口(凹部)が形成されている。そのため、上ガイド48a及び下ガイド48bは、糸5が前後方向に移動することを許容する。ただし、糸5は巻取装置25側から引っ張られるため、下ガイド48bにおいては、糸5の前後方向の位置は実質的に一定である。つまり、第1糸道と第2糸道が切り替わる際は、下ガイド48bを支点として糸5の位置が変更される。
ワキシング装置49は、糸5に付与するワックスを保持する。ワキシング装置49は、糸貯留装置23と巻取装置25との間において走行中の糸5にワックス付けを行う。
巻取装置25は、糸貯留装置23を通過した糸5を巻き取ってパッケージ7を形成する。巻取装置25は、糸貯留装置23よりも下流側に配置されている。
巻取装置25は、クレードル装置71と、パッケージ回転装置72と、トラバース装置73と、を備える。
クレードル装置71は、1対のクレードルアーム74を備える。クレードル装置71は、糸5を巻き取るためのボビン7a(ひいてはパッケージ7)を、1対のクレードルアーム74の間で回転可能に支持することができる。クレードルアーム74は、支軸75を中心として回転することができる。
パッケージ回転装置72は、巻取ドラム76と、ドラム駆動モータ77と、を備える。巻取ドラム76は、ボビン7a又はパッケージ7の外周面に接触することができる。ドラム駆動モータ77の出力軸は、適宜の手段によって巻取ドラム76に連結されている。ドラム駆動モータ77によって巻取ドラム76を駆動することで、パッケージ7を巻取方向に回転させることができる。ドラム駆動モータ77は正逆回転可能に構成されている。従って、パッケージ7を巻取方向とは逆方向に回転させることもできる。
トラバース装置73は、トラバースガイド78と、トラバース駆動モータ79と、を備える。トラバースガイド78は、パッケージ7に巻き取られる糸5を引っ掛けることができる。トラバースガイド78は、パッケージ7の巻幅方向に往復動することができる。トラバース駆動モータ79の出力軸は、適宜の手段によってトラバースガイド78に連結されている。トラバースガイド78が糸5を保持した状態で、トラバース駆動モータ79によってトラバースガイド78を往復駆動することによって、パッケージ7に巻き取られる糸5をトラバースすることができる。
巻取装置25は、トラバース装置73のトラバースガイド78を往復動させながら、パッケージ回転装置72の巻取ドラム76を回転させる。これにより、巻取装置25は、糸5をトラバースしつつ、糸5をパッケージ7に巻き取る。
本実施形態において、各紡績ユニット2に対して単独のドラム駆動モータ77が設けられている。また、各紡績ユニット2に対して単独のトラバース駆動モータ79が設けられている。従って、巻取ドラム76及びトラバースガイド78は、他の紡績ユニット2の巻取ドラム76及びトラバースガイド78に対して独立して動作することができる。
図1に示すように、紡績機1には、レール101が設けられている。レール101は、複数の紡績ユニット2が並ぶ方向に沿って延びるように配置されている。糸継台車80は、レール101の上を走行可能に構成されている。これにより、糸継台車80は、複数の紡績ユニット2に対して移動することができる。
糸継台車80は、糸5の分断が発生した紡績ユニット2に対応する作業位置まで走行して、当該紡績ユニット2において糸継処理を行う。糸継台車80は、この糸継処理を、紡績ユニット2に備えられた捕捉装置24等と連携しながら、又は、当該糸継台車80が備える装置(後述のサクションマウス84等)を用いて行う。
糸継台車80は、走行車輪81と、糸継装置82と、サクションパイプ83と、サクションマウス84と、台車制御部85と、を備える。
走行車輪81は、図略の駆動手段(例えばモータ)によって回転駆動可能に構成されている。走行車輪81が駆動されることによって、糸継台車80が複数の紡績ユニット2のそれぞれに対して走行することができる。
サクションパイプ83は、パイプ状の部分を有する部材である。サクションパイプ83の先端には開口が形成されている。サクションパイプ83は適宜の負圧源(例えばブロア113)に接続されている。従って、サクションパイプ83の先端に吸引流を発生させることができる。
サクションパイプ83は回転可能に支持されている。サクションパイプ83が回転することにより、その先端を、紡績装置22に対して接近又は退避させることができる。糸5に分断が発生した場合に、サクションパイプ83は一側に回転することにより紡績装置22に接近する。図3には、紡績装置22に接近した状態のサクションパイプ83が鎖線で示されている。サクションパイプ83は、紡績装置22に接近した後に、紡績装置22側の糸5を吸い込んで捕捉する。その後、サクションパイプ83は他側に回転し、紡績装置22側の糸5を糸継装置82の近傍に位置させる。
サクションマウス84は、パイプ状の部分を有する部材である。サクションマウス84の先端には開口が形成されている。サクションマウス84はブロア113等の負圧源に接続されている。従って、サクションマウス84の先端の開口に吸引流を発生させることができる。
サクションマウス84は回転可能に支持されている。サクションマウス84が回転することにより、その先端の開口を、巻取装置25に対して接近した位置又は退避した位置に移動させることができる。糸5に分断が発生し、更にユニット制御部15がサクションマウス84の使用を決定した場合に、サクションマウス84は一側に回転することにより巻取装置25に接近する。サクションマウス84は、巻取装置25に接近した後に、パッケージ7側の糸5を吸い込んで捕捉する。その後、サクションマウス84は他側に回転し、パッケージ7側の糸5を糸継装置82の近傍に位置させる。
糸継装置82は、糸5の分断の発生後に、サクションパイプ83によって捕捉された紡績装置22側の糸5と、捕捉装置24又はサクションマウス84により捕捉されたパッケージ7側の糸5と、の糸継ぎを行う。糸継装置82は、図略の糸寄せレバーを備える。糸継装置82は、糸寄せレバーを動作させることにより、糸継装置82の近傍に位置する糸5を取り込むことができる。本実施形態において、糸継装置82は、旋回空気流により糸端同士を撚り合わせるスプライサ装置である。糸継装置82は、前記のスプライサ装置に限定せず、例えば機械式のノッタ等とすることもできる。
台車制御部85は、図示しないCPU、ROM、RAM等を有する公知のコンピュータとして構成されている。台車制御部85は、糸継台車80が備える各部の動作を制御することによって、糸継台車80が行う糸継処理を制御する。
糸継台車80は、通常、レール101上の適宜の位置で待機している。何れかの紡績ユニット2において糸5の分断が発生すると、糸継台車80は、糸5の分断が発生した紡績ユニット2へ移動する。
次に、図4及び図5を参照して、糸外し部材55が糸外し動作を行ったときの糸道の変化と、吸引口62の位置及び向きについて説明する。
以下では、図4に示すように、糸外し部材55が退避位置にあり、糸5の巻取りを行ってパッケージ7を形成するときの糸道を第1糸道と称する。また、糸外し部材55が糸外し位置にあり、第1糸道とは位置が異なる糸道を第2糸道と称する。本実施形態において第2糸道は、例えば巻取りの開始時又は糸切れの発生時において、糸継ぎを行うために糸掛け部材53から糸5を外した状態の糸道である。つまり、本実施形態では糸外し部材55が動作することにより糸道が変更するため、糸外し部材55は糸道変更部材に相当する。図5に示すように、第1糸道と第2糸道は紡績ユニット2の並列方向における位置は実質的に同じであるが、前後方向における位置が異なる。
糸5の巻取り時において、糸5は糸掛け部材53に掛けられているため、第1糸道と糸掛け部材53の動作軌跡は重複する。また、第2糸道は、糸掛け部材53よりも、糸貯留ローラ51の径方向外側に位置する。これにより、糸外し部材55が糸掛け部材53から糸5を外した後において、糸掛け部材53が糸5と接触することを防止できる。
上述したように、糸外し部材55が糸外し動作を行って糸貯留ローラ51からの糸5の解舒が始まった後の所定のタイミングにおいて、捕捉装置24による糸5の捕捉が行われる。つまり、捕捉装置24による糸5の捕捉が行われるタイミングにおける糸道は、第2糸道である。そのため、本実施形態では、図5に示すように、第1糸道に対向しない向きであって、かつ、第2糸道の少なくとも一部に対向する向きに吸引口62が配置されている。吸引口62が第2糸道に対向するとは、吸引口62を軸方向に延長したときに吸引口62が第2糸道に重なるという意味である。軸方向とは、例えば、吸引口62の近傍における吸引管61の長手方向であるか、あるいは、吸引口62の流路断面積の法線方向である。
吸引口62を第2糸道に対向させることにより、第2糸道に位置する糸5を的確に吸引して捕捉することができる。本実施形態では、捕捉装置24には図略のシャッタが設けられており、捕捉装置24による糸5の吸引捕捉に関連して、シャッタが閉じた状態から開いた状態へと切り替えられる。糸5の巻取り中は、シャッタは閉じた状態である。しかし、何らかの事情により糸5の巻取り中に吸引口62に吸引流が発生した場合においても、糸5は第1糸道に位置するため吸引流が糸5に作用しにくい。そのため、糸5の巻取り中に捕捉装置24が糸5を捕捉してしまうことを防止できる。なお、シャッタを省略し、紡績機1の稼動中は捕捉装置24の吸引口62に継続して吸引流が発生するようにしてもよい。
また、吸引管61は、紡績ユニット2の並列方向に平行ではなく、並列方向に傾斜して配置されている。具体的には、吸引口62が最も装置正面側に近くなるように位置しており、吸引管61は吸引口62よりも装置背面側に位置している。言い換えれば、吸引口62の近傍において、吸引管61は、吸引口62から吸引流の下流側に向かうにつれて装置背面側に近づくように傾斜している。これにより、吸引口62が装置正面側を向くため、オペレータが吸引口62にアクセスし易い。従って、オペレータは、吸引口62の清掃を容易に行うことができる。なお、吸引管61の向きは特に限定されず、並列方向に対して平行であってもよいし、本実施形態とは反対側に傾斜していてもよい。
上述したように、本実施形態の糸道は下ガイド48bを支点として変更される。そのため、下ガイド48bよりも下流側において、第1糸道と第2糸道が重なる。この点、本実施形態の吸引口62は、糸貯留装置23(特に糸外し部材55)よりも下流側であって下ガイド48bよりも上流側に配置されている。言い換えれば、第1糸道と第2糸道が重ならない位置に吸引口62が配置されている。これにより、吸引口62は、第2糸道に位置する糸5に強い吸引流を作用させつつ、第1糸道に位置する糸5に吸引流を殆ど作用させない。
図4に示すように、本実施形態の吸引管61は、斜め上向きに配置されている。言い換えれば、吸引口62の近傍において、吸引管61は、吸引口62から吸引流の下流側に向かうにつれて鉛直方向下側に近づくように傾斜している。なお、吸引管61は、水平面に沿うように配置されてもよいし、斜め下向きに配置されてもよい。
また、紡績機1は、吸引口62による糸5の捕捉を補助するブロー装置(押込み装置)91を備える。ブロー装置91は、送風機に接続されているか、又は、圧縮空気を貯留するタンクに接続されている。ブロー装置91は、ユニット制御部15の制御により、噴射口91aから気体を噴射することができる。ブロー装置91が噴射する気体は空気であってもよいし、空気以外の気体であってもよい。
ブロー装置91の噴射口91aは、第1糸道に対向しないように、かつ、第2糸道に対向するように配置されている。対向の意味は上述した吸引口62に関する説明と同じである。これにより、噴射口91aから噴射した気体が第2糸道に位置する糸5に作用する。更に、本実施形態では、噴射口91aは、吸引口62に対向するように配置されている。これにより、噴射口91aは、第2糸道に位置する糸5を吸引口62に向けて押し込むことができる。その結果、吸引口62が糸5の捕捉に失敗する確率を低くすることができる。なお、噴射口91aから噴射した気体により糸5が吸引口62に近づくのであれば、噴射口91aは吸引口62に対向していなくてもよい。
また、ブロー装置91を有効に活用するために、ユニット制御部15は、ブロー装置91が気体を噴射するタイミングにおいて、吸引口62に吸引流を発生させていることが好ましい。なお、ブロー装置91が気体の噴射を開始するタイミングと、吸引口62に吸引流を発生させ始めるタイミングは何れが先であってもよい。ブロー装置91からの気体の噴射は、糸5が捕捉装置24により捕捉され得るタイミングよりも後のタイミングで停止される。
ブロー装置91は、必須の構成要素ではなく省略することもできる。ブロー装置91を省略しても、吸引口62から発生する吸引流のみにより、第2糸道に位置する糸5を吸引することは可能である。
本実施形態では、噴射口91aから噴射した気体を直接用いて糸5を吸引口62に向けて押し込む。これに代えて、気体を噴射した際に周りの空気を吸引する現象を利用した装置(エアサッカー)を吸引口62に設け、当該装置を用いて、吸引口62に向けて糸5を押し込んでもよい。
また、図6に示すように、ブロー装置91に代えて、機械的に糸5を押圧するシリンダ(押込み装置)92を用いてもよい。シリンダ92は、チューブ92aとロッド92bとを備える。ロッド92bは、チューブ92aに対してスライド可能である。シリンダ92は、電動シリンダ又はエアシリンダである。ユニット制御部15の制御によってシリンダ92に動力が供給されることにより、ロッド92bがチューブ92aに対してスライドする。
捕捉装置24の吸引口62とシリンダ92は、対向するように配置されている。また、ロッド92bの動作軌跡は、第2糸道と重なる。これにより、ロッド92bを吸引口62側に移動させることにより、ロッド92bが糸5に接触して糸5を押圧する。その結果、糸5が吸引口62に向けて押し込まれるため、吸引口62が糸5の捕捉に失敗する確率を低くすることができる。
機械的に糸5を押圧する押込み装置は、シリンダ92に限られず、例えば回転駆動されるアーム状の部材であってもよい。アーム状の部材が回転することにより、糸5を吸引口62に向けて押し込むことができる。
以上に説明したように、本実施形態の紡績機1は、紡績装置22と、巻取装置25と、糸外し部材55と、捕捉装置24と、を備える。紡績装置22は、糸5を供給する。巻取装置25は、紡績装置22が供給した糸5を巻き取ってパッケージ7を形成する。糸外し部材55は、紡績装置22から巻取装置25までの間に位置する糸5に作用することによって、糸5の巻取時の糸道である第1糸道から、第1糸道とは位置が異なる第2糸道に糸道を変更させる。捕捉装置24は、糸5を吸引して捕捉する吸引口62を有しており、第1糸道に対向しない向きであって、かつ、第2糸道に対向する向きに吸引口62が配置される。
これにより、捕捉装置24を用いて第2糸道に位置する糸5を的確に吸引して捕捉することができる。
本実施形態の紡績機1は、糸貯留ローラ51と、糸掛け部材53と、糸外し部材55と、を備える。糸貯留ローラ51は、紡績装置22より糸走行方向の下流であって、巻取装置25より糸走行方向の上流に配置され、糸5を外周面に巻き付けて一時的に貯留する。糸掛け部材53は、糸5と接触した状態で糸貯留ローラ51と一体的に回転することによって糸貯留ローラ51の外周面に糸5を巻き付ける。糸外し部材55は、糸5に作用して糸掛け部材53から糸5を外す糸外し位置と、糸外し位置から退避した退避位置と、の間で位置を切り替える。糸外し部材55が糸外し部材55である。
これにより、糸外し部材55によって糸掛け部材53から糸5が外され、糸5に糸掛け部材53の抵抗が作用しない状態において、捕捉装置24が糸5を安定的に吸引して捕捉することができる。
本実施形態の紡績機1において、捕捉装置24の吸引口62は、第2糸道のうち、糸外し位置にある糸外し部材55と巻取装置25を接続する糸道の少なくとも一部分に対向するように配置されている。糸掛け部材53の動作軌跡は第1糸道と重複している。糸掛け部材53よりも、糸貯留ローラ51の径方向外側に第2糸道が位置している。
これにより、糸外し部材55が糸掛け部材53から糸5を外した後に、第2糸道に位置する糸5と糸掛け部材53が接触することを回避できる。また、第1糸道と第2糸道を大きく離すことができるので、糸5の巻取時に捕捉装置24が糸5を吸引する事態を発生しにくくすることができる。
本実施形態の紡績機1は、捕捉装置24より糸走行方向の下流であって、巻取装置25より糸走行方向の上流に配置され、糸5をガイドする下ガイド48bを備える。糸外し部材55が退避位置から糸外し位置に移動することにより、下ガイド48bを支点として糸5の位置が変化して、第1糸道から第2糸道に切り替わる。
これにより、下ガイド48bを支点として第1糸道から第2糸道への切り替えを安定的に行うことができ、第2糸道の位置も安定するため、捕捉装置24が第2糸道に位置する糸5をより的確に吸引捕捉することができる。
本実施形態の紡績機1において、捕捉装置24は、吸引口62から吸引された糸5が流れる吸引管61を備える。吸引管61よりも装置正面側に吸引口62が配置される。
これにより、オペレータがアクセスし易い位置に吸引口62があるので、吸引口62の清掃を容易に行うことができる。
本実施形態又は変形例の紡績機1は、捕捉装置24が糸5を吸引する際に吸引口62に向けて糸5を押し込むブロー装置91又はシリンダ92を備える。
これにより、捕捉装置24が糸5を捕捉する確率を上げることができる。
本実施形態又は変形例の紡績機1において、押込み装置は、気体の噴射により吸引口62に向けて糸5を押し込むブロー装置91か、又は、糸5に接触して糸5を押圧することによって吸引口62に向けて糸5を押し込むシリンダ92である。
これにより、一般的なアクチュエータを用いて糸5を押圧できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、糸貯留装置23が備える糸外し部材55が糸道変更部材である。これに代えて、糸貯留装置23とは独立した糸道変更部材を設けてもよい。また、本実施形態の糸道変更部材(糸外し部材55)は、糸掛け部材53から糸5を外すために糸道を変更する。これに代えて、別の目的で糸道を変更してもよい。
上記実施形態では、糸外し部材55は、糸5の分断の発生時に、パッケージ7側の糸5を第1糸道から第2糸道に変更するために用いられている。糸外し部材55は、他のタイミングで動作されてもよい。例えば、紡績装置22による紡績の開始直後に糸貯留ローラ51に貯留された糸5が、サクションパイプ83によって吸引捕捉され続けている状態において、糸外し部材55を退避位置から糸外し位置へ移動させることによって、糸5を糸掛け部材53から外して、糸貯留ローラ51に巻かれていた糸5をサクションパイプ83によって吸引除去されるようにしてもよい。このときの糸外し位置と、上記実施形態の糸外し位置は同じでもよいし、異なっていてもよい。糸外し部材55は、上記以外の任意のタイミングで動作させてもよい。
紡績ユニット2は、ワキシング装置49を備えていなくてもよい。あるいは、糸5にワックスを付与しない場合、紡績ユニット2は、ワキシング装置49の本体のみを備え、ワキシング装置49からワックスが取り外されていてもよい。紡績ユニット2は、上ガイド48aと下ガイド48bを備えていればよい。
上記実施形態では、糸貯留装置23が紡績装置22から糸5を引き出すが、糸貯留装置23に代えて、対向する2つのローラによって糸5を挟み込んで引き出すデリベリローラを設けてもよい。この場合、デリベリローラよりも下流に糸貯留装置23を設けてもよい。
本発明は、紡績機に限られず、例えば自動ワインダ等の他の糸巻取機にも適用できる。本発明を自動ワインダに適用する場合、給糸部は、給糸ボビンがセットされて給糸ボビンから糸を引き出す部分である。
1 紡績機
2 紡績ユニット
22 紡績装置(給糸部)
23 糸貯留装置
24 捕捉装置
25 巻取装置
48a 上ガイド
48b 下ガイド(糸ガイド)
51 糸貯留ローラ
53 糸掛け部材
55 糸外し部材
61 吸引管
62 吸引口

Claims (7)

  1. 糸を供給するための給糸部と、
    前記給糸部が供給した糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、
    前記給糸部から前記巻取装置までの間に位置する糸に作用することによって、糸の巻取時の糸道である第1糸道から、前記第1糸道とは位置が異なる第2糸道に糸道を変更させる糸道変更部材と、
    糸を吸引して捕捉する吸引口を有しており、前記第1糸道に対向しない向きであって、かつ、前記第2糸道に対向する向きに前記吸引口が配置された捕捉装置と、
    を備えることを特徴とする糸巻取機。
  2. 請求項1に記載の糸巻取機であって、
    前記給糸部より糸走行方向の下流であって、前記巻取装置より糸走行方向の上流に配置され、糸を外周面に巻き付けて一時的に貯留する糸貯留ローラと、
    糸と接触した状態で前記糸貯留ローラと一体的に回転することによって前記糸貯留ローラの外周面に糸を巻き付ける糸掛け部材と、
    糸に作用して前記糸掛け部材から糸を外す糸外し位置と、前記糸外し位置から退避した退避位置と、の間で位置を切り替える糸外し部材と、
    を備え、
    前記糸外し部材が前記糸道変更部材であることを特徴とする糸巻取機。
  3. 請求項2に記載の糸巻取機であって、
    前記捕捉装置の前記吸引口は、前記第2糸道のうち、前記糸外し位置にある前記糸外し部材と前記巻取装置を接続する糸道の少なくとも一部分に対向するように配置されており、
    前記糸掛け部材の動作軌跡は前記第1糸道と重複しており、
    前記糸掛け部材よりも、前記糸貯留ローラの径方向外側に前記第2糸道が位置していることを特徴とする糸巻取機。
  4. 請求項3に記載の糸巻取機であって、
    前記捕捉装置より糸走行方向の下流であって、前記巻取装置より糸走行方向の上流に配置され、糸をガイドする糸ガイドを備え、
    前記糸外し部材が退避位置から糸外し位置に移動することにより、前記糸ガイドを支点として糸の位置が変化して、前記第1糸道から前記第2糸道に切り替わることを特徴とする糸巻取機。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の糸巻取機であって、
    前記捕捉装置は、前記吸引口から吸引された糸が流れる吸引管を備え、
    前記吸引管よりも装置正面側に前記吸引口が配置されることを特徴とする糸巻取機。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の糸巻取機であって、
    前記捕捉装置が糸を吸引する際に前記吸引口に向けて糸を押し込む押込み装置を備えることを特徴とする糸巻取機。
  7. 請求項6に記載の糸巻取機であって、
    前記押込み装置は、気体の噴射により前記吸引口に向けて糸を押し込むか、又は、糸に接触して糸を押圧することにより前記吸引口に向けて糸を押し込むことを特徴とする糸巻取機。
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